JP2014077285A - 太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法 - Google Patents

太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽光発電施設の敷地における土埃の飛散の防止や雑草の繁茂や土壌の泥濘化や降雨時の土壌の流亡等を解消することができる太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法を提供する。
【解決手段】土壌により構成した敷地面Bに、コンクリート基礎Dを立設し、該コンクリート基礎Dの上に、太陽電池アレイCを載置し、該太陽電池アレイCの上に、複数の太陽電池モジュールAを載置固定する太陽光発電施設において、該敷地Bを構成する土壌の表面土は、現地土と、杉や檜等の針葉樹の樹皮を繊維状に一定の長さに切削した有機質土壌改良材を混合した土壌としたことを特徴とする太陽光発電施設の敷地構造。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法に関するものであり、杉や檜等の針葉樹の樹皮により構成した有機質土壌改良材を用いた太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法に関する。
太陽電池モジュール設置範囲における敷地整備工事については、以下の性能が求められる。
発電施設運用期間中の敷地の維持管理、例えば雑草刈りや雑草処分等の作業の大幅な省力化を図ることが可能である。即ち、高い雑草防御効果を長期間維持する機能を有することが求められる。
また、太陽電池モジュール周辺の地表面の、日射による温度上昇や、表層土の飛散による太陽電池モジュール表面への付着のような、太陽電池の発電効率に影響を与える要因を極力回避できる機能を有することが求められる。
また、発電所廃止時における敷地整備工撤去の際、産業廃棄物の発生が少ないことが求められる。
これらの性能を満たし、経済性にも優れた敷地整備工事の方法を検討した結果、有機質土壌改良材による地盤改良を施すものである。
上記のような、太陽光発電施設の敷地におけるコンクリート敷設や、通常の土壌を固めた敷地の場合に発生する不具合を解消する為には、コンクリート敷設作業を行うことなく、土壌により構成された敷地であるが、土埃の飛散の防止や、雑草の繁茂や、土壌の泥濘化を防ぎ、降雨時の土壌の水はけを良好にしながら、土壌の流亡を少なくすることができる必要がある。
上記の目標を達成する為に、太陽光発電施設の敷地における土壌を、有機質土壌改良工法により改良するものである。
有機質土壌改良工法については、従来、特公平6−62353号公報、特開平6−284815号公報に記載の技術が公知とされているが、これらの技術は、運動用のトラックやグラウンドにおける施設の敷地構造及び敷地造成方法に関する技術であり、太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法における特徴を具備していないのである。
本発明は、有機質土壌改良工法を、特に、太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法において有効な効果を発揮するように改良したものである。
特公平6−62353号公報 特開平6−284815号公報
従来、太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法においては、太陽光発電施設の敷地は、コンクリート舗装や敷砂利や芝生張りとしたり、または通常の改良されない土壌のままでの敷地とされていたのである。
しかし、コンクリート舗装や敷砂利や芝生の場合には、敷地からの照り返しが激しいことから、太陽光による太陽光発電施設全体の地温の上昇が激しくなり、太陽電池の劣化に繋がるという不具合が生じるおそれがあったのである。
また、太陽光発電施設の敷地が借地で、コンクリート舗装の場合には、一定の借地期間後に、太陽光発電施設を取り壊して、借地を元の状態に復元して返却する必要がある。
また、この発電所廃止時において、該敷地を他に転用する場合において、剥がしたコンクリートが産業廃棄物となりその処理に多額の費用が必要となる。
また、通常の土壌を固めた太陽光発電施設の敷地の場合には、土壌からの雑草の繁殖が激しく、雑草刈りや刈った後の雑草処分等の管理作業が問題となっていた。
また、太陽電池モジュール周辺の表層土の飛散による太陽電池モジュール表面への付着のような、太陽電池の発電効率に影響を与える不具合が発生するおそれがあった。
また、降雨の際における土壌の泥濘化、すなわち、ぬかるみ化と、同じく土壌の水はけの不良化や、土壌が流亡するという不具合も発生するおそれがあった。
また、土壌内からまた繁茂した雑草の間から、大量の昆虫や小動物が発生し、太陽電池の表面に付着し、発電効率を低下させるという不具合もあったのである。
本発明の太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法によって、杉や檜等の針葉樹のもつ生育阻害作用を利用し、雑草を抑制することが可能である。
また、非常に細かい繊維状の構造が現地土との結合を高めるので、乾燥時における表層土の飛散を減らすことができる。
また、難分解性であるため、土壌改良効果を長時間維持できる。
また、有機質土壌改良工法を用いた場合、他の工法と比較して、同程度であるが、除草作業等の維持管理作業を大幅に省力化できるため、運転期間を通じたトータルコストで見た場合、コストダウンに繋がるのである。
また、太陽光発電施設の敷地が乾燥した時にも、土壌の表層土が飛散しにくく、砂埃の飛散の軽減を図ることができる。
また、土壌の物理性を改善させることにより、降雨後の水はけが良くなり、泥濘化、すなわち、ぬかるみ化を抑制する。これにより、水はけの良い太陽光発電施設の敷地とすることができる。
また、天然の雑草抑制効果をもつ杉や檜等等の樹皮を繊維状に一定の長さに砕いたものを現地土に混ぜることで、太陽光発電施設の敷地の土粒子間の結合を強めて、繊維群の絡み合いにより、水はけは良好にしながら土壌の流亡を抑制する。
また、有機質土壌改良工法による舗装は、現地土を再利用することができ、現地土の土質によっては、暗渠排水や砕土基礎工事を省略することも可能となるという利点がある。これによっても施工コストの低減を図ることができる。
また、有機質土壌改良材である杉や檜等の樹皮が、難分解性であるため、土壌改良効果が17年間以上維持できる。
故に、次期に改修する際においても、下部に有機質土壌改良材が残存しているので、上部の3〜5cmのみを混合することにより、再度、太陽光発電施設の敷地に修復することができる。
本発明は、上記の問題を解決するために、太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法を提供するものであり、太陽光発電施設の敷地の雑草等の生育を効果的に抑制する敷地構造と敷地造成方法を提供するものである。
請求項1においては、土壌により構成した敷地(B)面に、コンクリート基礎(D)を立設し、該コンクリート基礎(D)の上に、太陽電池アレイ(C)を載置し、該太陽電池アレイ(C)の上に、複数の太陽電池モジュール(A)を載置固定する太陽光発電施設において、該敷地(B)を構成する土壌の表面土は、現地土(F)と、杉や檜等の針葉樹の樹皮を繊維状に一定の長さに切削した有機質土壌改良材(K)を混合した土壌としたものである。
請求項2においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、杉や檜等の樹皮を低酸素発酵処理により長時間熟成した「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」よりなる有機質土壌改良材(K)と、杉や檜等の樹皮を短時間熟成した「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」よりなる有機質土壌改良材(K)とを、所定の割合において混合したものである。
請求項3においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、熟成させ粉砕した後の、杉、ヒノキの樹皮の添加量の割合を、ヒノキが約70%、杉が約30%としたものである。
請求項4においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、有機質土壌改良材(K)は、「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」が70〜90となるように混合するものである。
請求項5においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、杉や檜等の樹皮の切断長が相違する樹皮を、一定の割合で混合して構成したものである。
請求項6においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記土壌改質材とし、該土壌改質材を現地土(F)に対して、20〜40%混合し、太陽光発電施設の敷地とするものである。
請求項7においては、土壌により構成した敷地(B)面に、コンクリート基礎(D)を立設し、該コンクリート基礎(D)の上に、太陽電池アレイ(C)を載置し、該太陽電池アレイ(C)の上に、太陽電池モジュール(A)を載置固定する太陽光発電施設において、該敷地(B)を構成する土壌は、現地土と、杉や檜等の針葉樹の樹皮を繊維状に一定の長さに切削して有機質土壌改良材(K)を混合した土壌とし、該敷地(B)の現地土の表面を削り、時に有機質土壌改良材(K)を削り取った現地土と混合し、該現地土と有機質土壌改良材(K)とを混合した土壌を表面に敷きつめた後に、作業車両により牽引する耕耘装置により二次混合し、その後転圧機により表面を転圧する太陽光発電施設の敷地方法である。
請求項8においては、請求項7記載の太陽光発電施設の敷地造成方法において、コンクリート基礎(D)を長方形の枠組を連続して配置する構成とし、該長方形のコンクリート基礎(D)の工事を行う前に、該有機質土壌改良材(K)を混入する工事を施工し、該コンクリート基礎(D)の内部の敷地(B)の土壌にも、有機質土壌改良材(K)を混入させたものである。
以上のように本発明を構成したことにより、次のような効果を奏する。
請求項1においては、土壌により構成した敷地(B)面に、コンクリート基礎(D)を立設し、該コンクリート基礎(D)の上に、太陽電池アレイ(C)を載置し、該太陽電池アレイ(C)の上に、複数の太陽電池モジュール(A)を載置固定する太陽光発電施設において、該敷地(B)を構成する土壌の表面土は、現地土(F)と、杉や檜等の針葉樹の樹皮を繊維状に一定の長さに切削した有機質土壌改良材(K)を混合した土壌としたので、太陽光発電施設の敷地からの照り返しを抑えて、太陽光による太陽光発電施設全体の温度が上昇しないようにすることによって、太陽電池の劣化を防ぐことができる。
また、太陽光発電施設の敷地が借地でコンクリート舗装の場合には、一定の期間後に、太陽光発電施設を取り壊して、借地を元の状態に復元して返却する必要があり、または、発電所廃止時において、該敷地を他に転用する場合において、剥がしたコンクリートが産業廃棄物となり、その処理に多額の費用が必要となるという不具合があったのであるが、この不具合を解消することができたのである。
請求項2においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、杉や檜等の樹皮を低酸素発酵処理により長時間熟成した「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」よりなる有機質土壌改良材(K)と、杉や檜等の樹皮を短時間熟成した「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」よりなる有機質土壌改良材(K)とを、所定の割合において混合したので、請求項1の効果に加えて、通常の土壌を固めた太陽光発電施設の敷地の場合には、土壌からの雑草の繁殖が激しく、雑草刈りや刈った後の雑草処分等の作業が問題となっていたのであるが、この点を解消することができたのである。
請求項3においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、熟成させ粉砕した後の、杉、ヒノキの樹皮の添加量の割合を、ヒノキが約70%、杉が約30%としたので、ヒノキと杉の割合により、「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」の調整を行うことができる。
請求項4においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、有機質土壌改良材(K)は、「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」が70〜90となるように混合するので、太陽光発電施設の敷地の土壌を雑草抑制能力の高いものとし、熟成度の高い有機質土壌改良材を添加することにより、性能を長く維持させることができる。
請求項5においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、杉や檜等の樹皮の切断長が相違する樹皮を、一定の割合で混合して構成したので、長く切断した樹皮により、土埃の飛散を防ぎ、短く切断した樹皮により、改良土壌の混合を容易にし、ローラーによる固締め作業において締まりを良くすることができる。
また、短い樹皮と長い樹皮が絡むことにより、太陽電池モジュール周辺の表層土の飛散を防いで、飛散土による太陽電池モジュール表面への付着のような、太陽電池の発電効率に影響を与える不具合の発生を防ぐことができる。
請求項6においては、請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記土壌改質材とし、該土壌改質材を現地土(F)に対して、20〜40%混合し、太陽光発電施設の敷地とするので、現地土壌を取り除いて処理したり、廃棄したりする作業をなくして、該現地土を再利用することができるので、効率的な作業により、低コストで太陽光発電施設の敷地を造成することができる。
請求項7においては、土壌により構成した敷地(B)面に、コンクリート基礎(D)を立設し、該コンクリート基礎(D)の上に、太陽電池アレイ(C)を載置し、該太陽電池アレイ(C)の上に、太陽電池モジュール(A)を載置固定する太陽光発電施設において、該敷地(B)を構成する土壌は、現地土と、杉や檜等の針葉樹の樹皮を繊維状に一定の長さに切削して有機質土壌改良材(K)を混合した土壌とし、該敷地(B)の現地土の表面を削り、時に有機質土壌改良材(K)を削り取った現地土と混合し、該現地土と有機質土壌改良材(K)とを混合した土壌を表面に敷きつめた後に、作業車両により牽引する耕耘装置により二次混合し、その後転圧機により表面を転圧する太陽光発電施設の敷地方法であるから、請求項1と請求項2と請求項3の効果に加えて、降雨の際における土壌の泥濘化、すなわち、ぬかるみ化と、同じく土壌が水はけが悪くかつ流亡するという不具合を解消することができたのである。
また、土壌内からまた繁茂した雑草の間から、大量の昆虫や小動物が発生し、太陽電池の表面に付着し、発電効率を低下させるという不具合を解消することができたのである。
請求項8においては、請求項7記載の太陽光発電施設の敷地造成方法において、コンクリート基礎(D)を長方形の枠組を連続して配置する構成とし、該長方形のコンクリート基礎(D)の工事を行う前に、該有機質土壌改良材(K)を混入する工事を施工し、該コンクリート基礎(D)の内部の敷地(B)の土壌にも、有機質土壌改良材(K)を混入させたので、長方形に仕切られたコンクリート基礎(D)の内部における雑草の刈取り作業が困難な敷地(B)において、雑草の繁茂を最小限に抑えることができる。
太陽光発電施設の概要図である。 太陽光発電施設のコンクリート基礎(D)の部分を示す概略図である。 太陽光発電施設におけるコンクリート基礎(D)の部分の施工状態を示す概要図である。 同じくコンクリート基礎(D)と太陽光発電施設の敷地整備の状態を示す概要図である。 有機質土壌改良材を示す図面である。 運搬用に包装された状態の有機質土壌改良材を示す図面である。 太陽光発電施設の種々の敷地の比較試験状態を示す図面である。 太陽光発電施設の敷地を造成した状態を示す図面である。 太陽光発電施設の敷地の構造を示す図面である。 有機質土壌改良材と現地土の混入割合と透水係数の変化を示すグラフ図である。 有機質土壌改良材と現地土との混入割合と保水性の変化を示す図面である。 有機質土壌改良材と現地土との混入割合と有効水分保持量との変化を示すグラフ図である。 試験区域内における雑草の発生状況を比較した図面である。 有機質土壌改良材と現地土との混入割合による雑草発生状況を示すグラフ図である。 有機質土壌改良材と現地土との混入割合による雑草発生状況を乾燥重量合計により比較したグラフ図である。 有機質土壌改良材の難分解性を示す為の乾燥重量の時間的変化を示すグラフ図である。
図1と図2と図3と図4より、太陽光発電施設について説明する。
大規模太陽光発電施設は、メガソーラー発電施設とも言われている。多数の太陽電池モジュール(A)を太陽光に対して向かい合うように、一定の角度に傾斜させて並列固定したものである。
前記太陽電池モジュール(A)は、鉄骨により構成された太陽電池アレイ(C)の上に固定されており、該太陽電池アレイ(C)自体に、一定の角度の傾斜が鉄骨枠組みにより構成されているのである。
そして、前記太陽電池アレイ(C)は、太陽光発電施設の敷地(B)の上に土台設置工事により立設されたコンクリート基礎(D)の上に固設されているのである。
前記コンクリート基礎(D)は、図3と図4に示すように、長方形に仕切った状態に立設したコンクリート枠状に構成されており、本実施例に示す如く、該長方形が連結された梯子状に構成されていてもよいし、長方形が飛び飛びに連設された構成であってもよいものである。
どちらにしても、太陽電池モジュールに対して、強風が当たった場合に発生する太陽電池アレイ(C)に係る力を、該太陽電池アレイ(C)とコンクリート基礎(D)に固定することにより、耐えることができる必要があり、枠組みとした長方形状または梯子状として、コンクリート基礎(D)の強度を補強しているのである。
そして、該長方形のコンクリート基礎(D)の内部にも、有機質土壌改良材(K)が混入された敷地(B)が構成されるようにしたものである。
前記コンクリート基礎(D)の上に太陽電池アレイ(C)を固定して、更に連続的に併置される太陽電池モジュール(A)を固定してしまうと、敷地(B)自体は、長方形枠組みのコンクリート基礎(D)の内部まで入って、草刈り等の手入れをすることが困難となるのである。故に、コンクリート基礎(D)の内部において、雑草が生えることを抑制することが必要となるのである。
本発明においては、太陽光発電施設の敷地を造成するにあたり、長方形に構成したコンクリート基礎(D)の内部の敷地(B)にも、有機質土壌改良材(K)が混入された状態を作りだしているのである。
本発明による太陽光発電施設の敷地は、先に有機質土壌改良材(K)を混入して構成した敷地(B)の上に、コンクリート基礎(D)を後から構成している。即ち、枠組みに構成したコンクリート基礎(D)の内部まで雑草の繁茂を抑制する敷地(B)に構成しているのである。
また、該敷地(B)から塵埃が飛び散ることは、太陽電池モジュール(A)の表面に塵埃を付着させることとなり、発電効率の低下を招くのであるが、本発明による太陽光発電施設の敷地によりそれを防いでいるのである。
また、コンクリート舗装等の工事をすることにより、照り返しが強くなり、地温の上昇が発生し、これも太陽電池モジュールの劣化を早めたり、発電効率の低下を招くのであるが、この不具合の発生を抑制することができるのである。
図5は、有機質土壌改良材(K)を取りだした状態を示しており、図6(a)は、有機質土壌改良材(K)を50リットルの袋詰めとした状態の荷姿を示し、図6の(b)は、有機質土壌改良材(K)の1000リットルをフレコン入りとした状態の荷姿を示している。このような荷姿として、太陽光発電施設の工事現場まで運搬した上で、現地の敷地(B)において敷きつめるのである。
図7は、太陽光発電施設の工事現場における敷地(B)の造成工事の手順の示す図面である。太陽光発電施設を敷設する為の場所は、それぞれの事情により種々に異なる。例えば、埋立造成地であったり、水田や畑であった跡地や、工場跡地等であり、該用地には、灌木や雑草や繁茂していたり、水田のように含水率の高い地盤が残っていたり、山間地に近い場合には、粘土質の地盤であったりするのである。
まずは、このような種々の用地の土壌調査を行い、かつ水はけの悪い用地の場合には、後述するように暗渠排水(G)を敷設するのである。そして、現地土を表面土壌として利用する場合には、図7(a)に示すように、有機質土壌改良材(K)を搬入するのである。次に、図7(b)に示すように、有機質土壌改良材(K)の中で、600以上、例えば1〜2年以上熟成した熟成度の高い熟成度の高い資材と、600時間程度熟成した熟成度の低い生の樹皮からなる有機質土壌改良材(K)との混合を、現地でバックホー等の建設機械を使って行うのである。
次に、図7(c)に示すように、熟成度の高い資材と、熟成度の低い資材を混合した有機質土壌改良材(K)との混合後の資材をストックした後に、図7(d)に示すように、現地土の敷地(B)の上に均一の厚さにしながら、一次混合を行う。
そして、図7(e)に示すように、トラクタや他の建設機械により駆動するロータリ耕耘装置等の回転混合機により、現地土と、有機質土壌改良材(K)との更なる混合を行う二次混合を行う。
次に、図7(f)に示すように、この混合された敷地(B)の上を、転圧機により、転圧し、固締めを行う。
このように有機質土壌改良材(K)を混入した敷地(B)を造成した後に、コンクリート基礎(D)の工事を行うことにより、長方形のコンクリート基礎(D)の内側にも雑草繁茂抑制効果のある敷地(B)を構成することができる。
図8(a)は、従来の太陽光発電施設の敷地構造を示す図面であり、下方に過剰な水分を排水する暗渠排水(G)を構成し、その上に、砕石層(H)の層を構成し、その上に、通常の混合土(N)の層を構成している。
これに対して、本発明の場合には、図8(b)のように、暗渠排水(G)と砕石層(H)の上に、現地土(F)と有機質土壌改良材(K)との混合物の層を、前述の敷設工事の要領に従って、配置するのである。
図8(b)のように、現地土(F)と有機質土壌改良材(K)との混合層を構成する場合と、現地土(F)を使用する必要のない場合、または、現地土(F)をそのまま排除できる場合等は、図8(c)のように、砕石層(H)の上に、直接に有機質土壌改良材(K)の層を構成したり、図8(d)のように、排水機能が既に備わっている層の上に、直接的に有機質土壌改良材(K)の層を構成したりして敷設するのである。
図9は、本発明の有効性を立証する為に、種々の条件の敷地において、コンクリート基礎(D)と太陽電池アレイ(C)と太陽電池モジュールを一組ずつ配置して、データ採取を行っている状態を示すものである。
図9(a)は、敷地に芝生を植生した状態で、太陽電池モジュールを配置した場合を示している。
図9(b)においては、有機質土壌改良材(K)を敷きつめた状態の敷地(B)の上に、太陽電池モジュール(A)を配置した試験状態である。
図9(c)は、敷地に砕石層のみを敷設した状態の上に太陽電池モジュール(A)を配置した試験状態である。
図9(d)は、敷地をアスファルト舗装した状態の上に太陽電池モジュール(A)を配置した試験状態である。
図9(e)は、遮熱性を具備した板や布を敷いて舗装した状態の試験状態である。
図9(f)は、この5つの敷地の状況による発電効率の相違や、温度の上昇や、保水性や雑草の繁茂状態や排水性等のデータをパソコンにより取得する状態を示している。
このような、試験施設により、本発明の太陽光発電施設の敷地構造の優位性を立証することができたものである。
図10は、本発明の太陽光発電施設の敷地構造による土壌改良効果の中で、透水性について示している。
本発明の太陽光発電施設の敷地構造においては、土粒子の間に繊維状の杉や檜等の樹皮を混ぜることにより、土壌の敷地(B)の透水性・保水性を高めて、降雨時における水はけを良くし、泥濘化を防ぎ、乾燥時には表層土の飛散が少ない土壌としている。また雑草の混入を抑制する効果も発揮できる。また、有機質土壌改良材(K)が難分解性であるので、土壌改良効果が長時間維持される。
透水性の向上については、図10のグラフにおいて、試験区内土壌の100ccをサンプラーで乱さないように採取し、実験室内での水位透水試験によって透水性を測定した。その値を基にして、有機質土壌改良材(K)の現地土(F)に対する混入度合と透水係数を示している。
現地土(F)に対する有機質土壌改良材(K)の混入度合いと、透水係数との間には、強い相関関係があり、有機質土壌改良材(K)を混入することにより、透水性能の向上に寄与するのである。
図10において、透水係数が大きければ、透水性は良好であり、小さければ透水不良となり、透水性は排水性の良否の判断基準となるのである。
次に、図11により本発明の太陽光発電施設の敷地構造の保水性の向上について説明する。
試験区内の土壌を100ccサンプラーで乱さないように現地採取した後、実験室において、pF試験(加圧法)を行い、pF1〜3の範囲で水分特性を比較した。図11の表中のpF1.74〜3.00の数値差を用いて、有効水分保持量(リットル/立方メートル)単位で算出した。
その値を基にして、有機質土壌改良材(K)の混入割合と有効水分保持量との関係を図12に示ししいる。現地土(F)と有機質土壌改良材(K)の混入割合と有効水分保持量との間には、強い相関関係があり、保水性の向上にも高い効果があるのである。現地土(F)と有機質土壌改良材(K)の混入割合を20〜40%としている。
植物が容易に発育の為に使用できる水である易有効水分量は、圃場容水量(pF1.8に相当)から成長阻害水分点(pF3.0に相当)の毛管孔隙内に保持されている水とみなされている。易有効水分量(保水性)は、これらの差(pF1.8〜3.0)で表される。
次に、図13と図14と図15により、雑草の発生の抑制の立証について説明する。
試験区域内に設定した各1平方mの区画を10cm平方の正方形に100等分し、それぞれの正方形内にどれだけの雑草が被っているかを、被度階級5〜0の6段階で表した。図13がその6段階を各正方形に記入したものであた、図13の値を基にして、太陽光発電施設の敷地構造における有機質土壌改良材(K)の混入度合いと、雑草の被度階級の合計値の関係を図14に示している。
図14は、有機質土壌改良材(K)の混入割合による雑草の発生状況を示したものであるが、混入度合いが高くなるにつれて、雑草の被度階級の合計が低下して、雑草の発生が抑えられている傾向が得られる。
次に、雑草の乾燥重量を測定し、有機質土壌改良材(K)の混入割合との関係を図15に示している。
このように、雑草の乾燥重量の合計を比較しても、有機質土壌改良材(K)の混入割合と雑草の発生状況との間には、混入量が増加するに従って、雑草の発生が抑えられる傾向が認められる。
次に、太陽光発電施設の敷地構造の難分解性について、図16において説明する。
リターバック法により、分解速度度を測定した。有機質土壌改良材(K)と、天然のミズゴケを原材料としたピートモスを、それぞれ8グラム(湿潤重量)を寒冷沙で作った袋にいれた試料を作成し、地表した1cmの深さに埋めた。その後、1ヶ月毎に袋を取りだして、乾燥重量を測定した、その値を基にして時間経過による乾燥重量の変化を表したものが図16である。
有機質土壌改良材(K)の乾燥重量の時間的変化からみて、殆ど分解しなかったことが認められ、土壌改良効果の持続性が証明される。
次に、有機質土壌改良材(K)を得る手順を説明する。
まず、杉や檜等等の針葉樹が樹皮が製材所において剥がされて、処理場に搬入される。この際において、杉と檜とその他のヒバ等ごとに、樹皮を分別して搬入して、それぞれ別々の有機質土壌改良材として製造する。
次に、持ち込まれた杉や檜等等の針葉樹の樹皮は、条件的嫌気発酵自己加熱処理として、60〜90°で処理する。この発酵処理を所定の期間を調整することにより、有機質土壌改良材として、生に近いものから600時間程度熟成された「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」と、1〜2年熟成した「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」まで色々の有機質土壌改良材を製造する。
次に、処理された一部が熟成された有機質土壌改良材から不純物を取り除、樹皮繊維を長く保つ為に、特殊加工をする。
次に、特殊加工をした後の有機質土壌改良材を、樹皮破砕機により樹皮繊維を一定の長さに切断する。
この切断長さは、10mmから30mmまでと、30mmから6mmまでの、種々の長さに調節して切断し、これらを所定の割合で混合して、目的に合致した有機質土壌改良材を構成する。
本発明の太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法においては、好ましくは12mm程度に切断するのが最も効果的である。
このように切断長を10〜30mmの有機質土壌改良材(K)を約60%とし、50〜60mmと長い杉や檜等等の針葉樹の樹皮約40%を混合することにより、有機質土壌改良材(K)を構成する樹皮の絡み合いを促進し、水はけは良くしながら、土壌の流亡を少なくするという効果を得るのである。この比率は現地土(F)の状況や、敷地(B)の状況に応じて変更することができる。
また、太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法において、土壌改良した土層の上部に、10〜30mmの有機質土壌改良材(K)を敷いて、下方に、30〜60mmの有機質土壌改良材(K)を敷いて、別々に敷くことにより、より顕著な効果を発揮しやすい太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法とすることができるのである。
また、熟成度合いにより、製造工程を変えて、「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」を約60%と、「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」でフレッシュな杉や檜等等の針葉樹の樹皮を約40%を、所定の目的に合わせて混合すべく、混合機により所定の割合で混合する。しかし、この比率は現地土(F)の状況や、敷地(B)の状況に応じて変更することができる。
これにより、目的にあった有機質土壌改良材を製造し、50リットル袋入と、1000リットルフレコン入りに包装して、太陽光発電施設の敷地の工事現場へ搬送する。
樹皮は、樹木において、害虫や病原菌より樹木を保護する役目を担う部分であり、殺虫作用や抗菌作用のある物質、例えば、テルペン、ステロイド、アルカロイド等が樹皮に多く含まれることは知られている。
特に、杉や檜等等の針葉樹の樹皮にはこれらの物質が多く含まれることが知られている。日本の人工林の多くを占めている杉や檜等の樹皮を、条件的嫌気発酵自己加熱処理を行うことにより、一部を熟成する処理を行うものである。
杉や檜等等の針葉樹の樹皮の繊維は、条件的嫌気状況下で加熱された時に、その一部が熟成され、これにより微生物による分解処理が著しく低下するのである。
杉や檜等等の針葉樹の樹皮を処理する条件的嫌気発酵自己加熱処理において、次のような処理を行うのである。
前記杉や檜等等の針葉樹の樹皮を高さ10m以上に堆積し、堆積量を100平方メートル以上とし、樹皮は30ないし180日間は好気発酵を行い、堆積した樹皮内部は重力により外気とは密閉されているため、嫌気状態となる。
該嫌気状態において、発酵熱は樹皮により保温され、部分的には摂氏90度に達し、嫌気状態において、熟成期間を短くすることにより雑草の発生を抑制する土壌改質材を得るものである。
杉や檜等等の針葉樹の樹皮を大量に堆積すると発熱する。堆積された資材内部で発生した熱は、熱伝導率の小さい有機質資材により、逸散することなく、蓄積され摂氏90度以上の高温となる。これにより、有害な病原菌、害虫の卵、雑草の種子を死滅させることもできる。堆積された有機資材の内部は嫌気状態となっているため、有機資材は無酸素状態で加熱される。これにより、有機資材は急速に熟成し、有機質炭素は無機炭素となり、「窒素」成分が減少し、C/N比が低くなるのである。
杉や檜等の針葉樹の樹皮を処理することにより、杉や檜等等の針葉樹の樹皮に含まれる殺菌成分および殺虫成分は減少される。
この「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」となるにつれて減少し、「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」場合には、殺虫成分が残ることを利用し、樹皮の熟成期間を調節することにより、2つの用途に用いられる土壌改質材を得ることができる。
即ち、切り出した直後の天然の樹皮や熟成期間を600時間即ち25日程度と処理期間を短くすることにより、C/N比を70〜90として、雑草の発生を抑制する太陽光発電施設の敷地の為の土壌改質材を得ることができる。
また、堆積後1〜2年経過する程度の熟成期間を長くすると、C/N比を低くして、芝生グラウンドの芝生養生土として使用可能である。この場合には、芝生の適当な成長を促し、雑草の繁茂を抑える効果がある。
このような芝生グラウンド用の有機質土壌改良材とする場合には、「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」が20〜40程度である。
熟成により樹皮におこる「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」の変化について説明する。
生物の体には、水の成分である酸素と水素を除けば、「炭素」が一番多く含まれ、次に「窒素」が含まれている。この生物の体を構成する「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比が「C/N比」である。
植物の種類によって、この「C/N比」は生の状態において異なる。
例えば、「草本植物」の「C/N比」は、0〜60であり、ケヤキやコナラの「C/N比」は50程度であり、本発明において使用するヒノキの「C/N比」は、生の場合で、40〜130程度であり、杉の「C/N比」は、90〜100程度である。
そして、条件的嫌気発酵自己加熱処理を行うと、微生物により杉や檜等が分解されて「窒素」が増加するので、この杉や檜等の生の状態の60〜130が、徐々に下がり20〜40までとなるのである。
杉や檜等等の樹皮が条件的嫌気発酵自己加熱処理された有機質土壌改良材(K)において、「C/N比」が微生物に分解されやすいかどうかを比べる際の目安になるのである。杉や檜等の葉に含まれている「炭素」と「窒素」の割合である「C/N比」が、微生物の「炭素」と「窒素」の割合の「C/N比」に近い程、微生物に利用されやすく、分解が早いのである。
有機質土壌改良材(K)の「C/N比」が大きいことは、「窒素」に対する「炭素」の割合が大きくなるということであり、植物の場合には有機質土壌改良材(K)が微生物により分解し難いのである。
逆に「C/N比」が小さい場合には、有機質土壌改良材(K)の「炭素」の割合が小さいので、微生物による分解が容易となるのである。
但し、有機質土壌改良材(K)の分解の速さは「C/N比」以外の要素でも変わることがある。
以上のことを植物に置き換えると、杉や檜等等の針葉樹の樹皮に含まれている「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」に左右されるのである。
杉や檜等等の針葉樹の樹皮の有機質土壌改良材(K)における分解には微生物の役割が大きいのである。微生物の体にも「炭素」と「窒素」が含まれており、微生物は葉を分解して自分の栄養にする為に、自分の体の「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」に合わせて、葉に含まれている「炭素」と「窒素」を利用するのである。
植物の「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」は、微生物よりも「炭素」の割合が大きいので、条件的嫌気発酵状態で自己加熱処理分解されると、「炭素」が多く使われて「窒素」が余って多く残される。但し「炭素」の一部は呼吸等にも使われる。
葉に含まれる「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」は植物や木の種類により異なるのである。
本発明のおいては、地中の微生物の「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」から遠く離れた「C/N比」である70〜90となるように、有機質土壌改良材(K)の熟成期間や、ヒノキと杉の比を決定するのである。
ヒノキと杉の比率はヒノキが略70%、杉が約30%が、微生物による有機質土壌改良材(K)の分解が進まないような所定の割合として効果的である。
本発明の太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法においては、雑草等の植物の繁茂を抑制する為に、「C/N比」が70〜90となるように、ヒノキと杉の割合を変更し、また「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」と「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」を混合しているが、芝生のグラウンド用の有機質土壌改良材として、芝生の発生を適度に助長する場合には、「C/N比」を20〜40とするのである。
また、条件的嫌気発酵自己加熱処理を施していない、または、600時間(25日程度)程度の短時間しか条件的嫌気発酵自己加熱処理を施していない有機質土壌改良材(K)の場合には、「炭素」が多く、「窒素」が少ないので、「C/N比」高くなる。
「C/N比」が高い場合には、有機物では微生物による分解が遅くなり、分解過程で生成する無機態窒素は微生物の養分として取り込まれるために肥料として植物に利用される可能性は低いので、肥料効果は少なくなる。
逆に、条件的嫌気発酵自己加熱処理が1〜2年間と「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」は、「窒素」が多くなるので、「C/N比」が低くなる。これにより、「C/N比」の低い場合には、有機物は分解が遅くなり、しかも分解過程で無機態窒素を放出し、植物はこれを吸収して肥料とするので、肥料効果が大きいのである。これを利用して雑草の繁茂の少ない、またむやみに繁茂することのない芝生グラウンドの敷地とすることもできる。
本発明においては、地中の微生物の「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」から、遠く離れた「C/N比」である70〜90として、雑草の繁茂を抑制することができるように、有機質土壌改良材(K)の熟成期間や、ヒノキと杉の比率を決定するのである。
本発明の太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法において用いる有機質土壌改良材(K)は、土壌改質材において、前記熟成させ砕粉した後の、杉や檜等等の針葉樹の樹皮に、更に新鮮な杉や檜等等の針葉樹の樹皮を添加するものである。
これにより、「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」を、70〜90とすることにより、雑草の繁茂の抑制と、土壌の飛散の防止を図ることができる。
また、杉又は檜のどちらかの樹皮の混合量を大小に調節することにより、雑草抑制効果を調節でき、各種の用途に応じた土壌改質材とすることができる。
即ち、雑草の繁茂を抑制する効果は、杉より檜の方が大きいので、檜の樹皮を主体とした有機質土壌改良材(K)とすることにより、より少ない有機質土壌改良材(K)により効果を発揮するのである。
前記熟成させ粉砕した後のヒノキの樹皮の割合を約70%とし、杉の割合を約30%とし、添加量を調節することにより、雑草の発生を抑制し、土壌の乾燥および飛散、凍土、凍結の防止、泥濘化、土中水分の蒸発抑制を最適に行うことができる。
本発明の太陽光発電施設の敷地構造及び敷地造成方法においては、この「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」を主として用い、この「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」と、「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」とを、混合して、現地土に混入させるのである。
これにより、太陽光発電施設の敷地に敷き込み、雑草抑制を行なうことができる。土壌改質材は不朽性で永年繊維状態を維持し、繊維同士が互いに絡みあっているため、飛散しない。
また、杉や檜等等の針葉樹の樹皮には抗菌作用があり、檜には生育阻害作用があるので、飛来した雑草等の種は十分に発芽することができない。また、土壌表面に有機質土壌改良材(K)を敷き込むので、飛来した雑草の種は、土壌改質材の表面にとどまり、地表に到達せず発芽しない。土壌改質材に新鮮な檜の樹皮を粉砕した有機質土壌改良材(K)を所定の割合で添加することにより、雑草の抑制効果をさらに向上させることができる。
有機質土壌改良材(K)を現地土(F)に混合することにより、乾燥時でも表層土が飛散しにくく、降雨時では表層土の流亡を少なくすることができる。有機質土壌改良材(K)を土に混合することにより、土の水はけが良くなる。
このため、太陽光発電施設の敷地の土壌に用いることができる。水はけが良いので、雑草が生えにくい。これにより、太陽光発電施設の敷地で長期間経過しても、表層土・中層土の入れ替えが不要であり、施工後のメンテナンスも減らすことができる。
雑菌の繁殖を抑制でき、衛生的である。土壌改質材に新鮮な檜の樹皮を粉砕したものを所定の割合で添加することにより、上記の効果をさらに向上させることができる。
有機質土壌改良材(K)の抗菌作用および発育阻害作用は、杉やヒノキの混合量により調節することができ、雑草の発生を抑制できる。
また、前記有機質土壌改良材(K)を、該土壌改質材を現地発生土壌に対して、20〜40%混合し、表面土とするものである。
該杉や檜等等の針葉樹の樹皮を処理して製造した有機質土壌改良材(K)を現地土(F)に対して、20〜40%混合し、クレイグランド用の表面土壌とすることもできる。
A 太陽電池モジュール
B 太陽光発電施設の敷地
C 太陽電池アレイ
D コンクリート基礎
F 現地土
K 有機質土壌改良材
G 暗渠排水
H 砕石層

Claims (8)

  1. 土壌により構成した敷地(B)面に、コンクリート基礎(D)を立設し、該コンクリート基礎(D)の上に、太陽電池アレイ(C)を載置し、該太陽電池アレイ(C)の上に、複数の太陽電池モジュール(A)を載置固定する太陽光発電施設において、
    該敷地(B)を構成する土壌の表面土は、現地土(F)と、杉や檜等の針葉樹の樹皮を繊維状に一定の長さに切削した有機質土壌改良材(K)を混合した土壌としたことを特徴とする太陽光発電施設の敷地構造。
  2. 請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、杉や檜等の樹皮を低酸素発酵処理により長時間熟成した「熟成期間の長い杉や檜等の樹皮」よりなる有機質土壌改良材(K)と、杉や檜等の樹皮を短時間熟成した「熟成期間の短い杉や檜等の樹皮」よりなる有機質土壌改良材(K)とを、所定の割合において混合したことを特徴とする太陽光発電施設の敷地構造。
  3. 請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、熟成させ粉砕した後の、杉、ヒノキの樹皮の添加量の割合を、ヒノキが約70%、杉が約30%としたことを特徴とする太陽光発電施設の敷地構造。
  4. 請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、有機質土壌改良材(K)は、「炭素含有率(%)」と「窒素含有率(%)」の比である「C/N比」が70〜90となるように混合することを特徴とする太陽光発電施設の敷地構造。
  5. 請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記有機質土壌改良材(K)は、杉や檜等の樹皮の切断長が相違する樹皮を、一定の割合で混合して構成したことを特徴とする太陽光発電施設の敷地構造。
  6. 請求項1記載の太陽光発電施設の敷地構造において、前記土壌改質材とし、該土壌改質材を現地土(F)に対して、20〜40%混合し、太陽光発電施設の敷地とすることを特徴とする太陽光発電施設の敷地構造。
  7. 土壌により構成した敷地(B)面に、コンクリート基礎(D)を立設し、該コンクリート基礎(D)の上に、太陽電池アレイ(C)を載置し、該太陽電池アレイ(C)の上に、太陽電池モジュール(A)を載置固定する太陽光発電施設において、
    該敷地(B)を構成する土壌は、現地土と、杉や檜等の針葉樹の樹皮を繊維状に一定の長さに切削して有機質土壌改良材(K)を混合した土壌とし、
    該敷地(B)の現地土の表面を削り、時に有機質土壌改良材(K)を削り取った現地土と混合し、
    該現地土と有機質土壌改良材(K)とを混合した土壌を表面に敷きつめた後に、作業車両により牽引する耕耘装置により二次混合し、その後転圧機により表面を転圧することを特徴とする太陽光発電施設の敷地造成方法。
  8. 請求項7記載の太陽光発電施設の敷地造成方法において、コンクリート基礎(D)を長方形の枠組を連続して配置する構成とし、該長方形のコンクリート基礎(D)の工事を行う前に、該有機質土壌改良材(K)を混入する工事を施工し、該コンクリート基礎(D)の内部の敷地(B)の土壌にも、有機質土壌改良材(K)を混入させたことを特徴とする太陽光発電施設の敷地造成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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