JP3103781B2 - 電池への注液方法 - Google Patents
電池への注液方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯機器などの電
源として使用される小型の角形又は円筒状の密閉アルカ
リ蓄電池の製造に適用する電池への注液方法に関する。
源として使用される小型の角形又は円筒状の密閉アルカ
リ蓄電池の製造に適用する電池への注液方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、此種電池への注液方法として、特
開昭59−134558号公報などで公知のように、遠
心注液方法で所定量の電解液を電池に注液することが古
くから知られている。この遠心注液法によれば、注液時
間が短縮される効果をもたらす点で好ましい。
開昭59−134558号公報などで公知のように、遠
心注液方法で所定量の電解液を電池に注液することが古
くから知られている。この遠心注液法によれば、注液時
間が短縮される効果をもたらす点で好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】此種密閉アルカリ蓄電
池は、例えば、次のように製造される。即ち、三次元金
属多孔基板にニッケルを主体とした活物質ペーストを充
填、乾燥、加圧して作製したペースト式ニッケル極を正
極板とし、水素吸蔵合金電極、カドミウム電極などを負
極板とし、これら正,負極板間にセパレータを介在させ
て成る極板群をそのまゝ或いは捲回したものを金属缶又
は樹脂ケースなどの容器に収容して電池を組み立て、こ
の電池に遠心注液方法により注液して極板群に電解液を
含浸せしめた後、その容器の上面開口部に蓋を施してそ
の口縁に蓋の周縁を溶接又はかしめにより気密に封口し
て製造されるものである。而して、この密閉電池は、充
放電を繰り返して使用されるが、その充放電によりペー
スト式ニッケル極は膨脹し、電解液をより多く吸収する
ため、セパレータ中の電解液は枯渇し、内部抵抗が増大
することが、実用上問題となっている。そこで、この問
題を解消するため、極板のガス吸収性を損なわない程度
に電解液の注液量を増大せしめることにより、電池の内
部抵抗を低下させることができる。しかし乍ら、この目
的で、公知の遠心注液方法により電池に電解液を注液
し、電解液の注液量を増大するときは、後記に明らかに
するように、電解液の一部が極板群に吸収されず、余剰
液となって極板群の上面に溢れて、該容器の開口部周面
の蓋の周縁と溶接し又はかしめて封口されるべき口縁に
電解液が付着し、これにより、蓋との溶接不良又はかし
め不良を生じ、製造された最終の密閉電池として全生産
量の数%〜20%の液漏れを生ずる不良製品が生ずる不
都合があることが判った。
池は、例えば、次のように製造される。即ち、三次元金
属多孔基板にニッケルを主体とした活物質ペーストを充
填、乾燥、加圧して作製したペースト式ニッケル極を正
極板とし、水素吸蔵合金電極、カドミウム電極などを負
極板とし、これら正,負極板間にセパレータを介在させ
て成る極板群をそのまゝ或いは捲回したものを金属缶又
は樹脂ケースなどの容器に収容して電池を組み立て、こ
の電池に遠心注液方法により注液して極板群に電解液を
含浸せしめた後、その容器の上面開口部に蓋を施してそ
の口縁に蓋の周縁を溶接又はかしめにより気密に封口し
て製造されるものである。而して、この密閉電池は、充
放電を繰り返して使用されるが、その充放電によりペー
スト式ニッケル極は膨脹し、電解液をより多く吸収する
ため、セパレータ中の電解液は枯渇し、内部抵抗が増大
することが、実用上問題となっている。そこで、この問
題を解消するため、極板のガス吸収性を損なわない程度
に電解液の注液量を増大せしめることにより、電池の内
部抵抗を低下させることができる。しかし乍ら、この目
的で、公知の遠心注液方法により電池に電解液を注液
し、電解液の注液量を増大するときは、後記に明らかに
するように、電解液の一部が極板群に吸収されず、余剰
液となって極板群の上面に溢れて、該容器の開口部周面
の蓋の周縁と溶接し又はかしめて封口されるべき口縁に
電解液が付着し、これにより、蓋との溶接不良又はかし
め不良を生じ、製造された最終の密閉電池として全生産
量の数%〜20%の液漏れを生ずる不良製品が生ずる不
都合があることが判った。
【0004】そこで、特開平8−106896号公報に
開示されているように、該遠心注液装置に遠心注液に当
たり、電池容器内を減圧するための減圧装置を夫々の電
解液注液機構に具備せしめたものを使用し、減圧下で遠
心注液する場合は、該容器の口縁に電解液が付着するこ
となく注液でき、電池内の電解液量を増大することがで
きるが、その設備や作業が複雑となり、また高価な遠心
注液装置を必要とする不都合をもたらす。従って、かゝ
る減圧装置を具備しない簡単且つ安価な通常の遠心注液
装置を使用し、而も、上記のような電解液が溢れること
のないようにし、而も、可及的に多量の電解液を注液で
き、液漏れ不良製品のロスをなくして生産効率の向上し
た良質の密閉アルカリ蓄電池をもたらす電池への注液方
法の開発が望まれる。
開示されているように、該遠心注液装置に遠心注液に当
たり、電池容器内を減圧するための減圧装置を夫々の電
解液注液機構に具備せしめたものを使用し、減圧下で遠
心注液する場合は、該容器の口縁に電解液が付着するこ
となく注液でき、電池内の電解液量を増大することがで
きるが、その設備や作業が複雑となり、また高価な遠心
注液装置を必要とする不都合をもたらす。従って、かゝ
る減圧装置を具備しない簡単且つ安価な通常の遠心注液
装置を使用し、而も、上記のような電解液が溢れること
のないようにし、而も、可及的に多量の電解液を注液で
き、液漏れ不良製品のロスをなくして生産効率の向上し
た良質の密閉アルカリ蓄電池をもたらす電池への注液方
法の開発が望まれる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の電池への注液方法は、容器内に極板群を収
容して成る電池に、所定量の電解液を注液するに当た
り、先ず、該電池に該容器内の極板群収納部分の空間容
積の80%を遠心注液に適した最大限の電解液量とする
遠心注液に適した電解液量を遠心注液方法で注液し、次
で残余の電解液を添加し、減圧処理したことを特徴とす
る。この場合、該減圧処理は、0.05〜0.5気圧の
範囲で行うことが好ましい。
めの本発明の電池への注液方法は、容器内に極板群を収
容して成る電池に、所定量の電解液を注液するに当た
り、先ず、該電池に該容器内の極板群収納部分の空間容
積の80%を遠心注液に適した最大限の電解液量とする
遠心注液に適した電解液量を遠心注液方法で注液し、次
で残余の電解液を添加し、減圧処理したことを特徴とす
る。この場合、該減圧処理は、0.05〜0.5気圧の
範囲で行うことが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の電池への注液方法は、小
形の角形又は円筒状の密閉アルカリ蓄電池の製造過程に
おいて適用される。密閉アルカリ蓄電池は、例えば、ペ
ースト式ニッケル極から成る正極板と、水素吸蔵合金電
極又はカドミウム電極などから成る負極板とをセパレー
タを介して積層し、そのまゝ小形の角形容器に収容し、
或いは捲回極板群として小形の円筒容器に収容して上面
の開口した電池を組み立て、この電池に上記の本発明の
注液方法によって所定量の電解液を注入した後、常法に
より、その容器の開口部に蓋を施し、その口縁と溶接し
又はかしめて電解液を従来より多量に含む而も電解液の
漏洩のない小形の密閉アルカリ蓄電池が得られる。上記
の本発明の注液方法において、「遠心注液に適した電解
液量」とは、「遠心注液によって極板群に吸収し切れず
に余剰液となって極板群の上面に溢れないまでの電解液
量」を意味する。また、遠心注液に適した最大限の電解
液量である容器内の極板群収納部分の空間容量(A)
は、次の式により求められる。 (A)=極板群収納部の容器体積(B)−〔正極板の真
の体積(C)+負極板の真の体積(D)+セパレータの
真の体積(E)〕 但:(B)=容器の内底面の面積×極板群の極板の高さ (C)=正極板の見掛体積−微孔空間の体積 (D)=負極板の見掛体積−微孔空間の体積 (E)=セパレータの見掛体積−微孔空間の体積
形の角形又は円筒状の密閉アルカリ蓄電池の製造過程に
おいて適用される。密閉アルカリ蓄電池は、例えば、ペ
ースト式ニッケル極から成る正極板と、水素吸蔵合金電
極又はカドミウム電極などから成る負極板とをセパレー
タを介して積層し、そのまゝ小形の角形容器に収容し、
或いは捲回極板群として小形の円筒容器に収容して上面
の開口した電池を組み立て、この電池に上記の本発明の
注液方法によって所定量の電解液を注入した後、常法に
より、その容器の開口部に蓋を施し、その口縁と溶接し
又はかしめて電解液を従来より多量に含む而も電解液の
漏洩のない小形の密閉アルカリ蓄電池が得られる。上記
の本発明の注液方法において、「遠心注液に適した電解
液量」とは、「遠心注液によって極板群に吸収し切れず
に余剰液となって極板群の上面に溢れないまでの電解液
量」を意味する。また、遠心注液に適した最大限の電解
液量である容器内の極板群収納部分の空間容量(A)
は、次の式により求められる。 (A)=極板群収納部の容器体積(B)−〔正極板の真
の体積(C)+負極板の真の体積(D)+セパレータの
真の体積(E)〕 但:(B)=容器の内底面の面積×極板群の極板の高さ (C)=正極板の見掛体積−微孔空間の体積 (D)=負極板の見掛体積−微孔空間の体積 (E)=セパレータの見掛体積−微孔空間の体積
【0007】次に、更に本発明の具体的な実施例につき
説明する。発泡ニッケル基板に水酸化ニッケルを主体と
する活物質ペーストを充填し、乾燥加圧して作製したペ
ースト式ニッケル極板を正極とし、水素吸蔵合金を主体
とした水素吸蔵合金極板を負極とし、これら正,負極板
間に、微多孔性のナイロンなどのセパレータを介在させ
て積層して成る極板群を角形の金属缶から成る容器内に
収容し定格容量600mAHの角形のNi−MH電池の
多数個を組み立てた。これらの電池の容器内の極板群収
納部分の空間容量(A)は、1.25〜1.27c
m3 、平均1.261cm3 であった。
説明する。発泡ニッケル基板に水酸化ニッケルを主体と
する活物質ペーストを充填し、乾燥加圧して作製したペ
ースト式ニッケル極板を正極とし、水素吸蔵合金を主体
とした水素吸蔵合金極板を負極とし、これら正,負極板
間に、微多孔性のナイロンなどのセパレータを介在させ
て積層して成る極板群を角形の金属缶から成る容器内に
収容し定格容量600mAHの角形のNi−MH電池の
多数個を組み立てた。これらの電池の容器内の極板群収
納部分の空間容量(A)は、1.25〜1.27c
m3 、平均1.261cm3 であった。
【0008】このようにして製造した多数の電池(セ
ル)について、先ず、次のように従来の遠心注液方法に
よる遠心注液と密閉電池の液漏れの率の関係を調べた。
即ち、上記公知の特開昭59−134558号に開示と
同じ構成の遠心注液装置を使用し、同じ遠心注液条件
(回転速度1000rpm、遠心注液時間6秒)でKO
Hを主体とし、LiOH及びNaOHを少量溶解して成
る比重1.30のアルカリ電解液を、電解液量を夫々
1.00cc、1.02cc、1.05ccと変えて夫
々の電池に遠心注液した後、蓋を該容器の口縁にレーザ
ー溶接して密閉し、次で活性化処理を施して電解液量の
異なる3種類の密閉アルカリ蓄電池を1000個づつ作
製した。これらの電池につき液漏れ不良率を調べた所、
下記表1に示す結果を得た。
ル)について、先ず、次のように従来の遠心注液方法に
よる遠心注液と密閉電池の液漏れの率の関係を調べた。
即ち、上記公知の特開昭59−134558号に開示と
同じ構成の遠心注液装置を使用し、同じ遠心注液条件
(回転速度1000rpm、遠心注液時間6秒)でKO
Hを主体とし、LiOH及びNaOHを少量溶解して成
る比重1.30のアルカリ電解液を、電解液量を夫々
1.00cc、1.02cc、1.05ccと変えて夫
々の電池に遠心注液した後、蓋を該容器の口縁にレーザ
ー溶接して密閉し、次で活性化処理を施して電解液量の
異なる3種類の密閉アルカリ蓄電池を1000個づつ作
製した。これらの電池につき液漏れ不良率を調べた所、
下記表1に示す結果を得た。
【0009】
【表1】
【0010】上記表1から明らかなように、従来の遠心
注液方法により電解液を注液すると、電解液の注液量が
極板群収納部の空間に対し80%までは液漏れ不良が殆
ど認められないが、80%を越えると液漏れ不良が著し
く増大し、生産性に大きなロスを生ずることが認められ
た。これを点検すると、1.00ccを越えた1.02
cc及び1.05ccの遠心注液では、電解液量0.0
2cc及び0.05ccが極板群に収容されないので、
その一部が容器の口縁に付着し、良好な溶接或いはかし
めを妨げ、液漏れ不良が多く生ずることが認められた。
従って、従来の遠心注液方法のみで電解液の注液を行
い、電池内の電解液量を増大せしめることは、上記の不
都合を生じ、不適であることが確認された。
注液方法により電解液を注液すると、電解液の注液量が
極板群収納部の空間に対し80%までは液漏れ不良が殆
ど認められないが、80%を越えると液漏れ不良が著し
く増大し、生産性に大きなロスを生ずることが認められ
た。これを点検すると、1.00ccを越えた1.02
cc及び1.05ccの遠心注液では、電解液量0.0
2cc及び0.05ccが極板群に収容されないので、
その一部が容器の口縁に付着し、良好な溶接或いはかし
めを妨げ、液漏れ不良が多く生ずることが認められた。
従って、従来の遠心注液方法のみで電解液の注液を行
い、電池内の電解液量を増大せしめることは、上記の不
都合を生じ、不適であることが確認された。
【0011】そこで、本発明は、上記の事実の知見に基
づき、上記に用意した電池につき、上記従来の遠心注液
装置を用い、上記と同じ条件で電解液を液漏れを生じな
い最大限の液量1.00ccを遠心注液して遠心注液を
止め、次に、このようにして遠心注液を終了した電池
(セル)を5000個用意し、その夫々に0.05cc
の電解液を極板群上に滴下により添加し、その1000
セルづつを、減圧度夫々0.6気圧、0.5気圧、0.
2気圧、0.1気圧、0.05気圧に調製された真空容
器内に収容し、減圧処理を施した。かくして、電池容器
内は、その開口部を介して排気減圧されて極板群の極板
中の空気、極板とセパレータ間の空気は排出され、その
跡に電解液が浸透した状態に得られる。かくして、その
夫々を真空容器から取り出し、常法によりその容器開口
部に蓋を施し、その口縁をレーザー溶接して、5000
セルの密閉アルカリ蓄電池を得た。この全ての電池につ
き、液漏れ不良率を調べた。その結果は、下記表2に示
す通りであった。
づき、上記に用意した電池につき、上記従来の遠心注液
装置を用い、上記と同じ条件で電解液を液漏れを生じな
い最大限の液量1.00ccを遠心注液して遠心注液を
止め、次に、このようにして遠心注液を終了した電池
(セル)を5000個用意し、その夫々に0.05cc
の電解液を極板群上に滴下により添加し、その1000
セルづつを、減圧度夫々0.6気圧、0.5気圧、0.
2気圧、0.1気圧、0.05気圧に調製された真空容
器内に収容し、減圧処理を施した。かくして、電池容器
内は、その開口部を介して排気減圧されて極板群の極板
中の空気、極板とセパレータ間の空気は排出され、その
跡に電解液が浸透した状態に得られる。かくして、その
夫々を真空容器から取り出し、常法によりその容器開口
部に蓋を施し、その口縁をレーザー溶接して、5000
セルの密閉アルカリ蓄電池を得た。この全ての電池につ
き、液漏れ不良率を調べた。その結果は、下記表2に示
す通りであった。
【0012】
【表2】
【0013】上記表2から明らかなように、本発明の注
液方法を経て製造された密閉アルカリ蓄電池の液漏れ不
良率は、0.1〜0.5気圧のときは、0.5%以下と
著しく小さく、上記従来の遠心注液方法のみで1.05
ccの電解液量を注液した場合の液漏れ不良率20%と
比較し、著しく製品ロスをなくし、殆ど生産ロスがない
生産効率の著しく向上した良質の密閉電池が得られるこ
とが判る。また、0.05気圧でも、その不良率は2.
0%で、上記の表1に示す従来の不良率5.0%に比
し、著しく減少し得た。また、上記の0.05ccの添
加に代え、0.02ccを添加し、上記の減圧処理を施
した場合でも、表2と同様に液漏れ不良率の著しい減少
が認められた。
液方法を経て製造された密閉アルカリ蓄電池の液漏れ不
良率は、0.1〜0.5気圧のときは、0.5%以下と
著しく小さく、上記従来の遠心注液方法のみで1.05
ccの電解液量を注液した場合の液漏れ不良率20%と
比較し、著しく製品ロスをなくし、殆ど生産ロスがない
生産効率の著しく向上した良質の密閉電池が得られるこ
とが判る。また、0.05気圧でも、その不良率は2.
0%で、上記の表1に示す従来の不良率5.0%に比
し、著しく減少し得た。また、上記の0.05ccの添
加に代え、0.02ccを添加し、上記の減圧処理を施
した場合でも、表2と同様に液漏れ不良率の著しい減少
が認められた。
【0014】尚また、多くの試験の結果、本発明の注液
方法によれば、極板のガス吸収性を失わない最終的な最
大の注液量は、容器内の極板群収納部分の空間容量に対
し85.0〜86.4%まで、即ち、上記の実施例によ
れば、1.08ccまでその注液量を増大しても、同様
に液漏れ不良率が殆どなく、而も極板の良好なガス吸収
性を失わないことが認められた。
方法によれば、極板のガス吸収性を失わない最終的な最
大の注液量は、容器内の極板群収納部分の空間容量に対
し85.0〜86.4%まで、即ち、上記の実施例によ
れば、1.08ccまでその注液量を増大しても、同様
に液漏れ不良率が殆どなく、而も極板の良好なガス吸収
性を失わないことが認められた。
【0015】一方、減圧度について検討してみた所、減
圧度が0.01気圧では、吸引排気力が大きすぎて電解
液が飛散し、容器の口縁に付着する傾向を生じた。一
方、減圧度が0.6気圧以上1気圧(1013hPa/
cm 2 )に近くなるに従い、液漏れ不良率は従来法と変
わらない5.0%以上に増大した。従って、真空減圧度
は0.05〜0.5気圧の範囲内とすることが従来に比
し著しく液漏れ率が減少し、良好な製品の生産性を向上
し得ることができることが判った。
圧度が0.01気圧では、吸引排気力が大きすぎて電解
液が飛散し、容器の口縁に付着する傾向を生じた。一
方、減圧度が0.6気圧以上1気圧(1013hPa/
cm 2 )に近くなるに従い、液漏れ不良率は従来法と変
わらない5.0%以上に増大した。従って、真空減圧度
は0.05〜0.5気圧の範囲内とすることが従来に比
し著しく液漏れ率が減少し、良好な製品の生産性を向上
し得ることができることが判った。
【0016】添付図面の図1は、上記の試験に徴した電
解液量の異なる小形角形Ni−MH電池(容量600m
Ah)を充放電を繰り返した場合のその電解液量による
電池の内部抵抗との関係を示す比較グラフである。この
グラフから明らかなように、電解液量が増大する程内部
抵抗が小さくなることを示す。
解液量の異なる小形角形Ni−MH電池(容量600m
Ah)を充放電を繰り返した場合のその電解液量による
電池の内部抵抗との関係を示す比較グラフである。この
グラフから明らかなように、電解液量が増大する程内部
抵抗が小さくなることを示す。
【0017】
【発明の効果】このように本発明によるときは、電池内
に所定量の電解液を注入するに当たり、先ず第一に、電
池に該容器内の極板群収納部分の空間容積の80%を遠
心注液に適した最大限の電解液量とする遠心注液に適し
た電解液量を遠心注液方法で注液し、次で残余の少量の
電解液を添加し、減圧処理を行うようにしたので、電解
液が容器の口縁に付着することなく電解液量の増大した
注液を行うことができると共に、液漏れのない而も電池
抵抗の低下した良質のアルカリ密閉蓄電池の生産性を向
上し、容易且つ経済的に製造できる。遠心注液による電
解液量は、極板群収納部分の容積に対し80%までを注
入することにより、容器口縁に電解液付着のない遠心注
液が可能である。また、その後の残余の少量の電解液の
添加後の減圧処理は、0.1〜0.5気圧で行うことに
より、液漏れ不良のない良質の密閉アルカリ蓄電池が確
実に得られる。
に所定量の電解液を注入するに当たり、先ず第一に、電
池に該容器内の極板群収納部分の空間容積の80%を遠
心注液に適した最大限の電解液量とする遠心注液に適し
た電解液量を遠心注液方法で注液し、次で残余の少量の
電解液を添加し、減圧処理を行うようにしたので、電解
液が容器の口縁に付着することなく電解液量の増大した
注液を行うことができると共に、液漏れのない而も電池
抵抗の低下した良質のアルカリ密閉蓄電池の生産性を向
上し、容易且つ経済的に製造できる。遠心注液による電
解液量は、極板群収納部分の容積に対し80%までを注
入することにより、容器口縁に電解液付着のない遠心注
液が可能である。また、その後の残余の少量の電解液の
添加後の減圧処理は、0.1〜0.5気圧で行うことに
より、液漏れ不良のない良質の密閉アルカリ蓄電池が確
実に得られる。
【図1】 密閉アルカリ蓄電池内の電解液量と充放電サ
イクルにおける電池の内部抵抗との関係を示す。
イクルにおける電池の内部抵抗との関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 光 福島県いわき市常磐下船尾町杭出作23− 6 古河電池株式会社 いわき事業所内 (56)参考文献 特開 昭57−61264(JP,A) 特開 平3−105852(JP,A) 特開 平2−201869(JP,A) 特開 昭61−171061(JP,A) 特開 平9−167612(JP,A) 特開 平8−106896(JP,A) 特開 平9−22731(JP,A) 特開 平5−101833(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/36 101 H01M 10/28
Claims (2)
- 【請求項1】 容器内に極板群を収容して成る電池に、
所定量の電解液を注液するに当たり、先ず、該電池に該
容器内の極板群収納部分の空間容積の80%を遠心注液
に適した最大限の電解液量とする遠心注液に適した電解
液量を遠心注液方法で注液し、次で残余の電解液を添加
し、減圧処理したことを特徴とする電池への注液方法。 - 【請求項2】 該減圧処理は、0.05〜0.5気圧の
範囲で行うことを特徴とする請求項1記載の電池への注
液方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09048450A JP3103781B2 (ja) | 1997-02-17 | 1997-02-17 | 電池への注液方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09048450A JP3103781B2 (ja) | 1997-02-17 | 1997-02-17 | 電池への注液方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10233204A JPH10233204A (ja) | 1998-09-02 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3103781B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4902066B2 (ja) * | 2001-08-02 | 2012-03-21 | パナソニック株式会社 | 電池パックシステムおよび電池パックの劣化判定方法 |
-
1997
- 1997-02-17 JP JP09048450A patent/JP3103781B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10233204A (ja) | 1998-09-02 |
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