JP3103093B2 - 鉛系複合ペロブスカイトセラミックスの製造方法 - Google Patents

鉛系複合ペロブスカイトセラミックスの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、例えば積層形チップコンデンサの誘電体
の材料として好適な鉛系複合ペロブスカイトセラミック
スの製造方法に関するものである。
[従来の技術] 積層形チップコンデンサの誘電体の材料としては、チ
タン酸バリウム系のセラミックスと鉛系のセラミックス
とが知られている。
従来は、チタン酸バリウム系のセラミックスが積層形
チップコンデンサの誘電体の材料として数多く研究され
ていた。
ところが、近年、鉛系のセラミックスである鉛系複合
ペロブスカイトセラミックスが、低温で焼結できる、
誘電率が高く、温度特性も良い、バイアス依存性が
小さく、耐電圧性に優れているなどの理由から、積層形
チップコンデンサの誘電体の材料として注目されてきて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかし、鉛系複合ペロブスカイトセラミックスは、一
般に抗折強度が小さく、これを誘電体として使用した積
層形チップコンデンサは機械的に破損し易いので、従来
のチタン酸バリウム系の積層形チップコンデンサと比べ
て面実装技術が難しく、また半田付けの際の基板の反り
によってクラックを生じることがあるという問題点があ
った。
この発明は、面実装が容易で、半田付けの際の基板の
反りによってもクラックを生じないようにした積層形チ
ップコンデンサを得ることのできる、抗折強度の強い鉛
系複合ペロブスカイトセラミックスを製造する方法を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するこの発明は、鉛系複合ペロブスカ
イト材料の原料粉に対して、所定量のSi含有溶液と、こ
のSi含有溶液の液成分に対して相溶性を有する分散液と
を加えて混合し、この混合によって得られた混合物を、
含有されているSi成分を残存させたままの状態で乾燥さ
せ、この乾燥によって得られた乾燥物を仮焼し、この仮
焼によって得られた仮焼物を焼成することを特徴とする
ものである。
ここで、鉛系複合ペロブスカイト材料とは、ペロブス
カイト構造ABO3のAサイトが少なくともPbからなり、B
サイトが複合化合物からなるものをいう。
この鉛系複合ペロブスカイト材料は、AサイトがPb
だけのもの、AサイトがPbと他の金属元素とからなる
もの、これらの鉛系複合ペロブスカイト材料を組み合
わせたものとに大別することができる。
AサイトがPbだけの鉛系複合ペロブスカイト材料とし
ては、例えば次の化学式(右側はその略号)で表わされ
るものを挙げることができるが、これ以外のものであっ
てもよい。
Pb(Mg1/3Nb2/3)O3 PMN Pb(Ni1/3Nb2/3)O3 PNN Pb(Zn1/3Nb2/3)O3 PZN Pb(Mg1/21/2)O3 PMW Pb(Fe1/2Nb1/2)O3 PFN Pb(Fe2/31/3)O3 PFW また、AサイトがPbと他の金属元素とからなる鉛系複
合ペロブスカイト材料としては、例えば次の化学式(右
側はその略号)で表わされるものを挙げることができる
が、これ以外のものであってもよい。
Pb1-xBax(Mg1/3Nb2/3)O3 PBMN Pb1-yCay(Mg1/3Nb2/3)O3 PCMN また、上記鉛系複合ペロブスカイト材料に他のペロブ
スカイト材料を組み合わせた鉛系複合ペロブスカイト材
料としては、例えば下記の組み合わせで表わされるもの
を挙げることができるが、これ以外の組み合わせであっ
てもよい。
PMN−PT PMW−PT PMN−PNN−PT なお、ここで、PTはPbTiO3、PZはPbZrO3である。
次に、Si含有溶液とは、ケイ素化合物を分散媒中にコ
ロイド状態で分散させている溶液、ケイ素化合物を溶媒
中にイオンの状態で溶解させている溶液及びケイ素化合
物を溶媒中に分子の状態で溶解させている溶液をいう。
ケイ素化合物を分散媒中にコロイド状態で分散させて
いる溶液としては、例えば不定形SiO2の微粒子を分散媒
中に分散させたものをあげることができる。
この分散媒としては、例えば水、メタノール、イソプ
ロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、エチレ
ングリコール、キシレン+n−ブタノール、エチルセロ
ソルブまたはジメチルアセトアミドを使用することがで
きる。ただし、分散媒として使用できるものは、これら
の例に限定されるものではなく、不定形SiO2の微粒子を
分散できる限り、如何なるものを使用してもよい。
ケイ素化合物を溶媒中にイオンの状態で溶解させてい
る溶液としては、ケイ酸ナトリウム、四フッ化ケイ素な
どの水溶液を挙げることができる。
ケイ素化合物を溶媒中に分子の状態で溶解させている
溶液としては、エチルシリケートなどの有機ケイ素化合
物の溶液を挙げることができる。
加えられたSi含有溶液中におけるSi成分の重量は、Si
として、鉛系複合ペロブスカイト材料の原料粉の重量の
0.0047〜1.402wt%が好ましい。
Si成分の重量をこの範囲としたのは、0.0047〜1.402w
t%の範囲では抗折強度1000kg/cm2以上のセラミックス
を得ることができるが、0.0047wt%未満の場合と、1.40
2wt%を越えた場合は、所望の抗折強度1000kg/cm2以上
のものが得られないからである。
Si含有溶液の液成分に対して相溶性を有する分散液と
しては、例えばSi含有溶液の液成分が水の場合は、水、
エタノール、メタノール、n−ブタノール、アセトンな
ど、液成分が水以外のものの場合は、その液成分と同種
のものを使用することができる。ただし、分散液として
使用できるものは、これらの例に限定されるものではな
く、相溶性を有するものである限り、如何なるものを使
用してもよい。
また、分散液は鉛系複合ペロブスカイト材料の原料粉
中にSi含有溶液とともに加えても良いし、またSi含有溶
液を分散液で希釈し、この希釈液の状態で鉛系複合ペロ
ブスカイト材料の原料粉中に加えても良い。要するに、
所定量のSi成分が溶液中に分散または溶解した状態で鉛
系複合ペロブスカイト材料の原料粉中に均一に混合でき
ればよい。
次に、含有されているSi成分を残存させたままの状態
で乾燥させるとは、Si成分を液成分とともに流失させな
いように、Si含有溶液の液成分および分散液だけを気化
させて乾燥させることをいう。
このような乾燥を行わせる手段としては、例えばバッ
ト乾燥、スプレードライ、フリーズドライ等の方法を挙
げることができる。
次に、乾燥によって得られた乾燥物の仮焼は密閉容器
内で行なう。仮焼は、700〜800℃,1〜5時間で行なうこ
とができる。
次に、仮焼によって得られた鉛系複合ペロブスカイト
材料は、焼成前に所定量のバインダーを添加してから、
所定の圧力で加圧成形する。
添加するバインダーの量は仮焼物の重量の7〜15wt%
が好ましい。また、成形の際の圧力は900〜1200kg/cm2
が好ましい。
次に、バインダーを添加して成形された成形物は、成
形後に加熱してバインダーを燃焼除去させる。
次に、成形物の焼成は密閉容器内で行なう。焼成の条
件としては、900〜1100℃,1〜5時間が好ましい。
焼成の条件をこの範囲としたのは、この範囲で焼成す
れば所望の特性を有する鉛系複合ペロブスカイトセラミ
ックスを得ることができるが、この範囲を外れれば所望
の特性を有する鉛系複合ペロブスカイトセラミックスを
得ることができないからである。
なお、Si含有溶液によって添加されたSi成分は焼成の
際に焼結助剤として作用するとともに、徐冷過程で粒界
に偏析し、粒界強度を向上させる。
ただし、この粒界層は誘電率が率いので、セラミック
ス全体の誘電率の低下を防ぐため、なるべく薄く均一な
方が良い。
Si成分を溶液あるいはコロイドの状態で添加すれば、
粉体の状態で添加した場合と比較して粒度が小さく、少
量添加で均一に作用するため、誘電率の低下は起こらな
い。
[実施例] 実験例1 ここでは、分散液として純水を用い、SiO2の添加量と
抗折強度との関係を求める実験を行なった。
各原料粉の秤量 まず、鉛系複合ペロブスカイト材料の原料粉を配合1
に示すように秤量した。
ここで、配合1に示した各原料粉の重量は、下記化学
式(1)に示される鉛系複合ペロブスカイトセラミック
スが形成されるとともに、焼結助剤として2モル%のPb
Oと10wt%のMgOが過剰になるように計算して求めたもの
である。
0.95Pb(Mg1/3Nb2/3)O3−0.05PbTiO3 ……(1) 混合物の生成 次に、樹脂ポット内に、上記各原料粉と、上記各原料
粉の総重量の約4倍量の純水(イオン交換樹脂によって
脱塩した水)と、SiO2量で上記原料粉の総重量の0〜7w
t%に相当するSiO2のコロイド溶液とを入れた。
そして、この樹脂ポット内に複数個のアルミナボール
を入れ、これらの原料粉、純水及びコロイド溶液を24時
間撹拌混合してスラリー状の混合物を得た。
混合物の乾燥 次に、上記スラリー状の混合物を金属製バットに空
け、この金属製バットを乾燥炉内に入れてスラリー状混
合物を乾燥させ、乾燥物を得た。
乾燥物の仮焼 次に、この乾燥物を緻密質MgO製サヤ内に入れ、800℃
で2時間仮焼して紛状の仮焼物を得た。
仮焼物の成形 次に、この紛状の仮焼物にバインダー(PVA)を添加
し、1000kg/cm2の圧力で加圧成形し、直径10mm、厚さ0.
5mmの円板状成形物と、幅6.3mm、長さ19mm、厚さ0.5mm
の短冊状成形物を得た。
成形物の焼結 次に、この成形物を400℃で5時間加熱してバインダ
ーを燃焼除去させ、その後、この成形物を緻密質MgO製
サヤ内に入れ、1100℃で2時間焼成して焼結体(鉛系複
合ペロブスカイトセラミックス)を得た。
電気的特性の測定 次に、この焼結体のうち、円板状成形物の両面にAgペ
ーストを焼付けて電極を形成させ、この焼結体の電気的
特性(誘電率ε20とtanδ)を測定した。
電気的特性の測定は1kHz,1Vrms,20℃の条件で行なっ
た。
この焼結体の電気的特性は表1に示す通りとなった。
抗折強度の測定 また、上記焼結体のうち、短冊状成形物を抗折試験機
にかけ、3点曲げによる抗折試験を行ない、次式によっ
て抗折強度を求めた。
ここで、τ:抗折強度(kg/cm2) Pm: 測定値(kg) l: 支点間距離(cm) W: 試料幅(cm) t: 試料厚(cm) である。
この焼結体の抗折強度は表1に示す通りとなった。
表1において、焼結体の抗折強度は、試料No.1に示す
ように、SiO2量がOwt%の場合、750kg/cm2であるが、試
料No.2に示すように、SiO2量が0.01wt%になると、1000
kg/cm2になる。従って、SiO2量の下限値は0.01wt%であ
る。これはSi量に換算すると0.0047wt%となる。
また、同表において、焼結体の抗折強度は、試料No.8
に示すように、SiO2量が3.00wt%の場合、1100kg/cm2
あるが、試料No.9に示すように、SiO2量が5.00wt%にな
ると、950kg/cm2になる。従って、SiO2量の上限値は3.0
0wt%である。これはSi量に換算すると1.402wt%とな
る。
実験例2 ここでは、分散液としてn−ブタノールを用い、SiO2
の添加量と抗折強度との関係を求める実験を行なった。
分散液としてn−ブタノールを用いた以外、実験の条
件は実施例1と同様とした。
この実験例2で得られた焼結体(鉛系複合ペロブスカ
イトセラミックス)の電気的特性および抗折強度は表2
に示す通りとなった。
表2において、焼結体の抗折強度は、試料No.10に示
すように、SiO2量がOwt%の場合、750kg/cm2であるが、
試料No.11に示すように、SiO2量が0.01wt%になると、1
050kg/cm2になる。従って、SiO2量の下限値は0.01wt%
である。これはSi量に換算すると0.0047wt%となる。
また、同表において、焼結体の抗折強度は、試料No.1
8に示すように、SiO2量が3.00wt%の場合、1150kg/cm2
であるが、試料No.19に示すように、SiO2量が5.00wt%
になると、970kg/cm2になる。従って、SiO2量の上限値
は3.00wt%である。これはSi量に換算すると1.402wt%
となる。
実験例3 ここでは、分散液として純水を用い、鉛系複合ペロブ
スカイトとして下記化学式で示されるものを用い、SiO2
の添加量と抗折強度との関係を求める実験を行なった。
鉛系複合ペロブスカイトとして下記化学式で示される
ものを用いた以外、実験の条件は実施例1と同様とし
た。
0.6Pb(Mg1/21/2)O3−0.4PbTiO3 この実験例3で得られた焼結体(鉛系複合ペロブスカ
イトセラミックス)の電気的特性および抗折強度は表3
に示す通りとなった。
表3において、焼結体の抗折強度は、試料No.21に示
すように、SiO2量がOwt%の場合、680kg/cm2であるが、
試料No.22に示すように、SiO2量が0.01wt%になると、1
000kg/cm2になる。従って、SiO2量の下限値は0.01wt%
である。これはSi量に換算すると0.0047wt%となる。
また、同表において、焼結体の抗折強度は、試料No.2
8に示すように、SiO2量が3.00wt%の場合、1020kg/cm2
であるが、試料No.29に示すように、SiO2量が5.00wt%
になると、900kg/cm2になる。従って、SiO2量の上限値
は3.00wt%である。これはSi量に換算すると1.402wt%
となる。
実験例4 ここでは、分散液として純水を用い、鉛系複合ペロブ
スカイトとして下記化学式で示されるものを用い、SiO2
の添加量と抗折強度との関係を求める実験を行なった。
鉛系複合ペロブスカイトとして下記化学式で示される
ものを用いた以外、実験の条件は実験例1と同様とし
た。
0.6Pb(Mg1/3Nb2/3)O3 −0.3Pb(Ni1/3Nb2/3)O3−0.1PbTiO3 この実験例4で得られた焼結体(鉛系複合ペロブスカ
イトセラミックス)の電気的特性および抗折強度は表4
に示す通りとなった。
表4において、焼結体の抗折強度は、試料No.31に示
すように、SiO2量がOwt%の場合、730kg/cm2であるが、
試料No.32に示すように、SiO2量が0.01wt%になると、1
030kg/cm2になる。従って、SiO2量の下限値は0.01wt%
である。これはSi量に換算すると0.0047wt%となる。
また、同表において、焼結体の抗折強度は、試料No.3
8に示すように、SiO2量が3.00wt%の場合、1060kg/cm2
であるが、試料No.39に示すように、SiO2量が5.00wt%
になると、980kg/cm2になる。従って、SiO2量の上限値
は3.00wt%である。これはSi量に換算すると1.402wt%
となる。
実験例5 ここでは、Si含有液としてケイ酸(Siがイオンとして
存在)を用い、分散液としてアンモニア塩基性純水(PH
=11)を用い、Siの添加量と抗折強度との関係を求める
実験を行なった。
Si含有液としてケイ酸(Siがイオンとして存在)を用
い、分散液としてアンモニア塩基性純水(PH=11)を用
いた以外、実験の条件は実験例1と同様とした。
この実験例5で得られた焼結体(鉛系複合ペロブスカ
イトセラミックス)の電気的特性および抗折強度は表5
に示す通りとなった。
表5において、焼結体の抗折強度は、試料No.41に示
すように、Si量がOwt%の場合、740kg/cm2であるが、試
料No.42に示すように、Si量が0.0047wt%になると、106
0kg/cm2になる。従って、Si量の下限値は0.0047wt%で
ある。
また、同表において、焼結体の抗折強度は、試料No.4
8に示すように、Si量が1.40wt%の場合、1070kg/cm2
あるが、試料No.49に示すように、Si量が2.34wt%にな
ると、910kg/cm2になる。従って、Siの上限値は1.40wt
%である。
実験例6 ここでは、Si含有液としてSiオイルを用い、分散液と
してトルエンを用い、Siの添加量と抗折強度との関係を
求める実験を行なった。
Si含有液としてSiオイルを用い、分散液としてトルエ
ンを用いた以外、実験の条件は実験例1と同様とした。
この実験例6で得られた焼結体(鉛系複合ペロブスカ
イトセラミックス)の電気的特性および抗折強度は表6
に示す通りとなった。
表6において、焼結体の抗折強度は、試料No.51に示
すように、Si量がOwt%の場合、750kg/cm2であるが、試
料No.52に示すように、Si量が0.0047wt%になると、105
0kg/cm2になる。従って、Si量の下限値は0.0047wt%で
ある。
また、同表において、焼結体の抗折強度は、試料No.5
8に示すように、Si量が1.40wt%の場合、1080kg/cm2
あるが、試料No.59に示すように、Si量が2.34wt%にな
ると、920kg/cm2になる。従って、Siの上限値は1.40wt
%である。
実験例7 ここでは、Si成分として粉状のSiO2を用い、SiO2の添
加量と抗折強度との関係を求める実験を行なった。
Si成分として粉状のSiO2を用いた以外、実験の条件は
実験例1〜6と同様とした。
この実験例7で得られた焼結体(鉛系複合ペロブスカ
イトセラミックス)の電気的特性および抗折強度は表1
〜6中、試料No.6,16,26,36,46,56に示す通りとなっ
た。
この結果から、Si成分は少なくとも溶液中に分散させ
た状態のものでなければならず、粉状のものでは抗折強
度の高い鉛系複合ペロブスカイトセラミックスが得られ
ないことがわかる。
これは、Si成分を溶液あるいはコロイドの状態で添加
すれば、粉体の状態で添加した場合と比較して粒度が小
さく、少量添加で均一に作用するためと考えられるから
である。
[発明の効果] 本発明によれば、抗折強度の高い鉛系複合ペロブスカ
イトセラミックスを製造することができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 洋一 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽 誘電株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/00 - 35/22 C04B 35/622 - 35/636

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛系複合ペロブスカイト材料の原料粉に対
    して、Si含有溶液と、このSi含有溶液の液成分に対して
    相溶性を有する分散液とを加えて混合し、この混合によ
    って得られた混合物を、含有されているSi成分を残存さ
    せたままの状態で乾燥させ、この乾燥によって得られた
    乾燥物を仮焼し、この仮焼によって得られた仮焼物を焼
    成する各工程を有し、この原料粉に対して加えられたこ
    のSi含有溶液中におけるSi成分の重量が、Siとして、こ
    の原料粉の重量の0.0047〜1.402wt%であることを特徴
    とする鉛系複合ペロブスカイトセラミックスの製造方
    法。
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