JP3104434B2 - 減衰力可変ショックアブソーバ制御装置 - Google Patents

減衰力可変ショックアブソーバ制御装置

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JP3104434B2 JP28082092A JP28082092A JP3104434B2 JP 3104434 B2 JP3104434 B2 JP 3104434B2 JP 28082092 A JP28082092 A JP 28082092A JP 28082092 A JP28082092 A JP 28082092A JP 3104434 B2 JP3104434 B2 JP 3104434B2
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    • B60G2500/20Spring action or springs
    • B60G2500/206Variable pressure accumulators for hydropneumatic suspensions

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に用いる減衰力設
定の切り替えが可能なショックアブソーバ制御装置に関
する。
【0002】
【従来技術】従来、車両に搭載されたショックアブソー
バに対する減衰力制御の1つにスカイフック制御があ
る。この制御では、バネ上速度とバネ上−バネ下相対速
度との符号比較に基づいて減衰力の作用方向を判定し、
その時の相対速度の符号に基づいて行程(伸び/縮み)
方向を判定する。これらの判定結果に応じて減衰力を可
変し、操縦安定性及び乗り心地を高次元で両立させよう
とする制御である。例えば、特開平3−104726号
公報「車両用サスペンション」にて開示されたものが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来装置では、バネ上速度はバネ上に取り付けた加
速度センサの信号を積分処理することにより算出し、バ
ネ上−バネ下相対速度はバネ上−バネ下間に取り付けら
れた相対変位センサ(車高センサ)の信号を微分処理す
ることにより算出している。しかしながら、スカイフッ
ク制御を行う場合には、4輪独立でこれらの物理量をそ
れぞれ算出する必要があるため、センサ数や電子制御装
置(ECU)への入力が多くなり搭載性が悪くなると共
に複雑なシステムになってしまうという問題があった。
【0004】簡素化されたシステム例としては、相対変
位からバネ上速度を推定することにより加速度センサを
廃止するものが文献にて紹介されている。この内容は以
下に述べるようなものである。先ず、次式に示したよう
な1自由度系の運動方程式を立てる。
【数1】 M・DDX+C・DY+K・Y=0 ………(1) 但し、M:バネ上質量、DDX:バネ上加速度、C:減
衰係数、DY:バネ上−バネ下相対速度、K:バネ定
数、Y:バネ上−バネ下間相対変位である。
【0005】ここで、上式(1) の運動方程式の減衰力項
C・DYが、スカイフック制御が成り立っている(DX
/DY)>0の領域ではC・DXに等しくなると仮定す
る。そして、上式(1) の運動方程式をラプラス変換する
ことにより次式に示したような演算式を導いている。
【数2】 DX*=−Y・(K/M)/{S+(C/M)} ………(2) 但し、DX*:バネ上速度推定値、S:ラプラス演算子
である。
【0006】このような考え方を基に、バネ上加速度D
DXから相対速度推定値DY* を算出するために上式
(2) を次式に示したような演算式に変形する。
【数3】 DY*=−(S・M+C)・DDX/K ………(3) しかしながら、実用化に際しては、上記仮定〔C・DY
=C・DX,DX/DY>0〕を完全に成立させること
は困難であり、この仮定からずれた場合には相対速度推
定値DY* の信頼性が低下するという問題がある。
【0007】そこで、上記仮定を入れることなく相対速
度推定値DY* を算出する方法として、上式(1) をラプ
ラス変換すると次式に示したような演算式を得ることが
できる。
【数4】 DY*=−(M/C)・DDX−(M/K)・S・DDX ………(4) しかし、上式(4) の演算式中には可変パラメータである
M,C,Kが存在する。このうち、バネ定数Kはほぼ一
定、バネ上質量Mは1輪当り20%以下の変動と考えられ
るが、減衰係数Cは非常に大きな範囲で変化するため固
定値で代表させることはできない。そこで、発明者ら
は、ショックアブソーバ制御時の減衰係数Cを推定算出
することにより相対速度推定値DY* の信頼性を向上さ
せることができるという新たな考え方を採用することに
より、簡素化された減衰力可変ショックアブソーバ制御
装置を提供するものである。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するために成
されたものであり、その目的とするところは、搭載性の
良い数少ないセンサを用い、バネ上速度及びバネ上−バ
ネ下相対速度に対応する物理量を推定することにより、
簡素化された減衰力可変ショックアブソーバ制御装置を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成における第1の特徴は、車体と車輪との間
に設置され減衰力が可変であるショックアブソーバと、
車両の上下方向のバネ上振動状態を検出するバネ上振動
検出手段と、該バネ上振動検出手段により導かれたバネ
上加速度に基づきバネ上速度を算出するバネ上速度演算
手段と、前記ショックアブソーバの開口面積を規定する
アクチュエータへの指示信号に基づき減衰係数を算出す
る減衰係数演算手段と、前記バネ上加速度と前記減衰係
数とに基づき今回のバネ上速度のバネ下速度に対する相
対速度であるバネ上−バネ下相対速度を推定算出する相
対速度演算手段と、前記バネ上速度と前記バネ上−バネ
下相対速度とに基づき減衰力を可変するための指示信号
を設定する信号設定手段と、該信号設定手段からの信号
に基づき前記ショックアブソーバの減衰力を可変する可
変手段とを有することである。
【0010】又、第2の特徴は、車体と車輪との間に設
置され減衰力が可変であるショックアブソーバと、車両
の上下方向のバネ上振動状態を検出するバネ上振動検出
手段と、該バネ上振動検出手段により導かれたバネ上加
速度に基づきバネ上速度を算出するバネ上速度演算手段
と、初期設定又は前回推定算出されたバネ上速度のバネ
下速度に対する相対速度であるバネ上−バネ下相対速度
推定値及び前記ショックアブソーバの開口面積を規定す
るアクチュエータへの指示信号に基づき減衰係数を算出
する減衰係数演算手段と、前記バネ上加速度と前記減衰
係数とに基づき今回のバネ上−バネ下相対速度を推定算
出する相対速度演算手段と、前記バネ上速度と前記バネ
上−バネ下相対速度とに基づき減衰力を可変するための
指示信号を設定する信号設定手段と、該信号設定手段か
らの信号に基づき前記ショックアブソーバの減衰力を可
変する可変手段とを有することである。
【0011】
【作用】
「第1の特徴の作用」上記の手段によれば、車両の振動
状態におけるバネ上加速度を検出するのみでショックア
ブソーバの減衰力が適切に制御される。即ち、この減衰
力可変ショックアブソーバ制御装置の構成において、車
両に搭載されるセンサとしては、例えば、簡便な加速度
センサの1種を各ショックアブソーバに対して設けるの
みで良い。上記加速度センサからの信号に対して積分処
理が実行されバネ上速度が算出される。一方、バネ上−
バネ下相対速度は、アクチュエータへの指示信号に基づ
き目標とする減衰係数が推定算出される。この減衰係数
と加速度センサからの信号に対する微分演算値に基づき
バネ上−バネ下相対速度が推定算出される。上記バネ上
速度とバネ上−バネ下相対速度とに基づき減衰力を可変
するための指示信号が設定されるのである。
【0012】「第2の特徴の作用」上記の手段によれ
ば、車両の振動状態におけるバネ上加速度を検出するの
みでショックアブソーバの減衰力が適切に制御される。
即ち、この減衰力可変ショックアブソーバ制御装置の構
成において、車両に搭載されるセンサとしては、例え
ば、簡便な加速度センサの1種を各ショックアブソーバ
に対して設けるのみで良い。上記加速度センサからの信
号に対して積分処理が実行されバネ上速度が算出され
る。一方、バネ上−バネ下相対速度は、前回のバネ上−
バネ下相対速度推定値及びアクチュエータへの指示信号
に基づき目標とする減衰係数が推定算出される。この減
衰係数と加速度センサからの信号に対する微分演算値に
基づきバネ上−バネ下相対速度が推定算出される。上記
バネ上速度とバネ上−バネ下相対速度とに基づき減衰力
を可変するための指示信号が設定されるのである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は本発明に係る減衰力可変ショックアブソ
ーバ制御装置をストラット型サスペンションに適用した
場合を示した構成図である。車体1と車輪7に結合され
たバネ下部材3との間には、路面からの衝撃を和らげて
直接車体に伝えないよう働くコイルバネ6及び振動を減
衰するショックアブソーバを構成するシリンダ装置(主
として、シリンダ5及びピストンロッド31から成る)
が配置されている。
【0014】図3は、上記シリンダ装置を示した断面図
である。コイルバネ6は、車体1の下部に設けられたア
ッパーサポート33とシリンダ5に結合されたバネ受け
部材38との間に配置されている。又、ピストンロッド
31はアッパーサポート33及びクッションダンパ32
により支持されている。
【0015】ピストンロッド31には、その一端にピス
トン31aが結合されており、このピストン31aはシ
リンダ5の内部に摺動自在に配設されている。このた
め、シリンダ5はピストン31aにより上室35と下室
34とに区画されている。上室35と下室34とはピス
トン31aに設けられた連通ポート37aを介して連通
されている。これにより、ピストン31aがシリンダ5
内部を摺動するとき、この連通ポート37aを介して作
動油が流通される。
【0016】又、ピストンロッド31の内部には管路3
6が形成されており、この管路36は連通ポート37c
を介して下室34に連通され、連通ポート37bを介し
て上室35に連通されている。この管路36は、図1に
示したように、油路39に設けられた可変絞りバルブ1
14を介してアキュムレータ8に接続されている。
【0017】図4は、上記アキュムレータ8を示した断
面図である。シリンダ40の左端には左キャップ41、
右端には右キャップ42がそれぞれネジ締めされてい
る。このシリンダ40の内部にはフリーピストン44が
摺動自在に配設されている。このため、シリンダ40の
内部はフリーピストン44によって油圧室45aとガス
室45bとに区画されている。ストッパ43はシリンダ
40の左端部に左キャップ41により固定されており、
フリーピストン44の油圧室45a方向への摺動を規制
している。そして、油圧室45aには管路36及び油路
39を介してシリンダ5からの作動油が導入されてお
り、ガス室45bにはガスが封入されている。
【0018】上記アキュムレータ8はシリンダ5の上下
室34,35から排出された作動油を蓄えると共にシリ
ンダ5の上下室34,35に対して作動油を供給するも
のである。即ち、ピストン31aがシリンダ5内部を摺
動する際に、シリンダ5内に出入するピストンロッド3
1の体積分だけシリンダ5内の容量が変化される。この
容量が減少する場合には、余剰分の作動油がアキュムレ
ータ8に排出され、逆に、容量が増加する場合には、不
足分の作動油がアキュムレータ8より上下室34,35
に供給される。
【0019】又、アキュムレータ8は油圧室45aへの
作動油の流入又は油圧室45aからの作動油の流出が生
じる際に、ガス室45b側に封入されたガスの圧縮弾性
により気体式のバネとしても機能する。従って、可変絞
りバルブ114の開閉に伴う油圧ショックを緩和するこ
とができ、又、車輪7の突起乗り上げ時等のショックを
緩和することができる。更に、上述したように、アキュ
ムレータ8とシリンダ5の上下室34,35とを接続す
る油路39には、油路39の開口面積を調整することに
より減衰力を可変とする可変絞りバルブ114が設けら
れている。
【0020】図5は、上記可変絞りバルブ114を示し
た断面図である。ハウジング50の右端部にはブッシュ
51が圧入され、このブッシュ51の外側はストッパ5
2を介してボルト53によりネジ締めされている。ハウ
ジング50の内部には、ブッシュ51により軸支された
中空のシャフト54及びシャフト54と一体化したロー
タ55が回動可能に配設されている。これらのシャフト
54及びロータ55は、コイル60が発生する回転磁場
により回動される。
【0021】又、コイル60に電流を通電するワイヤ6
1を外部に取り出すために、コネクタブロック63がハ
ウジング50にビス64により取り付けられている。こ
のコネクタブロック63には、ワイヤ61と接続するタ
ーミナル62が設けられており、外部からの電流の供給
を可能としている。尚、コネクタブロック63の内側6
5a及び外側65bにはシール材が注入されている。
【0022】ハウジング50の左端部にはプレート56
が圧入され、且つネジにより固定されている。このプレ
ート56には、ブッシュ57が圧入されており、このブ
ッシュ57によりシャフト54の一端が回動可能に軸支
されている。又、プレート56には、シリンダ5の上下
室34,35に連通するポート59a及びアキュムレー
タ8に連通するポート59bが形成されている。
【0023】ポート59aは油ポート66a,66bを
介してシャフト54の一部に形成された三角形状の穴5
8及び円状の穴67に連通されている。一方、ポート5
9bには、シャフト54の中空部分を介してシャフト5
4に形成された三角形状の穴58及び円状の穴67に連
通されている。即ち、両ポート59a,59bは三角形
状の穴58及び円状の穴67を介して相互に連通されて
いる。尚、空間69は作動油で満たされている。
【0024】ここで、側面に三角形状の穴58が設けて
ある部分のシャフト54の外径は、シャフト54の外周
が外側部材68に接触し、液密状態で回動できるように
設定されている。それに対して、側面に円状の穴67が
設けてある部分のシャフト54の外径は、側面に三角形
状の穴58が設けてある部分の外径よりも小さく設定さ
れている。更に、ポート59aに連通する油ポート66
aは、側面に側面に三角形状の穴58が設けてあるシャ
フト54の表面の一部分に、又、油ポート66bは、側
面に円状の穴67が設けてあるシャフト54の表面部分
に通じるように構成されている。
【0025】従って、コイル60より回転磁場を発生さ
せてロータ55を回動させると、ロータ55と共にシャ
フト54も同様に回動される。このシャフト54の回動
により三角形状の穴58の位置を変更すると作動油の流
路の開口面積を調整することができる。即ち、例えば、
作動油がポート59aよりポート59bに流れる場合、
先ず、作動油は油ポート66a,66bへと流れる。油
ポート66bに流れてきた作動油は、側面に円状の穴6
7が設けてあるシャフト54の表面部分へ流れる。更
に、作動油は円状の穴67を介して中空のシャフト54
内に流れてポート59bへと至る。
【0026】一方、油ポート66aに流れてきた油は、
三角形状の穴58が油ポート66aに一部でも接してい
ればその部分より中空のシャフト54内に流れ、ポート
59bへと至る。しかし、三角形状の穴58が油ポート
66aに接していないならば、三角形状の穴58を介し
て作動油は流れない。このようにして、三角形状の穴5
8の油ポート66aへ開口する面積に応じて可変絞りバ
ルブ114の弁開度が決定される。但し、円状の穴67
は常開であるため、三角形状の穴58が全閉であって
も、少しずつではあるが作動油はポート59bへと流れ
る。
【0027】又、図1に示したように、加速度センサ2
は車体1の低部に配設され、車両に作用する上下方向の
加速度を検出して電子制御装置(以下、ECUという)
9に出力する。ECU9は、中央処理装置(CPU)、
ROM、RAM等から構成される公知のものであり、加
速度センサ2からの検出信号に基づいて可変絞りバルブ
114の弁開度を調整する。
【0028】次に、上述の構成から成るストラット型サ
スペンションシステムにおけるECU9の作動について
説明する。図2は、ECU9の作動を説明するブロック
ダイヤグラムである。ブロック110は、加速度センサ
2の検出信号(即ち、車両に作用する上下方向の加速
度)DDXに対してディジタル的に積分を行うブロック
であり、このブロック110によりバネ上部材の移動速
度であるバネ上速度DXが算出される。このバネ上速度
DXは、車体の振動状態を示すものである。尚、加速度
センサ2及びブロック110はバネ上振動検出手段を達
成する。又、本実施例では、DX=dx/dt,DY=
dy/dt,DDX=d2x/dt2 と表している。
【0029】そして、信号設定手段を達成するアクチュ
エータ信号指示値算出部112では、ブロック110で
算出されたバネ上速度DXとバネ上加速度DDXより算
出されたバネ上−バネ下相対速度推定値(以下、相対速
度推定値という)DY* とから(DX/DY*)が算出さ
れる。そして、目標演算マップに基づき(DX/DY*)
に対するアクチュエータ信号指示値Pが設定される。こ
のように、バネ上加速度DDXに応じて制御目標値であ
るアクチュエータ信号指示値Pが算出される。尚、この
ブロック112の詳細な作動については後述する。
【0030】続いて、ブロック113では、ブロック1
12により得られたアクチュエータ信号指示値Pを可変
絞りバルブ114の駆動用電圧Vに変換し、この電圧V
により可変絞りバルブ114のコイル60(図5参照)
に電流を通電して可変絞りバルブ114の弁開度を変化
させ減衰係数を可変することにより減衰力を可変制御す
る。
【0031】次に、上記ECU9のアクチュエータ信号
指示値算出部112の算出過程を示した図6のフローチ
ャートに基づき、その詳細な作動について説明する。先
ず、ステップ600で初期設定が実行される。次にステ
ップ602に移行して、加速度センサ2からバネ上加速
度DDXが読み込まれる。次にステップ604に移行し
て、バネ上加速度DDXに対する積分処理が実行されバ
ネ上速度DXが算出される。次にステップ606に移行
して、ステップ602で読み込まれたバネ上加速度DD
Xに対する微分処理が実行される。そして、ステップ6
08に移行し、上式(4) の第2項〔−(M/K)・S・D
DX〕が算出される。
【0032】次にステップ610に移行して、このステ
ップが演算処理の最初であれば、ECU9の記憶装置
(RAM)に予め記憶されたデフォルト値(初期設定
値)である相対速度推定値DY* 又は前回の相対速度推
定値DY* が読み込まれる。次にステップ612に移行
して、このステップが演算処理の最初であれば、ECU
9の記憶装置(RAM)に予め記憶されたデフォルト値
(初期設定値)であるアクチュエータへの指示信号又は
前回のアクチュエータへの指示信号P0 が読み込まれ
る。
【0033】次に、ステップ614では、図7に示した
ようなマップに基づき、相対速度推定値DY* とアクチ
ュエータへの指示信号P0 とから減衰係数Cを算出す
る。即ち、図7中における各直線はアクチュエータへの
指示信号P0 により一義的に決定されるものであるた
め、デフォルト値又は前回の相対速度推定値DY* が決
まれば、図7中の直線上において特定された1点が決定
される。この決定された特定点と原点を結んだ傾きが減
衰係数Cとなる。尚、このマップではショックアブソー
バの構造に起因して、所定のアクチュエータへの指示信
号P0 に対する減衰力(C・DY)が直線的に増加して
いない。従って、アクチュエータへの指示信号P0 以外
に他の物理量である相対速度推定値DY* も読み込んで
減衰係数Cを算出している。ここで、所定のアクチュエ
ータへの指示信号P0 に対する減衰力が直線的に増加す
るマップであるならば、アクチュエータへの指示信号P
0 のみから減衰係数Cは算出されることとなる。そし
て、ステップ602で読み込まれたバネ上加速度DDX
を用いてDDX/Cが演算される。次にステップ616
に移行して、ステップ614の算出値にゲイン(−M)
を乗じることで上式(4) の第1項〔−(M/C)・DD
X〕が算出される。次にステップ618に移行して、上
述のステップ608で算出された上式(4)の第2項と上
述のステップ616で算出された上式(4) の第1項との
和を演算し、上式(4) の相対速度推定値DY* が求めら
れる。
【0034】そして、ステップ620に移行し、上述の
ステップ604で算出されたバネ上速度DXと上述のス
テップ618で算出された相対速度推定値DY* とに基
づき、図8に示したように、(DX/DY* ) に対する
アクチュエータ信号指示値Pが算出される。次にステッ
プ622に移行して、ステップ620で算出されたアク
チュエータ信号指示値Pが上記ブロック113に出力さ
れた後、上述のステップ602に戻り同様の処理が繰り
返し実行される。
【0035】上述したような演算処理を実行することに
より、バネ上加速度からバネ上−バネ下相対速度を精度
良く推定することができるため、車高センサを廃止する
ことが可能となり、簡素な構成でスカイフック制御可能
な減衰力可変ショックアブソーバ制御装置を提供するこ
とができる。尚、バネ上加速度DDXは直接加速度セン
サを用いて検出することが簡便ではあるが、他のセンサ
(例えば、車輪速センサ、バネ上速度センサ、荷重セン
サ等)から推定演算したものを用いても良い。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る減衰力
可変ショックアブソーバ制御装置は、バネ上加速度のみ
を検出し演算処理してショックアブソーバの減衰力を可
変制御できる。これにより、スカイフック制御が極めて
簡素な構成にて達成できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な一実施例に係る減衰力可変シ
ョックアブソーバ制御装置をストラット型サスペンショ
ンに適用した場合を示した構成図である。
【図2】同実施例装置で使用されているECUの作動を
説明したブロックダイヤグラムである。
【図3】同実施例装置で使用されているシリンダ装置を
示した断面図である。
【図4】同実施例装置で使用されているアキュムレータ
を示した断面図である。
【図5】同実施例装置で使用されている可変絞りバルブ
を示した断面図である。
【図6】ECUのアクチュエータ信号指示値算出部の算
出過程を示したフローチャートである。
【図7】相対速度推定値とアクチュエータへの指示信号
に対する減衰力を示した特性図である。
【図8】(DX/DY*)に対するアクチュエータ信号指
示値Pの特性曲線を示したマップである。
【符号の説明】
1…車体 2…加速度センサ 5…シリンダ 7…車輪 8…アキュムレータ 9…ECU 31…ピストンロッド 114…可変絞りバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−74411(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と車輪との間に設置され減衰力が可
    変であるショックアブソーバと、 車両の上下方向のバネ上振動状態を検出するバネ上振動
    検出手段と、 前記バネ上振動検出手段により導かれたバネ上加速度に
    基づきバネ上速度を算出するバネ上速度演算手段と、 前記ショックアブソーバの開口面積を規定するアクチュ
    エータへの指示信号に基づき減衰係数を算出する減衰係
    数演算手段と、 前記バネ上加速度と前記減衰係数とに基づき今回のバネ
    上速度のバネ下速度に対する相対速度であるバネ上−バ
    ネ下相対速度を推定算出する相対速度演算手段と、 前記バネ上速度と前記バネ上−バネ下相対速度とに基づ
    き減衰力を可変するための指示信号を設定する信号設定
    手段と、 前記信号設定手段からの信号に基づき前記ショックアブ
    ソーバの減衰力を可変する可変手段とを有することを特
    徴とする減衰力可変ショックアブソーバ制御装置。
  2. 【請求項2】 車体と車輪との間に設置され減衰力が可
    変であるショックアブソーバと、 車両の上下方向のバネ上振動状態を検出するバネ上振動
    検出手段と、 前記バネ上振動検出手段により導かれたバネ上加速度に
    基づきバネ上速度を算出するバネ上速度演算手段と、 初期設定又は前回推定算出されたバネ上速度のバネ下速
    度に対する相対速度であるバネ上−バネ下相対速度推定
    値及び前記ショックアブソーバの開口面積を規定するア
    クチュエータへの指示信号に基づき減衰係数を算出する
    減衰係数演算手段と、 前記バネ上加速度と前記減衰係
    数とに基づき今回のバネ上−バネ下相対速度を推定算出
    する相対速度演算手段と、 前記バネ上速度と前記バネ上−バネ下相対速度とに基づ
    き減衰力を可変するための指示信号を設定する信号設定
    手段と、 前記信号設定手段からの信号に基づき前記ショックアブ
    ソーバの減衰力を可変する可変手段とを有することを特
    徴とする減衰力可変ショックアブソーバ制御装置。
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