JP3107616B2 - 廃棄樹脂成形物の減容処理装置 - Google Patents

廃棄樹脂成形物の減容処理装置

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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄樹脂成形物の減容
処理装置に関する。詳しくは、包装材料などに多量に使
用されているプラスチツク製のトレー、フイルム、袋な
どの汎用熱可塑性樹脂成形物を熱媒中に導入し、軟化さ
せ、その容積を減ずる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日の食品流通には、トレー、パツク、
カツプ、袋、箱、バンド等、包装資材として汎用合成樹
脂が多く使用されており、これらの回収、再利用は、環
境保護、資源保護の観点から強く要望され、適切な技
術、装置の開発が求められている。
【0003】これらの社会的要望をうけて、これら廃プ
ラスチツクの処理は、加熱圧縮固化処理、加熱溶融固化
処理、熱分解による液化、ガス化処理、油性熱媒中へ投
入し減容化する方法等が単独あるいは組み合わせて行わ
れている。しかし、これらの処理装置は、樹脂の選択、
温度条件、設置場所等の制約も多く、また高圧プレス、
熱分解液化技術、触媒技術等の高度な技術及び設備が要
求されると共に、装置・システムとしても大型とならざ
るを得ず、当該廃棄物の発生現場において簡単容易に減
容処理可能な装置となり得ていない。
【0004】また、比較的簡易かつ小型の処理装置とし
ては、バツチ式やサイクロン様式の熱風加熱溶融方式、
油性熱媒体中にドブ漬したりコンベアで導入する方式を
使用して加熱減容する装置も開発使用されているが、こ
れらの装置はその機構上、溶融した樹脂が装置内壁に付
着したり異物が堆積したりする上、補修、清掃が厄介な
ものであつた。また、これらは処理対象物が発泡スチロ
ール製の廃棄成形物であり、PE、PP、PVCなど市
場に多く出回つている、いわゆる汎用樹脂の全てを処理
し得るものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような現状を鑑
み、本発明は廃棄物が発生およびまたは、収集する場所
で、汎用樹脂製廃棄樹脂成形物を軟化、収縮、圧縮、減
容し、なおかつ補修、清掃がきわめて簡易に行える装置
を提案することにある。
【0006】食品包装材料等に用いられる熱可塑性樹脂
は、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフイン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等のい
わゆる汎用樹脂がその大半を占める。しかし、その形態
も、フイルム状、シート成形品、中空成形品、射出成形
品など種々雑多である。また、異なつた樹脂の組合せ品
(積層材、ラミネート等)も多く存在する。これらの廃
棄樹脂を収集したまま分別する事なく同時に処理した
い。
【0007】食品包材および廃棄物の収集の拠点は、ス
ーパーマーケツト等の小売販売店等が有力であり、ま
た、該場所での廃棄樹脂成形物を減容処理する事が切望
されている。この様な場所は当然、住宅地あるいはその
近辺に存在しているので、臭気、有害ガス等の二次公害
の発生のないことが望まれ、さらに装置等設置スペース
もできる限り小さいことが望ましい。
【0008】使用後の食品包装材料の廃棄成形物は、残
物及び調味調等の付着が当然考えられ、腐敗による臭気
が問題となる。これを防ぐため水洗い等による水質の汚
染や富栄養化につながる洗浄などを行なうことなく、悪
臭の発生を防止する必要がある。
【0009】該廃棄成形物は一般的には廃プラスチツク
と総称され、汎用熱可塑性樹脂と、熱により軟化しない
熱硬化性樹脂や、耐熱性の高いエンプラ等との完全な分
別は処理段階では容易ではないと考えられ、これら若干
の混入の可能性も無視できない。また、現状では商札な
どの紙片、金属片、セロフアン、などの異物の混入は事
実上避けられないと考えられる。しかし昨今、消費者の
意識の向上から該廃棄樹脂成形物を洗浄し、さらに樹脂
の種類ごとに分別し回収するといつた行動も一部に見ら
れることから、これらどちらにも対応できる処理が必要
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、鋭意研究した結果、円筒状の固定体内に、4枚羽根
の回転体を設けて4区分に仕切り、1/4回転する毎
に、供給部、第一加熱部、第二加熱部、排出部の4区分
を巡る構成とし、廃棄樹脂を第一加熱部、第二加熱部に
おいて熱変形温度以上、溶融温度以下に油性熱媒また
は、熱風により加熱することにより、比較的簡易かつ、
小規模の装置で該成形物を減容することが出来、前出の
課題を解決できる装置となることを見いだし、本発明を
完成するにいたつた。
【0011】本発明の装置の特徴は次のとおりである。
装置内部を回転体(回転羽根)により4つの部位に区切
る構造とした。この4つの部位は各々異なつた操作(処
理工程)を受け持ち、羽根の回転により4つの部署を連
続的あるいは、1/4回転毎に一定時間停止して巡り、
連続的に供給、加熱、加熱、排出の各操作を行うことが
でき、しかも回転体の羽が、固定体の内壁面に近接して
回転する構造となるため装置内部に被処理物が残留する
恐れがない。さらに、第一加熱部、第二加熱部という二
つの加熱部があり、設定温度を変更することによつて、
処理する樹脂の種類や、製品の材厚、形状などに適応し
た加熱、処理が行えることにある。
【0012】本発明の装置では、廃棄樹脂成形物を加熱
する熱媒として、液状の油性媒体と、加熱空気のいずれ
かを使用する。以下これらを分けて説明する。
【0013】油性熱媒を使用する場合、加熱した油性熱
媒中に廃棄熱可塑性樹脂成形物を没入することにより加
熱、軟化、収縮させ易変形状態となつた成形物を熱媒中
より熱媒を除去しつつ搬出し、圧縮、冷却固化しブロツ
ク状、あるいは小塊状とすることで該廃棄物の容積を減
じることができる。
【0014】本発明において使用する油性熱媒体(以
下、油と称する)は、廃棄熱可塑性樹脂成形物と直接接
触し加熱するため、設定温度において安定でかつ液状、
なおかつ樹脂と相溶しにくい物質でなければならない。
これに該当する物質としては、無機塩類の水溶物、植物
系および動物系の食用油脂などがあげられる。しかし前
者は取扱が難しく、温度範囲が塩濃度に依存し、水の蒸
散による過熱など危険要素も存在する。後者は物質その
ものに有害性、危険性はなく、コスト的に安価であると
共に、難処理廃棄物である廃棄てんぷら油などでも充分
に使用できる。このため本発明に使用する熱媒は食用油
脂、中でも廃棄てんぷら油が好適に使用できる。
【0015】油の加熱温度範囲は、加熱時間、成形物の
厚みなどによつても異なるが、汎用熱可塑性樹脂の軟化
〜溶融までの温度は一般的に140℃〜200℃の温度
範囲であるため、これに等しい温度範囲に加熱すれば良
い。しかし、本発明においては、樹脂成形物を完全に溶
融、流動する状態ではなく、軟化して成形物の形態が崩
壊する。即ち熱変形温度以上の容易に変形する程度の状
態で取扱うことが望ましい。また、食用油は加熱により
分解、蒸散し、特に180℃以上では分解、蒸散が促進
され、油特有の臭気も多くなり、更に含有する廃棄樹脂
小片や有機異物なども分解ガス化して臭気を増幅する。
加熱温度175℃以下では分解、これにともなう臭気の
発生がすくなく、また、塩化ビニル樹脂などの熱分解に
よる塩化水素ガス等有害ガスの発生を防止できる。ま
た、加熱温度150℃以下では軟化−変形に至るまでの
所用時間が長く効率が悪い。このため150℃〜175
℃温度範囲が適当である。
【0016】上記温度に加熱した廃棄てんぷら油等の油
中に廃棄樹脂成形物を没入すれば、熱による脱水、臭気
物質の熱変化を生じ、付着有機物の腐敗、及び、腐敗臭
は解消される。また、樹脂成形物の表面に加熱油が密着
し、死空間等の熱伝達が難しい個所が発生せず、収縮−
軟化処理時間の短縮が図られる。さらに食用油は、カル
ボン酸エステル、あるいはそのグリセリドにより構成さ
れているので、汎用熱可塑性樹脂にたいして160℃以
下では相溶性がほとんど認められず、薄い肉厚のフイル
ムでも軟化変形溶融状態となるも、相溶して溶融流動し
たり“べたつき”の発生には至らない。
【0017】本発明において、加熱方法は、火炎バーナ
ー、電熱ヒーター等何を用いても良いが、温度管理のし
易さ、火炎などの危険防止の観点から電熱ヒーターが好
ましい。
【0018】ヒーターの取り付け位置は、油槽下部に設
置すると、加熱は自然対流となり熱効率としては最も有
効であるが、油中に分散浮遊した廃棄樹脂小片や異物の
内油より比重の大きいものは沈澱、接触、付着し、ヒー
ターによる過剰な加熱を受ける可能性が大きく分解火災
など危険性が生ずる。このためヒーターは側面に設けた
熱媒加熱槽の中に設置するのが最も有効である。しか
し、側面より加熱を行う場合は、下面より加熱する場合
に比べて油槽内の油温度が不均一となりやすいので、油
の強制的な循環機構が必要となる。これは熱媒加熱槽と
第一加熱部および第二加熱部の間に(すなわち装置側面
に)熱媒流路を設けることにより、羽根の回転に伴い第
一加熱部→第二加熱部→熱媒加熱槽→第一加熱部・・・・・・
へと流動、循環する。またこの場合も油中に分散浮遊す
る廃棄樹脂片、異物などの接触、付着等は皆無ではない
ため、簡便に清掃できる事が必要である。
【0019】また、第二加熱部から排出部にかけての油
中からの廃棄樹脂の搬出の際に、余剰油の油切りを良好
にするために、回転羽に油抜きのための小孔を開けても
よい。この小孔を羽中央部分に多く開けることにより、
処理された軟化状態の廃棄樹脂成形物が羽中央部に堆積
するため、熱媒流路、熱媒加熱槽方向に流れ込むのを防
ぐ効果もある。
【0020】このように、油を使用する場合において
は、油自体が廃棄樹脂に接触し加熱するため、熱媒が樹
脂に付着する。付着した熱媒体を分離することは難し
く、廃棄樹脂を再生樹脂として再利用することは実際上
不可能であるが、ブロツク状として埋め立てたり、燃料
などに加工して利用することが可能である。また、熱媒
として使用する食用油は、汎用樹脂との間に相溶性が殆
ど無いことから熱可塑性の汎用樹脂であれば異種の廃棄
樹脂が混合された状態でも、分別する事なく同時に減容
処理が可能である。
【0021】熱風を使用する処理装置においては、加熱
された空気気流中に廃棄樹脂を導入することにより加
熱、軟化、収縮させ、さらに必要に応じて圧縮して、冷
却固化することにより容積を減ずることができる。
【0022】本装置においては加熱用媒体として加熱空
気を使用する。熱媒の発生源としては、火炎バーナー+
ブロア、各種ヒーター+ブロアなどが使用できる。
【0023】熱媒の加熱範囲は、廃棄樹脂成形物の種
類、製品の厚味、形状などによつても異なるが、汎用熱
可塑性樹脂の軟化〜溶融に到るまでの温度は一般的に1
40〜200℃の温度範囲であることから、これと等し
い温度範囲に加熱すればよい。すなわち、熱風ヒーター
からの吹き出し時の温度で300℃以下、加熱部内の平
均温度で140℃以上とすることで目的は達せられる。
【0024】本発明の減容装置は投入された廃棄樹脂成
形物を軟化、易変形状態として、収縮減容を図るもので
あり、溶融、流動状態とするものではない。このため、
必要以上の高温度に加熱部を加熱すると、該樹脂の溶融
を招き装置内に付着したり、樹脂同士が付着し集まつて
大きな塊となる恐れがあると共に、樹脂の熱分解が促進
され、モノマー、オリゴマー、ハロゲン化合物などの発
生が生じる。これらのことから、加熱部内の温度範囲
は、平均温度で140℃以上〜200℃程度とすること
が望ましいが、射出成形品や中空成形品のような製品の
厚味が厚く、上記温度では処理に時間がかかる成形物を
処理するためには、回転体の回転速度を遅くしたり、1
/4回転毎に停止して、長時間加熱することで処理を行
う。
【0025】本発明の装置には、第一加熱部、第二加熱
部の2ケ所の加熱部がある。これによつて、これら2ケ
所の加熱部の設定温度を変更することによつて、処理す
る樹脂の種類や、製品の材厚、形状などに適応した加
熱、処理が行えることにある。例えば、発泡スチロール
のように熱変形温度が比較的低く、収縮し易い樹脂成形
物であれば、第一加熱部において収縮、減容を完了し、
第二加熱部においては熱風を導入せず、冷風を吹き込む
ことにより、該成形物を減容状態で固定することも可能
となる。すなわち、投入の段階で適宜な大きさに破砕し
たものであれば、排出されるときには小粒状(ペレツト
状)の減容物が得られる。
【0026】また、射出成形品のように製品の材厚が厚
く軟化までに時間がかかる成形品では、第一加熱部、第
二加熱部共に熱風を導入することで処理時間を長くとる
ことが出来る。すなわち第一加熱部を余熱期間とし、第
二加熱部で減容を完了した後、排出し所要形状とするこ
ともできる。
【0027】さらに、異なる樹脂の混合物の場合でも、
第一加熱部、第二加熱部双方の温度を適宜に変更するこ
とで、処理物に最も適した処理条件を設定することが出
来る。
【0028】このように熱風処理装置では、液状熱媒を
使用する装置と異なり、装置内で熱媒によつて処理樹脂
を汚染することが無いため、処理する廃棄樹脂成形物が
分別収集された単一の樹脂で、食品のカスや商札などの
異物が取り除かれていれば再生樹脂原料としての使用が
可能である。
【0029】以下、実施例をもつてさらに詳細に説明す
る。
【0030】
【実施例】実施例1 図1および図2は、本発明の油を使用する減容装置の略
図である。その装置は、円筒状の固定体(1)と、4枚
の羽根で4区分する回転体(2)とで本体を構成し、装
置内下部に位置する第一加熱部(4)、第二加熱部
(5)には油(13)が満たされ、回転体(2)は油
(13)に浸積して1/4回転ずつ回転する。上部1/
4の供給部(3)に供給コンベアー(7)や人力等によ
つて、廃棄樹脂(8)を供給し、回転体(2)を回転さ
せると、廃棄樹脂(8)は、140℃〜200℃に加熱
した廃棄てんぷら油等の油(13)が満たされた第一加
熱部(4)中に没入され、溶融流動しない程度の軟化状
態を保持しつつ、第二加熱部(5)にて収縮を完了し、
熱媒を分離しつつ排出部(6)へ移動、排出装置(1
4)によつて減容物(9)として装置外に排出される。
【0031】以上の動作時、第一加熱部(4)の油は、
回転体(2)の回転に伴い、第一加熱部(4)から第二
加熱部(5)へ移動、さらに第二加熱部(5)から固定
体1の側盤に設けられた熱媒流路(12)を通つて熱媒
加熱漕(10)に流入し、熱媒加熱ヒーター(11)に
より加熱温調され、再び熱媒流路(12)を通つて第一
加熱部(4)へと循環する。
【0032】排出部(6)は、図1のようなバツチ方式
の排出装置(15)ばかりではなく、スクリユー式、コ
ンベア式等の連続的な排出装置を設けてもよい。また、
排出された減容物(9)は、表面凹凸ロールや、ギヤ
(歯車)間等で圧縮、冷却し小塊状としたり、容器等に
受け冷却しブロツク状としたり、所要の形態とすればよ
い。さらに、発生する臭気等は、必要により排気装置
(15)により排気したり、脱臭処理装置を設ければよ
い。
【0033】油の温度は、140℃〜200℃、好まし
くは150℃〜175℃で使用できる。140℃以下の
場合は、廃棄樹脂(8)が収縮しきれずに排出され、減
容効率が悪い。また、200℃を越えると、廃棄樹脂
(8)の収縮率は大きくなるが、一部の廃棄物が溶融し
てしまい、装置内に付着したり、油(13)との分離が
悪くなる。また、油の劣化や、煙、臭気等の発生が大き
くなる。以上のことから油の加熱温度は140℃〜20
0℃、好ましくは150℃〜175℃が好適である。
【0034】廃棄樹脂(8)としては、魚箱、トレー等
汎用熱可塑性樹脂を示し、異なる樹脂(ピリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等)
を、同時に処理することが可能である。サイズは、30
cm×30cm×30cm以下、好ましくは10cm×
10cm×10cm以下が適当であり、30cm×30
cm×30cm以上では、一行程での処理量が少なくな
り、また、投入作業が困難になるため、粗砕機等を使用
して細かくした方が好ましい。
【0035】実施例1の装置を用いて、以下の様な処理
を行い減容物を得た。
【0036】廃棄樹脂(8)のサイズは30cm×30
cm×30cm以下で、30cm×30cm×30cm
以上の物は粗砕機にかけた物を使用した。油は、廃棄て
んぷら油を使用し、その温度を、160℃に温度調節
し、廃棄樹脂(8)を投入して、運転を行つた。得られ
た収縮物は、処理前の形態は崩壊し、見かけ上の体積は
1/30から1/50程度となつた。しかしこの状態で
減容物は溶融に至つていないため減容物同士は混ざり合
つていなかつた。
【0037】処理後の減容物を表面凹凸ロールで圧縮冷
却することにより小塊状減容物が得られた。また、金属
性の容器に減容物を受け、そのまま冷却固化することに
より、ブロツク状の減容物が得られた。
【0038】実施例2 図3は本発明の熱風処理装置の側面図である。この装置
の基本構造は、円筒状の固定体(1)と、4枚羽根の回
転体(2)からなつており、回転体(2)は固定体
(1)の中央部に位置し、4枚の羽根によつて固定体
(1)内を4区分に区切つた構造となつている。本装置
の固定体には、供給口、熱風発生装置(16)、排出口
が設けられており、回転体(2)の羽によつてこれらの
間は区切られ、それぞれ供給部(3)、第一加熱部
(4)、第二加熱部(5)、排出部(6)として機能す
る。すなわち、直接あるいは適宜な大きさに破砕され、
供給コンベア(7)や供給ホツパー、人手などにより供
給部(3)に導入された廃棄樹脂(8)は、回転体
(2)の回転に伴い、第一加熱部(4)へと移動し、熱
風発生器(16)から供給される熱風気流中に曝され減
容される。さらに回転体(2)が回転し、廃棄樹脂は第
二加熱部(5)へと移動し、ここで再び熱風、あるいは
冷風気流中で処理される。さらに回転体(2)は回転
し、排出部(6)へ進み、装置外部へ排出される。排出
された減容物(9)は、容器で受けてブロツク状に固め
たり、彫刻ロール間に導入し小塊状とするなど適宜に所
要の形状とすればよい。本装置の固定体(1)の内面、
および回転体(2)に、テフロン等のフツ素樹脂による
表面処理や、木材、布などの張り付け、離型剤の塗布な
どを行うことにより、樹脂の融着や、静電気等による付
着を防ぐことができ、また清掃も行いやすい。耐久性の
面からは、フツ素樹脂によるコーテイングが有効であ
る。
【0039】本発明の装置は、廃棄樹脂を加熱溶融、流
動状態とするものではなく、熱風による加熱によつて廃
棄樹脂の軟化および収縮をはかり、そのみかけ容積を減
ずるものである。よつて、加熱に用いる熱風の温度は、
雰囲気温度(庫内の平均温度)で140℃〜200℃の
範囲が適当である。空気は熱容量が小さいため140℃
より低温の場合軟化、収縮、減容の効率が悪く、処理に
長い時間を要する。反対に200℃より高温で処理する
と、処理時間は短くなるものの、樹脂は溶融、粘着する
ようになり、固定体(1)の内壁や、回転体(2)の羽
に処理樹脂の付着を招くことになり有効ではない。熱風
としては、通常の加熱空気、加熱水蒸気(湿潤熱風)等
を用いることができる。また、ポリ塩化ビニル等のハロ
ゲンを含有する樹脂は、熱によつて分解しハロゲン化水
素等の有毒ガスを発生することから庫内温度を180℃
以下、好ましくは160℃位に調節することが望まし
い。
【0040】本装置には、第一加熱部(4)、第二加熱
部(5)の2ケ所の加熱部がある。これら2ケ所の加熱
部を同一の温度で加熱しても差し支えないが、供給され
る樹脂によつて、また処理後に求める形状によつて設定
温度を変えて運転することが可能である。例えば、処理
する廃棄樹脂が分別されている単一の樹脂で、これを小
さな塊状として取り出したい場合には、第一加熱部
(4)の設定温度を、処理する樹脂の軟化温度以上、溶
融温度±20℃とし、第二加熱部(5)には熱風ではな
く冷風(外気)を吹き込むことによつて、第一加熱部
(4)において軟化減容を完了し、第二加熱部(5)に
おいて冷却固化させることによつて、小さな塊状の処理
物を得ることができる。すなわち、投入する廃棄樹脂の
大きさを調整することにより、パウダー状、ペレツト
状、塊状等、所要の形態で取り出すことが可能である。
【0041】実施例2の装置を用いて、以下のように処
理を行い減容物を得た。
【0042】発泡スチロール製の魚箱を50mm×50
mm×20程度に粗砕したものを供給部(3)に投入、
0.2RPM(5分で1回転)の速度で、第一加熱部
(4)の設定温度を180℃、第二加熱部(5)は送風
のみ(加熱無し)で運転した結果、15mm×15mm
×10mm位の固化した減容物が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の油を用いる減容装置の概略断
面図である。
【図2】図2は、本発明の油を用いる減容装置の側面図
である。
【図3】図3は、本発明の熱風を用いる減容装置の概略
断面図である。
【符号の説明】
1 固定体 2 回転体 3 供給部 4 第一加熱部 5 第二加熱部 6 排出部 7 供給コンベア 8 廃棄樹脂 9 減容物 10 熱媒加熱槽 11 熱媒加熱ヒーター 12 熱媒流路 13 油 14 排出装置 15 排気装置 16 熱風発生装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の固定体内に、4枚羽根の回転体
    を設けて4区分に仕切り、1/4回転毎に供給部、第一
    加熱部、第二加熱部、排出部の4区分を巡り、供給部か
    ら投入した廃棄樹脂を第一加熱部、第二加熱部において
    熱変形温度以上、溶融温度以下の熱媒中に埋没流動さ
    せ、軟化減容し、排出部より排出して冷却しつつ所用形
    状とする廃棄樹脂成形物の減容装置。
  2. 【請求項2】 第一加熱部、第二加熱部の熱媒として、
    廃棄てんぷら油などの食用油を満たし、これを熱媒加熱
    槽にて140℃〜200℃に加熱しつつ、第一加熱部、
    第二加熱部、熱媒加熱槽、第一加熱部へと循環する加熱
    部構成である請求項1記載の廃棄樹脂成形物の減容処理
    装置。
  3. 【請求項3】 第一加熱部、第二加熱部の熱媒として、
    熱風を吹込み、または循環して、第一加熱部、第二加熱
    部の少なくとも一方が、平均雰囲気温度140℃以上で
    流動する加熱部構成である請求項1記載の廃棄樹脂成形
    物の減容処理装置。
JP30555091A 1991-10-25 1991-10-25 廃棄樹脂成形物の減容処理装置 Expired - Fee Related JP3107616B2 (ja)

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