JP3101323U - 間伐材を用いた降雨堰き止め桟木 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを掛けずに間伐丸太材を利用可能にする降雨堰き止め桟木の提供。
【解決手段】間伐丸太材を1/4に分割し扇形断面で直角に交わる2平面を備えた丸太材桟木1に形成し、その丸太材桟木を複数本用い、傾斜地面20の表面水平方向にそって敷設し桟木列11とし、止め釘2により前記傾斜地面へ固定し、前記傾斜地面に降る雨水を、水平に配置された丸太材桟木の各列毎の桟木列上側に堰止め、堰き止めた雨水で桟木列近傍に播種された植生種子を冠水させると共に、その雨水を桟木列を敷設した傾斜地面へ吸込ませることにより播種された植生種子の発芽、発根並びに生育を促進させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、低保水性法面の短期緑化を可能とする部材に関し、詳しくは、間伐丸太材を用いた降雨堰き止め桟木に関する。
従来、道路造成や住宅団地、工業団地の造成において、法面の環境保護のための緑化が行われていた。切土、盛土がなされたこれらの傾斜地は降る雨水がその傾斜地面に吸収されずに、面上を通り過ぎてしまう。このため、植生のための種子を播種しても少ない降雨では発芽せず、激しい降雨ではその種子が流されてしまう問題があった。
この解決のために、特許文献1には、低保水性法面の短期緑化を可能とする部材として、傾斜地面の表面水平方向にそって、所定間隔複数列状に敷設して降雨を堰き止める部材が提案されている。この、降雨を堰き止める部材は、方形状の断面に形成した木質系の液肥に浸した桟木が用いられていた。
この発明により、少ない降雨であっても、播種した傾斜地面に降雨を堰き止めると共に、傾斜地面に水分と肥料分を供給し発芽・生育を促進し確実に早期に緑化させることができるようになった。また、施工時期を選ぶことなく、急傾斜面、硬い地盤などの現場状況、播種工の如何を問わず適用することができるようになっていた。
この工法においては、桟木の材料として、間伐材を方形状の断面(いわゆる角材)に製材加工して利用することがなされていたが、間伐材の運搬コスト、製材加工コスト、製材後の液肥含浸加工コスト、現場までの搬入コストなどの利用にかかわる中間コストが予想以上にかかるため、間伐作業による間伐材の供給源である、間伐作業者に支払う原材料費用が僅かとなってしまう現象が生じていた。
植林された人工林の間伐は、植林事業の必須事項であるが、間伐作業では、費用に対して、それに見合う収益が発生しない問題があった。このため、その間伐材を、丸太のまま追加コストを掛けずに、利用できる方策が望まれていた。
特願2002−173809号明細書(第2,3頁、図1)
本考案は前述の問題点に鑑みてなされたもので、コストを掛けずに間伐丸太材を利用可能にする降雨を堰き止め桟木を提供する。
また、間伐丸太材の運搬と、その桟木の敷設が簡単で工事期間も短くなるようにすることを目的とする。
本考案の間伐材を用いた降雨堰き止め桟木は、低保水性の傾斜地面を植生により緑化させるため、その傾斜地面の表面水平方向にそって、所定間隔複数列状に敷設して降雨を堰き止める部材であって、
前記降雨を堰き止める部材は、間伐丸太材を1/4に分割し扇形断面で直角に交わる2平面を備えた丸太材桟木に形成し、その丸太材桟木を複数本用い、前記傾斜地面の表面水平方向にそって、所定間隔複数列状に前記丸太材桟木を敷設し桟木列とし、それぞれの列に敷設された前記丸太材桟木は、それらの端面を対向させて間隔がないように配置し、止め釘により前記傾斜地面へ固定し、
前記傾斜地面に降る雨水を、水平に配置された丸太材桟木の各列毎の桟木列上側に堰止め、堰き止めた雨水で桟木列近傍に播種された植生種子を冠水させると共に、その雨水を桟木列を敷設した傾斜地面へ吸込ませることにより播種された植生種子の発芽、発根並びに生育を促進させることを特徴とする。
また、前記桟木列を各所定間隔毎に配設した傾斜地面に、草木などの種子含む植生基材を吹付けることを特徴とする。
また、前記傾斜地面に、草木などの種子を吹付けた藁莚又はネット状の植生基材を配設し、その上に所定間隔複数列状に前記丸太材桟木を敷設し、前記止め釘で固定配置することを特徴とする。
本考案の間伐材を用いた降雨堰き止め桟木によれば、間伐丸太材を、最小限の加工(1/4分割)で利用することができるため、間伐現場或いは緑化工事現場近くで容易に加工することができ、間伐材利用コストを最小にすることができる。その上で、少ない降雨であっても、播種した傾斜地面に降雨を堰き止めると共に、傾斜地面に水分と肥料分を供給し発芽・生育を促進し確実に早期に緑化させることができる。
またさらに、施工時期を選ぶことなく、急傾斜面、硬い地盤などの現場状況、播種工の如何を問わず適用することができる。
以下、考案の実施の形態について図に基づいて説明する。
図1は、傾斜地面20に沿って敷設された桟木列11を示したものである。
図1は、傾斜地面20の表面に桟木列11を上下に一定間隔を開けて止め釘2で固定し、その面に、植生基材3を吹き付けた断面図である。ここで、桟木列11は丸太材桟木1の1/4分割切断面の1辺を傾斜地面11に密着するように止め釘2で固定され、少しの降雨でも、傾斜地を流下する雨水を堰き止めるように施工する。
また、植生基材3は、粉砕された木材樹皮などからなるバーク、ピートモス、腐葉土などの有機基材、客土などに種子を混入させたものである。
桟木列11は、丸太材桟木1の端面を突き合わせ、傾斜地面20上に水平に複数本並べ、止め釘2で地面に固定されている。桟木列の間隔Lは、傾斜地面の状況、工事期の季節、植生の種類により適宜設定することができるが略45cm〜60cmとすることで、降雨の堰き止め効果、発芽、生育促進効果を得ることができる。
図2は間伐材から丸太材桟木を加工する工程を説明する模式図である。原木の間伐丸太材は、運搬し易い長さに切断した状態で、バンドソーで、1/2とし、さらに1/2として扇形断面の桟木とする。この加工では、丸太樹皮10aを剥がす工程も無く、単に1/4分割の裁断製材のみとなるため、加工に要する時間を最小とすることができる。桟木表面は、水分を木質に吸収しやすいように、鋸歯で切断した状態の粗い表面であることが望ましい。すなわち、仕上げなどの工程は不要である。
図3は、本考案の丸太材桟木の断面図である。1xは、傾斜面に当接させる面、1yは、降雨を堰き止める面となる。丸太樹皮10aが残されているため、水分を吸収した木質の乾燥が樹皮で遮られ、降雨の水分を長い時間を掛けて周囲に滲ませることができる。
このような、丸太のままの間伐材を用いることにより、従来間伐材を製材所まで運搬し、所定寸法の板材に加工していたために要していた経費が、間伐現場近く又は植生を行う傾斜地現場近くでの簡単な木挽き(1/4分割)作業で済むため不要となる。また、樹皮部分も廃棄処分とならないため、全く廃棄物が出ない。
図1に戻り、以上説明した桟木列11の敷設の工法を説明する。すなわちその丸太材桟木1の端末1aを隣接する丸太材桟木1の端末1aと対向させて、且つ、それぞれの丸太材桟木1は水平方向を維持するようにして、その対向面を接触させて敷設し、止め釘2によりその傾斜面20へ固定する。
次に、桟木列11を敷設した傾斜地面20の表面に、植生する種子を混入した植生基材3を吹付ける。このとき、丸太材桟木1の厚さを目安として、吹き付ける植生基材3を吹き付けることによりの吹き付け層の厚さを一定にすることができる。
桟木列11の敷設を伴う植生工は、前記植生材吹き付け工に限るものではなく、藁莚工、植生シート工、植生袋工、植生マット工、植生帯工などの工法においても適用することができる。
草木などの種子を吹き付けた藁又はネット状の植生基材を用いた播種工の場合、予め、植生シートを傾斜地面20に配設してから、丸太材桟木1を所定間隔複数列状に敷設することにより、シート固定と桟木固定を同時に行なうことができる。
図4は、本考案の間伐材を用いた降雨堰き止め桟木を用いた傾斜地緑化工法の雨水堰き止め効果を説明する断面図で、(a)は、降雨時の状況断面図、(b)は、発芽時の状況断面図である。
図4(a)に示すように、降雨7は、傾斜地面20に吹き付けられた植生基材3の表面に降り、植生基材3に沁込んで傾斜地面20に達する。傾斜地面20を流下する雨水は、丸太材桟木1に堰き止められ堰き止め雨水7aとなり、少しの降雨でも長時間滞留する。このため、植生基材3に混入して播種された種子5のうち丸太材桟木1の上部近傍に播かれた種子は、堰き止め雨水7aに冠水された状態となる。
図4(b)に示すように、冠水された種子5、および堰き止め雨水7aが、傾斜地面20に浸透した浸透雨水7b近傍の種子5は発芽が促進されて発芽種子5aとなる。なお、図4では種子を混入した植生基材吹付工で説明したが、本考案の間伐材を用いた降雨堰き止め桟木を用いた傾斜地緑化工法では薄層の種子吹付工でも同様な効果を得ることができる。従って、法面の硬度などの状況に適した播種工法を適用することができる。
このように発芽した発芽種子5aは、桟木列11の上下近傍で先ず発生するが、その成長により、地中の根が更に保水性を高め、生育した茎・葉が上下に日陰を形成して周辺の発芽・生育を促進する。このため、傾斜地全体の緑化が促進される。
本考案の丸太材桟木1は、木質系素材であるため、やがて分解して有機物となるため、公害原因となることがない。
本発明の傾斜地面20に敷設される間伐材を用いた降雨堰き止め桟木列の断面図である。 本考案の間伐材から丸太材桟木を加工する工程を説明する模式図である。 本考案の丸太材桟木1の実施の形態を示す断面図である。 本考案の丸太材桟木を用いた傾斜地緑化工法の雨水堰き止め効果を説明する断面図で、(a)は、降雨時の状況断面図、(b)は、発芽時の状況断面図である。
符号の説明
1 桟木、丸太材桟木
1a 端面
1x 幅
1y 高さ
2 止め釘
3 植生基材
5 種子
5a 発芽種子
7 降雨
7a 堰止め雨水
7b 浸透雨水
11 桟木列
20 傾斜地面
21 道路面
L 桟木列間隔

Claims (3)

  1. 低保水性の傾斜地面を植生により緑化させるため、その傾斜地面の表面水平方向にそって、所定間隔複数列状に敷設して降雨を堰き止める部材であって、
    前記降雨を堰き止める部材は、間伐丸太材を1/4に分割し扇形断面で直角に交わる2平面を備えた丸太材桟木に形成し、その丸太材桟木を複数本用い、前記傾斜地面の表面水平方向にそって、所定間隔複数列状に前記丸太材桟木を敷設し桟木列とし、それぞれの列に敷設された前記丸太材桟木は、それらの端面を対向させて間隔がないように配置し、止め釘により前記傾斜地面へ固定し、
    前記傾斜地面に降る雨水を、水平に配置された丸太材桟木の各列毎の桟木列上側に堰止め、堰き止めた雨水で桟木列近傍に播種された植生種子を冠水させると共に、その雨水を桟木列を敷設した傾斜地面へ吸込ませることにより播種された植生種子の発芽、発根並びに生育を促進させることを特徴とする間伐材を用いた降雨堰き止め桟木。
  2. 前記桟木列を各所定間隔毎に配設した傾斜地面に、草木などの種子含む植生基材を吹付けることを特徴とする請求項1記載の間伐材を用いた降雨堰き止め桟木。
  3. 前記傾斜地面に、草木などの種子を吹付けた藁莚又はネット状の植生基材を配設し、その上に所定間隔複数列状に前記丸太材桟木を敷設し、前記止め釘で固定配置することを特徴とする請求項1又は2記載の間伐材を用いた降雨堰き止め桟木。
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