JP3102950U - 車椅子用簡易組立式仮設トイレ - Google Patents
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Abstract
【課題】車椅子用の簡易組立式の仮設トイレに関し、車椅子使用者が楽に使用でき、しかも組立てや分解が簡易な車椅子用の仮設トイレを実現する。
【解決手段】車椅子用の仮設トイレを構成する骨組を底版Bに立てて固定してあり、しかも該底版Bの高さを3cm以下とすることにより、車椅子が底版B上まで乗入れ可能とした。また、前記骨組に手摺りパイプを設けて骨組を補強すると共に、車椅子と便座間の移動に際して体重を持たせられるようにしたため、楽に移動できる。出入り口を開閉するカーテンScを張出し式とし、トイレの使用中に車椅子を仮設トイレ内に取り込めるスペースを確保可能とした。
【選択図】 図1
【解決手段】車椅子用の仮設トイレを構成する骨組を底版Bに立てて固定してあり、しかも該底版Bの高さを3cm以下とすることにより、車椅子が底版B上まで乗入れ可能とした。また、前記骨組に手摺りパイプを設けて骨組を補強すると共に、車椅子と便座間の移動に際して体重を持たせられるようにしたため、楽に移動できる。出入り口を開閉するカーテンScを張出し式とし、トイレの使用中に車椅子を仮設トイレ内に取り込めるスペースを確保可能とした。
【選択図】 図1
Description
本考案は、車椅子用の簡易組立式の仮設トイレに関する。
実開平4−131399号公報に記載のように、災害時に迅速に組立てられ、車椅子使用者が安全に利用でき、別段の男子小便所の尿の始末ができ、また、便槽を残置したまま軽易に移動可能であって、残置された便槽の車両運搬を便利にする災害時組立てトイレが提案されている。
ところが、このような従来の組立式仮設トイレは、健常者用に製作された仮設トイレと同様に底部構造の段差が大きく、車椅子利用者の使用が困難である。また、車椅子から便器に移動する際に、体重を持たせて掴まる手摺等の配慮がなされていない。車椅子をトイレ内に取り込むスペースが無く、出入口も狭いため、手の届く範囲に車椅子を入れて置くことが困難で、車椅子使用者には不親切な構造となっている。
このように、従来の車椅子用の仮設トイレは、車椅子使用者が簡単に利用し易いような構造になっていないため、車椅子使用者が外出したり、遠出したりするのに不便を来たし、その結果、車椅子使用者の行動範囲が制限され、健常者と同様な多用な生活を楽しむのに支障を来している。
本考案の技術的課題は、このような問題に着目し、車椅子使用者が楽に使用でき、しかも組立てや分解が簡易な車椅子用の仮設トイレを実現することにある。
本考案の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組を底版に立てて固定してあり、しかも該底版の高さ(段差)を3cm以下とすることにより、車椅子が底版上まで乗入れ可能とした車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組を底版に立てて固定してあるため、底版の上に車椅子を乗り入れると、使用者の体重や車椅子の重みで底版が安定よく押さえつけられるので、仮設トイレが転倒しにくくなる。しかも、該底版の高さを3cm以下としてあるため、車椅子に乗ったまま、底版上まで容易に乗入れることが可能となる。
請求項2は、請求項1に記載の底版が複数枚に分割された構成となっており、分割されたそれぞれの部材が折り畳み可能に連結されている車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、底版が複数枚に分割された構成となっており、分割されたそれぞれの部材が折り畳み可能に連結されているため、使用時には拡げて1枚の底版として使用し、保管したり運搬する際には、連結部から折ってコンパクトに折り畳めるので、運搬や折り畳みが簡便となる。
請求項3は、請求項2に記載の分割された各部材を拡げて底版として使用する際に、拡げた全分割部材の上に設ける矯正部材29を有している車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、分割された各部材を拡げて底版として使用する際に、拡げた全分割部材の上に設ける矯正部材29を有しているため、拡げた状態で、複数に分割された各部材が浮き上がったり、折れ曲がったりするのを防止でき、1枚板と同様な堅牢な底版となる。したがって、その上で車椅子が楽に移動できる。
請求項4は、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組に手摺りパイプを設けることで、骨組を補強すると共に、車椅子と便座間の移動に際して体重を持たせられるようにした車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組に手摺りパイプを取付け可能としたため、この手摺りパイプにつかまることで、車椅子と便座間の移動に際して体重を持たせて、楽に移動できる。しかも、手摺りパイプを取付けることで、骨組が補強されて堅牢になるという効果も発生する。
請求項5は、車椅子用の仮設トイレの出入り口を開閉するカーテンを張出し式とし、トイレの使用中に車椅子を仮設トイレ内に取り込めるスペースを確保可能とした車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、車椅子用の仮設トイレの出入り口を開閉するカーテンを張出し式としてあるため、カーテンを開けて、張出し部の中に車椅子ごと入れば、仮設トイレと張出し部を合わせた広いスペースとなるため、仮設トイレを使用する際の動きが楽になり、使用し易くなる。
請求項6は、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組が下段と上段との2段構造となっており、下段の骨組を組立てた状態で、その上に上段の骨組を組立て可能な構造となっている車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組が下段と上段との2段構造となっており、下段の骨組を組立てた状態で、その上に上段の骨組を組立て可能な構造となっているため、下段の骨組の組立てが完了して頑丈になった状態で、上段の骨組を組立てることができ、現場の組立て作業が簡便となる。しかも、各支柱は上段と下段とに分割できるので、支柱が短くなり、運搬や保管が簡便になる。
請求項7は、各支柱並びに請求項6に記載の下段と上段の骨組の上端の水平パイプをパイプ部先端の抜き差し構造で組立てた状態で、水平の補強パイプ並びに斜めの補強パイプの両端を前記の支柱並びに下段と上段の骨組の上端の水平パイプに側方から着脱する構造となっている車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、各支柱並びに下段・上段の骨組の上端の水平パイプをパイプ先端の抜き差し構造で組立てた状態で、水平の補強パイプ並びに斜めの補強パイプの両端を前記の支柱並びに下段・上段の骨組の上端の水平パイプに側方から着脱する構造となっているので、組立て完了した状態では、パイプ先端の抜き差し構造による連結部が抜けるのを防止でき、しかも骨組の補強が可能となる。加えて、下段の骨組の補強パイプは、手摺りとしても兼用できるので、車椅子使用者の動きが楽になる。
請求項8は、請求項1から請求項7までのいずれかの項に記載の底版上に予め取付け固定してある基盤の筒状部に、骨組の下段の支柱の下端を挿入して、横からボルトを挿入して固定してあることを特徴とする車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、底版上に予め取付け固定してある基盤の筒状部に、骨組の下段の支柱の下端を挿入して、横からボルトを挿入して固定する構造になっているので、仮設トイレを構成する下段の支柱を底版に強固に連結し立てて、下段の骨組および上段の骨組を堅牢に組立てることが可能となる。
請求項9は、請求項1から請求項8までのいずれかの項に記載の底版上に組立てた骨組において、出入口以外に目隠し用の不透明なシートを張って、内部が見えないように囲ってあることを特徴とする車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
このように、底版上に組立てた骨組において、出入口以外に目隠し用の不透明なシートを張って、内部が見えないように囲ってあるため、パイプからなる骨組と不透明なシートのみで、仮設トイレを実現でき、またパイプと不透明シートのみで構成されているので、運搬や保管も簡便である。
請求項10は、請求項1から請求項9までのいずれかの項に記載の仮設トイレを組立てた状態で、その上から仮設テントで覆って風除けにしたことを特徴とする車椅子用簡易組立式仮設トイレである。
以上のようにして仮設トイレを組立てた状態で、その上から仮設テントで覆って風除けにしてあるため、仮設トイレだけでは強風に弱かったり、隙間風が入る場合でも、仮設テントの中に設置されているため、強風で転倒したり隙間風が入る恐れはなく、安心して使用できる。また、骨組に取付けたシートや出入口のカーテンが風でめくれたり、ばたついたりするのも防止でき、しかも防寒や雨除けにもなる。
請求項11は、請求項1から請求項10までのいずれかの項に記載の車椅子用簡易組立式仮設トイレを組立て可能に構成されていることを特徴とする仮設トイレ組立て用の資材ユニットである。
このように、以上のような車椅子用簡易組立式仮設トイレを組立て可能に構成されている仮設トイレ組立て用の資材ユニットであるため、この資材ユニットを旅行先や行楽地、イベント会場などに運搬すれば、現地で容易に組立てて仮設トイレとして迅速に使用でき、障害者の行動範囲の制限が緩和され、健常者と同様な生活が可能となる。
請求項1のように、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組を底版に立てて固定してあるため、底版の上に車椅子を乗り入れると、使用者の体重や車椅子の重みで底版が安定よく押さえつけられるので、仮設トイレが転倒しにくくなる。しかも、該底版の高さを3cm以下としてあるため、車椅子に乗ったまま、底版上まで容易に乗入れることが可能となる。その結果、車椅子から便器への移動が最短距離で行なえる。
請求項2のように、底版が複数枚に分割された構成となっており、分割されたそれぞれの部材が折り畳み可能に連結されているため、使用時には拡げて1枚の底版として使用し、保管したり運搬する際には、連結部から折ってコンパクトに折り畳めるので、運搬や折り畳みが簡便となる。
請求項3のように、分割された各部材を拡げて底版として使用する際に、拡げた全分割部材の上に設ける矯正部材29を有しているため、複数に分割された各部材が拡げた状態で独立して動いたりするのを防止でき、1枚板と同様な堅牢な底版となる。したがって、その上で車椅子が楽に移動できる。
請求項4のように、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組に手摺りパイプを取付け可能としたため、この手摺りパイプにつかまることで、車椅子と便座間の移動に際して体重を持たせて、安心して楽に移動できる。しかも、手摺りパイプを取付けることで、骨組が補強されて堅牢になるという効果も発生する。
請求項5のように、車椅子用の仮設トイレの出入り口を開閉するカーテンを張出し式としてあるため、カーテンを開けて、張出し部の中に車椅子ごと入れば、仮設トイレと張出し部を合わせた広いスペースとなるため、仮設トイレを使用する際の動きが楽になり、使用し易くなる。
請求項6のように、車椅子用の仮設トイレを構成する骨組が下段と上段との2段構造となっており、下段の骨組を組立てた状態で、その上に上段の骨組を組立て可能な構造となっているため、下段の骨組の組立てが完了して頑丈になった状態で、上段の骨組を組立てることができ、現場の組立て作業が簡便となる。しかも、各支柱は上段と下段とに分割できるので、支柱が短くなり、運搬や保管が簡便になる。
請求項7のように、各支柱並びに下段・上段の骨組の上端の水平パイプをパイプ先端の抜き差し構造で組立てた状態で、水平の補強パイプ並びに斜めの補強パイプの両端を前記の支柱並びに下段・上段の骨組の上端の水平パイプに側方から着脱する構造となっているので、組立て完了した状態では、パイプ先端の抜き差し構造による連結部が抜けるのを防止でき、しかも骨組の補強が可能となる。加えて、下段の骨組の補強パイプは、手摺りとしても兼用できるので、車椅子使用者の動きが楽になる。
請求項8のように、底版上に予め取付け固定してある基盤の筒状部に、骨組の下段の支柱の下端を挿入して、横からボルトを挿入して固定する構造になっているので、仮設トイレを構成する下段の支柱を底版に強固に連結し立てて、下段の骨組および上段の骨組を堅牢に組立てることが可能となる。
請求項9のように、底版上に組立てた骨組において、出入口以外に目隠し用の不透明なシートを張って、内部が見えないように囲ってあるため、パイプからなる骨組と不透明なシートのみで仮設トイレを実現でき、またパイプと不透明シートのみで構成されているので、運搬や保管も簡便である。
以上のようにして仮設トイレを組立てた状態で、請求項10のように、上から仮設テントで覆って風除けにしてあるため、仮設トイレだけでは強風に弱かったり、隙間風が入る場合でも、仮設テントの中に設置されているため、強風で転倒したり隙間風が入る恐れはなく、安心して使用できる。また、骨組に取付けたシートや出入口のカーテンが風でめくれたり、ばたついたりするのも防止でき、しかも防寒や雨除けにもなる。
請求項11のように、以上のような車椅子用簡易組立式仮設トイレを組立て可能に構成されている仮設トイレ組立て用の資材ユニットであるため、この資材ユニットを旅行先や行楽地、イベント会場などに運搬すれば、何処ででも一人で容易に組立てて仮設トイレとして迅速に使用でき、障害者の行動範囲の制限が緩和され、健常者と同様な生活が可能となる。
次に本考案による車椅子用簡易組立式仮設トイレが実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1は、本考案による車椅子用仮設トイレの全容を示す斜視図、図2は側壁の目隠しシートと出入口カーテンを除去した状態の斜視図であり、仮設テントは省いた状態である。Bは底版であり、その上に4本の支柱1、2、3、4を立て、それぞれの上に上支柱1u、2u、3u、4uを立てて抜き差し式に連結してある。各上支柱1u、2u、3u、4uの上端の間は、水平のパイプ5、6、7、8で連結されている。
そして、側壁すなわち各支柱1・1u〜2・2u〜3・3u〜4・4uの間は、目隠し用の不透明シートS1、S2、S3を張って、内部が見えないようにしてある。手前左右の支柱1・1uと2・2uとの間が出入口であり、不透明なシートからなるカーテンScで目隠しされる。手前左右の上支柱1uと2uとの間にカーテンレール9を連結して、カーテンScを支持させてある。
10は移動式の簡易便器であり、椅子式になっている。すなわち、使用者が座る便座11の内側に便槽12を有し、便座11の外側に左右のひじ掛け13、14を有している。この仮設トイレは、奥行きよりも左右方向が長い長方形状をしており、手前に、左右に長い出入口を配置する構造となっている。そして、この出入口の上にカーテンレール9が有って、カーテンScを吊ってあり、長方形状の室内の左側シートS3又は右側シートS1を背にして、簡易便器10を配置する。したがって、使用に際しては、出入口のカーテンScを左端又は右端に寄せて開け、車椅子を底版Bの上に乗り上げる。そして、カーテンScを閉めた状態で、車椅子の上から、便器10の上に乗り移って、便座11に座る。使用後は、逆の動作をする。
図3は、骨組の全容を示す斜視図である。図4は、図3の骨組を組立てる順序を説明するための下段骨組の斜視図である。各支柱1、2、3、4は、下端の脚部1L 、2L 、3L 、4L を介して、底版Bに固定されている。すなわち、パイプ状の脚部1L 、2L 、3L 、4L の上端に各支柱1、2、3、4の下端を挿入し、横からボルトを挿入して固定してある。また、各脚部1L 、2L 、3L 、4L は、底版Bの下面からボルトを挿入して予め固定してある。
各支柱1、2、3、4の上端1T 、2T 、3T 、4T はT字状に形成されており、互いに対向する支柱1、2、3、4に向けて、抜き差し式の横向きの連結筒部が形成されている。したがって、支柱2、3間は、水平の連結パイプ15の両端を支柱2上端2T の横向き筒部と次の支柱3上端3T の横向き筒部とにそれぞれ挿入し連結してある。同様に、支柱1、4間は、水平の連結パイプ16の両端を支柱1上端1T の横向き筒部と次の支柱4上端4T の横向き筒部とにそれぞれ挿入し連結してある。また、後方の支柱3、4間は、水平の連結パイプ17の両端を支柱3上端3Tの横向き連結筒部と次の支柱4上端4T の横向き連結筒部とにそれぞれ挿入し連結してある。このように、パイプ先端と他のパイプの連結筒部との連結は、大径筒部に小径筒部を挿入して、摩擦力で仮固定してある。このようなオスメス構造の連結を、「抜き差し式の連結」と呼ぶ。
しかしながら、このような抜き差し構造だけでは容易に抜ける恐れがあるので、サイドから補強パイプを連結することで、補強と抜け止めを行なっている。すなわち、斜めの補強パイプ18の両端に、断面形状がC字状の着脱部C1、C2を一体に有している。図5(1)は、図4のA−A位置の断面図であり、斜め補強パイプ18の上端の着脱部C1の側方の開口部を水平の連結パイプ17に側方から矢印a1方向に嵌め込むと、相対的に水平連結パイプ17が着脱部C1中に圧入される。同様にして、下端の着脱部C2の開口部を、支柱3に側方から差し込むと、図4のように、斜めの補強パイプ18で水平の連結パイプ17と支柱3との間が筋交い状に連結され、抜け止めと補強が行われる。
また、同様にして、左側の斜め補強パイプ19の上端の着脱部C3の開口部を、上側の水平連結パイプ16に側方から差し込み、下端の着脱部C4の開口部を、支柱4に側方から差し込むと、図4のように筋交い状の抜け止めと補強が行われる。さらに、左下の斜め補強パイプ20上端の着脱部C5の開口部を、前記斜め連結パイプ19に側方から差し込み、下端の着脱部C6の開口部を、支柱1に側方から差し込むと、図4のように筋交い状の抜け止めと補強が行われる。
右側の支柱2・3間は、水平の補強パイプ21で抜け止めと補強が行われる。図5(2)は、B−B断面図であり、水平補強パイプ21の両端に断面形状がC字状の着脱部C8が直角方向に一体化されている。したがって、両端の着脱部C7・C8の開口部を、支柱2、3に側方から矢印a1方向に嵌め込むことで、水平の連結パイプ15の抜け止めと補強が行われる。
こうして、下段の骨組が完成すると、図3のように、前記の各支柱1、2、3、4のT字状上端1T 、2T 、3T 、4T の上向き連結筒部に、上段の各支柱1u、2u、3u、4uの下端を挿入して連結する。また、これら上段の各支柱1u、2u、3u、4uの上端をエルボe1、e2、e3、e4の下向き連結筒部に挿入する。そして、エルボe1、e2、e3、e4のL字状の横向き連結筒部に上端の連結パイプ5、6、7、8の両端を挿入して抜き差し式に連結してある。
次いで、水平の補強パイプ22、23、24、25の両端の着脱部C9・C9の開口部を、各支柱1u、2u、3u、4uに側方から嵌め込むことで、水平の連結パイプ5、6、7、8の抜け止めと補強が行われる。支柱1uと4uの下部間は、上側の水平補強パイプ25と同様にして水平補強パイプ26の両端の着脱部C9・C9の開口部を側方から嵌めて、下側の水平連結パイプ16の抜け止めと補強をする。また、支柱3uと4uの下部間は、上側の水平補強パイプ24と同様にして水平補強パイプ27の両端の着脱部C9・C9の開口部を側方から嵌めて、水平連結パイプ17の抜け止めと補強をしてある。なお、支柱2uと3uの下部間は、下段骨組の支柱2と3の上部間の水平補強パイプ21が有るので、特に必要としない。
こうして骨組を組立てた後、図2のカーテンレール9を取付ける。図6はカーテンレール取付け部の平面図であり、ほぼU字状ないしV字状に湾曲したカーテンレール9の両端の把持金具を、上段支柱1uと2u間の補強パイプ22の両端の着脱部C9・C9に重ねて、ボルトb1を挿通し蝶ナットNで連結固定してある。
また、支持バー28の一端をカーテンレール9の中間の把持金具に重ね、他端を上端の連結パイプ5に重ねて、ボルトを挿通し蝶ナットNで連結固定することで、カーテンScの重みに耐えられるように、カーテンレール9の中間部を吊ってある。カーテンレール9中には周知のスライド駒が多数内蔵されており、各スライド駒に不透明のシートから成るカーテンScの上端を取付けてあるため、カーテンレール9に沿って、手前の支柱1・1uと2・2uとの間の出入口におけるカーテンScを一方向に開け閉めできる。
各支柱1、2、3、4を立てて支持する底版Bは、長方形の1枚板を用いてもよいが、二つ折りないし四つ折り程度に折り重ね可能にするのがよい。図示例は、B1…B4に4分割して、それぞれの分割底版B1…B4間を蝶番で連結してあるので、折り重ねてコンパクト化できる。使用時には、図示のように拡げた状態で、各分割底版B1…B4の後方部において、左右の後方支柱3〜4方向にバー状の矯正部材29を渡して、各分割底版B1…B4とボルトナットなどで連結固定することで、1枚板のように安定化させることができる。したがって、蝶番による連結部で浮き上がったり、折れ曲がったりすることはない。図示の各分割底版B1…B4は簀の子状に形成され、図7のように下面に設けた連結板32で簀の子形成用の各帯状板を連結して一体化している。
図7は、各支柱1、2、3、4の下端を挿入支持する脚部1L 、2L 、3L 、4L を底版Bに固定する部分の詳細を示す縦断面図である。脚部1L 〜4L は、筒状部30の下端に円盤状の基盤31が一体化された構造になっており、左右の底版B1、B4と基盤31に開けたボルト孔からボルトb2を挿通して、筒状部30中のナットNにねじ込むことで、予め、底版B1、B2に締めつけ固定してある。したがって、骨組の組立て時に、この基盤31のパイプ部30中に上から支柱1〜4を挿入した状態で、横からボルトb3を挿入してナットNで連結固定することによって、各支柱1〜4を脚部1L 、2L 、3L 、4L に立てた状態で固定できる。
各支柱1〜4の下端は、支柱1〜4の下端がパイプ部30中に入るように小径に絞った形状でもよいし、各支柱1〜4の下端に、パイプ部30中に入るような小径部材を固定した構造でもよい。あるいは、各支柱1、2、3、4の全体を、パイプ部30中に入るような小径にしてもよい。なお、図示例とは逆に、各支柱1〜4の下端に、各基盤31のパイプ部30を挿入する構造にしてもよい。また、各支柱1〜4の下端と各基盤31とを予め一体化し、各支柱1〜4の下端に基盤31を有する構造にすることも可能である。
図3における骨組を構成する各支柱や連結パイプにおいて、片方の連結筒部に他方のパイプ先端を挿入する抜き差し構造を各所で採用しているが、これらの連結部も図7のパイプ部30と各支柱1〜4の下端との連結部と同様な構造でもよい。すなわち、ボルトb3と蝶ナットNで連結固定することも可能である。しかしながら、ボルトナットを使用しないで、摩擦力だけで連結し、各補強パイプで抜け止めを確保することもできる。摩擦力で連結する場合は、被挿入筒部の孔内径に対し、挿入部の外径寸法をきつめに設定することは言うまでもない。しかしながら、各補強パイプによる抜け止めが確実であれば、必ずしも摩擦力に頼る必要性も無い。
以上のようにして現地で骨組を組立ててから、図1のように、各支柱2・2u〜3・3u〜4・4u〜1・1uの間は、不透明なシートS1、S2、S3を張って目隠しし、前記のようにしてカーテンレール9にカーテンScを吊り下げれば、車椅子のままで入って使用可能となる。なお、不透明なシートS1、S2、S3は、各支柱や補強パイプなどに連結する部分に鳩目33などを設けてあり、紐などを挿通して容易に連結し、張れるようになっている。
この仮設トイレは、風が強かったりして、転倒などの恐れがある場合は、図8に示すように、この仮設トイレの上から全体を囲えるように、組立て分解式の仮設テント34を併用するのがよい。この仮設テント34は、支柱パイプ35などで小屋状に支持されている。
仮設テント34で囲うことにより、骨組に取付けたシートや出入口のカーテンが風でめくれたり、ばたついたりするのも防止でき、また防寒や雨除けにもなる。なお、仮設トイレの転倒防止をより確実にするには、前記の底版B上の押さえバー29の両端を底版Bの外まで延長して、延長部を地面に釘などで固定するのもよい。あるいは、図7の基盤31と底版Bの上面との間に、固定板を挟んで連結しておき、固定板を底版Bの外側に伸ばして地面に釘止めすることもできる。
底版Bは、1枚板の場合も前記のような簀の子状ないし折り畳み式の場合も、全体の厚さないし高さを4cm以下、好ましくは3cm以下程度にすることで、車椅子が容易に乗り上げ可能とすることが望ましい。しかしながら、車椅子の車輪の通る部分を切り欠いたりして傾斜をつけておけば、必ずしも3cm以下にこだわる必要もない。
本考案の場合、便器10は、底版Bの上に移動して設置可能であればよく、特定の便器に限定されるものではない。現地で調達してもよいし、持参してもよい。この仮設トイレと共に、移動式の簡易便器10も仮設テントもレンタル式などにすることも可能であり、あるいは常備しておくことも可能であり、容易に採用し使用可能とすることで、車椅子使用者の行動範囲を拡大し、健常者と同様な社会活動が可能となり、福祉の向上に貢献できる。
この車椅子用簡易組立式仮設トイレは使用者が使い易く、また組立て分解が容易なため、車椅子使用者の行動範囲の拡大に貢献でき、結果的に車椅子が普及すると共に車椅子使用者の社会活動が活発になる。その結果、この車椅子用簡易組立式仮設トイレを普及させるべく、量産による産業振興への貢献も期待できる。
B 底版
B1〜B4 分割底版
1・2・3・4 支柱
1u・2u・3u・4u 上段の支柱
5・6・7・8 水平のパイプ
S1・S2・S3 目隠し用の不透明シート
Sc カーテン
9 カーテンレール
10 移動式の簡易便器
15〜17 連結パイプ
18〜29 斜め補強パイプ
1L 〜4L 脚部
1T 〜4T T字状部
C1〜C9 着脱部
21〜27 水平の補強パイプ
b1〜b3 ボルト
N 蝶ナット
28 支持バー
29 押さえバー
30 筒状部
31 基盤
34 仮設テント
B1〜B4 分割底版
1・2・3・4 支柱
1u・2u・3u・4u 上段の支柱
5・6・7・8 水平のパイプ
S1・S2・S3 目隠し用の不透明シート
Sc カーテン
9 カーテンレール
10 移動式の簡易便器
15〜17 連結パイプ
18〜29 斜め補強パイプ
1L 〜4L 脚部
1T 〜4T T字状部
C1〜C9 着脱部
21〜27 水平の補強パイプ
b1〜b3 ボルト
N 蝶ナット
28 支持バー
29 押さえバー
30 筒状部
31 基盤
34 仮設テント
Claims (11)
- 車椅子用の仮設トイレを構成する骨組を底版に立てて固定してあり、しかも該底版の高さを3cm以下とすることにより、車椅子が底版上まで乗入れ可能としたことを特徴とする車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 前記の底版が複数枚に分割された構成となっており、分割されたそれぞれの部材が折り畳み可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 前記の分割された各部材を拡げて底版として使用する際に、拡げた全分割部材の上に設ける矯正部材を有していることを特徴とする請求項2に記載の車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 車椅子用の仮設トイレを構成する骨組に手摺りパイプを設けることで、骨組を補強すると共に、車椅子と便座間の移動に際して体重を持たせられるようにしたことを特徴とする車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 車椅子用の仮設トイレの出入り口を開閉するカーテンを張出し式とし、トイレの使用中に車椅子を仮設トイレ内に取り込めるスペースを確保可能としたことを特徴とする車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 車椅子用の仮設トイレを構成する骨組が下段と上段との2段構造となっており、下段の骨組を組立てた状態で、その上に上段の骨組を組立て可能な構造となっていることを特徴とする車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 各支柱並びに下段と上段の骨組の上端の水平パイプをパイプ部先端の抜き差し構造で組立てた状態で、水平の補強パイプ並びに斜めの補強パイプの両端を前記の支柱並びに下段と上段の骨組の上端の水平パイプに側方から着脱する構造となっていることを特徴とする請求項6に記載の車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 前記の底版上に予め取付け固定してある基盤の筒状部に、骨組の下段の支柱の下端を挿入して、横からボルトを挿入して固定してあることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの項に記載の車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 前記の底版上に組立てた骨組において、出入口以外に目隠し用の不透明なシートを張って、内部が見えないように囲ってあることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの項に記載の車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 前記の仮設トイレを組立てた状態で、その上から仮設テントで覆って風除けにしたことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれかの項に記載の車椅子用簡易組立式仮設トイレ。
- 請求項1から請求項10までのいずれかの項に記載の車椅子用簡易組立式仮設トイレを組立て可能に構成されていることを特徴とする仮設トイレ組立て用の資材ユニット。
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JP2003271265U JP3102950U (ja) | 2003-09-18 | 2003-09-18 | 車椅子用簡易組立式仮設トイレ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006238911A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-14 | Fusato Otake | 仮設小便用トイレ |
JP2009006296A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Seiwa Denko Kk | 有機廃棄物の分解処理装置及びこの分解処理装置を用いた組み立てトイレ |
-
2003
- 2003-09-18 JP JP2003271265U patent/JP3102950U/ja not_active Expired - Fee Related
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