JP3097849U - 家具 - Google Patents

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本田 克通也
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のとクラフト協同組合
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Abstract

【課題】無垢材を使用しても反りが生ぜず、木の温もりを感じ、調湿作用や抗菌性、殺菌性、防虫性、耐湿性、芳香性を有すると共に、環境に優しく、健康に害のない家具とする。
【解決手段】能登ヒバ材を使用して学童机2を作る。能登ヒバ材は板状に製材し、乾燥させて縦継ぎした板状体が複数枚加圧されて重合接着されると共に、縦に挽き割りされた板状の基材1に形成される。天板3に真档を使用する。
【選択図】
図2

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、木の温もりを肌で感じることができ、環境に優しい天然木を使用した机、テーブル、椅子等の家具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
家具で机、テーブル、椅子等を無垢材を使用すると、温度、湿度等の変化によって反りを生ずるため、合成建材やスチール製のものが増えつつある。
しかし、天然木の持つ調湿作用は爽やかな室内環境の保全に役立つと共に、有害物質の発生もなく、人体に良い影響を与えるものである。
【0003】
そこで、木材の反りを防止するため、従来は実用新案登録第3088767号のように、天板の裏面に平行な二本の補強材を有するものや、実用新案登録第3065796号のように環境に優しい木製デスクカバー天板が提案されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の実用新案登録第3088767号のものは、裏面とはいえ補強材を設けると外観が悪く、かつ材料も多く必要とする。
又、実用新案登録第3065796号のものは、天板上に更に木製デスクカバー天板を取り付けなければならなく、経済的負担が大きいと共に、外観上も問題がある。
【0005】
上記点より本考案は、無垢材を使用しても反りが生ぜず、木の温もりを感じ、調湿作用や抗菌性、殺菌性、防虫性、耐湿性、芳香性を有すると共に、環境に優しく、健康に害のない家具を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1記載の本考案家具は、能登ヒバ材を使用して成ることを特徴とするものである。
【0007】
このような構成とすることにより、能登ヒバ(地方名で「アテ」とも言う)は調湿作用を有し、家具の存在により室内環境を爽やかとし、又抗菌性、殺菌性、防虫性を有し、衛生的な家具となる。又能登ヒバは耐湿性を有するため、湿気の多い地域にも好適である。
又、能登ヒバは天然木であり、環境に優しく、家具に触れることにより使用者は木の温もりを肌で感じることができると共に、芳香性を有するため使用者はリラックスし、情緒の安定につながり、健康上にも好影響が与えられる。
【0008】
次に、請求項2記載の本考案家具は、請求項1の家具において、能登ヒバ材は板状に製材し、乾燥させて縦継ぎした板状体が複数枚加圧されて重合接着されると共に、縦に挽き割りされた板状の基材であることを特徴とするものである。
【0009】
このような構成とすることにより、無垢材を使用しても一枚板と異なり、温度、湿度の変化等によって生ずる反りを防止することができると共に、堅牢なものとなり、耐久性のある家具となる。
【0010】
次に、請求項3記載の本考案家具は、請求項1又は2の家具において、天板に真档を使用して成ることを特徴とするものである。
【0011】
このような構成とすることにより、能登ヒバの種類の中でも特に硬度の高い真档を天板に使用することで、天板が傷付き難く、机やテーブルの天板に好適なものとなる。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の一実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本考案家具に使用する基材の一実施の形態を示す斜視図、図2は本考案家具の一実施の形態を示す斜視図であり、家具が学童机である場合を示している。
【0013】
図中1は長方形の板状の基材であり、この基材1はヒノキ科アスナロ属の針葉樹で、石川県産木の能登ヒバを使用して作製されている。
能登ヒバは虫や木材腐朽菌に強く、特に白蟻に対する強さは他の樹種には見られないほどである。
又、殺菌性のあるヒノキチオールの含有量が多いと共に、腐りにくく、耐水性があって湿気にも強いと共に調湿作用も有している。
又、強度もヒノキと同等であり、特有の強い香りを有している。このように能登ヒバは抗菌性、殺菌性、防虫性、耐湿性、芳香性を備えている。
【0014】
基材1の製法は、丸太を長方形の板状に製材して人工乾燥させた後、節及び割れた箇所を切除して縦継ぎをし、縦継ぎをした板体を水平に複数枚接着剤を塗布して重合し、プレスで接着する。
次に、接着されて一体に重合されている板体の集合体を、巾方向へ所定の間隔をおいて長手方向に縦に挽き割りをすることにより出来上がる。
【0015】
2は基材1を使用して製作した学童机であり、この学童机2の天板3は基材1に能登ヒバの種類の中でも最も硬度の高い真档を使用している。
机、テーブル等のように天板を有する家具の場合は、天板に真档を使用すると硬いので傷が付き難く好適である。
【0016】
以上、本考案を実施形態に基づき具体的に説明したが、家具に机、テーブル等のような天板を有するものに限らず、本箱、棚、椅子等、家具全般を含むものである。
【0017】
【考案の効果】
本考案に係る家具によれば、能登ヒバを使用したため、調湿作用や抗菌性、殺菌性、防虫性、耐湿性、芳香性を有し、健康的で人体に良い影響を与えると共に、天然木であるため環境に優しく、かつ木の温もりを肌で感ずることができ、将来を担う子供達の学童机等に使用すれば、リラックスしてストレスの解消と集中力のアップにつながると共に、子供達の情緒の安定につながるものである。
又、基材の構成は無垢材をラミネートすることにより、一枚板と異なり反りが生じないので、狂いの生じない堅牢で耐久性のある家具となる。
又、机、テーブル等のように天板を有する家具の天板に、能登ヒバの種類である真档を使用すれば、硬度も高く、天板に好適である。
更に、石川県産木の能登ヒバを使用することで、地域社会における林業の活性化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案家具に使用する基材の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本考案家具の一実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基材
2 学童机
3 天板

Claims (3)

  1. 能登ヒバ材を使用して成ることを特徴とする家具。
  2. 能登ヒバ材は板状に製材し、乾燥させて縦継ぎした板状体が複数枚加圧されて重合接着されると共に、縦に挽き割りされた板状の基材であることを特徴とする請求項1記載の家具。
  3. 天板に真档を使用して成ることを特徴とする請求項1又は2記載の家具。
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