JP3107186B2 - シャシフレーム付き自動車 - Google Patents

シャシフレーム付き自動車

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JP3107186B2
JP3107186B2 JP06219603A JP21960394A JP3107186B2 JP 3107186 B2 JP3107186 B2 JP 3107186B2 JP 06219603 A JP06219603 A JP 06219603A JP 21960394 A JP21960394 A JP 21960394A JP 3107186 B2 JP3107186 B2 JP 3107186B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャシフレームにボデ
ーマウントを介して搭載された車体を具備するシャシフ
レーム付き自動車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記形式の自動車においては、一般にそ
の車体が、車体の骨格を構成するピラーと、そのピラー
の下部に一体に連設され、かつ車体のほぼ前後方向に延
びるロッカパネルとを有している。ロッカパネルは、車
体幅方向外側のロッカアウタパネルと、このパネルに一
体に固定され、しかもこのパネルよりも車体幅方向内側
に位置するロッカインナパネルとを有している。ピラー
も、車体幅方向外側のピラーアウタパネルと、これより
も車体幅方向内側に位置するピラーインナパネルとを有
し、これらのパネルが一体に固定されている。
【0003】上述のように構成された車体が複数のボデ
ーマウントを介してシャシフレームに搭載されるのであ
るが、かかる車体とシャシフレームとを有する自動車が
走行すると、シャシフレームの振動がボデーマウントを
介して車体に伝達される。このときの車体の振動の振幅
が大きくなると、車室内にこもり音が発生する。ボデー
マウントに対向したロッカインナパネル部分は、ボデー
マウントの近くに位置しているので、このロッカインナ
パネル部分が特に大きな振幅で振動する傾向を示し、こ
れを放置すれば車室内にこもり音が発生する不具合を免
れない。
【0004】そこで従来は、ピラーを補強すべく、その
ピラーに一体に固定したピラー補強パネルを、ボデーマ
ウントに対向したロッカパネルの部分まで下方に延ば
し、そのピラー補強パネルの下部をロッカパネルに対し
て固定することによってロッカインナパネルを補強して
いる。その際、ロッカパネルとピラーの各構成要素の板
厚とピラー補強パネルの板厚を大きく設定し、その剛性
を高めることによって、ボデーマウントに対向するロッ
カインナパネル部分の振動を抑えるようにしている。ロ
ッカインナパネルとロッカアウタパネルの間に位置する
ピラー補強パネルの下部は、車体幅方向内方を向いた側
が開口したほぼU字状の横断面形状を有しており、従っ
てその剛性は高く、しかもこのピラー補強パネルの下部
がロッカインナパネルを介してボデーマウントに対向し
ているので、ボデーマウントに対向するロッカインナパ
ネル部分の振動を効果的に抑えることができる。
【0005】このように、従来の自動車もボデーマウン
トに対向するロッカインナパネル部分を効果的に制振で
きるように意図されているのであるが、かかる従来の構
成だけであると、そのロッカインナパネル部分の振動を
確実に抑えるには、前述のように、ロッカパネルとピラ
ーの各構成各要素の板厚と、ピラー補強パネルの板厚を
大きく設定してその剛性を高める必要がある。ところ
が、このように車体を構成する各要素の板厚を厚く設定
すれば、車体重量が増大し、そのコストが上昇する欠点
を免れない。車体を構成する各要素の板厚を薄くでき、
しかもボデーマウントに対向するロッカインナパネル部
分の振動を効果的に抑えることができる自動車構造が最
も望ましいのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した新
規な認識に基づきなされたものであって、その目的とす
るところは、ロッカパネル及びピラーを構成する各要素
の板厚と、ピラー補強パネルの板厚を従来より薄く設定
しても、ボデーマウントに対向して位置するロッカイン
ナパネル部分の振動を効果的に抑えることのできるシャ
シフレーム付き自動車を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、シャシフレームにボデーマウントを介して
搭載された車体を具備し、該車体が、その骨格を構成す
るピラーと、該ピラーの下部に一体に連設され、かつ車
体のほぼ前後方向に延びるロッカパネルと、前記ピラー
を補強するピラー補強パネルとを有し、前記ロッカパネ
ルは、車体幅方向外側のロッカアウタパネルと、該アウ
タパネルに一体に固定され、かつ該パネルよりも車体幅
方向内側に位置するロッカインナパネルとを有し、前記
ピラーも、車体幅方向外側のピラーアウタパネルと、該
アウタパネルに一体に固定され、該パネルよりも車体幅
方向内側に位置するピラーインナパネルとを有し、前記
ピラー補強パネルは、前記ピラーに一体に固定されてい
ると共に、ロッカパネルからその上方のピラーに亘って
延び、ロッカインナパネルとロッカアウタパネルの間に
位置するピラー補強パネルの下部は、ロッカパネルに対
して固定されていると共に、ロッカインナパネルを介し
て前記ボデーマウントに対向して位置し、かつ車体幅方
向内方を向いた側が開口したほぼU字状の横断面形状を
有しているシャシフレーム付き自動車において、前記ボ
デーマウントに対向して位置するピラー補強パネルの下
部と、ロッカインナパネルとの間にロッカ補強部材が設
けられ、該ロッカ補強部材は、車体幅方向外方を向いた
側が開口した深皿状に形成され、その車体幅方向内方を
向いた壁部が前記ロッカインナパネルに固定され、かつ
その車体幅方向外方を向いた開口と、前記ピラー補強パ
ネルの下部の車体幅方向内方を向いた開口とが互いに向
き合い、ロッカ補強部材の車体前後方向の各端壁部と、
ピラー補強パネルの下部の車体前後方向の各端壁部が、
それぞれ互いに車体幅方向にほぼ面一状態で位置してい
るシャシフレーム付き自動車を提案する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0009】図1は車室内に配置されるシートと、その
車体側部のドア開口に開閉自在に装着されるサイドドア
を取り外して示したシャシフレーム付き自動車の一例を
示す外観斜視図である。図2は図1のII−II線断面図、
図3は図1のIII−III線拡大断面図であり、また図4は
図1のIV−IV線拡大断面図、さらに図5は図3のV−V
線断面図である。これらの図に示した自動車は、その前
後方向に延びるシャシフレーム1と、これに後述するボ
デーマウント28(図3)を介して搭載された車体2と
を有している。図示した自動車は、その車体2の幅方向
Wの中心C(図1)に関して、左右対称に構成されてい
るものとし、以下の説明では自動車の前進方向に見て、
その左側の構成だけを明らかにする。符号Aは自動車の
前進方向を示し、Xは自動車ないしはその車体2の前後
方向を示している。
【0010】車体2は、その車室内の床面を構成するフ
ロアパネル3と、車体2の骨格を構成するセンタピラー
10と、車体下部の側部に位置して車体2のほぼ前後方
向Xに延びるロッカパネル4とを有している。ロッカパ
ネル4は、図6にも示すように、車体幅方向外側のロッ
カアウタパネル6と、このアウタパネル6に一体に固定
され、かつ該パネル6よりも車体幅方向内側に位置する
ロッカインナパネル5とを有し、そのロッカインナパネ
ル5にフロアパネル3の車体幅方向外端縁8が例えばス
ポット溶接によって固定されている。図3及び図4に示
すように、センタピラー10も、車体幅方向外側のピラ
ーアウタパネル13と、このパネル13に例えばスポッ
ト溶接によって一体に固定され、かつこのアウタパネル
13よりも車体幅方向内側に位置するピラーインナパネ
ル14とを有している。なお、図4においては、ロッカ
パネル4やフロアパネル3などの要素の図示を省略して
ある。
【0011】センタピラー10はほぼ上下方向に延びて
いて、かかるピラー10の下部にロッカパネル4が一体
に連設されている。図示した例では、図3に明示するよ
うに、ロッカインナパネル5の上端フランジ部がピラー
インナパネル14の下端部に例えばスポット溶接によっ
て一体に固定され、しかもピラーアウタパネル13とロ
ッカアウタパネル6とが一体に成形された1枚の板材に
よって構成され、これによってロッカパネル4とセンタ
ピラー10が一体化されている。ロッカアウタパネル6
とピラーアウタパネル13を別々の板材によって構成
し、その両者を例えばスポット溶接によって一体に固定
してもよい。センタピラー10の存在しないロッカパネ
ル4の上端部の部分は、図2及び図6に示すように、そ
のロッカインナパネル5とロッカアウタパネル6の上部
合せフランジ部15が例えばスポット溶接によって一体
化されている。
【0012】図1に示すように、車体2はセンタピラー
10のほかに、その車体2の骨格を構成し、ほぼ上下方
向に延びているフロントピラー9、リヤピラー11及び
クォータピラー12を有し、フロントピラー9の下部も
ロッカパネル4に一体に連設されている。
【0013】車体2は、さらに図2に示すようにルーフ
サイドレール16を有し、該レール16は車体上部の側
部に位置し、かつ車体2のほぼ前後方向に延びている。
かかるルーフサイドレール16に、車体2の屋根部を構
成するルーフパネル17がドリップチャンネル18を介
して固定されている。また図1に示した前述のピラー
9,10,11,12は、その上端部がルーフサイドレ
ール16に一体化されている。
【0014】図3乃至図6に示すように、車体2はセン
タピラー10を補強するピラー補強パネル19と、下部
補強パネル22とを有し、図に一例として示したピラー
補強パネル19はセンタピラー10のピラーインナパネ
ル14とピラーアウタパネル13の間に配置され、かか
るピラー補強パネル19の車体前後方向Xにおける各端
部のフランジ部が、図4に示すようにピラーインナパネ
ル14とピラーアウタパネル13の車体前後方向Xにお
ける各フランジ部に挟まれ、これらの前後の各合せフラ
ンジ部20,21がそれぞれスポット溶接によって一体
に固定されている。このように、センタピラー10に一
体に固定されたピラー補強パネル19は、ロッカパネル
4からその上方のセンタピラー10に亘って延び、かか
るピラー補強パネル19の上端部は図2に示したルーフ
サイドレール16に一体に固定されている。図示した例
では、ピラー補強パネル19が、センタピラー10のピ
ラーインナパネル14とピラーアウタパネル13とに固
定されているが、その補強パネル19を、ピラーアウタ
パネル13にだけ固定するように構成することもでき
る。
【0015】ピラー補強パネル19の下部23は、図
3、図5及び図6に示すように、ロッカインナパネル5
とロッカアウタパネル6の間に位置し、しかも図5に明
示する如く車体幅方向Wの内方を向いた側が開口したほ
ぼU字状の横断面形状を有している。
【0016】一方、前述の下部補強パネル22も、ロッ
カアウタパネル6とロッカインナパネル5の間であっ
て、ピラー補強パネル19よりも車体幅方向内側に位置
し、図3に示すように、下部補強パネル22の下端縁が
ロッカインナパネル5とロッカアウタパネル6の下端縁
に挟まれ、これらの合せフランジ部7が例えばスポット
溶接によって一体に固定されている。また下部補強パネ
ル22の存在しないロッカパネル部分では、そのロッカ
インナパネル5とロッカアウタパネル6の下端縁が、図
2及び図6に示すように直に合せられ、その合せフラン
ジ部7が例えばスポット溶接によって固定されている。
図5及び図6に示すようにピラー補強パネル19の下部
23の車体前後方向の各端縁フランジ部24,25と、
その下端縁フランジ部26は、下部補強パネル22にス
ポット溶接によって一体に固定されている。このよう
に、ロッカパネル4に対して一体に固定された下部補強
パネル22に対して、ピラー補強パネル19が一体に固
定されているので、ピラー補強パネル19の下部23
は、下部補強パネル22を介してロッカパネル4に対し
固定される。またピラー補強パネル19を直にロッカパ
ネル4に対して固定してもよい。例えばピラー補強パネ
ル19の下端縁フランジ部26を、ロッカインナパネル
5とロッカアウタパネル6の下端縁の間に挟み付け、そ
の合せフランジ部を例えばスポット溶接によって固定す
ることができる。
【0017】車体2は、さらにピラー補強パネル19の
下部23に対向した位置で、ロッカインナパネル5の車
体幅方向内側の面に例えばスポット溶接によって固定さ
れたボデーマウントブラケット27を有し、このブラケ
ット27に後に詳しく説明するボデーマウント28が取
付けられている。ボデーマウントブラケット27は、ロ
ッカインナパネル5の車体幅方向内側面からその幅方向
内方に向けて突出していて、フロアパネル3に対しても
溶接によって固着されている。
【0018】上述した車体2の各構成要素は、例えば鋼
板により構成され、またかかる車体2を支持するシャシ
フレーム1も、例えば比較的板厚の大なる鋼板によって
構成されていて、その横断面が箱状の閉断面状に形成さ
れ、その剛性と強度が高められている。かかるシャシフ
レーム1には、図3に示すように、ボデーマウントブラ
ケット27の近傍に位置するフレームブラケット29が
溶接によって一体に固着され、かかるブラケット29も
剛性の大なる材料、例えば鋼板によって構成されてい
る。
【0019】図3に一例として示したボデーマウント2
8は、前述のフレームブラケット29に載置された受け
部材31と、ボデーマウントブラケット27とに挟み付
けられた第1弾性体30と、フレームブラケット29の
下方に配置された第2弾性体32と、この弾性体32の
下面に配置されたワッシャ33と、ボルト34と、ナッ
ト35とから構成されている。このボルト34は、ボデ
ーマウントブラケット27、第1弾性体30、受け部材
31、フレームブラケット29、第2弾性体32及びワ
ッシャ33に形成された貫通孔に挿通され、かかるボル
ト34のねじ部にナット35が螺着され、これが締付け
られている。第1及び第2弾性体30,32は、例えば
ゴム又は軟質合成樹脂などの弾性材から構成されてい
る。このように構成されたボデーマウントは複数個設け
られ、これらのマウントを介して車体2がシャシフレー
ム1に搭載される。
【0020】以上説明した自動車の構成は、従来の構成
と特に異なるところはない。かかる自動車によれば、車
体2が弾性体30,32を介してシャシフレーム1に支
持されているので、自動車の走行時にシャシフレーム1
が激しく振動しても、両弾性体30,32の働きによっ
てシャシフレーム1の振動が車体2に直接伝えられるこ
とはなく、車室内の居住性が高められる。ところが、こ
のときわずかな振動がボデーマウント28を介して車体
2に伝えられることは避けられず、これによって生ずる
車体2の振動の振幅が大きくなると、車室内にこもり音
が発生し、乗員に対して不快感を与えることになる。ボ
デーマウント28に対向したロッカインナパネル5の部
分は、ボデーマウント28の近くに位置しているので、
ボデーマウント28を介して伝えられた加振力によっ
て、このロッカインナパネル部分が大きな振幅で振動す
るおそれがあり、これを放置すれば、こもり音が発生す
る。
【0021】そこで、先に説明したようにピラー補強パ
ネル19をロッカパネル4の内部にまで下方に延ばし、
その下部23をロッカインナパネル5を介してボデーマ
ウント28に対向させ、この部分の剛性を高め、ロッカ
インナパネル5が激しく振動することを阻止している。
ところが、先に述べたように、この構成だけであると、
ロッカインナパネル5の振動を確実に抑えるには、ロッ
カパネル4とピラー10の構成要素、ピラー補強パネル
19、フロアパネル3などの各要素の板厚を大きく設定
してその剛性を高める必要があるため、車体重量が増大
し、そのコストが上昇する欠点を免れない。
【0022】そこで、本例の自動車においては、図3、
図5及び図7に示すように、ロッカインナパネル5を介
してボデーマウント28に対向して位置するピラー補強
パネル19の下部23と、ロッカインナパネル5との間
に、高剛性で高強度な材料、例えば鋼板より成るロッカ
補強部材36が設けられている。このロッカ補強部材3
6は、車体幅方向Wの外方を向いた側が開口した深皿状
に形成され、その車体幅方向内方を向いた壁部、すなわ
ち上壁部37、底壁部38及び下壁部39が、図3に×
印を付して示したように、例えばスポット溶接によって
ロッカインナパネル5の面に固定されている。このよう
に、ロッカアウタパネル6を向いた側のロッカインナパ
ネル5の面にロッカ補強部材36が固着されているので
ある。
【0023】また、図5に示すようにロッカ補強部材3
6の車体幅方向外方を向いた開口と、ピラー補強パネル
19の下部23の車体幅方向内方を向いた開口とが互い
に向き合って合致し、ロッカ補強部材36の開口のまわ
りの周囲フランジ部40(図3、図5及び図7)が、下
部補強パネル22を介して、ピラー補強パネル19の下
部23における端縁フランジ部24,25に対向してい
る。その際、周囲フランジ部40を、下部補強パネル2
2に対して当接させるだけであってもよいし、可能であ
ればその両者をスポット溶接などによって一体に固着し
てもよい。
【0024】また、図5に示すように、ロッカ補強部材
36の深皿内部空間を区画する車体前後方向Xの各端壁
部41,42と、ピラー補強パネル19の下部23の車
体前後方向の各端壁部43,44が、それぞれ互いに車
体幅方向Wにほぼ面一状態で位置している。すなわち、
ロッカ補強部材36の車体前後方向Xにおける前方側の
端壁部41と、ピラー補強パネル19の下部23の車体
前後方向Xにおける前方側の端壁部43とが、図5に示
すように、車体幅方向Wに位置する面P上に位置し、か
つロッカ補強部材36の車体前後方向Xにおける後方側
の端壁42と、ピラー補強パネル19の下部23の車体
前後方向Xにおける後方側の端壁部44とが、車体幅方
向Wに位置する面Q上に位置しているのである。
【0025】上述した構成によれば、ロッカ補強部材3
6と、ピラー補強パネル19の下部23とによって、図
5に示すように箱状の横断面形状が形成され、その全体
の剛性が著しく高められ、これらによってロッカインナ
パネル5が強固に保持される。従って、シャシフレーム
1からボデーマウント28を介してロッカインナパネル
5に伝えられた加振力によって、そのロッカインナパネ
ル5が大きな振幅で振動することが阻止され、ロッカパ
ネル4とセンタピラー10の構成要素や、フロアパネル
3及びピラー補強パネル19などの要素の板厚を薄く設
定することができる。これによって車体の重量とそのコ
ストの低減を達成できるのである。
【0026】図示した実施例のように下部補強パネル2
2を設けると、ボデーマウント28に対向する車体部分
の剛性をより確実に高めることができるが、このパネル
22を省略して、ロッカ補強部材36とピラー補強パネ
ル19の下部23の両開口を直に向き合せ、かつその周
囲フランジ部40と端縁フランジ部24,25,26を
直に当接させ、又はこれらをスポット溶接などによって
一体に固定することもできる。この場合には、ピラー補
強パネル19の下部23を、前述したように、直にロッ
カパネル4に固定する。すなわち、ピラー補強パネル1
9の下端縁フランジ部26をロッカインナパネル5とロ
ッカアウタパネル6の下端縁の間に挟み、これらをスポ
ット溶接によって固定する。このとき、ピラー補強パネ
ル19の下端縁フランジ部26は、ロッカ補強部材36
の周囲フランジ部40の下部に直に対向する。
【0027】ところで、上述した自動車は、その車室内
のこもり音の発生を防止できるように構成されるほか、
その車体2の側部に外方から外力が加えられたとき、そ
の車体部分が車体幅方向内側へ変形する量をできるだけ
小さく留め得るように構成されるべきである。例えば、
図3に矢印Fで示すようにロッカパネル4に対して外力
が作用したとき、そのロッカパネル4の永久変形をでき
るだけ小さくできるように車体2を構成する必要があ
る。このため従来は、フロアパネル3とセンタピラー1
0の各構成要素や、ピラー補強パネル19などの要素の
板厚を大きく設定し、その剛性を高め、外力作用時の車
体の変形量を抑えていた。
【0028】このように、従来は外力Fの作用時の車体
変形量を抑える目的でも、その車体2を構成する各要素
の板厚を大きくしていたのであるが、上述した自動車の
構成によれば、ロッカパネル4とセンタピラー10の各
構成要素や、ピラー補強パネル19などの要素の板厚を
薄く設定しても、外力Fの作用時の車体2の変形量を小
さく留めることができる。すなわち、図3及び図5に示
す如くロッカパネル4の外方から外力Fが作用したと
き、その外力はロッカアウタパネル6、ピラー補強パネ
ル19の下部23、下部補強パネル22及びロッカ補強
部材36を通してロッカインナパネル5に伝えられ、さ
らにその外力がフロアパネル3とボデーマウントブラケ
ット27に伝達されるのであるが、このとき、前述のよ
うにロッカ補強部材36の車体前後方向Xの各端壁部4
1,42と、ピラー補強パネル19の下部23の車体前
後方向Xの各端壁部43,44がそれぞれ車体幅方向W
にほぼ面一状態で位置しているので、これらの端壁部4
1,42,43,44が外力Fを強固に支え、ロッカパ
ネル4の変形を抑える。すなわち、これらの端壁部4
1,42,43,44は外力Fの作用方向とほぼ平行に
位置しているので、これらが、外力Fによってロッカパ
ネル4が車体幅方向Wに潰れることを阻止するように、
そのロッカパネル部分の剛性を高めるのである。しか
も、ロッカ補強部材36よりも車体幅方向Wの内側領域
にはボデーマウントブラケット27が位置し、これがボ
デーマウント28を介してフレームブラケット29に連
結されているので、外力Fはボデーマウントブラケット
27とボデーマウント28を介してフレームブラケット
29、ひいてはシャシフレーム1に伝えられる。すなわ
ち、外力Fは、元々剛性が高く、かつ強度の大なるシャ
シフレーム1によって受け止められることになり、これ
によってロッカパネル4を含めた車体部分の変形が効果
的に抑制されるのである。かかる作用は、下部補強パネ
ル22を省略したときも得られるものである。このよう
にして、ロッカパネル4とセンタピラー10の構成要素
や、フロアパネル3、ピラー補強パネル19などの各要
素の板厚を従来より薄く設定しても、外力作用時のロッ
カパネル4の変形量を効果的に抑制でき、車体重量とそ
のコストの低減を達成することができる。
【0029】以上、車体のセンタピラーとその下方に位
置するロッカパネル部分に本発明を適用した実施例を説
明したが、本発明はフロントピラー9とその下方に位置
するロッカパネル部分に対しても適用できるものであ
る。同様に、本発明は、トラック、乗用車、バスなどの
いずれの型式の自動車にも適用可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、ピラー補強パネルとロ
ッカインナパネルの間に、そのロッカインナパネルに固
定されたロッカ補強部材を設けるという極く簡単な構成
によって、ピラーとロッカパネルの構成要素やピラー補
強パネルの板厚を従来より薄く設定しても、自動車走行
時のこもり音の発生を阻止でき、しかもロッカパネルに
対して外力が作用したとき、その変形量を少なく留める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の自動車を示す外観斜視図であ
る。
【図2】図1のII−II線概略断面図であって、ボデーマ
ウントやピラー補強パネル、下部補強パネルなどを省略
して示した図である。
【図3】図1のIII−III線拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】ロッカパネルを車外側から見たときの斜視図で
ある。
【図7】ロッカインナパネルに固定されたロッカ補強部
材を示す斜視図であって、ロッカインナパネルを鎖線で
示した図である。
【符号の説明】
1 シャシフレーム 2 車体 4 ロッカパネル 5 ロッカインナパネル 6 ロッカアウタパネル 9 ピラー 10 ピラー 13 ピラーアウタパネル 14 ピラーインナパネル 19 ピラー補強パネル 23 下部 28 ボデーマウント 36 ロッカ補強部材 37 壁部 38 壁部 39 壁部 41 端壁部 42 端壁部 43 端壁部 44 端壁部 X 前後方向 W 車体幅方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/04 B62D 25/20 B62D 27/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャシフレームにボデーマウントを介し
    て搭載された車体を具備し、該車体が、その骨格を構成
    するピラーと、該ピラーの下部に一体に連設され、かつ
    車体のほぼ前後方向に延びるロッカパネルと、前記ピラ
    ーを補強するピラー補強パネルとを有し、前記ロッカパ
    ネルは、車体幅方向外側のロッカアウタパネルと、該ア
    ウタパネルに一体に固定され、かつ該パネルよりも車体
    幅方向内側に位置するロッカインナパネルとを有し、前
    記ピラーも、車体幅方向外側のピラーアウタパネルと、
    該アウタパネルに一体に固定され、該パネルよりも車体
    幅方向内側に位置するピラーインナパネルとを有し、前
    記ピラー補強パネルは、前記ピラーに一体に固定されて
    いると共に、ロッカパネルからその上方のピラーに亘っ
    て延び、ロッカインナパネルとロッカアウタパネルの間
    に位置するピラー補強パネルの下部は、ロッカパネルに
    対して固定されていると共に、ロッカインナパネルを介
    して前記ボデーマウントに対向して位置し、かつ車体幅
    方向内方を向いた側が開口したほぼU字状の横断面形状
    を有しているシャシフレーム付き自動車において、前記
    ボデーマウントに対向して位置するピラー補強パネルの
    下部と、ロッカインナパネルとの間にロッカ補強部材が
    設けられ、該ロッカ補強部材は、車体幅方向外方を向い
    た側が開口した深皿状に形成され、その車体幅方向内方
    を向いた壁部が前記ロッカインナパネルに固定され、か
    つその車体幅方向外方を向いた開口と、前記ピラー補強
    パネルの下部の車体幅方向内方を向いた開口とが互いに
    向き合い、ロッカ補強部材の車体前後方向の各端壁部
    と、ピラー補強パネルの下部の車体前後方向の各端壁部
    が、それぞれ互いに車体幅方向にほぼ面一状態で位置し
    ていることを特徴とするシャシフレーム付き自動車。
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