JP3097429B2 - レ−ザ加工装置 - Google Patents

レ−ザ加工装置

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JP3097429B2
JP3097429B2 JP05330744A JP33074493A JP3097429B2 JP 3097429 B2 JP3097429 B2 JP 3097429B2 JP 05330744 A JP05330744 A JP 05330744A JP 33074493 A JP33074493 A JP 33074493A JP 3097429 B2 JP3097429 B2 JP 3097429B2
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靖史 南谷
嘉文 松下
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厚志 杉立
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レ−ザ光で加工対象
物を加工するレ−ザ加工装置に関し、特にレ−ザ光を伝
送する光学系等の汚染防止に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は例えば特開平1−271090
号公報の第1図に示された従来のレ−ザ加工装置の構成
図である。図において、1はレ−ザ発振器で例えば紫外
レ−ザであるエキシマレ−ザ発振器、2はレ−ザ光、3
は例えばポリイミドやポリメチルメタクリレ−ト等の有
機高分子材料からなる加工対象物、4は集光レンズ、5
は加工対象物3を保持するサセプタ、6は反応チャン
バ、7はレ−ザ光2を透過させるため反応チャンバ6に
設けられたウインド、8は補助ガスとして例えば酸素ガ
スを加工対象物3上に導入するための補助ガス導入口、
9は分解ガスを排出するための真空排気系(図示せず)
へ通じるガス排出口である。この従来例における酸素ガ
スは加工対象物3の光分解反応で生成される分解生成物
と反応しうるガスである。
【0003】このような従来のレ−ザ加工装置において
は、サセプタ5上に置かれた加工対象物3は、集光レン
ズ4により適正なエネルギー密度で整形されたエキシマ
レ−ザのレ−ザ光2の光子エネルギーによって光解離さ
れる。このとき発生した分解生成物は酸素などの反応ガ
スにより揮発しやすい分解ガスとなってガス排出口9か
ら排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のレ
−ザ加工装置では、レ−ザ光2を加工対象物3まで伝送
する集光レンズ4及びウィンド7等の光学系は大気中の
汚れた雰囲気に曝された状態となっており、大気中に浮
遊する塵埃等が光学系に付着してレ−ザ光2の出力の低
下や集光特性の異常を招き、加工が不安定になったり光
学系の寿命が短くなるという問題点があった。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、光学系を清浄な雰囲気に保持して
塵埃等が付着するのを防止し、光学系の寿命を延ばすと
共に安定な加工が行なえるレ−ザ加工装置を得るもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るレ−ザ加
工装置は、レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器のレ−ザ光
出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介して加工対象
物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ−ザ光伝送
手段と加工対象物を収納し、上記レ−ザ発振器のレ−ザ
光出射窓を密封装着する開口部を設けると共に内部の気
体を排気する排気手段を設けた収納室を備えたレ−ザ加
工装置において、上記収納室内に清浄気体を供給する気
体供給手段を備えたものである。
【0007】また、気体供給手段をレ−ザ光伝送手段及
び加工対象物のレ−ザ光照射面の少なくとも何れか一方
の近傍に設けたものである。
【0008】また、レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器の
レ−ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介して
加工対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ−
ザ光伝送手段と加工対象物を収納し、上記レ−ザ発振器
のレ−ザ光出射窓を密封装着する開口部を設けると共に
内部の気体を排気する排気手段を設けた収納室を備えた
レ−ザ加工装置において、上記収納室内に吸着剤を備え
ものである。
【0009】
【0010】
【0011】また、レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器の
レ−ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介して
加工対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ−
ザ光伝送手段と加工対象物を収納し、上記レ−ザ発振器
のレ−ザ光出射窓を密封装着する開口部を設けると共に
内部の気体を排気する排気手段を設けた収納室を備えた
レ−ザ加工装置において、上記収納室の内面をレ−ザ光
が乱反射するように粗度の仕上げ面としたものである。
【0012】さらに、レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器
のレ−ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介し
て加工対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ
−ザ光伝送手段を収納し、上記レ−ザ発振器のレ−ザ光
出射窓を密封装着する開口部とレ−ザ光導出部とを設け
ると共に上記レ−ザ発振器の共振器との差圧を少なくす
るように排気する排気手段を設けた収納室を備えたレ−
ザ加工装置において、上記収納室の内面をレ−ザ光が乱
反射するように粗度の仕上げ面としたものである。
【0013】さらにまた、レ−ザ発振器、このレ−ザ発
振器のレ−ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を
介して加工対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上
記レ−ザ光伝送手段を収納し、上記レ−ザ発振器のレ−
ザ光出射窓を密封装着する開口部とレ−ザ光導出部とを
設けると共に上記レ−ザ発振器の共振器との差圧を少な
くするように排気する排気手段を設けた収納室を備えた
レ−ザ加工装置において、上記レ−ザ光導出部に向けて
清浄気体を吹き付ける気体吹き付けノズルを備えたもの
である。
【0014】
【作用】上記のように構成されたレ−ザ加工装置におい
ては、収納室に設けた清浄気体を供給する気体供給手段
が収納室内部に清浄気体の流れを作り、収納室内部の気
体を排気手段の気体取入れ口に導く。
【0015】また、気体供給手段をレ−ザ光伝送手段及
び加工対象物のレ−ザ光照射面の少なくとも何れか一方
の近傍に設けて、レ−ザ光伝送手段又は加工対象物に飛
散する塵埃等を吹き飛ばす。
【0016】また、収納室に設けた吸着剤が収納室内部
に浮遊する塵埃等を吸着する。
【0017】
【0018】
【0019】また、収納室内面を粗度の仕上げ面として
収納室内面に散乱したレ−ザ光を乱反射してレ−ザ光の
エネルギ−を分散する。
【0020】さらに、収納室内面を粗度の仕上げ面とし
て収納室内面に散乱したレ−ザ光を乱反射してレ−ザ光
のエネルギ−を分散する。
【0021】さらにまた、レ−ザ光導出部に向けて清浄
気体を吹き付ける気体吹き付けノズルを設けて、レ−ザ
光導出部に付着する塵埃等を吹き飛ばす。
【0022】
【実施例】以下、図に示す実施例をもとに説明する。な
お、従来と同一又は相当部分には同一符号を付してい
る。
【0023】実施例1. 図1はこの発明の一実施例であるレ−ザ加工装置の構成
を示すもので、図において、10は一端にレ−ザ光出射
窓(以下、単に出射窓という。)11を有するレ−ザ発
振器(以下、単に発振器という。)1内の共振器で、こ
の実施例では共振器10の内部は炭酸ガスレ−ザを発振
するレ−ザガス(図示せず)を真空密封(約70Tor
r)している。12はレ−ザ光伝送手段で、この実施例
では整形光学系12a、12b、反射光学系12c、加
工用マスク(以下、単にマスクという。)12d及び結
像光学系12eから構成している。13は収納室で、内
部にレ−ザ光伝送手段12と加工対象物3を密閉収納
し、開口部13aにて出射窓11を密封装着している。
14は排気手段で、この実施例ではバルブ15と真空ポ
ンプ16を排気管17を介して収納室13と連通してい
る。なお、17aは収納室13内に設けた排気管17の
気体取入れ口である。
【0024】このように構成された実施例1のレ−ザ加
工装置においては、レ−ザ光2を出射する前にまず真空
ポンプ16によって収納室13内を排気する。その結
果、収納室13内は真空となると共に、浮遊する塵埃等
が排出されて清浄雰囲気となり、出射窓11、レ−ザ光
伝送手段12及び加工対象物3に塵埃等が付着すること
がないので光学系等の寿命を延ばすことができる。
【0025】なお、この際の収納室13内の圧力は共振
器10との差圧が少なくなる圧力、即ち大気圧よりも低
ければ良いが、好ましくは共振器10と同じ真空圧にす
れば、出射窓11の両側の圧力差がなくなり出射窓11
の変形を防止でき、安定したレ−ザ発振ができる。
【0026】次に、発振器1からのレ−ザ光2を出射窓
11を透過して収納室13に出射し、整形光学系12
a、12b、反射光学系12cを介してマスク12dに
伝送する。マスク12dには、加工に必要なレ−ザ光2
のみ透過しそれ以外は反射するようなパタ−ンが刻まれ
ている。マスク12dを透過したレ−ザ光2は結像光学
系12eに入射し、所定の倍率に結像したのち加工対象
物3に照射して所定のパタ−ンの加工を行なう。レ−ザ
光2の照射により加工対象物3から発生する蒸発物は真
空ポンプ16により排気されるので、収納室13内は加
工中でも清浄な雰囲気に保持されるので、レ−ザ光伝送
手段12が汚れることなく安定した加工ができる。
【0027】実施例2. 図2はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加工装置の
要部の構成を示すもので、排気手段14の気体取入れ口
17aを、図1に示したような加工対象物3のレ−ザ光
照射面3aの反対側にではなく、加工対象物3のレ−ザ
光照射面3a近傍の該レ−ザ光照射面3aと同じ側に設
けたものである。
【0028】このようにすれば、加工中に加工対象物3
のレ−ザ光照射面から発生する蒸発物は、近傍にある気
体取入れ口17aから直ちに効率良く排気される。従っ
て、この蒸発物が収納室13内を浮遊してレ−ザ光伝送
手段12に付着したり、加工対象物3の表面に堆積する
ことを防止できる。
【0029】実施例3. 図3はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加工装置の
構成を示すもので、20は収納室13内に清浄気体を供
給する気体供給手段で、この実施例では、清浄気体をバ
ルブ21を介して収納室13と連通する気体流入管22
から供給する構成としている。なお、22aは加工対象
物3のレ−ザ光照射面3aの近傍にある気体取入れ口1
7aと対向して設けた気体流入管22の吐出口である。
【0030】図3に示す実施例3では、先ず実施例1と
同様に真空ポンプ16によって収納室13内を排気す
る。次に、バルブ21を開いて清浄気体を収納室13内
に流入する。清浄気体としては窒素、乾燥空気又はヘリ
ウムなどの希ガスの何れかを使用する。清浄気体の流入
により収納室13内の圧力が上昇するが、真空ポンプ1
6を同時に作動しておくと、清浄気体は吐出口22aか
ら気体取入れ口17aの方向へ流れ、加工対象物3から
発生する蒸発物を清浄気体の流れに乗せて効率良く排気
できる。また、収納室13内の気体は気体流入管22か
らの新しい清浄気体と入れ替えられるので清浄な雰囲気
をより一層保持できる。
【0031】さらに、真空ポンプ16で排気する気体の
量よりも多い量の清浄気体を流入して収納室13内を加
圧状態に保持すると、例えばエキシマレ−ザ発振器のよ
うな共振器10に大気圧よりも高い圧力のレ−ザガスを
封入する発振器1を使用する場合には、出射窓11の両
側の圧力差を大気圧時より小さくでき出射窓11の変形
を防止できる。
【0032】なお、図3では清浄気体として窒素等を直
接収納室13に流入するようにしたが、図4に示すよう
に気体供給手段20の気体流入管22に吸着フィルタ2
3を接続し、工場エアやコンプレッサで圧縮したエアを
吸着フィルタ23を通して清浄気体にして、収納室13
に供給すれば、低コストの気体を使用して収納室13を
清浄にできる。
【0033】また、図5に示すように気体流入管22に
吸着フィルタ23a、23bとそれらを加熱再生するヒ
−タ24a、24bを各2系統設け、切替えバルブ25
により吸着フィルタ23a、又は23bを交互に使用す
る回路にする。このようにすれば、例えば吸着フィルタ
23aの吸着性能が劣化した場合、切替えバルブ25に
より、工場エアが吸着フィルタ23bを通るように回路
を切り替える。そしてこの間に吸着フィルタ23aをヒ
−タ24aで加熱再生処理しておけば、吸着フィルタが
劣化しても清浄気体の供給を止める必要がない。
【0034】さらに、図6(a)に示すようにレ−ザ加
工装置の起動、停止信号に基づき、排気管17に設けた
排気バルブ26と気体流入管22に設けた給気バルブ2
7の開閉を自動的に行なう制御手段28を設ける。この
ようにすればレ−ザ加工装置の停止に伴い真空ポンプ1
6と清浄気体の流入も停止した場合、排気バルブ26と
給気バルブ27を閉鎖すれば収納室13内に汚れた大気
が侵入するのを防止できる。なお、レ−ザ加工装置を停
止させるときの排気バルブ26、給気バルブ27の閉鎖
順序を図6(b)に示す。また、レ−ザ加工装置を起動
させるときの排気バルブ26、給気バルブ27の開放順
序を図6(c)に示す。
【0035】また、上記実施例では排気手段14として
真空ポンプ16を使用したが、吸気ファンでもよいし、
単に収納室13に気体取入れ口17aとバルブ15のみ
設けてもよい。
【0036】実施例4. 図7はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加工装置の
構成を示すもので、上記実施例3の気体供給手段20を
レ−ザ光伝送手段12及び加工対象物3のレ−ザ光照射
面3aの少なくとも何れか一方の近傍に設けたもので、
この実施例では分岐管30により出射窓11、整形光学
系12a、12b、反射光学系12c、マスク12d、
結像光学系12e及び加工対象物3の全ての近傍に設け
ている。
【0037】この図7に示す実施例4では、分岐管30
により清浄気体を整形光学系12a、12b等に直接吹
き付けるので、光学系等の表面は清浄な気体で満たさ
れ、収納室13内の塵埃等が光学系等に飛散しても清浄
気体が吹き飛ばすので光学系等に付着することがない。
また、清浄気体の吹き付けにより光学系等が空冷され熱
変形が防止できる。
【0038】なお、分岐管30の先端の吐出口、例えば
吐出口30aの吹き付け方向は特に塵埃等が焼き付き易
い光学系等のレ−ザ光2の入射面側で、好ましくは入射
面に向けて吹き付けると一層効果的である。
【0039】実施例5. 上記実施例4でレ−ザ加工装置の運転を停止し、真空ポ
ンプ16と清浄気体の流入も停止した場合、図7に示す
ように収納室13内に吸着剤40を設ければ、レ−ザ加
工装置の運転を停止した場合でも収納室13内の塵埃等
を吸着して、清浄雰囲気を保持することができる。なお
吸着剤40としては活性炭、活性アルミナ、合成ゼオラ
イト等が使用できる。また、吸着剤40を取り外し容易
なカ−トリッジ式とすれば交換が素早くできる。
【0040】また、上記実施例5において吸着剤40と
共に、または単独で収納室13内に湿度センサを設けて
収納室13内の湿度をモニタすれば、光学系が汚れ易い
状態かどうか又は収納室13内が加工に適した状態かど
うかを見極めることができる。
【0041】実施例6. 図8はこの発明のさらに他の一実施例であるレ−ザ加工
装置の構成を示すもので、図において50は収納室で、
内部にレ−ザ光伝送手段12を密閉収納し、開口部13
aにて出射窓11を密封装着すると共に、加工対象物3
と対向する位置にレ−ザ光導出部50bを設けている。
51はレ−ザ光導出部50bに向けて清浄気体を吹き付
ける気体吹き付けノズルである。なお、この実施例で
は、共振器10内は真空に保持されている。
【0042】このように構成された実施例6のレ−ザ加
工装置においては、真空ポンプ16によって収納室50
内を真空にすると共に浮遊する塵埃等を排出して収納室
50内を清浄雰囲気にする。その結果、収納室50内の
レ−ザ光伝送手段12を清浄に保持できると共に、共振
器10と収納室50との差圧が少なくなるように排気す
れば出射窓11の変形が防止でき、安定したレ−ザ発振
が可能となる。また、加工対象物3を収納室50内に収
納していないので、加工対象物3を交換する際レ−ザ光
伝送手段12を大気に開放する必要がない。
【0043】なお、上記実施例において収納室50の対
角線長をχ(cm)、気体密度をn(1/cm3)、気
体分子の断面積をσ(cm2)とすると、 χ=1/(4√2nσ) ・・・・・(1) の関係があり、この関係と次式の気体の状態方程式 p=nkT ・・・・・(2) (pは気体圧力 (Torr)、kはボルツマン定数、
Tは気体温度(°K))より、 p≦kT/(4√2χσ) ・・・・・(3) の関係を満足するように圧力pを決めれば、収納室50
の対角線長が気体分子、例えば塵埃分子の平均自由行程
以下となるので、塵埃が相互衝突することなく、直接収
納室50の壁面に到達し吸着する確率が高くなる。従っ
て、塵埃が光学系に付着する確率が低くなり、光学系を
より清浄な雰囲気に保持できる。上記の式によると、例
えば対角線長χ=100cmの収納室50内を温度T=
300°Kの状態で真空にする場合、圧力p=5x10
-5Torr以下にすればよい。
【0044】実施例7. 図9(a)はこの発明のさらにまた他の一実施例である
レ−ザ加工装置の収納室13の部分破断斜視図を示すも
ので、図において、60は収納室13の内面をレ−ザ光
が乱反射するようにした粗度の仕上げ面で、この実施例
ではサンドブラスト又はグリッドブラスト加工により、
表面粗さ(表面の凹凸の高さ)が15〜100μm程度
の砂面状に仕上げている。
【0045】このように構成された実施例7のレ−ザ加
工装置においては、図9(b)に示すように、レ−ザ光
伝送中にマスク12dで反射した散乱光61が収納室1
3の内面に照射すると、砂面状の仕上げ面で乱反射して
エネルギ−が分散した乱反射光63となる。この乱反射
光63が収納室13の内面に吸着した蒸着物質62に照
射しても、それを加熱蒸発させるほどのエネルギ−が無
いため収納室13内には蒸発物が発生しにくい。また、
この乱反射光63が加工対象物3の表面に照射しても加
工に悪影響を及ぼすほどのエネルギ−が無いため加工不
良となることが少ない。
【0046】なお上記実施例7では粗度の仕上げ面60
として砂面状に仕上げたが、収納室13をアルミニウム
で構成し内面を硬質アルマイト処理して粗度の仕上げ面
としても上記と同様の効果を奏する。
【0047】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。
【0048】収納室内に清浄気体を供給する気体供給手
段を備えたので、気体供給手段から排気手段に向って、
収納室内部に清浄気体の流れができ、内部の気体をさら
に効率良く排気する。
【0049】また、気体供給手段をレ−ザ光伝送手段及
び加工対象物のレ−ザ光照射面の少なくとも何れか一方
の近傍に設けたので、レ−ザ光伝送手段及び加工対象物
に飛散する塵埃等を効率良く吹き飛ばして付着するのを
防止する。
【0050】また、収納室内に吸着剤を備えたので、塵
埃等が収納室内を浮遊するのを防止できる。
【0051】
【0052】
【0053】また、収納室の内面をレ−ザ光が乱反射す
るように粗度の仕上げ面として収納室内面に照射した散
乱光をエネルギ−の低い乱反射光に分散するようにした
ので 、散乱光による収納室内面の蒸着物質の再加熱を少
なくでき、また散乱光の加工対象物への照射による加工
への影響も少なくできる。
【0054】さらに、収納室の内面をレ−ザ光が乱反射
するように粗度の仕上げ面として収納室内面に照射した
散乱光をエネルギ−の低い乱反射光に分散するようにし
たので、散乱光による収納室内面の蒸着物質の再加熱を
少なくでき、また散乱光の加工対象物への照射による加
工への影響も少なくできる。
【0055】さらにまた、レ−ザ光導出部に向けて清浄
気体を吹き付ける気体吹き付けノズルを設けたので、レ
−ザ光導出部に付着する塵埃等を吹き飛ばすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施例であるレ−ザ加工装
置の構成図である。
【図2】図2はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加
工装置の構成図である。
【図3】図3はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加
工装置の構成図である。
【図4】図4はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加
工装置の構成図である。
【図5】図5はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加
工装置の構成図である。
【図6】図6はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加
工装置を説明するもので、(a)はその構成図、
(b)、(c)は動作説明図である。
【図7】図7はこの発明の他の一実施例であるレ−ザ加
工装置の構成図である。
【図8】図8はこの発明のさらに他の一実施例であるレ
−ザ加工装置の構成図である。
【図9】図9はこの発明のさらにまた他の一実施例であ
るレ−ザ加工装置の要部を説明するもので、(a)は収
納室の部分破断斜視図、(b)は収納室内面の状態説明
図である。
【図10】図10は従来のレ−ザ加工装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 レ−ザ発振器 2 レ−ザ光 3 加工対象物 3a レ−ザ光照射面 10 共振器 11 レ−ザ光出射窓 12 レ−ザ光伝送手段 13、50 収納室 13a 開口部 14 排気手段 17a 気体取入れ口 20 気体供給手段 40 吸着剤 50b レ−ザ光導出部 60 粗度の仕上げ面
フロントページの続き (72)発明者 杉立 厚志 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 中谷 元 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社 伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−189093(JP,A) 特開 平1−228687(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/42

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器のレ−
    ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介して加工
    対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ−ザ光
    伝送手段と加工対象物を収納し、上記レ−ザ発振器のレ
    −ザ光出射窓を密封装着する開口部を設けると共に内部
    の気体を排気する排気手段を設けた収納室を備えたレ−
    ザ加工装置において、 上記収納室内に清浄気体を供給する気体供給手段を備え
    たことを特徴とするレ−ザ加工装置。
  2. 【請求項2】 気体供給手段をレ−ザ光伝送手段及び加
    工対象物のレ−ザ光照射面の少なくとも何れか一方の近
    傍に設けたことを特徴とする請求項1記載のレ−ザ加工
    装置。
  3. 【請求項3】 レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器のレ−
    ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介して加工
    対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ−ザ光
    伝送手段と加工対象物を収納し、上記レ−ザ発振器のレ
    −ザ光出射窓を密封装着する開口部を設けると共に内部
    の気体を排気する排気手段を設けた収納室を備えたレ−
    ザ加工装置において、 上記収納室内に吸着剤を備えたことを特徴とするレ−ザ
    加工装置。
  4. 【請求項4】 レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器のレ−
    ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介して加工
    対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ−ザ光
    伝送手段と加工対象物を収納し、上記レ−ザ発振器のレ
    −ザ光出射窓を密封装着する開口部を設けると共に内部
    の気体を排気する排気手段を設けた収納室を備えたレ−
    ザ加工装置において、 上記収納室の内面をレ−ザ光が乱反射するように粗度の
    仕上げ面としたことを特徴とするレ−ザ加工装置。
  5. 【請求項5】 レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器のレ−
    ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介して加工
    対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ−ザ光
    伝送手段を収納し、上記レ−ザ発振器のレ−ザ光出射窓
    を密封装着する開口部とレ−ザ光導出部とを設けると共
    に上記レ−ザ発振器の共振器との差圧を少なくするよう
    に排気する排気手段を設けた収納室を備えたレ−ザ加工
    装置において、 上記収納室の内面をレ−ザ光が乱反射するように粗度の
    仕上げ面としたことを特徴とするレ−ザ加工装置。
  6. 【請求項6】 レ−ザ発振器、このレ−ザ発振器のレ−
    ザ光出射窓から出射したレ−ザ光を光学系を介して加工
    対象物に照射するレ−ザ光伝送手段、及び上記レ−ザ光
    伝送手段を収納し、上記レ−ザ発振器のレ−ザ光出射窓
    を密封装着する開口部とレ−ザ光導出部とを設けると共
    に上記レ−ザ発振器の共振器との差圧を少なくするよう
    に排気する排気手段を設けた収納室を備えたレ−ザ加工
    装置において、 上記レ−ザ光導出部に向けて清浄気体を吹き付ける気体
    吹き付けノズルを備えたことを特徴とするレ−ザ加工装
    置。
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