JP3096692B2 - 細骨材 - Google Patents

細骨材

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JP3096692B2
JP3096692B2 JP3125098A JP3125098A JP3096692B2 JP 3096692 B2 JP3096692 B2 JP 3096692B2 JP 3125098 A JP3125098 A JP 3125098A JP 3125098 A JP3125098 A JP 3125098A JP 3096692 B2 JP3096692 B2 JP 3096692B2
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寛 金澤
宜典 平井
順行 坂井
昭宏 堀井
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運輸省第二港湾建設局長
株式会社 沿岸環境開発資源利用センター
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
    • C04B40/0039Premixtures of ingredients
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート又は
モルタル等に使用する細骨材に関し、詳しくは、従来廃
棄処分されていた製鋼スラグの有効活用を可能にし、且
つクラックの発生を抑えて高強度の構造物を与え得る細
骨材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】コンク
リートは、セメント、粗骨材、細骨材等からなり、該細
骨材としては、河川や砂山等から採取された自然砂を使
用するのが従来一般的であった。しかし、最近では、砂
不足のために砕石を潰して粒度調整した砕砂や、高炉ス
ラグ、非鉄金属スラグ(ニッケル、亜鉛、銅等)等も細
骨材として使用されるようになっている。製鋼スラグ
は、上記高炉スラグと同じく製鉄過程において生じるス
ラグであるが、高炉スラグは銑鉄製造工程にて発生する
のに対し、製鋼スラグは製鋼工程にて発生するものであ
り、両者の物理的特性は大きく相違する。
【0003】そして、製鋼スラグは、遊離石炭(Ca
O)と水とが反応し消石灰に変化すると体積膨脹を起こ
して崩壊し、その崩壊が継続する性質があるため、その
ままの状態ではコンクリート用の骨材等として利用する
ことは不可能である。従って、製鋼スラグの殆どが産業
廃棄物として埋め立て処分されているのが現状である。
【0004】しかし、近年における処分地確保の困難性
や処分コストの増大等により、資源の有効利用の必要性
が増大し、製鋼スラグについても有効な利用法の開発が
望まれていた。本発明は、かかる事情に基づいてなされ
た。従って、本発明の目的は、従来廃棄処分されていた
製鋼スラグの有効活用を可能にし、且つクラックの発生
を抑えて高強度の構造物を与え得る細骨材を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々検討した結果、特定の粒度及び膨張率
を有する製鋼スラグに特定の割合で石炭灰を混合するこ
とにより製鋼スラグの膨脹崩壊を抑制することができる
ことを知見した。
【0006】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
のである。即ち、請求項1に記載の発明は、製鋼スラグ
100容量部と、石炭灰14〜400容量部とからなる
コンクリート用の細骨材であって、上記製鋼スラグは、
粒度が0.15〜5mmで、JIS A 5015:1992 附属書2
に規定される鉄鋼スラグの水浸膨張試験方法に準拠して
測定した膨張率が0〜0.6%であることを特徴とする
細骨材を提供することにより、上記目的を達成したもの
である。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、製鋼スラ
グ100容量部と、高炉スラグ細骨材10〜400容量
部と、石炭灰10〜600容量部とからなるコンクリー
ト用の細骨材であって、上記製鋼スラグは、粒度が0.
15〜5mmで、JIS A 5015:1992 附属書2に規定され
る鉄鋼スラグの水浸膨張試験方法に準拠して測定した膨
張率が0〜0.6%であることを特徴とする細骨材を提
供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の細骨材について詳
細に説明する。本発明の細骨材は、製鋼スラグと石炭
灰、又は製鋼スラグと高炉スラグ細骨材と石炭灰とから
なる。
【0009】上記製鋼スラグとしては、製鋼工程で生じ
るスラグであれば特に制限なく使用することができ、転
炉スラグ及び電気炉スラグの何れでも良い。但し、転炉
スラグが好ましく用いられる。転炉スラグを用いると、
より諸特性に優れた細骨材を得ることができる。
【0010】上記製鋼スラグは、その粒度が0.15m
m〜5mmのものを用いる。製鋼スラグの粒度が0.1
5mm未満であるとシルト分が多くなりコンクリートの
練り上がりが難しくなり、逆に5mmを越えると製鋼ス
ラグの膨張崩壊が発生し問題となることから好ましくな
い。
【0011】上記製鋼スラグは、膨張率が0〜0.6%
のものを用いる。特に膨張率が0〜0.5%のものが好
ましい。上記膨張率0.6%以下であると、クラックの
発生が防止され、圧縮強度に優れたコンクリート等を得
ることができる。上記膨張率が0.5以下であると、更
に取り扱い性や構造物の強度等に優れたコンクリート等
を得ることができる。一方、上記膨張率が0.6%を越
えると、クラックの発生を十分に防止するために、更に
蒸気エージング等の処理が必要となる。ここで、上記膨
張率は、JIS A 5015:1992 属書2に規定された鉄鋼ス
ラグの水浸膨張試験方法に準拠して測定した値であり、
該膨張率が0.5%を越える製鋼スラグについては、予
め蒸気エージングを行い膨張率を0.6%以下、より好
ましくは0.5%以下に抑えて使用することが好まし
い。尚、上記蒸気エージングの方法としては、製鋼スラ
グを常圧又は加圧下において水蒸気に曝す方法がある。
【0012】上記石炭灰としては、クリンカーアッシュ
(ボトムアッシュ)、フライアッシュ及びシンダーアッ
シュの何れも使用することができ、国内外の産地の各種
のものを使用することができる。これらの中でも、フラ
イアッシュが好ましい。フライアッシュは、特にクラッ
クの発生防止効果に優れ、高強度のコンクリートを得る
ことができる。尚、石炭灰は、その一種を単独で使用し
ても良いし二種以上の石炭灰を組み合わせて使用しても
良い。また、石炭灰は、予めセメントに混合しておいて
も良い。
【0013】石炭灰は、シリカ(SiO2 )及びアルミ
ナ(Al2 3 )を主成分とするが、これらのポゾラン
物質の含有率(SiO2,Al2O3 の合計,重量百分率)が8
0%以上のものが好ましく、特に85%以上のものが特
に好ましい。ポゾラン物質の含有率が80%以上である
と、特に強度に優れたコンクリート等を得ることがで
き、また必要な強度が十分に確保される場合には、使用
するセメント量を減らすことも可能であるため、各種構
造物の施工コストを低減させ得るという観点からも好ま
しい。
【0014】石炭灰の細骨材中の配合割合は、上記高炉
スラグ細骨材を配合しない場合、製鋼スラグ100容量
部に対して、通常14〜400容量部であり、好ましく
は20〜150容量部であり、特に好ましくは25〜7
0容量部である。上記石炭灰の細骨材中の配合比が、1
4容量部未満であると石炭灰によるクラック発生防止効
果を期待し難くなり、逆に400容量部を超えると適正
なウォーカビリティを得ることが困難になる。例えば水
が少な目であるとコンクリート自体がぱさつき、少量の
水を加えただけで逆にトロトロになり、添加水量の管理
が極めて困難である。
【0015】同様に、高炉スラグ細骨材を配合する場合
における上記石炭灰の細骨材中の配合割合は、製鋼スラ
グ100容量部に対して、通常10〜600容量部であ
り、好ましくは14〜600容量部、より好ましくは3
0〜200容量部、特に好ましくは35〜84容量部で
ある。上記石炭灰の細骨材中の配合比が、10容量部未
満であると石炭灰によるクラック発生防止効果を期待し
難くなり、逆に600容量部を超えると適正なウォーカ
ビリティを得ることが困難になる。
【0016】上記高炉スラグ細骨材としては、JIS規
格品の標準的な水砕スラグ(JIS A5011-1:1977 )等を
使用することができる。高炉スラグ細骨材の細骨材中の
配合割合(容積比)は、上記製鋼スラグ100容量部に
対して、通常10〜400容量部であり、好ましくは2
8〜300容量部であり、特に好ましくは42〜234
容量部である。高炉スラグ細骨材の配合割合が、上記製
鋼スラグ100容量部に対して10〜400容量部の範
囲内であると、高炉スラグの有効活用を図りつつ構造物
に優れた圧縮強度を確保することができる。但し、港湾
海岸構造物等の重量コンクリート用材として用いる場合
には、高炉スラグ細骨材の使用量を抑制した方が、より
重量のある構造物が得られるので好ましい。尚、上記範
囲を越えるのは、相対的に製鋼スラグの使用量が減少す
るので、製鋼スラグの有効活用という観点から好ましく
ない。
【0017】本発明の細骨材は、モルタル又はコンクリ
ート用の細骨材として使用でき、いずれの場合にもその
使用方法には特に制限はなく、従来公知の各種の細骨材
と同様に使用することができる。例えば、コンクリート
用細骨材として、水、セメント及び粗骨材と混合されて
各種構造物の製造用に用いられる。この場合における混
合の順序等には特に制限はなく、ドラムミキサー、可傾
式ミキサー、強制練りミキサー等従来公知の装置を用い
て適宜の方法で混練してコンクリート組成物とすること
ができる。
【0018】上記粗骨材としては、天然の砂利や高炉ス
ラグ粗骨材等通常公知の各種の粗骨材を特に制限なく使
用することができるが、好ましくは高炉スラグを使用す
る。高炉スラグも製鋼スラグと同様に、その殆どが産業
廃棄物として処分されているものであり、該高炉スラグ
を使用することはリサイクル材の有効活用を主目的とす
る本発明の趣旨に合致する。また、高炉スラグを粗骨材
として使用すると、天然砂利を用いた場合と同等、ある
いは、それ以上の圧縮強度が得られるので好ましい。高
炉スラグ粗骨材は、そのサイズが5〜20mmのものが
好ましい。
【0019】上記粗骨材の配合割合は、高炉スラグ細骨
材非配合の上記細骨材を使用する場合には、該細骨材1
00重量部に対して、通常80〜300重量部、好まし
くは90〜210重量部である。高炉スラグ細骨材配合
の上記細骨材を使用する場合には、該細骨材100重量
部に対して、通常80〜200重量部、好ましくは90
〜170重量部である。粗骨材の配合割合が細骨材10
0重量部に対して80重量部未満、又は上記300重量
部(又は上記200重量部)を越えると、コンクリート
の練り上がりが難しくなるので好ましくない。
【0020】上記セメントとしては、土木建築分野で使
用される通常公知の各種のセメントを使用することがで
きるが、高炉スラグ及びフライアッシュで置換した高炉
スラグセメント及びフライアッシュセメントを好ましく
使用することができる。特に、高炉セメントでは置換率
30〜60%のB種、フライアッシュセメントでは置換
率10〜20%のB種のセメントを好適に使用すること
ができる。上記セメントの配合割合は、目的とする強度
に応じて適宜に決定することができる。
【0021】本発明の細骨材をコンクリート用細骨材と
して使用する際には、上記粗骨材及びセメントの他に、
必要に応じて各種の混和剤を含有させて使用しても良
い。上記混和剤としては、界面活性剤(AE剤,拡散
剤)や、珪酸白土、けいそう土、火山灰等の可溶性珪酸
を含む耐海水性剤、炭酸ソーダ、水ガラス、明ばん、塩
化石灰等の急結剤等を挙げることができる。尚、これら
の混和剤は、一種を単独で配合しても二種以上を組合せ
て配合しても良い。
【0022】
【実施例】以下、本発明の細骨材の有用性について実施
例(及び比較例)により例証する。 <配合試験> (実施例1〜12)表1及び表2に示す配合割合で、製
鋼スラグ(及び高炉スラグ細骨材)に石炭灰を混合し、
これらをコンクリート用細骨材として使用して配合試験
を行った。上記製鋼スラグは、蒸気エージングにより膨
張率を平均0.49%(0.47%〜0.51%)に抑
えた転炉スラグを、粒度5mm以下に粒度調整したもの
(表乾比重2.97)を使用し、上記高炉スラグ細骨材は、
JIS規格品の標準的な水砕スラグ(JIS A 5011, 2.5m
m, 表乾比重2.65)を使用した。上記石炭灰は、電源開
発(株)竹原火力発電所で得られたフライアッシュ(非
JIS灰,粗粉,比重2.07)を使用した。今回使用した
石炭灰は一般の石炭灰よりポゾラン物質を多く含む(含
有率約90%)。
【0023】(比較例1〜15,参考例)比較のために
石炭灰のみ(比較例3,4,12,13 )、石炭灰を配合しない
細骨材(比較例1,2,5,6,10,11,14,15 )、及び石炭灰を
少量添加した細骨材(比較例7,8,9)をコンクリート用細
骨材として使用して同様に配合試験を行った。表1及び
表2に、細骨材の組成及び細骨材中の各成分の配合割合
(容積百分率%)を示した。尚、比較例において、天然
砂は、千葉県君津産の天然砂(表乾比重2.60)を使用
し、クリンカーアッシュは、電源開発(株)竹原火力発
電所で得られたもの(比重2.57)を使用した。製鋼スラ
グ、高炉スラグ細骨材及びフライアッシュは上記実施例
におけるのと同じものを使用した。また、参考例とし
て、高炉スラグ細骨材と石炭灰とを組み合わせたもの
(それぞれ上記実施例におけるのと同じものを使用)を
コンクリート用細骨材として同様に配合試験を行った。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】実施例及び比較例における細骨材以外の各
種材料及びその配合割合は、表3及び以下に示す通りで
ある。尚、表3において、細骨材中の各成分の配合割合
は、製鋼スラグの容積を100とした場合における各成
分の相対値を示した。 1)粗骨材 5〜20mmの高炉スラグ(徐冷スラグ)粗骨材のJIS
規格品(JIS A 5011:1997 ,表乾比重2.4 )を使用し
た。 2)セメント 高炉セメントB種(JIS R 5211)及びフライアッシュセ
メントB種の2種類を使用した(いずれも第一セメント
(株)製)。尚、実施例1〜10及び比較例1〜9並びに
参考例においては、高炉セメントB種を使用し、実施例
11及び12並びに比較例10〜15においては、フライアッシ
ュセメントB種を使用した。 3)混和剤 AE減水剤(ポゾリスNo.7,(株)エヌエムビー製)を
使用した。 4)配合割合 水セメント比(W/C(%) )63.5%、細骨材率(S
/a(%) )46.8%を基準配合とした。具体的な配合
割合は、表3に示す通りである。
【0027】
【表3】
【0028】<評価> (1)フレッシュコンクリートの性状 上記配合の結果得られた各フレッシュコンクリートにつ
いて、スランプ試験(JIS A 1101に準拠)、空気量測定
(JIS A 1128に準拠)、単位体積重量〔単位容積質量
(単容),JIS A 1128に準拠〕測定、ブリージング量
(JIS A 1123に準拠)測定を行い、その結果を表4に示
した。尚、比較例3、4では、適正なウォーカビリティ
が得られず、また、この結果より比較例12及び13につい
ては試験練りが不可能と判断されたため、評価の対象か
ら除外した。
【0029】
【表4】
【0030】(2)圧縮強度 硬化したコンクリートについて圧縮強度の評価を行い、
その結果を同様に表4に示した。圧縮強度の評価は、JI
S A 1132に準拠して製造した強度試験用供試体を標準水
中養生し、材令7日(σ7 )及び28日(σ28)におけ
る各供試体について圧縮強度を測定して行った。圧縮強
度の測定は、JIS A 1108に規定される「コンクリートの
圧縮強度試験方法」に準拠して行った。普通養生におけ
る圧縮強度試験の結果は、表4に示されるように、細骨
材として製鋼スラグ単独の配合(比較例2及び11)、又
は製鋼スラグと高炉スラグ細骨材とを混合した配合(比
較例5,6,14及び15)は天然砂を細骨材に用いたコン
クリート(比較例1及び10)に比べ1〜2割程度圧縮強
度が低くなった。これに対し、石炭灰を所定の濃度で配
合したコンクリート(実施例1〜12)は、天然砂を細骨
材とした場合よりも高い圧縮強度を示した。
【0031】更に、実施例のコンクリートについては、
フライアッシュを細骨材として含有し、フライアッシュ
セメントと同様に長期的に強度が増加すると考えられた
ため、実施例のいくつかについて、材令91日における
圧縮強度を測定した。表4に、その結果を示した
(σ91)。結果は、表4に示されるように、材令91日
における圧縮強度が426〜544kgf/cm2 となり、か
なり大きな発現強度が得られた。また、実施例5,6,11,1
2 の場合を例として、材令と圧縮強度の関係を図1に示
した。実施例の場合、図1に示されるように、材令28
日から91日の間で約100〜150kgf/cm2 の伸びを
示しており、更に、長期的に圧縮強度の増加が予想され
る。
【0032】(3)崩壊試験 製鋼スラグの膨脹崩壊によるコンクリートの崩壊の有無
を調べるために、成形後のコンクリートを180℃,1
0気圧の高温高圧の蒸気中に24時間放置してオートク
レーブ崩壊試験を行った。評価は、オートクレーブ処理
後の供試体について上記と同様に圧縮強度を測定して行
った。その結果を表4に示した。尚、表4中、「測定不
能」は、供試体が所定値未満で崩壊したため、正確な値
が測定不可能であったことを示す。
【0033】オートクレーブ処理の結果、石炭灰を含有
しない細骨材(比較例2,5,6,11,14,15)、又は石炭灰を
所定量未満含有する細骨材(比較例7,8,9)をコンクリー
ト用細骨材として使用したコンクリートついては、製鋼
スラグの膨張崩壊と思われる供試体の崩壊、強度の低下
が認められた。これに対し、石炭灰を所定量含有する細
骨材(実施例)は、オートクレーブ処理後においても正
常と考えられる圧縮強度を示した。これらの結果から、
石炭灰には、製鋼スラグ細骨材を用いたコンクリートの
膨張崩壊を抑制する働きがあり、コンクリート用細骨材
として本発明の細骨材を用いれば、長期間高強度を維持
可能なコンクリートを得ることができることが分かる。
【0034】尚、このような効果が認められる理由は、
石炭灰の主成分であるシリカ(SiO)とアルミナ(A
lO)が微細粒子の状態で水とアルカリ又はアルカリ土
と反応して不溶性化合物を生成して固まり、これが高炉
スラグ粗骨材と馴染み効果的に働いているためと考えら
れる。
【0035】
【発明の効果】本発明の細骨材によれば、従来廃棄処分
されていた製鋼スラグの有効活用を図ることができ、高
強度の各種構造材を製造するために好適な細骨材を提供
することができる。
【0036】また、一部はセメント原料や舗装用ブロッ
クに加工されたり地盤改良材などに利用されているもの
の、その殆どが産業廃棄物として埋め立て等に処分され
ている石炭灰についても有効利用を図ることができる。
更に、セメントの原料や路盤材、コンクリート用細粗骨
材等に使用されているものの、多量に発生するため一部
は埋め立て等に処分されていた高炉スラグについても、
より有効な活用方法が提供され、従って、より資源の有
効活用を図ることができる。
【0037】また、本発明の細骨材は、特にコンクリー
ト用細骨材として好適に使用することができ、本発明の
細骨材を含有するコンクリート組成物を用いることによ
り、クラックが発生せず、長期間高強度を維持しうる構
造物を築造することができる。また、波による衝撃や海
水の侵食作用に強い構造物を製造することができ、本発
明の細骨材は、防波堤の上部工、根固めブロック、消波
ブロック等の港湾・海岸構造物の築造用のコンクリート
用の細骨材として特に好適である。また、本発明の細骨
材によれば、高強度且つ単位容積質量が大きいコンクリ
ートを容易に得ることができるので、本発明の細骨材
は、この観点からも、防波堤の上部工、根固めブロッ
ク、消波ブロック等の港湾・海岸構造物の築造用のコン
クリート用細骨材として適している。
【0038】また、特に高炉スラグ細骨材を配合した場
合には、自然材の細粗骨材を使用した普通のコンクリー
トよりも高い圧縮強度を得ることができるため、目標強
度を一定にした場合にはコンクリートの1m3 当たりの
セメント使用量を少なくすることも可能である。また、
本発明の細骨材によれば、ウォーカビリティの優れた品
質を確保することができ、打設中のコンクリートの分離
が少ないという効果をも奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例における材令と圧縮強度の関係
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 宜典 神奈川県横浜市中区北仲通五丁目57番地 運輸省第二港湾建設局 横浜調査設計 事務所内 (72)発明者 坂井 順行 東京都港区海岸三丁目26番1号 株式会 社 沿岸環境開発資源利用センター内 (72)発明者 堀井 昭宏 東京都港区海岸三丁目26番1号 株式会 社 沿岸環境開発資源利用センター内 (56)参考文献 特開 平4−187551(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 18/14 ZAB C04B 18/10 ZAB

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製鋼スラグ100容量部と、石炭灰14
    〜400容量部とからなるコンクリート用の細骨材であ
    って、 上記製鋼スラグは、粒度が0.15〜5mmで、JIS A
    5015:1992 附属書2に規定される鉄鋼スラグの水浸膨張
    試験方法に準拠して測定した膨張率が0〜0.6%であ
    ことを特徴とする細骨材。
  2. 【請求項2】 製鋼スラグ100容量部と、高炉スラグ
    細骨材10〜400容量部と、石炭灰10〜600容量
    部とからなるコンクリート用の細骨材であって、 上記製鋼スラグは、粒度が0.15〜5mmで、JIS A
    5015:1992 附属書2に規定される鉄鋼スラグの水浸膨張
    試験方法に準拠して測定した膨張率が0〜0.6%であ
    ことを特徴とする細骨材。
JP3125098A 1997-02-17 1998-02-13 細骨材 Expired - Lifetime JP3096692B2 (ja)

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