JP3106363U - 紙パンチセット - Google Patents

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雅夫 西川
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セキセイ株式会社
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Abstract

【課題】 種々の装飾穴等を形成する場合にも対応でき、且つ、大きな保管スペースが不要で、然も、安価な紙パンチセットを提供すること。
【解決手段】 紙葉類(P)に装飾穴を打抜く抜き型、又は、紙葉類の表面に凹凸模様をエンボス加工する押し型等、紙葉類を加圧して加工するカートリッジ式の複数種類の加工型(3)と、前記各カートリッジ式の加工型(3)を着脱自在に保持する型保持部(21)を備えたパンチ本体(2)とを具備し、前記カートリッジ式の加工型(3)は、バネ(50)で突出位置へ付勢された押し込み部(30)を押し込むことにより前記打抜き又はエンボス加工ができるものであり、前記パンチ本体(2)は、前記押し込み部(30)を押し込む梃式の操作レバー(4)を具備すること。
【選択図】 図2

Description

本考案は、クリスマスカード等の通信カードや、色画用紙等に、種々の絵柄の装飾穴や凹凸模様を形成する、紙パンチセットに関する。
図6は、色画用紙等の紙葉類に装飾穴を形成する従来の紙パンチの外観斜視図であり、図7はその分解斜視図である。
図7に示されるように、基台(10)に固定された雌型(12)の型穴(121)(同図のものでは星形に形成されている)には雄型(13)の刃部(131)が挿入されると共に、雄型(13)はバネ(14)(14)で上方に付勢されている。又、前記雄型(13)は、一端の揺動支点(18)がフック(15)に係合される操作レバー(17)で押し下げられるようになっている。そして、前記基台(10),雄型(13)及び操作レバー(17)を組み合わせた状態で本体カバー(16)を被せると、図6に示すように、下部に紙葉類を挿入する為の差込スリット(11)が形成され、上部後端には操作レバー(17)の操作部が露出した紙パンチ(A)が完成する。
このものでは、クリスマスカードや色画用紙等の紙葉類を差込スリット(11)に差し込んで操作レバー(17)を押し下げると、星形の装飾穴が打抜ける。
しかしながら、上記従来の紙パンチ(A)では、種々の絵柄の装飾穴を打抜く為には、絵柄毎に紙パンチ(A)を準備する必要があるから、準備する紙パンチ(A)の数が多くなって大きな保管スペースが必要になるだけでなく、経済的にも高価なものになるという問題があった。
尚、上記従来例では、雌型(12)と雄型(13)によって紙葉類を完全に打抜く形式の紙パンチ(A)について説明したが、紙葉類の表面に絵柄等を凹凸模様で表現するエンボス加工用の押し型を装着した紙パンチ(A)でも上記と同様の問題がある。
本考案は係る点に鑑みて成されたもので、共通のパンチ本体に対して刃型の異なる種々の加工型を自由に付け替え得るようにし、これにより、種々の装飾穴等を形成する場合にも対応でき、且つ、大きな保管スペースが不要で、然も、安価な紙パンチセットを提供することを課題とする。
[請求項1に係る考案]
上記課題を解決するための請求項1に係る考案の技術的手段は、
『紙葉類に装飾穴を打抜く抜き型、又は、紙葉類の表面に凹凸模様をエンボス加工する押し型等、紙葉類を加圧して加工する複数種類のカートリッジ式の加工型と、
前記各カートリッジ式の加工型を着脱自在に保持する型保持部を備えたパンチ本体とを具備し、
前記カートリッジ式の加工型は、バネで突出位置へ付勢された押し込み部を前記バネの付勢力に抗して押し込むことにより前記打抜き又はエンボス加工ができるものであり、
前記パンチ本体は、前記押し込み部を前記バネの付勢力に抗して押し込む為の梃式の操作レバーを具備する』ことである。
次に、上記技術的手段の作用を、本考案の紙パンチセットの使用の実際を説明しながら記載する。
先ず、本考案の紙パンチセットを構成する複数種類のカートリッジ式の加工型から選択した特定の加工型をパンチ本体の型保持部に装着する。
次に、パンチ本体に設けられた梃式の操作レバーを揺動させると、操作レバーに与えた力が拡大されてその作用点に出力され、この拡大された出力でカートリッジ式の加工型の押し込み部がバネの付勢力に抗して押し込まれる。これにより、パンチ本体に装填した加工型でクリスマスカードや色画用紙等の紙葉類(紙や樹脂シート等のシート類)に装飾穴や凹凸模様が形成される。そして、他の輪郭模様(絵柄)の装飾穴等を形成するときは、これに対応する他の種類の加工型をパンチ本体の型保持部に装着し直して、上記と同様の作業を行なう。
このように、上記技術的手段によれば、複数種類の加工型を準備するだけで紙葉類に種々の装飾穴や凹凸模様を形成することができ、パンチ本体は共通のものを用いることができるから、既述従来のものと相違し、多くの紙パンチ(A)を準備する必要がない。従って、大きな保管スペースが不要になると共に、経済的にも安価なものとなる。
[請求項2に係る考案]
請求項1に係る考案に於いて、
『前記型保持部は、前記カートリッジ式の加工型を差し込む為に前記パンチ本体の外面に開口する型装填穴であり、
前記パンチ本体には、前記差し込まれた前記カートリッジ式の加工型を前記型装填穴から脱出させる方向に押し出す為の取出レバーが回動自在に軸支されている』ものでは、取出レバーを回動すると加工型が型保持部たる型装填穴から押し出される。よって、加工型の取り外しが容易に行なえる。
[請求項3に係る考案]
前記請求項1又は2に係る考案に於いて、
『カートリッジ式の各加工型の外面には、当該加工型で形成できる前記装飾穴又は凹凸模様を表示するマークが表示されている』ものでは、マークを視覚確認することで、形成できる装飾穴や凹凸模様の形状を容易に確認することができる。
[請求項4に係る発明]
前記請求項3に係る考案に於いて、
『前記各マークは、前記各加工型の外面のうち、前記型装填穴に装填された状態で外部に露出する部位に形成されている』ものとすることができる。
本考案は次の特有の効果を有する。
複数種類の加工型を準備するだけで紙葉類に種々の装飾穴や凹凸模様を形成することができ、パンチ本体は共通のものを用いることができるから、多くの紙パンチ(A)を準備する必要があった既述従来のものに比べ、大きな保管スペースが不要になると共に、経済的にも安価なものとなる。
又、操作レバーに与えた力が梃の原理によって拡大されてその作用点に出力され、この拡大された出力でカートリッジ式の加工型の押し込み部が押し込まれる。従って、軽い力でパンチすることができる。
請求項2に係る考案では、既述したように、取出レバーを回動させると加工型が型装填穴から押し出されるから、加工型の取り外しが容易に行なえる。
請求項3に係る考案では、マークを視覚確認することで、形成できる装飾穴や凹凸模様の形状を容易に確認することができる。
以下に、本考案を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本考案の実施の形態に係る紙パンチセットの斜視図である。
本実施の形態の紙パンチセットは、パンチ本体(2)と、これに着脱自在に装着される加工型(3)たる抜き型(3a)(3b)(3c)の組合せで構成されている。尚、抜き型(3a)(3b)(3c)の種類は3種類に限定されるものではなく、更に多くの種類の抜き型を選択使用できるようにしてもよい。
図1,図2に示すように、パンチ本体(2)には、その先端に開放する型保持部たる型装填穴(21)が形成されている。
パンチ本体(2)の表面に開放する型装填穴(21)の矩形状の入口部(21a)は抜き型(3a)(3b)(3c)が丁度挿入できる程度の形状及び大きさに設定されている。
型装填穴(21)の底壁(21b)には、カス落下穴(21c)が開設されていると共に、型装填穴(21)の両側壁(21d)(21e)には、入口部(21a)側の端部から切り込まれた紙葉類を差し込む為の差込スリット(21f)(21g)が形成されている。又、パンチ本体(2)内には、加工型(3)たる抜き型(3a)(3b)(3c)を型装填穴(21)から脱出させる為に軸支部(23)で回動自在に軸支されたL型断面の取出レバー(24)が取り付けられており、この取出レバー(24)の底壁(24a)には前記カス落下穴(21c)に重なるカス落下穴(24c)が開設されている。
パンチ本体(2)内に設けられた梃式の操作レバー(4)は、その長手方向の中央部から若干前寄りに設けられた支軸(41)(41)(図2の紙面に対して前後に突出している)によって、パンチ本体(2)に対して回動自在に軸支されている。即ち、中空状に形成されたパンチ本体(2)の両側壁(20)(20)に対して支軸(41)(41)が回動自在に差し込まれていると共に、パンチ本体(2)の上壁(22)と操作レバー(4)の握り部(40)の間には、この握り部(40)を下方に付勢するキックバネ(45)が介装されている。
操作レバー(4)の先端には、後述する加工型(3)たる抜き型(3a)(3b)(3c)の頂部の押し込み部(30)を押し込む為の突部(42)が下方に向けて突設されている。
次に、抜き型(3a)(3b)(3c)の構造を説明する。
加工型(3)としての抜き型(3a)(3b)(3c)は、夫々、刃型のみが相違し、刃型以外は同一の構成を有しているので、刃型がハート形に形成されている抜き型(3a)の構成を例示的に説明する。
図1に示すように、抜き型(3a)は、全体として矩形ブロック状に形成されており、その下部近傍には、前壁(31)から後壁(32)近傍まで切り込まれた、紙葉類差込用の差込スリット(33)が形成されている。
抜き型(3a)内には、上下に貫通する中央貫通穴(34)が形成されており、この中央貫通穴(34)には雌型(52)とその型穴(521)に挿抜される刃先を具備する雄型(53)が装填されている。又、雄型(53)の上端フランジ(54)と雌型(52)の間には、雄型(53)の上端の押し込み部(30)を突出位置へ付勢するバネ(50)が介装されている。
尚、雄型(53)の先端の抜き刃形状と型穴(521)の形状は、抜き型(3a)ではハート形に、抜き型(3b)では星形に、さらに、抜き型(3c)では単純円形に形成されている。又、各抜き型(3a)(3b)(3c)の前面(外面)には、各抜き型(3a)(3b)(3c)で打抜ける装飾穴と同一の形状を表示するマーク(M1)(M2)(M3)が表示されており、これにより、マーク(M1)(M2)(M3)を視覚確認することで、打抜ける装飾穴の形状を容易に確認することができる。
雌型(52)は、一枚の金属板を扁平なコ字状に曲げ加工したもので、上板部(52a)には昇降する雄型(53)をガイドするガイド筒(52b)が突設されていると共に、下板部(52c)には既述型穴(521)が形成されている。
次に、本実施の形態に係る紙パンチセットの使用の実際を説明する。
先ず、クリスマスカードや色画用紙等の紙葉類にハート形の装飾穴を形成するときは、図1に示す、抜き型(3a)をパンチ本体(2)の型装填穴(21)に挿入して図2の状態にする。すると、抜き型(3a)の前面に形成されたマーク(M1)は、型装填穴(21)に装填された状態で外部に露出し、これにより、マーク(M1)が外部から露見できる状態になる。
この状態では、抜き型(3a)を構成する雄型(53)の上端の押し込み部(30)は、操作レバー(4)の先端に設けられた突部(42)の下方に隣接している。又、抜き型(3a)の下部の差込スリット(33)は、パンチ本体(2)に形成された型装填穴(21)の両側壁部(21d)(21e)に形成された差込スリット(21f)(21g)と同一高さになり、これにより、図2の想像線で示す紙葉類(P)を雌型(52)と雄型(53)間に差し込み得る状態になる。又、抜き型(3a)を装填した状態では、抜き型(3a)の型穴(521)と、型装填穴(21)の底壁(21b)のカス落下穴(21c)と、更に、取出レバー(24)のカス落下穴(24c)とが上下に整列する(図2参照)。
さて、図2の状態で、想像線で示す紙葉類(P)を抜き型(3a)の差込スリット(33)に差し込むと、これが雌型(52)と雄型(53)の間にセットされ、この状態で操作レバー(4)の握り部(40)を握ると、その力が拡大されて先端の突部(42)に取り出され、該突部(42)で雄型(53)の押し込み部(30)が押し下げられる。
すると、雄型(53)の先端(打抜刃部分)と雌型(52)で紙葉類(P)がハート形に打抜かれる(図3参照)。これにより、紙葉類(P)にハート形の装飾穴が形成できる。尚、抜きカスを台紙等や装飾対象面に貼付してこれを装飾することもできる。
次に、抜き型(3a)をパンチ本体(2)から取り外すときは、取出レバー(24)を下方に回動させればよい。すると、図4に示すように、取出レバー(24)の後方起立板(24b)で抜き型(3a)が前方に押し出され、これにより、抜き型(3a)が型装填穴(21)から脱出せしめられる。
次に、他の種類の装飾穴(例えば、星形の穴)を打抜くときは、図1に現れる抜き型(3b)を、既述と同様にしてパンチ本体(2)の型装填穴(21)に装填して打抜作業を行なう。
このように、上記実施の形態によれば、複数種類の加工型(3)たる抜き型(3a)(3b)(3c)を準備するだけで紙葉類(P)にハート形や星形等の種々の装飾穴や打抜くことができ、パンチ本体(2)は共通のものを用いることができるから、多くの紙パンチ(A)を準備する必要があった既述従来のものに比べ、大きな保管スペースが不要になると共に、経済的にも安価なものとなる。
尚、上記実施の形態では、加工型(3)として、紙葉類(P)を完全に打抜く場合を例示的に説明したが、図5に示すように、紙葉類(P)の表面に凹凸模様をエンボス加工する為の雄型(53')と雌型(52')から構成される押し型を使用してもよい。この押し型は、雄型(53')の先端にはエンボス加工用の凸部(530)が形成されている点と、雌型(52')の表面には前記凸部(530)に対応する凹部(520)が形成されている点を除いて、上記抜き型(3a)(3b)(3c)と同様に構成されている。このものでは、雄型(53')と雌型(52')を備えた加工型(3)たる押し型をパンチ本体(2)の型装填穴(21)に装填して上記と同様にハート形や星形等の装飾凹凸をエンボス加工する。
尚、使用類を完全に打抜く既述抜き型(3a)(3b)(3c)を用いる場合でも、操作レバー(4)を揺動範囲の途中で止めるストッパを設けておけば、紙葉類(P)を打抜く寸前で加工型(3)の雄型(53)を止めることができ、この場合も、板厚等によっては、紙葉類(P)にエンボス加工を施して凹凸模様を形成することができる。
本考案の実施の形態に係る紙パンチセットを構成するパンチ本体(2)と抜き型(3a)(3b)(3c)の斜視図 加工型(3)を装填した状態の使用状態を示す断面図であり、 紙葉類(P)を打抜いた後の状態を示す断面図 加工型(3)の取り出し時の説明図 加工型(3)の他の例を示す要部説明図 従来例の説明図 従来例の説明図
符号の説明
(2)・・・パンチ本体
(3)・・・加工型
(4)・・・操作レバー
(24)・・・取出レバー
(50)・・・バネ
(M1)(M2)(M3)・・・マーク

Claims (4)

  1. 紙葉類に装飾穴を打抜く抜き型、又は、紙葉類の表面に凹凸模様をエンボス加工する押し型等、紙葉類を加圧して加工する複数種類のカートリッジ式の加工型と、
    前記各カートリッジ式の加工型を着脱自在に保持する型保持部を備えたパンチ本体とを具備し、
    前記カートリッジ式の加工型は、バネで突出位置へ付勢された押し込み部を前記バネの付勢力に抗して押し込むことにより前記打抜き又はエンボス加工ができるものであり、
    前記パンチ本体は、前記押し込み部を前記バネの付勢力に抗して押し込む為の梃式の操作レバーを具備する、紙パンチセット。
  2. 請求項1に記載の紙パンチセットに於いて、
    前記型保持部は、前記カートリッジ式の加工型を差し込む為に前記パンチ本体の外面に開口する型装填穴であり、
    前記パンチ本体には、前記差し込まれた前記カートリッジ式の加工型を前記型装填穴から脱出させる方向に押し出す為の取出レバーが回動自在に軸支されている、紙パンチセット。
  3. 請求項1又は2に記載の紙パンチセットに於いて、
    カートリッジ式の各加工型の外面には、当該加工型で形成できる前記装飾穴又は凹凸模様を表示するマークが表示されている、紙パンチセット。
  4. 請求項3に記載の紙パンチセットに於いて、
    前記各マークは、前記各加工型の外面のうち、前記型装填穴に装填された状態で外部に露出する部位に形成されている、紙パンチセット。
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