JP3097785U - 排水性縁石ブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】透水性歩道及び非透水性歩道のいずれにあっても、雨水や融雪水は車道側に排水するので、歩道上に水溜ができて靴や衣服を汚したり、自転車の跳ね水で他人に迷惑を与えるといった事態を解消する。
【解決手段】排水性縁石ブロック1は、コンクリート製の縁石基部2と、コンクリート製の縁石上部4と、該縁石上部4と縁石基部2との間に挟装する排水性縁部5とから一体に成形してある。排水性縁部5は全体に無数の連続細孔を形成したものからなっており、下面5Aは歩道側51の内側面5Bから外側面5Cに向けて傾斜面になっている。そして、排水性縁部5の縦幅Sは、透水性歩道51の透水層部53に対応させてある。
【選択図】 図2
【解決手段】排水性縁石ブロック1は、コンクリート製の縁石基部2と、コンクリート製の縁石上部4と、該縁石上部4と縁石基部2との間に挟装する排水性縁部5とから一体に成形してある。排水性縁部5は全体に無数の連続細孔を形成したものからなっており、下面5Aは歩道側51の内側面5Bから外側面5Cに向けて傾斜面になっている。そして、排水性縁部5の縦幅Sは、透水性歩道51の透水層部53に対応させてある。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、車道と歩道の境界に設置する縁石ブロックに関し、特に歩道に溜る雨水等を車道側に排水することにより歩行者等が衣服等を汚すことなく快適に通行することができるようにした排水性縁石ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の縁石ブロックは長方形の立方体からなり、その全体をコンクリートで成型してある。そして、縁石ブロックは歩道と車道の境界に沿って列設し、その上部側は歩道の路面から突出させて設置することにより、歩行者に歩道の境界を明確に認識させると共に、歩行者が誤って車道側に出たり逆に車両が歩道に乗り上げる事態を防止するようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
縁石ブロックは上述の如く歩道と車道とを遮断する状態で設置してあることから、歩道に降った雨水等は逃げ場がないために歩道上で水溜になってしまい、歩行者が靴を濡らしたり、衣服を汚してしまう、或は自転車の跳ね水になるという問題があった。他方、近年国の指針として、歩道のバリアフリー化を図るために路面の勾配を1%以下に抑えて歩行性を向上させると共に、透水性敷石ブロックを歩道に敷設する等の対策により、歩道に透水性を持たせて路面に水溜が出来ないようにすることも行われている。
【0004】
しかし、透水性歩道の透水層部の下側は遮水層部に形成して強度性を持たせてあるため、降水量が多い場合には透水層部による水の収容量にも限界があるし、水を排水溝に流出させることができなければ、結局水溜が出来てしまうという欠点がある。
【0005】
本考案は上述した従来技術の諸欠点に鑑みなされたもので、歩道に溜る雨水を車道側に排水することにより、歩道に水溜まりができないようにして歩行者が快適に通行することができるようにした排水性縁石ブロックを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために構成された請求項1に係る本考案の手段は、コンクリート製の縁石基部と、コンクリート製の縁石上部と、透水性歩道の透水層部に対応する縦幅からなり、該縁石上部と縁石基部の間に挟装する排水性縁石部を一体に成形したものからなる。
【0007】
また、請求項2に係る本考案の手段は、コンクリート製の縁石基部と、コンクリート製の縁石上部と、該縁石上部と縁石基部の間に挟装する排水性縁石部とからなり、該排水性縁石部は下面が非透水性歩道の上面と略同じ高さに位置するように成形したものにからなる。このように構成することにより、非透水性歩道上の雨水や融雪水であっても溜水させることなく車道側に円滑に排水することができる。
【0008】
そして、前記請求項1及び2に係る発明の前記排水性縁石部は、少なくとも下面を歩道側の内側から車道側の他側にかけて下り傾斜面にするとよい。このように構成することにより、透水性歩道の透水層部に浸透する雨水や融雪水を速やかに車道側に排出することができる。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づき詳述する。図1乃至図3は第1の実施の形態を示す。先ず、排水性縁石ブロック1を設置する透水性歩道51の構造を図2に基づいて説明すると、歩道51は切込砂利を約24cmの厚さに敷き詰めた最下層の路盤52A及び路盤52A上に3cmの厚さに形成した密粒度アスコン52Bからなる遮水層部52と、密粒度アスコン52B上に3cmの厚さに形成した排水性舗装からなる表層53A、該表層53Aの上に3cmの厚さに敷き詰めた砂層53B及び該砂層53Bの上に敷設した厚さ6cmの透水性敷石ブロック53Cからなる透水層部53とから構成してある。そして、排水性縁石ブロック1を介して他側は車道54になっている。
【0010】
2は該排水性縁石ブロック1を構成するコンクリート製の縁石基部で、該縁石基部2は長方形の下面2Aと、内側面2B及び外側面2Cと、長手方向の両端面2D、2Dと、長方形の上面2Eとからなる長方形の立方体に形成してあり、下面2Aに逆U字状の凹状係止部3が長手方向に形成してある。
【0011】
4は排水性縁石ブロック1を構成するコンクリート製の縁石上部で、該縁石上部4は長方形の下面4Aと、内側面4B及び外側面4Cと、長手方向の両端面4D、4Dと、長方形の上面4Eとからなる長方形の立方体に形成してある。
【0012】
5は前記縁石上部4と縁石基部2との間に一体に成形した排水性縁石部である。該排水性縁石部5は長方形の下面5Aと、内側面5B及び外側面5Cと、長手方向の両端面5D、5Dと、長方形の上面5Eとからなる長方形の立方体に形成してあり、その縦幅Sは透水性歩道51の表層53Aから敷石ブロック53Cの透水層部53の縦幅に対応するように設定してある。そして、上述の構成からなる排水性縁石部5は骨材、セメント、減水剤、増粘剤のそれぞれを適量混合したものを雌型で成型することにより成形してあり、全体に無数の連通細孔が形成されて透水係数が約0,8±0,1になるようにしてある。
【0013】
次に、本実施の形態に係る排水性縁石ブロック1の製法について説明する。先ず、雌型内に骨材、セメント、水を混合したコンクリートを雌型の容積の略3分の1流し込み、プレス機で加圧した後、加振機で雌型に振動を加えて、縁石上部4を成形する。次に、雌型内の縁石上部4の上に排水性縁石部5を一体に成形する。即ち、骨材、セメント、減水剤、増粘剤のそれぞれを適量混合したものを、雌型内に容積の略3分の1流し込み、プレス機で加圧した後、加振機で雌型に振動を加える。これにより、雌型内に排水性縁石部5が縁石上部4と一体に成形される。更に、骨材、セメント、水を混合したコンクリートを雌型の容積の略3分の1流し込み、プレス機で加圧した後、加振機で雌型に振動を加えることにより、排水性縁石部5と一体に縁石上部2が成形される。最後に、雌型内から縁石ブロックを脱型して養生することにより、排水性縁石ブロック1を製造することができる。
【0014】
上述の構成からなる排水性縁石ブロック1は透水性歩道51と車道54の境界に設置する点では従来の縁石ブロックと同じであるが、排水性縁石部5の下面5Aの位置を透水性歩道51の表層53Aと略同じ高さになるように設置する。これにより、排水性縁石部5は表層53Aから透水性敷石ブロック53Cまでの透水層部53に対応しているから、透水性敷石ブロック53Cから浸透する雨水や融雪水等は砂層53B、表層53Aを介して排水性縁石部5側に流れ、連通細孔を介して車道側に流出する。従って、大量の雨が降った場合でも路面に水が溜ることがないし、春先の融雪水により水溜ができることがない。
【0015】
図3は実施の形態の変形例に係る排水性縁石ブロックを示す。図において、11は排水性縁石ブロック、12は該排水性縁石ブロック11を構成するコンクリート製の縁石基部で、該縁石基部12は長方形の下面12Aと、内側面12B及び外側面12Cと、長手方向の両端面12D、12D(但し図示せず。)と、長方形の上面12Eとから長方形の立方体に形成し、下面12Aに逆U字状の凹状係止部13を長手方向に形成したものからなっている。そして、縁石基部12は第1の実施の形態における縁石基部2と基本的形態は同じであるが、上面12Eは透水性歩道51側に位置する内側面12Bから車道54側に位置する外側面12Cにかけて下り傾斜面になっている。
【0016】
14は排水性縁石ブロック11を構成するコンクリート製の縁石上部を示す。該縁石上部14は長方形の下面14Aと、内側面14B及び外側面14Cと、長手方向の両端面14D、14D(但し、図示せず。)と、長方形の上面14Eとから長方形の立方体に成形したものからなり、第1の実施の形態における縁石上部4と基本的形態は同じであるが、下面14Aは内側面14Bから外側面14Cに向けて縁石基部12の上面12Eと同じ傾斜角の下り傾斜面になっている。
【0017】
15は前記縁石上部14と縁石基部12との間に一体に成形した排水性縁石部である。該排水性縁石部15は長方形の下面15Aと、内側面15B及び外側面15Cと、長手方向の両端面15D、15D(但し、図示せず。)と、長方形の上面15Eとからなる長方形の立方体に形成してあるが、下面15Aと上面15Eは内側面15B及び外側面15Cに向けて下り傾斜面になっている。そして、上述の構成からなる排水性縁石部15は、第1の実施の形態の排水性縁石部5と同じ素材で成型してあり、全体に無数の連通細孔が形成されている。
【0018】
本実施の形態に係る排水性縁石ブロック11は上述の構成からなり、透水性歩道51と車道54の境界に設置し、排水性縁石部15を透水性歩道51の表層53Aから透水性敷石ブロックA53Cまでの透水層部53に対応させる点では第1の実施の形態の排水性縁石ブロック1と同じである。しかし、排水性縁石部15は全体が透水性歩道51側から車道54側に下り傾斜体に形成してあるから、透水性歩道51側から浸透してくる雨水や融雪水を車道54側に速やかに流出させることができる。
【0019】
図4は第2の実施の形態に係る排水性縁石ブロック21を示す。図において、22は該排水性縁石ブロック21を構成するコンクリート製の縁石基部で、該縁石基部22は長方形の下面22Aと、内側面22B及び外側面22Cと、長手方向の両端面22D、22D(但し図示せず。)と、長方形の上面22Eとから長方形の立方体に形成し、下面22Aに逆U字状の凹状係止部23を長手方向に形成したものからなる。そして、縁石基部22は第1の実施の形態における縁石基部2と異なって、上面22Eは非透水性歩道55の路面55Aの近傍に位置するように高く形成してあり、かつ非透水性歩道55側に位置する内側面22Bから車道54側に位置する外側面22Cに向けて下り傾斜面にしてある。
【0020】
24は排水性縁石ブロック21を構成するコンクリート製の縁石上部を示す。該縁石上部24は長方形の下面24Aと、内側面24B及び外側面24Cと、長手方向の両端面24D、24D(但し、図示せず。)と、長方形の上面24Eとから長方形の立方体に成形したものからなり、第1の実施の形態における縁石上部4と基本的形態は同じであるが、縦幅を薄く設定してある。
【0021】
25は前記縁石上部24と縁石基部22との間に一体に成形した排水性縁石部である。該排水性縁石部25は長方形の下面25Aと、内側面25B及び外側面25Cと、長手方向の両端面25D、25D(但し、図示せず。)と、長方形の上面25Eとからなる長方形の立方体に形成したものからなり、下面25Aは内側面25Bから外側面25Cに向けて下り傾斜面に、上面25Eは水平面になっている。そして、上述の構成からなる排水性縁石部25は、第1の実施の形態の排水性縁石部5と同じ素材で成形してあり、全体に無数の連通細孔が形成されている。
【0022】
本実施の形態に係る排水性縁石ブロック21は、排水性縁石部25を非透水性歩道55の路面55Aと略同じ高さに位置させて成形したことを特徴としている。従って、この排水性縁石ブロック21は非透水性歩道55と車道54の境界に設置することにより、非透水性歩道55上に溜る雨水や融雪水を車道54側に流出させることができる。
【0023】
なお、各実施の形態おいて、排水性縁石ブロック1、11、21は透水性歩道、或は透水性歩道の路面に対して上部側を突出させた状態に設置したが、排水性縁石部5、15、25を介して雨水、融雪水を排出できる構成であれば、排水性縁石ブロック1、11、21の上面4A、13A、24Aと歩道の路面を略同じ高さにしてもよい。
【0024】
【考案の効果】
本考案は以上詳述した如く構成したから、下記の諸効果を奏する。
(1)コンクリート製の縁石基部とコンクリート製の縁石上部との間に、透水性歩道の透水層部に対応する縦幅からなる排水性縁石部を一体に成形することにより、透水性歩道上の多量の雨水や融雪水は車道側に排水するようにしたから、歩道に水溜まりができることがなく、歩行者が快適に歩行することができる。
(2)コンクリート製の縁石基部とコンクリート製の縁石上部との間に挟装する排水性縁石部の下面を非透水性歩道の上面と略同じ高さに位置するように成形したから、非透水性歩道であっても多量の雨水や融雪水を車道側に円滑に排水することができるので歩道上に水溜まりができる事態を解消することができる。
(3)排水性縁石部の少なくとも下面を透水性歩道側の内側面から車道側の他側面に向けて下り傾斜面にしたから、透水性歩道の透水層部に浸透する雨水や融雪水を速やかに車道側に排出することができる。
(4)縁石ブロックの上側全体を排水性縁石部に形成せずに、コンクリート製の縁石上部を上側に配設して縁石基部との間で挟持する構成にしたから、排水機能を有しながら強度性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図3は本考案の第1の実施の形態に係り、図1は排水性縁石ブロックの外観斜視図である。
【図2】透水性道路の境界に設置した排水性縁石ブロックの縦断面図である。
【図3】図3は変形例に係り、透水性道路の境界に設置した排水性縁石ブロックの縦断面図である。
【図4】図4は第2の実施の形態に係り、非透水性道路の境界に設置した排水性縁石ブロックの縦断面図である。
【符号の説明】
1、11、21 排水性縁石ブロック
2、12、22 縁石基部
4、14、24 縁石上部
5、15、25 排水性縁石部
5A、15A、25A 下面
51 透水性歩道
53 透水層部
54 車道
55 非透水性歩道
S 縦幅
【考案の属する技術分野】
本考案は、車道と歩道の境界に設置する縁石ブロックに関し、特に歩道に溜る雨水等を車道側に排水することにより歩行者等が衣服等を汚すことなく快適に通行することができるようにした排水性縁石ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の縁石ブロックは長方形の立方体からなり、その全体をコンクリートで成型してある。そして、縁石ブロックは歩道と車道の境界に沿って列設し、その上部側は歩道の路面から突出させて設置することにより、歩行者に歩道の境界を明確に認識させると共に、歩行者が誤って車道側に出たり逆に車両が歩道に乗り上げる事態を防止するようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
縁石ブロックは上述の如く歩道と車道とを遮断する状態で設置してあることから、歩道に降った雨水等は逃げ場がないために歩道上で水溜になってしまい、歩行者が靴を濡らしたり、衣服を汚してしまう、或は自転車の跳ね水になるという問題があった。他方、近年国の指針として、歩道のバリアフリー化を図るために路面の勾配を1%以下に抑えて歩行性を向上させると共に、透水性敷石ブロックを歩道に敷設する等の対策により、歩道に透水性を持たせて路面に水溜が出来ないようにすることも行われている。
【0004】
しかし、透水性歩道の透水層部の下側は遮水層部に形成して強度性を持たせてあるため、降水量が多い場合には透水層部による水の収容量にも限界があるし、水を排水溝に流出させることができなければ、結局水溜が出来てしまうという欠点がある。
【0005】
本考案は上述した従来技術の諸欠点に鑑みなされたもので、歩道に溜る雨水を車道側に排水することにより、歩道に水溜まりができないようにして歩行者が快適に通行することができるようにした排水性縁石ブロックを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために構成された請求項1に係る本考案の手段は、コンクリート製の縁石基部と、コンクリート製の縁石上部と、透水性歩道の透水層部に対応する縦幅からなり、該縁石上部と縁石基部の間に挟装する排水性縁石部を一体に成形したものからなる。
【0007】
また、請求項2に係る本考案の手段は、コンクリート製の縁石基部と、コンクリート製の縁石上部と、該縁石上部と縁石基部の間に挟装する排水性縁石部とからなり、該排水性縁石部は下面が非透水性歩道の上面と略同じ高さに位置するように成形したものにからなる。このように構成することにより、非透水性歩道上の雨水や融雪水であっても溜水させることなく車道側に円滑に排水することができる。
【0008】
そして、前記請求項1及び2に係る発明の前記排水性縁石部は、少なくとも下面を歩道側の内側から車道側の他側にかけて下り傾斜面にするとよい。このように構成することにより、透水性歩道の透水層部に浸透する雨水や融雪水を速やかに車道側に排出することができる。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づき詳述する。図1乃至図3は第1の実施の形態を示す。先ず、排水性縁石ブロック1を設置する透水性歩道51の構造を図2に基づいて説明すると、歩道51は切込砂利を約24cmの厚さに敷き詰めた最下層の路盤52A及び路盤52A上に3cmの厚さに形成した密粒度アスコン52Bからなる遮水層部52と、密粒度アスコン52B上に3cmの厚さに形成した排水性舗装からなる表層53A、該表層53Aの上に3cmの厚さに敷き詰めた砂層53B及び該砂層53Bの上に敷設した厚さ6cmの透水性敷石ブロック53Cからなる透水層部53とから構成してある。そして、排水性縁石ブロック1を介して他側は車道54になっている。
【0010】
2は該排水性縁石ブロック1を構成するコンクリート製の縁石基部で、該縁石基部2は長方形の下面2Aと、内側面2B及び外側面2Cと、長手方向の両端面2D、2Dと、長方形の上面2Eとからなる長方形の立方体に形成してあり、下面2Aに逆U字状の凹状係止部3が長手方向に形成してある。
【0011】
4は排水性縁石ブロック1を構成するコンクリート製の縁石上部で、該縁石上部4は長方形の下面4Aと、内側面4B及び外側面4Cと、長手方向の両端面4D、4Dと、長方形の上面4Eとからなる長方形の立方体に形成してある。
【0012】
5は前記縁石上部4と縁石基部2との間に一体に成形した排水性縁石部である。該排水性縁石部5は長方形の下面5Aと、内側面5B及び外側面5Cと、長手方向の両端面5D、5Dと、長方形の上面5Eとからなる長方形の立方体に形成してあり、その縦幅Sは透水性歩道51の表層53Aから敷石ブロック53Cの透水層部53の縦幅に対応するように設定してある。そして、上述の構成からなる排水性縁石部5は骨材、セメント、減水剤、増粘剤のそれぞれを適量混合したものを雌型で成型することにより成形してあり、全体に無数の連通細孔が形成されて透水係数が約0,8±0,1になるようにしてある。
【0013】
次に、本実施の形態に係る排水性縁石ブロック1の製法について説明する。先ず、雌型内に骨材、セメント、水を混合したコンクリートを雌型の容積の略3分の1流し込み、プレス機で加圧した後、加振機で雌型に振動を加えて、縁石上部4を成形する。次に、雌型内の縁石上部4の上に排水性縁石部5を一体に成形する。即ち、骨材、セメント、減水剤、増粘剤のそれぞれを適量混合したものを、雌型内に容積の略3分の1流し込み、プレス機で加圧した後、加振機で雌型に振動を加える。これにより、雌型内に排水性縁石部5が縁石上部4と一体に成形される。更に、骨材、セメント、水を混合したコンクリートを雌型の容積の略3分の1流し込み、プレス機で加圧した後、加振機で雌型に振動を加えることにより、排水性縁石部5と一体に縁石上部2が成形される。最後に、雌型内から縁石ブロックを脱型して養生することにより、排水性縁石ブロック1を製造することができる。
【0014】
上述の構成からなる排水性縁石ブロック1は透水性歩道51と車道54の境界に設置する点では従来の縁石ブロックと同じであるが、排水性縁石部5の下面5Aの位置を透水性歩道51の表層53Aと略同じ高さになるように設置する。これにより、排水性縁石部5は表層53Aから透水性敷石ブロック53Cまでの透水層部53に対応しているから、透水性敷石ブロック53Cから浸透する雨水や融雪水等は砂層53B、表層53Aを介して排水性縁石部5側に流れ、連通細孔を介して車道側に流出する。従って、大量の雨が降った場合でも路面に水が溜ることがないし、春先の融雪水により水溜ができることがない。
【0015】
図3は実施の形態の変形例に係る排水性縁石ブロックを示す。図において、11は排水性縁石ブロック、12は該排水性縁石ブロック11を構成するコンクリート製の縁石基部で、該縁石基部12は長方形の下面12Aと、内側面12B及び外側面12Cと、長手方向の両端面12D、12D(但し図示せず。)と、長方形の上面12Eとから長方形の立方体に形成し、下面12Aに逆U字状の凹状係止部13を長手方向に形成したものからなっている。そして、縁石基部12は第1の実施の形態における縁石基部2と基本的形態は同じであるが、上面12Eは透水性歩道51側に位置する内側面12Bから車道54側に位置する外側面12Cにかけて下り傾斜面になっている。
【0016】
14は排水性縁石ブロック11を構成するコンクリート製の縁石上部を示す。該縁石上部14は長方形の下面14Aと、内側面14B及び外側面14Cと、長手方向の両端面14D、14D(但し、図示せず。)と、長方形の上面14Eとから長方形の立方体に成形したものからなり、第1の実施の形態における縁石上部4と基本的形態は同じであるが、下面14Aは内側面14Bから外側面14Cに向けて縁石基部12の上面12Eと同じ傾斜角の下り傾斜面になっている。
【0017】
15は前記縁石上部14と縁石基部12との間に一体に成形した排水性縁石部である。該排水性縁石部15は長方形の下面15Aと、内側面15B及び外側面15Cと、長手方向の両端面15D、15D(但し、図示せず。)と、長方形の上面15Eとからなる長方形の立方体に形成してあるが、下面15Aと上面15Eは内側面15B及び外側面15Cに向けて下り傾斜面になっている。そして、上述の構成からなる排水性縁石部15は、第1の実施の形態の排水性縁石部5と同じ素材で成型してあり、全体に無数の連通細孔が形成されている。
【0018】
本実施の形態に係る排水性縁石ブロック11は上述の構成からなり、透水性歩道51と車道54の境界に設置し、排水性縁石部15を透水性歩道51の表層53Aから透水性敷石ブロックA53Cまでの透水層部53に対応させる点では第1の実施の形態の排水性縁石ブロック1と同じである。しかし、排水性縁石部15は全体が透水性歩道51側から車道54側に下り傾斜体に形成してあるから、透水性歩道51側から浸透してくる雨水や融雪水を車道54側に速やかに流出させることができる。
【0019】
図4は第2の実施の形態に係る排水性縁石ブロック21を示す。図において、22は該排水性縁石ブロック21を構成するコンクリート製の縁石基部で、該縁石基部22は長方形の下面22Aと、内側面22B及び外側面22Cと、長手方向の両端面22D、22D(但し図示せず。)と、長方形の上面22Eとから長方形の立方体に形成し、下面22Aに逆U字状の凹状係止部23を長手方向に形成したものからなる。そして、縁石基部22は第1の実施の形態における縁石基部2と異なって、上面22Eは非透水性歩道55の路面55Aの近傍に位置するように高く形成してあり、かつ非透水性歩道55側に位置する内側面22Bから車道54側に位置する外側面22Cに向けて下り傾斜面にしてある。
【0020】
24は排水性縁石ブロック21を構成するコンクリート製の縁石上部を示す。該縁石上部24は長方形の下面24Aと、内側面24B及び外側面24Cと、長手方向の両端面24D、24D(但し、図示せず。)と、長方形の上面24Eとから長方形の立方体に成形したものからなり、第1の実施の形態における縁石上部4と基本的形態は同じであるが、縦幅を薄く設定してある。
【0021】
25は前記縁石上部24と縁石基部22との間に一体に成形した排水性縁石部である。該排水性縁石部25は長方形の下面25Aと、内側面25B及び外側面25Cと、長手方向の両端面25D、25D(但し、図示せず。)と、長方形の上面25Eとからなる長方形の立方体に形成したものからなり、下面25Aは内側面25Bから外側面25Cに向けて下り傾斜面に、上面25Eは水平面になっている。そして、上述の構成からなる排水性縁石部25は、第1の実施の形態の排水性縁石部5と同じ素材で成形してあり、全体に無数の連通細孔が形成されている。
【0022】
本実施の形態に係る排水性縁石ブロック21は、排水性縁石部25を非透水性歩道55の路面55Aと略同じ高さに位置させて成形したことを特徴としている。従って、この排水性縁石ブロック21は非透水性歩道55と車道54の境界に設置することにより、非透水性歩道55上に溜る雨水や融雪水を車道54側に流出させることができる。
【0023】
なお、各実施の形態おいて、排水性縁石ブロック1、11、21は透水性歩道、或は透水性歩道の路面に対して上部側を突出させた状態に設置したが、排水性縁石部5、15、25を介して雨水、融雪水を排出できる構成であれば、排水性縁石ブロック1、11、21の上面4A、13A、24Aと歩道の路面を略同じ高さにしてもよい。
【0024】
【考案の効果】
本考案は以上詳述した如く構成したから、下記の諸効果を奏する。
(1)コンクリート製の縁石基部とコンクリート製の縁石上部との間に、透水性歩道の透水層部に対応する縦幅からなる排水性縁石部を一体に成形することにより、透水性歩道上の多量の雨水や融雪水は車道側に排水するようにしたから、歩道に水溜まりができることがなく、歩行者が快適に歩行することができる。
(2)コンクリート製の縁石基部とコンクリート製の縁石上部との間に挟装する排水性縁石部の下面を非透水性歩道の上面と略同じ高さに位置するように成形したから、非透水性歩道であっても多量の雨水や融雪水を車道側に円滑に排水することができるので歩道上に水溜まりができる事態を解消することができる。
(3)排水性縁石部の少なくとも下面を透水性歩道側の内側面から車道側の他側面に向けて下り傾斜面にしたから、透水性歩道の透水層部に浸透する雨水や融雪水を速やかに車道側に排出することができる。
(4)縁石ブロックの上側全体を排水性縁石部に形成せずに、コンクリート製の縁石上部を上側に配設して縁石基部との間で挟持する構成にしたから、排水機能を有しながら強度性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図3は本考案の第1の実施の形態に係り、図1は排水性縁石ブロックの外観斜視図である。
【図2】透水性道路の境界に設置した排水性縁石ブロックの縦断面図である。
【図3】図3は変形例に係り、透水性道路の境界に設置した排水性縁石ブロックの縦断面図である。
【図4】図4は第2の実施の形態に係り、非透水性道路の境界に設置した排水性縁石ブロックの縦断面図である。
【符号の説明】
1、11、21 排水性縁石ブロック
2、12、22 縁石基部
4、14、24 縁石上部
5、15、25 排水性縁石部
5A、15A、25A 下面
51 透水性歩道
53 透水層部
54 車道
55 非透水性歩道
S 縦幅
Claims (3)
- コンクリート製の縁石基部と、コンクリート製の縁石上部と、透水性歩道の透水層部に対応する縦幅からなり、該縁石上部と縁石基部の間に挟装する排水性縁石部を一体に成形してなる排水性縁石ブロック。
- コンクリート製の縁石基部と、コンクリート製の縁石上部と、該縁石上部と縁石基部の間に挟装する排水性縁石部とからなり、該排水性縁石部は下面が非透水性歩道の上面と略同じ高さに位置するように成形してあることを特徴とする排水性縁石ブロック。
- 前記排水性縁石部は、少なくとも下面を歩道側の内側から車道側の他側にかけて下り傾斜面にしてあることを特徴とする請求項1又は2記載の排水性縁石ブロック。
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JP3097785U true JP3097785U (ja) | 2004-02-05 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3097785U (ja) |
-
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- 2003-05-14 JP JP2003002710U patent/JP3097785U/ja not_active Expired - Lifetime
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