JP3107170B2 - 金属箔に表面処理を施すための方法および装置 - Google Patents

金属箔に表面処理を施すための方法および装置

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JP3107170B2
JP3107170B2 JP03284987A JP28498791A JP3107170B2 JP 3107170 B2 JP3107170 B2 JP 3107170B2 JP 03284987 A JP03284987 A JP 03284987A JP 28498791 A JP28498791 A JP 28498791A JP 3107170 B2 JP3107170 B2 JP 3107170B2
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
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    • C25D7/00Electroplating characterised by the article coated
    • C25D7/06Wires; Strips; Foils
    • C25D7/0614Strips or foils
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/382Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by special treatment of the metal

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属箔の表面処理、す
なわち、電気めっき、および電気めっき装置におけるア
ノードに関する。さらに詳しくは、例えば銅箔の処理に
関する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、電着された銅箔の処理に適用
される。電着工程によって形成された銅箔の多くは、プ
リント回路板工業において使用される。プリント回路板
に使用される場合には、電着された銅箔は誘電基盤に接
着される。電着された裸銅箔が、その比較的なめらかな
表面のために、粘着性に乏しいことは一般に知られてい
る。粘着性を向上させるためには、銅箔を表面処理する
ことが知られている。このような表面処理には、樹枝銅
または酸化銅の粉末層を、ベースとなる銅箔に加えるこ
とが含まれる。真鍮またはクロムなどの他の金属もま
た、物理的特性を向上させるために、箔に加えられ得
る。
【0003】既存の箔の処理には、通常、箔を電気鋳造
するのに必要な高度な電力レベルは必要ではないので、
処理ラインは、一般に、電気鋳造装置の3倍から4倍の
速度である。この点において、箔の処理ラインの速度と
効率は、必要電力によってはあまり限定されないが、他
の特定の作業パラメーターを制御する能力によって限定
される。
【0004】このような1つのパラメーターは、アノー
ドと処理される表面との間に形成される電極間の間隙で
ある。処理装置における電極間の間隙は、箔形成装置に
おける電極間の間隙ほど重要でない(新しい箔を形成す
るのに比較して、既存の箔を処理するのには少ない電力
でよい)が、電極間の均一な間隙によって、箔の通路に
沿って正確な電流密度が制御され、他のパラメーターの
制御と共同して、より均一な表面処理が行われる。
【0005】他の重要なパラメーターは、アノードと処
理される表面との間の電解流体の流量、およびそのよう
な流体の化学組成である。この点において、めっき(す
なわち、処理)される箔付近のめっきイオンを適切な濃
度に維持し、箔に電着されたイオンを置換することは、
重要である。従って、電解液を制御する能力、すなわ
ち、濃度および流量もまた、処理ラインの効率に影響を
与える。
【0006】電解液および処理ラインの効率に一般に関
連する他のパラメーターは、電解液の温度である。当該
分野において公知であるように、電極処理工程では、電
極間の間隙にかなりの熱が生じ、そのような熱は、電極
間内に電流密度の変動を引き起こし得る。電極間の間隙
に電解流体を流すことは、熱とそこから生じたガスを除
去する1つの方法である。この点において、電極間の間
隙における電解流体の流量を制御することによって、電
極間の間隙における熱を減少させ、電流密度の変動を最
少にすることができる。
【0007】これまで、電解液の大きなタンクにカソー
ドの表面を浸漬し、カソード表面に隣接するように、タ
ンクにアノードを浸漬させることによって、電解槽を提
供することが知られている。このようなタンク中の大量
の電解液は、うまくヒートシンクを提供して、熱を放散
し、選択された温度を維持するための熱交換器に電解液
を再循環させる。電解液中に選択された化学濃度を維持
するために、混合器を提供してもよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような配
置には、一般に、大量の電解液が必要であり、さらに重
要なことには、一般に、電極間の間隙中の実際の溶液濃
度または間隙を通る溶液の流量を調整する、厳密な手段
は提供されない。さらに、電極間の間隙中の電流密度
は、アノードを取り囲む電解液およびその濃度によって
影響され得る。
【0009】本発明は、上記の欠点を解決するものであ
り、金属箔に電着表面処理を行うための装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】本発明の他の目的は、効率を改善して、高
い処理ライン速度を成し遂げることが可能な、上記の装
置を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、電極間に正確な間隙
を有する上記の装置を提供することである。
【0012】本発明の他の目的は、電気処理工程におい
て形成されたガスを容易に除去する、上記の装置を提供
することである。
【0013】本発明のさらに他の目的は、電極間の間隙
を通る電解流体の正確な流量を容易に制御する、上記の
装置を提供することである。
【0014】本発明のさらに他の目的は、電解液の使用
量の少ない、上記装置を提供することである。
【0015】本発明のさらに他の目的は、処理される表
面に面するアノード表面のみが電解液にさらされる、上
記装置を提供することである。
【0016】本発明のさらに他の目的は、アノードが、
実質的に、めっきされる表面周辺のタンクとして作用す
る、上記装置を提供することである。
【0017】本発明のさらに他の目的は、処理される箔
にさらされるアノード表面を増加させる、上記装置を提
供することである。
【0018】これらおよびその他の目的と利点は、添付
の図面と共に、以下の好ましい実施態様の説明より明か
となるであろう。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明によると、金属箔
を処理するための電着セルに使用されるアノードが提供
される。この金属箔は、回転可能なドラムに沿って、セ
ル中を移動する。アノードは通常、ドラムには面してい
ない下部表面と、ドラムの周囲に配置されるような寸法
になっているなめらかな円筒形の上部表面とを含む湾曲
プレート手段を有し、ドラムと円筒形の上部表面との間
には環状の間隙が形成されている。湾曲プレート手段
は、間隙内に電解液を収容させるために動作し、円筒形
の上部表面が電解液に対して不活性である、電気的に導
電性の材料から形成されている。ドラムとアノードとの
間に形成されている環状の間隙は、金属箔の移動方向に
よって形成される先端と後端とを含んでいる。開口手段
は、間隙と電解液の源とを接続させるために、間隙の先
端と後端との間の湾曲プレート手段中に形成されてお
り、電解液は、好ましくは、連続して間隙に流れる。コ
レクター手段は、間隙から流出する電解液を収集するた
めに、間隙の先端と後端において、湾曲プレート手段に
取り付けられている。間隔を置いて配置されたコレクタ
ー手段は、湾曲プレート手段を電源に接続させるため
に、湾曲プレート手段の下部表面上に提供されている。
【0020】本発明の他の局面によると、金属箔に表面
処理を施すための装置が提供される。装置は、所定の通
路に沿って連続して金属箔をガイドするための、ほぼ水
平な軸を中心に回転し得るドラムを有している。電解液
を収容するようになっているアノード手段は、ドラムに
隣接して配置されている。アノード手段は、なめらか
で、ほぼ上向きに面したアノード表面を含み、このアノ
ード表面は、ほぼ円筒形であり、ドラムの一部を取り囲
むような寸法になっている。ここで、環状の間隙は、ア
ノード手段のなめらかな表面とドラムとの間に形成され
ている。金属箔の所定の通路の一部は、間隙を通って長
く延びている。間隙に電解液を連続して流すための手段
は、金属箔とアノード手段のなめらかな表面との間に電
位をかけるために、金属箔およびアノード手段に接続さ
れた電源手段と共に提供されている。
【0021】
【作用】本発明は、金属箔に表面処理を施すための装置
に関し、この装置は、上質の箔の効果的な処理に影響を
与えるパラメーターを正確に制御する。本発明は、電極
間に間隙を形成すると同時に、一般に、そのような間隙
に電解溶液を閉じ込めるためのタンクとして作用するア
ノードを提供することによって、上記の処理パラメータ
ーを正確に制御することができる。本発明によると、処
理される箔に面するアノード表面のみが、処理される箔
とアノードとの間にのみ電位が存在する電解流体にさら
される。電解液を既知の寸法の所定の空間に閉じ込める
ことによって、電解流体の流量、温度および濃度が、調
整され、処理パラメーターを最適にするように制御され
得、それによって電極間の間隙中の電流密度が正確に制
御される。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施態様を図面に基づいて説
明するが、本発明はこれら図面に限定されるものではな
い。図1は、金属箔Fに表面処理を施すための処理槽1
0を示している。本発明によると、工程および装置は、
銅箔を処理するものとして記載されている。以下の説明
は、銅箔の処理に関しているが、本発明は、広範囲に応
用され、銅以外の金属箔またはプレートを処理するのに
も使用され得る。
【0023】概略を示すと、処理槽10は、基本的に
は、アノード14の長軸でもあるほぼ水平の軸を中心に
回転し得るドラム12を含んでいる。ドラム12および
アノード14は、その間に環状の間隙16を形成してお
り、本発明によると間隙16は、金属箔F上にめっきさ
れる金属のイオンを含む電解液を収容する。金属箔F
は、ガイドローラー18とドラム12によって形成され
る所定の通路に沿って走行する。この点において、金属
箔Fは、間隙16を通ってドラム12の表面に沿って走
行する。電源手段(図示されていない)は、金属箔Fと
アノード14に沿って電位をつくりだすために提供さ
れ、この手段は、電解液中の金属イオンを金属箔Fの露
出表面に電着させる。
【0024】処理槽10をさらに参照すると、ドラム1
2は、ほぼ円筒形であり、従来の手段(図示されていな
い)によってシャフト20上のほぼ水平な軸を中心に回
転可能である。図1は、ドラム12の断面端面図を示
す。図示される実施態様において、ドラム12は、通
常、その外周上に、環状内部壁22および非導電性材料
によって形成された層24を含んでいる。内部壁22
は、剛性物質から形成され得るが、好ましくは炭素鋼か
ら形成される。層24は、好ましくは半硬質ゴム材料
(90−97のデュロメーター硬度)から形成され、な
めらかで円筒形の外表面26を有している。
【0025】アノード14を参照すると、図示される実
施態様において、アノード14は、アノードセクション
14aおよび14bを含んでいる。アノードセクション
14aおよび14bは、互いにほぼ鏡像となっているた
め、1つのセクションのみを詳細に説明する。この説明
は、もう1つのセクションにも同様に適用される。図1
の左側を参照すると、アノードセクション14aは、通
常、長手方向に間隔を置いた複数の隔壁30に固定され
た湾曲プレート28を含んでいる。湾曲プレート28
は、ほぼ円筒形に形成され、上向きに面した円筒形表面
32を有している。湾曲プレート28は、通常、ドラム
12の外表面26に適合する、好ましくは、少なくとも
25%、すなわち、ドラム12の円周の4分の1を取り
囲むような寸法となっている。図示される実施態様にお
いて、各アノードセクション14aおよび14bは、シ
ャフト20の軸によって規定される約105の角度で
外接している。
【0026】隔壁30は、通常、湾曲プレート28を構
造上支持している。図示される実施態様において、隔壁
30は、通常、湾曲プレート28の湾曲に適合し、湾曲
プレート28に固定されるような寸法となっている湾曲
端部を有する、ほぼL字形の部材である。隔壁30は、
間隔を置いて、互いに平行に配置され、湾曲プレート2
8の長さに沿って延長している。
【0027】湾曲プレート28および隔壁30は、好ま
しくは、電気的に導電性の金属または金属合金から形成
されている。湾曲プレート28はまた、好ましくは、不
活性な、すなわち、箔Fを処理するのに使用される電解
液に反応しない金属、または電解液に対して不活性とな
るようにコーティングされ得る金属から形成されてい
る。この点において、アノード14は、鉛、ステンレス
鋼、コロンビウム、タンタル、チタンまたはその合金か
ら形成され得る。好ましい構造において、アノード14
は、チタンを含み、隔壁30中の湾曲プレート28は、
共に溶接されて、一体的に剛性構造を形成している。
【0028】各アノードセクション14aおよび14b
は、その上端部に沿ってめっき槽33を含んでいる。め
っき槽33は、間隙16から流出する電解液を収集する
ために動作する。めっき槽33は、基本的に、L字形の
壁部材36によって、隣接する隔壁30の間に形成され
た複数のチャンバ34を含んでいる。L字形の壁部材3
6は、隔壁30と湾曲プレート28に接続されて、耐流
体の接続を形成している。この点において、壁部材36
は、好ましくは、湾曲プレート28と隔壁30に溶接さ
れている。隣接するチャンバ34は、隔壁30に設けら
れた開口部38によって互いに通じている。1つまたは
それ以上の排出パイプ40は、めっき槽33に収集され
た電解流体を従来のパイプ手段によって貯蔵部(図示さ
れていない)まで運搬するために、めっき槽33に固定
され、チャンバ34に通じている。
【0029】図2から5を参照すると、アノードセクシ
ョン14aは、隔壁30の間に配置された複数のコネク
ターブロック42を含んでいる。コネクターブロック4
2は、隣接する隔壁30の間を延長し、湾曲プレート2
8に当接するような寸法の電気的に導電性の材料からな
るほぼ長方形のバーである。コネクターブロック42
は、各隔壁30の間に提供され、整列されて、通常、間
隔を置いたコネクターブロック42の列を形成してい
る。この列は、ドラム12の軸にほぼ平行な湾曲プレー
ト28の長さに沿って延長している。コネクターブロッ
ク42は、電源(図示されていない)に接続され得、
鉛、ステンレス鋼、コロンビウム、タンタル、チタンま
たはその合金等の電気的に導電性の材料または金属合金
から形成され得る。好ましくは、コネクターブロック4
2は、湾曲プレート28と隔壁30を形成するのと同一
の材料から形成されている。上記の実施態様において、
コネクターブロック42は、チタンから形成されてい
る。
【0030】図示されている実施態様において、コネク
ターブロック42は、溶接によって湾曲プレート28と
隔壁20に固定されている。隅肉溶接44は、図2およ
び図5において最も明確に示されているように、湾曲プ
レート28とコネクターブロック42との間、ならびに
隣接する隔壁30とコネクターブロック42との間に形
成されている。コネクターブロック42と湾曲プレート
28との間の良好な電気接続を確実にするために、図3
から図5に明確に示されているように、コネクターブロ
ック42は、好ましくは、湾曲プレート28にプラグ溶
接されている。この目的のために、複数の整列された円
筒形の穴46が、湾曲プレート28を通して形成されて
いる。穴46は、コネクターブロック42と合うように
配置されており、コネクターブロック42を湾曲プレー
ト28に固定させるために、さらに重要なことには、コ
ネクターブロック42からの電流を湾曲プレート28に
提供するために、溶接物48で満たされている。図示さ
れる実施態様において、8つのプラグ溶接物48が提供
されており、ここで、溶接物は、コネクターブロック4
2と接触する表面の約47%を含んでいる。コネクター
ブロック42は、ケーブル搭載用の複数の孔50を含ん
でいる。孔50は、コネクターブロック42を上記電源
の一極に接続するために、従来より公知の電気ケーブル
(図示されていない)の留め具を受け入れられるような
寸法になっている。電気伝導を容易にし、浸食を遅らせ
るために、コネクターブロック42の外表面は、銀、白
金または金等の導電材料でめっきされ得る。
【0031】図6を参照すると、アノードセクション1
4aおよび14bの下端部が示されている。各アノード
セクション14aおよび14bは、上端部が湾曲プレー
ト28に固定され、下端部が搭載パッド54に固定され
ている、ほぼ鉛直な支持部材52を含んでいる。各搭載
パッド54は、標準的な留め具を受け入れるような寸法
にされた孔56を含んでいる。支持部材52は、湾曲プ
レート28の端部から奥に引っ込んでいる。アノードセ
クション14aおよび14bは、互いに固定され、湾曲
プレート28の端部の間にスロット58を形成するよう
な寸法になっている。アノードセクション14aおよび
14bの湾曲プレート28と支持部材52は、下端部が
開口しているほぼ長方形に延長するチャンバ60を形成
しており、このチャンバ60は、ドラム12の軸とほぼ
平行に延長している。本発明によると、チャンバ60の
端部は、密閉されており、チャンバ60の底部では、ほ
ぼ長方形に延長する開口部62が形成されており、チャ
ンバ60の周辺に沿って搭載パッド54が延長してい
る。搭載パッド54は、電解流体供給導管(図示されて
いない)に取り付けられるようになっており、この電解
流体供給導管を通って電解流体がチャンバ60に流さ
れ、スロット58を通って環状の間隙16に流される。
【0032】図1に示されるように、アノードセクショ
ン14aおよび14bは、ドラム12の周囲に配置さ
れ、その間に環状の間隙16を形成している。ほぼ鉛直
な端部壁70(図7において明確に示される)は、処理
槽10の各端部に設けられて、アノードセクション14
aおよび14bの端部に当接している。端部壁70およ
びアノードセクション14aおよび14bは共に、中に
ドラム12が配置されているほぼ半円筒形のタンクを形
成している。本発明によると、アノードセクション14
aおよび14bは、好ましくは、互いに電気的に絶縁さ
れている。この目的のために、絶縁材料のガスケット
(図示されていない)は、好ましくは、アノードセクシ
ョン14aおよび14bの接触表面の間に設けられてお
り、端部壁70は、好ましくは、電気的に非導電性の物
質から形成されている。図示される実施態様において、
端部壁70は、好ましくは塩素化ポリ塩化ビニル(CP
VC)物質から形成されている内部プレート72と外部
プレート74を含んでいる。外部プレート74は、図7
に示されるように、アノードセクション14aおよび1
4bの湾曲プレート28を受け入れるような寸法になっ
ている環状ショルダー76を含んでいる。外部プレート
74は、従来の手段(図示されていない)によってアノ
ードセクション14aおよび14bに固定されている。
【0033】端部壁70とドラム12の遠位端との間を
密閉して、間隙16、すなわち、ドラム12の外表面と
湾曲プレート28との間に電解液を閉じ込めるために、
延長したシールアセンブリー80が、内部プレート72
に取り付けられている。シールアセンブリー80は、把
持部82と膨張性シール材84を含んでいる。把持部8
2は、従来の留め具86によって内部プレート72に取
り付けられ、アノードセクション14aおよび14bの
湾曲プレート28に隣接した内部プレート72の端部に
沿って延長している。把持部82は、断面がほぼU字形
になっており、互いに内側へ向かって突出する内部表面
を有する側部88を有している。
【0034】シール材84は、側部88の突出部の間の
把持部82内に保持されるような寸法にされ、上部の開
口した基部90を有する、ゴムのような弾力性物質を長
く延ばした管状のものである。シール材84は、ドラム
12にほぼ面した鋸歯状のパッド92を含んでいる。本
発明によると、テフロン層94は、パッド92上に設け
られている。シール材84は、空気源に接続可能で、好
ましくは一端に配置された、空気接続ステム(図示され
ていない)を含んでいる。シール材84は、図7の仮線
に示されている位置まで膨張し得、パッド92は、ドラ
ム12に隣接して密封される。この点において、テフロ
ン層94は、ゴムパッド92とドラム12のゴムコーテ
ィング24との間の摩擦を減少させる。従って、本発明
によると、アノード14は、ドラム12から電気的に絶
縁されて、支持面を取り囲んでいる。この点において、
非導電性ガスケットは、アノード14およびそれに接続
されたすべての搭載または接続表面に提供され得る。
【0035】処理槽10の動作を参照すると、処理され
る箔Fは、ガイドローラー18およびドラム12によっ
て間隙16を通って運搬される。ドラム12は、箔F
を、間隙16を通して連続して移動させるために、回転
される。図示されている実施態様において、ドラム12
は、時計回りと反対方向に回転され、ローラー18は、
箔Fを図1の左から右へ移動させるために、時計回りに
回転する。この点において、箔Fは、間隙16の一端
(先端)に入り、間隙16の他端(後端)から出る。こ
のように、ドラム12およびローラー18の回転方向
は、処理槽10の動作には影響しない。電解液は、チャ
ンバー60、およびスロット58を通して間隙16へ
と、流量が制御されて、連続してポンプで注入される。
電解液は、従来より公知の手段によって貯蔵部(図示さ
れていない)からポンプで注入され得る。間隙16か
ら、電解液は、アノードの上端部へと流出し、めっき槽
33内に収集されて貯蔵部に戻される。
【0036】本発明によると、電源手段は、箔fとアノ
ード14との間に電位を発生させるために、設けられて
いる。電源の陰極は、図1に概略されているように、好
ましくはガイドローラー18に接続されている。図示さ
れている実施態様において、ガイドローラー18は、好
ましくは、箔Fを通して正電荷を発生させるために、電
気的に導電性の金属上に形成されている。アノード14
は、コネクターブロック42に取り付けられている従来
より公知の電気ケーブルによって電源の陽極に接続され
ている。それによって、電位は、アノード14と間隙1
6内の箔Fとの間につくられている。正電荷を帯びた箔
Fが、間隙16内の電解液を通過している間に、電解液
中のイオンが箔Fに電着される。この点において、非導
電性の外表面26は、ドラム12の内部金属壁22から
箔Fを絶縁し、同時に、箔Fが間隙16の電解液にさら
されている間に、箔Fの上部(さらされていない)表面
がめっきされるのを防止するために、箔Fの上部表面に
対してシール材を提供している。
【0037】本発明によると、重要なことには、箔の処
理に影響を与えるパラメーターは、開示されている装置
に特有な特徴によって、うまく調整され得る。この点に
おいて、本発明の1つの利点は、処理領域がより明確に
形成されているため、処理領域内での処理に影響を与え
るパラメーターがより密接に制御され、調整され得る。
特に、本発明は、ドラム12の外表面26とアノードの
上部表面32との間に、均一で環状の間隙を提供してい
る。間隙16の軸端部を密閉することによって、明確に
形成された既知の寸法の処理領域が、間隙16の先端と
後端との間に確立されている。この点において、アノー
ド14は、表面が電荷を帯びているのに加えて、実質的
には電解液を含むタンクである。さらに、アノードの表
面全体に電荷を帯びさせることによって、アノード14
とドラム12との間に形成された処理領域は、箔Fとア
ノード14との間の電位のように、明確に形成されてい
る。電解液は、アノード14の上部表面32にのみ接触
しているため、間隙16の電位は、アノード14の上部
表面32と箔Fとの間にのみかけられている。この明確
に確認され得る処理領域によって、箔Fとアノード14
との間にかけられている電位がより正確に制御され得
る。このことと、環状の間隙16が既知の容積であるこ
とによって、間隙16内の電解液の量と電解液に含まれ
ているイオン濃度を制御することができる。これらの各
因子は共に、流量をより正確に制御するため、処理効率
が改善される。
【0038】上記のように、本発明は、正確な電極間の
間隙を提供する。この点において、湾曲プレート28
は、処理槽の寿命を長くするために、正確な形状で持続
性のあるアノード表面を提供し、チタンの不活性特性を
利用している。また、重要なことには、本発明は、アノ
ード14が、ドラム12のより広い部分を取り囲むよう
な寸法になっているために、より長い処理領域を形成す
るに至っている。この点において、図示されている実施
態様において、アノード14は、ドラム12の外表面2
6の約58%を取り囲んでいる。箔Fを所望に応じて処
理するために、長い処理領域を提供することによって、
低い電流密度がこのような処理領域内に形成され得る。
換言すれば、共に連結されているアノードセクションを
形成することによって、ドラム12のかなりの表面積が
取り囲まれて、長い処理領域が形成されている。処理領
域を長くすると、遅い速度で動作し、短い処理領域を有
する装置と同一の期間、より広い領域が、電荷を帯びた
箔Fを電解液にさらすことになり、ライン速度は増加し
得る。
【0039】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、種々の変更が可能であることは言うまでもな
い。
【0040】
【発明の効果】このように、本発明によれば、電解液を
既知の寸法の所定の空間にとじこめたことにより、金属
箔に表面処理を施す際に電解流体の流量、温度および濃
度を制御することができ、また電極間の間隙中の電流密
度を正確に制御することができる。従って、効率を改善
して、高い処理ライン速度を成し遂げることが可能とな
り、しかも電解液の使用量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施態様を示す、金属箔に表
面処理を施すための処理槽の断面端面図である。
【図2】図1の2−2線に沿って取った断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿って取った断面図である。
【図4】図2の4−4線に沿って取った断面図である。
【図5】図4の5−5線に沿って取った断面図である。
【図6】図1に示される装置の電解液引入口を示す、拡
大図である。
【図7】アノードとドラムとの間に提供された、本発明
による密閉配置を示す、拡大側面図である。
【符号の説明】
F 金属箔 10 処理槽 12 ドラム 14 アノード 14a アノードセクション 14b アノードセクション 16 間隙 18 ガイドローラー 20 シャフト 22 内部壁 24 層 26 外表面 28 湾曲プレート 30 隔壁 33 めっき槽 34 チャンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 594064150 35129 Curtis Bouleva rd,Eastlake,Ohio 44095,United States of America (72)発明者 ロバート ディー. デウィット アメリカ合衆国 オハイオ 44124,リ ンドハースト,ローランド ロード 1167 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 17/00 C25D 7/06

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔に表面処理を施すための装置であ
    って、 所定の通路に沿って金属箔を連続してガイドするため
    の、ほぼ水平の軸を中心に回転し得るドラムであって、
    非導電性の外表面を有する、ドラムと、 電解液を収容するように適合されたタンク手段であっ
    て、該タンク手段は、ステンレス鋼、チタン、タンタ
    ル、コロンビウム、またはその合金からなる群から選択
    される金属から形成されたプレートであって、該プレー
    トは、該ドラムの曲率半径にほぼ一致する曲率半径を有
    し、該ドラムに面する上部表面と該ドラムには面してい
    ない下部表面を含み、該ドラムの下部を取り囲むような
    寸法にされ、該上部表面と該ドラムとの間に環状の間隙
    を規定し、 該金属箔の該所定の通路の一部が、該間隙を
    通って長く延びているプレートを含む、タンク手段と、 該プレートと該ドラムとの間の該間隙の端で、液密のシ
    ールを形成する手段と、 電解液を、該間隙に連続的に流す手段と、該プレートの該下部表面に溶接されることにより固定さ
    れた、間隔を置いて配置された複数のコネクターバーで
    あって、該コネクターのそれぞれが、該プレートを形成
    している金属から形成され、かつ複数の溶接領域により
    該プレートに固定されており、ここで、該プレートと該
    コネクターとの間にある該溶接領域が、該プレートと該
    コネクターとの間に主要な電流の経路を提供するような
    寸法を有する、コネクターバーと、 該金属箔および該コネクターに接続されて、該箔および
    該タンク手段の該上部表面を横切る電位を生成する、電
    源手段と、 を含む、装置。
  2. 【請求項2】 前記タンク手段が、前記ドラムの表面積
    の少なくとも2分の1を取り囲む、請求項1に記載の装
    置。
  3. 【請求項3】 連続して電解液を流す前記手段が、前記
    タンク手段の最下部に配置された引入口手段と、該タン
    ク手段の最上部に配置されたコレクター手段とを有し、
    該コレクター手段が、前記間隙から流出する電解液を収
    集するために動作し得る、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記電源手段が、カソードとしての前記
    金属箔とアノードとしての前記タンク手段とに接続され
    ている、請求項1に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記タンク手段が、前記ドラムの周囲に
    共に組み立てられる寸法になっており、各セクション
    が、前記上部表面の一部を形成する湾曲プレートを含
    み、並んで配置されるタンクセクションを有する、請求
    項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記タンクセクションが、その間に長く
    延びるスロットを規定するように組み立てられる場合に
    空間を空けられており、該スロットが、電解液を前記間
    隙に導入するための引入口を形成する、請求項に記載
    の装置。
  7. 【請求項7】 前記各タンクセクションが、前記間隙か
    らの電解液を収集するために、その上端部にコレクター
    手段を含む、請求項に記載の装置。
  8. 【請求項8】 金属箔の表面を処理するための、該金属
    箔がその上を通過する非導電性の外表面を有する回転可
    能なドラムを含む電着セルに使用されるタンクであっ
    て、該ドラムの下方に位置する湾曲プレート手段であって、
    該プレート手段は、 該ドラムには面していない下部表面
    と、該ドラムの周囲に配置される寸法になっている滑ら
    かな円筒形の上部表面とを含み、該ドラムと該円筒形上
    部表面との間に環状の間隙が規定され、該プレート手段
    は、ステンレス鋼、チタン、タンタル、コロンビウム、
    およびそれらの合金からなる群から選択される電気的に
    導電性の金属から形成され、電解液に対して不活性な上
    部表面を有するとともに、該金属箔の移動方向に先端と
    後端とを有する、湾曲プレート手段と、 該プレート手段の該円筒形の上部表面と該ドラムとの間
    の該間隙の端に、液密のシールを形成するための手段
    と、 該先端と該後端の間の該プレート手段中に形成された開
    口手段であって、該間隙を電解液の源と接続させるため
    に動作し得、ここで、該電解液が該間隙に流され得る、
    開口手段と、 該間隙から流出する電解液を収集するために動作し得
    る、該プレート手段の該先端と該後端に取り付けられた
    コレクター手段と、 該プレート手段の該下部表面に間隔を置いて配置された
    複数のコネクターであ って、該コネクターのそれぞれ
    が、該プレート手段を形成している金属から形成され、
    かつ複数の溶接領域により該プレート手段に固定されて
    おり、ここで、該プレート手段と該コネクターとの間に
    ある該溶接領域が、該プレート手段と該コネクターとの
    間に主要な電流の経路を提供するような寸法を有する、
    コネクターと、 該コネクターおよび該箔に接続可能であって、ここで、
    該コネクターが該プレート手段を帯電させ、該箔および
    該プレート手段の該上部表面を横切る電位を生成する、
    電源手段とを備える、タンク。
  9. 【請求項9】 前記コネクター手段が、複数の金属ブロ
    ックを有する、請求項に記載のタンク
  10. 【請求項10】 前記湾曲プレート手段および前記ブロ
    ックが、チタンである、請求項に記載のタンク
  11. 【請求項11】 前記アノードが、前記ドラムの表面積
    の少なくとも50%を取り囲む請求項に記載のタン
  12. 【請求項12】 前記アノードが、第1および第2タン
    クセクションを有し、セクションのそれぞれが、前記
    ドラムの表面積の25%より多くを取り囲むような寸法
    になっている、請求項に記載のタンク
  13. 【請求項13】 前記開口手段が、前記アノードのセク
    ションの間に形成された長く延びるスロットである、請
    求項12に記載のタンク
  14. 【請求項14】 前記湾曲プレート手段が、前記電解液
    に対して不活性である金属から形成されている、請求項
    に記載のタンク
  15. 【請求項15】 前記湾曲プレート手段が、チタンまた
    はその合金から形成されている、請求項14に記載の
    ンク
  16. 【請求項16】 前記湾曲プレート手段が、前記電解液
    に対して不活性であるコーティングをその上に有する電
    気的に導電性の金属から形成されている、請求項に記
    載のタンク
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