JP3102061U - 大径回転体のシール装置。 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏心巾が小、耐熱性が大、気密性が大、コストが安く、ノーメンテナンス化、耐久性が大である。
【解決手段】駆動源によって回転駆動される円筒体と、その周囲に配置された固定体とのシール装置であって、前記円筒体のR面と固定体の平面とがL字形に交差接面し、R面と平面を有し、R面と平面において、周方向の両端の1方が雌状になり、また逆の1方は雄状になり、お互いが重り合い、シールどうし、また、たて、よこの側面がクロスし、周方向に対して常に、たて方向がシールどうし接面し、シールがR面を平面とシールどうしが常に3次元の接面状態になるシールを円筒外周分、複数設け、そのシールの平面部に穴を設け、固定体にスライド接着し、また、シールどうしを連結した。
【選択図】図1

Description

〔技術分野〕
本発明は、例えば、各種多様の産業廃棄物処理設備、石灰石、アルミナ、コークス、セメント、炭化品等の製造設備に使用される一重筒や2重筒等のロータリーキルン、ロータークーラー、ロータリードライヤ等の回転体と、その周囲に設置された固定体(ハウジング等も含む)とのガス等のシールを行う大径回転体のシール(気密)装置に関するものである。
〔背景技術〕
従来のセメント等の焼成設備や、ペーパースラッジ等の炭化設備において使用されるロータリーキルンとその周囲のフードやハウジング(固定体)との間のエアー(ガス、空気)シールは、ラビリンス、バンドシール、パッキン付バンドシール、バネ圧分割シール、その他、前記の複合的な使用等、やその他、特許関係公報等にも各種のシール方法が提案されている。
〔発明の開示〕
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記ラビリンスシールや各種バンドシール、その他複合使用等のものでも、シール作用が十分でなく、特に最近では、ダイオキシン等の環境問題もあり、公害の発生をなくす為、燃焼、炭化、焼成等が高温で行われ、特にロータリーキルンの2重筒式の内筒や、燃焼室近くのシール部は一段と高温になり、また装置も大型化して来ており、その為、製作上の真円化が大変難しく、また高温の為に、重量の関係上からも変形が手伝い偏心巾も大きくなり、耐熱性の点からもシールのライフサイクルが大変短くなっているのが現状である。よって偏心巾、耐熱性、気密性、コスト、ノーメンテナンス化、耐久性等各種の条件を総合的に解決する為に、まさに前記諸問題を全て解決する夢の大径回転体のシール装置を提供することを目的とする。
〔発明が解決しようとする手段〕
請求項1記載の同装置は駆動源によって回転駆動される円筒体と、その周囲に配置された固定体とのシール装置であって、前記円筒体のR面と固定体の平面とがL字形に交差接面し、R面と平面を有し、R面と平面において、周方向の両端の1方が雌状になり、また逆の1方は雄状になり、お互いが重り合い、シールどうし、また、たて、よこの側面がクロスし、周方向に対して常に、たて方向がシールどうし接面し、シールがR面を平面とシールどうしが常に3次元の接面状態になるシールを円筒外周分、複数設け、そのシールの平面部に穴を設け、固定体にスライド装着し、また、シールどうしを連結したことを特徴とする、
〔発明の効果〕
前記の大径回転体のシール装置においては、円筒外周に対して複数のシールが重り合って1周しており、前記固定体の平面と円筒体のR面(回転体)がL字形に交差接面しており、シールの平面と固定体の平面とが密接面になり、また、円筒体のR面とシールのR面も密接面になり、なおかつ、各シールの重り合い部が3次元(複数次元)にてたて、よこの側面がクロスしており、特に周方向に対してのたて側面どうしが常に接面(密接)しており、円筒体の回転による偏心の為の凸、凹バランスも、前記のシール平面部のスライド穴の動き(スライド装着)で吸収して、もちろん、シールどうしの連結により円筒体への密接を行う、また連結部に緊張手段としてコンプレションスプリングを使用することにより一段と密封(密接)性を高め、チエンやワイヤー等で1本のもので2重にリングを作り、その1重分の下部へウエイトを装着したりすれば高温下でのスプリング使用に代えることも出来るのである。
〔発明を実施するための最良の形態〕
ロータリーキルン等の外径の大きいもので偏心巾の大きいものは、シールの分割数を多くして対応することがよい。
〔実施例〕
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。図1は本発明の一実施の形態に係る大径回転体の気密装置の部分説明図である、図2の2−1はシール単体の部分斜視図、2−2は、シールと円筒体(固定体も同図になる為に略す)のシール部弾性体シール材の溝の断面図、図3はシールのスライド穴の動き方向部分説明図、図4はシールスライド装着部分断面説明図、図5、6、7、8は各種ウエイト方式の緊張手段の分断面説明図である。
図1は請求項1の基本的な構成図であり、シール(2)を固定体(1)に円筒体(5)の周囲に複数(円周分)の重ね合せをし、固定体側(図1の4及び図4の4)の穴にスライド装着(ボルトにて)する、この時、シールがスムーズに上下等移動スベリする様にスライド安定ブッシュ(図4−11)を有して、なおシール押えプレート(図4−9)の上からボルト締めを行う、もちろん前記ブッシュの厚みは基本的にはシールと同厚だがスライド性を考え、多少プラス又はマイナスにする、そして、円筒体の全周に図2の8のシール複数次元(3次元)接面続部を反対側の面の別のシール部を食い込ませながら装着する。そして図1及び2の6のシール連結用ナットに連結金具(図9の9−1)にて円周分連結をする、また必要なら複数円周分行うことが出来る。また、ワイヤーやチエン等のフレキシブルなもので輪を作ってシールを密着させて、シールをフリー連結することも任意である、なお前記、金具取付の場合も、ワイヤーやチエン等の場合も途中にテンション調整装置(これは固定式であり、手動調整の為、緊張手段とは言わない)としてボルト&ナット等にて円周分の長さを調整する手段を有することも任意である。それは金属等の使用時間等によってのゆるみや、熱等によるのび等の変化の為である、以上は図9、又は10で示す通りである。これは後記するが高温の2重筒の内筒等のシール部では、シールを円筒に密着させる為の方法として(特に重力により下半円部分がクリアランスが多くなる)緊張手段としてのコンプレーション(圧縮)スプリング等は熱の為に金属変化が生じてしまい、短時間で破損してしまうからである。またシールとシールの側面(周方向に対して、R面と平面ともよこ側面接面部)にクリアランスが出来ても実質的には密封状況を作っている、それは複数次元(3次元)による固定体の平面と円筒体のR面とシールの平面とR面とそのシールどうしの平面、たて面、よこ面、及びたて側面、よこ側面が接面しており、シールのよこ側面部は温度状況により寸法が変化等して、すき間が出来るが、たて側面部は常に一体的に密接させており、温度変化の為にも、同調の為、クリアランスが出来ないのである。よって円筒R面と固定体平面とが大変理想的なシール状況を生み、かつ偏心巾に関しても、シールのスライド接着穴の大きさで対応出来るのである。(もちろん偏心巾は、スライド穴より同安定ブッシュの外径をマイナスした分になるのである。なお実際の製作については1200度に近くなるので(内筒又は燃焼室近く)ステンレスのSUS310Sや耐熱ステンレスいものを使用するか、セラミック等も考えられる。
なお、次に請求項2のものについて説明するが図2の(2−2)はシール接面部(気密のための密着面)に弾性シール体を組み込んだものであり、これは請求項1に対して、さらに気密性を一段と高めることが出来るのである。なお上記のものは一般的な自然接面圧だが、請求項9のごとく、図12はボルト式の調整型であり、図13は緊張手段付の(バネの圧力等も合せて利用して自動的に接面圧を調整する)タイプである。
請求項3は上記シール連結部に緊張手段を用いるものであり、前記にも説明したが手動ではなく、自動的に行うと言う事であり、シールを常に円筒体に密着させるためであり、一般的にシール連結部の途中に1ヶ所又は複数使用する、またこのバネの代りに高温部の所へはウエイトを使用する、一部前記したが、チエンやワイヤーがシールの外周部に2重リングを作り、その1重リング部の下部へウエイトを装着してシールを円筒体に密着させるのである。また前記の複合使用も行うことが出来る。
図6は、フリーバランス方式と言って、シールの上半円部と下半円部とを符号19のアタッチメントを使用し、上下に分離し、符号15の支点(滑車、フック等も含む)を介して上半円部と下半円部のシールを結んで(チエンやワイヤー等で)重量:ウエイト)の均一性を作ることによって(天秤状態)シールの円筒面への接面圧力を少さくしてシールの摩耗を少なくするのである。(必要最低限の圧力である)また図7はアンバランス方式と言って一般に2種の連結方法があり(図7の(7−1)と(7−2)のごとく上半円部と下半円部とを支点を通して連結する、これは下半円部の圧力を少々強くする場合に用いるのである。よって荷重方法は図7の2種である。
なお、図8はセパレートバランス方式のもので図8のごとく、上半円部と下半円部とも各自に支点を設けて、個別のウエイトを装着するものであって、各種の機械、原料、重量、温度、速度等の条件下での任意の為の方法である
〔その他の変更例及び追加例〕
当方が実際に使っているロータリーキルンは1800φのもので(内筒1200φ)あり外筒の偏心巾は約30mmの為、1.6%であり、シールは全周で36枚としたのでクロス角度(シールとシールの重り角度)を10度とした、前記したが製作方法は各種ありクロス部の方法も各種あるが、基本はR面と平面とが同一のシール体である事がポイントであり、複数次元(3次元)にて前記2面とも重続接面する点であり、偏心巾に対する密封性(気密性)を保つ点は請求項1に全ての基本的な考えが集約されるが、前記各請求項のごとく任意の方法にて行うことが出来る。
〔その他の発明の効果〕
本発明の結果、今まで、特に燃焼、炭化、焼成等においてガス(空気等含む)もれの為に計算では出ない化学変化や、効率等の悪化が非常に少なくなり、また、操作性も非常に安定化し、しかも、品質の一定化とオイル等の燃費の減少にもなり、大巾な偏心や高熱の為のシール破損に伴うガスもれが非常になくなり、工場での効果が大変期待され、しかもコストが安くて、しかも、メンテナンス不要で、ロングライフのシールであるから、今後急速に使われると思われる。
本発明、請求項の1、2、3に係る、実施の形態に係る大径回転体シール装置の主要部分説明図。 本発明のシール単体の部分斜視説明図と同シールと円筒体(回転体)とのシール溝部の部分断面説明図。(2−1)及び(2−2) 本発明のシールのスライド穴のスライド巾に対する動作の部分正面説明図。 本発明のシールのスライド装着の部分断面説明図。 本発明のシールの緊張手段のWリングタイプの荷重(ウエイト)方法の部分断面説明図。 本発明のシールの緊張手段のバランス方式の部分断面説明図。 本発明のシールの緊張手段のアンバランス方式の部分断面説明図。 本発明のシールの緊張手段のセパレート方式の部分断面説明図。 本発明のシールのフリー連結金具の斜視図と同緊張手段の弾性体(スプリング)の斜視図と同フリー連結(手動調整用φ)ボルト&ナット組の総合的連結部分説明図。(9−1)及び(9−2)及び(9−3)。 本発明のシールのフリー連結のチエン、(ワイヤー等も含む)と同、緊張手段の弾性体等(スプリング)の側面図と同、フリー連結(手動調整φ)ターンバックルの側面図と総合的連結部分説明図。(10−1)及び(10−2)及び(10−3)。 本発明のシールのフリー連結の3次元(複数次元)の接面重接部が別々のシールにあるタイプのシールでこれは変形型タイプでもちろん平面及びR面にて共用接面重接部をもち、その部分断面説明図。 本発明のシール部の平面(円筒回転体も含む)と固定体との接面部でシール溝の上に押し出し用、ボルト&ナット(W)システムの付いた押し出し(シール材を出す)装置(手動式)の部分断面説明図。 本発明のシール部のR面(固定体の平面も含む)と円筒回転体R面との接面部でシール溝の上にスプリング(緊張手段付)等の付いたピンを段付にて、設け安全接押をする(シール材を押し出す)装置(自動的)の部分断面説明図。
符号の説明
1 固定体 16 シールつり上げワイヤー(チエン含む)
2 シール 17 シール押出しボルト組
3 スライド穴 18 シール押出しピン
4 固定体側穴 19 アタッチメント
5 円筒体(回転体) 20 シールのフリー連結金具
6 シール連結金具用ナット 21 チエン(ワイヤー等含む)
7 シール溝(弾性体シール) 22 ターンバックル
8 シール複数次元接面続部 23 フックボルト
(3次元) 24 変形型シールの接面重続の部分断面
9 シール押えプレート 説明図(R面&平面とも同一図で示
10 ボルト用タップ分 す)(請求項1及び5のもの)
11 スライド安定ブッシュ 25 バネ止め
12 ウエイト(荷重分) 26 シール材
13 シール上半円部 27 スプリング
14 シール下半円部 28 Wナット
15 支点(滑車、フック等含む)29 たて側面部
30 パーティングライン(PL)

Claims (7)

  1. 駆動源によって回転駆動される円筒体と、その周囲に配置された固定体とのシール装置であって、前記円筒体のR面と固定体の平面とがL字形に交差接面し、R面と平面を有し、R面と平面において、周方向の両端の1方が雌状になり、また、逆の1方が雄状になり、シールどうし、お互いが重り合い、また、R面と平面において、両面とも、周方向のたての側面(符号29)と周方向のよこの側面(符号30)とがクロスし、周方向に対して常に、周方向のたての側面同士が接面する前記シールを円筒外周分、複数設けられ、シールの平面部に穴を設け、固定体にスライド装着され、シールどうしを連結することを特徴とする、大径回転体のシール装置。
  2. 上記シールの接面部に溝を設け、シール材を装着したことを特徴とする、請求項1の大径回転体のシール装置。
  3. 上記シールの連結部に緊張手段を設けることを特徴とする、請求項1又は2の大径回転体のシール装置。
  4. 上記シールにおいて、平面部に穴を有しないシールと穴を有するシールを装着することを特徴とする、請求項1又は2又は3の大径回転体のシール装置。
  5. 上記シールの構部の上にシール押し出装置を有したことを特徴とする、請求項1−4のいずれか1項の大径回転体のシール装置。
  6. 上記シールの連結部に緊張手段として、スプリング又はウエイト又はその両方を装着したことを特徴とする、請求項1−5のいずれか1項の大径回転体のシール装置。
  7. 上記シールにオイルキャップ又はグリスニップル又はその両方を装着したことを特徴とする、請求項1−6のいずれか1項の大径回転体のシール装置。
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