JP3098341U - 乳幼児用毛布 - Google Patents
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Abstract
【課題】乳幼児が快適に使用できる毛布を提供する。
【解決手段】毛布本体1を正方形に成形するとともに、この毛布本体の少なくとも二辺11,12(11,13)を接合可能に設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成した。接合手段としては、スライダー21を有する第一のファスナーとすることができ、被接合手段としては、上記スライダーに係合しつつ上記ファスナーに噛合する第二のファスナーとする。
【選択図】 図1
【解決手段】毛布本体1を正方形に成形するとともに、この毛布本体の少なくとも二辺11,12(11,13)を接合可能に設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成した。接合手段としては、スライダー21を有する第一のファスナーとすることができ、被接合手段としては、上記スライダーに係合しつつ上記ファスナーに噛合する第二のファスナーとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、乳児または幼児のための毛布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的な乳児または幼児のための毛布としては、通常の毛布の寸法を単純に縮小してなる構成としたものであり、これを敷布としてまたは掛布として使用するものであった。しかし、乳幼児、特に、寝返りができる程度にまで成長した幼児にあっては、上記毛布を掛布として使用する場合、寝返りによって毛布が容易に離脱することとなり、冬季における防寒効果を低減させる原因となっていた。
【0003】
そこで、従来、ファスナーで連結可能に構成してなる毛布として、実用新案登録第3072769号公報に記載の技術が考案されていた。この技術は、毛布の全周に乖離型ファスナーを設ける構成としたものであり、同種の毛布を二枚重ねて、これらの対向する端縁をファスナーで連結することにより、袋状を構成することができるものであった。従って、袋状に連結した中で就寝することにより、寝相が悪くても毛布からはみ出ることがないものであった。
【0004】
また、嬰児のおくるみとして、実公昭36−1256号公報に開示されるものがあり、これは、正方形の一頂部に適宜間隔を有しつつファスナー噛合辺を噛合させて漏斗状を構成させるものであり、嬰児の頭部は、上記正方形の一頂部の間隙部から露出させる構成となっていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術のうち、全周にファスナーを設けた毛布にあっては、当該毛布を単位として、連結することによって、大きな面積の毛布とすることができる構成であるが、このように、ファスナーで連結する場合、各連結部には当然にファスナーが存在し、掛布として使用する場合は問題ないものの、敷布として使用する場合は、ファスナー部分を身体の下に敷くこととなるため、このファスナーが寝心地に影響を与える結果となっていた。また、二枚の毛布を袋状に連結した場合、ファスナーを連結させない部分から頭部を露出させるように使用するのであるが、このような場合であっても、少なくとも頸部がファスナーの一部に接触することとなるため、これまた違和感を与えることとなっていた。
【0006】
一方、嬰児のおくるみにあっては、嬰児の身体全体をおくるみで包囲できる構成としたものであるところ、幼児のように寝返りをする程度まで成長した場合は、幼児の動きが制限されるため、当該幼児の寝心地を悪くさせる原因となり、十分な睡眠を与えることが困難なものとなっていた。
【0007】
本考案は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、乳幼児が快適に使用できる毛布を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は、毛布本体を正方形に成形するとともに、この毛布本体の少なくとも二辺を接合可能に設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成したことを特徴とする乳幼児用毛布を要旨とするものである。
【0009】
また、本考案は、毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、少なくとも他の一辺に被接合手段を設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成したことを特徴とする乳幼児用毛布をも要旨としている。
【0010】
さらに、本考案は、毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、この一辺に隣り合う他の辺に被接合手段を設け、上記一辺の中間部近傍にボタンを設け、上記隣り合う二辺が交差する頂点周辺に該ボタンを挿通できるボタン穴を設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成し、かつ、上記毛布本体を折曲しつつ上記ボタン穴にボタンを挿通して掛止可能に構成したことを特徴とする乳幼児用毛布を要旨とするものである。
【0011】
また、毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、この一辺に対向する他の辺に被接合手段を設け、上記一辺の中間部近傍にボタンを設け、上記一辺に隣り合う辺の中間部近傍に該ボタンを挿通できる掛止紐を突設してなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成し、かつ、上記毛布本体を折曲しつつ上記掛止紐をボタンに掛止可能に構成したことを特徴とする乳幼児用毛布をも要旨とするものである。
【0012】
上記の各考案において、接合手段としては、スライダーを有する第一のファスナーとすることができ、被接合手段としては、上記スライダーに係合しつつ上記ファスナーに噛合する第二のファスナーとすることができる。この場合、スライダーを有する第一のファスナーと噛合する第二のファスナーのみが一組の接合を可能にするのである。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、図1に示すように、正方形状の毛布本体1のうち、少なくとも一組の辺が接合できるように構成されたものである。ここで、接合可能な辺は、対向する二辺11,12または一頂点を中心としてその両側に隣り合う辺11,13である。そして、対向する二辺11,12を接合する場合は、毛布本体により筒状を形成させることができ、また、隣り合う二辺11,13を接合する場合は、錐状を形成させることができるものである。従って、筒状を形成させ、または錐状を形成させることにより、敷布部分と掛布部分とを一体的に構成させることができるのである。
【0014】
本実施形態における接合手段は、図示のようにファスナーを使用しており、接合できる二辺の組み合わせ11,12(または11,13)において、共通する一辺11にのみスライダー21を有する第一のファスナーが設けられ、他の辺12,13には、上記第一のファスナーに噛合する第二のファスナーが設けられている。即ち、単一のスライダー21を一辺11にのみ設けたことから、この一辺(以下、接合側端辺という)11は、対向する辺(以下、第一被接合端辺という)12または隣り合う辺(以下、第二被接合端辺という)13との間で、選択的に接合できる構成となっているのである。そして、ここで使用するスライダー21は、一般的な構成のものであり、接合側端辺11の片方端部から所定方向に移動するときのみ接合でき、これとは反対の方向に移動するときには、接合を解除できるように構成されているのである。
【0015】
そこで、錐状を形成させる場合には、接合側端辺11および第二被接合端辺13を、その中間に位置する対角線Aに沿うように、それぞれ折曲するとともに、両辺11,13を接合させるのである。この場合、錐状の頂点に向けてスライダー21を移動させることにより、両辺11,13を接合させることができるものである。
【0016】
従って、上記のような構成の本実施形態を使用する場合、図2に示すように、錐状の頂点を足先方向として、乳幼児を錐状の内側に寝かせることによって、一体の敷布および掛布で当該乳幼児を被覆することができるので、寝返り等によって乳幼児が毛布本体1から出ることを未然に防ぐことができるのである。しかも、ファスナーによる接合個所は、乳幼児の寝る場所(敷布側)には存在せず、寝心地を良好にするものである。しかも、両ファスナーを噛合するためのスライダー21は、端辺の接合状態において、錐状の頂点部分に配置されることとなるので、その中で乳幼児を寝かせた場合であっても、上記スライダー21は、乳幼児の足下付近に存在するから、寝心地を妨害するようなことがない。
【0017】
また、接合側端辺11を第一被接合端辺12に接合させる場合は、接合側端辺11および第一被接合端辺12のそれぞれが、両端辺11,12に平行な中心線B(図1)に一致するように毛布本体1を折曲し、両辺11,12を接合させることによるのである。これにより、図3に示すように、毛布全体1によって筒状を構成することとなるのであるが、この場合、第二被接合端辺13の反対側端辺(ファスナーを設けていない辺)14を頭部側とすることによって、第二被接合端辺13を足側とすることができ、これにより、乳幼児の頭部近傍にファスナーが存在しないので、良好な寝心地を与えることができるものである。また、接合側端辺11と第一被接合端辺12との接合部分は、寝かせた乳幼児に対して掛布となるべき部分に配置されるから、当然に敷布とされる部分には、乳幼児の寝心地を左右させるような異物(ファスナー)が存在せず、これまた良好な寝心地を実現し得るものである。
【0018】
そして、いずれの形態(錐状または筒状)においても、敷布側と掛布側とが存在し、両者が一体となる構成であるから、乳幼児、特に寝返りをする程度に成長した幼児が、本実施形態の毛布の中で寝返りしたとしても、掛布が剥がれ、肩や腹部が露出することがなく、保護者が多少の時間だけ目を離していたとしても、その間に乳幼児の体温が低下するような事態に至ることがないのである。
【0019】
本実施形態においては、上記のようにファスナーによって接合する構成としたが、このファスナーに代えて、例えば、マジックテープ(登録商標)やボタンを使用して、接合側端辺11に対して第一および第二被接合端辺12,13を接合させることも可能である。この場合、スライダー21は不要となるため、接合の方法は自由なものとなる。そして、ファスナーを使用する場合に比較して、マジックテープ(登録商標)は軟質であるため、毛布の四辺が接合可能となる構成とすることも可能である。なお、かかる構成においては、単一の辺のみを接合側として、これに対して残りの辺の全てが被接合側となるように構成することにより、対向する二辺11,12を接合する場合と、隣り合う二辺11,13(11,14)を接合する場合の二つの態様を選択することとなる。
【0020】
次に、本考案の第二の実施形態について説明する。本実施形態は、図4に示すように、接合側端辺111の中央付近にボタン103を設け、一方、当該接合側端辺111と第二被接合端辺113との中間に位置する一頂点104の近傍にボタン穴141を設けたものである。また、上記ボタン穴141の周辺を所定間隔で接合しない領域が設けられている。
【0021】
上記のような構成にすれば、隣り合う二辺111,113を接合して錐状を構成した場合、接合されない領域には、ボタン穴141が外部に露出しており、これを接合側の辺111に設けたボタン103に挿通させることによって、錐状の頂点104の周辺を折曲しつつ、その先端104をボタン103によって安定的に保持させることができるものであり、これにより、乳幼児の足下を十分に保温させることができるものである。特に、上記構成の場合は、足下の幅が狭いことから、嬰児等の新生児を寝かせることに適するものである。なお、上記のような構成は、ボタン103によってボタン穴141を掛止させることが目的であるため、ボタン穴141に代えて、または、ボタン穴141に加えて、図示のような掛止紐142を使用することも可能である。
【0022】
また、第三の実施形態について説明すれば、本実施形態は、図5に示すように、上記第一または第二の実施形態に加えて、第二被接合端辺213の中間付近から掛止紐242を突設してなる構成とするものである。そこで、第一の実施形態においては、さらに接合側端辺211の中間付近にボタン203を設け、このボタン203に掛止紐242が掛止できる構成とすればよく(図5)、第二の実施形態においては、既に、接合側端辺211の中間付近にボタン203が設けられており、他のボタンを設ける必要はないものである。このように、本実施形態では、第一または第二の実施形態としての態様をとることが可能なうえ、筒状に形成してなる場合であっても、当該筒状の一端に上記掛止紐242が突出する状態として、第二の実施形態と同様の構成とすることを可能としている。即ち、筒状体の下端を所定位置Cで折曲しつつ、当該端縁213をボタン203に掛止させることによって、上記折曲状態を維持させることを可能としているのである。
【0023】
このように構成すれば、筒状の中に被覆されてなる乳幼児の足下部分を十分に保温させることができる。また、この場合には、足下部分の幅が上記第二実施形態よりも広く形成されるので、嬰児等の新生児よりもやや成長した幼児等のために使用することが好ましい。
【0024】
本考案の実施形態は上記のとおりであるが、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様をとり得ることができる。例えば、既述のとおり、接合手段としては、ファスナーに限定されるものではなく、マジックテープ(登録商標)やボタンなどの接合手段を採用することができる。また、上記各実施形態では、いずれも接合手段(ファスナー)を設けていない辺14,114が構成されているが、布団本体1,101の全周に接合手段(ファスナー)を設ける構成とすることができる。この場合、接合側端辺11,111のみについてスライダー21,121を有する接合手段とし、他の三辺12〜14,112〜114については、上記接合手段により噛合される被接合手段とすることによって、一組の接合を選択できる構成とするものとなる。
【0025】
さらに、本実施形態では、材質について何ら限定していないが、これは、フリースであってもウールまたは化学繊維であってもよく、いずれの素材で製造する場合であっても保温性があれば、本考案の実施に用いることができる。
【0026】
【考案の効果】
本考案によれば、嬰児のおくるみとは異なり、十分な自由度を有しつつ乳幼児の身体を保温させることができ、また、敷布部分と掛布部分とが一体であるので、当該乳幼児が寝返りした場合であっても、掛布部分が乳幼児から剥がれることがない。従って、乳幼児が睡眠している状態において、保護者が少しの間、目を離したとしても、当該乳幼児の防寒が十分な状態となる。
【0027】
また、本考案による毛布は、名称こそ毛布であるけれども、柔軟な素材で加工することにより、乳幼児、特に、乳児が心地よく寝ることができ、しかも、当該部分にはファスナー等の金属部材が存在しないものであるので、非常に快適な寝心地を与えることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一の実施形態を示す説明図である。
【図2】第一の実施形態の使用態様を示す説明図である。
【図3】第一の実施形態の使用態様を示す説明図である。
【図4】(a)は、第二の実施形態を示す説明図であり、(b)は、第二の実施形態の使用態様を示す説明図である。
【図5】(a)は、第三の実施形態を示す説明図であり、(b)は、第三の実施形態の使用態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1,101 毛布本体
11,111,211 接合側端辺
12,112,212 第一被接合端辺
13,113,213 第二被接合端辺
21 スライダー
103,203 ボタン
104 頂点
141 ボタン穴
142,242 掛止紐
【考案の属する技術分野】
本考案は、乳児または幼児のための毛布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的な乳児または幼児のための毛布としては、通常の毛布の寸法を単純に縮小してなる構成としたものであり、これを敷布としてまたは掛布として使用するものであった。しかし、乳幼児、特に、寝返りができる程度にまで成長した幼児にあっては、上記毛布を掛布として使用する場合、寝返りによって毛布が容易に離脱することとなり、冬季における防寒効果を低減させる原因となっていた。
【0003】
そこで、従来、ファスナーで連結可能に構成してなる毛布として、実用新案登録第3072769号公報に記載の技術が考案されていた。この技術は、毛布の全周に乖離型ファスナーを設ける構成としたものであり、同種の毛布を二枚重ねて、これらの対向する端縁をファスナーで連結することにより、袋状を構成することができるものであった。従って、袋状に連結した中で就寝することにより、寝相が悪くても毛布からはみ出ることがないものであった。
【0004】
また、嬰児のおくるみとして、実公昭36−1256号公報に開示されるものがあり、これは、正方形の一頂部に適宜間隔を有しつつファスナー噛合辺を噛合させて漏斗状を構成させるものであり、嬰児の頭部は、上記正方形の一頂部の間隙部から露出させる構成となっていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術のうち、全周にファスナーを設けた毛布にあっては、当該毛布を単位として、連結することによって、大きな面積の毛布とすることができる構成であるが、このように、ファスナーで連結する場合、各連結部には当然にファスナーが存在し、掛布として使用する場合は問題ないものの、敷布として使用する場合は、ファスナー部分を身体の下に敷くこととなるため、このファスナーが寝心地に影響を与える結果となっていた。また、二枚の毛布を袋状に連結した場合、ファスナーを連結させない部分から頭部を露出させるように使用するのであるが、このような場合であっても、少なくとも頸部がファスナーの一部に接触することとなるため、これまた違和感を与えることとなっていた。
【0006】
一方、嬰児のおくるみにあっては、嬰児の身体全体をおくるみで包囲できる構成としたものであるところ、幼児のように寝返りをする程度まで成長した場合は、幼児の動きが制限されるため、当該幼児の寝心地を悪くさせる原因となり、十分な睡眠を与えることが困難なものとなっていた。
【0007】
本考案は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、乳幼児が快適に使用できる毛布を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は、毛布本体を正方形に成形するとともに、この毛布本体の少なくとも二辺を接合可能に設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成したことを特徴とする乳幼児用毛布を要旨とするものである。
【0009】
また、本考案は、毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、少なくとも他の一辺に被接合手段を設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成したことを特徴とする乳幼児用毛布をも要旨としている。
【0010】
さらに、本考案は、毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、この一辺に隣り合う他の辺に被接合手段を設け、上記一辺の中間部近傍にボタンを設け、上記隣り合う二辺が交差する頂点周辺に該ボタンを挿通できるボタン穴を設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成し、かつ、上記毛布本体を折曲しつつ上記ボタン穴にボタンを挿通して掛止可能に構成したことを特徴とする乳幼児用毛布を要旨とするものである。
【0011】
また、毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、この一辺に対向する他の辺に被接合手段を設け、上記一辺の中間部近傍にボタンを設け、上記一辺に隣り合う辺の中間部近傍に該ボタンを挿通できる掛止紐を突設してなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成し、かつ、上記毛布本体を折曲しつつ上記掛止紐をボタンに掛止可能に構成したことを特徴とする乳幼児用毛布をも要旨とするものである。
【0012】
上記の各考案において、接合手段としては、スライダーを有する第一のファスナーとすることができ、被接合手段としては、上記スライダーに係合しつつ上記ファスナーに噛合する第二のファスナーとすることができる。この場合、スライダーを有する第一のファスナーと噛合する第二のファスナーのみが一組の接合を可能にするのである。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、図1に示すように、正方形状の毛布本体1のうち、少なくとも一組の辺が接合できるように構成されたものである。ここで、接合可能な辺は、対向する二辺11,12または一頂点を中心としてその両側に隣り合う辺11,13である。そして、対向する二辺11,12を接合する場合は、毛布本体により筒状を形成させることができ、また、隣り合う二辺11,13を接合する場合は、錐状を形成させることができるものである。従って、筒状を形成させ、または錐状を形成させることにより、敷布部分と掛布部分とを一体的に構成させることができるのである。
【0014】
本実施形態における接合手段は、図示のようにファスナーを使用しており、接合できる二辺の組み合わせ11,12(または11,13)において、共通する一辺11にのみスライダー21を有する第一のファスナーが設けられ、他の辺12,13には、上記第一のファスナーに噛合する第二のファスナーが設けられている。即ち、単一のスライダー21を一辺11にのみ設けたことから、この一辺(以下、接合側端辺という)11は、対向する辺(以下、第一被接合端辺という)12または隣り合う辺(以下、第二被接合端辺という)13との間で、選択的に接合できる構成となっているのである。そして、ここで使用するスライダー21は、一般的な構成のものであり、接合側端辺11の片方端部から所定方向に移動するときのみ接合でき、これとは反対の方向に移動するときには、接合を解除できるように構成されているのである。
【0015】
そこで、錐状を形成させる場合には、接合側端辺11および第二被接合端辺13を、その中間に位置する対角線Aに沿うように、それぞれ折曲するとともに、両辺11,13を接合させるのである。この場合、錐状の頂点に向けてスライダー21を移動させることにより、両辺11,13を接合させることができるものである。
【0016】
従って、上記のような構成の本実施形態を使用する場合、図2に示すように、錐状の頂点を足先方向として、乳幼児を錐状の内側に寝かせることによって、一体の敷布および掛布で当該乳幼児を被覆することができるので、寝返り等によって乳幼児が毛布本体1から出ることを未然に防ぐことができるのである。しかも、ファスナーによる接合個所は、乳幼児の寝る場所(敷布側)には存在せず、寝心地を良好にするものである。しかも、両ファスナーを噛合するためのスライダー21は、端辺の接合状態において、錐状の頂点部分に配置されることとなるので、その中で乳幼児を寝かせた場合であっても、上記スライダー21は、乳幼児の足下付近に存在するから、寝心地を妨害するようなことがない。
【0017】
また、接合側端辺11を第一被接合端辺12に接合させる場合は、接合側端辺11および第一被接合端辺12のそれぞれが、両端辺11,12に平行な中心線B(図1)に一致するように毛布本体1を折曲し、両辺11,12を接合させることによるのである。これにより、図3に示すように、毛布全体1によって筒状を構成することとなるのであるが、この場合、第二被接合端辺13の反対側端辺(ファスナーを設けていない辺)14を頭部側とすることによって、第二被接合端辺13を足側とすることができ、これにより、乳幼児の頭部近傍にファスナーが存在しないので、良好な寝心地を与えることができるものである。また、接合側端辺11と第一被接合端辺12との接合部分は、寝かせた乳幼児に対して掛布となるべき部分に配置されるから、当然に敷布とされる部分には、乳幼児の寝心地を左右させるような異物(ファスナー)が存在せず、これまた良好な寝心地を実現し得るものである。
【0018】
そして、いずれの形態(錐状または筒状)においても、敷布側と掛布側とが存在し、両者が一体となる構成であるから、乳幼児、特に寝返りをする程度に成長した幼児が、本実施形態の毛布の中で寝返りしたとしても、掛布が剥がれ、肩や腹部が露出することがなく、保護者が多少の時間だけ目を離していたとしても、その間に乳幼児の体温が低下するような事態に至ることがないのである。
【0019】
本実施形態においては、上記のようにファスナーによって接合する構成としたが、このファスナーに代えて、例えば、マジックテープ(登録商標)やボタンを使用して、接合側端辺11に対して第一および第二被接合端辺12,13を接合させることも可能である。この場合、スライダー21は不要となるため、接合の方法は自由なものとなる。そして、ファスナーを使用する場合に比較して、マジックテープ(登録商標)は軟質であるため、毛布の四辺が接合可能となる構成とすることも可能である。なお、かかる構成においては、単一の辺のみを接合側として、これに対して残りの辺の全てが被接合側となるように構成することにより、対向する二辺11,12を接合する場合と、隣り合う二辺11,13(11,14)を接合する場合の二つの態様を選択することとなる。
【0020】
次に、本考案の第二の実施形態について説明する。本実施形態は、図4に示すように、接合側端辺111の中央付近にボタン103を設け、一方、当該接合側端辺111と第二被接合端辺113との中間に位置する一頂点104の近傍にボタン穴141を設けたものである。また、上記ボタン穴141の周辺を所定間隔で接合しない領域が設けられている。
【0021】
上記のような構成にすれば、隣り合う二辺111,113を接合して錐状を構成した場合、接合されない領域には、ボタン穴141が外部に露出しており、これを接合側の辺111に設けたボタン103に挿通させることによって、錐状の頂点104の周辺を折曲しつつ、その先端104をボタン103によって安定的に保持させることができるものであり、これにより、乳幼児の足下を十分に保温させることができるものである。特に、上記構成の場合は、足下の幅が狭いことから、嬰児等の新生児を寝かせることに適するものである。なお、上記のような構成は、ボタン103によってボタン穴141を掛止させることが目的であるため、ボタン穴141に代えて、または、ボタン穴141に加えて、図示のような掛止紐142を使用することも可能である。
【0022】
また、第三の実施形態について説明すれば、本実施形態は、図5に示すように、上記第一または第二の実施形態に加えて、第二被接合端辺213の中間付近から掛止紐242を突設してなる構成とするものである。そこで、第一の実施形態においては、さらに接合側端辺211の中間付近にボタン203を設け、このボタン203に掛止紐242が掛止できる構成とすればよく(図5)、第二の実施形態においては、既に、接合側端辺211の中間付近にボタン203が設けられており、他のボタンを設ける必要はないものである。このように、本実施形態では、第一または第二の実施形態としての態様をとることが可能なうえ、筒状に形成してなる場合であっても、当該筒状の一端に上記掛止紐242が突出する状態として、第二の実施形態と同様の構成とすることを可能としている。即ち、筒状体の下端を所定位置Cで折曲しつつ、当該端縁213をボタン203に掛止させることによって、上記折曲状態を維持させることを可能としているのである。
【0023】
このように構成すれば、筒状の中に被覆されてなる乳幼児の足下部分を十分に保温させることができる。また、この場合には、足下部分の幅が上記第二実施形態よりも広く形成されるので、嬰児等の新生児よりもやや成長した幼児等のために使用することが好ましい。
【0024】
本考案の実施形態は上記のとおりであるが、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様をとり得ることができる。例えば、既述のとおり、接合手段としては、ファスナーに限定されるものではなく、マジックテープ(登録商標)やボタンなどの接合手段を採用することができる。また、上記各実施形態では、いずれも接合手段(ファスナー)を設けていない辺14,114が構成されているが、布団本体1,101の全周に接合手段(ファスナー)を設ける構成とすることができる。この場合、接合側端辺11,111のみについてスライダー21,121を有する接合手段とし、他の三辺12〜14,112〜114については、上記接合手段により噛合される被接合手段とすることによって、一組の接合を選択できる構成とするものとなる。
【0025】
さらに、本実施形態では、材質について何ら限定していないが、これは、フリースであってもウールまたは化学繊維であってもよく、いずれの素材で製造する場合であっても保温性があれば、本考案の実施に用いることができる。
【0026】
【考案の効果】
本考案によれば、嬰児のおくるみとは異なり、十分な自由度を有しつつ乳幼児の身体を保温させることができ、また、敷布部分と掛布部分とが一体であるので、当該乳幼児が寝返りした場合であっても、掛布部分が乳幼児から剥がれることがない。従って、乳幼児が睡眠している状態において、保護者が少しの間、目を離したとしても、当該乳幼児の防寒が十分な状態となる。
【0027】
また、本考案による毛布は、名称こそ毛布であるけれども、柔軟な素材で加工することにより、乳幼児、特に、乳児が心地よく寝ることができ、しかも、当該部分にはファスナー等の金属部材が存在しないものであるので、非常に快適な寝心地を与えることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一の実施形態を示す説明図である。
【図2】第一の実施形態の使用態様を示す説明図である。
【図3】第一の実施形態の使用態様を示す説明図である。
【図4】(a)は、第二の実施形態を示す説明図であり、(b)は、第二の実施形態の使用態様を示す説明図である。
【図5】(a)は、第三の実施形態を示す説明図であり、(b)は、第三の実施形態の使用態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1,101 毛布本体
11,111,211 接合側端辺
12,112,212 第一被接合端辺
13,113,213 第二被接合端辺
21 スライダー
103,203 ボタン
104 頂点
141 ボタン穴
142,242 掛止紐
Claims (5)
- 毛布本体を正方形に成形するとともに、この毛布本体の少なくとも二辺を接合可能に設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成したことを特徴とする乳幼児用毛布。
- 毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、少なくとも他の一辺に被接合手段を設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成したことを特徴とする乳幼児用毛布。
- 毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、この一辺に隣り合う他の辺に被接合手段を設け、上記一辺の中間部近傍にボタンを設け、上記隣り合う二辺が交差する頂点周辺に該ボタンを挿通できるボタン穴を設けてなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成し、かつ、上記毛布本体を折曲しつつ上記ボタン穴にボタンを挿通して掛止可能に構成したことを特徴とする乳幼児用毛布。
- 毛布本体を正方形に成形し、この毛布本体の一辺に接合手段を設けるとともに、この一辺に対向する他の辺に被接合手段を設け、上記一辺の中間部近傍にボタンを設け、上記一辺に隣り合う辺の中間部近傍に該ボタンを挿通できる掛止紐を突設してなり、上記二辺を接合するとき、毛布本体が二重となるように構成し、かつ、上記毛布本体を折曲しつつ上記掛止紐をボタンに掛止可能に構成したことを特徴とする乳幼児用毛布。
- 前記接合手段は、スライダーを有する第一のファスナーであり、被接合手段は、上記スライダーに係合しつつ上記ファスナーに噛合する第二のファスナーである請求項2ないし4のいずれかに記載の乳幼児用毛布。
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