JP3096877B2 - 液晶素子の駆動法 - Google Patents

液晶素子の駆動法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビ受像機,コンピ
ュータの端末器,ビデオカメラのビューファイダー等の
表示装置、或いは、液晶プリンター,投影装置等の光バ
ルブに用いられる液晶素子の駆動法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶素子における光透過率の制御方法、
特に階調表示等にみられるアナログ的な透過率制御に
は、画素全体の透過率を制御するものと、画素内の光透
過領域と非透過領域との面積比を制御するものと、が代
表的に挙げられる。
【0003】画素全体の透過率を制御する方法は、周知
の薄膜トランジスタを画素スイッチとして用いたアクテ
ィブマトリクス型の表示用の液晶素子に採用されてい
る。
【0004】一方、画素内の光透過領域と非透過領域と
の面積比を制御する方法は、発明者金子ら(Kanek
o et al)に付与された「FERROELECT
RIC LIQUID CRYSTAL OPTICA
L MODULATION DEVICE WITH REGIONS WITHI
N PIXELS TO INITIATE NUCLEATION AND I
NVERSION」というタイトルのU.S. Pat
ent Number:4,796,980の明細書に
詳しく開示されている。
【0005】そして、上記制御方法の採用される液晶素
子に用いられる液晶材料としては、ツイステッドネマチ
ック液晶(TN液晶)や強誘電性液晶(FLC)が挙げ
られる。
【0006】このうちFLCを用いた表示装置に関して
は特開昭61−94023号公報などに示されている様
に、1〜3μm程度のセルギャップを保って2枚の内面
に透明電極を形成し且つその表面に配向処理を施したガ
ラス基板を向かい合わせて構成した液晶セルに、強誘電
性液晶を注入したものが知られている。
【0007】強誘電性液晶を用いた上記表示素子の特徴
は強誘電性液晶が自発分極を持つことにより、外部電界
と自発分極の結合力をスイッチングに使えることと強誘
電性液晶分子の長軸方向が自発分極の分極方向と1対1
に対応しているため外部電界の極性によってスイッチン
グできることである。
【0008】強誘電性液晶は一般にカイラルスメクティ
ック液晶(SmC* ,SmH* )を用いるので、バルク
状態では液晶分子長軸がねじれた配向を示すが上述の1
〜3μm程度のセルギャップのセルに入れることによっ
て液晶分子長軸のねじれを解消することができる(P2
13〜P234 N.A.CLARK et al,M
CLC,1983,Vol 94.)。
【0009】強誘電性液晶セルの構成は図1に示すよう
な単純マトリクス基板を用いていた。
【0010】図1において111は一対のガラスからな
る基板であり、その一表面側にはそれぞれ、ITOから
なるストライプ電極112、SiO2からなる絶縁膜1
13、ポリイミドからなる配向膜114が設けられてい
る。そして、セルは該一対の基板111間に液晶116
を介在させて端部をシーリング部材115で封止されて
いる。図1の(a)はセルの断面を、図1の(b)はス
トライプ電極の形状を示している。
【0011】強誘電性液晶は2つの安定状態を光透過及
び遮断状態にして主として2値(白・黒)の表示素子用
に主として利用されているが、多値即ち中間調表示も可
能である。中間調表示法の一つは前述した画素内の透過
領域の面積比を制御することにより中間的な光透過状態
を作るものである。以下、この方法(面積変調法)につ
いて詳しく説明する。
【0012】図2は強誘電性液晶素子のスイッチングパ
ルス振幅と透過率の関係を模式的に示した図で、初め完
全な光遮断(黒)状態にあったセル(素子)に一方極性
の単発パルスを印加した後の透過光量Iを単発パルスの
振幅Vの係数としてプロットしたグラフである。パルス
振幅が閾値Vth以下(V<Vth)のときは透過光量は変
化せず、パルス印加後の透過状態は図3(b)に示すよ
うに印加前の状態を示す同図(a)と変わらない。パル
ス振幅が閾値を越えると(Vth<V<Vsat)画素内の
一部分が他方の安定状態即ち同図(c)に示す光透過状
態に遷移し全体として中間的な透過光量を示す。更にパ
ルス振幅が大きくなり、飽和値Vsat以上(Vsat<V)
になると同図(d)に示すように画素全部が光透過状態
になるので光量は一定値に達する。
【0013】即ち、面積変調法は電圧をパルス振幅Vが
th<V<Vsatとなるように制御して中間調を表示す
るものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、面積変調法
には次に述べるような解決すべき技術課題がある。それ
は、図2の電圧と透過光量の関係がセル厚(一対の基板
の間隔)と温度に依存するために、つまり表示パネル内
にセル厚分布や温度分布が有ると、同じ電圧振幅の印加
パルスに対して異なった階調レベルが表示されてしまう
という点である。図4は、このことを説明するための図
で、図2と同じく電圧振幅Vと透過光量Iの関係を示し
たグラフであるが、異なった温度での関係、即ち高温で
の関係を表わす曲線Hと低温での関係を表わす曲線Lの
2本の曲線を示してある。表示サイズの大きいディスプ
レイ(表示装置)では同一パネル(表示部)内に温度分
布が生じることは珍しくなく、従って、ある電圧Vap
中間調を表示させようとしても同図に示すようにI1
らI2までの範囲にわたって中間調レベルがばらついて
しまい、均一な表示を行い難い。そして一般に、強誘電
性液晶の場合、そのスイッチング電圧は低温で高くて高
温で低く、このスイッチング電圧の差は液晶の粘性の温
度変化に依存するので、従来のTN型液晶素子に比べて
桁違いに大きいのが普通である。従って、温度分布によ
る階調レベルの変動はTN液晶よりはるかに大きく、こ
のことが強誘電性液晶素子の階調表示を実現困難にして
いる最大の要因となっている。
【0015】また、これらの影響は、セル厚のばらつき
や、温度のばらつきが生じ易くなる大面積化されたセル
になる程大きくなるので、FLCを用いた大面積セルに
おけるアナログ階調は非常に難しいものと考えられてい
た。
【0016】又、図4の破線で囲まれた部分CC1のよ
うに直線性の悪い部分(非リニアな部分)があると、温
度やセル厚のバラツキの補償が正確でないことがあっ
た。
【0017】本発明は上述した技術的課題に鑑みなされ
たものであり、液晶素子の温度分布、セル厚分布等によ
る閾値変動が生じてもその影響を受け難い液晶素子の駆
動法を提供することを主たる目的とする。
【0018】本発明の別の目的は、透過率・印加電圧特
性に非直線性が存在しても、再現性のよい中間調表示が
行なえる液晶素子の駆動法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
すべく成された本発明は、第1及び第2の安定状態を呈
する液晶を有する画素を備え、少なくとも3つの交互に
極性を反転させた信号を印加して目的の透過率を得る
晶素子の駆動法であって、所定の透過率(Tm)より低
い透過率(Ts)を得る場合には、前記第1の安定状態
にリセットするリセット信号を印加した後に、前記第2
の安定状態に反転させる書き込み信号と、書き換えを行
う書き換え信号と、を順次印加し、前記所定の透過率
(Tm)より高い透過率(Tl)を得る場合には、前記
第2の安定状態にリセットするリセット信号を印加した
後に、前記第1の安定状態に反転させる書き込み信号
と、書き換えを行う書き換え信号と、を順次印加する
とを特徴とする液晶素子の駆動法であり、また、第1及
び第2の安定状態を呈する液晶を有する画素を備えた液
晶素子の駆動法において、所定の透過率(Tm)より低
い透過率(Ts)を得る場合には、第1の極性をもち前
記第1の安定状態にリセットする第1の信号と、第2の
極性をもち前記第2の安定状態に反転させる第2の信号
と、第1の極性をもち前記第1の安定状態に反転させる
第3の信号と、第2の極性をもち前記画素の液晶を反転
させない第4の信号と、を順次印加し、前記所定の透過
率(Tm)より高い透過率(Tl)を得る場合には、第
1の極性をもち前記第1の安定状態にリセットする第1
の信号と、第2の極性をもち第2の安定状態にリセット
する第2の信号と、第1の極性をもち前記第1の安定状
態に反転させる第3の信号と、第2の極性をもち前記第
2の安定状態に反転させる第4の信号と、を順次印加す
ることを特徴とする液晶素子の駆動法である。
【0020】本発明においては、まず中間的透過率を得
る場合に、所定の中間的透過率(Tm)より大きな透過
率(Tl)を得る場合には一方の安定状態に画素をリセ
ットした後、書き込み及び書き換え(補償)を行い所望
の透過率(Tl)(Tm<Tl<100)を得る。一方
で、Tmより小さな透過率(Ts)を得る場合には他方
の安定状態に画素をリセットした後、書き込み及び書き
換え(補償)を行ない所望の透過率(Ts)(0<Ts
<Tm)を得る。つまり、得ようとする中間的透過率が
所定の値(Tm)より大きいか、小さいかによって2つ
のリセット状態のうち一方を選択する点に最大の特徴が
ある。
【0021】因みに、Tmを得ようとする場合にはいず
れのリセット状態を選択してもよい。
【0022】以下、理解し易いように一画素内がある一
方向に連続した閾値分布をもつ液晶素子を例に挙げて説
明する。
【0023】図5及び図6は本発明の基本的な技術思想
を説明する為の、印加電圧・透過率特性(VT特性)の
グラフ及び画素の反転の様子を示す模式図である。図6
では図の左から右に向かって閾値が徐々に高くなる構造
の画素となっている。
【0024】図5に示すようにこのVT特性は透過率P
%以下とQ%以上の領域では直線でない。
【0025】又、温度が変動すると反転閾値の温度依存
性によってVT特性はaからbに移行する。そこで、透
過率の変動分を見込んでリセット状態から所望の透過率
を得る為に、少なくとも2つの信号を印加する。
【0026】図6の(A−0)に示すように信号P1
一方の安定状態としての黒状態にリセットした後、所望
の透過率に加えて余分の透過率を加味した信号P2によ
って他方の安定状態としての白状態に書込む。しかしな
がらその白状態は最終的に書込むべき白状態より余分な
白状態の領域をもつ為、その余剰分を書き換え(補償)
用の信号P3によって黒状態に変化させる。このように
少なくとも2つの信号により、所望の書込みを行えば、
例え温度変化等により閾値が変動しても透過率に影響を
及ぼすことがない。このことを図6の(B−0)をもっ
て説明する。(B−0)は図5のVT特性bにシフトし
た場合の書込みの様子を示す。つまり信号P2でシフト
分余分に書き込まれた白状態も、次の信号P3でシフト
分余分に黒状態に書き換えられる為、最終的には(A−
0)と同じ透過率が得られるのである。
【0027】つまり、液晶素子のVT特性が0〜100
%まで、近似的にリニアに変化するのであれば上述した
2回の書き込み方式で対応できるのである。
【0028】しかしながら、O〜P%及びQ〜100%
の領域ではリニアでない為に、リニアな領域における透
過率の中間値(Tm)以上の透過率(Tl)を得る場合
に補償が正確に行われない。
【0029】例えば、本来は信号P2によりまず全白状
態に書き込みたいのであるが、(A−00)に示すよう
に、実際にはQ〜100%の非リニア領域の存在により
白状態にならない部分GSが生じる。
【0030】従って、次の信号P3で黒状態への一部書
き換え(補償)を行ってもGS部分が残ってしまい、透
過率が本来得ようとするものより小さくなってしまう。
【0031】そこで本発明では(A−01)に示すよう
に信号P2で黒状態へのリセットではなく白状態にリセ
ットし、黒状態に信号P3で書き込み、信号P4で一部を
白状態に書き換える(補償する)ことを行う。このよう
にすればいずれの信号(P2〜P4)においても非リニア
な領域の透過率に書き込んだり、書き換える必要がなく
なり正確な中間的透過率を得ることができる。
【0032】ここではTm=50%としたが、これは上
述した通り、リニアな領域における透過率の中間値であ
ればよく。例えばリニアな領域が20%〜100%であ
ればTmは60%となり、リニアな領域が0%〜80%
であればTmは40%となる。
【0033】本発明に用いられる液晶素子の一画素の構
造としては、VT特性がリニアな領域をもつものであれ
ばよいが、好ましくはリニアな領域の最大透過率と最小
透過率との差が50%以上であることが望ましい。
【0034】その一例としては図7に示すようなセル厚
に勾配をもったものが好ましいが、印加される電界に勾
配をもたせたり、前述したUSP4,796,980に
示されているような配向制御力を調整することにより、
リニアなVT特性をもたせたものであってもよい。
【0035】図7においては、41はガラスからなる一
対の基板、42は透明電極、43は液晶であり、UV硬
化樹脂44によって液晶43の層の厚みが変化してい
る。
【0036】本発明の液晶素子を表示装置として用いる
場合には、図8に示すように走査電極201と情報電極
202とでその交点に画素222を形成し、液晶表示部
101を構成することが望ましい。
【0037】図9は、液晶表示部101の部分的な断面
図である。同図において301はアナライザ、309は
ポラライザでありこれらはそれぞれクロスニコルで配置
されている。302と308はガラス基板、303と3
07は絶縁膜、304と306は配向膜、305は強誘
電性液晶、310はシール部材である。
【0038】図10は、本発明に用いられる液晶表示装
置の制御システムの一例を示す。この液晶表示装置は、
図8に詳細を示す走査電極201と情報電極202とで
構成したマトリクス電極を有する液晶表示部101、走
査信号を走査電極201を介して液晶に印加する走査信
号印加回路102、情報信号を情報電極202を介して
液晶に印加する情報信号印加回路103、走査信号制御
回路104、情報信号制御回路106、駆動制御回路1
05を備える。走査電極201と情報電極202との間
には、強誘電性液晶が配置されている。107Hグラフ
ィックコントローラであり、ここから送出されるデータ
は駆動制御回路105を通して走査信号制御回路104
と情報信号制御回路106に入力され、それぞれアドレ
スデータと表示データに変換される。そして、アドレス
データに従って走査信号印加回路102が走査信号を発
生し、液晶表示部101の走査電極201に印加する。
また表示データに従って情報信号印加回路103が情報
信号を発生し液晶表示部101の情報電極202に印加
する。
【0039】本発明に用いられる液晶としては、2つの
安定状態をとり得るものが用いられる。
【0040】具体的には強誘電性液晶が好適である。な
かでもフェニルベンゾエート系液晶を主成分とする多成
分液晶が好適である。そして、このような液晶を図7や
図9に示す基板間に等方相で注入した後、降温させてス
メクチックc相とした後、電圧を印加して良好な配向状
態としたものが好適に用いられる。
【0041】上述したマトリクス電極による二次元に画
素配置された液晶素子を用いる場合には、走査電極に印
加する信号と情報電極に印加する信号との組み合わせに
よって、所望の透過率を得るものである為、同一の走査
電極ないしは情報電極を共有する為の画素透過率を考慮
しなければならない。
【0042】よって、上述したリセットの切り換えを行
っても、クロストークによる他の画素への悪影響のない
駆動方法について具体例を挙げて説明する。
【0043】以下の説明においては、便宜上第1の安定
状態を黒状態(黒表示)、第2の安定状態を白状態(白
表示)として扱うが、その逆であっても全く同じ作用・
効果を奏することは、容易に理解されるであろう。
【0044】
【実施例】(実施例1) 本発明の実施例1は、対向配置した一対の電極基板間に
強誘電性液晶を挟持してなる表示部が複数の画素を有す
る液晶表示装置において、印加するパルスの極性を順次
反転させながら少なくとも4回のパルス(信号)の印加
で目的の透過率を得る階調表示方法であって、第1の安
定状態にリセットするパルス、書き込みパルス、補償パ
ルス(書き換えパルス)、表示に関与しないパルスを順
次印加する第1の階調表示と、第1の安定状態にリセッ
トするパルス、第2の安定状態にリセットするパルス、
書き込みパルス、補償パルス(書き換えパルス)を順次
印加する第2の階調表示を、階調情報に応じて画素毎に
切替えて行なうことを特徴とする液晶表示装置の駆動法
である。
【0045】本実施例においては、上記4回のパルスの
印加のうち、2〜4回目のパルスを非連続で印加するこ
とが好ましく、さらに、その間隔を100μs以上とす
ることが最適である。
【0046】本実施例においては、先ず第1階調表示方
式は黒にリセットした状態から閾値の一番高い画素を基
準として目的の階調表示に対応する信号を印加し、次に
閾値特性がずれて閾値の低い画素の階調表示を補償する
信号を印加し、表示ムラを較正するものである。一方、
第2の階調表示方式は上記黒リセット及びそれに続く白
リセットを行い、その後閾値の高い画素を基準に書込
み、そして補償を行う。従って4回の信号印加が必要と
なり、上記第1の階調表示の場合には4回目に表示には
影響しない値の小さい信号を印加する。
【0047】第1及び第2のいずれの階調表示方式を選
択するかは、目的とする画素の階調表示により、第1の
安定状態を50〜100%有する表示を行う場合には第
1の階調表示方式を、第2の安定状態を50〜100%
有する場合には第2の階調表示方式を選択するのが好ま
しい。また両方が50%ずつの場合にはいずれの表示方
法を選択してもかまわない。
【0048】上記構成を採ることにより、閾値特性のバ
ラツキを補償した階調の表示を実現することができる。
【0049】図11中のa,bのように透過率がP〜Q
%までの間がほぼ直線近似できる電圧−透過率特性を持
ち、閾値特性の異なる画素A,Bを一例に説明する。図
11中X0は画素Aの閾値電圧である。XP,XP+β,X
Qは画素AにP%,P+β%,Q%の書込みをする電圧
である。X100は画素Aの飽和電圧である。透過率は画
素が完全に黒の時を0%、完全に白の時を100%とし
た。
【0050】ここで表示したい透過率α%が0≦α≦5
0の時β=αとし図12の(1)の波形、50≦α≦1
00の時β=100−αとし図12の(2)の波形を印
加する。
【0051】先ず0≦α≦50%の場合について説明す
る。
【0052】閾値特性が図11中のaで示される画素A
に図12の(1)の波形を印加する。P1〜P4の電圧値
の絶対値をV1〜V4とする。図13の(A−1)に示す
通り、信号P1〜P4を印加するにつれP1パルスで黒リ
セット、P2,P3パルスで書込み・書き換えが行われ、
4パルス印加後もα%の階調表示を保つ。また閾値特
性が図11のbで示される画素Bに図12の(1)の波
形を印加すると図13の(B−1)に示す通り図13の
(A−1)と比べるとβ%の白ドメイン領域が平行移動
しただけであり、画素Aと同じα%の階調を表示する。
よって、この場合画素A,B両者の透過率は等しいもの
となる。
【0053】次に50≦α≦100%の場合について説
明する。
【0054】画素Aに図12の(2)の波形を印加する
と、図13の(A−2)に示す通りP1〜P4のパルスを
印加するにつれP2パルスで白リセット、P3,P4パル
スで書込み・書き換えが行われ、β%の黒ドメインが残
るのでα%の透過率となる。同様に画素Bに図12の
(2)の波形を印加すると図13の(B−2)に示す通
り図13の(A−2)と比べるとβ%の黒ドメイン領域
が平行移動しただけであり画素Aと同じα%の階調を表
示する。
【0055】次に図8に示したようなマトリクス電極で
図12(1),(2)の合成波形を加える場合について
述べる。
【0056】P1パルスは走査線上の全画素を黒リセッ
トするパルスなので V1≧X1002パルスは画素AをP+β%書込む又は白リセットす
るパルスなので0≦β≦50より XP≦V2≦XP+50又はV2≧X1003パルスは画素AをP%書込む又はP+β%書込むパ
ルスなので V3=XP又はXP≦V3≦XP+504パルスは画素Aに書込まない又はP%書込むパルス
なのでXShift≦XQ−XP+50より V4≦X0−(XQ−XP+50)又はX4=XP を満たす必要がある。
【0057】図14はこれを満たす走査選択信号と情報
信号の一例であり 同図中V1com=1.3X1002com=1/2(X100+X) V3com=1/2(XP+50+XP) V4com=1/2[XP+{X0−(XQ−XP+50)}] −1/2(X100−XP)≦V2seg≦1/2(X100−XP) −1/2(XP+50−XP)≦V3seg≦1/2(XP+50−XP) −1/2[XP−{X0−(XQ−XP+50)}]≦V4seg ≦1/2[XP−{X0−(XQ−XP+50)}] である。
【0058】更に走査非選択時に画素Bの透過率を保持
するためには X0−XShift≧V2seg0−XShift≧V3seg0−XShift≧V4seg を満たす必要がある。
【0059】図15は図14に示す信号波形をもとにし
た図10の装置による駆動波形を示す。同図中S1〜S3
は走査信号波形、I1は情報信号波形である。同図から
明らかなように1画素の表示に必要な時間1Hは1つの
書込みパルス幅の6倍、即ち6Δtとなる。
【0060】図16は1つの画素に連続して書込みを行
わない場合の駆動波形を示す。図14,15,16にお
いて ΔT=50μs V1com=24.0V V2com=15.2V V3com=13.5V V4com=10.3V |V2seg|≦3.5V |V3seg|≦1.7V |V4seg|≦2.0V とすることで約4℃の温度変化が起きた場合でも安定に
階調が表示できる。
【0061】以上のように本補償方式は次の条件で最も
効果的に階調表示を補償する。
【0062】閾値特性が直線近似できる部分を持つこ
と。特に直線部分の割合が大きいほど完全に補償できる
範囲が広がる。
【0063】閾値特性が変化し或いは表示部内にバラ
ツキがあっても座標軸上を平行移動すると一致するこ
と。この場合の座標軸はリニアスケールでもログスケー
ルでもよい。
【0064】図11においてP2又はP3パルスで書込
む時に、透過率Q≧P+β且つ画素Aと画素Bの閾値の
変動幅XShiftがXQ−XP+β≧XShiftを満たすこと。
但し0≦β≦50である。
【0065】X100以下のパルスに対し透過率が加減
計算できること。例えば0%の画素に60%の白パルス
を印加したあと30%の黒パルスを印加すると透過率は
60−30=30%という計算でほぼ近似できること。
【0066】(実施例2)本実施例は、VT特性の温度
等によるシフトが大きい場合に特に有効である。
【0067】例えば、図17において、前述した実施例
1ではVT特性がaからc程度の範囲でシフトする素子
においては充分な効果を奏するが、aからhにわたるよ
うな広い範囲でシフトする素子においては充分なものと
はいえないものであった。
【0068】この点を改善したものが本実施例である。
【0069】本発明の実施例2は、対向配置した一対の
電極基板間に強誘電性液晶を挟持してなる表示部が複数
の画素を有する液晶表示装置において、印加する信号の
極性を順次反転させながら複数回の書込みで目的の透過
率を得る階調表示方法であって、第1の安定状態にリセ
ットする信号、書き込み信号、複数の補償信号(書き換
え信号)、表示に関与しない信号を順次印加する第1の
階調表示と、第1の安定状態にリセットする信号、第2
の安定状態にリセットする信号、書き込み信号、複数の
補償信号(書き換え信号)を順次印加する第2の階調表
示を、階調情報に応じて画素毎に切替えて行なうことを
特徴とする液晶表示装置の駆動法である。
【0070】第1及び第2の階調表示のいずれを選択す
るかは、目的の階調表示により、1画素内に第1の安定
状態を50〜100%有する場合に第1の階調表示を、
第2の安定状態を50〜100%有する場合に第2の階
調表示を選択することが望ましい。また両方が50%ず
つの場合にはいずれを選択してもかまわない。
【0071】本実施例において、好ましくは上記補償パ
ルスの印加回数は3回以上であり、また、2回目以降の
書込みパルスの印加タイミングを連続させず、且つその
間隔を100μs以上にすることが望ましい。
【0072】本実施例においては、先ず黒にリセットし
た状態から閾値の一番高い画素を基準として目的の階調
表示に対応するパルスを印加し、次に閾値特性がずれて
閾値の低い画素の階調表示を補償するパルスを複数回印
加し、表示ムラを較正するものである。この場合、1画
素中の黒部分は50%以上100%未満である。一方、
白を50%以上100%未満表示する場合は上記黒リセ
ットに続いて白リセットを行い、同様にして閾値の高い
画素を基準に書込み、補償する。従って上記黒を50%
以上100%未満表示する場合には最終パルスは表示に
は影響しない値の小さいパルスを印加する。
【0073】上記構成を採ることにより、閾値特性のバ
ラツキを補償した階調表示を実現することができる。図
17中のa〜hのように透過率がP〜Q%までの間がほ
ぼ直線で近似できる電圧−透過率特性を持ち、閾値特性
の異なる画素A〜Hがある。同図中X0は画素Aの閾値
電圧である。XP,XP+β,XP+Qは画素Aをそれぞれ
P,P+β,Q%書込む電圧である。X100は画素Aの
透過率の増加に対する飽和電圧である。
【0074】X'0,X'P,X'P+β,X'Qは X0−X'0=XP−X'P=XP+β−X'P+β=XQ−X0 X'Q=X0 なる条件を満足する電圧である。
【0075】透過率は画素が完全に黒の時を0%、完全
に白の時を100%とした。
【0076】この様な閾値特性をもつ画素に階調信号に
応じ図18の(1),(2)の波形を印加する。
【0077】即ち、表示したい透過率α%が0≦α≦5
0の時、β=αとし図18の(1)の波形、50≦α≦
100の時、β=100−αとし図18の(2)の波形
を印加する。
【0078】先ず図18の(1)の波形を印加する場合
について説明する。
【0079】閾値特性が図17のaで示される画素Aに
図18の(1)の波形を印加する信号P1〜P6の電圧値
をV1〜V6とする。図19の(A−1)に示す通りP1
〜P6のパルスを印加すると、P1パルスで黒リセット、
P2,P3パルスで書込み・書き換えが行なわれ、P4
6パルス印加後も透過率β%(=α%)の階調表示を
保つ。閾値特性が図17のb,cで示される画素B,C
に図18の(1)の波形を印加すると図19の(B−
1),(C−1)に示す通り図(A−1)に比べβ%の
白ドメイン領域が平行移動しただけであり、画素Aと同
じβ%(=α%)の階調を表示する。また閾値特性が図
17のf,g,hで示される画素F,G,Hに図18の
(1)の波形を印加する図19の(F−1),(G−
1),(H−1)に示す通り、P1〜P6のパルスを印加
すると、P1パルスで黒リセット、P2パルスで事実上白
リセット、P3パルスで事実上黒リセットされ、P4,P
5パルスで書込み・書き換えが行なわれ、P6パルス印加
後も透過率を保つ。この時の透過率は画素A,B,Cに
おけるP1〜P3パルスと画素F,G,HにおけるP3
5パルスが透過率変化に対して同等であることからβ
%(=α%)であることがわかる。
【0080】即ち閾値の低い画素においては高い画素で
の書き込みパルスで黒又は白リセットされ、実際上の書
込みは続く補償パルスにより行なわれる。
【0081】さて、閾値特性が図17のdで示される画
素Dに図18の(1)の波形を印加すると図19の(D
−1)に示す通りP1〜P6のパルスを印加するにつれP
1パルスで黒リセット、P2〜P4パルスで書込み・書き
換えが行われ、P5,P6パルス印加後も透過率を保つ。
この時の透過率は閾値特性dの透過率0〜P%の部分と
Q〜100%の部分の形状によって決定されるが、P2
パルス印加直後よりP3パルス印加直後の透過率の方が
β%に近づいており、P3パルス印加直後よりP4パルス
印加後の透過率の方がβ%に更に近づいている。
【0082】また、閾値特性が図17のeで示される画
素Eに図18の(1)の波形を印加すると図19の(E
−1)に示す通りP1〜P6のパルスを印加するとP1
ルスで黒リセット、P2パルスで事実上白リセットとな
り、P3〜P5パルスで書込み・書き換えが行われP6
ルス印加後も透過率を保つ。この時の透過率は閾値特性
eの透過率0〜P%の部分とQ〜100%の部分の形状
によって決定されるがP3パルス印加直後よりP4パルス
印加直後の透過率の方がβ%に近づいており、P4パル
ス印加直後よりP5パルス印加後の透過率の方がβ%に
更に近づいている。
【0083】続いて図18の(2)の波形を印加する場
合について説明する。
【0084】閾値特性が図17のaで示される画素Aに
図18の(2)の波形を印加する。図20の(A−2)
に示す通りP1〜P6のパルスを印加すると、P1パルス
で黒リセット、P2パルスで白リセット、P3,P4パル
スで書込み・書き換えが行なわれ、P5,P6パルス印加
後も透過率100−β%(=α%)の階調表示を保つ。
同様に閾値特性が図17のb,cで示される画素B,C
に図18の(2)の波形を印加すると図20の(B−
2),(C−2)に示す通り図(A−2)に比べβ%の
黒ドメイン領域が平行移動しただけであり、画素Aと同
じ100−β%(=α%)の階調を表示する。また閾値
特性が図17のf,g,hで示される画素F,G,Hに
図18の(2)の波形を印加する。図20の(F−
2),(G−2),(H−2)に示す通り、P1〜P6
パルスを印加すると、P1パルスで黒リセット、P2パル
スで白リセット、P3パルスで黒リセット、P4パルスで
白リセットされ、P5,P6パルスで書込み・書き換え
行なわれる。この時の透過率は画素A,B,Cにおける
2〜P4パルスと画素F,G,HにおけるP4〜P6パル
スが透過率変化に対して同等であることから100−β
%(=α%)であることがわかる。
【0085】さて、閾値特性が図17のdで示される画
素Dに図18の(2)の波形を印加すると図20の(D
−2)に示す通りP1〜P6のパルスを印加するにつれP
2パルスで白リセット、P3〜P5パルスで書込み・書き
換えが行われ、P6パルス印加後も透過率を保つ。この
時の透過率は閾値特性dの透過率0〜P%の部分とQ〜
100%の部分の形状によって決定されるが、P3パル
ス印加直後よりP4パルス印加直後の透過率の方が10
0−β%に近づいており、P4パルス印加直後よりP5
ルス印加後の透過率の方が100−β%に更に近づいて
いる。
【0086】また、閾値特性が図17のeで示される画
素Eに図18の(2)の波形を印加すると図20の(E
−2)に示す通りP1〜P6のパルスを印加するとP3
ルスで黒リセット、P4〜P6パルスで書込み・書き換え
が行われる。この時の透過率は閾値特性eの透過率0〜
P%の部分とQ〜100%の部分の形状によって決定さ
れるがP4パルス印加直後よりP5パルス印加直後の透過
率の方が100−β%に近づいており、P5パルス印加
直後よりP6パルス印加後の透過率の方が100−β%
に更に近づいている。
【0087】以上述べてきた閾値特性と印加パルスと階
調情報の関係を表1に示す。
【0088】
【表1】
【0089】尚、リセットパルス、書込みパルス、閾値
以下のパルスとは各画素における事実上の作用から分類
したものである。従って、本実施例においては0〜50
%ではP1がリセットパルス、P2が階調表示パルス(書
き込みパルス)、P3〜P5が補償パルス(書き換えパル
ス)、P6が表示に関与しないダミーパルスであり、5
0〜100%ではP1及びP2がリセットパルス、P3
階調表示パルス(書き込みパルス)、P4〜P6が補償パ
ルス(書き換えパルス)である。
【0090】表1から明らかなように閾値特性がd,e
を取る場合、3回の書込みパルスによって階調を表示し
ている。
【0091】以上のように本補償方式は次の条件で最も
効果的に階調表示を補償する。
【0092】閾値特性が直線近似できる部分を持つこ
と。特に直線部分の割合が大きいほど完全に補償できる
範囲が広がる。
【0093】閾値特性が変化し或いは表示部内にバラ
ツキがあっても座標軸上を平行移動すると一致するこ
と。この場合の座標軸はリニアスケールでもログスケー
ルでもよい。
【0094】図17においてP2又はP3パルスで書込
む時に、透過率Q≧P+β且つある画素の閾値の変動幅
ShiftがXQ−XP+β≧XShift又はXQ−X'Q≦X
Shift≦XQ−X'P+βを満たすこと。但し0≦β≦50
である。
【0095】X100以下のパルスに対し透過率が加減
計算できること。例えば0%の画素に60%の白パルス
を印加したあと30%の黒パルスを印加すると透過率は
60−30=30%という計算でほぼ近似できること。
【0096】また閾値特性が図17のd又はeで示され
るように、ある画素の閾値の変動幅XShiftがXQ−X
P+β≦XShift≦XQ −X'Q のとき、透過率がほぼα
%になる条件は次の通りである。
【0097】透過率が0〜P%部分の閾値曲線をf
(v)、透過率0%の状態が0〜P%に書込む電圧をV
A、透過率がP〜Q%部分の閾値曲線をg(v)、透過
率0%の状態からP〜Q%に書込む電圧をVB、透過率
がQ〜100%部分の閾値曲線をh(v)、透過率0%
の状態からQ〜100%に書込む電圧をVCとすると、
g'(V B)=f'(V A)+h'(V C)であること。但し
'(v)、g '(v)、h '(v)はf (v)、g
(v)、h (v)の微分曲線である。
【0098】これはQ〜100%に書込み過ぎた状態
を、P〜Q%に逆極性で書込むことで補償し、更に0〜
P%に第1の書込みと同極性で書込んで補償を終了する
ことを示す。
【0099】透過率が0〜P%の部分とQ〜100%
の部分を電圧軸上へ投影した長さが等しい。これは閾値
特性がシフトしていく場合に透過率が0〜P%の部分と
Q〜100%の部分にパルスを印加し始める又は印加し
終えるシフト幅が同じであることを示す。
【0100】次にマトリクス電極で図18の(1),
(2)の合成波形を加える場合について述べる。
【0101】P1パルスは走査線上の全画素を黒リセッ
トするパルスなので V1≧X1002パルスは画素AをP+β%書込む又は白リセットす
るパルスなので0≦β≦50より XP≦V2≦XP+50又はV2≧X1003パルスは画素AをP%書込む又はP+β%書込むパ
ルスなので V3=XP又はXP≦V3≦XP+504パルスはX'P+ βの電位を与える又は画素AをP%を
書込むパルスなので X'P≦V4≦XP+50又はV4=XP5パルスはX'Pの電位を与える又はX'P+βの電位を与
えるパルスなので V5=X'P,X'P≦V5≦X'P+506パルスは画素Hに書込まない又はX'Pの電位を与え
るパルスなので V6≦X'0−(XQ−XP+50),V6=X'P を満たす必要がある。
【0102】図21はこれを満たす走査選択信号と情報
信号の一例であり 同図中V1com=1.3X1002com=1/2(X100+XP) V3com=1/2(XP+50+XP) V4com=1/2(XP+X'P) V5com=1/2(X'P+50+X'P) V6com=1/2[X'P+{X'0−(XQ−XP+50)}] −1/2(X100−XP)≦V2seg≦1/2(X100−XP) −1/2(XP+50−XP)≦V3seg≦1/2(XP+50−XP) −1/2(XP−X'P)≦V4seg≦1/2(XP−X'P) −1/2(X'P+50−X'P)≦V5seg≦1/2(X'P+50−X'P) −1/2[X'P−{X'0−(XQ−XP+50)}]≦V6seg ≦1/2[X'P−{X'0−(XQ−XP+50)}] である。
【0103】X'0,X'P,X'P+50,X'Qは前述のよう
に X0−X'0=XP−X'P=XP+50−XP+50=XQ−X0 X'Q=X0 となる電圧である。
【0104】更に走査非選択時に画素Bの透過率を保持
するためには X0−XShift≧V2seg0−XShift≧V3seg0−XShift≧V4seg0−XShift≧V5seg0−XShift≧V6seg を満たす必要がある。
【0105】また第1の安定状態から第2の安定状態に
なる電界の強さと第2の安定状態から第1の安定状態に
なる電界の強さが異なる場合には、図18に示すP2
6のパルスに一定のオフセットをかけることで安定し
た表示を得る。
【0106】図22は図21に示す信号波形をもとにし
た図10の装置に印加した駆動波形図を示す。同図中S
1〜S3は走査信号波形、I1は情報信号波形である。同
図から明らかなように1画素の表示に必要な時間1Hは
1つの書込みパルス幅の10倍、即ち10Δtとなる。
図23は1つの画素に連続して書込みを行わない場合の
駆動波形を示す。
【0107】図21,22,23において ΔT=50μs V1com=24.0V V2com=15.2V V3com=13.5V V4com= 8.8V V5com= 7.1V V6com= 4.0V |V2seg|≦3.5V |V3seg|≦1.7V |V4seg|≦3.2V |V5seg|≦1.7V |V6seg|≦1.7V とすることで約16℃の温度変化がおきた場合でも安定
に階調が表示できる。尚、画素を分割し階調情報に応じ
て各副画素ごとに本実施例で用いた駆動手段で表示する
ことにより閾値の変動が補償できる範囲は広がる。例え
ば画素を均等に2分割した場合は約18℃、3分割した
場合は19℃の温度変化が起きた場合でも安定に階調を
表示できる。
【0108】本発明の実施例3は、対向配置した一対の
電極基板間に強誘電性液晶を挟持してなる表示部が複数
の画素を有する液晶表示装置であって、各画素が表示面
積が同じn個(n≧2)の副画素から構成されているこ
とを特徴とする液晶表示装置及び該液晶表示装置におい
て、パルスの極性を順次反転しながら各副画素にそれぞ
れ複数回パルスを印加することにより画素の階調表示を
行なう駆動法であって、第1の安定状態にリセットする
パルス、書き込みパルス、補償パルス、表示に関与しな
いパルスを順次印加する第1の階調表示、第1の安定状
態にリセットするパルス、第2の安定状態にリセットす
るパルス、書き込みパルス、補償パルスを順次印加する
第2の階調表示、及び第1又は第2の安定状態にリセッ
トするパルスを順次印加する均一表示、を階調情報に応
じて各副画素毎に切替えることを特徴とする液晶表示装
置の駆動法である。
【0109】本実施例において、上記階調情報は、駆動
時の画素の透過率を最暗状態を0%、最明状態を100
%として100×m/n,100×m/(n+1)%
(m=0,1,2…n)を基準として選択されることが
望ましい。また、2回目以降のパルスの印加タイミング
を連続させず、且つその間隔が100μs以上であるこ
とが好ましい。
【0110】上記構成を採ることにより閾値特性のバラ
ツキを補償した階調の表示を実現することができる。前
述した図11〜13を参照して説明する。
【0111】図11は電圧−透過率特性を示す図であ
り、透過率側の座標軸は駆動時の副画素の最暗状態
(黒)を0%、最明状態(白)を100%としてある。
【0112】図11のa,bのように透過率がP〜Q%
までの間がほぼ直線で近似できる電圧−透過率特性を持
ち、閾値特性の異なる副画素A,Bがある。同図中X0
は副画素Aの閾値電圧、XP,XP+β,XP+Qは副画素A
をそれぞれP,P+β,Q%書込む電圧、X100は副画
素Aの飽和電圧である。
【0113】この様な閾値特性をもつ副画素A,Bに階
調信号に応じ図12の(1),(2)の波形を印加す
る。P1〜P4のパルスの電圧の絶対値がV1〜V4であ
る。
【0114】先ず図12の(1)に示す波形を印加する
場合について説明する。
【0115】閾値特性が図11のaで示される副画素A
に図12の(1)の波形を印加する。図13の(A−
1)に示す通りP1〜P4のパルスを印加するとP1パル
スで黒リセット、P2,P3パルスで書込み・書き換え
行なわれ、P4パルス印加後も透過率β%の階調表示を
保つ。また同様に閾値特性が図11のbで示される副画
素Bに図12の(1)の波形を印加する。図13の(B
−1)に示す通りP1〜P4のパルスを印加すると、P1
パルスで暗状態にリセットされ、続くP2,P3である程
度の明状態を生じ、P4パルスによる状態の変化はな
く、最終的にP2,P3パルスで生じたある程度の明状態
となる。これを図13の(A−1)と比べるとβ%の白
ドメイン領域が平行移動しただけであり、副画素Aと同
じβ%の階調を表示する。
【0116】次に図12の(2)に示す波形を印加する
場合について説明する。
【0117】副画素Aに図12の(2)の波形を印加す
る。図13の(A−2)に示す通りP1〜P4のパルスを
順次印加すると、P1パルスで黒リセット、P2パルスで
白リセット、P3,P4パルスで書込み・書き換えが行わ
れ、β%の黒ドメインが残るので、100−β%の透過
率となる。同様に副画素Bに図12の(2)の波形を印
加すると図13の(B−2)に示す通り、β%の黒ドメ
イン領域が平行移動しただけで副画素Aと同じ100−
β%の透過率を表示する。
【0118】以上のように各副画素で閾値変動によらず
安定した階調表示をするので、2つの副画素で画素を構
成する場合(n=2)、表示したい画素の透過率α%が 0≦α≦100/3の時 第1の副画素にβ=αとし、図12の(1)の波形 第2の副画素にβ=αとし、図12の(1)の波形 100/3≦α≦50の時 第1の副画素にβ=100−2αとし、図12の(2)
の波形 第2の副画素にβ=0とし、図12の(1)の波形 50≦α≦200/3の時 第1の副画素にβ=2α−100とし、図12の(1)
の波形 第2の副画素にβ=0とし、図12の(2)の波形 200/3≦α≦100の時 第1の副画素にβ=100−αとし、図12の(2)の
波形 第2の副画素にβ=100−αとし、図12の(2)の
波形 を印加すると、画素単位での透過率は閾値変動によらず
次の様にα%になる。 0≦α≦100/3の時 第1の副画素 α% 第2の副画素 α% なので画素全体でもα%、 100/3≦α≦50の時 第1の副画素 2α% 第2の副画素 0% なので画素全体ではα%、 50≦α≦200/3の時 第1の副画素 2α−10
0% 第2の副画素 100%なので画素全体ではα%、 200/3≦α≦100の時 第1の副画素 α% 第2の副画素 α% なので画素全体でもα%。
【0119】この時の画素の様子を図24に示す。また
この時0≦β≦100/3となっている。
【0120】また3つの副画素で画素を構成する場合、
表示したい画素の透過率α%が 0≦α≦25の時 第1の副画素ではβ=αとし、図1
2の(1)の波形 第2の副画素ではβ=αとし、図12の(1)の波形 第3の副画素ではβ=αとし、図12の(1)の波形 25≦α≦100/3の時 第1の副画素ではβ=100−3αとし、図12の
(2)の波形 第2の副画素ではβ=0とし、図12の(1)の波形 第3の副画素ではβ=0とし、図12の(1)の波形 100/3≦α≦50の時 第1の副画素ではβ=(3α−100)/2とし、図1
2の(1)の波形 第2の副画素ではβ=(3α−100)/2とし、図1
2の(1)の波形 第3の副画素ではβ=0とし、図12の(2)の波形 50≦α≦200/3の時 第1の副画素ではβ=100−3α/2とし、図12の
(2)の波形 第2の副画素ではβ=100−3α/2とし、図12の
(2)の波形 第3の副画素ではβ=0とし、図12の(1)の波形 200/3≦α≦75の時 第1の副画素ではβ=3α−200とし、図12の
(1)の波形 第2の副画素ではβ=0とし、図12の(2)の波形 第3の副画素ではβ=0とし、図12の(2)の波形 75≦α≦100の時 第1の副画素ではβ=100−αとし、図12の(2)
の波形 第2の副画素ではβ=100−αとし、図12の(2)
の波形 第3の副画素ではβ=100−αとし、図12の(2)
の波形 を印加すると、画素単位での透過率は閾値変動によらず
次の様にα%になる。
【0121】 0≦α≦25の時 第1の副画素はα% 第2の副画素はα% 第3の副画素はα% なので画素全体でもα%、 25≦α≦100/3の時 第1の副画素は3α% 第2の副画素は0% 第3の副画素は0% なので画素全体でα%、 100/3≦α≦50の時 第1の副画素は(3α−1
00)/2% 第2の副画素は(3α−100)/2% 第3の副画素は100% なので画素全体でα%、 50≦α≦200/3の時 第1の副画素は3α/2% 第2の副画素は3α/2% 第3の副画素は0% なので画素全体でα%、 200/3≦α≦75の時 第1の副画素は3α−20
0% 第2の副画素は100% 第3の副画素は100% なので画素全体でα%、 75≦α≦100の時 第1の副画素はα% 第2の副画素はα% 第3の副画素はα% なので画素全体でもα%。
【0122】この時の画素の様子を図25に示す。また
この時0≦β≦25となっている。
【0123】以上のように本補償方式は次の条件で最も
効果的に階調表示を補償できる。
【0124】閾値特性が直線近似できる部分を持つこ
と。特に直線部分の割合が大きいほど完全に補償できる
範囲が広がる。
【0125】閾値特性が変化し、或いは表示部内にバ
ラツキがあっても座標軸上を平行移動すると一致するこ
と。この場合の座標軸はリニアスケールでもログスケー
ルでもよい。
【0126】図11において、P2 又はP3 パルスで
書込む時に、透過率Q≧P+β且つ副画素Aと副画素B
の閾値の変動幅XShift がXQ −XP+β≧XShift を満
たすこと。この時XP+βが小さいほど補償範囲が広がる
のでβのとりうる値も小さいことが望ましい。均等にn
個に画素分割した場合、α%を表示するためにβのとる
範囲は 0≦β≦100/(n+1) で表される。これから画素分割数が多いほど補償範囲が
広がることがわかる。
【0127】X100 以下のパルスに対し透過率が加減
計算できること。例えば0%の副画素に60%の白パル
スを印加したあと30%の黒パルスを印加すると透過率
は 60−30=30% という計算でほぼ近似できる必要がある。
【0128】これを満たす液晶素子としては例えばフェ
ニルベンゾエート系液晶を主成分とする多成分液晶を電
圧印加処理したものが挙げられる。
【0129】次にマトリクス電極で図12の(1),
(2)の合成波形を印加する場合について述べる。前述
した通り画素をn等分した時のβのとりうる範囲は 0≦β≦100/(n+1) なので2分割の場合は0≦β≦100/3であり、3分
割の場合は0≦β≦25である。
【0130】先ず2分割の場合、 P1 パルスは走査線上の全画素を黒リセットするパルス
なので V1 ≧X1002 パルスは副画素AをP+β%書込む又は白リセット
するパルスなので XP ≦V2 ≦XP+100/3 又はV2 ≧X1003 パルスは副画素AをP%書込む又はP+β%書込む
パルスなので V3 =XP 又はXP ≦V3 ≦XP+100/34 パルスは副画素Aに書込まない又はP%書込むパル
スなので XShift ≦XQ −XP+100/3 より V4 ≦X0 −(XQ −XP+100/3 )又はV4 =XP を満たす必要がある。
【0131】次に3分割の場合、P1 パルスは走査線上
の全画素を黒リセットするパルスなので V1 ≧X1002 パルスは画素をP+β%書込む又は白リセットする
パルスなので XP ≦V2 ≦XP+25又はV2 ≧X1003 パルスは画素をP%書込む又はP+β%書込むパル
スなので V3 =XP 又はXP ≦V3 ≦XP+254 パルスは画素に書込まない又はP%書込むパルスな
ので XShift ≦XQ −XP+25より V4 ≦X0 −(XQ −XP+25)又はV4 =XP を満たす必要がある。
【0132】図26はこれを満たす走査選択信号と情報
信号の一例であり、同図中 V1com=1.3X1002com=1/2(X100 +XP ) V3com=1/2(XP+100/3 +XP ) V4com=1/2[XP +{X0 −(XQ −XP+100/3 )}] −1/2(X100 −XP )≦V2seg≦1/2(X100 −XP ) −1/2(XP+100/3 −XP )≦V3seg≦1/2(XP+100/3 −XP ) −1/2[XP −{X0 −(XQ −XP+100/3 )}]≦V4seg ≦1/2[XP −{X0 −(XQ −XP+100/3 )}] 又は V1com=1.3X1002com=1/2(X100 +XP ) V3com=1/2(XP+25+XP ) V4com=1/2[XP +{X0 −(XQ −XP+25)}] −1/2(X100 −XP )≦V2seg≦1/2(X100 −XP ) −1/2(XP+25−XP )≦V3seg≦1/2(XP+25−XP ) −1/2[XP −{X0 −(XQ −XP+50)}]≦V4seg ≦1/2[XP −{X0 −(XQ −XP+50)}] である。
【0133】更に走査非選択時に副画素Bの透過率を保
持するためには X0 −XShift ≧V2seg0 −XShift ≧V3seg0 −XShift ≧V4seg を満たす必要がある。
【0134】図27は液晶表示部101の拡大図であ
る。同図(1)は副画素223が2つで1つの画素22
2を構成する場合であり、同図(2)は副画素223が
3つで1つの画素222を構成する場合である。断面は
図9に示したものと同じである。
【0135】図28は図26に示す信号波形をもとにし
た図27の素子における駆動波形を示す。同図中S1
3 は走査信号波形、I1 は情報信号波形である。同図
から明らかなように副画素の表示に必要な時間1Hは1
つの書込みパルス幅の6倍、即ち6Δtとなる。
【0136】図29は1つの副画素に連続して書込みを
行わない場合の駆動波形を示す。
【0137】画素2分割の場合、図26,28,29に
おいて ΔT=50μs V1com=24.0V V2com=15.2V V3com=13.0V V4com= 9.7V |V2seg|≦3.5V |V3seg|≦1.3V |V4seg|≦2.6V とすることで約6℃の温度変化が起きた場合でも安定に
階調が表示できる。
【0138】また、画素3分割の場合、図26,28,
29において ΔT=50μs V1com=24.0V V2com=15.2V V3com=12.7V V4com= 9.4V |V2seg|≦3.5V |V3seg|≦1.0V |V4seg|≦2.8V とすることで約7℃の温度変化が起きた場合でも安定に
階調が表示できる。
【0139】(実施例4)本発明の実施例4は、対向配
置した一対の電極基板間に強誘電性液晶を挟持してなる
表示部が複数の画素を有する液晶表示装置であって、各
画素が表示面積の異なるn個(n≧2)の副画素から構
成され、且つ各副画素の表示面積の比が1:2:4…:
n-1であることを特徴とする液晶表示装置、及び該液
晶表示装置において、パルスの極性を順次反転しながら
各副画素にそれぞれ複数回パルスを印加することにより
画素の階調表示を行なう駆動法であって、第1の安定状
態にリセットするパルス、書き込みパルス、補償パル
ス、表示に関与しないパルスを順次印加する第1の階調
表示、第1の安定状態にリセットするパルス、第2の安
定状態にリセットするパルス、書き込みパルス、補償パ
ルスを順次印加する第2の階調表示、及び第1又は第2
の安定状態にリセットするパルスを順次印加する均一表
示、を階調情報に応じて各副画素毎に切替えることを特
徴とする液晶表示装置の駆動法である。
【0140】本実施例において、上記階調情報は、駆動
時の画素の透過率を最暗状態を0%、最明状態を100
%として 100×m/(2n−1)%及び100×m/2n%(m
=0,1,2…n) を基準として選択されることが望ましい。また、2回目
以降のパルスの印加タイミングを連続させず、且つその
間隔が100μs以上であることが好ましい。
【0141】上記構成を採ることにより閾値特性のバラ
ツキを補償し良好な階調表示を実現できる。本実施例の
閾値特性のバラツキに対する補償方式を図を用いて説明
する。
【0142】電圧−透過率特性は図11と同じものであ
るとする。透過率側の座標軸は駆動時の副画素の最暗状
態を0%、最明状態を100%としてある。同図中の曲
線a,bのように共に透過率がP〜Q%までの間がほぼ
直線で近似でき、異なる電圧−透過率特性を持つ副画素
A,Bがある。同図中X0は副画素Aの閾値電圧、XP
P+β,XQは副画素AをそれぞれP,P+β,Q%書
込む電圧、X100は副画素Aの飽和電圧である。
【0143】この様な電圧−透過率特性を示す副画素
A,Bに階調信号に応じ図12の(1),(2)の波形
を印加する。P1〜P4のパルスの電圧の絶対値がV1
4である。
【0144】まず図12の(1)に示す波形を印加する
場合について説明する。
【0145】図11のaで示される電圧−透過率特性を
持つ副画素Aに図12の(1)の波形を印加する。図1
3の(A−1)に示す通りP1〜P4のパルスを印加する
とP1パルスで暗状態にリセットされ、続くP2,P3
ルスでP+β%を明状態にしたのちP%を暗状態にする
ことで明状態をβ%生じ、P4パルスによる状態の変化
はなく、最終的に透過率β%となる。また、図11のb
で示される電圧−透過率特性を持つ副画素Bに図12の
(1)の波形を印加する。図13の(B−1)に示す通
りP1〜P4のパルスを印加すると、P1パルスで暗状態
にリセットされ、続くP2,P3パルスである程度の明状
態を生じ、P4パルスによる状態の変化はなく、最終的
にP2,P3パルスで生じたある程度の明状態となる。こ
れを図13の(A−1)と比べるとβ%の明状態領域が
平行移動していることから、副画素Bでも副画素Aと同
じく透過率β%となる。
【0146】次に図12の(2)に示す波形を印加する
場合について説明する。
【0147】副画素Aに図12の(2)の波形を印加す
る。図13の(A−2)に示す通りP1〜P4のパルスを
印加すると、P1パルスで暗状態にリセットされ、P2
ルスで明状態にリセットされ、続くP3,P4パルスでP
+β%を暗状態にしたのちP%を明状態にすることで暗
状態をβ%生じ、最終的に透過率100−β%となる。
また図11のbで示される電圧−透過率特性を持つ副画
素Bに図12の(2)の波形を印加する。図13の(B
−2)に示す通りP1〜P4のパルスを印加するにつれP
1パルスで暗状態にリセットされ、P2パルスで明状態に
リセットされ続くP3,P4パルスである程度の暗状態を
生じる。これを図13の(A−2)と比べるとβ%の暗
状態領域が平行移動していることから、副画素Bでも副
画素Aと同じく透過率100−β%となる。
【0148】以上のように各副画素で閾値特性の変動に
よらず良好な階調表示を得るが、特に次の条件下では効
果的に階調表示が補償される。
【0149】閾値特性が直線近似できる部分を持つこ
と。特に直線部分の割合が大きいほど完全に補償できる
範囲が広がる。
【0150】閾値特性が経時的に変化する、或いは表
示部内の異なる副画素の間で閾値のばらつきがある場合
に座標軸上を平行移動するとほぼ一致すること。この場
合の座標軸はリニアスケールでもログスケールでもよ
い。
【0151】図12の(1)の波形のP2パルスは図
12の(2)の波形のP3パルスで図11のaで示す閾
値特性を持つ副画素を書込む時の透過率P+β%はQ≧
P+βを満たしていること。且つaに対し最も閾値特性
が変動している副画素の変動幅をXShiftとすると、XQ
−XP+β≧XShiftを満たしていること。
【0152】X100以下のパルスに対し透過率の加減
計算が成り立つこと。例えば暗状態にリセットしてある
副画素に60%の明状態になるパルスを印加したあと
に、明状態にリセットしてある副画素が30%の暗状態
領域を生じるパルスを印加すると副画素の透過率は60
−30=30%という計算でほぼ近似できること。
【0153】さての条件はXP+βが小さいほど補償範
囲が広がることを示しており、βのとりうる値は小さい
ことが望ましい。次にβのとりうる最大値を小さくする
手法について説明する。以下、「白」は明状態、「黒」
は暗状態、「全白」は画素又は副画素全体が明状態、
「全黒」は画素又は副画素全体が暗状態に均一表示され
ることを意味する。
【0154】先ず画素を分割していない場合、全白時の
透過率を100%とすると、全黒にリセットした後の白
書込み面積比x%と透過率y%の関係は y=x (0≦y≦100,0≦x≦100) であり、全白にリセットした後の黒書込み面積比x%と
透過率y%の関係は y=100−x となる。この様子を図30に示す。この時50%以下の
透過率を表示したい場合には全黒リセットして白を書込
み、50%以上の透過率を表示したい場合には全白リセ
ットして黒を書込むよう駆動手段を切換えることにす
る。すると図30に示す太線の部分を使うことになり、
書込み面積比は50%以下に抑えたまま、透過率0〜1
00%を表示することになる。図30において一本の線
分は一つの駆動手段を意味し、線分の交点は駆動手段を
切り換える点である。この手法の重要な点は異なる駆動
手段で同一の透過率が表示できる時は書込み面積比の小
さい駆動手段を選択すること、つまり図30において恒
にy軸に近い線分を利用して0≦y≦100の範囲を表
示することである。
【0155】次に画素をa:bに分割した場合(a≦
b)であるがa:b:a+b=A:B:100とすると
図31に示すよう様々な駆動手段を示す線分が引ける。
例えばl1は両副画素ともに全黒リセットの後各副画素
に対しx%づつ白書込みする手段、l2はaの副画素は
全白にしておき、bの副画素のみ全黒リセットの後x%
白書込みする手段、l3はbの副画素を全黒にしてお
き、aの副画素のみ全白リセットの後x%黒書込みをす
る手段を示している。この時y軸に近い線分を利用して
0≦y≦100の範囲を表示すると図32に太線で示す
通りになる。図32において点a〜fは線分と線分との
交点であり 線分odは y=x 線分adは y=−(A/100)x+A 線分aeは y=(B/100)x+A 線分beは y=−(B/100)x+B 線分bfは y=(A/100)x+B 線分cdは y=100−x なので交点d,e,fの座標は d≡(dx,dy)=(100A/(100+A),1
00A/(100+A)) e≡(ex,ey)=(50(100−2A)/(10
0−A),50) f≡(fx,fy)=(100A/(100+A),1
0000/(100+A)) である。
【0156】dx,ex,fxのいずれか値の大きなも
のがxのとる最大値であり、図33に示すdx=100
A/(100+A)とex=50(100−2A)/
(100−A)のグラフからわかるようにxの最大値が
最小となる点はdx=ex=fxとなる点である。この
時dx=ex=fx=25、A=100/3である。ま
たa:b:a+b=A:B:100よりB=100×2
/3である。つまり、分割比を1:2にすることが画素
を2分割した時に書込み面積比xが最も小さくて済む場
合であり、xが0〜25%まで変化すれば透過率yは0
〜100%まで表示できる。この手法で重要な駆動手段
を切換える各交点のx座標が等しくなるように画素分割
比を設定することである。
【0157】以上2つの場合からy軸に最も近い線分が
意味する駆動手段を用いること、駆動手段を切換える点
のx座標を一致させることの2点が重要であることを説
明した。ところで、y軸に最も近い線分を使うというこ
とは、見方をかえれば、同じy切片を通る線分のうち傾
きが最も急なものを使うことである。そしてこの場合傾
きが最も急なものはそのy切片を通り座標(100,
0)又は(100,100)を通るものである。そこで
図34に示す0<a<b<100を満たすa,bの2点
でxが一定となる条件を求める。
【0158】直線y=(100−a)x+aとy=−b
x+bの交点(x,y)は (x,y)=(b−a)/{100+(b−a)},1
00b/{100+(b−a)} つまりb−aが一定であるときxも一定である。a=a
i,b=ai+1と置きかえると、各副画素を任意に全白又
は全黒にリセットした状態で画素全体が取りうる透過率
iがai+1=ai+c(cは定数)と等差級数で表現で
きる時xは一定となる。但しa1=0,aj=100,i
は0≦i≦jの整数、jは正の整数である。
【0159】このようにリセット後の透過率が等比級数
になる様な画素分割としては画素を均等に分割すること
が考えられる。n個の副画素で画素を構成する場合はn
+1個のリセット状態をとることができ、a1=0,a
n+1=100,ai=100(i−1)/n、但しiは0
≦i≦n+1の整数である。このときのx≠0の交点は
n個ありその座標(xm,ym)は (xm,ym)=(1/(n+1),100m/(n+
1)) 但しmは0≦m≦nの整数である。
【0160】そしてy軸上の交点はn−1個有り、y座
標はa1とan+1を除く等比級数ai=100(i−1)
/nである。
【0161】また、通常n個の大きさの異なる副画素が
とることができるリセット状態は2n個であるが、透過
率を等比級数で表現するため分割比を1:2:4:…:
n-1とする。すると各副画素の白、黒の2状態が2進
数表示の各桁の1,0に相当していることがわかる。2
n=Nとするとa1=0,aN=100、ai=100(i
−1)/(N−1)、但しiは0≦i≦Nの整数であ
る。このときのx≠0の交点はN−1個ありその座標
(xm,ym)は (xm,ym)=(1/N,100(m+1)/N)=
(1/2n,100(m+1)/2n) 但しmは0≦m≦2n−2の整数である。
【0162】そしてy軸上の交点はN−2個あり、y座
標はa1とaNを除く等比級数ai=100(i−1)/
(N−1)である。
【0163】この様子を図35に示す。
【0164】くりかえすがの条件ではXP+βが小さい
ほど補償範囲が広がるのでβのとりうる値も小さいこと
が望ましい。本実施例において画素を不均等分割した理
由はここにある。表示面積の等しいn個の副画素で画素
を構成した場合α%を表示するためにβのとる範囲は0
≦β≦100/(n+1)で表される。しかし、表示面
積の異なるn個の副画素で画素を構成した場合にはβの
とる範囲は均等分割した場合より狭くてよい。例えば表
示面積比を1:2:4:…2n-2:2n-1とした場合には
βのとる範囲は0≦β≦100/2nである。以下に表
示面積比が1:2:4:…:2n-1であるn個の副画素
A1,A2,A3,…Anで構成される画素が任意の透
過率α%を表示する場合について説明する。
【0165】1){100/(2n−1)}×i≦α≦
(100/2n)×(i+1) (但し、i=0,1,2,…,2n−2)の場合 iを2進法表示し、1桁目を副画素A1、2桁目を副画
素A2,3桁目を副画素A3,n桁目を副画素Anに対
応させて次の条件で駆動をする。
【0166】対応する桁の値が0のときその副画素に
はβ={(2n−1)α−100i}/(2n−1−i)
とし図12の(1)の波形を印加する。
【0167】対応する桁の値が1のときその副画素に
はβ=0とし図12の(2)の波形を印加する。
【0168】すると条件より画素全体の(2n−1−
i)/(2n−1)の面積を占める副画素の透過率が
{(2n−1)α−100i}/(2n−1−i)%、条
件より画素全体のi/(2n−1)の面積を占める副
画素の透過率が100%なので画素全体の透過率は
{(2n−1−i)/(2n−1)}{(2n−1)α−
100i}/(2n−1−i)+{i/(2n−1)}×
100=α%となる。
【0169】そして条件の中でβのとる値はα={1
00/(2n−1)}iのとき最少で0、α=(100
/2n)(i+1)のとき最大で100/2nとなる。
【0170】2)(100/2n)i≦α≦{100/
(2n−1)}i(但しi=1,2,3,…2n−1)の
場合 iを2進法表示し、1桁目を副画素A1,2桁目を副画
素A2,3桁目を副画素A3、n桁目を副画素Anに対
応させて次の条件で駆動する。
【0171】対応する桁の値が0の時その副画素には
β=0として図12の(1)の波形を印加する。
【0172】対応する桁の値が1のときその副画素に
はβ=100−{(2n−1)/i}αとして図12の
(2)の波形を印加する。
【0173】すると条件より画素全体の(2n−1−
i)/(2n−1)の面積を占める副画素の透過率が0
%、条件より画素全体のi/(2n−1)の面積を占
める副画素の透過率が{(2n−1)/i}α%なので
画素全体の透過率は{(2n−1−i)/2n−1}×0
+{i/(2n−1)}×{(2n−1)/i}α=α%
となる。
【0174】そして条件の中でβのとる値は{100
/(2n−1)}iのとき最少で0、α=(100/
n)iのとき最大で100/2nとなる。
【0175】具体例として表示面積比が1:2の副画素
A1,A2で画素を構成する場合を述べる。
【0176】0≦α≦25の時 副画素A1ではβ=αとし、図12の(1)の波形 副画素A2ではβ=αとし 図12の(1)の波形 25≦α≦100/3の時 副画素A1ではβ=100−3αとし、図12の(2)
の波形 副画素A2ではβ=0とし、図12の(1)の波形 100/3≦α≦50の時 副画素A1ではβ=0とし、図12の(2)の波形 副画素A2ではβ=(3α−100)/2とし、図12
の(1)の波形 50≦α≦200/3の時 副画素A1ではβ=0とし、図12の(1)の波形 副画素A2ではβ=100−(3/2)αとし、図12
の(2)の波形 200/3≦α≦75の時 副画素A1ではβ=3α−200とし、図12の(1)
の波形 副画素A2ではβ=0とし、図12の(2)の波形 75≦α≦100の時 副画素A1ではβ=100−αとし、図12の(2)の
波形 副画素A2ではβ=100−αとし、図12の(2)の
波形 を印加する。
【0177】すると副画素A1とA2の表示面積比が
1:2であることから、画素全体での透過率は次のよう
にどの場合でもα%となる。
【0178】 0≦α≦25の時 (1/3)α;+(2/3)α=α% 25≦α≦100/3の時 (1/3)×3α+(2/3)×0=α% 100/3≦α≦50の時 (1/3)×100+(2/3)(3α−100)/2=α% 50≦α≦200/3の時 (1/3)×0+(2/3)×(3/2)α=α% 200/3≦α≦75の時 (1/3)×(3α−200)+(2/3)×100=α% 75≦α≦100の時 (1/3)α+(2/3)α=α% このときの画素の様子を図36に示す。またα=0,1
00/3,200/3,100の時、βは最小値0をと
りα=25,50,75のときβは最大値25をとる。
【0179】以上本実施例によれば各副画素では閾値特
性の変動によらず一定の階調表示ができることと、画素
を不均等に分割することにより補償できる閾値特性の変
動領域を広げられることを説明した。
【0180】次にマトリクス電極で図12の(1),
(2)の合形波形を印加する場合について説明する。前
述の通り画素を不均等にn分割した時にβのとりうる範
囲は0≦β≦100/2nである。100/2n≡Rとし
て説明を続ける。
【0181】P1パルスは走査線上の全画素を暗状態に
リセットするパルスなので V1≧X1002パルスは前述の副画素AをP+β%書込む又は明状
態にリセットするパルスなので XP≦V2≦XP+R又はV2≧X1003パルスは画素AをP%書込む又はP+β%書込むパ
ルスなので V3=XP、XP≦V3≦XP+R4パルスは副画素Aの状態を変化させない、又はP%
書込むパルスなのでXShift≦XQ−XRより V4≦X0−(XQ−XR)又はV4=XP を満たす必要がある。これらを満たす走査選択信号と情
報信号の一例は図26に示すものと同じであり、同図
中、 V1com=1.3X1002com=1/2(X100+XP) V3com=1/2(XP+R+XP) V4com=1/2[XP+{X0−(XQ−XP+R)}] −1/2(X100−XP)≦V2seg≦1/2(X100−XP) −1/2(XP+25−XP)≦V3seg≦1/2(XP+R−XP) −1/2[XP−{X0−(XQ−XP+50)}]≦V4seg ≦1/2[XP−{X0−(XQ−XP+50)}] である。
【0182】更に走査非選択時に副画素Bの透過率を保
持するためには X0−XShift≧V2seg0−XShift≧V3seg0−XShift≧V4seg を満たす必要がある。
【0183】図37は液晶表示部101の拡大図であ
る。同図(1)は副画素223が2つで1つの画素22
2を構成する場合であり、同図(2)は副画素223が
3つで1つの画素222を構成する場合である。断面は
図9に示したものと同じである。
【0184】駆動波形は図28と同じである。同図中S
1〜S3は走査信号波形、I1は情報信号波形である。同
図から明らかなように副画素の表示に必要な時間1Hは
1つの書込みパルス幅の6倍、即ち6Δtとなる。
【0185】1つの副画素に連続して書込みを行わない
場合の駆動波形は図29と同じである。
【0186】画素2分割の場合、図26,28,29に
おいて ΔT=50μs V1com=24.0V V2com=15.2V V3com=12.7V V4com= 9.4V |V2seg|≦3.5V |V3seg|≦1.0V |V4seg|≦2.8V とすることで約7℃の温度変化が起きた場合でも安定に
階調を表示できる。
【0187】また、画素3分割の場合、図26,28,
29において ΔT=50μs V1com=24.0V V2com=15.2V V3com=12.4V V4com= 9.1V |V2seg|≦3.5V |V3seg|≦0.4V |V4seg|≦3.0V とすることで約10℃の温度変化が起きた場合でも安定
に階調を表示できる。
【0188】(実験例)以下に述べるような方法で液晶
素子を形成した。
【0189】ガラス基板上にITO膜をスパッタ法によ
って約150nmの厚さに形成し(シート抵抗値で約2
0□Ω)ストライプ状にパターニングした。その上に、
クラレ社製ポリビニルアルコールPVA(R−210
5)を水溶媒に約1%溶解したものを、1000rpm
の回転数でスピンコートして、100℃で約30分プリ
ベークした後180℃で30分ポストベークして成膜し
た。PVA薄膜上を、ナイロン−6の植毛布(毛足1.
5mm)で、1000rpmの回転数でラビング処理を
行った。
【0190】このようにして形成した電極基板2枚を、
ラビング方向が上下基板で、同一方向になるようにし
て、約1.1μmの間隔で対向して貼り合わせた。次に
表2に示したフェニルベンゾエート系液晶を主成分とす
る多成分液晶FLC(A)を注入した。この液晶の閾値
特性を図38に示す。
【0191】
【化1】
【0192】
【表2】
【0193】このように作成したセルに±20vol
t,10Hzの交流電界を印加して、層構造を変化させ
る処理を行った。このセルは、等方相からSmC*相へ
の徐冷で形成される層構造としてシェブロン配向を持つ
が、電界印加によって、かすり状態のテクスチュアを発
生し、交流電界を約1min印加し続けると、画素内の
かすり状の模様が増加して、画素内のデクスチュアが均
一なものになってくる。この過程は電界により、シェブ
ロン構造がブックシェルフ構造への再配列を行う過程と
考えられるが、部分的には層構造が分布している状態が
残り易く実質的な閾値分布をもち、中間調表示が行い易
い。また、このような処理がFLCDに関して有効であ
ることは、特開昭62−133426などによって、既
に提案されている。
【0194】本例では、AC電界印加後の見かけのチル
ト角は19.5°であった(30℃)。
【0195】このようにして作製したセルを用いて図1
0に示した制御系を構成し、前述した実施例1乃至4の
方法にて階調表示を行なったところ、強誘電性液晶を用
いた液晶表示装置においてアナログ階調を実現すること
ができた。
【0196】又、温度変化、セル厚変化等の閾値変化に
対して非常に安定な階調表示を行うことができた。
【0197】以上、本発明について表示装置の例を主に
説明してきたが、同様に中間的透過率を必要とする液晶
プリンターの光バルブにも本発明は好適に用いられる。
【0198】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の駆動法に
よると以下の効果が得られる。
【0199】(1)強誘電性液晶を用いた液晶表示装置
においてアナログ階調を実現することができる。
【0200】(2)温度変化、セル厚変化等の大きな閾
値変化に対して非常に安定な階調表示を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶素子の構成を説明する為の模式図である。
【図2】液晶素子の印加電圧・透過率特性(VT特性)
を示すグラフである。
【図3】面積変調法による液晶素子の一画素の状態を説
明する為の模式図である。
【図4】液晶素子のVT特性の温度依存性を示すグラフ
である。
【図5】液晶素子のVT特性の温度依存性を示すグラフ
である。
【図6】中間調表示の際の、本発明による液晶素子の一
画素の状態を説明する為の模式図である。
【図7】本発明に用いられる液晶素子の一画素の断面構
造の一例を示す模式的断面図である。
【図8】本発明に用いられる表示用の液晶素子の電極構
造を示す模式図である。
【図9】本発明に用いられる表示用の液晶素子の断面構
造を示す模式的断面図である。
【図10】本発明による液晶素子を用いた表示装置の制
御系ブロック図である。
【図11】本発明の実施例1による液晶素子のVT特性
を示すグラフである。
【図12】実施例1による液晶素子用の駆動信号を示す
図である。
【図13】中間調表示の際の、実施例1による液晶素子
の画素の状態を説明する為の模式図である。
【図14】実施例1によるマトリクス型の液晶素子用の
駆動信号を示す図である。
【図15】実施例1によるマトリクス型の液晶素子用の
駆動信号の一例を示すタイミング図である。
【図16】実施例1によるマトリクス型の液晶素子用の
駆動信号の他の例を示すタイミング図である。
【図17】本発明の実施例2による液晶素子のVT特性
を示すグラフである。
【図18】実施例2による液晶素子用の駆動信号を示す
図である。
【図19】中間調表示の際の、実施例2による液晶素子
の画素の状態を説明する為の模式図である。
【図20】中間調表示の際の、実施例2による液晶素子
の画素の状態を説明する為の模式図である。
【図21】実施例2によるマトリクス型の液晶素子用の
駆動信号を示す図である。
【図22】実施例2によるマトリクス型の液晶素子用の
駆動信号の一例を示すタイミング図である。
【図23】実施例2によるマトリクス型の液晶素子用の
駆動信号の他の例を示すタイミング図である。
【図24】本発明の実施例3による液晶素子の表示状態
を示す模式図である。
【図25】本発明の実施例3による液晶素子の表示状態
を示す模式図である。
【図26】実施例3及び4によるマトリクス型の液晶素
子用の駆動信号を示す図である。
【図27】実施例3による液晶素子のマトリクス電極を
示す模式図である。
【図28】実施例3及び4に用いられる駆動信号のタイ
ミングチャートである。
【図29】実施例3及び4に用いられる駆動信号のタイ
ミングチャートである。
【図30】実施例3及び4による液晶素子の駆動法を説
明する為のグラフである。
【図31】実施例3及び4による液晶素子の駆動法を説
明する為のグラフである。
【図32】実施例3及び4による液晶素子の駆動法を説
明する為のグラフである。
【図33】実施例3及び4による液晶素子の駆動法を説
明する為のグラフである。
【図34】実施例3及び4による液晶素子の駆動法を説
明する為のグラフである。
【図35】実施例3及び4による液晶素子の駆動法を説
明する為のグラフである。
【図36】実施例4による液晶素子の表示状態を説明す
る為の模式図である。
【図37】実施例4による液晶素子のマトリクス電極を
示す模式図である。
【図38】本発明に用いられる液晶のVT特性を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
41 基板 42 電極 43 液晶 44 UV硬化樹脂 101 液晶表示部 102 走査信号印加回路 103 情報信号印加回路 104 走査信号制御回路 105 駆動制御回路 106 情報信号制御回路 107 グラフィックコントローラ 111 基板 112 ストライプ電極 113 絶縁膜 114 配向膜 115 シーリング部材 116 液晶 201 走査電極 202 情報電極 222 画素 223 副画素 301 アナライザ 302,308 ガラス基板 303,307 絶縁膜 304,306 配向膜 305 液晶 309 ポラライザ 310 シール部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−246027 (32)優先日 平成4年8月24日(1992.8.24) (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 平4−218022(JP,A) 特開 平5−134633(JP,A) 特開 平5−134634(JP,A) 特開 平5−323284(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/133 560

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の安定状態を呈する液晶を
    有する画素を備え、少なくとも3つの交互に極性を反転
    させた信号を印加して目的の透過率を得る液晶素子の駆
    動法であって、 所定の透過率(Tm)より低い透過率(Ts)を得る場
    合には、前記第1の安定状態にリセットするリセット信
    号を印加した後に、前記第2の安定状態に反転させる書
    き込み信号と、書き換えを行う書き換え信号と、を順次
    印加し、 前記所定の透過率(Tm)より高い透過率(Tl)を得
    る場合には、前記第2の安定状態にリセットするリセッ
    ト信号を印加した後に、前記第1の安定状態に反転させ
    る書き込み信号と、書き換えを行う書き換え信号と、を
    順次印加することを特徴とする液晶素子の駆動法。
  2. 【請求項2】 前記所定の透過率(Tm)を50%に設
    定する請求項1に記載の駆動法。
  3. 【請求項3】 前記リセット信号と前記書き込み信号と
    前記書き換え信号とを連続して印加する請求項1に記載
    の駆動法。
  4. 【請求項4】 前記リセット信号と前記書き込み信号と
    前記書き換え信号とを非連続的に印加する請求項1に記
    載の駆動法。
  5. 【請求項5】 前記各信号は間に100μs以上のタイ
    ムインターバルをあける請求項4に記載の駆動法。
  6. 【請求項6】 前記書き換え信号は交互に極性を反転さ
    せた2つ以上の信号からなる請求項1に記載の駆動法。
  7. 【請求項7】 前記画素は面積の等しい少なくとも2つ
    の副画素により構成されている請求項1に記載の駆動
    法。
  8. 【請求項8】 前記画素は互いに面積の異なる少なくと
    も2つの副画素を含む請求項1に記載の駆動法。
  9. 【請求項9】 前記液晶は強誘電性液晶である請求項1
    に記載の駆動法。
  10. 【請求項10】 前記画素は該画素内における反転閾値
    に分布がある請求項1に記載の駆動法。
  11. 【請求項11】 第1及び第2の安定状態を呈する液晶
    を有する画素を備えた液晶素子の駆動法において、 所定の透過率(Tm)より低い透過率(Ts)を得る場
    合には、第1の極性をもち前記第1の安定状態にリセッ
    トする第1の信号と、第2の極性をもち前記第2の安定
    状態に反転させる第2の信号と、第1の極性をもち前記
    第1の安定状態に反転させる第3の信号と、第2の極性
    をもち前記画素の液晶を反転させない第4の信号と、を
    順次印加し、 前記所定の透過率(Tm)より高い透過率(Tl)を得
    る場合には、第1の極性をもち前記第1の安定状態にリ
    セットする第1の信号と、第2の極性をもち前記第2の
    安定状態にリセットする第2の信号と、第1の極性をも
    ち前記第1の安定状態に反転させる第3の信号と、第2
    の極性をもち前記第2の安定状態に反転させる第4の信
    号と、を順次印加することを特徴とする液晶素子の駆動
    法。
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