JP3098819B2 - プリント配線板の洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

プリント配線板の洗浄方法及び洗浄装置

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JP3098819B2 JP03264784A JP26478491A JP3098819B2 JP 3098819 B2 JP3098819 B2 JP 3098819B2 JP 03264784 A JP03264784 A JP 03264784A JP 26478491 A JP26478491 A JP 26478491A JP 3098819 B2 JP3098819 B2 JP 3098819B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品をはんだ付け
した後のプリント配線板の洗浄方法及び洗浄装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】はんだディップ,毛はんだ,はんだペー
ストによるリフロー法等において、ポストフラックスを
用いてプリント配線板に部品をはんだ付け実装する際に
重要な点は、 (1) はんだ接続の信頼性 (2) はんだ付け後のプリント配線板の清浄性 である。
【0003】ところが、通常、(1)と(2)とは相反
することが多い。というのは、(1)のはんだ接続性を
向上させようとすると、ポストフラックスに塩素分を加
えて銅面を活性化させ、はんだのぬれ性を上げる手段が
とられる。しかしながら、この場合、はんだ付け時の加
熱により塩素分がCl2 ガスとなって空気中に飛散す
る。その後、冷えた金属面にガスが付着し、そのまま残
すと、プリント配線板及び部品の絶縁性等に悪影響を与
えるのである。
【0004】従来、電子部品のプリント配線板への実装
後のポストフラックスの「扱い」については、次の2通
りが行われている。
【0005】(1)第1の方法:ポストフラックス内に
塩素分の含有しているものを用いて、はんだ付け後のポ
ストフラックスの洗浄を念入りに行う方法である。この
方法は、はんだ接続の信頼性に重点をおいた方法であ
る。
【0006】この方法は図2の(a)〜(d)の一連の
工程を行う。(a)にて塩素分1を含有したポストフラ
ックス2内に、部品3を搭載したプリント配線板4を浸
漬し、次に(b)で、溶融はんだ(260℃前後)5に
プリント配線板4を浮かべ、部品3をプリント配線板4
にはんだにて接続する。(c)でプリント配線板4を配
線板の浴より取出し、室温まで冷却後、(d)で溶剤6
中に浸漬、又は溶剤浸漬け超音波洗浄機7による超音波
洗浄により,プリント配線板4から塩素分1をポストフ
ラックス2と共に除去する。
【0007】(2)第2の方法:ポストフラックスに塩
素分を全く含有しない無洗浄型ポストフラックスを用い
る。
【0008】図3の(a)〜(c)の一連の工程を行
う。(a)にて、塩素分を含有しないポストフラックス
2′内に部品3を搭載したプリント配線板4を浸漬し、
次に(b)で溶融はんだ5にプリント配線板4を浮か
べ、溶融はんだ5により、プリント配線板4と部品3と
を接続することになる。このとき、第2の方法ではポス
トフラックス2′が接合面を十分には活性化出来ないた
め、ぬれ性は必ずしも良好ではない。次に(c)で、プ
リント配線板4溶融はんだ槽より取出し、室温まで冷却
させる。プリント配線板4にはポストフラックス2′の
残渣が残ったままである。
【0009】第2の方法は、ポストフラックスの洗浄工
程を省略する点で作業性が良い。第2の方法は、「基板
無洗浄化」の方法とも呼ばれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術には以下のような問題点が存在する。
【0011】 (1)塩素分の溶剤洗浄性(第1の方法に関して) 現在のところよく行われているクロロセン系やフロン系
の有機溶剤は、洗浄性が十分でない。特にポストフラッ
クス中にある、活性剤の働きをする塩素分の溶解性が良
くないことは、プリント配線板上に残った物質の定量分
析の結果、よく指摘されるところである。理由は、上記
有機溶剤は非極性の物質(ロジンなど)を溶解しやすい
が、塩素分のような極性の物質の溶解には適していない
からである。溶剤自体が塩素分を持つことにも問題が在
る。
【0012】 (2)フロン等の使用規制(第1の方法に関して) フロンやクロロセンは爆発性,燃焼性,毒性に乏しい点
で盛んに用いられたが、分解しにくく、オゾン層を破壊
する危険性をもつとのことで、使用規制がきびしくなっ
てきた。既に近い将来に全廃の予定が決まっており、こ
れに代わる洗浄液及び冷媒が検討されているが、まだ安
全性,作業性等の点で真の代替品は市場に出ていない。
【0013】 (3)はんだのぬれ性(第2の方法に関して) ポストフラックスの塩素含有比(wt%)とはんだのぬ
れ性との関係は、塩素含有比が一定値までは正の相関が
あり、その後は飽和点に到る。含有しすぎるとかえって
腐食を招く。第2の方法は、活性剤を抜くことからはん
だのぬれ性が悪くなるという問題点につながる。この第
2の方法で、少しでもはんだ付け性を良くしょうとすれ
ば、 はんだ付け設定温度を上げる。
【0014】 はんだ付け時間を長くする。
【0015】方法が挙げられるが、その結果は、プリン
ト配線板に強い熱履歴として残ることになる。
【0016】それはまた、その後のプリント配線板及び
電子部品の信頼性(耐熱性,耐燃性,電気特性など)に
悪影響を与えるので好ましいことではない。
【0017】本発明は、上記点に鑑みてなされ、塩素分
を含むポストフラックスを用いた場合において、はんだ
付け後のプリント配線板から塩素分の洗浄を良好に行う
ことができる洗浄方法及び洗浄装置を提供するものであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】塩素分を含むポストフラ
ックスを用いて部品をはんだ付けしたプリント配線板の
洗浄方法において、本発明は、洗浄液にカーボンブラッ
クを混合し、該混合洗浄液を泡立たせて、前記はんだ付
け後のプリント配線板を接触,洗浄することを特徴とす
る。
【0019】洗浄液は水−イソプロパノール系の混合溶
液が適当である。
【0020】また、洗浄装置としては、塩素分を含むポ
ストフラックスを用いて部品をはんだ付けしたプリント
配線板の洗浄装置において、カーボンブラックを混合し
た洗浄液を貯蔵する洗浄液容器と、該洗浄液容器内に設
けられ、前記洗浄液を泡立たせる発泡装置とを備えてな
ることを特徴とする。
【0021】
【作用】上記方法及び装置により、ポストフラックスに
塩素分を含み、はんだのぬれ性を上げて各種部品をはん
だ付けできるとともに、部品はんだ付け後のプリント配
線板の洗浄の際は、カーボンブラックを混合した洗浄液
が泡立てられていて、アワの膜にカーボンブラックを吸
着し、このアワ中のカーボンブラックに塩素分を吸着さ
せることにより、プリント配線板との接触機会を多く
し、速くて効率的な洗浄が行える。
【0022】洗浄液は水−イソプロピリアルコール系混
合液を用いると、極性,非極性の両物質に有効であり、
かつ泡立てやすいという利点があり有用である。
【0023】
【実施例】以下、図1(a)〜(e)に従って本発明の
一実施例を説明する。
【0024】まず図1の(a)で、プリント配線板4に
ポストフラックス2を塗布する。ポストフラックス2
は、はんだのぬれ性を考慮して、塩素含有量が0.1〜
0.3[wt%]のものを市販品から求める。この場
合、塩素分は塩酸アニリン(C65NH22・HClな
どの形態でポストフラックス2に含まれている。このポ
ストフラックス2をプリント配線板4に塗布する。
【0025】フラクサー(発泡式フラックス塗布器)8
は、プリント配線板4にポストフラックス2を塗布する
装置で、ポストフラックス容器9及びエアーを導入する
発泡筒10とからなる。この装置8は、フラックスの中
に清浄な空気を送り泡を立たせて塗布する方式で薄くフ
ラックスを付ける効果がある。
【0026】図1(b)ははんだ付け装置を示す。26
0℃前後のはんだ浴中の溶融はんだ5上に、(a)の装
置8を通過してきたプリント配線板4を3〜5秒間浮か
べる。このとき、ポストフラックス2ははんだ浴中の溶
融はんだ5によって加熱せられ、溶剤分は気化する。フ
ラックス2中の塩素分は分解してガス(Cl2 )とな
り、ロジン(松やに)だけが残留分として残る。しか
し、実際には、塩素分はかなり残留分中に残っている
し、既にのべた通り、飛散したCl2 ガスが冷えた金属
面(部品やプリント配線板のパターン部)に付着して、
そのまま残留させるとパターンを汚染,腐食することに
なる。
【0027】次に、プリント配線板を室温まで徐冷す
る。
【0028】図1(c)はプリント配線板の洗浄装置を
示す図である。
【0029】洗浄装置11は、洗浄液容器12,発泡筒
13及び発泡穴14を開けたホース15とからなり、洗
浄液16は水−イソプロパノール系の混合溶液で、その
中に、塩素分補足用のカーボンブラックが溶けている。
発泡装置により液面付近は発泡している。
【0030】なお、水−イソプロピルアルコール系の洗
浄液16を用いる理由としては、下記2点が挙げられ
る。
【0031】(1) 極性物質の洗浄に適した水と、非
極性物質の洗浄に適したイソプロピルアルコールとを混
合することにより、洗浄対象を拡大した。特に、水25
%対イソプロピルアルコール75%の混合液は、残留イ
オン汚染度計測器にも用いられているほど塩素分の洗浄
に適している。
【0032】(2) 単一の純粋な液体ではアワ立ちに
くい。
【0033】図1(c)でプリント配線板4が洗浄装置
11上を通る際、洗浄液16中に混合されたカーボンブ
ラック17により、プリント配線板4に付着している塩
素分1が除去される。
【0034】ガラスや石英の粉末を水に入れるとすぐに
沈んでしまうが、炭素の粉末を入れると沈まずに浮かん
でいる。これはガラスや石英が水にぬれやすいのに対し
て、炭素粉末は水にぬれにくいためである。水にぬれに
くい炭素粉末を含んだ液に空気を送ってアワ立てると、
発生したアワに粉末が付着してアワは以前よりも丈夫に
なり、安定してくる。
【0035】このアワの中を塩素分のような炭素粉末に
吸着され易い物質が通ることにより除去される。実際に
は上述のように、塩素分1はポストフラックス中に含ま
れ、はんだ付け後のリント配線板4上にも存在してい
て、プリント配線板4の表面が洗浄装置11のアワを通
過する際に、アワの中に塩素分1が“吸蔵”されること
になる。
【0036】一般にアワの中の溶質の濃度は原液のそれ
よりも高い。本発明に於いては、先ず、アワの膜にカー
ボンブラック17を吸着させ、そのカーボンブラック1
7に塩素分を吸着させることにより、プリント配線板4
とカーボンブラック17との接触機会を大きくし、速く
て効率的な洗浄を行わせている。
【0037】次に図1(d)のシャワー槽18で、ゆす
ぎ液19によってゆすがれ、カーボンブラック17及び
塩素分1を洗い流す。ゆすぎ液19は、前記洗浄液16
と同様の理由で、水とイソプロパノール混合溶液を用
い、塩素分(水)やロジン残渣(イソプロパノール)の
極性,非極性の物質を効果的に洗いおとす。
【0038】最後に、図1(e)の乾燥炉20を通すこ
とにより、洗浄溶液19′をプリント配線板4より完全
に除去する。
【0039】
【発明の効果】以上本発明によれば、はんだのぬれ性に
効果があるポストフラックス中の塩素分をはんだ付後の
洗浄の際において、効率的に除去する洗浄方法及び洗浄
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す工程図である。
【図2】従来例を示す工程図である。
【図3】他の従来例を示す工程図である。
【符号の説明】
1 塩素分 2 ポストフラックス 3 部品 4 プリント配線板 5 溶融はんだ 11 洗浄装置 12 容器 13 発泡筒 14 発泡穴 15 ホース 16 洗浄液 17 カーボンブラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/00 - 3/34 C23G 5/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素分含むポストフラックスを用いて部
    品をはんだ付けしたプリント配線板の洗浄方法におい
    て、洗浄液にカーボンブラックを混合し、該混合洗浄液
    を泡立たせて、前記はんだ付後のプリント配線板を接
    触,洗浄することを特徴とするプリント配線板の洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 前記洗浄液は水−イソプロパノール系の
    混合溶液からなることを特徴とする請求項1に記載のプ
    リント配線板の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 塩素分を含むポストフラックスを用いて
    部品をはんだ付けしたプリント配線板の洗浄装置におい
    て、カーボンブラックを混合した洗浄液を貯蔵する洗浄
    液容器と、該洗浄液容器内に設けられ、前記洗浄液を泡
    立たせる発泡装置とを備えてなることを特徴とするプリ
    ント配線板の洗浄装置。
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