JP3097803B2 - 燃料計の駆動装置 - Google Patents

燃料計の駆動装置

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JP3097803B2
JP3097803B2 JP06175076A JP17507694A JP3097803B2 JP 3097803 B2 JP3097803 B2 JP 3097803B2 JP 06175076 A JP06175076 A JP 06175076A JP 17507694 A JP17507694 A JP 17507694A JP 3097803 B2 JP3097803 B2 JP 3097803B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両等の燃料の液面レベ
ルを検出して燃料の残量を指示させる燃料計の駆動装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両においては燃料タンクの液面レベル
を検出して燃料の残量を表示して運転に支障を生じない
ようにしている。このように燃料計の駆動装置として
は、従来は図3に示される装置が使用されていた。
【0003】図3において、L1 およびL2 はコイルで
あり、L1 およびL2 によって発生する磁界は交叉する
ように配置されている。コイルL2 には一定電流が流れ
て一定の磁界が発生する。しかしコイルL1 にはセンサ
S の抵抗値に対応する電圧が供給するため磁界の強さ
は変化する。このためコイルL1 によって発生する磁界
とコイルL2 によって発生する磁界との合成磁界の方向
は回転する。
【0004】燃料計の指針は、コイルL1 およびL2
よって発生した合成磁界の方向と一致するよう図示しな
いロータが回転し指針を移動して残量を指示する。RS
は燃料タンクの液面レベルに対応して変化するセンサの
抵抗である。センサの抵抗RS によって発生した電圧は
抵抗Rを介して容量Cを充放電し、容量Cの電圧を増幅
してコイルL1 に供給している。
【0005】車両においては、燃料タンクの液面は車両
の走行によって生ずる振動によって大きく変動する。こ
の変動によってセンサの抵抗値RS も変動する。抵抗R
および容量Cは、センサの抵抗RS が変動しても指針の
振れを少なくするために設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の燃料計の駆動装置においては、車両の走行によって燃
料タンクの液面が大きく変動しても燃料計の指針の変動
を少なくするために、抵抗Rと容量Cによる積分回路が
使用されていた。
【0007】抵抗Rと容量Cによる積分回路において、
電圧が変化すると、図4(a)に示すように容量Cの電
圧は変化する。すなわち、容量Cの電圧Vは V=V0 (1−EXP(−t/CR)) ・・・(1) ただし、V0 は時間t=0に変化した電圧値、tは経過
時間 に従って変化する。
【0008】図4(a)および式(1)より理解できる
ように、車両の走行による振動によって発生するV
よる積分電圧Vを小さくするには、CRで定まる時定数
を大にする必要がある。一方、車両が停止して燃料計の
指示が真の値を指示するまでの時間を短かくするにはC
Rで定まる時定数を小さくする必要があり、これらのこ
とを考慮して時定数を設定していた。
【0009】本発明は振動等に基づく液面レベル変化に
対する指針の振れを少なくし、かつ真値を指示するとき
は短時間で指示するようにした燃料計の駆動装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために本発明が採用した手段を図1を参照して説明す
る。燃料液面のレベルに応じて指針を回転させて燃料残
量を指示させる燃料計の駆動装置において、前記燃料液
面レベルに対応する信号電圧を発生する信号電圧発生手
段1と、時間の経過に比例して電圧を増減して前記指針
を回転させるためのコイルに出力する積分手段2と、前
記信号電圧発生手段1よりの出力電圧と前記積分手段2
よりの出力電圧とを比較して、前記積分手段2の積分電
圧を充電させるか放電させるかを指令する充放電指令手
段3とを備える。
【0011】また、前記充放電指令手段3に入力する前
記積分手段2よりの電圧を、コイルに出力する電圧を分
圧するようにする。
【0012】
【作用】信号電圧発生手段1からは燃料液面レベルに対
応する信号電圧を発生して出力する。積分手段2は、時
間の経過に比例して電圧を増減し、増減された積分電圧
を指針を回転させるためのコイルに出力する。
【0013】充放電指令手段3は、信号電圧発生手段1
より出力される電圧と積分手段2が出力する電圧とを比
較して、信号発生手段1よりの出力電圧が大の場合は積
分手段2の積分電圧を充電させるよう指令し、信号発生
手段1よりの出力電圧が小の場合は積分電圧を放電する
よう指令する。
【0014】また、充放電指令手段3に入力する積分手
段2よりの電圧を、コイルに出力する電圧を分圧して充
放電指令手段3に入力する。以上のように、燃料液面レ
ベルに対応する電圧を発生させ、発生した電圧に対して
時間的にリニヤに積分し、積分された電圧を指針を回転
させるコイルに供給するようにしたので、時定数を大に
しても最終値に達するまでの時間は短かくなり、振動に
基づく液面レベル変化に対する指針の振れを少なくし、
真値を指示するときは短時間で指示するようになる。
【0015】また、電圧の充電または放電させる判定に
使用する電圧を、コイルに供給電圧を分圧して得るよう
にしたので、抵抗値が異なるコイルに対しても容易に対
処することができる。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を図1を参照して説明す
る。図1は本発明の構成図である。図1において、信号
電圧発生手段1は、抵抗12と液面レベルに対応して抵
抗値RS が変化するセンサ11で構成される。
【0017】積分手段2は、抵抗21〜25、容量2
6、オペレーション増幅器27およびトランジスタ28
で構成される。充放電指令手段3は比較器31で構成さ
れる。また、5および6は燃料計の指針を回転させるた
めの磁界を発生するコイルである。
【0018】信号電圧発生手段1より出力される電圧V
a は、 Va =RS ・VB /(R1 +RS ) ・・・(2) なる電圧Va を出力する。比較器31は、信号電圧発生
手段1より出力される電圧Va と積分手段2より出力さ
れる電圧Vd とを比較して、Vb なる電圧を出力する。
すなわち、 Vb =VL (Va >Vd の場合) Vb =VM (Va =Vd の場合) Vb =VH (Va <Vd の場合) ただし、VH >VM >VL ・・・(3) なる電圧Vb を出力する。
【0019】また、式(3)のVM は、オペレーション
増幅器27の+入力端子に入力される電圧Vc と等しく
する。すなわち、 VM =Vc =R3 ・VB /(R2 +R3 ) ・・・(4) に設定する。
【0020】電圧Vb がVc と等しくない時は、抵抗2
3を介して i=(Vb −Vc )/R4 ・・・(5) なる電流iが流れ、オペレーション増幅器27を介して
容量26に電流を供給する。
【0021】その結果、容量26には Ve =(Vb −Vc )・T/C・R4 ・・・(6) ただし、Tは電流iが流れている時間 なる電圧Ve が発生し、発生した電圧はバッファ増幅器
として動作するトランジスタ28を介してコイル5に供
給される。
【0022】すなわち、コイル5に供給される電圧は、
時間に比例して増減した積分電圧が供給される。なお、
式(6)より明らかなように、電圧Ve の変化速度、す
なわち充電時と放電時との対応特性を等しくするには、
式(3)で示したVH およびVL を VH −VM =VM −VL ・・・(7) となるよう設定すれば良い。
【0023】そこで、図2の時間t=T1 よりT2 で示
すように、比較器31に入力される電圧Va (=V1
とVd (=V1 )が等しい時は、比較器31より出力さ
れる電圧Vb はVb =VM =Vc となり容量Cには充電
も放電も行なわれず一定電圧Ve が出力される。
【0024】時間t=T2 で信号電圧発生手段1より出
力される電圧がVa =V1 よりVa=V2 に変化する
と、Va <Vd となり、比較器31の出力はVb =VH
なる電圧を発生する。比較器31よりVH なる電圧が出
力されると、リニアに容量26の電荷を放電して出力電
圧Ve を低下する。
【0025】時間t=T3 でVa =Vd (=V2 )とな
ると、比較器31はVb =Vc なる電圧を出力し、積分
手段2の放電を停止する。時間t=T4 で信号電圧発生
手段1より出力される電圧がVa =V3 に変化すると、
比較器31からはVb =VL なる電圧を出力し、容量2
6に充電を開始させる。
【0026】時間t=T5 でVa =Vd となると、比較
器31よりVb =Vc なる電圧を出力し、容量26への
充電を停止させる。積分手段2より充放電指令手段3に
帰還する電圧Vd は、コイル5に出力する電圧Ve を抵
抗24および25で分圧した電圧を帰還している。した
がって、コイルの抵抗値が異なるメータを駆動する場合
は、抵抗24および25で構成される分圧比を変更すれ
ば良い。
【0027】また、充電および放電特性を変化させたい
場合は、式(6)より明らかなように、容量26のC値
または抵抗23のR4 値を変更すれば良い。以上のよう
に充放電をリニアな特性にすることによって、図4
(b)に示すように、車両の走行による振動の周期をt
0 とすると、従来例の(a)に比べて小さな電圧変化、
すなわち指針の振れが小さくなり、また、真値に達する
までの時間t2 も従来の駆動装置より短かくなる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次の
効果が得られる。燃料液面レベルに対応する電圧を発生
させ、発生した電圧に対して時間的にリニヤに積分し、
積分された電圧を指針を回転させるコイルに供給するよ
うにしたので、時定数を大にしても最終値に達するまで
の時間は短かくなり、振動に基づく液面レベル変化に対
する指針の振れを少なくし、真値を指示するときは短時
間で指示するようになる。
【0029】また、電圧の充電または放電させる判定に
使用する電圧を、コイルに供給電圧を分圧して得るよう
にしたので、抵抗値が異なるコイルに対しても容易に対
処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成図である。
【図2】同実施例の動作を説明するための図である。
【図3】従来例の構成図である。
【図4】本発明と従来例との特性説明図である。
【符号の説明】
1 信号電圧発生手段 2 積分手段 3 充放電指令手段 5,6 コイル 11 センサ 12,21〜25 抵抗 31 比較器 26 容量 27 オペレーション増幅器 28 トランジスタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料液面のレベルに応じて指針を回転さ
    せて燃料残量を指示させる燃料計の駆動装置において、 前記燃料液面レベルに対応する信号電圧を発生する信号
    電圧発生手段と、 時間の経過に比例して電圧を増減して前記指針を回転さ
    せるためのコイルに出力する積分手段と、 前記信号電圧発生手段よりの出力電圧と前記積分手段よ
    りの出力電圧とを比較して、前記積分手段の積分電圧を
    充電させるか放電させるかを指令する充放電指令手段と
    を備え、 前記充放電指令手段に入力する前記積分手段よりの電圧
    を、コイルに出力する電圧を分圧したものであるこ とを
    特徴とする燃料計の駆動装置。
JP06175076A 1994-07-27 1994-07-27 燃料計の駆動装置 Expired - Fee Related JP3097803B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2802842C2 (ru) * 2022-02-02 2023-09-04 Публичное акционерное общество "Русполимет" (ПАО "Русполимет") Способ заполнения капсул гранулами порошка

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2802842C2 (ru) * 2022-02-02 2023-09-04 Публичное акционерное общество "Русполимет" (ПАО "Русполимет") Способ заполнения капсул гранулами порошка

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