JP3105206B2 - ガラスロッドの加工方法 - Google Patents

ガラスロッドの加工方法

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久夫 丸山
忠克 島田
秀夫 平沢
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    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/01205Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from tubes, rods, fibres or filaments
    • C03B37/01225Means for changing or stabilising the shape, e.g. diameter, of tubes or rods in general, e.g. collapsing
    • C03B37/01254Means for changing or stabilising the shape, e.g. diameter, of tubes or rods in general, e.g. collapsing by expanding radially, e.g. by forcing a mandrel through or axial pressing a tube or rod

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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスロッド、特
に光ファイバ用として好適な所定の外径を有するガラス
ロッドの加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラスロッドは様々な用途に使用
されているが、なかでも光ファイバ用に供されるガラス
ロッドは、外径が一様でなく変動していると、光ファイ
バ線引炉にガラスロッドを挿入する開口部をその変動分
だけ広げざるを得ず、線引炉のシール性に問題を生じ
る。さらに、ファイバ径やファイバの特性が変動する等
の問題を生じるため、光ファイバ用ガラスロッドは、部
分的に径変動のない一様な径とする必要がある。
【0003】ガラスロッドを延伸して径を一定にする方
法は、多種提案されている(特開昭56−45843号
公報、特開昭56−9231号公報、特開昭59−20
7849号公報、特開昭60−260429号公報、特
開昭60−260439号公報、特開昭61−2159
07号公報、特開昭61−295250号公報、特開昭
61−295251号公報、特開昭61−295252
号公報、62−202830号公報参照)。上記これら
の公報には、ガラス母材を加熱延伸し縮径してガラスロ
ッドを得ること、また外径を測定して引伸し速度を調整
制御することが記載されているが、得られたガラスロッ
ドには径の細い部分、つまり局所的に細径部を生じるこ
とがあった。
【0004】このような局所的に細径部を有するガラス
ロッドを不良品として没処理すると、製造コストの増大
を招くという問題があった。このため、局所的に細径部
を有するガラスロッドを、一番径の細い部分に合せて再
延伸する方法が採られるが、径が細くなったり、太くな
ったりして一様な外径を有するガラスロッドを安定して
再延伸することができず、かつ径の細い部分に合せて全
長に亙って再延伸する必要があり、再延伸のため長時間
を要するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、局所
的に細径部を有するガラスロッドを、容易かつ短時間の
処理で、一様な外径を有するガラスロッドに加工する方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため、鋭意研究の結果、ガラスロッドの細径
部を加熱して軟化させ、ガラスロッドの長手方向から押
圧力を細径部に加えると、この細径部を増径し得ること
を見出し、さらに、増径すべき加熱箇所の径を測定して
得られた実測径と、予め設定された設定径との比較演算
を行い、この演算値に基づき押圧力すなわちチャックの
移動速度や加熱手段の移動速度等を制御することにより
一様な径を有するガラスロッドが得られることを見出
し、本発明を完成したものである。
【0007】すなわち、請求項1に記載の発明は、局所
的に細径部を有するガラスロッドをガラス旋盤の両チャ
ック間に固定し、細径部を加熱しつつ、少なくとも一方
のチャックを移動させて両チャック間距離を短縮し、細
径部が所定の径となるまで増径して径の一様なガラスロ
ッドに加工することを特徴としている。
【0008】請求項2に記載の発明は、ガラスロッドを
ガラス旋盤の両チャック間に固定し、該ガラスロッドに
沿って外径測定器を走査させて所定の径との比較演算を
行い、局所的細径部とその位置を検出し、検出された細
径部の位置に加熱手段を移動させて細径部を加熱し軟化
させ、少なくとも一方のチャックを移動させて細径部が
所定の径となるまで両チャック間距離を短縮することに
より、細径部を増径して径の一様なガラスロッドに加工
することを特徴としている。
【0009】ガラスロッドの細径部を加熱して増径する
に際し、両チャック間に固定されたガラスロッドを回転
させつつガス火炎で加熱するのが好ましい。また、チャ
ックを移動させてガラスロッドの細径部に押圧力を加え
るためのチャックの移動速度や加熱手段の移動速度は、
ガラスロッドの増径すべき加熱箇所の径を測定して得ら
れた実測径と、予め設定された設定径との比較演算値に
基づき制御される。
【0010】
【発明の実施の形態】製造されたガラスロッドは、その
全長に亙って外径測定が行われ、局所的に細径部が存在
するガラスロッドは一様な径とするため、加工工程に移
され、ガラス旋盤の両チャック間に固定して、ガラスロ
ッドを回転させつつガス火炎で細径部を加熱し、少なく
とも一方のチャックを移動させて両チャック間距離を短
縮することにより、ガラスロッドの細径部に押圧力がか
けられ、増径される。チャックの移動速度は、加工作業
中、ガラスロッドの増径すべき加熱箇所の径が繰り返し
測定され、この測定して得られた実測径と、予め設定さ
れた設定径との比較演算値に基づき制御され、加熱部が
所定の径となるまで続けられる。
【0011】また、予め外径測定がなされたガラスロッ
ドをガラス旋盤にセットして、細径部を増径するのでは
なく、外径未測定のガラスロッドをガラス旋盤にセット
して、外径測定と細径部の増径を一工程で行うこともで
きる。すなわち、外径未測定のガラスロッドをガラス旋
盤にセットし、ガラスロッドに沿って外径測定器を走査
させて外径を測定しつつ設定した径との比較演算を行う
ことにより、局所的細径部とその位置を検出し、検出さ
れた細径部の位置に加熱手段を移動させて細径部の増径
を行う方法である。加熱手段としては、バーナー加熱、
電気抵抗加熱、高周波加熱等が挙げられるが、好ましく
はバーナー加熱である。
【0012】チャックの移動は、加熱軟化された細径部
に押圧力を作用させるために行われるが、この手段とし
て、一方のチャックを固定して他方のチャックを移動さ
せる方法、あるいは、両チャックを細径部に向かって同
期させて移動させる方法があり、いずれを採用してもよ
い。
【0013】
【実施例】(実施例)ガラス旋盤の左側チャックに外径
60mmφ、長さ350mmのダミー棒を把持させ、右
側チャックには外径が70〜80mmφ、長さ500m
mの被加工ガラスロッドを把持させ、チャックを移動さ
せてダミー棒と被加工ガラスロッドとを近づけた後、2
5rpmで回転させながら酸水素バーナー(水素500
リットル/分、酸素230リットル/分)で、ダミー棒と被加工
ガラスロッドが対向する部分を同時に加熱し、両部が軟
化したところで溶着する。溶着したロッドは左側チャッ
クで支持し、右側チャックには、左側と同様に外径60
mmφ、長さ350mmのダミー棒を加熱しロッドと溶
着する。このようにしてガラスロッドの両端にダミー棒
が溶着される。
【0014】次に、被加工ガラスロッドに沿って外径測
定器を走査させて外径を測定した。この測定により検出
された細径部に基づいて加工範囲を設定した後、この加
工範囲を外径測定器の位置でコンピューターに入力し
た。さらに、目標とする加工後の外径設定値(85mm
φ)と、加工中、外径測定器で実測された加熱部の外径
実測値と設定値とを比較演算して得られる演算値と、チ
ャックの移動速度との相対関係、加熱バーナーの移動速
度、位置、さらに酸素、水素ガス量等をコンピューター
に入力した。増径加工は、コンピューターに予め入力し
た条件に基づき自動で細径部の増径が行われる。すなわ
ち、加工範囲指定後、自動で径測定を開始し、バーナー
が加工スタート位置に着き、回転数25rpmで被加工
ガラスロッドを回転させ、酸素、水素ガスが自動設定さ
れて加熱を始め、軟化するとバーナー及び右側チャック
が設定された速度で移動し、細径部の増径を行う。この
間、設定された時間間隔で外径測定、設定値との比較演
算が行われ、その都度、演算値情報がチャックやバーナ
ーの移動速度等にフィードバックされて増径加工が自動
的に進行する。このようにして加工されたガラスロッド
の仕上り寸法は、外径79.7mmφで、長手方向の径
変動0.57mmのガラスロッドが出来た。
【0015】
【発明の効果】上記したように、自動制御で容易に、ガ
ラスロッドの細径部に増径加工が短時間でなされ、外径
の一様なガラスロッドとすることができる。さらに、細
径部のみの部分的な処理でよいため、加工時間が短縮さ
れ、径が細くなりすぎたり、長くなりすぎたりすること
も防止される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 久夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 包装株式会社内 (72)発明者 島田 忠克 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (56)参考文献 特開 昭60−260429(JP,A) 特開 平6−107423(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 23/00 - 23/26 C03B 37/00 - 37/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局所的に細径部を有するガラスロッドを
    ガラス旋盤の両チャック間に固定し、細径部を加熱しつ
    つ、少なくとも一方のチャックを移動させて両チャック
    間距離を短縮し、細径部が所定の径となるまで増径して
    径の一様なガラスロッドに加工することを特徴とするガ
    ラスロッドの加工方法。
  2. 【請求項2】 ガラスロッドをガラス旋盤の両チャック
    間に固定し、該ガラスロッドに沿って外径測定器を走査
    させて所定の径との比較演算を行い、局所的細径部とそ
    の位置を検出し、検出された細径部の位置に加熱手段を
    移動させて細径部を加熱し軟化させ、少なくとも一方の
    チャックを移動させて細径部が所定の径となるまで両チ
    ャック間距離を短縮することにより、細径部を増径して
    径の一様なガラスロッドに加工することを特徴とするガ
    ラスロッドの加工方法。
  3. 【請求項3】 前記両チャック間に固定されたガラスロ
    ッドを回転させつつガス火炎で加熱し、細径部を増径す
    る請求項1又は2に記載のガラスロッドの加工方法。
  4. 【請求項4】 チャックを移動させてガラスロッドの細
    径部に押圧力を加えるためのチャックの移動速度及び加
    熱手段の移動速度を、ガラスロッドの増径すべき加熱箇
    所の径を測定して得られた実測径と、予め設定された設
    定径との比較演算値に基づき制御する請求項1乃至3
    いずれかに記載のガラスロッドの加工方法。
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