JP3107420B2 - 射出成形同時絵付け用転写箔 - Google Patents

射出成形同時絵付け用転写箔

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JP3107420B2 JP03226253A JP22625391A JP3107420B2 JP 3107420 B2 JP3107420 B2 JP 3107420B2 JP 03226253 A JP03226253 A JP 03226253A JP 22625391 A JP22625391 A JP 22625391A JP 3107420 B2 JP3107420 B2 JP 3107420B2
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和久 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、絵付け用転写箔、特
に、射出成形の際、雌雄金型間に挿入した化粧用転写箔
を注入樹脂と一体化させ、成形対面に絵付けを行う時
に使用する絵付け用転写箔に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂成形品に文字や模様を施
す方法としては、成形後にその表面に転写などの手法に
より直接絵付け加工を行う方法があるが、形状が複雑な
成形品に対しては実施不可能あるいはきわめて困難なも
のである。従って、形状が複雑な成形品に対してはパッ
ド印刷、塗装などにより直接絵付け加工を行うこと
般的であるが、成形と絵付けとが別工程、すなわち、2
工程となることから、コスト的にも時間的にも不都合な
ものであり、形状が厳しい射出成形品に絵付けするため
の改良された方法が求められている。
【0003】その一つの手段として、射出成形同時絵付
け法が知られている。射出成形同時絵付け法とは、射出
成形の際、雌雄金型間に転写箔を転写層がキャビティ側
を向くように挿入し、型締めした後樹脂を射出し、射出
樹脂と転写箔とを合体させた成形体を作成し、これを冷
却、脱型後、転写箔の基材フィルムのみを剥離し、転写
層は成形品表面に残すことにより合成樹脂成形品に絵付
けする方法であって、大別して、インモールド成形同時
転写法と呼ばれている、金型の型締め後、射出樹脂の熱
と圧力とにより転写箔を金型形状に沿わせると共に射出
樹脂と転写箔とを合体させた成形体を作成する方法と
(特公平2−42080号公報参照)、転写箔を射出成
形用雌金型に印刷層が雌金型と反対側になるように固定
し、その転写箔を加熱軟化して雌金型内に真空吸引させ
る予備成形を行った後、雌金型に雄金型を合体せしめ、
雌雄金型内に溶融合成樹脂を射出し、射出樹脂と転写箔
とを合体させた成形体を作成する方法が知られている
(特公昭50ー19132号公報参照)。
【0004】この成形方法は、真空成形可能な形状図柄
である限り、かなり厳しい形状の成形品に対してであっ
ても射出成形装置内のみでインラインで成形及び絵付け
を行うことができ有効な手段となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の射出成形同時絵
付け法は、しかしながらいくつかの解決すべき課題を有
している。すなわち、インモールド成形同時転写法にお
いては、転写箔を射出樹脂の熱と圧力とにより加熱軟化
して雌金型内面に成形と同時に圧着することから、転写
箔自体にかなりの成形性を持たせる必要があり、従って
ベースフィルムの素材としては、塩化ビニルフィルム、
無延伸あるいは一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムのような樹脂シ−トが主として用いられている。
このことは転写箔が寸法安定性に乏しく、印刷時の印刷
づれによる不良、成形時の位置づれによる不良を伴い、
必然的に実施できる絵付けに限界が存在する。
【0006】予備成形を行う成形同時絵付け方法は、転
写箔を予め加熱成形して雌金型内に密着させておくため
に、転写箔のベ−スフィルムの素材にも特に制限はな
く、射出成形時の熱環境に耐え得るものであればすべて
使用することができ、かつ、厳しい形状の成形品に対し
ても十分な転写を行うことが可能であるが、インモール
ド成形同時転写法に比べ予備成形のための時間が必要な
こと、あるいは予備成形のための設備を射出成形装置に
取り付ける必要があることなどから、製品のコスト高に
つながっている。
【0007】印刷づれや位置ずれが生じない転写箔を得
るためにはベ−スフィルムにポリエステル系の樹脂シ−
ト、特に二軸延伸ポリエステルフィルムを用いることが
好ましいことが経験的に知られているが、一般に製造さ
れているポリエステル系の樹脂シ−トは成形性に欠け、
そのままではインモールド成形同時転写法に用いる転写
泊のベ−スフィルムとしては適応性に欠けている。
【0008】すなわち、通常の二軸延伸ポリエステルフ
ィルムの一つであるPET(ポリエチレンテレフタレ−
ト)フィルムは、破断強度は100〜150%である
が、衝撃強度は40〜80kgf・mm であり、例えば射出
成形における射出樹脂圧のような瞬間的に与えられる応
力のもので成形面に圧接した場合、その形状によっては
破損が生じる。例えば、曲率半径が5mm程度のエッジ
を有する柱面(円柱、楕円柱、双曲面柱等)を半裁した
ような形状、いわゆる蒲鉾状の形状のものはきわめて成
形困難である。なお、本明細書において「衝撃強度」に
言及するときは、ASTM−D−3763のハイドロシ
ョット法による衝撃試験において、アタッチメントとし
て1/2inchR,のものを用い、3.3m/sec 、23℃で
の値をいうものとする。測定値の単位は「荷重×破断時
伸」例えば kgf・mmで表わされる。厚みを増加させるこ
とにより、その見かけの衝撃強度を増加させることは可
能ではあるが、厚みが増加すると、破損が生じない変わ
りに成形面の凹凸形状に厳密に沿わなくなることから、
厳しい表面形状を有する成形品のために転写箔用のベー
スフィルムとしては自ずとその厚みに上限が生じ、その
値は経験的に約50μm以下であることが実用に供せら
れる厚みである。
【0009】本発明者らは、上記の従来技術の持つ不都
合さを解決すべく、インモールド成形同時転写法に用い
る転写箔のベースフィルムの持つ衝撃強度、破断伸びの
値と、成形時におけるその損傷について鋭意研究を重ね
ることにより、ベースフィルムとして二軸延伸ポリエス
テルフィルムを用いた場合であっても、その製膜条件等
を調整して衝撃強度及び破断伸び率を調節することによ
り、比較的形状の厳しい成形体に対しても、インモール
ド成形同時転写を行い得ることを知見し、本発明を完成
するに到った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、二軸延伸ポリエステルフィル
ムに、少なくとも絵柄層を積層してなる射出成形同時絵
付け用転写箔であって、ベースフィルムである二軸延伸
ポリエステルフィルムの衝撃強度が80kgf・mm以上、破
断伸び率が流れ方向及び幅方向ともに120%以上であ
ることを特徴とする、射出成形同時絵付け用転写箔を開
示する。二軸延伸ポリエステルフィルムがポレエチレン
テレフタレートフィルムであることは特に好ましい態様
である。
【0011】本発明による転写箔の構成は、ベースフィ
ルムの素材及びその物性値を除き従来の射出成形同時絵
付け用転写箔の構成をそのまま用いることができる。す
なわち、剥離性ベースフィルムとしては、厚みが25〜
100μmであり、後記する手段により製膜時にその衝
撃強度が80kgf・mm 以上、破断伸び率が流れ方向及び
幅方向ともに120%以上とした二軸延伸ポリエステル
フィルムを用い、必要に応じベースフィルム上に、シリ
コーン、メラミンとアクリルの混合樹脂、フッ素樹脂等
の離型性の樹脂を塗工、エクストルージュンコート等で
製膜した離型層、熱硬化性樹脂又は電離放射性硬化樹脂
等からなる0.1から10μm程度の剥離層を順次積層
する。 その上に、グラビア印刷、グラビアオフセット
印刷等の手段により適宜の絵柄層を印刷する。
【0012】絵柄層の上にはさらに必要に応じて転写層
を被転写体に移転、接着さるための、感熱接着剤等なら
なる接着剤層を形成する。この接着剤層は絵柄層、剥離
層等転写層自身が十分な接着性を有する場合には省略す
ることも可能である。さらに、射出樹脂と離型箔との接
着性向上のために表面にコロナ放電処理や公知の各種プ
ライマー塗工などの易接着処理を施してもよい。さら
に、絵付け化粧層の耐擦傷性、耐汚染性等の表面物性を
向上させるために表面保護層を設けてもよく、また、必
要に応じ、剥離性ベースフィルムの裏面に帯電防止層を
形成することもできる。
【0013】本発明においては、剥離性ベースフィルム
である二軸延伸ポリエステルフィルムを製膜するとき
に、その製膜条件を変更し、その衝撃強度を増加させ
る。そのための手法としては延伸倍率、熱セット温度を
高くする。その結果、通常の二軸延伸ポリエステルフィ
ルムの衝撃強度が40kgf・mmであるのに対し調節後は8
0kgf・mm以上のものがえられた。
【0014】そのように調製された二軸延伸ポリエステ
ルフィルムを剥離性ベースフィルムとして用い、従来の
方法により剥離箔を成形する。該剥離箔を用いて、従来
と同様な方法により射出成形同時絵付けを行ったとこ
ろ、従来不可能であったきびしい表面形状を持つ樹脂成
形品に対しても絵付けを行っても、剥離箔に破断が発生
せず、絵付け及び剥離フィルムの剥離も満足に行われ
た。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0016】
【実施例1】PET製膜時に、アクリル・メラミン離型
層をコーティングした二軸延伸PET(GH38;厚み
38μm、タイアホイル(株)製)を通常製膜条件より
高く延伸倍率、熱セット温度を調製して衝撃強度を85
kgf・mm 、破断伸び率を130%になるようした。その
フィルムの離型面に、剥離層、絵柄層、接着剤層を順次
グラビアインキで印刷して剥離箔を製造し、両端に曲率
5mm、幅6mm、高さ3mmの蒲鉾形状の突出部を持つ成形
品に対して、射出成形同時絵付けを実施した。樹脂とし
てはABS樹脂を用いた。冷却、脱型後、離型ベースフ
ィルムを剥離し、転写層のみを成形品表面に残した。
【0017】剥離箔には破断は発生しなかった。
【0018】
【実施例2】PET製膜時に、アクリル・メラミン離型
層をコーティングした二軸延伸PET(GH50;厚み
50μm、タイアホイル(株)製)を実施例1のように
して延伸倍率、熱セット温度を調製して衝撃強度を9
8.5kgf・mm 、破断伸び率を120%になるようし
た。そのフィルムを用いて実施例1と同様にして転写箔
を製造後、成形品を成形した。
【0019】剥離箔には破断は発生しなかった。
【0020】
【実施例3】実施例1のようにして延伸倍率、熱セット
温度を調製して衝撃強度90.0kgf・mm 、破断伸び率
125%の二軸延伸PETを調製し、該フィルムにアク
リル・メラミン樹脂をコーティング(170℃×30
秒)し、その離型処理面に実施例1と同じ処理を行って
転写箔を製造後、成形品を成形した。
【0021】剥離箔には破断は発生しなかった。
【0022】
【比較例1】衝撃強度60.0kgf・mm の二軸延伸PE
Tを通常の熱セット温度にて調製し、その離型処理面に
実施例1と同じ処理を行って転写箔を製造後、成形品を
成形した。剥離箔の破断率は100%であった。
【0023】
【発明の効果】厳しい表面形状を持つ成形品に対して
も、転写箔に破断を生じさせることなく、射出成形同時
絵付けを実施することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 1/17

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸延伸ポリエステルフィルムに、少な
    くとも絵柄層を積層してなる射出成形同時絵付け用転写
    箔であって、ベースフィルムである二軸延伸ポリエステ
    ルフィルムのASTM−D−3763で測定した衝撃強
    度が80kgf・mm以上、破断伸び率が流れ方向及び幅方
    向ともに120%以上であることを特徴とする、転写箔
    を射出樹脂の熱と圧力とにより、加熱軟化させて雌金型
    内面に成形と同時に圧着する方式の射出成形同時絵付け
    用転写箔。
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