JP3101736U

JP3101736U - 金属製品用吸着保持具

Info

Publication number: JP3101736U
Application number: JP2003272542U
Authority: JP
Inventors: 克彦尾関
Original assignee: クロバー株式会社
Priority date: 2003-11-18
Filing date: 2003-11-18
Publication date: 2004-06-17
Anticipated expiration: 2009-11-18

Abstract

【課題】
裁縫用の縫い針等の金属製品を磁石の磁力を利用して吸着保持する場合に、吸着保持された金属製品を吸着面から容易に取り外せ、かつ保管・携帯にも適した利便性の高い吸着保持具を提供する。
【解決手段】
金属製品を吸着保持する、水平若しくは略水平の表面に、針類等を指先で摘みやすくするための凹部が形成されている。好ましくは、吸着面の中心部には、凹溝が形成されており、かつ吸着保持された金属製品を覆うように装着可能なカバーキャップを具備している。
【選択図】図１

Description

本考案は、金属製品用吸着保持具、さらに詳しくは、裁縫用の縫い針、待ち針などの針類やその他の金属製小物類を、磁石の磁力を利用して吸着し、保持しておくのに用いられる吸着保持具に関するものである。

周知のとおり、裁縫用の縫い針、待ち針などの針類は、使用しないときには、クッション材などで形成された針山（針刺し、ピンクッション）に針を突き刺すようにしているのが、一般的である。一方で、裁縫用の針山としても利用できる、磁石の磁力を利用した針類等の集合器も提案されている。たとえば、従来の上記集合器Ｂは、図４に示すように、各種のピンや針などの金属製小物類を必ず容器の中心部に集合させておくことができ、危険性の多い小物類でもその散逸を防止して確実にかつ強固に保持しておくことができる。
実公平４−２２号公報

しかしながら、上記集合器Ｂにおいては、裁縫用の縫い針、待ち針などの針類を取扱う場合に、次のような不具合を生じていた。

すなわち、上記集合器Ｂは、図５に示すように、金属製品Ｎを吸着させる面の中心部は水平面であるため、金属製品Ｎが吸着面９０に密着し、金属製品Ｎを吸着面９０から離脱させる作業を容易に行うことができないものとなっていた。特に、その金属製品Ｎが裁縫用の縫い針、待ち針などの針類の場合、所望の針を取り出す作業は容易ではなかった。指先の爪を利用したとしても、爪が長ければ、かろうじて取り出せるとしても、爪が短い場合だと、吸着面９０から所望の針を指先で摘む作業は極めて困難なものとなっていた。また、磁力が強く、強固に吸着されているため、無理に摘もうとすると、怪我をする虞れもあり、危険性を伴っていた。さらに、保管または携帯する場合にも、針類を吸着させたままの状態では、針類が散逸したり、怪我をする虞れもあり、不便なものとなっていた。

本考案は、このような事情のもとで考え出されたものであって、裁縫用の縫い針、待ち針などの金属製品を、磁石の磁力を利用して吸着保持しておく場合に、吸着保持された金属製品を吸着面から離脱させる作業を容易に行うことができ、かつ保管・携帯にも適した利便性の高い金属製品用吸着保持具を提供することを、その課題とする。

上記の課題を解決するため、本願考案では、次の技術的手段を講じている。

本願考案によって提供される金属製品用吸着保持具は、金属製品を吸着保持する、水平若しくは略水平の吸着面に、金属製品を指先で摘みやすくするための凹部を設けたことを特徴としている。

本願考案の好ましい実施の形態によれば、上記吸着面の中心を通るように、凹溝が形成されている。

さらに、本願考案の好ましい実施の形態によれば、吸着保持された金属製品を覆うように装着可能なカバーキャップを具備している。

このような構成によれば、水平若しくは略水平の吸着面と、吸着された金属製品本体の間に隙間が発生することにより、爪が短い場合であっても、また、複数の金属製品の中から所望の金属製品を摘む場合や、最後に残った金属製品を摘む場合であっても、金属製品を指先で容易に摘むことができ、効率よく作業することができる。また、金属製品を吸着保持した状態で保管または携帯する場合には、カバーキャップを装着することにより、金属製品の散逸を防止し、また、怪我をする虞れもなく安全である。

本願考案のその他の特徴および利点は、以下に行う考案の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。

以下、本願考案の好ましい実施の形態を、具体的に説明する。

図１は、本願考案に係る金属製品用吸着保持具Ａの一実施形態を示す斜視図である。この金属製品用吸着保持具Ａは、本体部１とカバーキャップ２とで構成されている。図２は、本体部１の断面図である。本体部１は、下部材３、上部材４、鉄板５、磁石６を具備して構成されている。

本体部１は、たとえば合成樹脂製であり、下部材３と上部材４の２つの樹脂成形部材を組み合わせることによって内部が中空のケース状に組み立てられたものである。図２によく表れているように、下部材３の内部には、上方に突出した２種類の高さの突起部１０、１１が設けられている。突起部１０はその頂部に鉄板５を載置するためのものであり、突起部１１は鉄板５および磁石６の位置がずれないように固定しておくためのものである。同様に、上部材４の内部にも、下方に突出した突起部１２が設けられている。また、上部材４の外表面には略水平の吸着面１３が形成されており、その中心を通るようにして断面が円弧状の凹溝２０が設けられている。

下部材３の突起部１０の頂部に載置された鉄板５の同一面上には、適当な間隔をおいて２個の磁石６が並置されている。上記磁石６は、たとえばいわゆるフェライト磁石であり、その形状は、たとえばやや偏平な四角柱状に形成されている。もちろん、これに代えて他の種類、他の形状の磁石を用いることは可能である。２個の磁石６は、Ｎ極およびＳ極の両磁極面が互いに上下逆になるように並置されており、両磁極面間には、互いに引き寄せられるように水平方向に強力な磁力線が発生する。

本考案はこのような構成であるため、吸着面１３の適当な位置に裁縫用の縫い針、待ち針などの金属製品Ｎを置くと、これらのものは瞬間に吸着面１３の中心部に移動する。このとき、間隔をおいて並置された２個の磁石６の磁力線の関係で、複数の金属製品Ｎは、不規則な方向を向くことなく、２個の磁石６を結ぶ線と平行に、凹溝２０と交差するようにして吸着される。

吸着された金属製品Ｎを吸着面１３から取り外す場合には、凹溝２０が形成されていることにより、金属製品Ｎと吸着面１３との間に隙間が発生するため、所望の金属製品Ｎを指先で容易に摘むことができる。なお、本願実施形態においては、断面が円弧状の凹溝２０を形成しているが、本願考案は、これに限定されない。凹溝の形状、幅等は種々に設計変更可能であり、また、金属製品Ｎと吸着面１３との間に隙間を発生させるためのものであれば、溝ではなく、種々の形状の凹部であってもかまわない。

本願考案に係る金属製品用吸着保持具Ａは、本体部１の上部に外嵌するように嵌脱可能なカバーキャップ２を具備している。図３は、本体部１にカバーキャップ２を装着した状態の側面図である。カバーキャップ２は、本体部１の吸着面１３に複数の金属製品Ｎを吸着保持させた状態で装着可能な構成となっている。また、本体部１の側面には複数の凸部１４が設けられており、カバーキャップ２の側面内側には、上記凸部１４と相対する位置に複数の凹部１５が設けられている。カバーキャップ２の装着時には、この凹凸嵌合手段が相互に嵌合することにより、保管時や携帯時に多少の振動や衝撃などが加えられても、不用意に外れることがない構成となっている。したがって、複数の金属製品Ｎを吸着保持した状態で保管または携帯する場合に、上記カバーキャップ２を装着すれば、金属製品Ｎの散逸を防止することができ、また、怪我をする虞れもなく安全で、かつ便利である。

もちろん、本願考案に係る金属製品用吸着保持具の各部の具体的な構成は、上記実施形態に限定されず、種々に設計変更可能である。本願考案に係る金属製品用吸着保持具は、裁縫用の縫い針、待ち針などの針類の吸着保持用途に限定されないことは言うまでもなく、それ以外の針、釘、クリップなどの種々の金属製品の吸着保持用途に用いることが可能である。

本願考案に係る金属製品用吸着保持具の一実施形態を示す斜視図である。図１に示す金属製品用吸着保持具の本体部の断面図である。本体部にカバーキャップを装着した状態の側面図である。従来例を示す斜視図である。従来例の断面図である。

符号の説明

Ａ金属製品用吸着保持具
１本体部
２カバーキャップ
３下部材
４上部材
５鉄板
６磁石
１０突起部
１３吸着面
２０凹溝
Ｎ金属製品（針）

Claims

裁縫用の針類等の金属製品を、磁石の磁力を利用して吸着保持する金属製品用吸着保持具であって、金属製品を吸着保持する、水平若しくは略水平の吸着面に、金属製品を指先で摘みやすくするための凹部を設けたことを特徴とする、金属製品用吸着保持具。
上記凹部は、上記吸着面の中心を通るように形成された凹溝である、請求項１に記載の金属製品用吸着保持具。
吸着保持された金属製品を覆うように装着可能なカバーキャップを具備している、請求項１又は２に記載の金属製品用吸着保持具。