JP3099842B2 - 金属製触媒担体の製造方法 - Google Patents
金属製触媒担体の製造方法Info
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Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動車用の触
媒コンバータに使用される金属製触媒担体の製造方法に
関するものである。
媒コンバータに使用される金属製触媒担体の製造方法に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の金属製触媒担体として
は、例えば、特開平２−１４７４７号公報等に開示され
るものが知られている。
は、例えば、特開平２−１４７４７号公報等に開示され
るものが知られている。
【０００３】これを図５乃至図７により説明する。先
ず、図５又は図６に示す如く、アルミニウム含有の耐酸
化性の良いＦｅ−２０Ｃｒ−５Ａｌ合金製の平板状の金
属製板２と波板状の金属製板３とを交互に巻回した金属
製触媒担体素子１を作成する。ここで、図５の波板状の
金属製板３の波の山部と谷部との高さ３ａは０．５〜
３．０mm、波の山部と山部とのピッチ３ｂは１．０〜
３．０mmとした。又、図６の金属製板２は、平板状の金
属製板２が、波板状の金属製板３の波の高さよりも低い
小波２ａが設けられている。この小波２ａは、波の山部
と谷部との高さ２ｂは０．０５〜０．５mm、波の山部と
山部とのピッチ２ｃは１．０〜３．０mmとした。
ず、図５又は図６に示す如く、アルミニウム含有の耐酸
化性の良いＦｅ−２０Ｃｒ−５Ａｌ合金製の平板状の金
属製板２と波板状の金属製板３とを交互に巻回した金属
製触媒担体素子１を作成する。ここで、図５の波板状の
金属製板３の波の山部と谷部との高さ３ａは０．５〜
３．０mm、波の山部と山部とのピッチ３ｂは１．０〜
３．０mmとした。又、図６の金属製板２は、平板状の金
属製板２が、波板状の金属製板３の波の高さよりも低い
小波２ａが設けられている。この小波２ａは、波の山部
と谷部との高さ２ｂは０．０５〜０．５mm、波の山部と
山部とのピッチ２ｃは１．０〜３．０mmとした。
【０００４】次に、この金属製触媒担体素子１を、真空
炉内で、炉中温度８５０〜１４００℃で焼成し、この焼
成により、図７に示す如く、金属製板２と金属製板３と
の金属層間で拡散接合を起こすことによって、一体的に
結合された接合部４を形成する。
炉内で、炉中温度８５０〜１４００℃で焼成し、この焼
成により、図７に示す如く、金属製板２と金属製板３と
の金属層間で拡散接合を起こすことによって、一体的に
結合された接合部４を形成する。
【０００５】尚、この金属製触媒担体素子１は、材料が
酸化し易いアルミニウムを含むため、真空雰囲気下で加
熱することが望ましい。この拡散接合は、金属の接触部
で互いの金属原子が境界を超えて拡散し、境界が失われ
接合するものである。この拡散接合する条件としては、
その温度ＴD ≧0.7 Ｔm でなければならない。ここで、
ＴD は拡散接合する下限温度、Ｔm は金属融点（１４５
０℃位）を表す。温度は高い方が拡散に都合が良い。
又、境界に拡散を妨げる汚れや表面酸化物があると、接
合し難くなるか又はしなくなる。
酸化し易いアルミニウムを含むため、真空雰囲気下で加
熱することが望ましい。この拡散接合は、金属の接触部
で互いの金属原子が境界を超えて拡散し、境界が失われ
接合するものである。この拡散接合する条件としては、
その温度ＴD ≧0.7 Ｔm でなければならない。ここで、
ＴD は拡散接合する下限温度、Ｔm は金属融点（１４５
０℃位）を表す。温度は高い方が拡散に都合が良い。
又、境界に拡散を妨げる汚れや表面酸化物があると、接
合し難くなるか又はしなくなる。
【０００６】斯して構成された金属製触媒担体は、従来
のろう付け方式に比して、ろう材が不要となること、金
属結合が形成されることから、ろう材による酸化劣化の
ない低廉で高強度の担体を調製することができる。
のろう付け方式に比して、ろう材が不要となること、金
属結合が形成されることから、ろう材による酸化劣化の
ない低廉で高強度の担体を調製することができる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、斯かる従来
の金属製触媒担体では、材料に含まれるアルミニウムが
蒸発圧が大きいため、真空炉内での加熱処理時に於て、
図８に示す如く、平板状の金属製板２及び波板状の金属
製板３からアルミニウムが蒸発し、金属製触媒担体素子
１の内部１ｃではアルミニウムが再付着するが、金属製
触媒担体素子１の端部１ａ，１ｂでは、外部にアルミニ
ウムが蒸散してしまう。
の金属製触媒担体では、材料に含まれるアルミニウムが
蒸発圧が大きいため、真空炉内での加熱処理時に於て、
図８に示す如く、平板状の金属製板２及び波板状の金属
製板３からアルミニウムが蒸発し、金属製触媒担体素子
１の内部１ｃではアルミニウムが再付着するが、金属製
触媒担体素子１の端部１ａ，１ｂでは、外部にアルミニ
ウムが蒸散してしまう。
【０００８】そのため、アルミニウムが消耗し、特に、
金属製触媒担体素子１の端部１ａ，１ｂでのアルミニウ
ムが減少するという不具合があった。従って、斯かる従
来の金属製触媒担体では、耐酸化性が損なわれる恐れが
あった。
金属製触媒担体素子１の端部１ａ，１ｂでのアルミニウ
ムが減少するという不具合があった。従って、斯かる従
来の金属製触媒担体では、耐酸化性が損なわれる恐れが
あった。
【０００９】本発明は斯かる従来の問題点を解決するた
めに為されたもので、その目的は、真空炉内での加熱処
理時にアルミニウムの消耗を防止することができる金属
製触媒担体の製造方法を提供することにある。
めに為されたもので、その目的は、真空炉内での加熱処
理時にアルミニウムの消耗を防止することができる金属
製触媒担体の製造方法を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】請求項１は、アルミニウ
ム含有の金属製板と金属製板とを交互に巻回又は積層し
て金属製触媒担体素子を形成し、この金属製触媒担体素
子の両端部を、アルミニウム蒸散防止用の治具で覆っ
て、真空中で焼成し、拡散接合して金属製板と金属製板
との接合部を一体的に接合するものである。
ム含有の金属製板と金属製板とを交互に巻回又は積層し
て金属製触媒担体素子を形成し、この金属製触媒担体素
子の両端部を、アルミニウム蒸散防止用の治具で覆っ
て、真空中で焼成し、拡散接合して金属製板と金属製板
との接合部を一体的に接合するものである。
【００１１】請求項２は、アルミニウム含有の金属製板
と金属製板とを交互に巻回又は積層して金属製触媒担体
素子を形成し、この金属製触媒担体素子の両端部を、前
記アルミニウム含有の金属製板と金属製板よりも高濃度
のアルミニウムを含有する材料から成るアルミニウム蒸
散防止用の治具で覆って、真空中で焼成し、拡散接合し
て金属製板と金属製板との接合部を一体的に接合するも
のである。
と金属製板とを交互に巻回又は積層して金属製触媒担体
素子を形成し、この金属製触媒担体素子の両端部を、前
記アルミニウム含有の金属製板と金属製板よりも高濃度
のアルミニウムを含有する材料から成るアルミニウム蒸
散防止用の治具で覆って、真空中で焼成し、拡散接合し
て金属製板と金属製板との接合部を一体的に接合するも
のである。
【００１２】
【作用】請求項１に於ては、先ず、常法に従って、アル
ミニウム含有の金属製板を交互に巻回又は積層して金属
製触媒担体素子を形成する。次に、この金属製触媒担体
素子の両端部を、アルミニウム蒸散防止用の治具で覆っ
た後、真空炉内で焼成すると、金属製板と金属製板との
当接部位を拡散接合して金属製板と金属製板との接合部
を一体的に接合する。
ミニウム含有の金属製板を交互に巻回又は積層して金属
製触媒担体素子を形成する。次に、この金属製触媒担体
素子の両端部を、アルミニウム蒸散防止用の治具で覆っ
た後、真空炉内で焼成すると、金属製板と金属製板との
当接部位を拡散接合して金属製板と金属製板との接合部
を一体的に接合する。
【００１３】そして、この焼成時に、金属製板のアルミ
ニウムが蒸発し、金属製触媒担体素子の内部側では再付
着し、端部側ではアルミニウム蒸散防止用の治具方向へ
移動する。そして、アルミニウム蒸気は、アルミニウム
蒸散防止用の治具によって外部への蒸散が阻止され、金
属製触媒担体素子の端部に再付着させられる。
ニウムが蒸発し、金属製触媒担体素子の内部側では再付
着し、端部側ではアルミニウム蒸散防止用の治具方向へ
移動する。そして、アルミニウム蒸気は、アルミニウム
蒸散防止用の治具によって外部への蒸散が阻止され、金
属製触媒担体素子の端部に再付着させられる。
【００１４】請求項２に於ては、先ず、常法に従って、
アルミニウム含有の金属製板を交互に巻回又は積層して
金属製触媒担体素子を形成する。次に、この金属製触媒
担体素子の両端部を、前記アルミニウム含有の金属製板
と金属製板よりも高濃度のアルミニウムを含有する材料
から成るアルミニウム蒸散防止用の治具で覆った後、真
空炉内で焼成すると、金属製板と金属製板との当接部位
を拡散接合して金属製板と金属製板との接合部を一体的
に接合する。
アルミニウム含有の金属製板を交互に巻回又は積層して
金属製触媒担体素子を形成する。次に、この金属製触媒
担体素子の両端部を、前記アルミニウム含有の金属製板
と金属製板よりも高濃度のアルミニウムを含有する材料
から成るアルミニウム蒸散防止用の治具で覆った後、真
空炉内で焼成すると、金属製板と金属製板との当接部位
を拡散接合して金属製板と金属製板との接合部を一体的
に接合する。
【００１５】そして、この焼成時に、金属製板のアルミ
ニウムが蒸発し、金属製触媒担体素子の内部側では再付
着し、端部側ではアルミニウム蒸散防止用の治具方向へ
移動する。そして、アルミニウム蒸気は、アルミニウム
蒸散防止用の治具によって外部への蒸散が阻止され、金
属製触媒担体素子の端部に再付着させられる。
ニウムが蒸発し、金属製触媒担体素子の内部側では再付
着し、端部側ではアルミニウム蒸散防止用の治具方向へ
移動する。そして、アルミニウム蒸気は、アルミニウム
蒸散防止用の治具によって外部への蒸散が阻止され、金
属製触媒担体素子の端部に再付着させられる。
【００１６】このアルミニウムの金属製触媒担体素子の
端部への再付着時に、アルミニウム蒸散防止用の治具か
らアルミニウムが蒸発し、金属製触媒担体素子の端部へ
アルミニウムを付着させる。
端部への再付着時に、アルミニウム蒸散防止用の治具か
らアルミニウムが蒸発し、金属製触媒担体素子の端部へ
アルミニウムを付着させる。
【００１７】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、請求項１の一実施例に係る金属製触媒担
体の製造方法を示すフローチャートである。
する。図１は、請求項１の一実施例に係る金属製触媒担
体の製造方法を示すフローチャートである。
【００１８】先ず、図１の（ａ）工程で、常法に従っ
て、Ｆｅ−２０Ｃｒ−５Ａｌ合金製の平板状の金属製板
２と波板状の金属製板３とを交互に巻回して金属製触媒
担体素子１を形成する。巻回後の金属製触媒担体素子１
は、任意の治具によって巻回時の締付力によって当接し
た状態に保持されている。
て、Ｆｅ−２０Ｃｒ−５Ａｌ合金製の平板状の金属製板
２と波板状の金属製板３とを交互に巻回して金属製触媒
担体素子１を形成する。巻回後の金属製触媒担体素子１
は、任意の治具によって巻回時の締付力によって当接し
た状態に保持されている。
【００１９】次に、図１の（ｂ）工程で、金属製触媒担
体素子１を、真空炉中に入れ、図２に示す如く、金属製
触媒担体素子１の両端部１ａ，１ｂにセラミック製の平
板から成るアルミニウム蒸散防止用の治具１０を取り付
けた後、８５０〜１４００℃で焼成した。
体素子１を、真空炉中に入れ、図２に示す如く、金属製
触媒担体素子１の両端部１ａ，１ｂにセラミック製の平
板から成るアルミニウム蒸散防止用の治具１０を取り付
けた後、８５０〜１４００℃で焼成した。
【００２０】尚、セラミック製の平板から成るアルミニ
ウム蒸散防止用の治具１０は、４本のスペーサ１０ａを
介してナット１０ｂで締結したものを用いた。この焼成
処理によって、図３に示す如く、金属製板２と金属製板
３の素材中のアルミニウムが蒸気となって金属製触媒担
体素子１の内部１ｃ側では再付着し、端部１ａ，１ｂ側
では矢印で示す如く、アルミニウム蒸散防止用の治具１
０方向へ移動する。そして、アルミニウム蒸気は、アル
ミニウム蒸散防止用の治具１０によって外部への蒸散が
阻止され、金属製触媒担体素子１の端部１ａ，１ｂに再
付着させられる。
ウム蒸散防止用の治具１０は、４本のスペーサ１０ａを
介してナット１０ｂで締結したものを用いた。この焼成
処理によって、図３に示す如く、金属製板２と金属製板
３の素材中のアルミニウムが蒸気となって金属製触媒担
体素子１の内部１ｃ側では再付着し、端部１ａ，１ｂ側
では矢印で示す如く、アルミニウム蒸散防止用の治具１
０方向へ移動する。そして、アルミニウム蒸気は、アル
ミニウム蒸散防止用の治具１０によって外部への蒸散が
阻止され、金属製触媒担体素子１の端部１ａ，１ｂに再
付着させられる。
【００２１】次に、図１の（ｃ）工程で、この金属製触
媒担体素子１を真空炉から取り出し、常法に従って、触
媒化処理として金属製触媒担体素子１にウォッシュコー
ト処理（触媒化処理）を施した。
媒担体素子１を真空炉から取り出し、常法に従って、触
媒化処理として金属製触媒担体素子１にウォッシュコー
ト処理（触媒化処理）を施した。
【００２２】以上の如く、本実施例では、図１の（ｂ）
工程に於ける拡散接合処理時に、金属製触媒担体１の両
端部１ａ，１ｂにアルミニウム蒸散防止用の治具１０を
配置したので、この焼成処理時に於て生ずるアルミニウ
ム蒸気がアルミニウム蒸散防止用の治具１０によって外
部への流出を阻止され、金属製触媒担体１の両端部１
ａ，１ｂのアルミニウムの消耗を抑えることができる。
工程に於ける拡散接合処理時に、金属製触媒担体１の両
端部１ａ，１ｂにアルミニウム蒸散防止用の治具１０を
配置したので、この焼成処理時に於て生ずるアルミニウ
ム蒸気がアルミニウム蒸散防止用の治具１０によって外
部への流出を阻止され、金属製触媒担体１の両端部１
ａ，１ｂのアルミニウムの消耗を抑えることができる。
【００２３】その結果、得られる金属製触媒担体の耐酸
化性を確保することができる。尚、上記実施例では、ア
ルミニウム蒸散防止用の治具１０として、アルミニウム
との接着性が悪いセラミック製の平板を用いたが、金属
であっても良い。又、アルミニウム蒸気による固着を防
止するため、金属製触媒担体１の両端部１ａ，１ｂとの
当接部を凹凸状にする等の対策を施しても良い。
化性を確保することができる。尚、上記実施例では、ア
ルミニウム蒸散防止用の治具１０として、アルミニウム
との接着性が悪いセラミック製の平板を用いたが、金属
であっても良い。又、アルミニウム蒸気による固着を防
止するため、金属製触媒担体１の両端部１ａ，１ｂとの
当接部を凹凸状にする等の対策を施しても良い。
【００２４】また、金属板を用いる場合は、該金属製触
媒担体に当接して使用すると、この金属板と該金属製触
媒担体との間で拡散接合してしまうので、両者の間を僅
かに離す必要がある。従って、この場合、該金属製触媒
担体の焼成に際しては、該金属製触媒担体を横にセット
し、左右方向に前記治具１０としての金属板を該金属製
触媒担体と僅かに離して立設する。
媒担体に当接して使用すると、この金属板と該金属製触
媒担体との間で拡散接合してしまうので、両者の間を僅
かに離す必要がある。従って、この場合、該金属製触媒
担体の焼成に際しては、該金属製触媒担体を横にセット
し、左右方向に前記治具１０としての金属板を該金属製
触媒担体と僅かに離して立設する。
【００２５】図４は、請求項２に係る一実施例を示すも
のである。本実施例では、図２に示す実施例に於けるセ
ラミック製の平板から成るアルミニウム蒸散防止用の治
具１０に代えて、アルミニウム含有の金属製板２及び金
属製板３よりも高濃度のアルミニウムを含有する材料か
ら成るアルミニウム蒸散防止用の治具１１を用いたもの
である。このアルミニウム蒸散防止用の治具１１は、セ
ラミック製の平板にアルミニウムを蒸着して高濃度のア
ルミニウム層１２を形成してある。この高濃度アルミニ
ウム層１２は、アルミニウム合金板によって形成するこ
ともできる。
のである。本実施例では、図２に示す実施例に於けるセ
ラミック製の平板から成るアルミニウム蒸散防止用の治
具１０に代えて、アルミニウム含有の金属製板２及び金
属製板３よりも高濃度のアルミニウムを含有する材料か
ら成るアルミニウム蒸散防止用の治具１１を用いたもの
である。このアルミニウム蒸散防止用の治具１１は、セ
ラミック製の平板にアルミニウムを蒸着して高濃度のア
ルミニウム層１２を形成してある。この高濃度アルミニ
ウム層１２は、アルミニウム合金板によって形成するこ
ともできる。
【００２６】本実施例の場合も、前記治具１１に金属板
を用いる場合と同様に、該金属製触媒担体の焼成に際し
ては、該金属製触媒担体を横にセットし、左右方向に前
記治具１１を該金属製触媒担体と僅かに離して立設す
る。
を用いる場合と同様に、該金属製触媒担体の焼成に際し
ては、該金属製触媒担体を横にセットし、左右方向に前
記治具１１を該金属製触媒担体と僅かに離して立設す
る。
【００２７】本実施例によれば、図１の（ｂ）工程で、
金属製触媒担体素子１を、真空炉中に入れ、図４に示す
如く、金属製触媒担体素子１の両端部１ａ，１ｂにアル
ミニウム含有の金属製板２及び金属製板３よりも高濃度
のアルミニウムを含有する材料から成るアルミニウム蒸
散防止用の治具１１を取り付けた後、８５０〜１４００
℃で焼成した。
金属製触媒担体素子１を、真空炉中に入れ、図４に示す
如く、金属製触媒担体素子１の両端部１ａ，１ｂにアル
ミニウム含有の金属製板２及び金属製板３よりも高濃度
のアルミニウムを含有する材料から成るアルミニウム蒸
散防止用の治具１１を取り付けた後、８５０〜１４００
℃で焼成した。
【００２８】この焼成処理によって、図４に示す如く、
金属製板２と金属製板３の素材中のアルミニウムが蒸気
となって金属製触媒担体素子１の内部１ｃ側では再付着
し、端部１ａ，１ｂ側では矢印で示す如く、アルミニウ
ム蒸散防止用の治具１１方向へ移動する。そして、アル
ミニウム蒸気は、アルミニウム蒸散防止用の治具１１に
よって外部への蒸散が阻止され、金属製触媒担体素子１
の端部１ａ，１ｂに再付着させられる。
金属製板２と金属製板３の素材中のアルミニウムが蒸気
となって金属製触媒担体素子１の内部１ｃ側では再付着
し、端部１ａ，１ｂ側では矢印で示す如く、アルミニウ
ム蒸散防止用の治具１１方向へ移動する。そして、アル
ミニウム蒸気は、アルミニウム蒸散防止用の治具１１に
よって外部への蒸散が阻止され、金属製触媒担体素子１
の端部１ａ，１ｂに再付着させられる。
【００２９】このアルミニウムの金属製触媒担体素子１
の端部１ａ，１ｂへの再付着時に、アルミニウム蒸散防
止用の治具１１からアルミニウムが蒸発し、金属製触媒
担体素子１の端部１ａ，１ｂへアルミニウムを付着させ
る。
の端部１ａ，１ｂへの再付着時に、アルミニウム蒸散防
止用の治具１１からアルミニウムが蒸発し、金属製触媒
担体素子１の端部１ａ，１ｂへアルミニウムを付着させ
る。
【００３０】その結果、得られる金属製触媒担体の端部
は、上記実施例よりもアルミニウムの付着量が増し、よ
り耐酸化性を確保することができる。尚、上記実施例で
は、金属製板２と金属製板３とを交互に巻回して金属製
触媒担体素子１を形成したが、金属製板２と金属製板３
とを交互に積層して金属製触媒担体素子１を形成しても
良い。
は、上記実施例よりもアルミニウムの付着量が増し、よ
り耐酸化性を確保することができる。尚、上記実施例で
は、金属製板２と金属製板３とを交互に巻回して金属製
触媒担体素子１を形成したが、金属製板２と金属製板３
とを交互に積層して金属製触媒担体素子１を形成しても
良い。
【００３１】又、上記実施例では、平板状の金属製板２
と波板状の金属製板３を用いた場合について説明した
が、例えば、図６に示す如く、平板状の金属製板２は小
波２ａを設けたものとしても良い。
と波板状の金属製板３を用いた場合について説明した
が、例えば、図６に示す如く、平板状の金属製板２は小
波２ａを設けたものとしても良い。
【００３２】更に、本発明で使用可能な素材としては、
一般に金属製触媒担体に使用されているものであれば任
意であるが、例えば、Ｃｒ10〜40重量％，Ａｌ１〜７重
量％，Ｆｅ残量；Ｃｒ10〜40重量％，Ｌａ0.1 〜１重量
％，Ｃｅ０〜１重量％，Ａｌ2.5 重量％，Ｆｅ残量；Ｃ
ｒ3.5 〜10重量％，Ａｌ１〜７重量％，Ｎｂ1.5 重量
％，Ｚｒ0.15重量％，Ｌａ0.1 〜１重量％，Ｆｅ残量；
Ｃｒ10〜15重量％，Ａｌ３〜5.5 重量％，Ｍｏ１重量
％，Ｌａ0.1 〜５重量％，Ｃｅ0.01〜１重量％，Ｆｅ残
量等がある。
一般に金属製触媒担体に使用されているものであれば任
意であるが、例えば、Ｃｒ10〜40重量％，Ａｌ１〜７重
量％，Ｆｅ残量；Ｃｒ10〜40重量％，Ｌａ0.1 〜１重量
％，Ｃｅ０〜１重量％，Ａｌ2.5 重量％，Ｆｅ残量；Ｃ
ｒ3.5 〜10重量％，Ａｌ１〜７重量％，Ｎｂ1.5 重量
％，Ｚｒ0.15重量％，Ｌａ0.1 〜１重量％，Ｆｅ残量；
Ｃｒ10〜15重量％，Ａｌ３〜5.5 重量％，Ｍｏ１重量
％，Ｌａ0.1 〜５重量％，Ｃｅ0.01〜１重量％，Ｆｅ残
量等がある。
【００３３】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項１によれば、
焼成時に蒸発するアルミニウムの外部への蒸散気が、ア
ルミニウム蒸散防止用の治具によって阻止され、金属製
触媒担体の両端部に再付着し、アルミニウムの外部への
蒸散による消耗が防止され、以てその後の熱処理による
金属製触媒担体の耐酸化性の低下を防止することができ
る。
焼成時に蒸発するアルミニウムの外部への蒸散気が、ア
ルミニウム蒸散防止用の治具によって阻止され、金属製
触媒担体の両端部に再付着し、アルミニウムの外部への
蒸散による消耗が防止され、以てその後の熱処理による
金属製触媒担体の耐酸化性の低下を防止することができ
る。
【００３４】請求項２によれば、請求項１による効果に
加えて、アルミニウム蒸散防止用の治具自体からアルミ
ニウムが蒸発し、積極的に金属製触媒担体の両端部にア
ルミニウムを付着させることが可能となり、その後の熱
処理による金属製触媒担体の耐酸化性の低下を確実に阻
止することができる。
加えて、アルミニウム蒸散防止用の治具自体からアルミ
ニウムが蒸発し、積極的に金属製触媒担体の両端部にア
ルミニウムを付着させることが可能となり、その後の熱
処理による金属製触媒担体の耐酸化性の低下を確実に阻
止することができる。
【図１】本発明の一実施例に係る金属製触媒担体の製造
方法を示すフローチャートである。
方法を示すフローチャートである。
【図２】本発明の一実施例に於て金属製触媒担体素子の
両端部にアルミニウム蒸散防止用の治具を配した状態を
示す斜視図である。
両端部にアルミニウム蒸散防止用の治具を配した状態を
示す斜視図である。
【図３】請求項１に係る一実施例に於けるアルミニウム
の蒸散を防止している状態を示す説明図である。
の蒸散を防止している状態を示す説明図である。
【図４】請求項２に係る一実施例に於けるアルミニウム
の蒸散を防止している状態を示す説明図である。
の蒸散を防止している状態を示す説明図である。
【図５】従来の金属製触媒担体素子を示す断面図であ
る。
る。
【図６】従来の金属製触媒担体素子を示す断面図であ
る。
る。
【図７】従来の金属製触媒担体素子の拡散接合部を示す
断面図である。
断面図である。
【図８】従来の金属製触媒担体素子の拡散接合時に於け
るアルミニウムが蒸散している状態を示す説明図であ
る。
るアルミニウムが蒸散している状態を示す説明図であ
る。
１ 金属製触媒担体素子 １ａ，１ｂ 金属製触媒担体素子１の端部 ２，３金属製板 ４ 接合部 １０，１１ アルミニウム蒸散防止用の治具
Claims (2)
- 【請求項１】 アルミニウム含有の金属製板（２）と金
属製板（３）とを交互に巻回又は積層して金属製触媒担
体素子（１）を形成し、この金属製触媒担体素子（１）
の両端部（１ａ，１ｂ）を、アルミニウム蒸散防止用の
治具（１０）で覆って、真空中で焼成し、拡散接合して
金属製板（２）と金属製板（３）との接合部（４）を一
体的に接合することを特徴とする金属製触媒担体の製造
方法。 - 【請求項２】 アルミニウム含有の金属製板（２）と金
属製板（３）とを交互に巻回又は積層して金属製触媒担
体素子（１）を形成し、この金属製触媒担体素子（１）
の両端部（１ａ，１ｂ）を、前記アルミニウム含有の金
属製板（２）と金属製板（３）よりも高濃度のアルミニ
ウムを含有する材料から成るアルミニウム蒸散防止用の
治具（１１）で覆って、真空中で焼成し、拡散接合して
金属製板（２）と金属製板（３）との接合部（４）を一
体的に接合することを特徴とする金属製触媒担体の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03343213A JP3099842B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 金属製触媒担体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03343213A JP3099842B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 金属製触媒担体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05168945A JPH05168945A (ja) | 1993-07-02 |
| JP3099842B2 true JP3099842B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=18359790
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03343213A Expired - Fee Related JP3099842B2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 金属製触媒担体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3099842B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101809487B1 (ko) * | 2016-07-15 | 2017-12-15 | 주식회사 새한텅스텐 | 재난 알림 장치 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3720973B2 (ja) | 1998-03-16 | 2005-11-30 | 新日本製鐵株式会社 | 拡散接合メタル担体とその製造方法 |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP03343213A patent/JP3099842B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101809487B1 (ko) * | 2016-07-15 | 2017-12-15 | 주식회사 새한텅스텐 | 재난 알림 장치 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05168945A (ja) | 1993-07-02 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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