JP3096736B1 - ビスチオアセタール化合物 - Google Patents

ビスチオアセタール化合物

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利紘 鎌田
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 新規化合物であるビスチオアセタール化合物
(I)、ならびにその製造方法を提供する。 【課題を解決する手段】 テトラチオールを、三沸化
ホウ素エーテル錯体の存在下で、カルボニル化合物と反
応させることにより、 下記式(I) 【化1】(式中、R、R は、水素原子、アルキル基、アリー
ル基)で示されるビスチオアセタール化合物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規化合物であるビス
チオアセタール化合物(I)、ならぴにその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ナフタレンのペリ位(1、8位)
に、ジチアペンタメテレン鎖(−CHSCHSCH−)が
環化した、ナフタレンのペリ環式チオアセタール化合物
(A)は、すでに知られている(T.Kamada他,Bull.Ch
em.Soc.Jpn.,Vol.62,3024(1989)).
【化4】 しかしながら、ナフタレン環の、更に、もう一方のペリ
位(4、5位)にもジチアペンタメチレン鎖が環化した、
ナフタレンのビスペリ環式構造を有するビスチオアセタ
ール化合物(I)は、応用面での幅広い用途が期待され
ているにもかかわらず、合成化学上の困難さから、現在
に至るまで未知化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、新規化合物であるビスチオアセタール化合物
(I)、ならびにその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく、メルカブト基によるチオアセタール化反応
について鋭意研究を重ねた結果、ナフタレンのビスペリ
置換体であるテトラチオール(II)を三沸化ホウ素エー
テル錯体の存在下にカルボニル化合物(III)と反応さ
せれば、チオアセタール化・環化反応が進行してナフタ
レンのビスペリ環式骨格が生成することを見出し、この
知見に基づき本発明をなすに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の、新規化合物の式(I)
で表されるビスチオアセタール化合物は、ナフタレン環
のペリ位に2個のジチアペンタメテレン鎖(−CHSCH
SCH−)が環化した(すなわち、ナフタレン環の1、8
位に1個のジチアペンタメチレン鎖が環化し、そして4、
5位にも1個のジチアペンタメテレン鎖が環化した)ナフ
タレンのビスペリ環状構造を有する二環式チオアセター
ル化合物である。 (I)式中、置換基R及びRは、水素原子、アルキル
基、またはアリール基をとることができる。そして化合
物(I)は、ナフタレンのビスペリ置換体であるテトラ
チオール(II)(鎌田、和佐田、日本国特許第1771811
号(平成5年);CA.1990、114:163784)に、一般式
(III)で示されるカルボニル化合物と三沸化ホウ素エ
ーテル錯体を作用させることにより製造される。まず、
原料のテトラチオールく(II)と化合物(III)を、ク
ロロホルムなどのハロゲン化炭化水素またはTHFなどの
エーテル類の有機溶媒に溶かし、次に、この溶液を三沸
化ホウ素エーテル錯体で処理する。すると、三沸化ホウ
素エーテル錯体の作用により、(II)のペリ位の2個の
メルカブトメチル置換基(−CHSH)の2個のチオール
基(一SH)とカルボニル化合物(III)のカルボニル基
(−C=0)との間でチオアセタール化・環化反応が起こ
り、硫黄原子2個を環内に含むペリー8一環式環が生成す
る。本発明によれば、このチオアセタール化・環化反応
は、テトラチオール(II)の1、8位および4、5位の2つ
のペリ位で進行し、したがって、化合物(II)の分子1
モルに対してカルポニル化合物(III)の分子2モルが反
応する。すなわち、化合物(II)の1、8位の2個のメル
カブトメチル基の2個のSH基と1個のC=0基が反応してチ
オアセタール化・環化し、1個のペリ−8−環式環が生成
する。一方、4、5位の2個のメルカブトメチル基の2個の
SH基もまた同様にして1個のC=0基と反応してチオアセ
タール化・環化し、1個のペリ−8−環式環が生成する。
その結果、ナフタレン分子の1、8位及び4、5位の各ペリ
位にジチアペンタメチレン鎖が環化したビスペリ−8−
環式系のビスチオアセタール化合物(I)が生成する。
本発明のビスチオアセタール化合物(I)の製造方法に
よれば、反応温度は、三沸化ホウ素エーテル錯体の添加
前と、添加後1ないし6時間は、−10〜5℃の温度範囲で
あり、その後は室温で反応させる。反応収率を上げるた
めには、たえず効果的に反応液を撹拌することが好まし
い。このようにして反応を行うと、反応液は始めの無色
から黄またはピンク、または褐色へと、反応の進行にと
もない変化する。反応終了後に有機溶媒を加えて生成物
を抽出し、抽出物をアルカリ洗浄すると一般式(I)で
示されるビスチオアセタール化合物を得ることができ
る。この場合、生成されるビスチオアセタール化合物
(I)としては、上記反応において、テトラチオール(I
I)と反応させるカルボニル化合物(III)の種類によっ
て、ペリリング上に置換基をもたないもの、すなわちR
、Rが共に水素原子である化合物、モノ置換体、す
なわちRまたはRの一方がアルキル基またはアリール
基である化合物、またはジ置換体、すなわちR、R
共にアルキル基、アリール基または一方がアルキル基、
他方がアリール基である化合物の3種類が得られる。ま
た本発明の反応に用いられる式(II)で表されるテトラ
チオールのナフタレン環上には、チオアセタール化反応
に影響しない不活性な任意の基を導入しておいてもよ
い。そのょうな基としては、アルキル基、アリール基、
へテロ環基、アルケニル基、アラルキル基、ヒドロキシ
ル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ニトロ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、エステル基、カルポキシ
ル基、スルホニル基、ハロゲン原子などが挙げられる。
本発明で得られたビスチオアセタール化合物(I)は、
いずれも新規化合物である。
【実施例】次に本発明を実施例により、さらに詳細に説
明する。 実施例1 テトラチオール(II)100mg、アセトン150mg(カルボニ
ル化合物(III)、R= R= CH)、三沸化ホウ
素エーテル錯体400mg、クロロホルム10mlの混合物を、0
℃で5時間、次いで室温で13時間撹拌した。反応後、生
じた濃紫色溶液を、常法に従い処理して得られた粗結晶
を、エタノール−クロロホルムの混合溶媒から再結晶
し、無色微結晶として94mg(収率75%)のビスチオアセ
タール化合物((I)、R=R=CH)を得た。 上記と同様にして、表1に示す各種RおよぴRを有し
た化合物(III)とテトラチオール(II)との反応を行
い、上記ビスチオアセタール化合物とRおよび/また
はRが異なる種々のビスチオアセタール化合物(I)を
合成した。結果を表1に示す。
【表1】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、種々
の置換基をもつビスチオアセタール化合物(I)が得ら
れる。この化合物は、本発明の製造方法により、市販の
既知物質から容易に製造することができると共に、文献
未載の新系列の化合物であり、新しい骨格の化合物の製
造原料として使用されるほか、ポリスルフイドやポリチ
オエステルのモノマー用原料として、さらに、界面活性
剤や重金属捕集剤の原料としても使用され、産業上有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−145582(JP,A) 特開 平2−255653(JP,A) 特開 平2−184688(JP,A) 特開 平2−258743(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 495/06 C07D 339/00 B01J 31/22 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 (式中、R、R は、水素原子、アルキル基、アリー
    ル基)で示されるビスチオアセタール化合物。
  2. 【請求項2】 下記式(II) 【化2】 (式中、Rl、R2 は、水素原子、アルキル基、アリール
    基である)で示されるテトラチオールを、三沸化ホウ素
    エーテル錯体の存在下で、一般式(III) 【化3】 で示されるカルボニル化合物と反応させることを特徴と
    する、請求項1記載の式(I)で表されるビススチオアセ
    タール化合物の製造方法。
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