JP3100893B2 - 泡生成ポンプ式流体分与容器 - Google Patents

泡生成ポンプ式流体分与容器

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JP3100893B2
JP3100893B2 JP08006005A JP600596A JP3100893B2 JP 3100893 B2 JP3100893 B2 JP 3100893B2 JP 08006005 A JP08006005 A JP 08006005A JP 600596 A JP600596 A JP 600596A JP 3100893 B2 JP3100893 B2 JP 3100893B2
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    • B05B11/1001Piston pumps
    • B05B11/1009Piston pumps actuated by a lever
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    • B05B11/1087Combination of liquid and air pumps

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は泡生成ポンプ式流
体分与容器に関し、さらに詳しくは、高圧ガスを用いる
必要がなく、空気室を設ける必要もなく、簡単な構造で
故障が少なく、製造が容易で量産可能であり、美容・衛
生用品、食品等をはじめとする各種分野において好適に
用いることができる泡生成ポンプ式流体分与容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時、環境保全等の見地より、炭酸ガス
やフロンガス等の高圧ガスを用いない泡生成ポンプ式流
体分与容器の開発が盛んである。たとえば、特開平4−
293568号公報、実開平4−134456号公報、
実開平6−70854号公報、実開平3−7963号公
報、実開平7−7759号公報、国際公開番号WO92
/08657号公報等において、高圧ガスを用いない泡
生成ポンプ式流体分与容器が提案されている。
【0003】これら従来の泡生成ポンプ式流体分与容器
は、容器に収容された流体を吸引すると共に気液混合室
に向けて吐出するポンプ機構と、前記ポンプ機構と連動
して外部から空気を吸引すると共に前記気液混合室に送
出し、前記気液混合室において、前記空気と前記ポンプ
機構により吐出された流体とを混合させる泡生成機構と
を備えてなる。前記ポンプ機構は、ボール弁を備えるシ
リンダーと、前記シリンダーに収容されるピストンとを
有してなり、前記容器の開口頸部に配置される。前記泡
生成機構は、逆止弁としてのボール弁を備えた空気室を
有してなり、前記ポンプ機構の外周部に配置される。
【0004】前記従来の泡生成ポンプ式流体分与容器は
以下のように作用する。すなわち、前記ポンプ機構にお
いて、ピストンを引動させると、ボール弁が開放し、容
器内の流体がシリンダー内に吸引される。ピストンを押
動させると、ボール弁が閉鎖し、シリンダー内に吸引さ
れた流体が気液混合室に向けて吐出される。一方、前記
泡生成機構において、ピストンの引動に連動して空気室
におけるボール弁が開放し、空気が吸引される。ピスト
ンの押動に連動して空気室におけるボール弁が閉鎖し、
空気室内の空気が気液混合室に送出される。その結果、
気液混合室において、前記ポンプ機構により吐出された
流体と前記泡生成機構により送出された空気とが混合
し、泡が生成する。従来の泡生成ポンプ式流体分与容器
においては、こうして生成した泡を、さらにシルクスク
リーン等を通過させて微細な泡にしてから外部に吐出し
ていた。
【0005】しかしながら、このような従来の泡生成ポ
ンプ式流体分与容器の場合、空気室を必須とし、泡生成
機構における空気室が逆止弁としてのボール弁を備える
ことを必須とするので、容器の構造が複雑化し、故障し
易いという問題がある。また、製造が容易でなく、量産
に適さないという問題がある。さらに、前記空気室が前
記シリンダー等の外周部に設けられるので、容器頸部の
径を大きくする必要があり、容器が大型化すると共に容
器の形状が限定されてしまう、という問題がある。化粧
品等の分野においては、容器に意匠的工夫を凝らす必要
があり、容器が大型化したり、容器の形状が限定されて
しまうことは重大な問題である。一方、高圧ガスを用い
ない泡生成ポンプ式流体分与容器は、美容・衛生用品、
食品等をはじめとする各種分野での用途が考えられる。
このため、前記問題がなく、高圧ガスを必要としない泡
生成流体分与容器の開発が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記要望
に応え、前記従来における問題を解決することを目的の
一つとする。この発明は、高圧ガスを必要としない泡生
成ポンプ式流体分与容器を提供することを目的の一つと
する。この発明は、空気室を必須とせず、簡単な構造で
故障の少ない泡生成ポンプ式流体分与容器を提供するこ
とを目的の一つとする。この発明は、製造が容易で量産
可能な泡生成ポンプ式流体分与容器を提供することを目
的の一つとする。この発明は、美容・衛生用品、食品等
をはじめとする各種分野で好適に用いることができる泡
生成ポンプ式流体分与容器を提供することを目的の一つ
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。
【0008】1. シリンダー体内にピストン体を摺動
可能に収容してなり、ピストン体の引動に連動して容器
内の流体を吸引し、この流体をピストン体の押動に連動
して気液混合室に導く流体ポンプと、伸縮自在に形成さ
れ、伸長しながら空気を吸引し、この空気を短縮しなが
ら気液混合室に送気する空気ポンプと、回動することに
より、流体ポンプにおけるピストン体を押動させ、かつ
空気ポンプを短縮させて気液混合室において流体と空気
とを混合して泡を生成させるテコ部材とを備えてなるこ
とを特徴とする泡生成ポンプ式流体分与容器。
【0009】2. 流体ポンプが、シリンダー体内に、
蛇腹構造体を有してなるピストン体を伸縮自在に収容し
てなり、ピストン体の伸長を伴う引動に連動して容器内
の流体を吸引し、この流体を、ピストン体の短縮を伴う
押動に連動して気液混合室に導く、上記「1.」に記載
の泡生成ポンプ式流体分与容器。
【0010】3. シリンダー体がシリンダー弁を備え
てなり、シリンダー弁は、ピストン体の引動に連動して
開放され、ピストン体の押動に連動して閉鎖される、上
記「1.」または「2.」に記載の泡生成ポンプ式流体
分与容器。
【0011】4. ピストン体が、ピストン弁を脱落不
能に備え、シリンダー体内に連通する貫通孔を有してな
り、ピストン弁は、ピストン体の引動に連動して閉鎖さ
れ、ピストン体の押動に連動して開放される、上記
「1.」から「3.」のいずれかに記載の泡生成ポンプ
式流体分与容器。
【0012】5. 空気ポンプが、空気弁を備え、空気
を吸引する吸気口と、ピストン体における貫通孔に連通
し、空気を送出する送気口とを有してなる、上記
「1.」から「4.」のいずれかに記載の泡生成ポンプ
式流体分与容器。
【0013】6. 空気ポンプが、蛇腹構造体を有して
なる,上記「1.]から[5.」のいずれかに記載の泡
生成ポンプ式流体分与容器。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明の泡生成ポンプ式流体分
与容器は、流体ポンプと気液混合室と空気ポンプとテコ
部材と容器とを有してなる。
【0015】(流体ポンプ)流体ポンプは、シリンダー
体とピストン体とを有してなる。
【0016】シリンダー体としては、ピストン体を摺動
可能に収容することができれば特に制限はなく、目的に
応じて適宜その形状、構造、大きさ、素材等について選
択することができる。シリンダー体は、筒状体であり、
通常、軸方向に貫通孔が形成され、両端が開口してい
る。シリンダー体は、通常、直管の円筒である。シリン
ダー体は、単独の部材で形成してもよいし、あるいは二
以上の部材を組み合わせて形成してもよい。
【0017】シリンダー体の形状としては、たとえば、
円筒形状、角筒形状などが挙げられる。この発明におい
ては、シリンダー体の外周面に段差、凹凸等が形成され
ていてもよく、また、前記貫通孔に段差等が形成されて
いてもよい。
【0018】シリンダー体の素材としては、特に制限は
なく、泡生成ポンプ式流体分与容器の用途、目的等に応
じて適宜選択することができ、たとえば、それ自体公知
のプラスチックス、金属、セラミックス、木材などが挙
げられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン、ポリスチレン、塩化ビニルなどの
汎用プラスチックス;ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカー
ボネートなどのエンジニリアリングプラスチックス;で
んぷん・セルロース系、キチン・キトサン系、ヒドロキ
シブチレート系、ポリカプロラクトン系などの生分解性
プラスチックス;フッ素樹脂、けい素樹脂、ABS樹
脂、AS樹脂;アルミニウム、ステンレススチール、合
金などの金属、などが挙げられる。これらの中でも、成
形性、コスト、入手の容易性などの観点から汎用プラス
チックスが好ましく、環境保全等の観点から生分解性プ
ラスチックスが好ましい。これらの素材は、単独で用い
てもよく、二種以上を併用してもよい。
【0019】シリンダー体は、前記貫通孔にシリンダー
弁を脱落不能に備えてなる。シリンダー弁は、一般にシ
リンダー体の一端部に備えられる。シリンダー弁の開閉
は、弁体の表面とシリンダー体の内表面とを互いに、液
密に当接させ、隔離させることにより行なわれる。この
ため弁体は、シリンダー体の内表面と液密に当接可能な
面(以下「当接面」と称する。)を少なくとも有するよ
うに設計される。前記当接面としては、たとえば、弁体
がボールである場合におけるそのボールの球面、円板や
円柱等の周側面、テーパー面、平面、曲面などが挙げら
れる。なお、一般的には、前記当接面の面積が大きい
程、弁の機能、たとえば流体の逆流等の防止機能等が向
上するが、弁の形状等によっては弁の円滑な開閉動作が
妨げられることもある。前記弁体を、流体の圧力を効率
よく受け得る形状ないし構造に設計すると、シリンダー
弁の開閉動作を円滑に行うことができる。このような弁
体としては、たとえば、ボール弁におけるボールや、流
体の流通方向に対して垂直に位置する平面を有してなる
弁体などが挙げられる。前記弁体の素材としては、シリ
ンダー体の素材として例示した素材が挙げられる。
【0020】シリンダー体における、シリンダー弁を備
える側の端部には、通常、チューブが接続される。シリ
ンダー体に接続されたチューブを容器の底部まで延設す
ると、容器内に収容された流体の全部を吸引し、吐出す
ることができる。
【0021】シリンダー体内における、シリンダー弁が
備えられている側には、付勢部材を収容させることがで
きる。前記付勢部材としては、特に制限はないが、たと
えば、つる巻きばね、コイルスプリングなどが挙げられ
る。前記付勢部材は、通常、定常状態が伸長状態である
ものが選択される。このような付勢部材をシリンダー体
内に収容させると、シリンダー体内におけるピストン体
の押動により、付勢部材は圧縮され、付勢部材が初期状
態に復帰する際の付勢力により、シリンダー体内におい
てピストン体は引動する。前記付勢部材として、コイル
スプリング等を用いる場合、通常、これらの外径がシリ
ンダー体の内径よりもわずかに小さくなるように選択す
る。
【0022】この発明において、シリンダー体は、その
外周面にフランジ部が形成されていてもよい。前記フラ
ンジ部としては、その厚み、外径の大きさ等については
特に制限はないが、たとえば、容器の開口径よりも大き
な外径を有するフランジ部などが挙げられる。このよう
なフランジ部をシリンダー体に設けると、シリンダー体
を容器の開口部に保持することができる。なお、前記フ
ランジ部の外径が容器の開口径よりも小さい場合であっ
ても、容器の開口部に適当なリング部材を配置すること
のより、シリンダー体を容器の開口部に保持することが
できる。前記フランジ部を設ける部位としては特に制限
はないが、たとえば、シリンダー体の一端開口部などが
挙げられる。
【0023】シリンダー体は、以下のピストン体を内部
に摺動可能に収容する。
【0024】ピストン体としては、シリンダー体の内周
面に摺動可能な外周面を少なくとも有し、ピストンとし
ての機能を有すれば特に制限はなく、目的に応じて各種
の形状、構造等を選択することができる。
【0025】ピストン体は、シリンダー体内に収容され
た場合において、シリンダー体の内部と連通する貫通孔
を有し、通常、筒体である。前記貫通孔は、通常、ピス
トン体の軸方向に形成されている。ピストン体の形状と
しては、シリンダー体の内周面の形状等に応じて選択す
ればよい。ピストン体は、通常、直管である。
【0026】この発明においては、ピストン体は、蛇腹
構造体を有していてもよい。ピストン体が蛇腹構造体を
有してなる場合、シリンダー体内に前記付勢部材を収容
させる必要がなく、部品数を少なくすることができ、故
障が少なく、製造が容易な泡生成ポンプ式流体分与容器
を得ることができる点で有利である。
【0027】蛇腹構造体としては、ふいご構造ないし蛇
腹構造(「ベローズ構造」ということもある。)を有
し、伸縮自在に形成されていればよく、目的に応じて適
宜その形状、構造、大きさ等を選択することができる。
蛇腹構造体は、通常、両端が開口しており、直線状に形
成される。この場合、蛇腹構造体の軸方向に垂直な断面
の形状は、通常は円形であり、場合によっては、だ円
形、多角形などである。蛇腹構造体の長さ、大きさ、内
径等については、目的に応じて適宜決定することがで
き、泡生成ポンプ式流体分与容器の1回の最大吐出量
は、前記長さ、大きさ、内径等を変更することにより任
意に変更することができる。
【0028】蛇腹構造体は、ピストン体における、一端
側に設けられていてもよく、あるいは任意の箇所に設け
られていてもよい。蛇腹構造体の数としては、通常1個
であるが、目的に応じて2個以上であってもよい。蛇腹
構造体の一端開口部には、シリンダー体の内表面と液密
に接続可能な接続部が設けれていてもよい。
【0029】蛇腹構造体の製法としては、たとえば、ブ
ロー成形、射出成形(インジェクション成形ともい
う。)などが挙げられる。この発明においては、これら
の製法の中でも、複雑な形状の成形を寸法精度良く行う
ことができる点で射出成形が特に好ましい。蛇腹構造体
を射出成形で製造すると、蛇腹構造体とシリンダー体の
内表面との接続部分における気密性を高くすることがで
き、容器に収容された流体の酸化による変質を効果的に
防止することができる。
【0030】蛇腹構造体は、単独の部材で形成されてい
てもよいし、あるいは二以上の部材で形成されていても
よい。
【0031】この発明においてピストン体は、その貫通
孔にピストン弁を脱落不能に備えてなるのが好ましい。
この場合、吐出する泡の逆流を効果的に防止することが
できる。ピストン弁は、通常、ピストン体における一端
部側に備えられる。
【0032】ピストン弁における弁体としては、シリン
ダー体内に収容される弁体と同様のものが挙げられ、ピ
ストン弁の開閉は、シリンダー弁の開閉と同様にしてな
される。この発明においては、ピストン弁としては、ボ
ール弁が好ましい。ピストン弁は、シリンダー体内にお
いてピストン体が、引動するときに閉鎖され、押動する
ときに開放されるように設計される。
【0033】ピストン体は、単独の部材で形成してもよ
いし、あるいは二以上の部材を組み合わせて形成しても
よい。ピストン体の素材としては、シリンダー体の素材
として例示した素材が挙げられる。前記素材としては、
一種単独で用いてもよく、あるいは二種以上を併用して
もよい。
【0034】ピストン体は、シリンダー体におけるシリ
ンダー弁が備えられていない側の開口端からシリンダー
体内に、挿入される。この状態において、通常、シリン
ダー体から突出するピストン体の先端部側にピストン弁
が位置している。
【0035】ピストン体をシリンダー体内に挿入する
と、ピストン体の内部とシリンダー体の内部とが連通す
る。シリンダー体内においてピストン体を押動させて付
勢部材を圧縮させると、シリンダー体内における流体の
圧力がシリンダー弁の弁体に付加され、この弁体とシリ
ンダー体の内表面とが当接し、シリンダー弁が閉鎖され
る。さらにピストン体を押動させると、シリンダー体内
が加圧され、シリンダー体内における流体の圧力がピス
トン弁の弁体に付加され、この弁体とピストン体の内表
面との当接が解かれ、ピストン弁が開放される。その結
果、ピストン体における、シリンダー体から突出する開
口端から流体が吐出される。なお、このときシリンダー
体から吐出される流体の量は、シリンダー体内における
ピストン体の摺動距離によって任意に調節される。
【0036】一方、圧縮された付勢部材の復帰力によ
り、シリンダー体内においてピストン体を引動させる
と、シリンダー体内が引圧になり、シリンダー弁の弁体
とシリンダー体の内表面との当接が解かれ、シリンダー
弁が開放され、一方、ピストン弁の弁体とピストン体の
内表面とが当接し、ピストン弁が閉鎖される。その結
果、シリンダー体内に流体が吸引される。
【0037】なお、この発明においてピストン体の上部
には、通常、ノズルヘッドが配置される。ノズルヘッド
は、シリンダー体内においてピストン体を押動させる機
能、および、気液混合室において生成した泡を外部へ吐
出させる機能を有する。ノズルヘッドは、前記機能を有
する限り、その形状、構造等につき特に制限はなく、泡
生成ポンプ式流体分与容器の用途、目的等に応じて適宜
選択することができる。ノズルヘッドの素材としては、
シリンダー体の素材として例示した素材が挙げられる。
【0038】ノズルヘッドは、吐出管を有してなる。吐
出管は、気液混合室に連通し、気液混合室内で生成した
泡を案内し、その先端開口から吐出する機能を有する。
吐出管としては、前記機能を有している限り、その形
状、構造、大きさ等につき特に制限はなく、目的に応じ
て適宜選択することができる。吐出管の先端開口の形
状、大きさ等を変更することにより、排出する泡の態様
等を変化させることができる。吐出管の数は通常1個で
あるが、場合によっては2個以上であってもよい。ノズ
ルヘッドには、必要に応じて、気液混合室で形成された
泡を、さらにきめ細かな泡にするために、シルクスクリ
ーンを1枚以上設けることができる。ノズルヘッドは、
嵌合、螺合、接着剤による接着等によりピストン体に接
続される。ノズルヘッドを指で押すと、その押力はピス
トン体に伝達され、シリンダー体内においてピストン体
が摺動する。なお、この発明においては、ノズルヘッド
を設けずに、ノズルヘッドの機能をピストン体が併有す
るようにピストン体の一端部を設計してもよい。
【0039】(気液混合室)気液混合室は、流体と空気
とを混合して泡を生成させることができる機能を有して
いれば特に制限はなく、泡生成ポンプ式流体分与容器の
用途、目的、泡の種類、泡の吐出量などに応じて適宜そ
の形状、構造、大きさ等を決定することができる。
【0040】この発明において、シリンダー体およびピ
ストン体の内周面によって画成され、一端がシリンダー
弁に連通し、他端が外部に連通する空間が、気液混合室
である。ピストン体がピストン弁を有してなる場合に
は、一端がシリンダー弁に連通し、ピストン弁に連通し
てなる空間が、気液混合室として機能する。
【0041】気液混合室において、流体ポンプにより導
かれる流体と、後述の空気ポンプにより送出される空気
とが、混合され、その結果、泡が生成する。
【0042】(空気ポンプ)空気ポンプは、空気を吸引
し、気液混合室に送気することができればその形状、構
造、大きさ等について特に制限はなく、目的に応じて適
宜選択することができる。空気ポンプとしては、弁を備
え、空気を吸引する吸気口と、前記ピストン体における
貫通孔に通気可能に連通し、空気を送出する排気口とを
有してなる構造が好ましい。
【0043】空気ポンプの具体例としては、蛇腹構造体
を有してなる蛇腹式ポンプ、ピストンとシリンダーとを
有してなるシリンジ式ポンプ、ベローズ式ポンプ、ダイ
ヤフラム式ポンプなどが挙げられる。これらの空気ポン
プの中でも、蛇腹式ポンプ、シリンジ式ポンプなどが好
ましい。
【0044】空気ポンプは、蛇腹構造体と送気管とを有
してなる。蛇腹構造体は、筒体であって、その周側面が
蛇腹構造に形成されている。蛇腹構造体の両端は開口し
ている。蛇腹構造体の一端開口部には、通常、弁が設け
られている。この弁は、蛇腹構造体が圧縮する際、すな
わち蛇腹構造体内が加圧される際に、蛇腹構造体の開口
部を閉鎖し、圧縮が解かれ、蛇腹構造体が元の状態に復
帰する際、すなわち蛇腹構造体内が引圧される際に、蛇
腹構造体の開口部を開放する。なお、この蛇腹構造体
は、定常状態が伸びた状態であるが、この発明において
は定常状態が縮んだ状態であってもよい。
【0045】この蛇腹構造体は、通常、軟質の素材で形
成される。このような素材としては、シリンダー体の素
材として例示した素材の内、軟質ポリエチレンなどの軟
質素材、あるいは無水フタル酸のエステルなどの可塑剤
を含有してなる軟質素材などが挙げられる。
【0046】蛇腹構造体における前記弁が設けられてい
ない側の端部には、送気管が気密に接続される。送気管
は、通常、L字状管などの空気の進行方向を変更可能な
形状を有する管体である。送気管の他端は、ピストン体
における貫通孔に通気可能に接続される。この接続の方
法としては特に制限はなく、たとえば嵌合、螺合、接着
剤を用いた接合などの手段が挙げられる。送気管の途中
には蛇腹構造体を設けてもよい。この場合、送気管に応
力が付加されても、蛇腹構造体が変形して応力の方向を
分散するので送気管を損傷させることがない。送気管と
しては、シリンダー体の素材として例示した素材が挙げ
られる。
【0047】この蛇腹式ポンプにおいて、蛇腹構造体に
おける、弁が形成される側の開口が吸気口であり、送気
管における、ピストン体に接続される側の開口が送気口
である。送気口は、ピストン体におけるピストン弁より
も下に位置するのが好ましい。なお、この発明において
は、必要に応じて前記送気口側に弁を設けてもよい。シ
リンジ式空気ポンプは、シリンダーとピストンと送気管
とを有してなる。シリンダーは、一端有底の円筒体であ
る。この円筒体の底面には貫通孔が形成されている。ピ
ストンは、シリンダーの内周面に摺動可能な外周面を有
する一端有底の円筒体である。このピストンの底面は弁
となっている。このピストンは、シリンダー内に収容さ
れる。その結果、ピストンがシリンダー内を押動する
と、シリンダー内が加圧され、前記弁は閉鎖状態にな
る。一方、ピストンがシリンダー内を引動すると、シリ
ンダー内が引圧され、弁は開放状態になる。ピストン
は、シリンダー内を加圧する位置にあるときが定常状態
であってもよく、逆にシリンダー内を引圧する位置にあ
るときが定常状態であってもよい。
【0048】送気管は、蛇腹式ポンプにおける送気管と
同様であり、シリンダーにおける底面に形成された貫通
孔に前記同様にして気密に接続される。このシリンジ式
ポンプにおいて、ピストン体における、開閉可能に形成
された底面が吸気口であり、送気管における、ピストン
体に接続される側の開口が送気口である。なお、送気口
は、ピストン体におけるピストン弁よりも下に位置する
のが好ましい。
【0049】この発明において、空気ポンプは、通常、
後述する容器の外部に配置され、前記流体ポンプに並列
した状態で配置される。この泡生成ポンプ式流体分与容
器においては、空気ポンプを容器内に収容する必要がな
いので、容器の開口径を大きくする必要がなく、容器を
小型化でき、容器に意匠的工夫を凝らすことができる。
この泡生成ポンプ式流体分与容器は、特に化粧品、美
容、衛生用品等の分野において有用である。
【0050】(テコ部材)テコ部材は、支点を軸に回動
することにより、流体ポンプにおけるピストン体を押動
させ、かつ空気ポンプを短縮させて、気液混合室におい
て流体と空気とを混合して泡を生成させ、または、流体
ポンプにおけるピストン体を引動させ、かつ空気ポンプ
を伸長させることができる機能を有していれば特に制限
はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0051】テコ部材は、一般に長軸方向の断面形状
が、直線形状、放物線形状、折れ線形状などである板状
部材であり、前記流体ポンプおよび前記空気ポンプを押
すのに十分な幅を有している。
【0052】テコ部材は、単独の部材で形成してもよい
し、あるいは二以上の部材を組み合わせて形成してもよ
い。テコ部材の素材としては、シリンダー体の素材とし
て例示した素材が挙げられる。前記素材としては、一種
単独で用いてもよく、あるいは二種以上を併用してもよ
い。
【0053】テコ部材は、たとえば、カバーキャップに
設けることができる。
【0054】カバーキャップは、通常、流体ポンプおよ
び空気ポンプを覆い隠すようにして、容器の上部に接続
される。このようにして容器に接続されたカバーキャッ
プには、ノズルヘッドにおける吐出管を露出させるため
の貫通孔が形成されている。テコ部材は、通常、このカ
バーキャップの上端面に軸支され、回動可能に配置され
る。カバーキャップの形状、構造、大きさ、素材等につ
いては特に制限はないが、容器の大きさ、容器から外部
に突出する流体ポンプの長さ、空気ポンプの大きさ、泡
生成ポンプ式流体分与容器の用途などに応じて適宜決定
することができる。
【0055】なお、この発明においては、前記カバーキ
ャップ内に、前記空気ポンプの伸縮を案内する案内部材
を適宜設けてもよい。
【0056】テコ部材と前記カバーキャップとの接続
は、たとえば以下のようにして行うことができる。
【0057】テコ部材の一端部に外側に突出する突起を
設け、この突起を脱落不能に収容する溝、穴等をカバー
キャップに設け、前記突起を前記溝に係合させることに
より行うことができる。この場合、前記突起がテコ部材
の回動の支点となる。また、前記テコ部材の一端部に、
前記テコ部材の長軸に直交する貫通孔を形成し、この貫
通孔にピンを挿入し、このピンの両端を脱落不能に収容
する穴をカバーキャップに設け、前記テコ部材における
貫通孔に挿入したピンの両端を、それぞれカバーキャッ
プに設けた穴に収容することにより行うことができる。
この場合、前記ピンが回動の支点となる。さらに、テコ
部材が回動可能になるように、その一端を前記カバーキ
ャップに一体的に接合してもよい。この場合、両部材の
接合部が回動の支点となり、構造が簡単になる点で有利
である。
【0058】この発明においては、前記支点は、流体ポ
ンプ側に位置してもよいし、あるいは空気ポンプ側に位
置してもよい。前記テコ部材を回動すると、その回動に
伴って、流体ポンプにおけるピストン体が押動し、かつ
空気ポンプが短縮し、あるいは、ピストン体が引動し、
かつ空気ポンプが伸長する。
【0059】ピストン体が押動する方向にテコ部材を回
動させると、テコ部材がピストン体および空気ポンプを
押す。ピストン体が付勢部材を圧縮しながらシリンダー
体内を押動する。内部に吸引された流体が流体ポンプか
ら気液混合室に導かれる。と同時に、空気ポンプが圧縮
されて、内部に吸引された空気が空気ポンプから気液混
合室に向けて送気される。その結果、気液混合室におい
て、流体と空気とが混合されて泡が生成する。
【0060】(容器)容器としては、特に制限はなく、
泡生成ポンプ式流体分与容器の用途、目的等に応じてそ
の形状、構造等につき適宜選択することができる。な
お、前記形状としては、流体を収容することができる機
能を有する限り特に制限はないが、通常、円筒形状や、
容器の中心線に直交すると面が楕円形である形状などが
挙げられる。後者のような形状とすると、容器を手で握
り易く、機能面に優れ、さらに意匠面で工夫を凝らすこ
とができる。
【0061】容器は、単独の部材で形成してもよく、あ
るいは、2以上の部材を組み合わせて形成してもよい。
容器は、透明でも不透明でも、無色でも、着色されてい
てもよい。容器の素材としては、前記細筒体の素材とし
て例示した素材が挙げられる。
【0062】前記流体としては、特に制限はないが、界
面活性剤たとえばシャンプー、洗剤、シェービングクリ
ーム、洗顔剤等、化粧品等、食品たとえば生クリーム
等、サニタリー薬品、などであって泡として吐出する必
要のある流体が挙げられる。
【0063】なお、この発明の泡生成ポンプ式流体分与
容器において、シリンダー体は、シリンダー弁が下方に
位置するようにして、シリンダー体自身が直接、上蓋と
なって、あるいは上蓋部材に一体的に接合された状態
で、容器の開口頸部に固定される。前記固定の手段とし
ては、たとえば、螺合、嵌合、係合、熱融着、接着剤に
よる接着などが挙げられる。
【0064】この発明においては、シリンダー体が容器
に固定されたとき、容器の内部と外部との間で空気が流
通可能になるように、泡生成ポンプ式流体分与容器を設
計するのが好ましい。このように設計すると、流体の吸
引・吐出を繰り返しても容器内が常に大気圧に維持さ
れ、容器が変形することがない。また、この発明の泡生
成ポンプ式流体分与容器においては、流体の吐出と空気
の排気とが連動して行われ、一定の比率で流体と気体と
が混合されるので、常に均質の泡を排出することができ
る。
【0065】この泡生成ポンプ式流体分与容器において
は、従来のポンプにおけるような空気室を設ける必要が
なく、空気ポンプを容器内に収容する必要もないので、
容器の開口部径を大きくする必要がなく、容器の小型化
を図ることができる。また、容器の形状が限定されない
ので、用途に応じて様々な形状の容器を選択することが
できる。このため、泡生成ポンプ式流体分与容器に意匠
面で工夫を凝らすことができ、特に化粧品等の分野にお
いて広く利用することができる。
【0066】(作用)この発明の泡生成ポンプ式流体分
与容器は、以下のように作用する。
【0067】すなわち、テコ部材を回動させる。シリン
ダー体内においてピストン体が押動する。シリンダー体
内における流体が気液混合室に導かれる。一方、このテ
コ部材の回動により、空気ポンプが短縮する。空気ポン
プ内における空気が気液混合室に導かれる。気液混合室
において流体と空気とが混合され、泡が生成する。
【0068】テコ部材を逆に回動させる。シリンダー体
内においてピストン体が引動する。容器内の流体がシリ
ンダー体内に吸引される。一方、このテコ部材の回動に
より、空気ポンプが伸長する。空気が空気ポンプ内に吸
引される。これは、請求項1に記載の泡生成ポンプ式流
体分与容器の作用と一致する。
【0069】上記泡生成ポンプ式流体分与容器におい
て、流体ポンプが、シリンダー体内に、蛇腹構造体を有
してなるピストン体を伸縮自在に収容してなり、ピスト
ン体の伸長を伴う引動に連動して容器内の流体を吸引
し、この流体を、ピストン体の短縮を伴う押動に連動し
て気液混合室に導くように設計されている場合も、上記
同様に作用する。これは、請求項2に記載の泡生成ポン
プ式流体分与容器の作用と一致する。
【0070】上記泡生成ポンプ式流体分与容器におい
て、シリンダー体がシリンダー弁を備えてなる場合に
は、テコ部材を回動させると、シリンダー体内において
ピストン体が押動する。ピストン体の押動に連動してシ
リンダー弁が閉鎖する。シリンダー体内にに吸引された
流体が、気液混合室に導かれる。テコ部材を逆方向に回
動させると、シリンダー体内においてピストン体が引動
する。ピストン体の引動に連動してシリンダー弁が開放
する。容器内の流体がシリンダー体内に吸引される。こ
れは、請求項3に記載の泡生成ポンプ式流体分与容器の
作用と一致する。
【0071】上記泡生成ポンプ式流体分与容器におい
て、ピストン体が、ピストン弁を脱落不能に備え、シリ
ンダー体内に連通する貫通孔を有してなる場合には、テ
コ部材を回動させると、シリンダー体内においてピスト
ン体が押動する。ピストン体の押動に連動してシリンダ
ー弁が閉鎖され、ピストン弁が開放される。シリンダー
体内にに吸引された流体が、気液混合室に導かれる。テ
コ部材を逆方向に回動させると、シリンダー体内におい
てピストン体が引動する。ピストン体の引動に連動し
て、シリンダー弁が開放され、ピストン弁が閉鎖され
る。容器内の流体がシリンダー体内に吸引される。これ
は、請求項4に記載の泡生成ポンプ式流体分与容器の作
用と一致する。
【0072】上記泡生成ポンプ式流体分与容器におい
て、空気ポンプが、空気弁を備え、空気を吸引する吸気
口と、ピストン体における貫通孔に連通し、空気を送出
する送気口とを有してなる場合には、テコ部材を回動さ
せると、シリンダー体内においてピストン体が押動す
る。空気ポンプが短縮する。空気ポンプ内における空気
が送気口から気液混合室に向けて送気される。気液混合
室において、空気と流体とが混合され、泡が生成する。
一方、テコ部材を逆方向に回動させると、シリンダー体
内においてピストン体が引動する。空気ポンプが伸長す
る。外部から空気が吸気口を通じて空気ポンプ内に吸引
される。これは、請求項5に記載の泡生成ポンプ式流体
分与容器の作用と一致する。
【0073】上記泡生成ポンプ式流体分与容器におい
て、空気ポンプが、蛇腹構造体を有してなる場合には、
前記蛇腹構造体が変形することにより、空気ポンプが伸
縮する。これは、請求項6に記載の泡生成ポンプ式流体
分与容器の作用と一致する。
【0074】
【実施例】以下、この発明の泡生成ポンプ式流体分与容
器の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0075】(実施例1)図1に示す泡生成ポンプ式流
体分与容器1は、流体ポンプ2と気液混合室30とノズ
ルヘッド40と空気ポンプ50とテコ部材60と容器7
0とを有してなる。
【0076】流体ポンプ2は、シリンダー体10とピス
トン体20とを有してなる。
【0077】シリンダー体10は、軸方向に貫通孔が形
成され、両端が開口する円筒形状の部材である。
【0078】シリンダー体10の一端部には、シリンダ
ー弁が備えられている。シリンダー弁が備えられている
側におけるシリンダー体の一端部には、テーパー面11
が形成され、その内部には、シリンダー弁の弁体として
機能するボール12が収容されている。ボール12は、
ステンレス合金製である。シリンダー弁の開閉は、弁体
としてのボール12の球面と、テーパー面11との液密
な当接、隔離により行われる。このシリンダー弁におい
ては、ボール12の球面が当接面として機能する。
【0079】シリンダー体10の他端部には、フランジ
部13が形成されている。なお、実施例1におけるシリ
ンダー体10の外周面には、段差が形成されている。シ
リンダー体10は、ポリプロピレン製である。
【0080】シリンダー体10内における、ボール12
が収容されている側には、コイルスプリングSが配置さ
れている。コイルスプリングSは、シリンダー体10の
内径よりもわずかに小さな直径を有し、定常状態が伸長
状態である。コイルスプリングSは、ステンレス合金製
である。コイルスプリングSは、その先端がボール12
に臨むようにシリンダー体10内に配置される。このた
め、ボール12は、テーパー面11とコイルスプリング
Sとにより囲まれてなる空間内に収容される。なお、シ
リンダー体10における、ボール12を収容する側の端
部には、シリコーン製のチューブTが液密に接続され
る。
【0081】ピストン体20は、軸方向に貫通孔が形成
され、両端が開口する円筒形状の部材である。ピストン
体20における一端側21の外周面は、シリンダー体1
0の内周面に摺動可能である。ピストン体20におけ
る、一端側21以外の部分の外径は、シリンダー体10
の内径よりも小さな外径を有する。
【0082】ピストン体20の他端側には、ピストン弁
が備えられ、弁室22が形成されている。この弁室22
には、ピストン弁の弁体として機能するボール23が脱
落不能に収容されている。ボール23は、ステンレス合
金製である。ピストン弁の開閉は、弁体としてのボール
23の球面と、弁室22の内周面との液密な当接、隔離
により行われる。このピストン弁においては、ボール2
3の球面が当接面として機能する。
【0083】ピストン体20における、弁室22が形成
された他端側よりも中央側の周側面には、ピストン体2
0の中心軸に直交する方向に円形の送気管挿入孔24が
形成されている。ピストン体20は、ポリプロピレン製
である。
【0084】なお、実施例1において、弁室22が、気
液混合室30として機能する。この気液混合室30にお
いて、後述の流体71と空気とが混合されて、泡が生成
する。
【0085】ピストン体20は、その一端側21がコイ
ルスプリングSに接触するようにしてシリンダー体10
内に収容される。ピストン体20をシリンダー体10内
に収容すると、ピストン体20の内部とシリンダー体1
0の内部とが連通する。
【0086】その結果、シリンダー10体内において、
ピストン体20がコイルスプリングSを圧縮させながら
押動すると、シリンダー体10内が加圧され、ボール1
2とテーパー面11とが液密に当接してシリンダー弁が
閉鎖され、ボール23とピストン体20における弁室2
2の内周面とが隔離してピストン弁が開放される。
【0087】一方、圧縮されていたコイルスプリングS
の付勢力により、シリンダー体10内においてピストン
体20が引動すると、シリンダー体10内が引圧され、
ボール12とテーパー面11とが隔離してシリンダー弁
が開放され、ボール23とピストン体20における弁室
22の内周面とが液密に当接してピストン弁が閉鎖され
る。
【0088】このとき、シリンダー体10内における加
圧・引圧の力の大きさは、ピストン体20によるシリン
ダー体10内での摺動距離によって任意に調節される。
【0089】ピストン体20を収容したシリンダー体1
0には、ピストン体20側の方から蓋部材14が装着さ
れる。蓋部材14は。略円筒形状であり、その底面中心
には、ピストン体20における一端側21以外の部分の
外周面と摺動可能な内周面を有するピストン体挿入孔1
4aが形成されている。このため、蓋部材14を流体ポ
ンプ2に装着すると、蓋部材14の底面とシリンダー体
10のフランジ部13とが当接し、ピストン体20にお
ける一端側21以外の部分の外周面と前記ピストン体挿
入孔14aの内周面とが当接する。なお、フランジ部1
3における、蓋部材14の底面と当接していない側の面
には、ガスケットGが当接される。
【0090】ガスケットGは、シリンダー体10の外周
面に密接する内周面を有する貫通孔を中心部に有し、蓋
部材14の内周面に密接する外周面を有する円板形状の
部材である。ガスケットGは、ポリエチレンテレフタレ
ート製である。
【0091】蓋部材14の内周面には、ネジ山14bが
形成されている。なお、流体ポンプ2に蓋部材14を装
着した状態において、蓋部材14から突出するピストン
体20側には、円筒部14cが、蓋部材14と同軸にな
るように蓋部材14に一体的に接合されている。蓋部材
14は、ポリプロピレン製である。
【0092】ピストン体20における、シリンダー体1
0に収容されていない方の開口端部には、ノズルヘッド
40が接続されている。
【0093】ノズルヘッド40は、吐出管41を有して
なる。吐出管41は、L字状に形成されており、気液混
合室30に液密に連通して、気液混合室30内で生成し
た泡を案内し、その先端開口から吐出する。吐出管41
の内部にはシルクスクリーン42が固設されている。そ
の結果、気液混合室30で生成した泡は、このシルクス
クリーン42の細かい網目を通過してきめ細かい泡とな
って吐出管41の先端開口から吐出される。
【0094】ノズルヘッド40がピストン体20に接続
された状態において、ピストン体20における前記開口
端部と、ノズルヘッド40における、吐出管41に連通
する連通穴43とは、互いに嵌合している。このため、
ノズルヘッド40を指で押すと、その押力はピストン体
20に伝達され、シリンダー体10内においてピストン
体20が押動する。
【0095】ノズルヘッド40は、ピストン体20をシ
リンダー体10内で押動させる機能、および、気液混合
室30において生成した泡を案内し、泡生成ポンプ式流
体分与容器1の外部への吐出させる機能を有する。ノズ
ルヘッド40は、ポリプロピレン製である。
【0096】空気ポンプ50は、実施例1においては蛇
腹式ポンプである。前記蛇腹式ポンプは、蛇腹構造体5
1と送気管53とを有してなる。
【0097】蛇腹構造体51は、周側面が蛇腹構造に形
成された、両端開口の筒体である。蛇腹構造体51の一
端部には、空気弁52が設けられている。この空気弁5
2は、蛇腹構造体51が圧縮する際、すなわち蛇腹構造
体51内が加圧される際に、蛇腹構造体51の一端開口
部を閉鎖し、圧縮が解かれ、蛇腹構造体51が元の状態
に復帰する際、すなわち蛇腹構造体51内が引圧される
際に、蛇腹構造体51の一端開口部を開放する。蛇腹構
造体51は、軟質ポリエチレン製である。
【0098】蛇腹構造体51における、空気弁52が設
けられていない側の他端部には、L字状の送気管53が
気密にかつ一体的に接続される。送気管53における開
放端は、ピストン体20における送気管挿入孔24に、
空気流通可能に嵌合状態で接続される。送気管53にお
ける一部分は、蛇腹構造54に形成されている。このた
め、送気管53に大きな応力が付加されても、蛇腹構造
54が変形して前記応力を分散させるので、送気管53
が損傷することはない。送気管53は、ポリプロピレン
製である。
【0099】前記蛇腹式ポンプにおいて、蛇腹構造体5
1における、空気弁が形成される側の開口が吸気口であ
り、送気管53における、ピストン体20における送気
管挿入孔24に接続される側の開口が送気口である。
【0100】空気ポンプ50は、後述の容器70の外部
に配置され、流体ポンプ2に並列して配置される。この
ため、容器70の開口径を大きくする必要がなく、容器
70を小型化でき、容器70に意匠的工夫を凝らすこと
ができる。実施例1の泡生成ポンプ式流体分与容器1
は、特に化粧品、美容、衛生用品等の分野において有用
である。
【0101】テコ部材60は、支点を軸に回動すること
により、流体ポンプ2におけるピストン体20を押動さ
せ、かつ空気ポンプ50を短縮させて、気液混合室30
において流体71と空気とを混合して泡を生成させ、ま
たは、流体ポンプ2におけるピストン体20を引動さ
せ、かつ空気ポンプ50を伸長させる機能を有する部材
である。
【0102】テコ部材60は、カバーキャップ65に設
けられている。
【0103】カバーキャップ65は、容器70の上部に
接続されて、流体ポンプ2および空気ポンプ50を覆い
隠している。カバーキャップ65は、開口底面が後述の
容器70の底面と同じ形状であり、その長さ方向に平行
な断面の形状が、一の斜辺が下底に直角であり、かつ他
の一の斜辺が下低から上底にかけて放物線状である略台
形形状である形状を有する中空の部材である。
【0104】カバーキャップ65の上端面には、帯状の
切り欠き部66が形成されている。この切り欠き部66
の幅は、テコ部材60の幅よりもわずにかに大きくなっ
ている。このため、切り欠き部66にテコ部材60を配
置し、テコ部材60の一端を軸にしてテコ部材60を動
かすと、テコ部材60は回動可能である。
【0105】なお、カバーキャップ65には、ノズルヘ
ッド40における吐出管41の先端開口を露出させるた
めの貫通孔67が形成されている。また、カバーキャッ
プ65の内部には、空気ポンプ50の伸縮を案内する案
内部材68が設けられている。この案内部材68は、空
気ポンプ50における蛇腹構造体51が折れ曲がるのを
防止し、蛇腹構造体51の円滑な伸縮を補助する。
【0106】テコ部材60は、長軸方向の断面が山型の
板状部材である。テコ部材60は、流体ポンプ2および
空気ポンプ50をその板面で押すのに十分な幅を有して
いる。テコ部材60は、カバーキャップ65の上端面に
形成された切り欠き部66に配置される。テコ部材60
とカバーキャップ65との接続は、テコ部材60の一端
部の両側に突出する突起61を有する接続部62をテコ
部材60に設け、この突起61を脱落不能に収容するこ
とができる溝をカバーキャップ65に設け、突起61を
前記溝に係合させることにより行われる。このため、実
施例1においては、突起61がテコ部材60の回動の支
点となる。なお、前記支点は、流体ポンプ2側に位置し
ている。
【0107】テコ部材60を回動させると、その回動に
伴って、流体ポンプ2および空気ポンプ50が作動す
る。ピストン体20を押動させる方向にテコ部材60を
回動させると、テコ部材60が流体ポンプ50における
ピストン体20および空気ポンプ50を押す。シリンダ
ー体10内において、ピストン体20がコイルスプリン
グSを圧縮しながら押動する。シリンダー体10内にお
ける流体71が気液混合室30に導かれる。と同時に、
空気ポンプ50が圧縮されて、空気ポンプ50内におけ
る空気が気液混合室30へ向けて送気される。気液混合
室30において、流体71と空気とが混合し、泡が生成
する。
【0108】容器70は、図2に示すように、中心線に
直交する断面が略楕円形状である形状を有する。容器7
0には、小径の開口頸部が設けられている。この開口頸
部の外周面には、蓋部材14の内周面に形成されたネジ
山14bと螺合可能なネジ山72が形成されている。
【0109】この発明において、流体ポンプ2を装着し
た蓋部材14は、そのネジ山14bが容器70の開口頸
部に形成されたネジ山72と螺合するようにして、容器
70の開口頸部に固定される。このとき、容器70と蓋
部材14との間には、ガスケットGが配置されているの
で、両者間の螺合状態は安定である。
【0110】容器70は、流体71を内部に収容する。
実施例1において、流体71は洗顔液である。したがっ
て、実施例1の泡生成ポンプ式流体分与容器1からは洗
顔フォームが吐出される。
【0111】泡生成ポンプ式流体分与容器1において、
テコ部材60を指で押す。テコ部材60が、突起61を
支点として下方に回動する。テコ部材60の板面により
ノズルヘッド40と空気ポンプ50における送気管53
とが下方に押される。シリンダー体10内において、ピ
ストン体20がコイルスプリングSを圧縮しながら押動
する。ピストン体20の押動により、シリンダー10内
が加圧され、ボール12とテーパー面11とが液密に当
接して、シリンダー弁が閉鎖される。一方、ボール23
と弁室22の内周面とが隔離して、ピストン弁が開放さ
れる。このため、シリンダー体10内に吸引された流体
71が、気液混合室30として機能する弁室22に導か
れる。と同時に、空気ポンプ50が短縮する。空気ポン
プ50内が圧縮され、空気弁52が閉鎖し、空気ポンプ
50内の空気が送気口から気液混合室30に向けて送気
される。気液混合室30において、空気と流体71とが
混合されて泡が生成する。この泡は、ノズルヘッド40
における吐出管41に案内され、シルクスクリーン42
を通過してさらにきめ細かな泡となった後、吐出管41
の先端開口から吐出される。
【0112】テコ部材60から指を離す。ピストン体2
0が、圧縮されていたコイルスプリングSの不勢力によ
りシリンダー体10内で引動する。ピストン体20の引
動により、シリンダー体10内が引圧され、ボール12
とテーパー面11との当接が解かれ、両者が互いに隔離
して、シリンダー弁が開放される。一方、ボール23と
弁室22の内周面とが液密に当接して、ピストン弁が閉
鎖される。その結果、容器70内の流体71がチューブ
Tを介してシリンダー体10内に吸引される。と同時
に、圧縮されていた空気ポンプ50が伸長する。空気ポ
ンプ50の内部は引圧になり、空気弁52が開放され
る。吸気口から外部の空気が空気ポンプ50内に吸引さ
れる。ピストン体20の引動および空気ポンプ50の伸
長に伴って、テコ部材60が突起61を支点として上方
に回動する。
【0113】実施例1の泡生成ポンプ式流体分与容器1
においては、従来のポンプにおけるような空気室を設け
る必要がなく、空気ポンプ50を容器70内に収容する
必要もないので、容器70の開口頸部の径を大きくする
必要がなく、容器70の小型化を図ることができる。ま
た、容器70の形状が限定されないので、用途に応じて
様々な形状の容器を選択することができる。さらに、実
施例1における容器70は、構造が簡単であるので故障
しにくい上、手で持ち易く、機能的に優れ、意匠面でも
工夫を凝らすことができるので、特に化粧品等の分野に
おいて広く利用することができる。
【0114】実施例1においては、シリンダー体10が
容器70に固定されたとき、容器70の内部と外部との
間で空気が流通可能になっているので、流体71の吸引
・吐出を繰り返しても容器70内が常に大気圧に維持さ
れ、容器70が変形することがない。実施例1の泡生成
ポンプ式流体分与容器1においては、流体71の吐出と
空気の送気とが連動して行われ、一定の比率で流体71
と空気とが混合され、常に均質の泡を吐出することがで
きる。
【0115】(実施例2)実施例2における泡生成ポン
プ式流体分与容器1は、実施例1におけるテコ部材60
の一端を、カバーキャップ65に一体的に接合して、テ
コ部材70を回動可能にカバーキャップ65に形成した
外は実施例1と同様である。
【0116】実施例2の泡生成ポンプ式流体分与容器1
は、実施例1の泡生成ポンプ式流体分与容器1と同様の
作用・効果を奏するが、テコ部材60とカバーキャップ
65とが一体成形され、両部材を別々に成形してから組
み立てたり、係合させたりする必要がないので、製造が
容易であり、取り扱いに便利である。
【0117】(実施例3)実施例3における泡生成ポン
プ式流体分与容器1は、図3に示すように、ピストン体
20が蛇腹構造体25を有してなり、シリンダー弁を以
下のようなシリンダー弁に代えた外は、実施例1におけ
る泡生成ポンプ式流体分与容器1と同様である。
【0118】蛇腹構造体25は、蛇腹構造を有し、伸縮
自在に形成されている。蛇腹構造体25は、両端が開口
しており、直線状に形成されている。蛇腹構造体25の
軸方向に垂直な断面の形状は、円形である。蛇腹構造体
25は、射出成形により得られ、寸法制度の高い精密部
材である。
【0119】蛇腹構造体25における、一端はピストン
体20の一端と一体的に接続され、他端はシリンダー体
10の内部と接続可能な接続部26に一体的に接続され
ている。接続部26の外周面と、シリンダー体10の内
周面とは当接しており、互いに接着剤で固着されてい
る。
【0120】シリンダー体10内における、テーパー面
11の形成された開口端部には、その開口と同じ内径を
有する円筒部材28が、シリンダー体10における内部
側に向かって突出した状態で設けられている。円筒部材
28の内部空間が、弁室である。円筒部材28におけ
る、シリンダー体10の開口端とは反対側の端部にはテ
ーパー面28aが形成されている。
【0121】実施例3におけるシリンダー弁の弁体27
は、突出部27aと円板部27bと棒部27cとを有し
てなる。
【0122】突出部27aは、同じ形状をした2枚の長
方形状の板材が互いに直交してなる。円板部27bは、
円板形状の板材よりなり、その周側面は、円筒部材28
におけるテーパー面28aと当接可能な略テーパー形状
になっている。この略テーパー形状の周側面が当接面と
して機能する。棒部27cは、棒状の部材よりなる。突
出部27aは、その軸と円板部の軸とが同軸となるよう
にして、円板部27bにおける面積の小さい方の板面に
一体的に接続されている。棒部27cは、円板部27b
における突出部27cが接続されていない側の板面に、
その軸と円板部27bの軸とが同軸になるようにして、
円板部27bの板面に一体的に接続され、立設されてい
る。
【0123】弁体27は、弁室に脱落不能に収容された
状態で備えられる。このとき、弁体27における突出部
27aは弁室内に収容される。弁体27における円板部
27bのテーパー形状の周側面と、弁室のテーパー面2
7aとが、当接している場合には弁は閉鎖され、隔離し
ている場合には弁は開放される。実施例3のシリンダー
弁においては、流体71の流通方向に直交する平面を弁
体27における円板部27bが有しているので、弁の開
閉が極めて容易である。
【0124】実施例3のポンプ式流体分与容器1におい
て、テコ部材60を指で押す。テコ部材60が、突起6
1を支点として下方に回動する。テコ部材60の板面に
よりノズルヘッド40と空気ポンプ50における送気管
53とが下方に押される。シリンダー体10内におい
て、ピストン体20が蛇腹構造体25を短縮しながら押
動する。ピストン体20の押動により、シリンダー10
内が加圧され、シリンダー体10内における流体71の
流圧を弁体27が受け、弁体27における円板部27b
のテーパー形状の周側面は、弁室におけるテーパー面2
8aに当接し、シリンダー弁が閉鎖される。一方、ボー
ル23と弁室22の内周面とが隔離して、ピストン弁が
開放される。このため、シリンダー体10内に吸引され
た流体71が、気液混合室30として機能する弁室22
に導かれる。と同時に、空気ポンプ50が短縮する。空
気ポンプ50内が圧縮され、空気弁52が閉鎖し、空気
ポンプ50内の空気が送気口から気液混合室30に向け
て送気される。気液混合室30において、空気と流体7
1とが混合されて泡が生成する。この泡は、ノズルヘッ
ド40における吐出管41に案内され、シルクスクリー
ン42を通過してさらにきめ細かな泡となった後、吐出
管41の先端開口から吐出される。
【0125】テコ部材60から指を離す。シリンダー体
10内において、圧縮されていた蛇腹構造体25の伸長
を伴いつつピストン体20が、引動する。ピストン体2
0の引動により、シリンダー体10内が引圧される。流
体71の流圧を弁体27における円板部27bが受け、
弁体27における円板部27bのテーパー形状の周側面
と、弁室におけるテーパー面28aとの当接が解かれ、
両者は互いに隔離され、シリンダー弁は開放される。一
方、ボール23と弁室22の内周面とが液密に当接し
て、ピストン弁が閉鎖される。その結果、容器70内の
流体71がチューブTを介してシリンダー体10内に吸
引される。と同時に、圧縮されていた空気ポンプ50が
伸長する。空気ポンプ50の内部は引圧になり、空気弁
52が開放される。吸気口から外部の空気が空気ポンプ
50内に吸引される。ピストン体20の引動および空気
ポンプ50の伸長に伴って、テコ部材60が突起61を
支点として上方に回動する。以上の外は、実施例3の泡
生成ポンプ式流体分与容器1は、原則的に実施例1の泡
生成ポンプ式流体分与容器1と同様の作用・効果を奏す
る。
【0126】
【発明の効果】この発明によると、前記従来における問
題を解決することができる。この発明によると、高圧ガ
スを用いる必要のない泡生成ポンプ式流体分与容器を提
供することができる。この発明によると、空気室を必要
とせず、簡単な構造で、故障の少ない泡生成ポンプ式流
体分与容器を提供することができる。この発明による
と、製造が容易で、大量生産可能な泡生成ポンプ式流体
分与容器を提供することができる。この発明によると、
美容・衛生用品、食品等をはじめとする各種分野で好適
に用いることのできる泡生成ポンプ式流体分与容器を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の泡生成ポンプ式流体分与容
器の一実施例を示す一部切欠断面概略説明図である。
【図2】図2は、図1に示す泡生成ポンプ式流体分与容
器の上端面図である。
【図3】図3は、この発明の泡生成ポンプ式流体分与容
器の他の実施例を示す一部切欠断面概略説明図である。
【符号の説明】
1・・・泡生成ポンプ式流体分与容器、2・・・流体ポ
ンプ、10・・・シリンダー体、11・・・テーパー
面、12・・・ボール、13・・・フランジ部、14・
・・蓋部材、14a・・・ピストン体挿入孔、14b・
・・ネジ山、14c・・・円筒部、20・・・ピストン
体、21・・・一端側、22・・・弁室、23・・・ボ
ール、24・・・送気管挿入口、25・・・蛇腹構造
体、26・・・接続部、27・・・弁体、27a・・・
突出部、27b・・・円板部、27c・・・棒部、28
・・・円筒部材、28a・・・テーパー面、30・・・
気液混合室、40・・・ノズルヘッド、41・・・吐出
管、42・・・シルクスクリーン、43・・・連通穴、
50・・・空気ポンプ、51・・・蛇腹構造体、52・
・・空気弁、53・・・送気管、54・・・蛇腹構造、
60・・・テコ部材、61・・・突起、62・・・接続
部、65・・・カバーキャップ、66・・・切り欠き
部、67・・・貫通孔、68・・・案内部材、70・・
・容器、71・・・流体、72・・・ネジ山、S・・・
コイルスプリング、G・・・ガスケット、T・・・チュ
ーブ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダー体内にピストン体を摺動可能
    にしてなり、ピストン体の引動に連動して容器内の流体
    を吸引し、この流体をピストン体の押動に連動して気液
    混合室に導く流体ポンプと、 伸縮自在に形成され、伸張しながら空気を吸引し、短縮
    しながらこの空気を気液混合室に送気する空気ポンプ
    あって、前記容器外に設けられた空気ポンプと、 回動することにより、流体ポンプにおけるピストン体を
    押動させ、かつ空気ポンプを短縮させて気液混合室にお
    いて流体と空気とを混合して泡を生成するテコ部材とを
    備えてなることを特徴とする泡生成ポンプ式流体分与容
    器。
  2. 【請求項2】 流体ポンプが、シリンダー体内に、蛇腹
    構造体を有してなるピストン体を伸縮自在に収容してな
    り、ピストン体の伸長を伴う引動に連動して容器内の流
    体を吸引し、この流体を、ピストン体の短縮を伴う押動
    に連動して気液混合室に導く請求項1に記載の泡生成ポ
    ンプ式流体分与容器。
  3. 【請求項3】 シリンダー体がシリンダー弁を備えてな
    り、シリンダー弁は、ピストン体の引動に連動して開放
    され、ピストン体の押動に連動して閉鎖される請求項1
    または2に記載の泡生成ポンプ式流体分与容器。
  4. 【請求項4】 ピストン体が、ピストン弁を脱落不能に
    備え、シリンダー体内に連通する貫通孔を有してなり、
    ピストン弁は、ピストン体の引動に連動して閉鎖され、
    ピストン体の押動に連動して開放される請求項1から3
    のいずれかに記載の泡生成ポンプ式流体分与容器。
  5. 【請求項5】 空気ポンプが、空気弁を備え、空気を吸
    引する吸気口と、ピストン体における貫通孔に連通し、
    空気を送出する送気口とを有してなる請求項1から4の
    いずれかに記載の泡生成ポンプ式流体分与容器。
  6. 【請求項6】 空気ポンプが、蛇腹構造体を有してなる
    請求項1から5のいずれかに記載の泡生成ポンプ式流体
    分与容器。
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