JP7207678B2 - 透光性ガラスに木材脚を接着した家具構造 - Google Patents
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Description
なお、透光性ガラストップの下面に金属製部品を接着し、脚を取り付けているテーブルは従来からみられた。
特許文献1には、ガラス製天板の四隅部下面に固着した凸状または凹状の被支持部を持つテーブルが開示されている。
透光性ガラストップの木製家具でも、木材脚とガラスの間に緩衝材や滑り止めゴム材を挟んだものは、木材脚の上端面が見えず、木の特徴である木目や木肌の温かみや、自然の柔らかなイメージを十分活かしていなかった。
また、木材脚の上に直接透光性ガラストップを置いたものもあるが、ガラストップの下面で光が反射し、木材脚の上端面は見えにくかった。
本考案は、透光性ガラスを透して、木目や木肌や木の形がはっきり見えるようにすることで、木の特徴である、温かみや自然の柔らかなイメージを活かし、木を使った家具の良さをさらに高めることを目的とする。
透光性ガラスは、無色透明、スモーク、色付あるいは、乳白色のものも含め光を透過し、ガラス越しに向こうを見ることができるシースルーガラスのことを言い、ケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどの鉱物ガラスの他アクリル樹脂などの有機ガラス、金属ガラスなども含む。
ガラストップとは、ガラスでできたテーブルや机の天板や椅子の座面のことを言う。ガラストップ家具とは、ガラストップとなっている家具である。
木材は、十分乾燥させ、湿度の変化で膨張や収縮が起きにくいもの、割れや欠けの無いものを使うとよい。
透光性接着剤は接着乾燥後も弾性を保持する弾性接着剤とする。また、液状の接着剤であってもよいが、シート状の接着剤であってもよい。弾性接着剤とは、硬化後もゴム状弾性を示し、被着体からの内部圧力を分散する性質があるものをいう。シリコーンや変成シリコーンポリマーをベースとしたものなどがあり振動・衝撃の外部応力を吸収する機能もある。
その式は (脚長/10)×(脚長/10)×2≦接着面積 となる。 例えば、脚の長さが30cmであれば3cm×3cm×2=18平方cm以上、長さが 40cmであれば、4cm×4cm×2=32平方cm以上になる。
三又の木の3つの木口の合計接着面積が、三又の木の接着木口の中心点を3点とする三角形の内接円の直径を「脚の長さの1/10」で割った数で、「1本の同じ長さの木の脚である場合の接着面積」を割った数値以上の面積とすると、横方向の応力に対して強い脚とすることができる。
上記の場合の計算式は ((脚長/10)×(脚長/10)×2)÷(内接円直径÷(脚長/10)) ≦接着面積 となる。
例えば、脚の長さが30cmで、三又枝の内接円直径が12cmであれば、(3cm× 3cm×2)÷(12cm÷(30cm/10)=4.5平方cmになる。
広葉樹の丸太は比較的割れが生じにくいので、丸太をそのまま使うことが多い。針葉樹は、比較的割れが生じやすいので丸太の背割りや割れ部に別の木を挿入接着する、あるいは丸太の中心部をくり抜き別の木を挿入することにより丸太を製造することもある。
また、丸太を良く乾かした上で丸太を2分割、あるいは4分割以上の扇形に分割し、切断面を平滑に加工してから接着し集成材とし、同心円状の年輪を持つ木材脚としてもよい。
また、四角い集成材を丸く削ることでも、丸い形の木口材を作ることができ、木口面に年輪が現われる。ただし同心円状になるとは限らない。
なお「光学的に一体」とは透光性接着剤を使うことで、ガラスと透光性接着剤と木材脚の上端面との間に空気が入らず、ガラス面の反射光が少なくなることを言う。
また、ガラストップの上面から、透光性ガラスと透光性接着剤を通して、木目や木の形がはっきりと見えるので、木目や温かみや自然なイメージという気の特徴を活かしつつ、ガラスという素材とのコントラストも効いて、美しく、魅力的な家具構造となる。
なお、透光性着剤を使わず、脚の上に透光性ガラスをただ置いておくだけでは、ガラスと木の間に空気が入り、ガラス面の光の反射により、年輪や木肌が良く見えない。
また、三又枝は製材されていないので、木口は年輪の有る丸い自然な形となっており、テーブルや机であれば樹木の上に天板があるように感じる。また、椅子であれば、あたかも木の上に腰かけているイメージで、座っていても気持ちがよい。
木材脚2は、十分乾かし、割れや欠けのない木材を使うが、湿度の変化による膨張や収縮をできるだけ抑えるために、防湿加工や、防湿性のある塗装などをしてあるとなおよい。
弾性のある透光性接着剤3の硬化時の厚さを0.5mm以上1mm以下とすると、木材脚の湿度の変化による膨張や収縮に対応し易くなる。1mm以上になると、強度面で劣ってくるのと、硬化に時間を要するので好ましくない。
その式は (脚長/10)×(脚長/10)×2≦接着面積 となる。
例えば、脚の長さが30cmであれば3cm×3cm×2=18平方cm以上、長さが40cmであれば、4cm×4cm×2=32平方cm以上になる。
そこで、図2の破線で示す木材脚接着下部2-1で、脚を切り、金属ネジなどで取付け取外しができるようにしてもよい。このとき、ガラスと接着されている木材脚2-2の長さは、直径または横幅の1/2とすることで金属ネジを埋め込む寸法を確保できる。
図3のAは、丸太の背割りに別の木の背割埋込材4を挿入接着したもので、湿度による木材脚の変化を小さく抑えることができる。
図3のBは、丸太の中心部をくり抜き別の木の挿入材5をくり抜き丸太6に挿入し接着したもの。杉材など針葉樹の丸太は割れやすいためAやBの加工をし、割れや欠けを起きにくくしている。
図3のCは、広葉樹の丸太を示す、比較的割れが生じにくいので、丸太のままで使えることが多い。
また、木材脚の上端面に、薬液や樹脂を含侵させ、平滑にすることで接着強度を上げることができる。
脚全体に薬液や樹脂を含侵させたり、加圧注入すると、強度が増し、湿度による膨張収縮も少なくなり、接着剥がれや脚が取れる可能性も少なくなる。
加圧圧縮し、熱処理により形状を固定化し、接着端面を平滑にすれば、ガラストップとの接着強度も増す。また、湿度による膨張収縮も少なくなり、接着剥がれや脚が取れる可能性も少なくなる。
三又の木口の合計接着面積は、概ね三又枝の接着木口の中心の点を3点とする三角形の内接円の直径を、「脚の長さの1/10」で割った数で、「1本の木の脚である場合の接着面積」を割った面積でよい。
その式は ((脚長/10)×(脚長/10)×2)÷(内接円直径÷(脚長/10))≦接着面積となる。
例えば、脚の長さが30cmで、三又枝の内接円直径が12cmであれば、(3cm×3cm×2)÷12/3cm=4.5平方cmになる。
2 木材脚
2-1 木材脚接着下部
2-2 木材脚
2-3 木材脚のくり抜き空洞
22 三又木材の脚
3 透光性接着剤
4 背割埋込材
5 挿入材
6 くり抜き丸太
Claims (3)
- 透光性ガラスの下面に透光性接着剤で接着されることで、透光性ガラスと透光性接着剤と木材脚の上端面との間に空気が入らない、木材脚の上端面が視認可能な脚構造において、
透光性接着剤の硬化時の厚さが0.5mm以上、1mm以下で、
脚1本につき接着面積が脚の長さの1/10の寸法を2乗した数値の2倍以上の面積、
または、三又の木の3つの木口の合計接着面積が、三又の木の接着木口の中心点を3点とする三角形の内接円の直径を「脚の長さの1/10」で割った数で、「1本の木の脚である場合の接着面積」を割った数値以上の面積とする、
木材脚取付構造。 - 透光性ガラストップの下面に、年輪を持つ木材脚の上端面が透光性接着剤で接着された、請求項1に記載の構造を持つガラストップ家具。
- 脚が三又に分かれた木の枝であり、分かれた木の枝の木口が透光性ガラストップに透光性接着剤で接着されている、請求項1に記載の構造を持つガラストップ家具。
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JP2018012112A JP7207678B2 (ja) | 2018-01-28 | 2018-01-28 | 透光性ガラスに木材脚を接着した家具構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Family Applications (1)
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国際事務局意匠公報,2013年10月25日 |
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