JP3104309U - ねじの凹穴形成用ポンチ - Google Patents

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林國洲
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宏穎企業股▲分▼有限公司
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Abstract

【課題】 応力集中によるポンチヘッドの損壊、凹穴の変形、凹穴の隅の亀裂を招かないように工夫された、ねじ頭部の凹穴形成用ポンチを提供する。
【解決手段】 ポンチのヘッド周面に、羽根薄片を設ける。それら羽根薄片はパンチ ヘッドより低いので、ねじの頭部に凹穴をパンチしているうちに、作った凹穴の対応した周面に、軽微に凹んだパンチング痕を形成する。
【効果】 パンチング痕は、パンチング加工の圧力開放ポイントとなり、凹穴の変形又は隅に対する応力集中が防止され、ポンチの使用寿命が延び、ねじの品質が向上する。
【選択図】 図2

Description

本考案は、ねじの頭部に凹穴(ソケット)を形成するためのポンチ(押抜き具)に関する。
各種の製品において、ねじは小さな構成部品であるが、様々な物品の組立てには不可欠である。ねじのねじ込みを容易にするためには、ねじ頭部に凹穴を設ける必要がある。一般的に、凹穴はその形状から一字形、十字形、方形に分けられる。凹穴の形状がねじ込みツール(ドライバ又はそのビット)を制限しないようにするために、二種以上の形状を結合した複合形の凹穴が形成されている。
特になし。
それら凹穴は、ねじの成形時にポンチでねじの頭部にパンチングして成形されるが、凹穴のパンチング回数が毎分200回以上までに至るために、パンチング工程中に非常に大きいパンチ圧力が生じる。様々な凹穴の加工において、一字形の凹穴ならば、応力集中を招くことが少ないので、ポンチの使用寿命がより長いし、パンチングした後の凹穴の品質も良好である。
しかし、複雑形状の凹穴、例えば十字形、方形、多角形又は複数の複合形の凹穴は、応力集中を形成するので、パンチング工程中に大きいパンチ圧力がポンチヘッドに反発し、又は直接にねじ頭部に加わり、ポンチヘッドが早期に損壊され、凹穴が変形され、凹穴の隅に亀裂が現れる。従来から、方形凹穴用のポンチは図1に示すようなものである。すなわち、ポンチ本体11の末端に凹溝12があり、その凹溝12の中央にポンチヘッド13が形成される。ポンチヘッド13の末端には、四隅が中央へ向かって隅切りをされて、円錐形に形成されている。ポンチ1でねじ頭部にパンチング加工をし、ヘッド13を利用してねじの頭部の末端に方形の凹穴を形成する。
このようなポンチは方形の凹穴を形成する目的を達成したが、応力集中のためにポンチヘッド13の損壊、凹穴の変形、凹穴の隅の亀裂を招き、ヘッド13の損壊によりパンチングコストがアップされるという問題があった。変形すれば、凹穴に嵌合されるツール(例えば、ねじ・ドライバー)は良好な嵌め合いが得られなくて、ねじ込みの操作に悪い影響を及ぼす。方形凹穴の四隅に亀裂がある場合は、ねじをねじ込むときに亀裂発生箇所から割れ現象が起こって、ねじのねじ込みが出来なくなる。このような欠陥に対して当業者は有効な解決方案を提出することができずにいる。
したがって、本考案の目的は、応力集中によるポンチヘッドの損壊、凹穴の変形、凹穴の隅の亀裂を招かないように工夫された、ねじ頭部の凹穴形成用ポンチを提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案のポンチは、ヘッド周面にヘッドより低い羽根薄片を設けたことを特徴としている。
上記構成により、ねじの頭部にパンチング加工により凹穴を形成しているうちに、形成される凹穴の対応した周面に軽微に凹んだ溝が形成される。溝はパンチング加工の圧力を解放するので、凹穴の変形又は隅部への応力集中を防止する。
本発明によれば、パンチング加工の際に凹穴の対応した周面に軽微に凹んだ溝が形成され、その溝はパンチング加工の圧力を解放するので、凹穴の変形又は隅部への応力集中が防止される。よって、ポンチの使用寿命が延び、ねじの品質が向上される。
次に、本考案の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図2は本考案の第一実施例の斜視図、図3は図2のポンチを用いてパンチング加工されたねじの頭部の斜視図、図4は第二実施例の斜視図、図5は第三実施例の斜視図、図6は第四実施例斜視図である。
図2に示す本考案に係るポンチ2の基本構造は、従来品と同じように、ポンチ本体21の末端に凹溝22が形成され、その凹溝22の中央にポンチヘッド23が突設されている。ヘッド23はほぼ方形体であり、末端の四隅は隅切りされて中央へ向かって次第に延びる円錐形に形成されている。そして、本考案では、ポンチヘッド23の四つの周面にポンチヘッド23よりも低い羽根薄片24が設けられている。
ポンチヘッド23の四つの周面に羽根薄片24を設けてあるので、ねじ頭部に方形の凹穴31を加工する際は、図3に示すように、それら羽根薄片24もねじの頭部3にパンチング作用をする。しかしながら、羽根薄片24の高さがポンチヘッド23より低いので、方形の凹穴31の四周面にそれぞれ軽微に凹んだパンチング痕32だけが形成される。パンチング痕32は軽微に凹んだ形状であるから、方形の凹穴31の強さを弱めることがない。従って、ねじをねじ込むときに、方形の凹穴31の隅に破裂が生じることがない。形成されたパンチング痕32は、方形の凹穴31をパンチングしている間に、高いパンチ圧力の解放点となる。そのため、圧力がポンチヘッド23へ反発しないばかりでなく、方形の凹穴31の四隅に応力が集中することもない。圧力がポンチヘッド23へ反発しないと、ポンチヘッド23の損壊を招かないので、ポンチ3の使用寿命が向上し、パンチングコストを低減させる。方形の凹穴31の四つの隅に、応力が集中されなければ、方形の凹穴31の変形、四つ隅の亀裂発生を避けることができる。亀裂がなければ、ねじ込むときに、方形の凹穴31の隅が割れる現象が生じないので、ねじの品質が向上する。
本考案は、図4に示すように、二つの重畳され、かつ交差された隅を持つ方形の凹穴を加工するためのポンチヘッド41を有するポンチ4にも応用できる。それは二つ方形のポンチヘッド41A,41Bの接合箇所から、低い羽根薄片42が延設されている。
図5は、本考案を、方形と十字形との重畳された複合形の凹穴を加工するためのパンチヘッド51のポンチ5にも応用できる。それは方形のポンチヘッド51Aの四周面に低い羽根薄片52が延設されている。
図6は、方形や十字形や一字形の複合形の凹穴を加工するためのポンチヘッド61を有するポンチ6にも応用できる。それは方形のポンチヘッド61Aの四周面に低い羽根薄片62が延設されている。
上記三つの実施例においては、いずれも、羽根薄片42、52、62を設けたので、ポンチ4、5、6が凹穴をパンチング加工しているうちに、羽根薄片42、52、62により形成されるパンチング痕がパンチ圧力を解放するポイントとなる。従って、ポンチの使用寿命が向上され、パンチングコストが低減され、ねじの品質をアップさせるという目的を遂げる。
従来ポンチの斜視図。 本考案の第一実施例の斜視図。 図2のポンチで、パンチング加工されたねじの頭部の斜視図。 本考案の第二実施例の斜視図。 本考案の第三実施例の斜視図。 本考案の第四実施例の斜視図。
符号の説明
1、2、3、4、5、6 ポンチ
11、21 ポンチ本体
12、22 凹溝
13、23、41A、41B、51A、61A ポンチヘッド
24、42、52、62 羽根薄片
3 ねじの頭部
31 凹穴
32 パンチング痕

Claims (1)

  1. ポンチ本体の末端に形成されている凹溝の中央にポンチヘッドが突設されている、ねじの頭部に凹穴を形成するためのポンチにおいて、前記ポンチヘッドの四周面に前記ポンチヘッドより低い羽根薄片が延設されていることを特徴とするポンチ。
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