JP3106839B2 - エンドトキシンの活性抑制方法 - Google Patents

エンドトキシンの活性抑制方法

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JP3106839B2
JP3106839B2 JP06019915A JP1991594A JP3106839B2 JP 3106839 B2 JP3106839 B2 JP 3106839B2 JP 06019915 A JP06019915 A JP 06019915A JP 1991594 A JP1991594 A JP 1991594A JP 3106839 B2 JP3106839 B2 JP 3106839B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は、エンドトキシン(以下、
ETと略記する。)の有する、例えばカブトガニの血球
成分液(以下、AL溶液と略記する。)と反応させる
と、該溶液中に含まれるプロテアーゼ等の酵素を活性化
させる反応(以下、単に酵素活性化反応と略記する。)
やゲル化反応等を生起させる性質等(以下、ET活性と
略記する。)を選択的に抑制する方法、並びにこの方法
により処理を行った試料中に含まれる、ET活性を有す
る物質(以下、AL溶液活性化物質と略記する。)であ
ってET以外のもの(以下、ET類縁物質と略記す
る。)の測定方法に関する。
【0002】
【発明の背景】ETは、グラム陰性菌の細胞壁外膜に存
在するリポ多糖(Lipopolysaccharide、LPS)であ
り、強い発熱性物質として知られている。このため、注
射用医薬品等におけるETの検出は重要と考えられてお
り、米国や日本の薬局方にもエンドトキシン試験法が収
載されている。また、ETはグラム陰性菌感染症におけ
るショックの主な原因と考えられており、臨床診断上で
は、血漿中エンドトキシンの測定がグラム陰性菌感染症
の診断、グラム陰性菌感染症の治療効果及び予後の判
定、エンドトキシンショックの早期診断等に用いられて
いる。AL溶液は、ETによって、酵素(プロテアーゼ
等)の活性化反応やゲル化反応を生じる性質を有してお
り、医学、薬学、微生物学の分野ではこれを利用した、
簡便で、安価なET検出法、例えば酵素(プロテアーゼ
等)の活性化程度を比色法により測定することにより行
う方法やゲル化反応を利用した所謂リムルステスト等
(以下、これらを総称してリムルステスト等と略記す
る。)が、広く用いられている。
【0003】しかしながら、リムルステスト等に用いら
れる試薬は、ET類縁物質、例えば(1→3)−β−D
−グルカンまたは/及びその誘導体(以下、βG等と略
記する。)とも反応するため(Kakinuma et al.,Bioche
m.Biophys.Res.Commun.,vol.101,434-439(1981)、Morit
a et al.,FEBS Lett.,vol.129,318-321(1981))、測定
試料中にETと共にβG等が共存していた場合には、測
定値に正誤差が生じるという問題を有していた。
【0004】また、βG等は、ETを測定する場合には
正誤差を与える妨害物質ではあるが、酵母やカビ等の真
菌類の細胞壁成分でもあることから、AL溶液を用いて
βG等の検出を行えば、真菌感染症の診断に利用できる
と考えられるため、その測定法の開発も検討されてい
る。しかしながら、現在市販されているリムルステスト
等に用いられる試薬は当然のことながらETと反応する
ため、これらを用いてβG等を測定しようとする場合は
試料中のETによって測定値に影響を受けると言う問題
があった。
【0005】このような問題点を解決するために、AL
溶液を各種クロマトグラフィーにより処理してAL溶液
中に存在するETと反応して酵素(プロテアーゼ等)の
活性化反応やゲル化反応を生じさせる因子(以下、ET
感受性因子と略記する。)を除去する方法(特開昭59-2
7828号公報、特開平2-138193号公報、特開平4-76459号
公報)、或はETに対して親和性を持つペプチドをAL
溶液に添加してET感受性因子を不活化する方法(特開
平2-207098号公報)や、ET感受性因子に対する抗体を
AL溶液に添加してET感受性因子を不活化する方法
(特開平4-52558号公報)等が報告されている。しかし
ながら、これらの方法は、いずれもAL溶液自体に処理
を施す方法であるため、通常の環境に広く存在するET
やβG等によって該処理中にAL溶液が汚染される危険
性が大きいという欠点を有している。更には、これら方
法は、このような汚染を回避するための無菌的設備や複
雑な無菌的操作が必要であること、及び、ETに対して
親和性を持つペプチドやET感受性因子に対する抗体は
入手が困難であり高価であること等からも明らかなよう
に、経済的、技術的にも問題の多い方法である。
【0006】また、AL溶液ではなく測定用試料を処理
することによってETを不活化させる方法として、試料
の加熱処理方法が報告されている(特開平2-141666号公
報)。この方法は、上記の方法の欠点を克服しているも
のの、ETを充分に不活化するためには長い処理時間を
必要とするという問題点を有しており、好ましい方法と
は言い難い。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記の如き状況に鑑みなされ
たもので、容易に入手できる試薬を用いて、簡便な操作
により実施可能なET活性の選択的な抑制方法、及び、
このような方法を用いて試料中のET類縁物質を測定す
る方法及びそのための試薬を提供することを目的とす
る。
【0008】
【発明の構成】本発明は、ETを含む試料に、ETと結
合してETの活性を抑制する性質を有するペプチド誘導
体(又は蛋白質)(以下、ET抑制ペプチドと略記す
る。)と界面活性剤とを共存させることを特徴とする、
ETの活性抑制方法の発明である。
【0009】また、本発明は、上記抑制方法により処理
した試料を、AL溶液と反応させ、その結果生ずる酵素
活性化反応により活性化された酵素の活性を測定する
か、又はその結果生ずるゲル化反応に基づく反応液の濁
度の変化の程度やゲル化状態の程度を機器又は目視によ
り測定することを特徴とする、試料中に存在する、ET
類縁物質の測定方法の発明である。
【0010】更に、本発明は、ET抑制ペプチド及び界
面活性剤を含む水溶液であって、AL溶液とは反応せ
ず、且つAL溶液とET類縁物質との反応を阻害も促進
もしないことを特徴とする、ETの活性抑制用前処理液
の発明である。
【0011】更にまた、本発明は、ET抑制ペプチド、
界面活性剤及びAL溶液を含んでなる、ET類縁物質の
測定試薬の発明である。
【0012】即ち、本発明者らは、AL溶液を用いた、
ETやβG等のAL溶液活性化物質の特異的測定法を見
出すべく鋭意研究の途上、界面活性剤とET抑制ペプチ
ドとを、試料又はAL溶液活性化物質測定時の反応液中
に共存させた場合には、これらに含まれるETの活性の
みが抑制され、それ以外のET類縁物質、例えばβG等
を特異的に検出できることを見出し、本発明を完成させ
るに到った。
【0013】更に詳細に述べれば、界面活性剤や、ポリ
ミキシン等に代表されるET抑制ペプチドが夫々ET活
性を失活させる性質を有していることはよく知られてい
たが、これらを単独で用いてET活性を完全に失活させ
るためには大量に添加する必要があった。そのため、こ
れらの何れかを単独で用いて処理した試料について、該
試料中のET類縁物質の測定をリムルステスト等により
行った場合には、AL溶液中の酵素の活性化を阻害する
等の影響が生じて、正確な測定値が得られないという問
題があった。ところが、これらを併用すると、リムルス
テスト等への影響が生じない範囲内の量を添加した場合
でも試料中のET活性を完全に失活させることができる
ことを、本発明者らが見出し、本発明を完成させるに到
ったのである。
【0014】本発明に於いて用いられる界面活性剤とし
ては、ET類縁物質によるAL溶液の活性化反応(酵素
活性化反応やゲル化反応等)を阻害も促進もしないもの
であって、且つ該反応時に非特異的な濁りを生じさせる
ことのないものであれば特に限定されることなく挙げら
れるが、具体的には、例えばポリオキシエチレンセチル
エーテル,ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポ
リオキシエチレンアルキルエーテル類、例えばポリオキ
シエチレンオクチルフェニルエーテル,ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類、例えばポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレエート,ポリオキシエチレンソルビ
タンモノパルミテート,ポリオキシエチレンソルビタン
モノステアレート,ポリオキシエチレンソルビタントリ
オレート等のポリオキシエチレンアルキルエステル類、
例えばオクタノイル-N-メチルグルカミド,ノナノイル-
N-メチルグルカミド,デカノイル-N-メチルグルカミド
等のメチルグルカミド誘導体、例えばn-オクチル-β-D-
グルコシド等のアルキル糖誘導体等の非イオン界面活性
剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ラウリルベ
ンゼンスルホン酸、デオキシコール酸、コール酸、トリ
ス(ヒドロキシメチル)アミノメタンドデシルサルフェ
イト(Tris DS)等のアニオン界面活性剤、例えばオクタ
デシルアミン酢酸塩,テトラデシルアミン酢酸塩,ステ
アリルアミン酢酸塩,ラウリルアミン酢酸塩,ラウリル
ジエタノールアミン酢酸塩等のアルキルアミン塩、例え
ば塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム,塩化ドデ
シルトリメチルアンモニウム,塩化セチルトリメチルア
ンモニウム,臭化セチルトリメチルアンモニウム,メチ
ル硫酸アリルトリメチルアンモニウム,塩化ベンザルコ
ニウム,塩化テトラデシルジメチルベンジルアンモニウ
ム,塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム,
塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム等の第4級
アンモニウム塩、例えば塩化ラウリルピリジニウム,塩
化ステアリルアミドメチルピリジニウム等のアルキルピ
リジニウム塩等のカチオン界面活性剤、3-[(3-コラミド
アミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスル
ホネイト、3-[(3-コラミドアミドプロピル)ジメチルア
ンモニオ]-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホネイト等の
両性界面活性剤、サポニン(大豆由来)、ジギトニン等
の天然の界面活性剤等の界面活性剤が挙げられるが、反
応時の酵素系等への影響を考慮すると、中でも非イオン
界面活性剤又は両性界面活性剤が好ましく挙げられる。
これらは単独で用いても、適宜組み合わせて用いても何
れでもよい。また、これらの使用濃度としては、界面活
性剤の種類や処理する試料により異なるが、ET抑制ペ
プチドが共存した場合にET活性を充分に抑制し得る濃
度であって且つ例えばβG等のET類縁物質のAL溶液
に対する反応性を促進も阻害もしない濃度であれば特に
限定されることなく選択できるが、より具体的にはET
を含む試料中の濃度、或は該試料とAL溶液とを反応さ
せた際の溶液中の濃度として通常0.005〜5w/v%、好ま
しくは0.05〜2.5w/v%、更に好ましくは0.1〜1w/v%の
範囲から適宜選択して用いられる。
【0015】本発明に於いて用いられるET抑制ペプチ
ド等としては、ETと結合してETの活性を抑制する性
質を有するペプチド誘導体(又は蛋白質)であれば特に
限定されることなく挙げられるが、塩基性が強いか、又
は疎水性部位を多く持つか、或はこれら二つの性質を併
せ持つものが好ましい。そのようなペプチド誘導体(又
は蛋白質)としては、例えばBacillus polymyxa等が産
生するポリミキシン、例えばカブトガニ血球成分由来の
タキプレシン(Tachyplesin),ポリフェムシン(Polyp
hemusin),抗リポ多糖因子(Anti-LPS Factor)等が好
ましく挙げられる。尚、タキプレシン(Tachyplesi
n)、ポリフェムシン(Polyphemusin)、抗リポ多糖因
子(Anti-LPS Factor)等は、一般的に入手が難しく且
つ高価であるので、ポリミシキンを使用するのが経済的
には有利である。また、ポリミキシンとしては、例えば
ポリミキシンA、B、C、D、E、K、M、P等であれ
ば、単一の成分として精製されたものでも、これらの内
のいくつかの混合物でも、また、塩の形になったもので
も何れにてもよく、特に限定されることなく挙げられる
が、入手の容易さを考慮するとポリミキシンBの硫酸塩
が好ましく挙げられる。また、この使用濃度としては、
ET抑制ペプチドの種類や処理する試料により異なる
が、界面活性剤が共存した場合にET活性を充分に抑制
し得る濃度であって且つ例えばβG等のET類縁物質の
AL溶液に対する反応性を促進も阻害もしない濃度であ
れば特に限定されることなく選択できるが、より具体的
にはETを含む試料中の濃度、或は該試料とAL溶液と
を反応させた際の溶液中の濃度として通常0.00001〜0.1
w/v%、好ましくは0.0001〜0.05w/v%、更に好ましくは
0.001〜0.01w/v%の範囲から適宜選択して用いられる。
【0016】本発明の抑制方法を実施するには、例えば
以下の如く行えばよい。即ち、ETを含む試料中に、或
は該試料とAL溶液とを反応させる際に、上記した如き
界面活性剤及びET抑制ペプチドを上記した如き濃度と
なるように、共存させておけば足りる。尚、本発明の抑
制方法により一旦処理を行った試料についてET類縁物
質の測定を行う場合には、AL溶液との反応時の界面活
性剤とET抑制ペプチドの濃度が上記した如き濃度より
も低くなっていても何ら差し支えないことは言うまでも
ない。
【0017】本発明の抑制方法を、加熱可能な試料中の
ET活性の抑制に使用する場合は、加熱処理を併用する
ことにより更に効果的にET活性を抑制することができ
る。特に、血漿や血清等のように阻害因子等を含む試料
中のET類縁物質をリムルステスト等で測定する場合、
阻害因子等による影響を除去するための前処理方法とし
て加熱処理を併用することが望ましい。加熱処理は、界
面活性剤とET抑制ペプチドとを共存させる前に行って
も、共存させた後に行っても何れにてもよいが、共存さ
せた後のほうが効果が高い場合が多いので望ましい。
尚、加熱処理に於ける加熱温度としては、特に限定され
ないが、通常60〜220℃、好ましくは70〜100℃程度が挙
げられ、加熱時間としては、特に限定されないが、通常
3〜60分間、好ましくは5〜15分間程度が挙げられる。
また、加熱方法としては、上記した如き加熱条件で試料
の加熱を行える方法であればどのような方法でもよい
が、例えばインキュベーターによる加熱方法、オートク
レーブによる加熱方法等が好ましく挙げられる。
【0018】ETを含む試料中に、或は該試料とAL溶
液とを反応させる際に、界面活性剤及びET抑制ペプチ
ドを共存させる方法としては、ETによるAL溶液の活
性化が開始される前に上記した如き濃度の界面活性剤及
びET抑制ペプチドが、該試料又はAL溶液に添加され
る様な方法であればどのような方法でもよいが、例えば
以下の方法が挙げられる。
【0019】1)ETを含む試料を、界面活性剤とET
抑制ペプチドとを適当量含む溶液(或は界面活性剤を適
当量含む溶液とET抑制ペプチドを適当量含む溶液)で
あって、AL溶液を活性化せず且つAL溶液とET類縁
物質との反応を阻害も促進もしない溶液で適宜希釈する
方法。
【0020】2)ET類縁物質を測定する場合であれ
ば、AL溶液に予め界面活性剤とET抑制ペプチドとを
適当量含有させておき、該AL溶液と測定用試料とを適
宜混合する方法。
【0021】尚、上記1)の方法による場合、該試料の
希釈倍率としては、特に限定されないが、該試料が血漿
等の場合には希釈倍率が低すぎると、加熱時に於ける血
漿蛋白質の変性等で血漿を希釈した液の粘性が上がった
り、該液中に沈殿が生じる等の問題が生じたり、希釈倍
率が高すぎるとETを適切に検出し得なくなる等の問題
が生じる場合があるので、このような場合には通常5〜
20倍、好ましくは8〜12倍程度が挙げられる。
【0022】上記1)の方法に於いて用いられる、界面
活性剤及びET抑制ペプチドを含む溶液、或はこれらを
夫々別々に含む溶液は、上記した如き界面活性剤又は/
及びET抑制ペプチドを適当な濃度の水溶液とした後、
AL溶液を活性化せず、且つリムルステスト等の反応を
促進も阻害もしないことを確認した後に使用するのが望
ましい。尚、界面活性剤又は/及びET抑制ペプチドを
含む溶液は、滅菌のために121℃で20分間オートクレー
ブ処理を行ったものでもよい。該溶液中の界面活性剤の
濃度としては、目的の試料を希釈した後の最終濃度が上
記した如き濃度となるような範囲であれば特に限定され
ないが、操作性を考慮すると通常0.01〜10w/v%、好ま
しくは0.1〜5w/v%、更に好ましくは0.2〜2w/v%の範囲
が挙げられる。また、該溶液中のET抑制ペプチドの濃
度としては、目的の試料を希釈した後の最終濃度が上記
した如き濃度となるような範囲であれば特に限定されな
いが、操作性を考慮すると通常0.00002〜0.2w/v%、好
ましくは0.0002〜0.1w/v%、更に好ましくは0.002〜0.0
2w/v%の範囲が挙げられる。
【0023】また、上記2)の方法で用いられる所定濃
度のET抑制ペプチドと界面活性剤とを含有させたAL
溶液は、一旦凍結乾燥して試薬の形態として保存し、そ
の後注射用蒸留水等のAL溶液活性化物質を含まない水
で再溶解して使用することも当然可能である。
【0024】本発明の抑制方法によれば、少量のET抑
制ペプチドと界面活性剤とを併用することにより、試料
中のET活性を完全に失活させることができるので、本
発明の抑制方法は極めて経済的な方法である。また、本
発明の抑制方法により処理した試料は、ET抑制ペプチ
ドと界面活性剤の含有量が少ないので、これらによるリ
ムルステスト等への影響を考慮することなく、リムルス
テスト等を利用したET類縁物質の測定用試料として利
用することが可能である。
【0025】尚、ETの種類(由来)によっては、例え
ばE.coli O127:B8 由来のETの場合には、低濃度のE
T抑制ペプチドのみによりそのET活性を充分に抑制す
ることは可能である。しかしながら、どのような種類の
ETが含まれているかが明確ではない試料中のET類縁
物質の測定を行うためにET活性を抑制する必要がある
場合には、本発明の抑制方法を利用するほうが好ましい
ことは言うまでもないであろう。
【0026】本発明に係るエンドトキシンの活性抑制方
法は、例えば下記のような場合に、有効に用いることが
できる。即ち、リムルステスト等により検体中のβ-グ
ルカンの量を測定する際、検体中に混在するエンドトキ
シンが測定結果に影響を及ぼすことを防止するために用
いることができる。また、検体にLALを添加してLA
Lを活性化した後、合成基質を添加して検体中のエンド
トキシン又はβ-グルカンを測定する方法に於て、合成
基質等の使用試薬のエンドトキシン汚染を排除するため
に用いることができる。更に、例えば培養細胞等を用い
た実験に於て、培養細胞がエンドトキシンの影響を受け
易い性質のものであるとき、使用試薬のエンドトキシン
の汚染を排除するためにも用いることができる。
【0027】本発明の抑制方法により処理した試料中の
ET類縁物質を測定するに当たっては、所謂リムルステ
スト等、即ちトキシノメーターET−201(和光純薬
工業(株)製)、トキシノメーターMT−251(和光純
薬工業(株)製)、LAL−5000[ACC(ASSOCIAT
ES OF CAPE COD)社製]等の専用装置を用いる比濁時間
分析法等や、或はAL溶液が活性化したときに現れるプ
ロテアーゼ活性を合成基質を用いて測定する合成基質
法、ALの活性化によって形成されるゲルを目視によっ
て判定するゲル化転倒法等のAL溶液を用いた常法によ
り実施すれば足りる。
【0028】本発明に係るET類縁物質としては、ET
以外の物質であってAL溶液と反応して酵素活性化反応
やゲル化反応を生じさせるものであれば特に限定される
ことなく挙げられるが、例えば(1→3)−β−D−グ
ルカン及びその誘導体が代表的なものとして挙げられ
る。尚、(1→3)−β−D−グルカン及びその誘導体
としては、(1→3)−β−D−グルカンをその構成成
分として含む多糖類であれば特に限定されることなく挙
げることができるが、例えば各種細菌類(例えば、Alca
ligenes属,Agrobacterium属等)、酵母類(例えば、Sa
ccharomyces属、Candida属、Cryptococcus属、Trichosp
oron属、Rhodotorula属等)カビ類(Aspergillus属、Mu
cor属、Penicillium属、Trichophyron属、Sporothrix
属、Phialophora属等)、放線菌類(Actinomyces属、No
cardia属等)、キノコ類(例えば、シイタケ,スエヒロ
タケ,カワラタケ等)等の細胞壁等から得られる天然の
多糖、具体的には例えばカードラン,パキマン,スクレ
ロタン,レンチナン,シゾフィラン,コリオラン等、或
は、藻類(例えば、褐藻,ユーグレナ,ケイ藻等)の貯
蔵性多糖、具体的には例えばラミナラン,パラミロン
等、或は又これらに常法、例えば大有機化学第19巻,第
7版,70〜101頁,小竹無二雄監修,昭和42年5月10日,朝
倉書店;A.E.Clarkeら,Phytochemistry,vol.1,175-188
(1967);T.Sasakiら,Europ.J.Cancer,vol.15,211-215(1
967)等に記載された方法に準じて例えば硫酸基,カルボ
キシメチル基,カルボキシエチル基,メチル基,ヒドロ
キシエチル基,ヒドロキシプロピル基,スルホプロピル
基等を導入して得られる誘導体等が好ましく挙げらる。
【0029】また、この際に用いることのできるAL溶
液としては、通常のETの測定に使用できるものであれ
ば特に限定されることなく挙げることができるが、例え
ば、ACC社、ヘマケム社、ウィタカーバイオプロダク
ト社、エンドセイフ社、帝国臓器(株)、生化学工業(株)
等によって製造された市販のAL溶液の凍結乾燥品から
調製されたものを用いてもよいし、リムルス(Limulu
s)属、タキプレウス(Tachypleus)属或はカルシノス
コルピウス(Carcinoscorpius)属に属するカブトガニ
の血球から抽出されたもので、AL溶液活性化物質との
反応により酵素(プロテアーゼ等)の活性化やゲル化反
応が生じるものであれば、特に限定されることなく挙げ
られる。
【0030】以下に、実施例を挙げ、本発明を更に詳細
に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるも
のではない。
【0031】
【実施例】
実施例 1. 〔試薬〕 ・ET溶液 E.coli O55:B5 LPS(Difco社製)を10 mg秤取し、注射
用蒸留水10 mlで溶解して1 mg/ml溶液を調製して原液と
し、これを注射用蒸留水で適宜希釈したものを用いた。 ・AL溶液 リムルス属カブトガニ由来のAL溶液の凍結乾燥品(以
下、LALと略記する。和光純薬(株)販売、2 ml用。)
をLAL溶解用緩衝液(HS)(和光純薬工業(株)製)
で溶解して得たLAL溶解液を使用した。 ・界面活性剤水溶液 ポリオキシエチレングリコール p-t-オクチルフェニ
ルエーテル(非イオン界面活性剤、和光純薬工業(株)
製)を注射用蒸留水で10w/v%まで希釈したものを、121
℃で20分間オートクレーブ処理したものを原液とし、こ
れを注射用蒸留水で適宜希釈した後、AL溶液を活性化
しないこと及びリムルステスト等によるβG等の測定を
阻害も促進もしないことを確認したものを用いた。 ・ポリミキシンB(以下、PxBと略記する。)水溶液 PxB硫酸塩(和光純薬工業(株)製)を注射用蒸留水で
1.0w/v%まで希釈したものを、121℃で20分間オートクレ
ーブ処理したものを原液とし、これを注射用蒸留水(又
は上記で調製した0.2w/v%の界面活性剤水溶液)で適宜
希釈した後、AL溶液を活性化しないこと及びリムルス
テスト等によるβG等の測定を阻害も促進もしないこと
を確認したものを用いた。 〔操作法〕ヘパリン処理した正常人血漿2.0 mlに所定濃
度のET溶液20 μlを添加し、得られたET添加血漿10
0 μlを、注射用蒸留水、所定濃度のPxB水溶液又は
所定濃度の界面活性剤水溶液900 μlで10倍希釈したも
のを、80℃で5分間加熱処理した後、直ちに氷冷した
(ETの終濃度は2 ng/ml、PxBの終濃度は0.0018〜
0.009w/v%、界面活性剤の終濃度は0.09〜0.45w/v
%。)。得られた希釈血漿中のET濃度を、トキシノメ
ーターMT−251(和光純薬工業(株)製)を用いて、
常法に従って以下のように測定した。即ち、0.1 mlのL
AL溶液に0.1 mlの上記希釈血漿を加えて攪拌混合後、
37℃保温下に上記混合液の透過光量が5%減少するまで
の時間(以下、Tgと略記する。)を測定した。得られ
たTgを、予め各種濃度のET溶液を検体として同様の
操作を行って作成した、ET濃度とTgとの関係を表す
検量線に当てはめ、該希釈血漿中のET濃度を求めた。 〔結果〕得られた結果を図1及び2に示す。尚、図1
は、界面活性剤溶液で希釈した血漿について得られた結
果を示し、横軸の各界面活性剤濃度(加熱処理時の)に
対して得られた希釈加熱血漿のゲル化時間(Tg)を縦
軸に沿ってプロットした点を結んだものである。また、
図2は、PxB溶液で希釈した血漿について得られた結
果を示し、横軸の各PxB濃度(加熱処理時の)に対し
て得られた希釈処理血漿のゲル化時間(Tg)を縦軸に
沿ってプロットした点を結んだものであり、図中、−△
−はPxBのみを含む水溶液を用いて得られた結果を、
−□−はPxBと共に0.2w/v%の界面活性剤(ポリオキ
シエチレングリコール p-t-オクチルフェニルエーテ
ル)を含む水溶液を用いて得られた結果(加熱処理時の
界面活性剤濃度は0.18w/v%。)を夫々示す。また、図2
に於いて、(□)は、Tgが90分以上であったこと、言
い換えればETが検出されなかったことを示す。図1の
結果から明らかな如く、注射用蒸留水により希釈した血
漿について得られたTgが7.8分であったのに対し、血
漿を0.1〜0.5%の界面活性剤水溶液で希釈した場合には
(加熱処理時の界面活性剤濃度は0.09〜0.45w/v%)、T
gが16.3〜33.7分と遅くなりETのAL溶液活性化能
(ET活性)が低下することが判る(Tgが短い程ET
活性は高い。)。また、図2の結果から明らかな如く、
注射用蒸留水により希釈した血漿について得られたTg
が7.8分であったのに対し、血漿を0.002〜0.01w/v%のP
xB水溶液で希釈した場合には(加熱処理時のPxB濃
度は0.0018〜0.009w/v%。)、Tgが24.2〜32.9分と遅
くなりET活性が低下することが判る。更に、図2の結
果から、血漿を0.002〜0.01w/v%のPxBと共に0.2%の
界面活性剤を含む水溶液で希釈した場合には(加熱処理
時の界面活性剤濃度は0.18%、PxB濃度は0.0018〜0.0
09w/v%。)、ETが検出されなくなる(Tgが90分以上
となる)ことが判る。以上の結果から明かな如く、血漿
へ添加したE.coli O55:B5 LPS のET活性は、界面活性
剤とPxBとを共存させることにより、完全に阻害され
ることが判る。
【0032】実施例 2. 〔試薬〕 AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液は、実施
例1と同じものを使用した。 ・ET溶液 E.coli O111:B4 LPS(Difco社製)を10 mg秤取し、注射
用蒸留水10 mlで溶解して1 mg/ml溶液を調製して原液と
し、これを注射用蒸留水で適宜希釈したものを用いた。 〔操作法〕ヘパリン処理した正常人血漿0.6 mlに所定濃
度のET溶液12 μlを添加し、得られたET添加血漿10
0 μlを、注射用蒸留水、0.04w/v%の界面活性剤水溶
液、0.2w/v%の界面活性剤水溶液又は0.01w/v%のPxB
水溶液[0.2w/v%の界面活性剤(ポリオキシエチレング
リコール p-t-オクチルフェニルエーテル)含有。]
900 μlで10倍希釈したものを、80℃で5分間加熱処理し
た後、直ちに氷冷した(ETの終濃度は1.96 ng/m
l。)。得られた希釈血漿中のET濃度を、実施例1と
同様の操作法により求めた。 〔結果〕得られた結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果から明らかな如く、注射用蒸留
水により希釈した血漿について得られたTgが10.0分で
あったのに対し、血漿を0.2w/v%の界面活性剤水溶液で
希釈した場合には(加熱処理時の界面活性剤濃度は0.18
w/v%。)、Tgが40.4分と遅くなりET活性が低下する
ことが判る。また、血漿を0.01w/v%のPxB水溶液(0.
2w/v%の界面活性剤含有。)により希釈した場合には
(加熱処理時のPxB濃度は0.009w/v%、界面活性剤濃
度は0.18w/v%。)、ETが検出されなくなる(Tgが90
分以上となる)ことが判る。尚、0.04%の界面活性剤水
溶液により血漿を希釈した場合には、注射用蒸留水によ
り希釈した血漿について得られた場合よりもTgが小さ
くなっている(ET活性が高くなっている)が、これは
界面活性剤の添加により血漿中に存在する、ETとAL
溶液との反応に対する阻害因子の影響が軽減したためで
あると推測される。以上の結果から明かな如く、血漿へ
添加したE.coli O111:B4 LPS のET活性は、界面活性
剤とPxBとを共存させることにより、完全に阻害され
ることが判る。
【0035】実施例 3. 〔試薬〕AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液
は、実施例1と同じものを使用した。 ・ET溶液 E.coli O127:B8 LPS(Difco社製)を10 mg秤取し、注射
用蒸留水10 mlで溶解して1 mg/ml溶液を調製して原液と
し、これを注射用蒸留水で適宜希釈したものを用いた。 〔操作法〕ヘパリン処理した正常人血漿0.7 mlに所定濃
度のET溶液14 μlを添加し、得られたET添加血漿10
0 μlを、注射用蒸留水、0.04w/v%の界面活性剤水溶
液、0.2w/v%の界面活性剤水溶液、0.01w/v%のPxB水
溶液又は0.2w/v%の界面活性剤(ポリオキシエチレング
リコール p-t-オクチルフェニルエーテル)を含有す
る0.01w/v%のPxB水溶液900 μlで10倍希釈したもの
を、80℃で5分間加熱処理した後、直ちに氷冷した(E
Tの終濃度は1.96 ng/mlとなった。)。得られた希釈血
漿中のET濃度を、実施例1と同様の操作法により求め
た。 〔結果〕得られた結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2の結果から明らかな如く、注射用蒸留
水により希釈した血漿について得られたTgが10.6分で
あったのに対し、血漿を0.2w/v%の界面活性剤水溶液で
希釈した場合には(加熱処理時の界面活性剤濃度は0.18
w/v%。)、Tgが28.6分と遅くなりET活性が低下する
ことが判る。また、血漿を0.01w/v%のPxB水溶液又は
0.2w/v%の界面活性剤を含有する0.01w/v%のPxB水溶
液により希釈した場合には(加熱処理時のPxB濃度は
0.009w/v%、界面活性剤濃度は0.18w/v%。)、ETが検
出されなくなる(Tgが90分以上となる)ことが判る。
尚、0.04%の界面活性剤水溶液により血漿を希釈した場
合には、注射用蒸留水により希釈した血漿について得ら
れた場合よりもTgが小さくなっている(ET活性が高
くなっている)が、これは界面活性剤の添加により血漿
中に存在するETとAL溶液との反応に対する阻害因子
の影響が軽減したためであると推測される。以上の結果
から明らかな如く、血漿へ添加したE.coli O127:B8 LPS
のET活性は、PxBを0.009w/v%、又は界面活性剤と
PxBとを共存させることにより、完全に阻害されるこ
とが判る。
【0038】実施例 4. 〔試薬〕AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液
は、実施例1と同じものを使用した。 ・ET溶液 E.coli O128:B12 LPS(Difco社製)を10 mg秤取し、注
射用蒸留水10 mlで溶解して1 mg/ml溶液を調製して原液
とし、これを注射用蒸留水で適宜希釈したものを用い
た。 〔操作法〕ヘパリン処理した正常人血漿1.3 mlに所定濃
度のET溶液13 μlを添加し、得られたET添加血漿10
0 μlを、注射用蒸留水、所定濃度の界面活性剤水溶
液、所定濃度のPxB水溶液又は0.1w/v%若しくは0.2w/
v%の界面活性剤(ポリオキシエチレングリコール p-
t-オクチルフェニルエーテル)を含む所定濃度のPx
B水溶液900 μl で10倍希釈したものを、80℃で5分間
加熱処理した後、直ちに氷冷した(ETの終濃度は2 ng
/ml、PxBの終濃度は0.00009〜0.009w/v%、界面活性
剤の終濃度は0.09〜0.9w/v%。)。得られた希釈血漿中
のET濃度を、実施例1と同様の操作法により求めた。 〔結果〕得られた結果を図3〜5に示す。尚、図3は、
界面活性剤溶液で希釈した血漿について得られた結果を
示し、横軸の各界面活性剤濃度(加熱処理時の)に対し
て得られた希釈加熱血漿のゲル化時間(Tg)を縦軸に
沿ってプロットした点を結んだものである。図4は、P
xB溶液で希釈した血漿について得られた結果を示し、
横軸の各PxB濃度(加熱処理時の)に対して得られた
希釈加熱血漿のゲル化時間(Tg)を縦軸に沿ってプロ
ットした点を結んだものである。図5は、界面活性剤と
PxBとを含む水溶液で希釈した血漿について得られた
結果を示し、横軸の各PxB濃度(加熱処理時の)に対
して得られた希釈処理血漿のゲル化時間(Tg)を縦軸
に沿ってプロットした点を結んだものである。図中、−
□−は0.1w/v%の界面活性剤を含有する水溶液を用いて
(加熱処理時の界面活性剤濃度は0.09w/v%。)得られた
結果を、−×−は0.2w/v%の界面活性剤を含有する水溶
液を用いて(加熱処理時の界面活性剤濃度は0.18w/v
%。)得られた結果を夫々示す。また、図4に於ける
(○)及び図5に於ける(□)及び(×)は、何れもT
gが90分以上であったこと、言い換えればETが検出さ
れなかったことを示す。図3〜5の結果から明らかな如
く、PxBを0.009w/v%共存させるか、界面活性剤とP
xBとを共存させた場合に、血漿中のET活性を完全に
阻害することができることが判る。また、ET活性の抑
制を本発明の抑制方法により行えば、PxBの使用量を
低減することができること(PxB単独の場合の1/100
量で可)、言い換えれば、本発明の方法は、従来のPx
Bを単独で用いる方法に比較して経済的に優れた方法で
あることも判る。
【0039】実施例 5. 〔試薬〕AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液
は、実施例1と同じものを使用した。 ・ET溶液 Salmonella typhimurium LPS(Difco社製)を10 mg秤取
し、注射用蒸留水10 mlで溶解して1 mg/ml溶液を調製し
て原液とし、これを注射用蒸留水で適宜希釈したものを
用いた。 〔操作法〕ヘパリン処理した正常人血漿1.0 mlに所定濃
度のET溶液10 μlを添加し、得られたET添加血漿10
0 μlを、注射用蒸留水、0.2w/v%の界面活性剤水溶液、
0.01w/v%のPxB水溶液又は0.2w/v%の界面活性剤(ポ
リオキシエチレングリコールp-t-オクチルフェニルエ
ーテル)を含む0.01w/v%のPxB水溶液900μlで10倍希
釈したものを、80℃で5分間加熱処理した後、直ちに氷
冷した(ETの終濃度は2 ng/ml。)。得られた希釈血
漿中のET濃度を、実施例1と同様の操作法により求め
た。 〔結果〕得られた結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】表3の結果から明らかな如く、血漿へ添加
したSalmonella typhimurium LPSのET活性は、界面活
性剤とPxBとを共存させることにより、完全に阻害さ
れることが判る。
【0042】実施例 6. 〔試薬〕AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液
は、実施例1と同じものを使用した。 ・β-グルカン水溶液 直鎖の(1→3)−β−D−グルカン誘導体であるカル
ボキシメチル化カードラン(和光純薬工業(株)製)を10
0 mg秤取し、注射用蒸留水10 mlで溶解して、10 mg/ml
溶液を調製して原液とし、これを注射用蒸留水で適宜希
釈したものを用いた。 〔操作法〕50ng/mlのβ-グルカン水溶液100 μlを、0.2
w/v%の界面活性剤水溶液、0.01w/v%のPxB水溶液又は
0.2w/v%のポリオキシエチレングリコール p-t-オク
チルフェニルエーテルを含む0.01w/v%のPxB水溶液90
0 μlで10倍希釈し、β-グルカン添加溶液とした(β-
グルカンの終濃度は5 ng/ml。)。該溶液中のβ-グルカ
ン濃度を、トキシノメーターMT−251(和光純薬工
業(株)製)を用いて、常法に従って以下のように行っ
た。0.1 mlのLAL溶液に0.1 mlの上記希釈溶液を加え
て攪拌混合後、37℃保温下に上記混合液の透過光量が5%
減少するまでの時間(以下、Tgと略記する。)を測定
した。得られたTg値を、予め各種濃度のβ-グルカン
水溶液を検体として同様の操作を行って作成した、β-
グルカン濃度とTgとの関係を表す検量線に当てはめ、
β-グルカン濃度を求め、この結果に基づいてβ-グルカ
ンの回収率を算出した。 〔結果〕得られた結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】表4の結果から明らかな如く、何れの希釈
溶液を用いた場合も、β-グルカンの回収率は約90〜110
%と良好であった。従って、何れの希釈溶液もAL溶液
とβ-グルカンとの反応を阻害も促進もしないことが判
る。
【0045】実施例 7. 〔試薬〕AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液
は、実施例1と同じものを使用した。 ・ET溶液 E.coli O26:B6 LPS(Difco社製)を10 mg秤取し、注射
用蒸留水10 mlで溶解して1 mg/ml溶液を調製して原液と
し、これを注射用蒸留水で適宜希釈したものを用いた。 ・界面活性剤水溶液 デオキシコール酸ナトリウム(陰イオン界面活性剤、和
光純薬工業(株)製)、エマルゲン709(非イオン界面活
性剤、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、花
王(株)商品名)、アンヒトール20N(両性界面活性剤、
花王(株)商品名、主成分:ラウリルジメチルアミンオキ
シド)を、界面活性剤として用いた以外は、実施例1と
同様の操作により各種界面活性剤水溶液を調製した。 〔操作法〕ヘパリン処理した正常人血漿1.7 mlに所定濃
度のET溶液17 μlを添加し、得られたET添加血漿10
0 μlを、注射用蒸留水、0.1w/v%のデオキシコール酸ナ
トリウム水溶液、0.2w/v%のエマルゲン709水溶液、0.4w
/v%のアンヒトール20N水溶液、0.01w/v%のPxB水溶
液、0.01w/v%のPxBを含む0.1w/v%のデオキシコール
酸ナトリウム水溶液、0.01w/v%のPxBを含む0.2w/v%
のエマルゲン709水溶液又は0.01w/v%のPxBを含む0.4
w/v%のアンヒトール20N水溶液900 μlで10倍希釈した
ものを、80℃で5分間加熱処理した後、直ちに氷冷した
(ETの終濃度は4 ng/ml。)。得られた希釈血漿中の
ET濃度を、実施例1と同様の操作法により求めた。 〔結果〕得られた結果を表5に示す。
【0046】
【表5】
【0047】表5の結果から明らかな如く、血漿へ添加
したE.coli O26:B6 LPS のET活性は、界面活性剤とP
xBとを共存させることにより、完全に阻害されること
が判る。
【0048】実施例 8. 〔試薬〕AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液
は、実施例1と同じものを使用した。 ・界面活性剤水溶液 ポリオキシエチレングリコール p-t-オクチルフェニ
ルエーテル(非イオン界面活性剤、和光純薬工業(株)
製)、エマルゲン709(非イオン界面活性剤、ポリオキ
シエチレン高級アルコールエーテル、花王(株)商品
名)、アンヒトール20N(両性界面活性剤、花王(株)商
品名、主成分:ラウリルジメチルアミンオキシド)を、
界面活性剤として用いた以外は、実施例1と同様の操作
により各種界面活性剤水溶液を調製した。 ・ET溶液Salmonella typhosa O901 LPS(Difco社製)
を10 mg秤取し、注射用蒸留水10mlで溶解して1 mg/ml溶
液を調製して原液とし、これを注射用蒸留水で適宜希釈
したものを用いた。 〔操作法〕ヘパリン処理した正常人血漿1.0 mlに所定濃
度のET溶液10 μlを添加し、得られたET添加血漿10
0 μlを、注射用蒸留水、0.01w/v%のPxBを含む0.2w/
v%のポリオキシエチレングリコール p-t-オクチルフ
ェニルエーテル水溶液、0.01w/v%のPxBを含む0.2w/v
%のエマルゲン709水溶液又は0.01w/v%のPxBを含む0.
4w/v%のアンヒトール20N水溶液900 μlで10倍希釈した
ものを、80℃で5分間加熱処理した後、直ちに氷冷した
(ETの終濃度は4 ng/ml。)。得られた希釈血漿中の
ET濃度を、実施例1と同様の操作法により求めた。 〔結果〕得られた結果を表6に示す。
【0049】
【表6】
【0050】表6の結果から明らかな如く、血漿へ添加
したSalmonella typhosa O901 LPSのET活性は、界面
活性剤とPxBとを共存させることにより、完全に阻害
されることが判る。
【0051】実施例9. 〔試薬〕AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液
は、実施例1と同じものを使用した。 ・β-グルカン水溶液 直鎖の(1→3)−β−D−グルカンであるカードラン
(和光純薬工業(株)製)を108 mg秤取し、注射用蒸留水
10 mlを加えた後、1 Nの水酸化ナトリウム800μlを添
加することによって溶解し、10 mg/ml溶液を調製した。
注射用蒸留水で10倍希釈し、1 mg/mlとしたものを原液
とし、これを注射用蒸留水で適宜希釈したものを用い
た。 〔操作法〕10 ng/mlのβ-グルカン水溶液100 μlを0.01
w/v%のPxBを所定濃度の界面活性剤水溶液900 μlで1
0倍希釈し、β-グルカン添加溶液とした(β-グルカン
の終濃度は1 ng/ml。また、β-グルカン添加溶液中のP
xBの終濃度は0.009w/v%、界面活性剤の終濃度は0.9〜
4.5w/v%。)。得られた各種、β-グルカン添加溶液から
のβ-グルカン回収率を、実施例6と同様の操作法によ
り求めた。 〔結果〕得られた結果を図6に示す。尚、図6は横軸の
各界面活性剤濃度(β-グルカン添加溶液中の濃度。0.0
09w/v%のPxBを含む。)に対して得られたβ-グルカ
ン回収率の値を縦軸に沿ってプロットした点を結んだも
のである。図6の結果から明かな如く、界面活性剤濃度
を上げてもβ-グルカン回収率は約90%と一定の値を示し
た。このことから、この濃度範囲であれば界面活性剤
(ポリオキシエチレングリコール p-t-オクチルフェ
ニルエーテル)は、AL溶液とβ-グルカンとの反応を
阻害も促進もしないと判断される。
【0052】実施例 10. 〔試薬〕ET溶液、AL溶液、界面活性剤水溶液及びP
xB水溶液は、実施例1と同じものを使用した。 〔操作法〕所定濃度のET溶液100 μlを、蒸留水、0.2
w/v%の界面活性剤(ポリオキシエチレングリコール p
-t-オクチルフェニルエーテル)水溶液、0.002〜0.01w
/v%のPxB水溶液又は0.002〜0.01w/v%のPxBを含む
0.2w/v%の界面活性剤(ポリオキシエチレングリコール
p-t-オクチルフェニルエーテル)水溶液900 μlで10
倍希釈しET添加溶液とした(ETの終濃度は2 ng/m
l。また、ET添加溶液中のPxBの濃度は0.0018〜0.0
09w/v%、界面活性剤の濃度は0.18w/v%)。得られたET
添加溶液中のET濃度を、実施例1と同様の操作法によ
り求めた。 〔結果〕得られた結果を図7に示す。尚、図7は横軸の
ET添加溶液中の各PxB濃度に対して得られた該溶液
のゲル化時間(Tg)を縦軸に沿ってプロットした点を
結んだものである。図中、−△−は各種濃度のPxB水
溶液を用いて調製したET添加溶液について得られた結
果を、−□−は0.2w/v%の界面活性剤を含むPxB水溶
液を用いて調製したET添加溶液について得られた結果
を夫々示す。図7の結果から明らかな如く、ET添加溶
液中のE.coli O55:B5 LPS のET活性は、界面活性剤と
PxBとを共存させることにより、完全に阻害されるこ
とが判る。
【0053】実施例 11. 〔試薬〕AL溶液、界面活性剤水溶液及びPxB水溶液
は、実施例1と同じものを使用し、ET溶液は、実施例
8と同じものを使用した。また、β-グルカン溶液は、
実施例9と同じものを使用した。 〔操作法〕ヘパリン処理した正常人血漿1.0 mlに、4μg
/mlのET溶液10 μlと200 ng/mlのβ-グルカン溶液10
μlとを添加し、得られたET及びβ-グルカン添加血漿
100 μlを、注射用蒸留水、0.2w/v%の界面活性剤(ポリ
エチレングリコール p-t-オクチルフェニルエーテ
ル)水溶液、0.01w/v%のPxB水溶液又は0.01w/v%のP
xBを含む0.2w/v%の界面活性剤(ポリエチレングリコ
ール p-t-オクチルフェニルエーテル)水溶液900 μ
lで10倍希釈し、80℃で5分間加熱処理したものを、直ち
に氷冷した(ETの終濃度は3.92 ng/ml、また、β-グ
ルカンの終濃度は196pg/ml)。得られた希釈血漿中のβ
-グルカン濃度を、実施例6と同様の操作法により求め
た。また、上記で用いたのと同じ血漿に、注射用蒸留水
10 μlと20ng/mlのβ-グルカン溶液10 μlとを添加した
ものについても上記と同様の操作を行い、β-グルカン
濃度を求めた。更に、これらの結果に基づいて更にβ-
グルカンの回収率を算出した。 〔結果〕得られた結果を表7に示す。
【0054】
【表7】
【0055】表7の結果から明らかな如く、界面活性剤
とPxBとをβ-グルカン測定時に共存させた場合にの
み、試料中に共存するETによる影響(測定値に正誤差
を与える影響)を受けることなくβ-グルカンの測定を
実施し得ることが判る。
【0056】
【発明の効果】以上述べたことから明らかな如く、本発
明は、試料中のET活性を効果的に抑制する方法を提供
するものであり、本発明の方法によれば、従来行われて
いた方法よりも簡便に且つ確実にET活性の抑制を行う
ことができ、ET類縁物質の測定を、ETの影響を受け
ることなく行うことができるという効果を奏するもので
あり、斯業に貢献するところ大なる発明である。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に於いて得られた、血漿中のエンドト
キシン(以下、ETと略記する。)(E.coli O55:B5 LP
S)測定に於ける界面活性剤濃度の影響を示すグラフで
ある。
【図2】実施例1に於いて得られた、血漿中のET(E.
coli O55:B5 LPS)測定に於けるポリミキシンB(以
下、PxBと略記する。)濃度の影響を示すグラフであ
る。
【図3】実施例4に於いて得られた、血漿中のET(E.
coli O128:B12 LPS)測定に於ける界面活性剤濃度の影
響を示すグラフである。
【図4】実施例4に於いて得られた、血漿中のET(E.
coli O128:B12 LPS)測定に於けるPxB濃度の影響を
示すグラフである。
【図5】実施例4に於いて得られた、界面活性剤存在下
の血漿中のET(E.coli O128:B12 LPS)測定に於ける
PxB濃度の影響を示すグラフである。
【図6】実施例9に於いて得られた、PxB存在下のβ
-グルカン測定に於ける界面活性剤濃度の影響を示すグ
ラフである。
【図7】実施例10に於いて得られた、ET(E.coli O5
5:B5 LPS)を含む水溶液測定に於けるPxB濃度の影響
を示すグラフである。
【符号の説明】
図2に於いて、−△−はPxBのみを含む水溶液を用い
て得られた結果を、−□−はPxBと共に0.2w/v%の界
面活性剤(ポリオキシエチレングリコール p-t-オク
チルフェニルエーテル)を含む水溶液を用いて得られた
結果(加熱処理時の界面活性剤濃度は0.18w/v%。)を夫
々示す。また、(□)は、Tgが90分以上であったこ
と、言い換えればETが検出されなかったことを示す。
図4に於いて、(○)は、Tgが90分以上であったこ
と、言い換えればETが検出されなかったことを示す。
図5に於いて、−□−は0.1w/v%の界面活性剤を含有す
る水溶液を用いて(加熱処理時の界面活性剤濃度は0.09
w/v%)得られた結果を、−×−は0.2w/v%の界面活性剤
を含有する水溶液を用いて(加熱処理時の界面活性剤濃
度は0.18w/v%)得られた結果を夫々示す。また、(×)
及び(□)は、Tgが90分以上であったこと、言い換え
ればETが検出されなかったことを示す。図7に於い
て、−△−は各種濃度のPxB水溶液を用いて調製した
ET添加溶液について得られた結果を、−□−は0.2w/v
%の界面活性剤を含むPxB水溶液を用いて調製したE
T添加溶液について得られた結果を夫々示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−207098(JP,A) 特開 昭59−13519(JP,A) 特開 平4−270965(JP,A) 特開 平4−16765(JP,A) 特開 平4−136763(JP,A) 特開 平2−141666(JP,A) 特開 平2−143164(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/579 C12Q 1/37 JICSTファイル(JOIS)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンドトキシンを含む試料に、エンドトキ
    シンと結合してエンドトキシンの活性を抑制する性質を
    有するペプチド誘導体(又は蛋白質)(以下、エンドト
    キシン抑制ペプチドと略記する。)と界面活性剤とを共
    存させることを特徴とする、エンドトキシンの活性抑制
    方法。
  2. 【請求項2】加熱処理を併用する、請求項1に記載の抑
    制方法。
  3. 【請求項3】エンドトキシン抑制ペプチド及び界面活性
    剤を共存させた後に、該試料を加熱処理する、請求項1
    又は2に記載の抑制方法。
  4. 【請求項4】界面活性剤の濃度が0.005〜5.0w/v%であ
    り、エンドトキシン抑制ペプチド等の濃度が0.00001〜
    0.1w/v%である、請求項1〜3の何れかに記載の抑制方
    法。
  5. 【請求項5】加熱処理が、60〜220℃で3〜60分間加熱
    することである、請求項2〜4の何れかに記載の抑制方
    法。
  6. 【請求項6】エンドトキシン抑制ペプチドがポリミキシ
    ンである、請求項1〜5の何れかに記載の抑制方法。
  7. 【請求項7】界面活性剤が非イオン界面活性剤又は両性
    界面活性剤である、請求項1〜6の何れかに記載の抑制
    方法。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の方法により処理した試料
    を、カブトガニ血球成分液(以下、AL溶液と略記す
    る。)と反応させ、その結果生ずる酵素活性化反応によ
    り活性化された酵素の活性を測定するか、又はその結果
    生ずるゲル化反応に基づく反応液の濁度の変化の程度や
    ゲル化状態の程度を機器又は目視により測定することを
    特徴とする、試料中に存在する、AL溶液と反応して酵
    素活性化反応やゲル化反応を生じさせる性質を有する物
    質であってエンドトキシン以外のもの(以下、エンドト
    キシン類縁物質と略記する。)の測定方法。
  9. 【請求項9】エンドトキシン類縁物質が(1→3)−β
    −D−グルカン又は/及びその誘導体である、請求項8
    に記載の測定方法。
  10. 【請求項10】エンドトキシン抑制ペプチド及び界面活
    性剤を含む水溶液であって、AL溶液とは反応せず、且
    つAL溶液とエンドトキシン類縁物質との反応を阻害も
    促進もしないことを特徴とする、エンドトキシンの活性
    抑制用前処理液。
  11. 【請求項11】界面活性剤の濃度が0.01〜10.0w/v%で
    あり、エンドトキシン抑制ペプチドの濃度が0.00002〜
    0.2w/v%である、請求項10に記載の前処理液。
  12. 【請求項12】エンドトキシン抑制ペプチドがポリミキ
    シンである、請求項10又は11に記載の前処理液。
  13. 【請求項13】界面活性剤が非イオン界面活性剤又は両
    性界面活性剤である、請求項10〜12の何れかに記載
    の前処理液。
  14. 【請求項14】エンドトキシン抑制ペプチド、界面活性
    剤及びAL溶液を含んでなる、エンドトキシン類縁物質
    の測定試薬。
  15. 【請求項15】エンドトキシン抑制ペプチドがポリミキ
    シンである、請求項14に記載の測定試薬。
  16. 【請求項16】界面活性剤が非イオン界面活性剤又は両
    性界面活性剤である、請求項14又は15に記載の測定
    試薬。
  17. 【請求項17】エンドトキシン類縁物質が(1→3)−
    β−D−グルカン又は/及びその誘導体である、請求項
    14〜16の何れかに記載の測定試薬。
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