JP3105212B2 - 湿気硬化性樹脂組成物 - Google Patents

湿気硬化性樹脂組成物

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JP3105212B2
JP3105212B2 JP11235965A JP23596599A JP3105212B2 JP 3105212 B2 JP3105212 B2 JP 3105212B2 JP 11235965 A JP11235965 A JP 11235965A JP 23596599 A JP23596599 A JP 23596599A JP 3105212 B2 JP3105212 B2 JP 3105212B2
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俊彦 樋口
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿気硬化性樹脂組成
に関する。
【0002】
【従来の技術】末端に不飽和基を有するポリアルキレン
オキシドはそれ単独で硬化反応をおこし、弾性材料とし
て用いうる。また末端不飽和基の反応を利用して加水分
解性シリル基などの他の官能基を導入することによって
非常に柔軟な硬化性組成物を得ることもできる。
【0003】上記いずれの場合でも、硬化物に柔軟性を
持たせるためには、ポリアルキレンオキシドとして高分
子量体のものを用いる必要がある。しかし従来提案され
ているKOHのようなアルカリ触媒を用いてポリアルキ
レンオキシドの重合を行い、末端のアルコキシド基とア
リルクロリドなどの不飽和基含有活性ハロゲン化合物と
を反応させて不飽和基末端ポリアルキレンオキシドを得
る方法では、ポリアルキレンオキシドの分子量が300
0を超えると、副生する不飽和モノオールの量が増え、
実質的な官能基数の低下、分子量分布の拡大をもたら
し、目的とする硬化性組成物を得ることはできない。
【0004】これらの問題点の解消を目的として特開昭
50−149797による方法が提案されたが、ポリオ
キシアルキレン同士の分子鎖延長反応という複雑な反応
工程を要する、分子量分布が広くなる、などの点で不充
分なものであった。さらにこの方法は線状のポリアルキ
レンオキシドの製法に限られ、末端基が3以上のポリア
ルキレンオキシドは製造できない。
【0005】また特開昭61−215623には、有機
アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得ら
れる錯体触媒を用いてリビング重合により高分子量で分
子量分布の狭いポリアルキレンオキシドの重合を行い、
末端不飽和基含有ポリアルキレンオキシドを得る方法が
提案されている。しかし触媒として用いられる金属ポル
フィリン錯体の影響でポリアルキレンオキシドが着色す
るなどの問題点があり、現実的ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前述の
問題点を解消すべく鋭意研究を重ねた結果、複合金属シ
アン化物錯体触媒を用いて重合したポリアルキレンオキ
シドに末端不飽和基を導入しさらに加水分解性シリル基
を導入することによって、高分子量体で分子量分布が狭
く、しかも着色等が少ない、実用性の高い末端加水分解
性シリル基含有ポリアルキレンオキシドが得られること
をみいだした。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
記の製造法で製造された加水分解性シリル基末端ポリア
ルキレンオキシドを硬化成分とする湿気硬化性樹脂組成
物、を提供する。 加水分解性シリル基末端ポリアルキレ
ンオキシドの製造法:複合金属シアン化物錯体触媒の存
在下イニシエータに炭素数3以上のモノエポキシドを開
環付加重合させ、つづいて分子末端の水酸基を不飽和基
に変換して分子量8000〜5万の不飽和基末端ポリア
ルキレンオキシドとし、さらに不飽和基に加水分解性基
を有するヒドロシリコン化合物を反応させることを特徴
とする、加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオキシ
ドの製造法
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる炭素数3以上
のモノエポキシドとしては、プロピレンオキシド、1,
2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、エ
ピクロルヒドリンなどの炭素数3以上の脂肪族アルキレ
ンオキシド、スチレンオキシドのような芳香族アルキレ
ンオキシドなどが挙げられ、脂肪族アルキレンオキシド
が好ましく、特にプロピレンオキシドが好ましい。ま
た、比較的少量のエチレンオキシドをプロピレンオキシ
ドなどとともに共重合させることもできる。
【0009】本発明で用いられるイニシエータとしては
多価アルコール、多価フェノール、多価カルボン酸など
の多価活性水素含有化合物、目的物よりも低分子量のそ
のモノエポキシド付加物、不飽和アルコール、不飽和フ
ェノール、不飽和カルボン酸などの不飽和基含有活性水
素含有化合物、目的物よりも低分子量のそのモノエポキ
シド付加物などが挙げられる。多価活性水素含有化合物
としては2〜8価の多価アルコールが好ましい。特に、
3〜4価の多価アルコール、2価アルコールと3〜8価
の多価アルコールとの混合物等が好ましい。不飽和基含
有活性水素含有化合物としては特にアリルアルコールが
好ましい。
【0010】本発明における複合金属シアン化物錯体は
下記公知例に示されているように下記一般式(2)の構
造を有すると考えられる。公知例;USP327845
7、USP3278458、USP3278459、U
SP3427256、USP3427334、USP3
427335、USP3829505、USP3941
849、USP4355188、USP447256
0、USP4721818、特開昭63−27723
6。
【0011】
【化1】 Ma [M’x (CN)yb (H2 O)c (R)d ・・・(2)
【0012】ただし、MはZn(II)、Fe(II)、Fe(I
II) 、Co(II)、Ni(II)、Al(III) 、Sr(II)、M
n(II)、Cr(III) 、Cu(II)、Sn(II)、Pb(II)、
Mo(IV)、Mo(VI)、W(IV)、W(IV)などであり、
M’はFe(II)、Fe(III) 、Co(II)、Co(III) 、
Cr(II)、Cr(III) 、Mn(II)、Mn(III) 、Ni(I
I)、V(IV)、V(V) などであり、Rは有機配位子であ
り、a,b,xおよびyは、金属の原子価と配位数によ
り変わる正の整数であり、cおよびdは金属の配位数に
より変わる正の数である。
【0013】一般式(2)におけるMはZn(II)が好ま
しく、M’はFe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(II
I) などが好ましい。有機配位子としては、たとえばケ
トン、エーテル、アルデヒド、エステル、アルコール、
アミドなどがある。
【0014】上述のように一般式(2)で表わされる複
合金属シアン化物錯体は、金属塩MXa (M,aは上述
と同様。XはMと塩を形成するアニオン。)とポリシア
ノメタレート(塩)Ze [M’x (CN)yf
(M’,x,yは上述と同様。Zは水素、アルカリ金
属、アルカリ土類金属など。e,fはZ,M’の原子価
と配位数により決まる正の整数。)のそれぞれの水溶液
または水と有機溶剤の混合溶媒の溶液を混ぜ合わせ、得
られた複合金属シアン化物に有機配位子Rを接触させた
後、余分な溶媒および有機化合物Rを除去することによ
り製造される。
【0015】ポリシアノメタレート(塩)Ze [M’x
(CN)yf は、Zには水素やアルカリ金属をはじめ
とする種々の金属を使用しうるが、リチウム塩、ナトリ
ウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩が
好ましい。特に好ましくは通常のアルカリ金属塩、すな
わちナトリウム塩とカリウム塩である。
【0016】本発明における上記のような複合金属シア
ン化物錯体触媒を用いてポリアルキレンオキシドを製造
すると、不飽和モノオールの含量の少ない極めて高分子
量の水酸基末端ポリアルキレンオキシドを製造できる。
この水酸基末端ポリアルキレンオキシドはまた分子量分
布が極めて狭いという特徴も有する。
【0017】本発明においては、前記イニシエータに上
記複合金属シアン化物錯体触媒を用いて、まずモノエポ
キシドの開環重合を行い末端に水酸基を有するポリアル
キレンオキシドを製造する。得られるポリアルキレンオ
キシドは、用いたイニシエータの官能基数に応じた数の
水酸基を末端に有する高分子量のポリアルキレンオキシ
ドである。
【0018】具体的には、例えば、ポリオキシプロピレ
ンジオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオ
キシプロピレンテトラオール、ポリオキシプロピレンジ
オールモノアリルエーテルなどである。これらのポリア
ルキレンオキシドは、2種以上の混合物であってもよ
い。
【0019】このポリアルキレンオキシドの末端基当た
りの分子量は、2000以上が好ましく、4000以上
特に好ましい。また、末端基の数は2〜8が好まし
く、2〜6が特に好ましい。分子量(末端基当たりの分
子量×末端基の数)は8000〜5万であり、1.5万
が好ましく、2万〜5万が特に好ましい。
【0020】さらに、このポリアルキレンオキシドから
誘導される後述の誘導体の硬化特性の面から、末端基の
数は2を超えることがより好ましい。すなわち、末端基
の数が2のポリアルキレンオキシドが高分子量となるほ
ど硬化物の架橋点間分子量が大きくなるため、硬化物の
伸びは大きくなるが強度等の機械的物性が不充分となる
おそれがある。したがって、末端基数が2を超えるポ
リアルキレンオキシドを使用することによって架橋点を
導入しておくことが好ましい。よって特に、ポリアルキ
レンオキシドとしては2.3〜4の末端基を有するポリ
アルキレンオキシドが好ましい。
【0021】上記水酸基末端ポリアルキレンオキシドを
製造した後、次いで水酸基末端に不飽和基を導入して不
飽和基末端ポリアルキレンオキシドを製造する。水酸基
末端に不飽和基を導入する方法としては、例えば以下の
方法が具体的に例示しうるがそれらの方法のみに限定さ
れない。
【0022】(a)末端水酸基をアルカリ金属またはア
ルカリ金属化合物と反応させてアルコキシド基に変換
し、ついで末端不飽和基を有する活性ハロゲン化合物と
反応させる。
【0023】(b)末端官能基として不飽和基1つと水
酸基1つをもつ場合には水酸基をアルコキシド基に変換
した後、多価ハロゲン化合物を用いて2量化または多量
化することによって末端不飽和基含有ポリアルキレンオ
キシドが得られる。
【0024】不飽和基としては、アルケニル基が好まし
いが、必ずしもこれに限定されない。アルケニル基とし
ては、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基な
どの炭素数6以下のアルケニル基が好ましく、アリル基
が最も好ましい。アルケニル基はエーテル性酸素原子を
介してポリアルキレンオキシド鎖に結合する。不飽和基
末端ポリアルキレンオキシドにおける1分子当たりの平
均の不飽和基の数は1.5以上、特に1.8〜6が好ま
しい。最も好ましくは2.1〜4である。なお、不飽和
基以外の末端基が残っていてもよい。
【0025】不飽和基末端ポリアルキレンオキシドは、
それ自身を硬化性樹脂の硬化成分として利用できる。さ
らにまた、末端不飽和基を加水分解性シリル基に変換し
た加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオキシドの原
料として使用できる。不飽和基を加水分解性シリル基に
変換する方法としては、不飽和基に加水分解性基を有す
るヒドロシリコン化合物を反応させる方法が用いられ
る。
【0026】この際触媒としてVIII族遷移金属系触媒を
使用することが好ましい。VIII族遷移金属系触媒として
は、例えば、白金、パラジウム、ロジウムなどの金属、
塩化白金酸などの金属化合物、白金−オレフィン錯体な
どの金属錯体化合物等がある。
【0027】ヒドロシリコン化合物としては下記式
(1)で表わされる化合物が好ましい。ただし、R’は
1価の炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基であり、
X’は加水分解性基であり、kは0、1または2であ
る。HSiX'3-kR'k・・・(1)
【0028】R’としては、アルキル基やアリール基が
適当であり、炭素数6以下のアルキル基が好ましい。最
も好ましくは炭素数3以下のアルキル基である。ハロゲ
ン化炭化水素基としては、塩素原子またはフッ素原子を
1以上有する上記の炭素数のアルキル基が好ましい。
【0029】X’は、ハロゲン原子、アルコキシ基、ア
シルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキシ基、
ケトキシメート基などの加水分解性基である。好ましく
は、メトキシ基やエトキシ基などの炭素数4以下のアル
コキシ基、アセトキシ基などのアシルオキシ基、アセト
キシメート基やジメチルケトキシメート基などのケトキ
シメート基、N,N−ジメチルアミノ基、N−メチルア
セトアミド基などである。特に好ましい加水分解性基
は、メトキシ基やエトキシ基である。
【0030】なお、X’としてまず塩素原子のような加
水分解性基を有するヒドロシリコン化合物を反応させた
後、その加水分解性基を他の加水分解性基に変換して目
的とする加水分解性基を有する加水分解性シリル基とす
ることもできる。
【0031】得られた加水分解性シリル基末端ポリアル
キレンオキシドにおける1分子当たり平均の加水分解性
シリル基の数は1.5以上であることが好ましい。より
好ましくは1.8以上、特に2.1〜4である。
【0032】本発明における加水分解性シリル基末端ポ
リアルキレンオキシドは水分と接触すると架橋反応によ
り3次元化して硬化する。硬化機構はまず加水分解性基
X’が水酸基で置換され次いでこのSiOH基同士が縮
合して架橋を生じ、シロキサン結合(Si−O−Si)
が形成されるかまたはSiOH基とSiX’基との反応
によってシロキサン結合とHXが形成されて硬化するか
のどちらかである。
【0033】加水分解速度は大気温度、相対湿度、加水
分解性基の種類によって変わる。したがって使用条件に
応じて、適切な加水分解性基を選択することが好まし
い。また、この硬化性の加水分解性シリル基末端ポリア
ルキレンオキシドは保存時においては、乾燥N2 中にお
くなど極力水分との接触を避けねばならない。
【0034】硬化反応においては、硬化促進触媒を使用
してもしなくてもよい。硬化促進触媒としてはアルキル
チタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、2−エチルヘキサ
酸錫およびジブチル錫ジラウレート等のようなカルボ
ン酸の金属塩:ジブチルアミン−2−エチルヘキサノ
ート等のようなアミン塩:ならびに他の酸性触媒および
塩基性触媒を使用しうる。より好ましくは、この触媒を
加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオキシドに対
し、0.01〜5wt%配合する。
【0035】本発明における加水分解性シリル基末端ポ
リアルキレンオキシドには、さらに必要であれば補強
剤、充填剤、可塑剤、タレ止め剤、架橋剤などを含ませ
てもよい。補強剤としてはカーボンブラック、微粉末シ
リカなどが、充填剤としては炭酸カルシウム、タルク、
クレイ、シリカなどが、可塑剤としてはジオクチルフタ
レート、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、
塩素化パラフィンおよび石油系可塑剤などが、顔料とし
ては酸化鉄、酸化クロム、酸化チタンなどの無機顔料お
よびフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンな
どの有機顔料が、タレ止め剤としては有機酸処理炭酸カ
ルシウム、水添ひまし油、ステアリン酸アルミニウム、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、微粉末シ
リカなどが挙げられる。架橋剤としては、前記ヒドロシ
リコン化合物の水素原子が加水分解性基またはアルキル
基に変換された化合物、例えばメチルトリメトキシシラ
ンやテトラエトキシシランがある。
【0036】本発明の加水分解性シリル基末端ポリアル
キレンオキシドを含む湿気硬化性樹脂組成物は、建造
物、航空機、自動車等の被覆組成物およびシーリング組
成物またはこれらの類似物として好適に使用できる。以
下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明
はこれら実施例のみに限定されない。
【0037】
【実施例】(実施例1) アリルアルコールをイニシエータとして亜鉛ヘキサシア
ノコバルテート触媒にてプロピレンオキシドの重合を行
い、片末端不飽和基含有ポリプロピレンオキシドを得
た。これにナトリウムメチラートのメタノール溶液を加
え、メタノールを除去した後、アリルクロリドを加え
て、末端の水酸基を不飽和基に変換した。
【0038】得られた不飽和基末端ポリアルキレンオキ
シドの数平均分子量および分子量分布をGPCにて分析
した結果、数平均分子量は11800、分子量分布(M
w /Mn )は1.10であった。
【0039】上記末端がアリル基である不飽和基末端ポ
リアルキレンオキシド1モルに塩化白金酸の存在下メチ
ルジメトキシシラン2モルを反応させ、1分子当たり平
均2個のメチルジメトキシシリル基を有する加水分解性
シリル基末端ポリアルキレンオキシドを得た。得られた
加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオキシドの数平
均分子量および分子量分布をGPCにて分析した結果、
数平均分子量は12000、分子量分布(Mw /Mn
は1.10であった。
【0040】得られた加水分解性シリル基末端ポリアル
キレンオキシド100重量部に硬化触媒としてジブチル
錫ジラウレート1重量部を混合し、この組成物を大気に
暴露し大気中の水分により硬化させた。硬化物の50%
モジュラスは3.5kg/cm2 、引張り強度は9.0
kg/cm2 、破断伸度は180%であった。
【0041】(実施例2) 分子量1000のジエチレングリコール−プロピレンオ
キシド付加物をイニシエータとして亜鉛ヘキサシアノコ
バルテート触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、
ポリプロピレンジオールを得た。これにナトリウムメチ
ラートのメタノール溶液を加え、メタノールを除去した
後、アリルクロリドを加えて両末端の水酸基を不飽和基
に変換した。得られた不飽和基末端ポリアルキレンオキ
シドの数平均分子量および分子量分布をGPCにて分析
した結果、数平均分子量は14800、分子量分布(M
w /Mn )は1.10であった。
【0042】上記末端がアリル基である不飽和基末端ポ
リアルキレンオキシド1モルに塩化白金酸の存在下メチ
ルジメトキシシラン2モルを反応させて、1分子当たり
平均2個のメチルジメトキシシリル基を有する加水分解
性シリル基末端ポリアルキレンオキシドを得た。得られ
た加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオキシドの数
平均分子量および分子量分布をGPCにて分析した結
果、数平均分子量は15000、分子量分布(Mw /M
n )は1.10であった。
【0043】得られた加水分解性シリル基末端ポリアル
キレンオキシド100重量部に硬化触媒としてジブチル
錫ジラウレート1重量部を混合し、この組成物を大気に
暴露し大気中の水分により硬化させた。硬化物の50%
モジュラスは2.8kg/cm2 、引張り強度は8.5
kg/cm2 、破断伸度は260%であった。
【0044】(実施例3) 分子量1000のグリセリン−プロピレンオキシド付加
物をイニシエータとして亜鉛ヘキサシアノコバルテート
触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、ポリプロピ
レントリオールを得た。これにナトリウムメチラートの
メタノール溶液を加え、メタノールを除去した後、アリ
ルクロリドを加えて水酸基を不飽和基に変換し、1分子
当たり平均3個のアリル基を有する不飽和基末端ポリア
ルキレンオキシドを製造した。得られた不飽和基末端ポ
リアルキレンオキシドの数平均分子量および分子量分布
をGPCにて分析した結果、数平均分子量は2480
0、分子量分布(Mw /Mn )は1.20であった。
【0045】上記末端がアリル基である不飽和基末端ポ
リアルキレンオキシド1モルに塩化白金酸の存在下メチ
ルジメトキシシラン2.3モルを反応させて、1分子当
たり平均2.3個のメチルジメトキシシリル基を有する
加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオキシドを得
た。得られた加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオ
キシドの数平均分子量および分子量分布をGPCにて分
析した結果、数平均分子量は25000、分子量分布
(Mw /Mn )は1.20であった。
【0046】得られた加水分解性シリル基末端ポリアル
キレンオキシド100重量部に硬化触媒としてジブチル
錫ジラウレート1重量部を混合し、この組成物を大気に
暴露し大気中の水分により硬化させた。硬化物の50%
モジュラスは1.3kg/cm2 、引張り強度は9.2
kg/cm2 、破断伸度は240%であった。
【0047】(実施例4) 分子量1000のグリセリン−プロピレンオキシド付加
物をイニシエータとして亜鉛ヘキサシアノコバルテート
触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、ポリプロピ
レントリオールを得た。これにナトリウムメチラートの
メタノール溶液を加え、メタノールを除去した後、アリ
ルクロリドを加えて水酸基を不飽和基に変換し、1分子
当たり平均3個のアリル基を有する不飽和基末端ポリア
ルキレンオキシドを製造した。得られた不飽和基末端ポ
リアルキレンオキシドの数平均分子量および分子量分布
をGPCにて分析した結果、数平均分子量は2480
0、分子量分布(Mw /Mn )は1.20であった。
【0048】上記末端がアリル基である不飽和基末端ポ
リアルキレンオキシド1モルに塩化白金酸の存在下メチ
ルジメトキシシラン3モルを反応させて、1分子当たり
平均3個のメチルジメトキシシリル基を有する加水分解
性シリル基末端ポリアルキレンオキシドを得た。得られ
た加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオキシドの数
平均分子量および分子量分布をGPCにて分析した結
果、数平均分子量は25100、分子量分布(Mw /M
n )は1.20であった。
【0049】得られた加水分解性シリル基末端ポリアル
キレンオキシド100重量部に硬化触媒としてジブチル
錫ジラウレート1重量部を混合し、この組成物を大気に
暴露し大気中の水分により硬化させた。硬化物の50%
モジュラスは2.1kg/cm2 、引張り強度は10.
3kg/cm2 、破断伸度は210%であった。
【0050】(実施例5) 分子量1000のグリセリン−プロピレンオキシド付加
物をイニシエータとして亜鉛ヘキサシアノコバルテート
触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、ポリプロピ
レントリオールを得た。これにナトリウムメチラートの
メタノール溶液を加え、メタノールを除去した後、アリ
ルクロリドを加えて水酸基を不飽和基に変換し、1分子
当たり平均3個のアリル基を有する不飽和基末端ポリア
ルキレンオキシドを製造した。得られた不飽和基末端ポ
リアルキレンオキシドの数平均分子量および分子量分布
をGPCにて分析した結果、数平均分子量は3470
0、分子量分布(Mw /Mn )は1.23であった。
【0051】上記末端がアリル基である不飽和基末端ポ
リアルキレンオキシド1モルに塩化白金酸の存在下メチ
ルジメトキシシラン3モルを反応させて、1分子当たり
平均3個のメチルジメトキシシリル基を有する加水分解
性シリル基末端ポリアルキレンオキシドを得た。得られ
た加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオキシドの数
平均分子量および分子量分布をGPCにて分析した結
果、数平均分子量は35100、分子量分布(Mw /M
n )は1.23であった。
【0052】得られた加水分解性シリル基末端ポリアル
キレンオキシド100重量部に硬化触媒としてジブチル
錫ジラウレート1重量部を混合し、この組成物を大気に
暴露し大気中の水分により硬化させた。硬化物の50%
モジュラスは0.8kg/cm2 、引張り強度は7.8
kg/cm2 、破断伸度は280%であった。
【0053】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば、複
合金属シアン化物錯体触媒を用いて重合したポリアルキ
レンオキシドを用いることによって末端不飽和基を有す
る高分子量で分子量分布の狭いポリアルキレンオキシド
簡便で実用的な方法で得られ、この不飽和基末端ポリ
アルキレンオキシドの不飽和基を加水分解性シリル基に
変換することにより、水分の存在下に硬化しうる硬化性
樹脂が得られる。この硬化性樹脂の硬化物は優れた物性
を有し、シーリング剤等として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 71/00 - 71/14 C08G 65/00 - 65/48

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の製造法で製造された加水分解性シリ
    ル基末端ポリアルキレンオキシドを硬化成分とする湿気
    硬化性樹脂組成物。 加水分解性シリル基末端ポリアルキ
    レンオキシドの製造法: 複合金属シアン化物錯体触媒の存在下イニシエータに炭
    素数3以上のモノエポキシドを開環付加重合させ、つづ
    いて分子末端の水酸基を不飽和基に変換して分子量80
    00〜5万の不飽和基末端ポリアルキレンオキシドと
    し、さらに不飽和基に加水分解性基を有するヒドロシリ
    コン化合物を反応させることを特徴とする、加水分解性
    シリル基末端ポリアルキレンオキシドの製造法。
  2. 【請求項2】不飽和基末端ポリアルキレンオキシドが、
    末端基当たりの分子量4000以上の化合物である、請
    求項に記載の組成物
  3. 【請求項3】不飽和基末端ポリアルキレンオキシドが、
    平均して2〜6の末端基を有する、請求項1または2
    記載の組成物
  4. 【請求項4】不飽和基末端ポリアルキレンオキシドの末
    端不飽和基のすべてがアリル基である、請求項1、2ま
    たは3に記載の組成物
  5. 【請求項5】ヒドロシリコン化合物が、下記式(1)で
    表わされる化合物である、請求項1、2、3または4
    記載の組成物。ただし、R’は1価の炭化水素基または
    ハロゲン化炭化水素基であり、X’は加水分解性基であ
    り、kは0、1または2である。 HSiX'3-kR'k・・・(1)
  6. 【請求項6】加水分解性シリル基末端ポリアルキレンオ
    キシドが、平均して2以上の末端基を有し、かつ平均し
    て1.5以上の加水分解性シリル基を有する、請求項
    1、2、3、4または5に記載の組成物
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