JP3101151B2 - 環状共役ジエン系重合体及びその重合方法 - Google Patents

環状共役ジエン系重合体及びその重合方法

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JP3101151B2 JP06129839A JP12983994A JP3101151B2 JP 3101151 B2 JP3101151 B2 JP 3101151B2 JP 06129839 A JP06129839 A JP 06129839A JP 12983994 A JP12983994 A JP 12983994A JP 3101151 B2 JP3101151 B2 JP 3101151B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な環状共役ジエン
系重合体及び環状共役ジエン系単量体の重合方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】共役ジエン系重合体については、従来よ
り数多くの提案がなされており、その幾つかは重要な工
業材料として広範囲に使用されている。代表的な共役ジ
エン系重合体として、ポリブタジエン、ポリイソプレン
等の単独重合体、ブタジエン−イソプレン共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、プロピレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、α−メチル
スチレン−ブタジエン共重合体、α−メチルスチレン−
イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体、アクリロニトリル−イソプレン共重合体、ブタ
ジエン−メタクリル酸メチル共重合体、イソプレン−メ
タクリル酸メチル共重合体等のブロック、グラフト、テ
ーパーあるいはランダム共重合体、更にはこれらの水素
化重合体などが公知の材料として知られており、プラス
チック、エラストマー、機械部品、タイヤ、ベルト、絶
縁剤、接着剤、他樹脂の改質剤等、必要に応じて種々の
目的・用途分野に用いられている。
【0003】一方、共役ジエン系重合体の重合方法につ
いても、従来より数多くの提案がなされており、工業的
に極めて重要な役割を担っている。特に、熱的・機械的
特性が改良された共役ジエン系重合体を得る目的で、高
いシス1,4−結合含有率を与える数多くの重合触媒
が、研究・開発されている。例えば、リチウム、ナトリ
ウム等のアルカリ金属化合物を主成分とする触媒系、あ
るいは、ニッケル、コバルト、チタン等の遷移金属化合
物を主成分とする複合触媒系は公知であり、その中の幾
つかはすでに、ブタジエン、イソプレン等の重合触媒と
して工業的に採用されている[End.Ing.Che
m.,48,784(1956)、特公昭37−819
8号公報、参照]。
【0004】一方、更に高いシス1,4−結合含有率及
び優れた重合活性を達成すべく、希土類金属化合物とI
〜III族金属の有機金属化合物からなる複合触媒系が
研究・開発され、高立体特異性重合の研究が盛んに行わ
れるようになった[J.Polym.Sci.,Pol
ym.Chem.Ed.,18,3345(198
0)、Sci,Sinica.,2/3,734(19
80)、Makromol.Chem.Suppl,
,61(1981)、独国特許出願2,848,96
4号、Rubber Chem.Technol.,
,117(1985)、参照]。
【0005】これらの触媒系の中で、ネオジウム化合物
と有機アルミニウム化合物を主成分とする複合触媒が、
高いシス1,4−結合含有率と優れた重合活性を有する
事が確認され、ブタジエン等の重合触媒としてすでに工
業化されている[Makromol.Chem.,
,119(1981)、Macromolecule
s,15,230(1982)、参照]。しかしなが
ら、近年の工業技術の進歩に伴い、高分子材料に対する
市場要求はますます高度なものとなっており、更に高い
熱的(融点、ガラス転移温度、熱変形温度等)・機械的
特性(引張り弾性率、曲げ弾性率等)を有する高分子材
料の開発が強く望まれるようになっている。
【0006】この課題を解決するための最も有力な手段
の一つとして、ブタジエン、イソプレン等の比較的立体
障害の小さい単量体のみならず、立体障害の大きい単量
体すなわち環状共役ジエン系単量体を単独重合あるいは
共重合し、共役ジエン系重合体の高分子鎖の構造を改良
して、高度な熱的・機械的特性を有する高分子材料を得
ようとする研究活動が盛んに行われるようになってき
た。
【0007】しかしながら従来技術では、ブタジエン、
イソプレン等の比較的立体障害の小さい単量体に対し
て、ある程度満足できる重合活性を示す触媒系が提案さ
れているものの、立体障害の大きい単量体すなわち環状
共役ジエン系単量体に対しては、十分に満足できる重合
活性を有する触媒系は未だに見いだされていなかった。
つまり、従来技術においては環状共役ジエン系単量体は
単独重合が困難であり十分な高分子量体が得られないば
かりでなく、多様な市場要求に応えるべく熱的・機械的
特性の最適化を行う目的で他の単量体との共重合を試み
た場合においても、オリゴマー程度の低分子量体しか得
る事はできなかった。すなわち、工業材料として十分に
満足できる優れた環状共役ジエン系重合体は未だに得ら
れておらず、この解決が強く望まれていた。
【0008】J.Am.Chem.Soc.,81,4
48(1959)には、環状共役ジエン系単量体である
1,3−シクロヘキサジエンを、四塩化チタンとトリイ
ソブチルアルミニウムからなる複合触媒を用いて重合し
た、シクロヘキサジエンホモポリマー及びこの重合方法
が開示されている。ここに記載されている重合方法は、
多量の重合触媒と長い反応時間を必要とするばかりでな
く、得られた重合体の分子量は極めて低いものであり、
工業的な価値はない。
【0009】J.Polym.Sci.,Pt.A,
,3277(1964)には、1,3−シクロヘキサ
ジエンを、ラジカル、カチオン、アニオン、配位重合等
の種々の方法で重合したシクロヘキサジエンホモポリマ
ーの重合方法が開示されている。ここに記載されている
重合方法では、いずれの場合においても得られた重合体
の分子量は極めて低いものであり、工業的な価値はな
い。
【0010】英国特許第1,042,625号明細書に
は、1,3−シクロヘキサジエンを多量の有機リチウム
化合物を触媒として重合した、シクロヘキサジエンホモ
ポリマーの重合方法が開示されている。ここに開示され
ている重合方法は、単量体に対し1〜2重量%もの触媒
を用いる必要があり、経済的に著しく不利であるばかり
でなく、得られた重合体の分子量は極めて低いものとな
ってしまう。一方、この重合方法では重合体中に多量に
残存する触媒残査の除去が困難であり、この重合方法で
得られた重合体の商品価値はない。
【0011】J.Polym.Sci.,Pt.A,
,1553(1965)には、1,3−シクロヘキサ
ジエンを有機リチウム化合物を触媒として重合した、シ
クロヘキサジエンホモポリマーが開示されている。ここ
で得られている重合体は、5週間も重合反応を続けたに
も関わらず、数平均分子量は20,000が限界であっ
た。
【0012】Polym.Prepr.(Amer.C
hem.Soc.,Div.Polym.Chem.)
12,402(1971)には、1,3−シクロヘキサ
ジエンを有機リチウム化合物を触媒として重合した場合
には、シクロヘキサジエンホモポリマーの数平均分子量
の限界は10,000〜15,000である事が開示さ
れており、この理由として、重合反応と同時にリチウム
カチオンの引き抜きを伴う転移反応及びリチウムハイド
ライドの脱離反応が併発する事が教示されている。
【0013】Die Makromolekulare
Chemie.,163,13(1973)には、
1,3−シクロヘキサジエンを多量の有機リチウム化合
物を触媒として重合した、シクロヘキサジエンホモポリ
マーが開示されている。ここで得られているオリゴマー
状の重合体は数平均分子量として6,500にすぎな
い。
【0014】J.Polym.Sci.,Polym.
Chem.Ed.,20,901(1982)には、
1,3−シクロヘキサジエンを有機ナトリウム化合物を
触媒として重合した、シクロヘキサジエンホモポリマー
が開示されている。ここで用いられている有機ナトリウ
ム化合物はナトリウムナフタレンであり、実際にはラジ
カルアニオンより形成されるジアニオンが重合開始点と
なっている。すなわちここで報告されているシクロヘキ
サジエンホモポリマーの数平均分子量は見かけ上38,
700であるが、実質的には数平均分子量19,350
の分子鎖が重合開始点より二方向に成長したに過ぎな
い。
【0015】また、ここに開示されている重合方法は、
極めて低温下における反応であり、工業的な価値はな
い。すなわち従来の技術においては、工業材料として採
用できる十分に高い分子量を有する優れた環状共役ジエ
ン系重合体は未だに得られておらず、また工業的に実施
可能な製造方法も知られていなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高分子鎖を
構成する繰り返し単位が環状共役ジエン系単量体より誘
導される分子構造単位からなる新規な環状共役ジエン系
重合体及びその製造方法を提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために研究を重ねた結果、従来報告された事の
ない高分子量を有する新規な環状共役ジエン系重合体の
合成に成功し、これを得るための重合方法を確立し本発
明を完成した。すなわち本発明は、 [1] 環状共役ジエン系単量体から誘導される分子構
造単位が、下記(1)式により表される、数平均分子量
40,000〜5,000,000の環状共役ジエン系
重合体。
【化4】
【0018】[2] 環状共役ジエン系単量体から誘導
される分子構造単位が、下記(2)式により表される、
[1]記載の数平均分子量40,000〜5,000,
000の環状共役ジエン系重合体。
【化5】
【0019】[3] 環状共役ジエン系単量体から誘導
される分子構造単位が、シクロヘキセン環を有する分子
構造単位である事を特徴とする、[1]記載の環状共役
ジエン系重合体。 [4] 環状共役ジエン系単量体が、炭素−炭素結合に
より構成される5員環以上の環状共役ジエンである事を
特徴とする、[1]記載の環状共役ジエン系重合体。 [5] 環状共役ジエン系単量体が、1,3−シクロヘ
キサジエン、1,3−シクロヘキサジエン誘導体もしく
はその分子内に炭素−炭素6員環構造を有する環状共役
ジエンである事を特徴とする、[1]記載の環状共役ジ
エン系重合体。
【0020】[6] 高分子鎖を構成する繰り返し単位
が環状共役ジエン系単量体より誘導される下記(1)式
により表される分子構造単位からなる重合体であって、
高分子鎖がIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を触媒として重合された事を特徴とする、数平均
分子量40,000〜5,000,000の環状共役ジ
エン系重合体。
【化6】 〔nは1〜4の整数を表す。Rは、水素原子、もしくは
アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキ
ル基、シクロジエニル基、複素環基の少なくとも1種か
ら選択された有機置換基を表す。但し、二重結合は水素
化されない。〕
【0021】[7] 一種又は二種以上の環状共役ジエ
ン系単量体を、IA族金属を含有する有機金属化合物の
錯体化合物を触媒として重合して[1]〜[6]のいず
れかに記載の環状共役ジエン系重合体を製造するする事
を特徴とする、環状共役ジエン系単量体の重合方法。 [8] 一種又は二種以上の環状共役ジエン系単量体
を、IA族金属及びアミン類を含有する錯体化合物を触
媒として重合する事を特徴とする、[7]記載の環状共
役ジエン系単量体の重合方法。である。
【0022】本発明における環状共役ジエン系重合体と
は、その高分子鎖を構成する繰り返し単位が環状共役ジ
エン系単量体より誘導される分子構造単位からなる重合
体である。より具体的には、環状共役ジエン系単量体か
ら誘導される分子構造単位を高分子鎖の繰り返し単位と
して含有する、環状共役ジエン系単量体の単独重合体、
二種以上の環状共役ジエン系単量体の共重合体を例示す
る事ができる。
【0023】最も好ましい環状共役ジエン系重合体とし
て、その高分子鎖を構成する環状共役ジエン系単量体よ
り誘導される分子構造単位が、シクロヘキセン環を含有
する分子構造単位である重合体を例示する事ができる。
本発明における環状共役ジエン系単量体とは、炭素−炭
素結合により構成される5員環以上の環状共役ジエンで
ある。好ましい環状共役ジエン系単量体は、炭素−炭素
結合により構成される5〜8員環の環状共役ジエンであ
る。特に好ましい環状共役ジエン系単量体は、炭素−炭
素結合により構成される6員環の環状共役ジエンであ
る。
【0024】例えば、1,3−シクロペンタジエン、
1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジ
エン、1,3−シクロオクタジエン及びこれらの誘導体
を例示する事ができる。好ましい環状共役ジエン系単量
体として、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シク
ロヘキサジエン誘導体もしくはその分子内に6員環構造
を有する環状共役ジエンを例示する事ができる。最も好
ましい環状共役ジエン系単量体は、1,3−シクロヘキ
サジエンである。
【0025】本発明の環状共役ジエン系重合体における
高分子鎖の数平均分子量は、40,000以上である事
が好ましい。分子量が40,000未満であると著しく
脆弱となり、工業材料としての価値は極めて低いものと
なってしまう。また、工業的な生産性を考慮した場合に
は、数平均分子量は40,000〜5,000,000
の範囲である事が好ましく、40,000〜2,00
0,000の範囲である事が更に好ましく、40,00
0〜1,000,000の範囲である事が特に好まし
い。最も好ましいのは、40,000〜500,000
の範囲である。
【0026】本発明の高分子鎖を構成する繰り返し単位
が環状共役ジエン系単量体より誘導される分子構造単位
からなる重合体は、必要に応じて分子量の調節あるいは
星型等の重合体を得る目的で、高分子末端を従来公知の
二官能以上のカップリング剤(例えば、ジメチルジクロ
ロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジブロモ
シラン、メチルトリブロモシラン、チタノセンジクロラ
イド、塩化メチレン、臭化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、四塩化ケイ素、四塩化チタン、四塩化スズ、
エポキシ化大豆油、エステル類等)により結合する事に
より得られる重合体であってもよい。
【0027】本発明における数平均分子量とは、高分子
鎖の標準ポリスチレン換算の数平均分子量である。本発
明の環状共役ジエン系重合体において、高分子鎖を構成
する繰り返し単位に含有される環状共役ジエン系単量体
より誘導される好ましい分子構造単位は、下記(1)式
により表される分子構造単位であり、最も好ましい分子
構造単位は下記(2)式により表される分子構造単位で
ある。
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】本発明の環状共役ジエン系単量体より誘導
される分子構造単位は、上記(1)〜(2)式に表され
るように、炭素原子及び水素原子から構成されたもので
あってもよく、あるいはアルキル基、アルケニル基、ア
リール基、シクロアルキル基、複素環基等の一種又は二
種以上、一個又は二個以上の置換基を有するものであっ
てもよい。
【0031】アルキル基としては、炭素数1〜20のも
のが好ましく、1〜10のものが特に好ましい。アルケ
ニル基としては、炭素数2〜20のものが好ましく、2
〜10のものが特に好ましい。アリール基すなわち芳香
族基としては、炭素数5〜20のものが好ましく、5〜
10のものが好ましい。シクロアルキル基としては、炭
素数3〜20のものが好ましく、5〜10のものが好ま
しい。複素環基としては、炭素、水素以外に窒素、酸素
等のヘテロ原子を環内に有する化合物であり、5〜10
員環の化合物が好ましく、5〜8員環の化合物が特に好
ましい。
【0032】上記有機化合物から選択される置換基の具
体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、フェニ
ル基、トリル基、ナフチル基、シクロペンタジエニル
基、インデニル基、ピリジル基、ピペリジル基、あるい
は−(CR1R2)−n[R1,R2は、それぞれ水素
原子、もしくは上記有機化合物と同一の置換基である。
nは1〜10の整数である。]で表される環上にブリッ
ジ構造をとる置換基などを例示する等ができる。これら
は一種又は二種以上の混合物であってもよい。
【0033】本発明は更に、本発明の新規な環状共役ジ
エン系重合体は得るための最も好ましい重合方法を開示
する。すなわち、本発明の新規な環状共役ジエン系重合
体は、いかなる重合方法よって得られたものであって
も、本発明の範囲にある重合体であれば特にその重合方
法は制限されるものではないが、本発明の環状共役ジエ
ン系重合体を得るための特に好ましい重合方法は、周期
律表中のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体化
合物、好ましくは複核もしくは多核の錯体化合物を重合
触媒として使用する事を特徴とする重合方法である。
【0034】より具体的には、IA族金属を含有する有
機金属化合物の単核もしくは複核以上の錯体化合物を重
合触媒として使用する事を特徴とする重合方法である。
本発明が開示する環状共役ジエン系重合体の重合方法の
特徴は、従来技術においては立体障害が大きく重合困難
であった環状共役ジエン系重合体の高分子量化を可能と
した事にある。特に、従来技術においては解決不可能と
されていた、環状共役ジエン系単量体それ自身による重
合体末端のIA族金属カチオンの引き抜きによる転移反
応とIA族金属ハイドライドの脱離反応を、IA族金属
を含有する有機金属化合物を錯体化する事により抑制
し、高分子量化を可能とした事にある。
【0035】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
法において、重合触媒に用いる事が可能な周期律表中の
IA族金属とは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウム、フランシウムであり、好ましいI
A族金属としてリチウム、ナトリウム、カリウムを例示
する事ができ、特に好ましいIA族金属としてリチウム
を例示する事ができる。 これらは、一種でも必要に応
じて二種類以上の混合物であっても構わない。
【0036】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
法に用いられる好ましい錯体化合物とは、上記IA族金
属を含有する有機金属化合物すなわち、有機リチウム化
合物、有機ナトリウム化合物、有機カリウム化合物の錯
体化合物であり、より具体的には単核もしくは複核以上
の錯体化合物であり、最も好ましい錯体化合物として、
有機リチウム化合物の単核もしくは複核以上の錯体化合
物を例示する事ができる。
【0037】IA族金属を含有する有機金属化合物と錯
体を形成する化合物(錯化剤)については、特にその種
類量は制限されるものではなく、重合条件に応じてIA
族金属カチオンを最も効果的に保護する一種叉は二種以
上の化合物を適時選択すればよい。より具体的には、I
A族金属に対して電子供与能を有する有機化合物が錯化
剤としては有用であり、例えばIA族金属を含有する有
機金属化合物に配位可能な非共有電子対が存在する極性
基(RO−、R2N−、RS−、2−オキサゾリン基
等:Rはアルキル基を表す。)を有する有機化合物を例
示する事ができる。
【0038】更に好ましい有機化合物としてはアミン
類、エーテル類、チオエーテル類を例示する事ができ
る。これらの錯化剤は、一種でも必要に応じて二種以上
の混合物であっても構わない。本発明の環状共役ジエン
系重合体の重合方法においては、工業的な観点からは、
IA族金属を含有する有機金属化合物の好ましい錯化剤
として、アミン類、エーテル類を例示する事ができる。
最も好ましい錯化剤としてアミン類を例示する事ができ
る。
【0039】すなわち、本発明の環状共役ジエン系重合
体を得るための重合方法においては、IA族金属を含有
する有機金属化合物とアミン類から合成される単核もし
くは複核以上の錯体化合物を重合触媒として用いる事が
好ましく、有機リチウム化合物とアミン類から形成され
る単核もしくは複核以上錯体化合物を重合触媒として用
いる事が特に好ましい。
【0040】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
法に好適に用いられる有機リチウム化合物とは、炭素原
子を少なくとも一個以上含有する有機分子叉は有機高分
子に結合する、一個叉は二個以上のリチウム原子を含有
する従来公知の化合物であり、例えばメチルリチウム、
エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロ
ピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリ
チウム、tert−ブチルリチウム、ペンチルリチウ
ム、ヘキシルリチウム、アリルリチウム、シクロヘキシ
ルリチウム、フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチ
ウム、シクロペンタジエニルリチウム、インデニルリチ
ウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルリジチウ
ム等あるいは、ポリブタジエニルリチウム、ポリイソプ
レニルリチウム、ポリスチリルリチウム等高分子鎖の一
部にリチウム原子を含有するオリゴマー状もしくは高分
子状の従来公知の有機リチウムを例示する事ができる。
【0041】好ましい有機リチウム化合物としては、メ
チルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、
シクロヘキシルリチウムを例示する事ができる。工業的
に採用できる最も好ましい有機リチウム化合物として、
n−ブチルリチウムを例示する事ができる。
【0042】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
法において、IA族金属を含有する有機金属化合物の最
も好ましい錯化剤であるアミン類としては、上記IA族
金属を含有する有機金属化合物に配位可能な、非共有電
子対が存在する極性基であるR12N−基(R1、R2
アルキル基、アリール基、水素原子を表す。これらは同
一であっても異なっていてもよい。)を一個叉は二個以
上含有する有機化合物もしくは有機高分子化合物を例示
する事ができる。これらのアミン類の中で、最も好まし
いアミン類は、第三(三級)アミン化合物である。
【0043】好ましい第三(三級)アミン化合物として
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチ
ルジアミノメタン、テトラメチルエチレンジアミン、テ
トラメチル−1,3−プロパンジアミン、テトラメチル
−1,3−ブタンジアミン、テトラメチル−1,4−ブ
タンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミ
ン、テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、テト
ラメチル−1,8−ナフタレンジアミン、テトラメチル
ベンジジン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラエ
チル−1,3−プロパンジアミン、テトラメチルジエチ
レントリアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、
ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,4,8,
11−テトラメチル−1,4,8,11−テトラアザシ
クロテトラデカン、テトラキス(ジメチルアミノ)エチ
レン、テトラエチル−2−ブテン−1,4−ジアミン、
ヘキサメチルホスホリックトリアミドを例示する事がで
きる。
【0044】特に好ましい第三アミン化合物としては、
テトラエチルエチレンジアミン(TEEDA)、テトラ
メチルエチレンジアミン(TMEDA)、テトラメチル
ジエチレントリアミン(TMEDTA)、ペンタメチル
ジエチレントリアミン(PMDT)、ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン(DABACO)、ヘキサメチ
ルホスホリックトリアミド(HMPA)を例示する事が
できる。工業的に最も好ましい第三アミン化合物として
は、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)を例
示する事ができる。これらの化合物は、一種叉は必要に
応じて二種以上の混合物である事も可能であり、目的に
応じて適時選択される。
【0045】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
において最も好ましい重合触媒である、IA族金属を
含有する有機金属化合物の錯体化合物の合成方法は特に
制限されるものではなく、有機金属及び錯化剤の性質に
応じて従来公知の技術を応用する事ができる。例えば、
不活性ガス雰囲気下に有機金属化合物を有機溶媒に溶解
し、これに錯化剤の溶液を添加する方法。あるいは不活
性ガス雰囲気下に錯化剤を有機溶媒に溶解し、これに有
機金属化合物の溶液を添加する方法。不活性ガス雰囲気
下有機金属化合物と錯化剤を同時に有機溶媒に添加して
行く方法などを例示する事ができる。
【0046】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
法の最も好ましい重合触媒である、IA族金属を含有す
る有機金属化合物の錯体化合物の調整において、配合さ
れる錯化剤分子とIA族金属原子をそれぞれAmol、
Bmolとした場合、これらの一般的な配合比は、 A/B=1000/1〜1/1000 の範囲であり、更に A/B=100/1〜1/100 の範囲である事が有利であり、特に複核以上の錯体化合
物の場合は、 A/B=60/1〜1/60 の範囲である事が好ましく、 A/B=50/1〜1/50 の範囲である事が更に好ましく、 A/B=30/1〜1/30 の範囲である事が特に好ましく、 A/B=20/1〜1/20 の範囲である事が、本発明の環状共役ジエン系重合体を
高収率に、高分子量体あるいは共重合体として得るため
には最も好ましい。
【0047】錯化剤とIA族金属原子の配合比が本発明
の範囲外であると、経済的に不利になるばかりでなく、
錯体化合物が不安定になり、重合反応と同時に転移反応
あるいはIA族金属ハイドライドの脱離反応等の好まし
からざる副反応が併発するなどの好ましからざる結果を
招く事になる。本発明の環状共役ジエン系重合体の重合
方法は、重合触媒としてIA族金属を含有する有機金属
化合物の錯体化合物の存在下、塊状重合もしくは溶液重
合によって実施される。
【0048】溶液重合の場合に使用できる重合溶媒とし
ては、ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、n−オクタン、iso−オクタン、n−ノナン、
n−デカンのような脂肪族炭化水素、シクロペンタン、
メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シ
クロオクタン、デカリン、ノルボルナンのような脂環族
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、クメンのような芳香族炭化水素、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフランのようなエーテル類を例示する
事ができる。
【0049】これらの重合溶媒は1種でもあるいは必要
に応じて2種以上の混合物であってもよい。本発明の環
状共役ジエン系重合体の重合方法における重合触媒の使
用量は、目的により種々異なったものとなるため特に限
定する事はできないが、一般的には単量体1molに対
して金属原子として1×10-6mol〜1×10-1mo
lの範囲であり、好ましくは5×10-6mol〜5×1
-2molの範囲で実施する事ができる。
【0050】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
法における重合温度は、必要に応じて種々異なったもの
に設定されるが、一般には−100〜150℃、好まし
くは−80〜120℃、特に好ましくは−30〜110
℃、最も好ましくは0〜100℃の範囲で実施する事が
できる。更に工業的な観点からは、室温〜80℃の範囲
で実施する事が有利である。
【0051】重合反応に要する時間は、目的あるいは重
合条件によって種々異なったものになるため特に限定す
る事はできないが、通常は48時間以内であり、特に好
適には1〜10時間の範囲で実施される。また、重合系
の雰囲気は窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、
特に十分に乾燥した不活性ガスである事が望ましい。ま
た、重合系の圧力は、上記重合温度範囲で単量体及び溶
媒を液相に維持するのに十分な圧力の範囲で行えばよ
く、特に限定ものではない。更に、重合系内には重合触
媒及び活性末端を不活性化させるような不純物、例えば
水、酸素、炭酸ガス等が混入しないように留意する必要
がある。重合反応形式は、従来公知の技術を採用する事
ができる。例えばバッチ式、セミバッチ式、あるいは連
続式などを利用する事が可能である。
【0052】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
法においては、重合に先だって、触媒成分の一部の組み
合わせ、あるいは全てを予備反応あるいは熟成し、あら
かじめ重合触媒となる錯体化合物を合成しておく事は本
発明の重合体を得るために好ましい方法である。特に、
環状共役ジエン系単量体が添加される以前に、錯体化合
物が形成されている事は、本発明の重合方法において最
も好ましい方法である。
【0053】これらの操作の条件によっては副反応が抑
制され、重合活性が向上し、分子量分布が狭くなる等の
効果を達成する事も可能である。本発明の環状共役ジエ
ン系重合体の重合方法に用いられる重合触媒は、一種で
も必要に応じて二種以上の混合物であっても構わない。
【0054】本発明の環状共役ジエン系重合体の重合方
法では、重合反応が所定の重合率を達成した後に、必要
に応じて公知のカップリング剤(ジメチルジクロロシラ
ン、ジメチルジブロモシラン、チタノセンジクロライ
ド、ジルコノセンジクロライド、塩化メチレン、臭化メ
チレン等)、更には重合停止剤、重合安定剤、酸化防止
剤等を添加する事も特に制限されるものではない。これ
らはそれぞれ単独あるいは2種以上組合せてもよい。
【0055】安定剤、酸化防止剤としては従来公知のも
のをそのまま採用する事ができ、例えばフェノール系、
有機ホスフェート系、有機ホスファイト系、アミン系、
イオウ系等の種々の安定剤、酸化防止剤を採用する事が
可能である。安定剤、酸化防止剤の添加量は、一般には
環状共役ジエン系重合体100wt部に対し、0.00
1〜10wt部の範囲で使用される。
【0056】重合停止剤としては、本発明の重合触媒の
重合活性種を失活させる公知の重合停止剤を採用する事
ができる。好適なものとして、水、炭素数が1〜10で
あるアルコール、ケトン、多価アルコール(エチレング
リコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、フ
ェノール、カルボン酸、ハロゲン化炭化水素等を例示す
る事ができる。重合停止剤の添加量は、一般に環状共役
ジエン系重合体100wt部に対して、0.001〜1
0wt部の範囲で使用される。重合停止剤は、安定剤、
酸化防止剤を添加する以前に添加してもよいし、安定
剤、酸化防止剤と同時に添加してもよい。また、重合体
の活性末端に分子状の水素を接触させる事により失活さ
せても構わない。
【0057】重合体溶液から本発明の環状共役ジエン系
重合体を分離回収するためには、公知の重合体の重合体
溶液から重合体を回収する際に通常使用される、従来公
知の技術を採用する事ができる。例えば反応溶液と水蒸
気を直接接触させる水蒸気凝固法、反応液に重合体の貧
溶媒を添加して重合体を沈澱させる方法、反応溶液を容
器内で加熱して溶媒を留去させる方法、ベント付き押出
機で溶媒を留去しながらペレット化まで行う方法などを
例示する事ができ、環状共役ジエン系重合体及び用いた
溶媒の性質に応じて最適な方法を採用する事ができる。
【0058】本発明の環状共役ジエン系重合体は必要に
応じ、水素化、あるいは従来公知の技術を用いてカルボ
キシル基(無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸等)、水酸基、エ
ポキシ基(グリシジルメタクリレート、グリシジルアク
リレート等)、アミノ基(マレイミド等)、オキサゾリ
ン基、アルコキシ基(ビニルシラン等)、イソシアナー
ト基等の極性基を付加し、変性もしくは架橋されていて
もよい。
【0059】また、その目的・用途に応じて熱安定剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、核剤、染料、顔料、
架橋剤、発泡剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチ
ブロッキング剤、離型剤、他の高分子材料、無機強化材
等、一般の高分子材料に添加・配合される添加剤、強化
剤等を含有する事も特に制限されるものではない。本発
明の環状共役ジエン系重合体は、その目的・用途に応じ
て単独で、あるいは他の高分子材料・無機強化材料・有
機強化材料との複合体として用いる事も可能である。本
発明の環状共役ジエン系重合体が複合体として用いられ
る場合の他の高分子材料は、従来公知の有機高分子から
必要に応じて選択する事が可能であり、特にその種類・
量は制限されない。
【0060】例えば、ナイロン4、ナイロン6、ナイロ
ン8、ナイロン9、ナイロン10、ナイロン11、ナイ
ロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン612、ナイロン636、ナイロン121
2のような脂肪族ポリアミドや、ナイロン4T(T:テ
レフタル酸)、ナイロン4I(I:イソフタル酸)、ナ
イロン6T、ナイロン6I、ナイロン12T、ナイロン
12I、ナイロンMXD6(MXD:メタキシリレンジ
アミン)などの半芳香族ポリアミドや、これらのこれら
の共重合体、ブレンドなどのポリアミド系重合体、ポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポ
リアリレート(PAR)などのポリエステル系重合体、
ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、エチ
レン・プロピレンゴム(EPR)、ポリスチレン(PS
t)などのオレフィン系重合体、ポリブタジエン(PB
d)、ポリイソプレン(PIp)、スチレン・ブタジエ
ンゴム(SBR)あるいはこれらの水素化物などの共役
ジエン系重合体、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)などのチオール系重合体、ポリアセタール(PO
M)、ポリフェニレンエーテル(PPE)などのエーテ
ル系重合体、あるいはアクリル樹脂、ABS樹脂、AS
樹脂、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルケトン
(PEK)、ポリアミドイミド(PAI)などを例示す
る事ができる。
【0061】これらの有機高分子は、一種類でも必要に
応じて二種類以上の混合物・共重合体であっても構わな
い。また、無機強化材料としてはガラスファイバー、ガ
ラスウール、カーボンファイバー、タルク、マイカ、ウ
ォラストナイト、カオリン、モンモリロナイト、チタン
ウィスカー、ロックウール等、有機強化材料としてはア
ラミド、ポリイミド、液晶ポリエステル(LCP)、ポ
リベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール等を例示
する事ができる。本発明の環状共役ジエン系重合体は、
優れた工業材料として、プラスチック、他樹脂の改質剤
等として用いられるばかりでなく、必要に応じて架橋剤
を配合する事により熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂、電
子線硬化樹脂等の硬化性樹脂として用いる事も可能であ
る。
【0062】
【実施例】以下に、実施例及び製造例、比較例、参考例
によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範
囲はこれらの実施例に限定され解釈されるものではな
い。本発明に用いた薬品は入手しうる最高純度のもので
あった。一般の溶剤は常法に従い脱気し、不活性ガス雰
囲気下、活性金属上で還流・脱水し、次いで蒸留・精製
したものを使用した。数平均分子量は、重合体を1,
2,4−トリクロロベンゼンに溶解し、G.P.C(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー)法により測定
した標準ポリスチレン換算の値を示した。
【0063】(参考例1) (本発明の重合触媒である、IA族金属を含有する有機
金属化合物の錯体化合物の合成例1)乾燥アルゴン雰囲
気下、既知量のテトラメチルエチレンジアミン(TME
DA)をシクロヘキサンに溶解した。この溶液を−10
℃に冷却・保持し、乾燥アルゴン雰囲気下にTMEDA
/n−ブチルリチウム(n−BuLi)=1/4となる
ように、所定量のn−BuLiのn−ヘキサン溶液をゆ
っくりと添加した。滴下開始後この溶液を徐々に−78
℃まで冷却し、TMEDA/n−BuLi=1/4であ
る{構造は、[(TMEDA)・(n−BuLi)4
∞であると推定される。}白色結晶状の4核錯体を合成
した。
【0064】(参考例2) (本発明の重合触媒である、IA族金属を含有する有機
金属化合物の錯体化合物の合成例2)乾燥アルゴン雰囲
気下、既知量のテトラメチルエチレンジアミン(TME
DA)をシクロヘキサンに溶解した。この溶液を−10
℃に冷却・保持し、乾燥アルゴン雰囲気下にTMEDA
/n−ブチルリチウム(n−BuLi)=1/1となる
ように、所定量のn−BuLiのn−ヘキサン溶液をゆ
っくりと添加した。滴下開始後この溶液を徐々に−78
℃まで冷却し、TMEDA/n−BuLi=1/1であ
る{構造は、[(TMEDA)2・(n−BuLi)2
であると推定される。}白色結晶状の複核錯体を合成し
た。
【0065】(比較例1) (従来の触媒系による重合例1)常法に従い十分に乾燥
した100mlシュレンク管の内部を乾燥アルゴンで置
換した。1,3−シクロヘキサジエン5.00g、シク
ロヘキサン10.0gをシュレンク管内に注入した。溶
液の温度を室温に保持し、n−BuLiのn−ヘキサン
溶液を、リチウム原子換算として0.04mmolを添
加した。n−BuLi添加後速やかにシクロヘキサジエ
ニルアニオンの色は消失し、重合体は回収されなかっ
た。
【0066】(比較例2) (IA族金属を含有する有機金属化合物の安定な錯体化
合物が形成されていない場合の重合例1)常法に従い十
分に乾燥した100mlシュレンク管の内部を乾燥アル
ゴンで置換した。1,3−シクロヘキサジエン5.00
g、シクロヘキサン10.0g、TMEDA0.01m
molをシュレンク管内に注入した。溶液の温度を室温
に保持し、n−BuLiのn−ヘキサン溶液を、リチウ
ム原子換算として0.04mmolを添加した。n−B
uLi添加後速やかにシクロヘキサジエニルアニオンの
色は消失し、重合体は回収されなかった。
【0067】(比較例3) (IA族金属を含有する有機金属化合物の安定な錯体化
合物が形成されていない場合の重合例2)TMEDAを
0.04mmolとした以外は、比較例2と同様にして
重合反応を行った。n−BuLi添加後速やかにシクロ
ヘキサジエニルアニオンの色は消失し、重合体は回収さ
れなかった。
【0068】(比較例4) (IA族金属を含有する有機金属化合物の安定な錯体化
合物が形成されていない場合の重合例3)TMEDAを
0.40mmolとした以外は、比較例2と同様にして
重合反応を行った。n−BuLi添加後速やかにシクロ
ヘキサジエニルアニオンの色は消失し、重合体は回収さ
れなかった。
【0069】(実施例1) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の核錯
体化合物を重合触媒とした場合の重合例1及び本発明の
環状共役ジエン系重合体1)常法に従い十分に乾燥した
100mlシュレンク管の内部を乾燥アルゴンで置換し
た。1,3−シクロヘキサジエン5.00g、シクロヘ
キサン10.0g、をシュレンク管内に注入した。溶液
の温度を室温に保持し、参考例1にて得られた重合触媒
をリチウム原子換算として0.04mmolを添加し、
室温で5時間重合を行った。重合反応終了後、BHT
〔2,6−ビス(t−ブチル)−4−メチルフェノー
ル〕10wt%のメタノール溶液を加えて反応を停止さ
せ、更に大量のメタノール/塩酸混合溶媒で重合体を分
離させ、メタノールで洗浄後、80℃で真空乾燥し、白
色の重合体を得た。
【0070】TMEDA1当量に対してリチウム原子が
4当量存在するにも拘らず、各リチウム原子を等価な重
合活性点としてリビングアニオン重合により高分子鎖は
成長し、数平均分子量121,800、分子量分布(M
w/Mn)1.14であるシクロヘキサジエンホモポリ
マーが98.9wt%の収率で得られた。DSC法によ
って測定されたガラス転移温度(Tg)は89℃であっ
た。この重合体を、シリンダー温度300℃に設定した
射出成形機にて成形を行い、無色透明な厚さ3mmtの
試験片を得た。ASTM D638に従い測定した成形
体の引張弾性率(TM)は、4,020MPa(1MP
a=10.19716kgf/cm2)であった。AS
TMD648に従い測定した加重18.6kg・f/c
2における熱変形温度(HDT)は、102℃であっ
た。
【0071】(実施例2) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例2及び本発明の環
状共役ジエン系重合体2)重合溶媒をトルエン1.00
g、シクロヘキサン9.00gの混合溶媒に代えた以外
は、実施例1と同様にして重合反応を行った。重合体の
収率は98.7wt%であった。この重合体の数平均分
子量は101,900であり、分子量分布(Mw/M
n)は1.21であった。
【0072】(実施例3) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例3及び本発明の環
状共役ジエン系重合体3)重合触媒をリチウム原子換算
として0.08mmolに代えた以外は、実施例1と同
様にして重合反応を行った。重合体の収率は98.5w
t%であった。この重合体の数平均分子量は61,40
0であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.18であっ
た。
【0073】(実施例4) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例4及び本発明の環
状共役ジエン系重合体4)重合溶媒をトルエン2.00
g、シクロヘキサン18.0gの混合溶媒に代え、重合
温度を60℃とした以外は、実施例3と同様にして重合
反応を行った。重合体の収率は72.5wt%であっ
た。この重合体の数平均分子量は43,700であり、
分子量分布(Mw/Mn)は1.27であった。
【0074】(実施例5) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例5及び本発明の環
状共役ジエン系重合体5)重合溶媒をシクロヘキサン2
0.0g、重合温度を40℃、重合触媒をリチウム原子
換算として0.06mmolとした以外は実施例3と同
様にして重合を行った。重合体の収率は99.8wt%
であった。この重合体の数平均分子量は83,800で
あり、分子量分布(Mw/Mn)は1.16であった。
【0075】(実施例6) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例6及び本発明の環
状共役ジエン系重合体6)十分に乾燥した100ml耐
圧ガラスボトルを打栓し、常法に従い乾燥アルゴンで内
部を置換した。1,3−シクロヘキサジエン5.00
g、トルエン5.00gをボトル内に注入した後、参考
例2にて得られた重合触媒を、リチウム原子換算として
0.080mmolを添加し、室温で5時間重合を行っ
た。重合反応終了後、BHT〔2,6−ビス(t−ブチ
ル)−4−メチルフェノール〕10wt%のメタノール
溶液を加えて反応を停止させ、更に大量のメタノール/
塩酸混合溶媒で重合体を分離させ、メタノールで洗浄
後、80℃で真空乾燥し、白色の重合体を得た。重合体
の収率は96.5wt%であった。この重合体の数平均
分子量は49,800であり、分子量分布[重量平均分
子量/数平均分子量(Mw/Mn)]は1.51であっ
た。
【0076】(実施例7) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例7及び本発明の環
状共役ジエン系重合体7)重合触媒を、リチウム原子換
算として0.040mmolとした以外は実施例6と同
様にして重合を行った。重合体の収率は98.5wt%
であった。この重合体の数平均分子量は64,300で
あり、分子量分布(Mw/Mn)は1.48であった。
【0077】(実施例8) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例8及び本発明の環
状共役ジエン系重合体8)トルエンをシクロヘキサンに
代えた以外は、実施例6と同様にして重合反応を行っ
た。重合体の収率は98.8wt%であった。この重合
体の数平均分子量は49,300であり、分子量分布
(Mw/Mn)は1.28であった。
【0078】(実施例9) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例9及び本発明の環
状共役ジエン系重合体9)トルエンをシクロヘキサンに
代えた以外は、実施例7と同様にして重合反応を行っ
た。重合体の収率は99.1wt%であった。この重合
体の数平均分子量は61,700であり、分子量分布
(Mw/Mn)は1.29であった。
【0079】(製造例1) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例10)1,3−シ
クロヘキサジエン4.02g、トルエン4.30gをボ
トル内に注入した後、参考例2にて得られた重合触媒
を、リチウム原子換算として0.101mmol添加
し、室温で2時間重合反応を行った。重合体の収率は9
8.9wt%であった。この重合体の数平均分子量は3
8,800であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.1
7であった。
【0080】(製造例2) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例11)重合温度を
50℃、重合時間を2時間とした以外は、製造例1と同
様にして重合反応を行った。重合体の収率は99.8w
t%であった。この重合体の数平均分子量は39,20
0であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.19であっ
た。
【0081】(比較例5) (従来の触媒系による重合例2)十分に乾燥した100
ml耐圧ガラスボトルを打栓し、常法に従い乾燥アルゴ
ンで内部を置換した。1,3−シクロヘキサジエン4.
02g、トルエン4.30gをボトル内に注入した後、
重合触媒としてn−BuLiを1.01mmol添加
し、50℃で8時間重合を行った。重合反応終了後、B
HT〔2,6−ビス(t−ブチル)−4−メチルフェノ
ール〕10wt%のメタノール溶液を加えて反応を停止
させ、更に大量のメタノール/塩酸混合溶媒で重合体を
分離させ、メタノールで洗浄後、80℃で真空乾燥し
た。得られた重合体の収率は95.9wt%であり、数
平均分子量16,800にずぎなかった。分子量分布
(Mw/Mn)は1.87であった。この重合体は黄色
に着色しており、極めて脆弱であるために成形体を得る
事はできなかった。
【0082】(比較例6) (従来の触媒系による重合例3)n−BuLiの添加量
を0.101mmolとした対外は、比較例5と同様に
して重合反応を行った。比較例1に対し触媒量が1/1
0であるにもかかわらず、得られた重合体は高分子量体
とはならず、収率も45.6wt%に低下した。数平均
分子量12,500であった。分子量分布(Mw/M
n)は2.05であった。この重合体は黄色に着色して
いた。
【0083】(製造例3〜8、比較例7〜11) (本発明のIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体
化合物を重合触媒とした場合の重合例及び比較例)乾燥
アルゴン雰囲気下、表1に示すTMEDA/n−BuL
iの配合比にて重合触媒を種々調整し、シクロヘキサン
を5.0gとした以外は実施例1と同様にして重合反応
を行った。製造例3〜8、比較例7〜9の結果を表1に
示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【発明の効果】本発明の新規な環状共役ジエン系重合体
は、優れた熱的・機械的特性を有しており、また成形体
として使用される為に必要とされる十分に高い分子量を
有しているため、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の有用
な工業材料として幅広い分野に採用する事が可能であ
る。更に本発明の環状共役ジエン系重合体は、目的・用
途に応じて単独あるいは他の樹脂材料・無機材料との複
合体として、自動車部品、電気・電子部品、フィルム・
シート・チューブ等の幅広い用途に用いる事ができる。
また、本発明の重合方法は、環状共役ジエン系単量体に
対する高度な重合活性を有し、少量の触媒で高収率に重
合体が得られ、かつ従来得られた事の無い高分子量体を
得る事が可能であるため環状共役ジエン系重合体の製造
方法として工業的に幅広く利用する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にて得られた、本発明の環状共役ジエ
ン系重合体の1H−NMRスペクトルチャート図であ
る。測定時の溶媒には1,2−ジクロロベンゼンの重水
素化体を用いた。
【図2】実施例7にて得られた、本発明の環状共役ジエ
ン系重合体の粘弾性スペクトルチャート図である。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状共役ジエン系単量体から誘導される
    分子構造単位が、下記(1)式により表される事を特徴
    とする、数平均分子量40,000〜5,000,00
    0の環状共役ジエン系重合体。 【化1】
  2. 【請求項2】 環状共役ジエン系単量体から誘導される
    分子構造単位が、下記(2)式により表される事を特徴
    とする、請求項1記載の数平均分子量40,000〜
    5,000,000環状共役ジエン系重合体。 【化2】
  3. 【請求項3】 環状共役ジエン系単量体から誘導される
    分子構造単位が、シクロヘキセン環を有する分子構造単
    位である事を特徴とする、請求項1記載の環状共役ジエ
    ン系重合体。
  4. 【請求項4】 環状共役ジエン系単量体が、炭素−炭素
    結合により構成される5員環以上の環状共役ジエンであ
    る事を特徴とする、請求項1記載の環状共役ジエン系重
    合体。
  5. 【請求項5】 環状共役ジエン系単量体が、1,3−シ
    クロヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン誘導体
    もしくはその分子内に炭素−炭素6員環構造を有する環
    状共役ジエンである事を特徴とする、請求項1記載の環
    状共役ジエン系重合体。
  6. 【請求項6】 高分子鎖を構成する繰り返し単位が環状
    共役ジエン系単量体より誘導される下記(1)式により
    表される分子構造単位からなる重合体であって、高分子
    鎖がIA族金属を含有する有機金属化合物の錯体化合物
    を触媒として重合された事を特徴とする、数平均分子量
    40,000〜5,000,000の環状共役ジエン系
    重合体。 【化3】 〔nは1〜4の整数を表す。Rは、水素原子、もしくは
    アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキ
    ル基、シクロジエニル基、複素環基の少なくとも1種か
    ら選択された有機置換基を表す。但し、二重結合は水素
    化されない。〕
  7. 【請求項7】 一種又は二種以上の環状共役ジエン系単
    量体を、IA族金属を含有する有機金属化合物の錯体化
    合物を触媒として重合して請求項1〜6のいずれかに記
    載の環状共役ジエン系重合体を製造する事を特徴とす
    る、環状共役ジエン系単量体の重合方法。
  8. 【請求項8】 一種又は二種以上の環状共役ジエン系単
    量体を、IA族金属及びアミン類を含有する錯体化合物
    を触媒として重合する事を特徴とする、請求項7記載の
    環状共役ジエン系単量体の重合方法。
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