JP3103606U - 包装箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】鮮度保持が可能な包装箱を提供する。
【解決手段】コルゲート紙で構成された箱体2と、箱体2の内壁に重ねて配置された断熱部材3と、断熱部材3で画成された収納部4と、収納部4内に納められた袋体5とを備え、袋体5は、酸素、二酸化炭素、水蒸気、エチレンガスについて、ガス透過性を有するフィルムで構成されている。断熱部材3で構成される内壁には、複数の溝が形成されおり、ガスの排出の均一化が図られ、さらに通気孔261、262を箱体2に形成することにより、ガス排出が促進される。
【選択図】図1

Description

この考案は、青果物を収納する包装箱に係り、詳しくは箱内の雰囲気濃度を調整し、青果物の鮮度を維持し得る包装箱に関するものである。
青果物を収納し、輸送するために用いられる包装箱がある。一般的には、コルゲート紙で構成された箱(いわゆる、ダンボール箱)があり、さらに、発泡ポリスチレン等の軽量化された合成樹脂等で構成された箱等が用いられる。
野菜や果物などの青果物は、魚肉などの生鮮食料品とは異なり、収穫後食品として消費されるまで、呼吸しており、輸送時に密封してしまうと鮮度が低下してしまうという問題がある。さらに、鮮度低下の他の要因として、収穫後、青果物自体が発生させるエチレンガスによる追熟現象も挙げられる。また、水分の蒸散による乾燥なども挙げられる。
これに対して、青果物の鮮度を保持するために、青果物の雰囲気のガス成分を、好ましい成分に調整する、ガスコントロール可能なフィルムが提案されており、このフィルムは、鮮度低下の原因となるエチレンガスや二酸化炭素のみを透過させ、酸素や水蒸気は適度な濃度に維持する。このフィルムで青果物を密封することで、ガスによる鮮度低下をある程度抑制することができる。
また、鮮度低下を抑制するには、品目毎の最適保管温度に基づき、保存温度を常温よりも低い温度に維持することも必要である。そこで、輸送には、温度調節が可能なトラックなどの輸送機器が用いられ、また、包装箱も既述のように、発泡ポリスチレン等の断熱材を利用したものが用いられる。
従来では、青果物を輸送するための包装箱としてダンボール箱が用いられているが、ガスコントロールができないため、青果物の乾燥などの鮮度低下を招いていた。また、荷室の温度制御が可能なトラックや貨車を使用した場合、中継地点で荷の積み下ろし作業を行う際に、荷室内に外気が入り、継続した温度制御が難しいといった問題がある。さらに、輸送の際に、温度制御可能なキャリー型の保冷庫を使用する場合には、出荷地点まで空の保冷庫を届ける必要があり、輸送コストに無駄が生じる。
また、ガスコントロールが可能なフィルムを用いた場合、青果物がフィルムと共に収納されている包装箱自体に、ガス透過性が必要であり、断熱材などを備えた包装箱の場合には、通気性が十分でなく、フィルムのガス透過作用を十分に発揮させることができない場合がある。
この考案の目的は、鮮度保持が可能な包装箱を提供することにある。
以上のような問題を解決する本考案は、以下のような構成を有する。
(1) 包装箱であって、
前記包装箱の内側に形成された収納部を有し、
前記包装箱を構成する板材が、紙で構成された厚紙層と、ガス透過性を有する断熱部材で構成された断熱層と、酸素、二酸化炭素、水蒸気及びエチレンガスについてガス透過性を有するフィルムで構成されたフィルム層とを有することを特徴とする包装箱。
(2) 包装箱であって、
前記包装箱の内側に形成された収納部を有し、
前記包装箱を構成する板材が、紙で構成された厚紙層と、ガス透過性を有する断熱部材で構成された断熱層とを有し、
前記収納部内に配置されており、酸素、二酸化炭素、水蒸気及びエチレンガスについてガス透過性を有するフィルムで構成され、被包装物が収納される袋体とを有することを特徴とする包装箱。
(3) 紙材で構成された包装箱であって、
前記包装箱の内側に形成された収納部と、
前記収納部の内壁全面に重ねて配置された断熱部材と、
前記包装箱の収納部内に配置されており、酸素、二酸化炭素、水蒸気及びエチレンガスについてガス透過性を有するフィルムで構成され、被包装物が収納される袋体とを有することを特徴とする包装箱。
(4) 前記包装箱は、前記収納部を開放する開口部を有し、
該開口部を覆う蓋体が、該開口部の周端に折り曲げ自在に設けられている上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の包装箱。
(5) 前記包装箱は、前記収納部を開放する開口部と、
前記包装箱に対して独立して設けられ、該開口部を覆う蓋体とを有している上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の包装箱。
(6) 前記蓋体の内側には、断熱部材で構成された内蓋を有している上記(4)又は(5)に記載の包装箱
(7) 前記断熱部材の内壁面に、凹凸を有する上記(2)〜(6)のいずれか1に記載の包装箱。
(8) 前記断熱部材は、波形状に形成された紙材で構成されている上記(3)〜(6)のいずれか1に記載の包装箱。
(9) 前記断熱部材は、波形状によって形成された溝の方向が、前記包装箱の積み上げ方向に沿う姿勢に配置されている上記(8)に記載の包装箱。
(10) 前記包装箱の外部と内部を連通する通気孔を有する上記(2)、(3)、(7)〜(9)のいずれか1に記載の包装箱。
(11) 前記通気孔は、前記包装箱における対向する位置に、少なくとも1つ、それぞれ設けられている上記(10)に記載の包装箱。
(12) 前記通気孔は、前記袋体又は前記フィルム層を構成するフィルムが透過させる気体と同じ気体についてガス透過性を有するフィルムで塞がれている上記(10)又は(11)に記載の包装箱。
(13) 前記通気孔を塞いでいるフィルムのガス透過量は、前記袋体又は前記フィルム層を構成するフィルムのガス透過量よりも多い上記(12)に記載の包装箱。
(14) 前記断熱部材は、フィルムの有する透過量以下のガス透過量を有している上記(10)〜(13)のいずれか1に記載の包装箱。
(15) 前記フィルムは、エチレンガスの透過量が、他のガスの透過量に比較して大きい上記(1)〜(14)のいずれか1に記載の包装箱。
(16) 前記フィルムは、二酸化炭素の透過量が、他のガスの透過量に比較して大きい上記(1)〜(14)のいずれか1に記載の包装箱。
(17) 青果物を包装する上記(1)〜(16)のいずれか1に記載の包装箱。
請求項1に記載の考案によれば、低温状態での輸送中に、荷の積み替え作業などにより、荷室内の温度が上昇した場合には、断熱層によって温度維持作用が発揮され、包装箱内の温度変化を抑制することができる。同時に、フィルム層から特定されたガスが透過するため、箱内の酸素、二酸化炭素、水蒸気及びエチレンガスの濃度を適当な値に維持させることができる。板材が厚紙層と断熱層とフィルム層からなり、全体として薄く構成されているため、折り畳みが可能で、空箱は折り畳んで輸送できるので、嵩張らず、輸送コストを削減することができる。また、厚紙層に断熱層が重ね貼られた構成であるため、箱自体の強度が高く、従来のダンボール箱に比較して、耐久性が飛躍的に向上しているため、繰り返し使用することが可能である。
請求項2に記載の考案によれば、低温状態での輸送中に、荷の積み替え作業などにより、荷室内の温度が上昇した場合には、断熱層によって温度維持作用が発揮され、包装箱内の温度変化を抑制することができる。袋体を構成するフィルムのガス透過作用により、袋体内の特定ガス(酸素、二酸化炭素、水蒸気、又はエチレンガス)濃度を適当な値に維持させることができる。板材が厚紙層と断熱層とからなり、全体として薄く構成されているため、折り畳みが可能で、空箱の輸送時には、嵩張らず、輸送コストを削減することができる。袋体は交換できるので、被包装物の種類に応じて、ガス透過性能の異なるフィルムで構成された袋体を交換して使用することができる。
請求項3に記載の考案によれば、低温状態での輸送中に、荷の積み替え作業などにより、荷室内の温度が上昇した場合には、断熱層によって温度維持作用が発揮され、包装箱内の温度変化を抑制することができる。袋体を構成するフィルムのガス透過作用により、袋体内の特定ガス(酸素、二酸化炭素、水蒸気、又はエチレンガス)濃度を適当な値に維持させることができる。
請求項4に記載の考案によれば、蓋体が開口部の周端に折り曲げ自在に設けられているので、包装箱と一体となっており、包装箱の製造が容易である。
請求項5に記載の考案によれば、蓋体が別個に設けられているので、開口部からの被包装物の出し入れを邪魔しないため、作業能率が向上する。また、蓋体が、箱に一体として設けられていないので、多数の包装箱を密接させて配列させることができ、この点でも、作業能率を向上させることができる。
請求項6に記載の考案によれば、断熱部材で構成された内蓋を備えているので、開口部における温度上昇が抑制され、包装箱内の温度調整が一層容易となる。
請求項7に記載の考案によれば、断熱部材の内壁面に、凹凸が形成されているので、フィルムと断熱部材の間に空間が形成され、袋体内側からのガス排出が容易となる。
請求項8に記載の考案によれば、波形状に形成された紙材は、外側と包装箱との間に空間を形成し、この空間によって断熱効果が発揮される。また、紙材であるため、リサイクルが容易となる。また、波形状の頂点部は、曲面となっているので、被包装物に接触した場合、その表面を傷つける恐れも少ない。
請求項9に記載の考案によれば、断熱部材に形成された溝の方向が、積み上げ方向に沿っているので、包装箱自体の強度が強化され、より多くの包装箱を積み上げることができ、輸送効率が向上する。
請求項10に記載の考案によれば、通気孔が形成されるので、断熱部材と袋体の間に溜まった、排出ガスを包装箱の外側に排出することができ、一層、袋体内の不要ガスの排出を促進することができる。
請求項11に記載の考案によれば、包装箱の対向する位置に通気孔を設けることによって、包装箱内のガス交換を、より均一に行うことができる。
請求項12に記載の考案によれば、通気孔は、袋体やフィルム層を構成するフィルムが透過させるガスと同じガスを透過するフィルムで塞がれているので、外気の侵入を防止し、内部の温度変化を抑制できるとともに、必要なガスや不要なガスのガス流入出は可能となる。
請求項13に記載の考案によれば、通気孔を塞ぐフィルムのガス透過量が、袋体やフィルム層を構成するフィルムのガス透過量よりも多いので、包装箱の外側への特定ガスの排出をさらに促進できる。
請求項14に記載の考案によれば、断熱部材のガス透過量が、フィルムのガス透過量よりも少ない場合には、フィルムから排出されるガスが、包装箱内で飽和状態となり、ガス排出による効果が半減するので、通気孔により、外側へ排出する構成は特に有用である。
請求項15に記載の考案によれば、追熟を促進させるエチレンガスの透過量を、特に多くすることによって、被包装物が青果物である場合には、その鮮度保持効果を一層向上させることができる。
請求項16に記載の考案によれば、二酸化炭素の透過量を、特に多くすることによって、被包装物が青果物である場合には、その鮮度保持効果を一層向上させることができる。
請求項17に記載の考案によれば、青果物を包装した場合、断熱部材の作用によって青果物を鮮度維持のために最適な温度に維持することが容易となる。また、フィルムのガス透過作用により、追熟を促進するエチレンガスは、外部に排出されるので、追熟による鮮度低下が抑制できる。また、水蒸気は、適量が排出され、青果物の雰囲気中には適度な湿度が保たれるので、これによっても、鮮度維持が容易となる。さらに、青果物自体の呼吸により、酸素が減少し、二酸化炭素が増加するが、フィルムを介して酸素は外部から取り入れられ、二酸化炭素は外部に排出される。このため、酸素不足により青果物の呼吸を妨げられることが抑制されるので、これによっても鮮度維持が容易となる。以上のように、酸素、二酸化炭素、水蒸気及びエチレンガスについて、それぞれ好ましいガス透過性を有しているので、青果物の鮮度維持効果が一層良好に発揮される。
以下、本考案の第1の実施形態について、添付図面に基づいて詳説する。図1は、本考案の包装箱の全体斜視図、図2は、蓋体を閉じた状態を示す断面側面図である。包装箱1は、コルゲート紙で構成された箱体2と、箱体2の内壁に重ねて配置された断熱部材3と、断熱部材3で画成された収納部4と、収納部4内に納められた袋体5とを備えている。
箱体2は、一枚のコルゲート紙を切り出して構成され、側面を構成する側面部材21は、対向する一対の長辺部材211、212と、短辺部材213、214とを備え、これらは交互に配置されて、両端が接合され、四角筒状に形成されている。各部材211、212、213、214の開口側端には、端部材が一体として形成されている。即ち、長辺部材211の両端には、端部材221、222が、長辺部材212の両端には、端部材223、224が、短辺部材213の両端には、端部材231、232が、短辺部材214の両端には、端部材233、234が、それぞれ折り曲げ自在に形成されている。
そして、一方の開口の端に設けられている端部材222、224、232、234は、内側に折り込まれ、付き合わされた端部材222、224が互いに粘着テープ等により接合され、底部24が構成される。
同様に、他方の開口は、青果物を収納するための開口部25として構成され、この開口部25の端に設けられた端部材221、223、231、233を内側に折り込むことによって、蓋体26が構成される。箱体2の構成材料は、コルゲート紙の他、ダンボール紙などの厚紙でもよく、さらに、紙以外の材料で構成されていてもよい。例えば、プラスチックや、繊維強化プラスチック、木材などである。特に、プラスチックを用いると、各部材の間が折り畳み自在に構成することが容易なので、好ましく、また、繰り返し使用できる期間をより長くすることができる。
以上のように構成された箱体2の内壁面には、断熱部材3が重ねられている。断熱部材3は、箱体2の内壁面の全てを覆っている。即ち、4つの側面の内壁と、底面である。
断熱部材3は、例えば、合成樹脂製スポンジ、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレンなどの材料が用いられる。断熱部材3の内側に、収納部4が形成される。収納部4内には、袋体5に包まれた青果物6が収納される。
袋体5は、特定のガスを透過するフィルムで構成されている。特定のガスとは、酸素、二酸化炭素、水蒸気、エチレンガスである。各ガスのガス透過性は、次の通りである。酸素透過度が2000〜3500nmol/m2・s・100kPaであり、二酸化炭素透過度が8500〜15000 nmol/m2・s・100kPaであり、水蒸気透過度が14.0〜27.0g/m2・dayであり、エチレンガス透過度が1500〜2500 nmol/m2・s・100kPaである。また、フィルムは、被包装物の雰囲気を構成する他のガス(例えば、窒素など)を透過させる構成とされていてもよい。
被包装物である青果物は、その種類に応じて、エチレンガスや二酸化炭素ガスなどの排出量がことなるので、青果物に応じたガス透過能を有する袋体を適宜交換して使用することができる。例えば、エチレンガスの排出量の多い種類の青果物については、エチレンガスの透過量の特に多いフィルムに交換する、等である。
また、青果物は、呼吸するため、青果物の雰囲気は、酸素が減少し、二酸化炭素が増加する。このため、フィルムは、酸素と二酸化炭素を透過させる能力を備えている。フィルムは、青果物の呼吸に応じて、二酸化炭素を排出し、酸素を取り入れる。また、エチレンガスは、追熟を促進するので、青果物から排出されるエチレンガスについては、特に透過量が多いことが望ましい。さらに、水蒸気は、多すぎると結露を生じるため、商品としては劣化する。また、水蒸気が少ないと、乾燥し、鮮度が落ちる。例えば、葉物野菜については、95%程度の湿度が要求される。フィルムの水蒸気透過度は、湿度が適当な値に維持されるように設定されている。
この様に、酸素、二酸化炭素、水蒸気、エチレンガスの中で、その各ガスの透過性が1つでも欠ければ、何らかのかたちで青果物に欠陥が発生し、鮮度の劣化を促進させる結果となる。換言すれば、酸素、二酸化炭素、水蒸気、エチレンガスの全てについて、ガス透過性を有することで、製品として出荷される青果物に適した鮮度維持が可能となるものである。
尚、図3に示されているように、断熱部材3の内壁には、凹凸を形成してもよい。例えば、図3に示されているように、溝33が等間隔で形成する。溝33に加えて、この溝に交差する方向に、同様な溝を等間隔で形成してもよい。溝33は、底面にも形成してもよい。
このような溝33を形成することによって、袋体5の外側表面と断熱部材3の間に隙間ができ、袋体5のフィルムを透過して排出されたガスが、この隙間に滞留する。
青果物6を収納した箱体2の開口部25には、内蓋31が被せられ、さらに、端部材221、223、231、233を内側に折り込み、接合端をテープ等で貼り付けることによって、包装が完了する。内蓋31は断熱部材3と同様の材料で構成されている。また、内蓋31における収納部4側の面には、断熱部材3に形成されている溝と同様の溝を形成してもよい。
収納部4内において、収納部4の中心点を中心として対称となる位置には、通気孔261、262が形成されている。通気孔261、262は、収納部4の内部と、外側を連通させる孔である。この孔により、溝33内に滞留しているガスが、外部に排出される。通気孔261、262の開口は、袋体5を構成するフィルムと同じフィルムによって、塞がれていてもよい。このようにすることによって、不要なガスのみが排出され、外気の侵入による収納部4内の温度上昇を抑制することができる。また、通気孔261、262は、箱体を構成する紙材や、断熱部材3自体に、ガス透過性がないか、又は透過ガス量が極めて少ない場合に特に有用である。また、耐水処理が施された紙材などでは、ガス透過性が低下するため、このような場合にも溝と通気孔を設けることによって、特定ガスの排出を確保することができる。
通気孔261、262を塞ぐフィルムは、袋体を構成するフィルムに比較して、ガス透過量が大きいものとすることが好ましい。このようにすることによって、袋体全体から排出するガスを、効率よく、包装箱の外側に排出することができる。同様に、袋体内で必要とされる酸素を効率よく取り入れることができる。
図4は、断熱部材3に形成される凹凸の他の形状を示す部分斜視図である。断熱部材3が、ウレタンフォーム、ポリエチレン等の軟質の材料である場合には、プロファイル加工等によって、平面状に配置される波状の凹凸を形成することができる。このように、軟質の断熱部材を用いると、収納している青果物を傷めることなく、外部からの衝撃を緩和する緩衝材としても作用させることができる。また、凹凸の先端321が球面であるため、被包装物との接触による、被包装物の損傷もさらに抑制される。同時に、谷部322によって、被包装物との間に隙間が形成され、ガスの排出作用も確保することができる。
図5は、第2の実施形態の包装箱1Bを示す、全体斜視図である。箱体2Bは、側面を構成する側面部材21Bは、対向する一対の長辺部材211B、212Bと、短辺部材213B、214Bとを備え、各部材の底面側の端には、端部材、222B、234B・・が接続され、これらを内側に折り込むことによって、底部24Bが構成される。また、開口部25Bには、端部材は、設けられていない。この開口部25Bには、箱体2Bと独立して設けられた蓋体26Bが覆い被せられる。蓋体26Bの対向する短辺部には一対のフランジ部261Bが、対向する長辺部には、一対のフランジ部262Bがそれぞれ設けられている。開口部25Bを塞いだ際に、これらフランジ部261B、262Bは、開口部25Bの縁を、外側面から覆い隠す。
図6は、箱体2Bや蓋体26Bを構成する板材20Bの構成を示す、部分拡大斜視図である。この板材20Bは、コルゲート紙で構成される厚紙層201Bと、ガス透過性を有する断熱部材で構成される断熱層3Bと、ガス透過性を有するフィルムで構成されるフィルム層51Bを有している。この実施形態では、内側がフィルム層、外側が厚紙層201B、中央が断熱層3Bとなっているが、この積層の順番は、特に限定されない。
断熱部材及びフィルムの構成は、前記実施形態で用いるものと同様なので、説明を省略する。このような板材で箱体2Bを構成することによって、折り畳が容易となり、図7で示されているように、底部24Bを抜いた状態で、略板状に折りたたむことができる。また、蓋体26Bも板状であり、折り畳まれた箱体と重ねることにより、コンパクトな状態で輸送することができる。例えば、青果物の産地に、本考案の包装箱を送りつける際、輸送コストの低減を図ることができる。
また、この板材20Bは、図1に示されているような第1の実施形態に用いることもできる。この場合には、第1実施形態における内蓋31と袋体5が不要となる。さらに、板材20Bにおいて、フィルム層51Bを除いた構成を用いてもよい。この場合には、袋体5を用いる。さらにこの場合には、内側に位置する断熱層3Bの内壁面に凹凸を形成することによって、ガスの排出も促進させることができる。また、第1実施形態において、箱体2から独立した蓋体を用いる場合には、蓋体の裏面に断熱部材31を貼り付けた構成としてもよい。
図8は、第3の実施形態を示す、包装箱1Cの全体斜視図である。この実施形態の包装箱1Cでは、箱体2Cは、コルゲート紙で構成されており、構成は第1実施形態の箱体2を構成する材料と同様である。箱体2Cを構成する、一対の長辺部材211C、212Cと、短辺部材213C、214Cの内側及び底部には、断熱部材3Cとして、波形状に形成された紙材が重ねられている。また、蓋体26C側にも、内蓋31Cとしての断熱部材3Cが、蓋体26Cと袋体5Cの間に介挿される。或は、断熱部材3Cは、蓋体26Cの裏側に固定されていてもよい。この紙材は、コルゲート紙やボール紙等、波型を維持するために必要な硬さを有する紙材であればよい。また、箱体2Cには、第1実施形態と同様に、通気孔261C、262Cが設けられている。そして、収納部4Cには、袋体5Cが納められる。袋体5Cを構成するフィルムは、第1の実施形態で用いたものと同様である。
この内側面に沿って配置された断熱部材3Cは、包装箱1Cが積み上げられる方向にむけて溝(又は畝)が形成されているので、溝の方向の圧縮強度が強くなる。即ち、包装箱1Cが潰れずに積み上げられる個数が増え、輸送効率が向上する。
なお、本発明の包装箱は、上下に積み上げられた状態で、保管或は輸送される場合には、最下段の包装箱は、蓋体側(内蓋として)の断熱部材を、最上段に位置する包装箱は、底部の断熱部材を取り除き、他の包装箱には、底部と蓋体側の断熱部材を取り除いても良い。このようにすることにより、包装箱内の容量が増え、積載量を増やすことができ、かつ温度維持効果も維持される。
なお、この包装箱に収納される青果物には、例えば、レタス、ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、アスパラガス、小松菜、白菜、パセリ、ミツバ、ニラ、長ねぎ等の葉菜類、きゅうり、トマト、ミニトマト、ピーマン等の果菜類、ぶどう、梅などの果実のいずれか1種以上が挙げられる。
本考案の包装箱の全体斜視図である。 本考案の包装箱の蓋体を閉じた状態を示す断面側面図である。 断熱部材の形状を示す部分拡大斜視図である。 断熱部材に形成される凹凸の他の形状を示す部分斜視図である。 第2の実施形態の包装箱を示す、全体斜視図である。 包装箱を構成する板材の構成を示す部分断面図である。 包装箱を折りたたんだ状態を示す全体斜視図である。 第3の実施形態の包装箱を示す、全体斜視図である。
符号の説明
1 包装箱
2 箱体
3 断熱部材
4 収納部
5 袋体

Claims (17)

  1. 包装箱であって、
    前記包装箱の内側に形成された収納部を有し、
    前記包装箱を構成する板材が、紙で構成された厚紙層と、ガス透過性を有する断熱部材で構成された断熱層と、酸素、二酸化炭素、水蒸気及びエチレンガスについてガス透過性を有するフィルムで構成されたフィルム層とを有することを特徴とする包装箱。
  2. 包装箱であって、
    前記包装箱の内側に形成された収納部を有し、
    前記包装箱を構成する板材が、紙で構成された厚紙層と、ガス透過性を有する断熱部材で構成された断熱層とを有し、
    前記収納部内に配置されており、酸素、二酸化炭素、水蒸気及びエチレンガスについてガス透過性を有するフィルムで構成され、被包装物が収納される袋体とを有することを特徴とする包装箱。
  3. 紙材で構成された包装箱であって、
    前記包装箱の内側に形成された収納部と、
    前記収納部の内壁全面に重ねて配置された断熱部材と、
    前記包装箱の収納部内に配置されており、酸素、二酸化炭素、水蒸気及びエチレンガスについてガス透過性を有するフィルムで構成され、被包装物が収納される袋体とを有することを特徴とする包装箱。
  4. 前記包装箱は、前記収納部を開放する開口部を有し、
    該開口部を覆う蓋体が、該開口部の周端に折り曲げ自在に設けられている請求項1〜3のいずれか1に記載の包装箱。
  5. 前記包装箱は、前記収納部を開放する開口部と、
    前記包装箱に対して独立して設けられ、該開口部を覆う蓋体とを有している請求項1〜3のいずれか1に記載の包装箱。
  6. 前記蓋体の内側には、断熱部材で構成された内蓋を有している請求項4又は5に記載の包装箱
  7. 前記断熱部材の内壁面に、凹凸を有する請求項2〜6のいずれか1に記載の包装箱。
  8. 前記断熱部材は、波形状に形成された紙材で構成されている請求項3〜6のいずれか1に記載の包装箱。
  9. 前記断熱部材は、波形状によって形成された溝の方向が、前記包装箱の積み上げ方向に沿う姿勢に配置されている請求項8に記載の包装箱。
  10. 前記包装箱の外部と内部を連通する通気孔を有する請求項2、3、7〜9のいずれか1に記載の包装箱。
  11. 前記通気孔は、前記包装箱における対向する位置に、少なくとも1つ、それぞれ設けられている請求項10に記載の包装箱。
  12. 前記通気孔は、前記袋体又は前記フィルム層を構成するフィルムが透過させる気体と同じ気体についてガス透過性を有するフィルムで塞がれている請求項10又は11に記載の包装箱。
  13. 前記通気孔を塞いでいるフィルムのガス透過量は、前記袋体又は前記フィルム層を構成するフィルムのガス透過量よりも多い請求項12に記載の包装箱。
  14. 前記断熱部材は、フィルムの有する透過量以下のガス透過量を有している請求項10〜13のいずれか1に記載の包装箱。
  15. 前記フィルムは、エチレンガスの透過量が、他のガスの透過量に比較して大きい請求項1〜14のいずれか1に記載の包装箱。
  16. 前記フィルムは、二酸化炭素の透過量が、他のガスの透過量に比較して大きい請求項1〜14のいずれか1に記載の包装箱。
  17. 青果物を包装する請求項1〜16のいずれか1に記載の包装箱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008529856A (ja) * 2005-02-21 2008-08-07 メータ,ヴィナイ,ケー. 通気ボードと通気ボックスと通気システムと断熱ボードならびに通気ボード及び通気ボックスの製造方法
JP2015221687A (ja) * 2014-05-23 2015-12-10 ヱスビー食品株式会社 生鮮葉物ハーブの保冷調湿用紙製中仕切板、搬送用コンテナー箱、搬送システム及び生鮮葉物ハーブ
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