JP3105302B2 - クリーム基剤 - Google Patents
クリーム基剤Info
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- JP3105302B2 JP3105302B2 JP03221290A JP22129091A JP3105302B2 JP 3105302 B2 JP3105302 B2 JP 3105302B2 JP 03221290 A JP03221290 A JP 03221290A JP 22129091 A JP22129091 A JP 22129091A JP 3105302 B2 JP3105302 B2 JP 3105302B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dextrin
- cream base
- fatty acid
- colloidal
- emulsion
- Prior art date
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は安全性が高く、官能的に
さっぱりとした安定性のよい化粧品用クリーム基剤に関
し、更にこれに医薬品を配合した皮膚外用剤に関する。
さっぱりとした安定性のよい化粧品用クリーム基剤に関
し、更にこれに医薬品を配合した皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】クリームすなわち、油性成分と水性成分
のエマルジョンを作成する場合には、通常界面活性剤を
用いて乳化するが、界面活性剤は安全性に問題があり、
極力配合量を減少することに努力が払われている。ま
た、界面活性剤を利用したクリームは、官能的にも制限
を受けることも、また事実である。
のエマルジョンを作成する場合には、通常界面活性剤を
用いて乳化するが、界面活性剤は安全性に問題があり、
極力配合量を減少することに努力が払われている。ま
た、界面活性剤を利用したクリームは、官能的にも制限
を受けることも、また事実である。
【0003】界面活性剤を使用しないで、エマルジョン
を安定化させるひとつの方策として、コロイド性含水ケ
イ酸塩を利用し、水相の降伏値を上げ、エマルジョンの
安定化を計ることも試みられている。
を安定化させるひとつの方策として、コロイド性含水ケ
イ酸塩を利用し、水相の降伏値を上げ、エマルジョンの
安定化を計ることも試みられている。
【0004】コロイド性含水ケイ酸塩は、粒径が10〜
20μm程度の超微粒子であるため細かい間隙へも容易
に浸透し、吸着力が強く、付着力も強力になるものであ
る。通常無水ケイ酸を30〜31%含み、酸化ナトリウ
ムとして、ソーダの含有量は、0.6%以下、pH9.
5〜10.5、25℃における粘度6cps以下、20
℃における比重1.20〜1.22、外観は透明性乳白
色また乳白色のコロイド液である。このコロイド性含水
ケイ酸塩は従来、増粘剤或いは乳化助剤として用いられ
ているが、しかし、従来の技術によるコロイド性含水ケ
イ酸塩のみでは官能面及び安定性の面においても問題が
あった。
20μm程度の超微粒子であるため細かい間隙へも容易
に浸透し、吸着力が強く、付着力も強力になるものであ
る。通常無水ケイ酸を30〜31%含み、酸化ナトリウ
ムとして、ソーダの含有量は、0.6%以下、pH9.
5〜10.5、25℃における粘度6cps以下、20
℃における比重1.20〜1.22、外観は透明性乳白
色また乳白色のコロイド液である。このコロイド性含水
ケイ酸塩は従来、増粘剤或いは乳化助剤として用いられ
ているが、しかし、従来の技術によるコロイド性含水ケ
イ酸塩のみでは官能面及び安定性の面においても問題が
あった。
【0005】その解決方法のひとつとして、特開平3−
83909号公報が提案されている。これは合成ベント
ナイトとシリコン油からなる化粧料であるが、シリコン
油の添加によって合成ベントナイトの配合量を減少し
て、同物質がもつきしみ感を減少し、又その増粘作用と
ベントナイトの粒子の細かさによって乳化の安定性を保
つものであるが、本発明と異なることは明らかである。
83909号公報が提案されている。これは合成ベント
ナイトとシリコン油からなる化粧料であるが、シリコン
油の添加によって合成ベントナイトの配合量を減少し
て、同物質がもつきしみ感を減少し、又その増粘作用と
ベントナイトの粒子の細かさによって乳化の安定性を保
つものであるが、本発明と異なることは明らかである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安全
性を高めるため、界面活性剤を使用することなく、且つ
官能面で充分良好な評価が得られ、且つ安定性のよいエ
マルジョンを提供することにある。
性を高めるため、界面活性剤を使用することなく、且つ
官能面で充分良好な評価が得られ、且つ安定性のよいエ
マルジョンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため、各種の実験を繰り返した結果、以下
の処方とすることによって解決されることを見いだし本
発明を完成した。
題を解決するため、各種の実験を繰り返した結果、以下
の処方とすることによって解決されることを見いだし本
発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は (1)脂肪酸デキストリンとコロイド性含水ケイ酸塩と
塩基性アミノ酸とを含むクリーム基剤であり、 (2)前項(1)記載のクリーム基剤にニキビ薬剤を加
えてなる皮膚外用剤である。
塩基性アミノ酸とを含むクリーム基剤であり、 (2)前項(1)記載のクリーム基剤にニキビ薬剤を加
えてなる皮膚外用剤である。
【0009】コロイド性含水ケイ酸塩の配合量は水相成
分によって影響を受けるので処方によって異なるし、ま
たそのコロイド性含水ケイ酸塩の種類やグレードによっ
て異なるが一般的な範囲として、水相に対して0.2〜
10.0重量%である。
分によって影響を受けるので処方によって異なるし、ま
たそのコロイド性含水ケイ酸塩の種類やグレードによっ
て異なるが一般的な範囲として、水相に対して0.2〜
10.0重量%である。
【0010】 脂肪酸デキストリンの配合量も油相成分
によって影響を受けるので処方によって異なるしまた、
その脂肪酸デキストリンの種類やグレードによって異な
るが、一般的な範囲として、油相に対して0.2〜5.
0重量%である。脂肪酸デキストリンとしては、パルミ
チン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ミリ
スチン酸デキストリン、ラウリン酸デキストリン、カプ
リン酸デキストリン等を挙げることができる。脂肪酸鎖
により有機化合物との親和性が増加するので、例えばア
ビエチン酸、感光素等のニキビ薬剤を配合すると優れた
皮膚外用剤となる。
によって影響を受けるので処方によって異なるしまた、
その脂肪酸デキストリンの種類やグレードによって異な
るが、一般的な範囲として、油相に対して0.2〜5.
0重量%である。脂肪酸デキストリンとしては、パルミ
チン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ミリ
スチン酸デキストリン、ラウリン酸デキストリン、カプ
リン酸デキストリン等を挙げることができる。脂肪酸鎖
により有機化合物との親和性が増加するので、例えばア
ビエチン酸、感光素等のニキビ薬剤を配合すると優れた
皮膚外用剤となる。
【0011】更に、油相成分、水相成分に特に限定はな
いが、水相成分として塩基性アミノ酸例えばL‐アルギ
ニンを0.001〜0.5重量%配合することによって
より安定性のよいエマルジョンが得られる。
いが、水相成分として塩基性アミノ酸例えばL‐アルギ
ニンを0.001〜0.5重量%配合することによって
より安定性のよいエマルジョンが得られる。
【0012】本発明のクリーム基剤は、コロイド性含水
ケイ酸塩の粒径が超微粒子であるので、細かい皮膚の間
隙へも容易に浸透し、吸着力が強く、付着力も強力であ
る。また脂肪酸デキストリンの配合によって、粘度を高
め、脂肪酸部分により油性成分との親和性が高められ、
又デキストリン部分により水性成分との親和性が高めら
れる結果、エマルジョンの安定性が高まり、クリームと
してののびや付着性がよく、無機質コロイドによるきし
みもないクリーム基剤が得られるものである。
ケイ酸塩の粒径が超微粒子であるので、細かい皮膚の間
隙へも容易に浸透し、吸着力が強く、付着力も強力であ
る。また脂肪酸デキストリンの配合によって、粘度を高
め、脂肪酸部分により油性成分との親和性が高められ、
又デキストリン部分により水性成分との親和性が高めら
れる結果、エマルジョンの安定性が高まり、クリームと
してののびや付着性がよく、無機質コロイドによるきし
みもないクリーム基剤が得られるものである。
【0013】
【実施例】以下に実施例により、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこの実施例によって何等限定され
るものではない。 (実施例1)ニキビ用皮膚外用剤 A 重量部 流動パラフィン 10.0 ミリスチン酸オクチルドデシル 6.0 ステアリルアルコール 1.9 バチルアルコール 1.0 ジペンタエリトリット脂肪酸エステル 0.5 ステアリン酸 1.0 パルミチン酸デキストリン 2.0 アビエチン酸 0.1 B 精製水 52.0 コロイド性含水ケイ酸塩6%水溶液 15.0 (商品名 スメクトンSA) グリセリン 10.0 L‐アルギニン 0.2 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 A,Bそれぞれを計量し、加温溶解する。撹拌しつつA
とBを混合し、冷却する。
説明するが、本発明はこの実施例によって何等限定され
るものではない。 (実施例1)ニキビ用皮膚外用剤 A 重量部 流動パラフィン 10.0 ミリスチン酸オクチルドデシル 6.0 ステアリルアルコール 1.9 バチルアルコール 1.0 ジペンタエリトリット脂肪酸エステル 0.5 ステアリン酸 1.0 パルミチン酸デキストリン 2.0 アビエチン酸 0.1 B 精製水 52.0 コロイド性含水ケイ酸塩6%水溶液 15.0 (商品名 スメクトンSA) グリセリン 10.0 L‐アルギニン 0.2 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 A,Bそれぞれを計量し、加温溶解する。撹拌しつつA
とBを混合し、冷却する。
【0014】
【0015】(比較例1)実施例1において、パルミチ
ン酸デキストリンの代りにスクワランを配合したもの。
ン酸デキストリンの代りにスクワランを配合したもの。
【0016】(比較例2)実施例1において、コロイド
性含水ケイ酸塩6%水溶液の代りに精製水を配合したも
の。
性含水ケイ酸塩6%水溶液の代りに精製水を配合したも
の。
【0017】
【0018】
【0019】
【表1】
【0020】本発明のクリーム基剤は、コロイド性含水
ケイ酸塩が超微粒子であるので、細かい皮膚への間隙へ
も容易に浸透し、吸着力が強く、付着力も強力である。
一方脂肪酸デキストリンの配合により、粘度が高まり、
その脂肪酸鎖により油性成分との親和性が高められ、ま
たデキストリン鎖により水性成分との親和性が高められ
る結果、エマルジョンの安定性が増加する。更に塩基性
アミノ酸を配合することによって安定性などが増し、更
にクリームとしてののびや付着性がよく、無機質のコロ
イドによる“きしみ”もないクリーム基剤が得られる。
更にアビエチン酸、感光素等のニキビ薬剤を配合すれ
ば、優れた皮膚外用薬となる。
ケイ酸塩が超微粒子であるので、細かい皮膚への間隙へ
も容易に浸透し、吸着力が強く、付着力も強力である。
一方脂肪酸デキストリンの配合により、粘度が高まり、
その脂肪酸鎖により油性成分との親和性が高められ、ま
たデキストリン鎖により水性成分との親和性が高められ
る結果、エマルジョンの安定性が増加する。更に塩基性
アミノ酸を配合することによって安定性などが増し、更
にクリームとしてののびや付着性がよく、無機質のコロ
イドによる“きしみ”もないクリーム基剤が得られる。
更にアビエチン酸、感光素等のニキビ薬剤を配合すれ
ば、優れた皮膚外用薬となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−56115(JP,A) 特開 昭61−236716(JP,A) 特開 昭62−270536(JP,A) 特開 昭63−27412(JP,A) 特開 昭63−30405(JP,A) 特開 昭63−33311(JP,A) 特開 平3−193710(JP,A) 特開 平4−149116(JP,A) 特開 昭62−246506(JP,A) 特開 昭61−36219(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00
Claims (2)
- 【請求項1】 脂肪酸デキストリンとコロイド性含水ケ
イ酸塩と塩基性アミノ酸とを含むクリーム基剤。 - 【請求項2】 請求項1記載のクリーム基剤にニキビ薬
剤を加えてなる皮膚外用薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03221290A JP3105302B2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | クリーム基剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03221290A JP3105302B2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | クリーム基剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0543416A JPH0543416A (ja) | 1993-02-23 |
JP3105302B2 true JP3105302B2 (ja) | 2000-10-30 |
Family
ID=16764472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03221290A Expired - Lifetime JP3105302B2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | クリーム基剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3105302B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0733635A (ja) * | 1993-07-21 | 1995-02-03 | Kao Corp | 皮膚外用剤 |
JP2004075540A (ja) * | 2002-08-09 | 2004-03-11 | Rohto Pharmaceut Co Ltd | 外用ゲル状組成物 |
JP4594661B2 (ja) * | 2004-06-28 | 2010-12-08 | 株式会社ファンケル | 油溶性アスコルビン酸誘導体を含有した乳化組成物 |
-
1991
- 1991-08-07 JP JP03221290A patent/JP3105302B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0543416A (ja) | 1993-02-23 |
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