JP3099777U - 中間周波同調回路 - Google Patents

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佐々木 道徳
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Abstract

【課題】 平衡型の中間周波同調回路を簡単に複同調回路で構成して隣接チャンネルの妨害をなくす。
【解決手段】 平衡2線間2、3間に介挿された直列接続の第一及び第二のインダクタンス素子5、6と、平衡2線2、3間に介挿された直列接続の第一及び第二の容量素子7、8とを備え、第一及び第二のインダクタンス素子5、6の相互接続点を高周波的に接地すると共に、第一及び第二の容量素子7、8の相互接続点をリアクタンス素子9によって接地することで二つの単同調回路11、12を容量素子C1によって相互結合した。
【選択図】    図1

Description

 本考案はテレビジョンチューナ等に用いられる中間周波同調回路に関する。
 テレビジョンチューナにおいては図5に示すように平衡型の中間周波同調回路が用いられる。混合器21の平衡出力端に接続された平衡2線22、23は中間周波増幅器24の平衡入力端に結合される。混合器21及び中間周波増幅器24は、他の回路(例えば混合器21に局部発振信号を供給するための発振器等、図示せず)と共に集積回路20内に構成される。平衡2線22、23の間には直列接続された第一及び第二のインダクタンス素子25、26が接続される。二つのインダクタンス素子25、26の相互接続点には電源電圧Vccが印加され、この電源電圧は二つのインダクタンス素子25、26及び平衡2線22、23を介して混合器21に供給される。
 また、平衡2線22、23間には容量素子27が接続される。よって、直列接続の二つのインダクタンス素子25、26と容量素子27との単同調回路によって中間周波同調回路28が構成される。
 中間周波同調回路28の同調周波数は通常中間周波帯の中心周波数近傍となるように調整されるが、単同調回路であるために所望の帯域B内での平坦度が得られにくい。そこで、平坦度を得るため容量素子27に並列に抵抗(図示せず)を接続して中間周波同調回路28のQをダンピングする手法が取られる。
 中間周波同調回路のQをダンピングすることによって所望の帯域内をある程度平坦にすることが出来るが、帯域外の減衰特性が緩慢となり、隣接チャンによる妨害が現れるという問題が発生する。
 この考案は、平衡型の中間周波同調回路を簡単に複同調回路で構成して隣接チャンネルの妨害をなくすことを目的とする。
 上記課題に対して、本考案では、平衡2線間に介挿された直列接続の第一及び第二のインダクタンス素子と、前記平衡2線間に介挿された直列接続の第一及び第二の容量素子とを備え、前記第一及び第二のインダクタンス素子の相互接続点を高周波的に接地すると共に、前記第一及び第二の容量素子の相互接続点をリアクタンス素子によって接地した。
 また、前記第リアクタンス素子を第三の容量素子とした。
 また、前記第三の容量素子に抵抗を直列又は並列に接続した。
 本考案は、平衡2線間に介挿された直列接続の第一及び第二のインダクタンス素子と、平衡2線間に介挿された直列接続の第一及び第二の容量素子とを備え、第一及び第二のインダクタンス素子の相互接続点を高周波的に接地すると共に、第一及び第二の容量素子の相互接続点をリアクタンス素子によって接地したので、Y結線された二つの容量素子及びリアクタンス素子がΔ変換されたの回路と二つのインダクタンス素子とによって複同調回路が簡単に構成される。よって、帯域内の平坦度が得られる共に帯域外の減衰特性が急峻となり、隣接チャンネルに信号による妨害が少なくなる。
 また、第リアクタンス素子を第三の容量素子としたので、二つの単同調回路が形成されると共にそれらを容量素子によって簡単に相互結合させることができる。
 また、第三の容量素子に抵抗を直列又は並列に接続したので、複同調回路を適宜にQダンピングさせることができる。
 テレビジョン3ューナ等における平衡型の中間周波同調回路を図1に示す。混合器1の平衡出力端に接続された平衡2線2、3は中間周波増幅器4の平衡入力端に結合される。混合器1及び中間周波増幅器4は、他の回路(例えば混合器1に局部発振信号を供給するための発振器等、図示せず)と共に集積回路10内に構成される。平衡2線2、3はそれぞれ集積回路10に設けられた端子10a、10b間及び10c、10d間に接続される。
 平衡2線2、3の間には直列接続された第一及び第二のインダクタンス素子5、6が接続される。二つのインダクタンス素子5、6の相互接続点には電源電圧Vccが印加され、この電源電圧は二つのインダクタンス素子5、6及び平衡2線2、3を介して混合器1に供給される。よって、二つのインダクタンス素子5、6の相互接続点は高周波的に接地されている。
 また、平衡2線2、3間には直列接続の第一及び第二の容量素子7、8が接続される。そして、二つの容量素子7、8の相互接続点はリアクタンス素子、例えば第三の容量素子9によって接地される。よって、第一乃至第三の容量素子7〜9はY結線回路を構成している。このY結線回路をC1乃至C3からなるデルタ(Δ)結線回路に変換すると図2に示す回路となり、容量素子C1は直列接続のインダクタンス素子5、6に並列接続され、容量素子C2は第一のインダクタンス素子5に並列接続され、容量素子C3が第二のインダクタンス素子6に並列接続される。
 図2の回路は図3のようになり、平衡2線の一方2とグランドとの間にはインダクタンス素子5と容量素子C2との並列回路からなる単同調回路11が接続され、他方の線3とグランドとに間にはインダクタンス素子6と容量素子C3との並列回路からなる単同調回路12が接続される。そして、二つの単同調回路11、12のホット側が容量素子C1によって相互結合される。
 図3において、端子10a、10cに入力される中間周波信号は互いに逆位相となている。ここで、端子10aに入力される中間周波信号を不平衡信号としてみれば、この信号は単同調回路11を一次側同調回路とし、単同調回路12を二次側同調回路とする複同調回路を介して端子10dに出力される。同様に、端子10cに入力される中間周波信号(不平衡信号)は単同調回路12を一次側同調回路とし、単同調回路11を二次側同調回路とする複同調回路を介して端子10bに出力される。この結果、端子10b、10d間には図4に示すような所定の帯域B内で平坦になると共に、帯域外では急峻に減衰する複同調特性の中間周波信号が平衡出力される。
 リアクタンス素子としての第三の容量素子9に抵抗を直列又は並列接続すれば、二つの単同調回路11、12がQダンピングされるので、帯域内を一層平坦にすることができる。また、リアクタンス素子としては容量素子に限らず、端に抵抗やインダクタンス素子を用いてもよい。
本考案の中間周波同調回路の構成を示す回路図である。 本考案の中間周波同調回路の等価回路図である。 本考案の中間周波同調回路の等価回路図である。 本考案の中間周波同調回路の特性図である。 従来の中間周波同調回路の構成を示す回路図である。 従来の中間周波同調回路の特性図である。
符号の説明
 1:混合器
 2、3:平衡2線
 4:中間周波増幅器
 5:第一のインダクタンス素子
 6:第二のインダクタンス素子
 7:第一の容量素子
 8:第二の容量素子
 9:第三の容量素子(リアクタンス素子)
 10:集積回路
 10a〜10d:端子
 11、12:単同調回路
 C1〜C3:容量素子

Claims (3)

  1. 平衡2線間に介挿された直列接続の第一及び第二のインダクタンス素子と、前記平衡2線間に介挿された直列接続の第一及び第二の容量素子とを備え、前記第一及び第二のインダクタンス素子の相互接続点を高周波的に接地すると共に、前記第一及び第二の容量素子の相互接続点をリアクタンス素子によって接地したことを特徴とする中間周波同調回路。
  2. 前記第リアクタンス素子を第三の容量素子としたことを特徴とする請求項1に記載の中間周波同調回路。 
  3. 前記第三の容量素子に抵抗を直列又は並列に接続したことを特徴とする請求項2に記載の中間周波同調回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010011330A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Alps Electric Co Ltd テレビジョンチューナ

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