JP3101314U - かしめ式ヒートシンク - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱特性の良好なかしめ式ヒートシンクを提供すること。
【解決手段】平らな上面に、複数の溝条13が所定のピッチd1で並列状に形成されると共に各溝条13間にかしめ用の凹部が形成された金属製ベース板12と、各々が各溝条13に嵌合され、各溝条13間の上面を凹部を介してかしめることにより各溝条13にかしめ結合された複数の放熱フィン14とからなり、放熱フィンの厚さtが、ピッチd1に対して一定の比となるように設定され、ピッチd1は、強制空冷時の熱抵抗が最小になるように設定されている。それにより、強制空冷型ヒートシンクとして使用するのに好適な放熱特性を示すかしめ式ヒートシンクが得られる。
【選択図】図1
【解決手段】平らな上面に、複数の溝条13が所定のピッチd1で並列状に形成されると共に各溝条13間にかしめ用の凹部が形成された金属製ベース板12と、各々が各溝条13に嵌合され、各溝条13間の上面を凹部を介してかしめることにより各溝条13にかしめ結合された複数の放熱フィン14とからなり、放熱フィンの厚さtが、ピッチd1に対して一定の比となるように設定され、ピッチd1は、強制空冷時の熱抵抗が最小になるように設定されている。それにより、強制空冷型ヒートシンクとして使用するのに好適な放熱特性を示すかしめ式ヒートシンクが得られる。
【選択図】図1
Description
本考案は、電子機器の冷却に使用されるヒートシンクに関し、特に、金属製ベース板と放熱フィンとをかしめ結合により一体化した構造を有するかしめ式ヒートシンクに関する。
かしめ式ヒートシンクは、平板状の金属製ベース板の平らな上面に、複数の溝条を所定のピッチで並列状に形成し、各溝条に薄い板状の放熱フィンを嵌合し、各溝条間の上面をかしめることにより、金属製ベース板に放熱フィンをかしめ結合して一体化している。そして、所望の放熱特性を得るために、ピッチを変化させたり、放熱フィンの厚さを変化させたりしている。
しかしながら、従来のかしめ式ヒートシンクは、特に強制空冷型ヒートシンクとして構成される場合には、放熱特性を良くしようとピッチを小さくして放熱フィンの数を増やしても、必ずしも放熱特性が良くなるとは限らないという問題があった。
そこで、本考案の目的は、上述の課題に鑑みて、放熱特性の良好なかしめ式ヒートシンクを提供することにある。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の考案のかしめ式ヒートシンクは、平らな上面に、複数の溝条が所定のピッチで並列状に形成されると共に前記各溝条間にかしめ用の凹部が形成された金属製ベース板と、各々が前記各溝条に嵌合され、前記各溝条間の前記上面を前記凹部を介してかしめることにより前記各溝条にかしめ結合された複数の放熱フィンとからなり、前記放熱フィンの厚さが、前記ピッチに対して一定の比となるように設定され、前記ピッチは、強制空冷時の熱抵抗が最小になるように設定されていることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の考案のかしめ式ヒートシンクは、請求項1記載の考案に加えて、前記一定の比は0.2でありかつ前記ピッチは3mmであることを特徴とする。
請求項1記載の考案によれば、強制空冷型ヒートシンクとして使用するのに好適な放熱特性を示すかしめ式ヒートシンクが得られる。
請求項2記載の考案によれば、強制空冷型ヒートシンクとして使用する場合に、最も放熱特性の良いかしめ式ヒートシンクが得られる。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1および図2は、それぞれ、本考案によるかしめ式ヒートシンクの構造を示す正面図および部分拡大図である。
図1において、本考案のかしめ式ヒートシンク11は、平板状の金属製ベース板12と複数の放熱フィン14から構成されている。金属製ベース板12は、たとえばアルミニウム合金の押出形材からなり、その平らな上面には、複数の溝条13が所定のピッチd1で並列状に形成されている。複数の放熱フィン14は、それぞれ、金属たとえばアルミニウムの厚さtの薄い板状に形成されており、各溝条13に嵌合されかしめ結合されている。
図2は、かしめ式ヒートシンク11のかしめ固定前の状態を示す部分拡大断面図である。図2に示すように、各溝条13は、放熱フィン14の厚さtよりわずかに大きい幅wと、放熱フィン14の端部をかしめ結合するのに適する深さD1を有するように形成されている。
各溝条13間の上面には、かしめ具(図示しない)の先端を当接させるための並列状の凹部15が形成されている。この凹部15は、溝条13の深さD1よりわずかに浅い深さD2を有すると共に、その内面が曲面となるように形成されている。また、凹部15のピッチd2は、溝条13のピッチd1と等しくされている。
そこで、放熱フィン14は、その一方の端部が溝条13の底部に当たるように嵌合される。このように放熱フィンが嵌合された状態において、各溝条14間に形成される凹部15にかしめ具の先端を押圧してかしめることにより、凹部15の内面が潰れて左右に広がり、それにより、溝条13の内壁が変形して放熱フィン14の表面に面接触し、放熱フィン14の端部がかしめ結合される。
このように、かしめ固定後のかしめ式ヒートシンクは、かしめによって溝条13の内壁と放熱フィン14の表面との接触面積が広くなるので、放熱フィン14の溝条13への結合強度が高められる。
なお、放熱フィン14の厚さtは、溝条13のピッチd1に対して一定の比となるように設定されている。たとえば、放熱フィン14の厚さtは、溝条13のピッチd1の0.2倍(すなわち1/5)となるように設定されている。具体的には、溝条13のピッチd1=4mmの場合には、放熱フィンの厚さt=0.8mmに設定され、ピッチd1=3mmの場合には、t=0.6mmに設定されている。
このように、放熱フィン14の厚さtは、溝条13のピッチd1に対して一定の比となるように設定されているので、ピッチd1を変化させた場合、2つの放熱フィン14の表面間の距離も、ピッチd1の変化に比例して変化することになる。上述の例のように、放熱フィン14の厚さtが溝条13のピッチd1の0.2倍(すなわち1/5)となるように設定されている場合は、2つの放熱フィン14の表面間の距離は、ピッチd1の0.8倍(4/5)になる。具体的には、溝条13のピッチd1=4mmおよび放熱フィンの厚さt=0.8mmの場合には、2つの放熱フィン14の表面間の距離=3.2mmとなり、ピッチd1=3mmおよびt=0.6mmの場合には、2つの放熱フィン14の表面間の距離=2.4mmとなる。
次に、図3は、上述したかしめ式ヒートシンク11を使用した強制空冷型ヒートシンクの構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は(A)における矢印X方向から見た略平面図、(C)は、(A)における矢印Y方向から見た略側面図である。図3においては、かしめ式ヒートシンク11には、放熱フィン14を覆う風洞20が取り付けられている。風洞21には連絡風洞21が取り付けられており、連絡風洞21の中に空冷ファン22が配置されている。空冷ファン2は、場合により1〜3個が連絡風洞21中に配置され、連絡風洞21は、風洞20に送られる空冷ファン22の風を広げたり狭くしたりするために用いられている。
以上のように、かしめ式ヒートシンク11を使用した強制空冷型ヒートシンクが構成される。強制空冷型ヒートシンクは、空冷ファン22からの風が連絡風洞21を介して放熱フィン14に衝突することにより強制空冷が行われる。
図4は、図3に示した強制空冷型ヒートシンクにおいて溝条13のピッチd1(mm)を変化させた場合の熱抵抗(℃/W)の特性を示すグラフである。なお、この特性は、同一寸法の金属製ベース板を用いて、上記に説明したようにピッチd1を変化させ、またピッチd1の変化に対応して一定の比を保つように放熱フィン14の厚さも変えながら測定されたものである。
そこで、図4から、ピッチd1が大きくなると放熱フィン14の数が減るので、熱抵抗が大きくなり、逆にピッチd1が小さくなると、2つの放熱フィン14の表面間の距離も狭くなり、強制空冷のための放熱フィン間の風通しが悪くなるので、熱抵抗が再び大きくなることが分かる。したがって、ピッチd1を変化させたとき、熱抵抗が最小になる最適なピッチd1が存在し、この例ではピッチd1=3mmで熱抵抗が最小になっているのが分かる。
よって、かしめ式ヒートシンク11を用いて図3のように強制空冷型ヒートシンクとして構成する場合、溝条13のピッチd1=3mm、放熱フィン14の厚さt=0.6mmと設定することにより、熱抵抗が最小になり最も放熱特性の良い強制空冷型ヒートシンクとなる。なお、この場合のその他のパラメータは、溝条13の幅w=0.7mm、溝条13の深さD1=2.0mm、凹部15の深さD2=1.5mmと設定する。
以上の通り、本考案の実施の形態について説明したが、本考案はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
11 かしめ式ヒートシンク
12 金属製ベース板
13 溝条
14 放熱フィン
15 凹部
12 金属製ベース板
13 溝条
14 放熱フィン
15 凹部
Claims (2)
- 平らな上面に、複数の溝条が所定のピッチで並列状に形成されると共に前記各溝条間にかしめ用の凹部が形成された金属製ベース板と、
各々が前記各溝条に嵌合され、前記各溝条間の前記上面を前記凹部を介してかしめることにより前記各溝条にかしめ結合された複数の放熱フィンとからなり、
前記放熱フィンの厚さが、前記ピッチに対して一定の比となるように設定され、
前記ピッチは、強制空冷時の熱抵抗が最小になるように設定されている
ことを特徴とするかしめ式ヒートシンク。 - 前記一定の比は0.2でありかつ前記ピッチは3mmであることを特徴とする請求項1記載のかしめ式ヒートシンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003272151U JP3101314U (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | かしめ式ヒートシンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003272151U JP3101314U (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | かしめ式ヒートシンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3101314U true JP3101314U (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=43254895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003272151U Expired - Lifetime JP3101314U (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | かしめ式ヒートシンク |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3101314U (ja) |
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2003
- 2003-10-30 JP JP2003272151U patent/JP3101314U/ja not_active Expired - Lifetime
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