JP3102314B2 - セミトラクタの連結装置 - Google Patents

セミトラクタの連結装置

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JP3102314B2
JP3102314B2 JP07241540A JP24154095A JP3102314B2 JP 3102314 B2 JP3102314 B2 JP 3102314B2 JP 07241540 A JP07241540 A JP 07241540A JP 24154095 A JP24154095 A JP 24154095A JP 3102314 B2 JP3102314 B2 JP 3102314B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、せん断力検出機能
を備えたセミトラクタの連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】セミトラクタにトレーラを連結するため
の装置として、カプラと呼ばれる連結装置が用いられ
る。フィフスホイールカプラ(Fifth Wheel Coupler:第
5輪連結器 )がそのフルネームであって、セミトラク
タの4輪の他に、さらにもう1か所設けられる5番目の
ホイールの意味をもつ。
【0003】この連結装置は、セミトラクタのシャーシ
フレーム上面にブラケットが取付け固定される一方、ト
レーラの前側の荷重を負担し、このトレーラに設けられ
るキングピンを掴んだり放したりするジョー(爪)を備
えたカプラ本体がある。
【0004】カプラ本体前端に備えられるストッパがキ
ングピンに対してセットされると、走行中に車体に大き
な振動や衝撃が加わっても、ジョーが開いてキングピン
が外れたりするような、不用意な分離が絶対に生じない
構造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セミトラク
タには運転席を備えたキャビンと、エンジンや変速機他
の駆動機構および駆動輪が備えられるのに対して、トレ
ーラ側は従属輪と荷台が備えられているにすぎない。
【0006】したがって、荷台に何らの荷物も積載して
いない状態では、セミトラクタとトレーラとの重量差が
ほとんどなく、あるいは駆動側であるセミトラクタ側の
方が重量が多い場合もある。
【0007】このような空車の状態で走行する場合は、
セミトラクタとトレーラの重量比の関係から、降坂走行
時や制動時に、トレーラ側からの突き上げ感はほとんど
みられない。
【0008】すなわち、この状態でもセミトラクタはト
レーラを牽引して、トレーラから前後力を受けることが
なく、その結果、突き上げ感がない。しかしながら、特
性上、トレーラの荷台に荷物を積載して走行する場合が
ほとんどであり、積載許容量もきわめて大であるところ
から、トレーラ側の総重量がセミトラクタのそれをはる
かに上回る。
【0009】そのため、この状態では降坂走行時や制動
時に、セミトラクタはトレーラから前後力を受け、セミ
トレーラの運転者はトレーラ側からの突き上げ感を感じ
て、不快になることが多い。
【0010】すなわち、降坂走行時や制動時には、セミ
トラクタとトレーラのそれぞれに備えられる制動機構を
同時に作用させるようになっているが、互いの制動力の
相対比は常に一定である。
【0011】突き上げ感を解消するには、トレーラ側か
らの前後力である突き上げ力を検出して、その絶対値に
最適の制動力を作用するよう、セミトレーラとトラクタ
の制御機構を制御することが必要である。しかるに、従
来のセミトラクタとトレーラおよびこれらを連結するカ
プラには、突き上げ力を検出する手段がない。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、セミトラクタにトレー
ラを連結するための連結装置に、セミトラクタとトレー
ラからの前後力がかかることに着目し、この前後力を受
けて発生するせん断力の検出を可能化して、安全性と信
頼性の向上を図ったセミトラクタの連結装置を提供しよ
うとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するため
の本発明は、請求項1として、トレーラに設けられるキ
ングピンを把持して、セミトラクタにトレーラを連結す
るセミトラクタの連結装置において、上記セミトラクタ
に載設固定されるブラケットと、ジョーピンに回動自在
に枢支されるジョーを備え、このジョーで上記トレーラ
のキングピンを掴むことによって、上記ブラケットとと
もにトレーラをセミトラクタに連結するカプラ本体と、
このカプラ本体と上記ブラケットとの間に介設され、セ
ミトラクとトレーラのピッチングを許容するピッチング
ピンとを具備し、上記ピッチングピンは、走行中にセミ
トラクタとトレーラとの間に発生するせん断力を検出す
るせん断力検出手段を備えたことを特徴とする。
【0014】請求項2として、トレーラに設けられるキ
ングピンを把持して、セミトラクタにトレーラを連結す
るセミトラクタの連結装置において、上記セミトラクタ
に載設固定されるブラケットと、ジョーピンに回動自在
に枢支されるジョーを備え、このジョーで上記トレーラ
のキングピンを掴むことによって、上記ブラケットとと
もにトレーラをセミトラクタに連結するカプラ本体と、
このカプラ本体と上記ブラケットとの間に介設され、セ
ミトラクとトレーラのピッチングを許容するピッチング
ピンとを具備し、上記ジョーピンは、走行中にセミトラ
クタとトレーラとの間に発生するせん断力を検出するせ
ん断力検出手段を備えたことを特徴とする。
【0015】請求項3として、トレーラに設けられるキ
ングピンを把持して、セミトラクタにトレーラを連結す
るセミトラクタの連結装置において、上記セミトラクタ
に載設固定されるブラケットと、ジョーピンに回動自在
に枢支されるジョーを備え、このジョーで上記トレーラ
のキングピンを掴むことによって、上記ブラケットとと
もにトレーラをセミトラクタに連結するカプラ本体と、
このカプラ本体と上記ブラケットとの間に介設され、セ
ミトラクとトレーラのピッチングを許容するピッチング
ピンとを具備し、上記キングピンは、走行中にセミトラ
クタとトレーラとの間に発生するせん断力を検出するせ
ん断力検出手段を備えたことを特徴とする。
【0016】なお、請求項1ないし請求項3記載の上記
せん断力検出手段は、駆動コイルと検出コイルを備えた
磁歪材料からなり、これら駆動コイルと検出コイルの位
置の変化にともなう磁界の変化を検出してせん断力の検
出に換える磁歪式センサであるとしてもよい
【0017】また、上記せん断力検出手段は、歪みゲー
としてもよいまた、上記せん断力検出手段は、圧電
式センサとしてもよい
【0018】また、上記せん断力検出手段の検出結果に
もとづいて、上記セミトラクタとトレーラの制動機構に
対し、最適な制動力に制御する制御手段を備えたこと
してもよい
【0019】また、上記せん断力検出手段の検出結果に
もとづいて、上記セミトラクタのサスペンション機構を
電子的に制御する制御手段を備えたこととしてもよい
【0020】また、トレーラに設けられるキングピンを
把持して、セミトラクタにトレーラを連結するセミトラ
クタの連結装置において、上記セミトラクタに載設固定
されるブラケットと、ジョーピンに回動自在に枢支され
るジョーを備え、このジョーで上記トレーラのキングピ
ンを掴むことによって、上記ブラケットとともにトレー
ラをセミトラクタに連結するカプラ本体と、このカプラ
本体と上記ブラケットとの間に介設され、セミトラクと
トレーラのピッチングを許容するピッチングピンとを具
備し、上記ピッチングピンおよびローリングピンは、走
行中にセミトラクタとトレーラとの間に発生するせん断
力を検出するせん断力検出センサを備え、これらせん断
力検出センサがせん断力f1 ,f2 を検出することによ
り、トレーラからセミトラクタに加わる力の絶対値F
と、中心軸に対する入力角度θを、次式から求めること
ができることとしてもよい
【0021】
【数2】
【0022】以上のような課題を解決するための手段を
備えることにより、請求項1の発明では、ピッチングピ
ンは、走行中にセミトラクタとトレーラとの間に発生す
るせん断力を検出することができる。
【0023】請求項2の発明では、ジョーピンは、走行
中にセミトラクタとトレーラとの間に発生するせん断力
を検出することができる。請求項3の発明では、キング
ピンは、走行中にセミトラクタとトレーラとの間に発生
するせん断力を検出することができる。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1は、セミトラクタSに連結
装置であるカプラKを介してトレーラTが連結された状
態を示す。
【0028】上記セミトラクタSの図示しないインスト
ルメントパネル内には、CPUからなる制御回路Cが収
容されていて、上記カプラKに備えられる後述するせん
断力検出手段25からの検出信号を受けるよう電気的に
接続される。
【0029】また、セミトラクタSに備えられる制動機
構Baと電子サスペンション機構DおよびトレーラT側
の制動機構Bbは、それぞれ上記セミトラクタSの制御
回路Cに電気的に接続されていて、制御信号を受けるよ
うになっている。
【0030】なお、ユーザ側の希望など、必要に応じて
トレーラT側に電子サスペンション機構を備え、制御回
路Cと電気的に接続しても何ら問題がない。上記連結装
置であるカプラKは、図2および図3に示すように構成
される。
【0031】すなわち、波形に形成されるサブベース1
が、セミトラクタSに直接取付け固定される。このサブ
ベース1上で、左右両側に矩形状にブラケット2,2が
固着される。
【0032】それぞれのブラケット2の長手方向両端部
から中心部に亘って斜め上方に傾斜する支脚3,3が設
けられ、これら支脚3,3の上端縁に沿ってカラー4が
固着される。
【0033】このカラー4は、後述するカプラ本体5の
走行方向に沿う中心軸Laとは直交する方向の中心軸L
bに沿い、かつこの左右対称位置に一対設けられるもの
である。
【0034】それぞれのカラー4の中空部には、ピッチ
ングピン6が遊挿される。上記ピッチングピン6は、そ
の中央部が上記カラー4に遊挿され、その両端部はカラ
ー4から突出して、カプラ本体5を構成するカプラベー
スに遊挿される。
【0035】ピッチングピン6の一端部はカプラベース
5に掛止され、他端部は押えボルトが締結され、カプラ
ベースに取付け固定される。このようにして上記ピッチ
ングピン6は、その中央部がカラー4を介して上記ブラ
ケット2側に掛合され、両端部がカプラベース5側に掛
合される。しかも互いに遊合状態にあるところから、ピ
ッチングピン6を介してブラケット2とカプラベース5
とが回動自在に枢支されることとなる。
【0036】走行方向に沿うカプラベース5の中心軸L
aと、上記一対のピッチングピン6,6が設けられる中
心軸Lbとの交差位置には、左右対称状の一対のジョー
7,7が、ジョーピン8を介してカプラベース5に回動
自在に枢支される。
【0037】上記ジョー7の内周部は半円状に形成され
ていて、同図に示すように互いの内面が接する状態にあ
るとき、真円状になる。すなわち、上記トレーラTに設
けられるキングピンPを掛止するようになっている。
【0038】カプラベース5にはロックガード9の一端
部がバネ体10を介して枢支される。このロックガード
9の他端部は上記ジョー7の真円状の合わせ部まで延出
されており、しかもバネ体10によってジョー7の下面
に当接するよう弾性的に押圧付勢されている。
【0039】上記ジョー7の両側部には、平面視で略コ
字状に形成されたヨーク11の両側部が位置している。
このヨーク11の中央部面には垂直方向にガイドピン1
2が固着されていて、ガイドピン12のヨーク11から
の突出部はカムプレート13に設けられるカム孔14に
挿入される。
【0040】上記カムプレート13は、その一端部がカ
プラベース5端部にピン15を介して回動自在に枢支さ
れており、他端部にはリリースレバー16の先端部が掛
止される。すなわち、リリースレバー16を操作してカ
ムプレート13を回動変位するのにともない、このカム
孔14に掛合するガイドピン12が走行方向に沿う中心
軸Laに沿って変位し、よってヨーク11が一体に変位
する。
【0041】ヨーク11の両側端部は上記一対のジョー
7,7に掛合しているところから、ヨーク11の位置に
応じてジョー7,7が開閉動作するようになっている。
上記ガイドピン12は、ヨークシャフト17に一体的に
連結される。カプラベース5から突出するヨークシャフ
ト17の端部にクッションラバー18を介して調整ナッ
ト19が螺合され、かつカプラベース5内側面とガイド
ピン12との間のヨークシャフト17にはコイルバネ2
0が巻装される。
【0042】すなわち、コイルバネ20の弾性力によっ
て、調整ナット19はクッションラバー18を介して常
にカプラベース5外側面に当接し、かつガイドピン12
を介してヨーク11両側部がジョー7,7に当接するよ
う付勢される。
【0043】上記カプラベース5には、セカンダリーロ
ック21の一端部が回動自在に枢支される。このセカン
ダリーロック21の他端部には、セカンダリーロックレ
バー22が掛止されている。
【0044】このようにして構成されるカプラKであっ
て、ここにトレーラTを連結する場合は、図4に示すよ
うに、予めジョー7,7を開放状態にしておく。そし
て、トレーラTのキングピンPに向かってセミトラクタ
Sを後退させ、キングピンセンターに合わせる。
【0045】セミトラクタSの後退を継続すると、トレ
ーラTのキングピンPはロックガード9の自由端部を押
し下げながら掛合する。キングピンPがジョー7,7の
所定位置に到達したとき、キングピンPはジョー7,7
にロックされる。そして、ロックガード9はキングピン
Pの抜けを二次的に阻止する。すなわち、図2に示す状
態となる。
【0046】連結時、ヨーク11がジョー7,7との間
に完全に嵌合しているかどうかを確認する必要がある。
その方法としては、カプラベース5から突出しているヨ
ークシャフト17の先端が引っ込んで、クッションラバ
ー18を介して調整ナット19とカプラベース5とが接
触しているか否かの確認を行う。
【0047】同時に、リリースレバー16とセカンダリ
ーロックレバー22が,もとの状態に戻ったことも確認
する必要がある。このようにして、カプラKを介してト
レーラTがセミトラクタSに連結された場合、上記制御
回路Cにトレーラ連結信号が入力されるとともに、セミ
トラクタS側の電気回路およびエア回路は、トレーラT
側の電気回路およびエア回路と互いに図示しない接続器
によりそれぞれ接続される。
【0048】カプラKからトレーラTを分離するには、
セカンダリーロックレバー22を手前に持ち上げて、カ
プラベース5のリブに掛けてから、リリースレバー16
を操作して手を放しても止まるところまで引っ張る。こ
のときはまだ、ジョー7,7はキングピンPをロックし
た状態を継続する。
【0049】ついで、セミトラクタSを前進させる。ジ
ョー7,7は自由になっているので、ジョーピン8,8
を中心に左右に開いて、キングピンPはジョー7,7か
ら抜け出ることとなる。
【0050】なお、このときロックガード9がバネ体1
0の作用によって一対のジョー7,7の間に入り込み、
次の連結作業を容易化するとともに、不正確な連結を阻
止する。
【0051】このようなカプラKにおいて、上記ピッチ
ングピン6に備えられるせん断力検出手段であるせん断
力検出センサ25は、図5に示すように構成される。こ
こでは磁歪式荷重センサとしての、せん断力検出センサ
25が採用される。すなわち、磁歪方式のセンサは、磁
性材料の透磁率が機械的応力によって変化するという原
理を応用して製造される。
【0052】一般の磁性材料は圧縮力が加えられると、
その応力方向の透磁率が低下し、直角方向の透磁率が増
加することが知られている。そして、引張り力を加える
と、これと逆の傾向が生じる。
【0053】そこで、図6に示すように、磁歪材料aの
中央部に、4個の小孔b…を設け、この鉄心に直交する
ように4個の小孔に巻線cを施す。一次コイルである駆
動コイルd1 と二次コイルである検出コイルd2 は直交
しているため磁気的結合がなく、通常の状態では駆動コ
イルd1 に電流を流しても検出コイルd2 に電圧は発生
しない。
【0054】圧縮応力が鉄心に作用すると応力方向の透
磁率が低下し、磁束は加えた応力に比例して横方向に流
れたがる。駆動コイルd1 に交流を加え、検出コイルd
2 側に電流計を接続すれば、加えた力に比例した電流値
を読むことができる。すなわち、圧縮力検出センサとし
て利用できる。
【0055】一方、せん断力は、図7(A),(B)に
示すように、せん断方向に対して45°回転した方向
で、圧縮力と引張り力が直交しているものとみなすこと
ができる。このせん断力が作用する場合は、鉄心の4個
の小孔の位置を45°回転させることにより、せん断力
検出センサとして利用できることとなる。
【0056】再び図5に示すように、本発明において
は、上記ピッチングピン6として、金属製のピン本体6
Aの軸方向に沿う中央部が上記ブラケット2側に設けら
れるカラー4に遊挿され、両端部がカプラベース5に遊
挿される。
【0057】このピン本体6Aの軸心に沿って孔部26
が設けられ、中空状になっている。孔部26の一端部に
は、ピン本体6Aとは異質の金属ケース27が挿嵌され
るとともに、この金属ケース27内に磁歪材料aが充填
される。そして、この磁歪材料aには、先に説明したよ
うな駆動コイルと検出コイルが成形されている。
【0058】ピン本体6Aの孔部26他端部にも、ピン
本体6Aとは異質の金属ケース27が挿嵌されるととも
に、この金属ケース27内に磁歪材料aが充填される。
この磁歪材料aにも、駆動コイルと検出コイルが成形さ
れている。
【0059】各磁歪材料aを連通する孔部26には、一
方(図の右側)の磁歪材料aに成形される駆動コイルと
検出コイルに電気的に接続するための図示しないハーネ
スが挿通される。孔部26の(左側)端部にはプリント
基板28が収容され、ハーネスを介して互いの磁歪材料
a,aのコイルに電気的に接続される。
【0060】先に図1で説明する左右一対のピッチング
ピン6,6は、それぞれこのようにして構成されるせん
断力検出センサ25を備えている。各せん断力検出セン
サ25はアンプに結線され、4極コネクタを介して電
源、アース、A電圧、B電圧に結線されるようになって
いる。
【0061】走行にともなってセミトラクタSおよびト
レーラTそれぞれに発生するピッチングは、これらを連
結するカプラKに備えられるピッチングピン6によって
許容される。
【0062】上記ピッチングピン6はカラー4とブラケ
ット2を介してセミトタクタSに掛止されるとともに、
カプラベース5を介してトレーラTに掛止されるところ
から、実質的にセミトラクタSとトレーラTとを連結す
る部材であり、走行にともなってセミトラクタSとトレ
ーラTから前後力を受ける。
【0063】このような前後力により、ピッチングピン
6Aに備えられるせん断力検出センサ25の磁界に歪み
が発生する。各せん断力検出センサ25はその歪み量を
検出してせん断力としてとらえる。
【0064】各せん断力検出センサ25は、その検出信
号を制御回路Cへ送る。ここでは、セミトラクタSとト
レーラTとの個々の最適な制動力を設定判断し、それぞ
れの制動機構Ba,Bbへ制御信号を送る。
【0065】各制動機構Ba,Bbは最適な制動力を作
用させ、結果として、降坂走行中であっても、あるいは
制動時であっても、トレーラT側からの突き上げ感が解
消され、不快感から開放される。
【0066】降坂走行中、あるいは制動時におけるせん
断力検出センサ25に関わるフローは、図8から説明で
きる。すなわち、ステップS1でセミトラクタSにカプ
ラKを介してトレーラTを連結した信号が入力され、走
行中はステップS2でピンセンサであるせん断力検出セ
ンサがせん断力を検知し、その結果、ステップS3でト
ラクタ側の制動力とトレーラ側の制動力が制御される。
【0067】また、せん断力検出センサ25の検出信号
から、セミトラクタSに備えられる電子サスペンション
機構Dの制御をなすことも可能であり、運転者は快適な
乗り心地が得られる。
【0068】上記電子サスペンション機構Dに関わるフ
ローは、図9から説明できる。すなわち、ステップS1
でセミトラクタSにカプラKを介してトレーラTを連結
した信号が入力され、走行中はステップS2でピンセン
サであるせん断力検出センサがせん断力を検知し、その
結果、ステップS3で電子サスペンション機構Dに対す
る制御がなされる。
【0069】なお上記実施例においては、ピンセンサで
あるせん断力検出センサ25をピッチングピン6に備え
るようにしたが、これに限定されるものではなく、ジョ
ーピン8に備えるようにしてもよい。
【0070】ジョーピン8は、トレーラTからの上下荷
重を受け難い反面、突き上げ感となる前後力を受けてせ
ん断力が発生し易い条件にある。そのため、せん断力の
検出をより効果的に検出できる。
【0071】さらにまた、ピンセンサであるせん断力検
出センサ25を、上記キングピンPに備えるようにして
もよい。この場合、キングピンPはトレーラTに設けら
れているところから、電気配線などの条件で難点がある
が、せん断力を検出するには好都合の位置にある。
【0072】これらジョーピン8もしくはキングピンP
にせん断力検出センサ25を設ける場合の構成は、先に
ピッチングピン6に設ける場合と同様でよく、したがっ
て新たな説明は省略する。
【0073】また、上記実施例においては、一対のピッ
チングピン6,6を走行方向とは直交する方向の中心軸
Lbに備えており、カプラKの揺動方式として、いわゆ
るローリングなしの一軸式カプラに適用して説明したこ
とになる。
【0074】これに対して、同じカプラとして、ローリ
ングありの二軸式カプラが存在することは周知である。
この種のカプラにも上記せん断力検出センサ25を備え
ることができ、同様の制御が可能である。
【0075】しかも、この二軸式カプラであれば、トレ
ーラ側から突き上げられる力の絶対値と、その向き(中
心軸に対する傾き角度)が算出できる。図10に示すよ
うに、二軸式カプラの場合は、中心軸Lbに沿って先に
説明した一対のピッチングピン6,6を備えることの他
に、直交する中心軸Laに沿って一対のローリングピン
60,60が設けられる。
【0076】これらローリングピン60,60の構成
は、ピッチングピン6のそれと全く同一であり、これら
内部にせん断力センサ25を収容することも変わりがな
い。走行中に各ピンがせん断力f1 ,f2 を検出する。
この値を下記(数3)の1式に代入する。
【0077】
【数3】
【0078】上記(1)式を展開すれば、(2)式で力
の加わる角度θがわかり、(3)式で力Fの絶対値がわ
かる。したがって、特にトレーラTの制御機構Bbに対
する制御がより正確なものとなる。
【0079】なお、一軸式カプラの場合においても、図
11に示すように、ピッチングピン6,6がカプラ中心
軸Lbとは所定間隔を存して平行に、すなわちオフセッ
トして設けられている場合がある。
【0080】この種の構成では、左右のせん断力検出セ
ンサ25,25の出力差により、下記(数4)を展開す
れば、力の加わる角度θおよび力Fの絶対値を求めるこ
とが可能となる。
【0081】
【数4】
【0082】上記実施の形態では、せん断力検出センサ
25として磁歪式センサを適用して説明したが、これに
限定されるものではなく、歪みゲージであってもよく、
圧電式センサであってもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項3の発明によれば、セミトラクタにトレーラを連結す
るための連結装置に、セミトラクタとトレーラから前後
力がかかることに着目し、この前後力を受けて発生する
せん断力の検出を可能化して、安全と信頼性の向上を図
れるなどの効果を奏する。
【0084】
【0085】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す、セミトラクタと、
連結装置であるカプラおよびトレーラの概略の側面図。
【図2】同実施の形態の、カプラの下面図。
【図3】同実施の形態の、カプラの側面図。
【図4】同実施の形態の、カプラの開放状態の下面図。
【図5】同実施の形態の、せん断力検出センサを収容し
たピッチングピンの縦断面図。
【図6】同実施の形態の、磁歪式せん断力検出センサの
構成原理図。
【図7】(A)は、同実施の形態の、磁歪式せん断力検
出センサ野構成図。(B)は、検出状態を説明する図。
【図8】同実施の形態の、制動機構に対するフローチャ
ート図。
【図9】同実施の形態の、サスペンション機構に対する
フローチャート図。
【図10】同実施の形態の、二軸式カプラでのせん断力
検出を説明する図。
【図11】同実施の形態の、ピッチングピンがオフセッ
トされた状態でのせん断力検出を説明する図。
【符号の説明】
S…セミトラクタ、T…トレーラ、K…連結装置(カプ
ラ)、2…ブラケット、P…キングピン、5…カプラ本
体(カプラベース)、6…ピッチングピン、25…せん
断力検出センサ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレーラに設けられるキングピンを把持し
    て、セミトラクタにトレーラを連結するセミトラクタの
    連結装置において、 上記セミトラクタに載設固定されるブラケットと、 ジョーピンに回動自在に枢支されるジョーを備え、この
    ジョーで上記トレーラのキングピンを掴むことによっ
    て、上記ブラケットとともにトレーラをセミトラクタに
    連結するカプラ本体と、 このカプラ本体と上記ブラケットとの間に介設され、セ
    ミトラクとトレーラのピッチングを許容するピッチング
    ピンとを具備し、 上記ピッチングピンは、走行中にセミトラクタとトレー
    ラとの間に発生するせん断力を検出するせん断力検出手
    段を備えたことを特徴とするセミトラクタの連結装置。
  2. 【請求項2】トレーラに設けられるキングピンを把持し
    て、セミトラクタにトレーラを連結するセミトラクタの
    連結装置において、 上記セミトラクタに載設固定されるブラケットと、 ジョーピンに回動自在に枢支されるジョーを備え、この
    ジョーで上記トレーラのキングピンを掴むことによっ
    て、上記ブラケットとともにトレーラをセミトラクタに
    連結するカプラ本体と、 このカプラ本体と上記ブラケットとの間に介設され、セ
    ミトラクとトレーラのピッチングを許容するピッチング
    ピンとを具備し、 上記ジョーピンは、走行中にセミトラクタとトレーラと
    の間に発生するせん断力を検出するせん断力検出手段を
    備えたことを特徴とするセミトラクタの連結装置。
  3. 【請求項3】トレーラに設けられるキングピンを把持し
    て、セミトラクタにトレーラを連結するセミトラクタの
    連結装置において、 上記セミトラクタに載設固定されるブラケットと、 ジョーピンに回動自在に枢支されるジョーを備え、この
    ジョーで上記トレーラのキングピンを掴むことによっ
    て、上記ブラケットとともにトレーラをセミトラクタに
    連結するカプラ本体と、 このカプラ本体と上記ブラケットとの間に介設され、セ
    ミトラクとトレーラのピッチングを許容するピッチング
    ピンとを具備し、 上記キングピンは、走行中にセミトラクタとトレーラと
    の間に発生するせん断力を検出するせん断力検出手段を
    備えたことを特徴とするセミトラクタの連結装置。
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