JP3096199B2 - 電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置

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JP3096199B2
JP3096199B2 JP05320841A JP32084193A JP3096199B2 JP 3096199 B2 JP3096199 B2 JP 3096199B2 JP 05320841 A JP05320841 A JP 05320841A JP 32084193 A JP32084193 A JP 32084193A JP 3096199 B2 JP3096199 B2 JP 3096199B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体及び該
電子写真感光体を備えた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体としては、セレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機光導電性物質が
広く用いられていた。一方、有機光導電性物質を用いた
電子写真感光体としてはポリ−N−ビニルカルバゾ−ル
に代表される光導電性ポリマ−や2,5−ビス(p−ジ
エチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−
ルのような低分子の有機光導電性物質を用いたもの、更
には、かかる有機光導電性物質と各種染料や顔料を組み
合わせたものなどが知られている。有機光導電性物質を
用いた電子写真感光体は成膜性がよく、塗工によって生
産できるため、極めて生産性が高く安価な電子写真感光
体を提供できる利点を有している。また使用する染料や
顔料などの選択により、感色性を自在にコントロ−ルで
きる等の利点を有し、これまで幅広い検討がなされてき
た。特に最近では、有機光導電性染料や顔料を含有した
電荷発生層と、光導電性ポリマ−や低分子の有機光導電
性物質を含有した電荷輸送層を積層した機能分離型感光
体の開発により、従来の有機電子写真感光体の欠点とさ
れていた感度や耐久性に著しい改善がなされてきた。
【0003】アゾ顔料は優れた光導電性を示し、しか
も、アゾ成分とカプラ−成分の組み合わせ方で様々な特
性を持った顔料が容易に得られることから、これまで数
多くのアゾ顔料が提案されている。しかしながら、従来
のジスアゾ顔料を用いた電子写真感光体は、感度や繰り
返し使用時の電位安定性のメンで必ずしも十分なものと
は言えず、実用化されているのはごく僅かな材料のみで
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は新規な
電子写真感光体を提供すること、実用的な高感度特性と
繰り返し使用における安定な電位特性を有する電子写真
感光体を提供すること、該電子写真感光体を備えた電子
写真装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
上に感光層を有する電子写真感光体において、感光層が
一般式(1)で示されるジスアゾ顔料を含有することを
特徴とする電子写真感光体から構成される。一般式
(1)
【化8】 式中、nは3〜6の整数を表わし、A1 及びA2 は同一
または異なって、一般式(2)〜(7)で示されるカプ
ラ−殘基を表わす。一般式(2)
【化9】 一般式(3)
【化10】 一般式(4)
【化11】 一般式(5)
【化12】 一般式(6)
【化13】 一般式(7)
【化14】 式中、X1 〜X4 はベンゼン環と縮合して置換基を有し
てもよい多環芳香環または複素環を形成するのに必要な
殘基を表わし、Zは酸素原子または硫黄原子を表し、R
1 〜R8 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル
基、炭素環式芳香族基または複素環式芳香族基を表わ
し、R1 とR2 、R5 とR6 は窒素原子と共に、R7
8 は炭素原子と共に環を形成してもよく、Yは置換基
を有してもよい2価の芳香族炭化水素基または窒素原子
を環内に含む2価の複素環基を表わす。
【0006】更に詳しくは、X1 〜X4 の定義における
多環芳香環または複素環を形成するのに必要な殘基の具
体例としては、ナフタレン環、アントラセン環、カルバ
ゾ−ル環、ベンズカルバゾ−ル環、ジベンゾカルバゾ−
ル環等を形成するのに必要な殘基が挙げられ、R1 〜R
8 の定義におけるアルキル基の具体例としてはメチル、
エチル、プロピル等の基、炭素環式芳香族基、複素環式
芳香族基の具体例としてはフェニル、ナフチル、アンス
リル、ベンジル、フェネチル、ピリジル、チオニル、チ
アゾイル、カルバゾイル、ベンゾイミダゾイル、ベンゾ
チアゾリル等の基が挙げられ、R1 とR2 、R5 とR6
が窒素原子と、R7 とR8 が炭素原子と共に環を形成し
てもよい基の具体例としては、フルオレノン、キサント
ン、アントラキノン、1−インダノン等の基が挙げら
れ、Yの定義における2価の芳香族炭化水素基または窒
素原子を環内に含む2価の複素環基の具体例としてはo
−フェニレン、o−ナフチレン、ペリナフチレン、1,
2−アンスリレン、3,4−ピラゾ−ルジイル、2,3
−ピリジンジイル、4,5−ピリジンジイル、6,7−
インダゾ−ルジイル、6,7−キノリンジイル等の基が
挙げられる。
【0007】また、上記基が有してもよい置換基として
はメチル、エチル、プロピル等のアルキル基、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、アセチル、ベン
ジル等のアシル基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等
のアルキルアミノ基、フェニルカルバモイル基、ニトロ
基、シアノ基、トリフルオロメチル等のハロメチル基等
が挙げられる。
【0008】一般式(2)、(5)、(6)及び(7)
において、X1 〜X4 がベンゼン環と縮合してベンズカ
ルバゾ−ル環を形成するカプラ−殘基である場合の一般
式(1)で示されるジスアゾ顔料は、その吸収域が近赤
外領域まで広がるため、半導体用レ−ザ−用の電荷発生
物質としても好適である。
【0009】表1〜8に一般式(1)で示めされるジス
アゾ顔料の代表例を掲げるが、本発明に用いるジスアゾ
顔料はこれらに限定されるものではない。
【0010】なお、表中の顔料例の記載は、一般式
(1)で示されるジスアゾ顔料の基本型において、変化
する部分のみを掲げて顔料の全体構造を記載したものと
する。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0011】一般式(1)で示されるジスアゾ顔料は、
相当するジアミンを常法によりテトラゾ化し、アルカリ
の存在下にカプラ−と水系でカップリングするか、テト
ラゾニウム塩をホウフッ化塩や塩化亜鉛複塩などに変換
した後、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド等の有機溶剤中で酢酸ソ−ダ、トリエチルアミ
ン、N−メチルモルホリン等の塩基の存在下、カプラ−
とカップリングすることによって容易に合成できる。一
般式(1)中のA1 、A2 が異なるカプラ−殘基である
ジスアゾ顔料を合成する場合は、前述のテトラゾニウム
塩1モルに対して、初めに一方のカプラ−1モルをカッ
プリングさせ、次いで、他方のカプラ−1モルをカップ
リングして合成するか、あるいは、2種類のカプラ−を
各1モルずつ混合し、テトラゾニウム塩とカップリング
して合成することができる。
【0012】合成例1(顔料例1の合成) 300mlビ−カ−に水150ml、濃塩酸20ml
(0.23モル)と下記のジアミン10.0g(0.0
32モル)
【化15】 を入れ、0℃まで冷却し、亜硝酸ソ−ダ4.6g(0.
067モル)を水10mlに溶かした液を液温を5℃に
保ちながら10分間で滴下した。15分間撹拌した後、
カ−ボンろ過し、この溶液の中へホウフッ化ソ−ダ1
0.5g(0.096モル)を水90mlに溶かした液
を撹拌下滴下し、析出したホウフッ化塩をろ取し、冷水
で洗浄した後、アセトニトリルで洗浄し、室温で減圧乾
燥した。収量14.3g、収率87%。
【0013】次に、1リットルビ−カ−にDMF500
mlを入れ、下記カプラ−12.5g(0.042モ
ル)
【化16】 を溶かし、液温を5℃に冷却した後、先に得たホウフッ
化塩10.3g(0.02モル)を溶かし、次いでトリ
エチルアミン5.1g(0.050モル)を5分間で滴
下した。2時間撹拌後、析出した顔料をろ取し、DMF
で4回、水で3回洗浄した後、凍結乾燥した。収量1
6.7g、収率89%。
【0014】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体
上に一般式(1)で示されるジスアゾ顔料を含有する感
光層を有する。感光層の形態は公知のいかなる形態であ
ってもよいが、一般式(1)で示されるジスアゾ顔料を
含有する層を電荷発生層とし、これに電荷輸送物質を含
有する電荷輸送層を積層した機能分離型の感光層が特に
好ましい。
【0015】電荷発生層は、前記のアゾ顔料を適当な溶
剤中でバインダ−樹脂と共に分散した塗布液を、導電性
支持体上に公知の方法によって塗布することによって形
成することができ、その膜厚は5μm以下、好ましくは
0.1〜1μmの薄膜層とすることが望ましい。
【0016】この際に用いられるバインダ−樹脂は、広
範な絶縁性樹脂あるいは有機光導電性ポリマ−から選択
されるが、置換または無置換のポリビニルブチラ−ル、
ポリビニルベンザ−ル、ポリアリレ−ト、ポリカ−ボネ
−ト、ポリエステル、フェノキシ樹脂、セルロ−ス樹
脂、アクリル樹脂、ポリウレタン等が好ましく、置換基
としてはフッ素、臭素等のハロゲン原子、アルキル基、
アルコキシ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、シア
ノ基等が好ましい。またバインダ−樹脂の使用量は電荷
発生層中の含有率で80重量%以下、好ましくは40重
量%以下である。
【0017】また使用する溶剤は前記の樹脂を溶解し、
後述の電荷輸送層や下引き層を溶解しないものから選択
することが好ましい。具体的には、テトラヒドリフラ
ン、1,4−ジオキサン等のエ−テル類、シクロヘキサ
ノン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメ
チルホルムアミド等のアミド類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル等のエステル類、トルエン、キシレン、モノクロルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素化合物、メタノ−ル、エタノ
−ル、2−プロパノ−ル等のアルコ−ル類、クロロホル
ム、塩化メチレン等の脂肪族炭化水素化合物等が挙げら
れる。
【0018】電荷輸送層は電荷発生層の上または下に積
層され、電界の存在下電荷発生層から電荷キャリアを受
け取り、これを輸送する機能を有している。電荷輸送層
は、電荷輸送物質を必要に応じて適当なバインダ−樹脂
と共に溶剤中に溶解し、塗布することによって形成さ
れ、その膜厚は一般的には5〜40μm、好ましくは1
5〜30μmが好ましい。
【0019】電荷輸送物質は電子輸送物質と正孔輸送物
質があり、電子輸送物質としては、例えば、例えば2,
4,7ートリニトロフルオレノン、2,4,5,7ーテ
トラニトロフルオレノン、クロラニル、テトラシアノキ
ノジメタンなどの電子吸引性物質やこれら電子吸引性物
質を高分子化したものなどが挙げられ、正孔輸送性物質
としてはピレン、アントラセンなどの多環芳香族化合
物、カルバゾール、インド−ル、イミダゾ−ル、オキサ
ゾ−ル、チアゾ−ル、オキサジアゾ−ル、ピラゾ−ル、
ピラゾリン、チアジアゾ−ル、トリアゾ−ル系化合物な
どの複素環化合物、pージエチルアミノベンズアルデヒ
ドーN,Nージフェニルヒドラゾン、N,N−ジフェニ
ルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾ−
ルなどのヒドラゾン系化合物、α−フェニル−4’−
N,N−ジフェニルアミノスチルベン、5−[4−(ジ
−p−トリルアミノ)ベンジリデン]−5H−ジベンゾ
[a,d]シクロヘプテンなどのスチリル系化合物、ベ
ンジジン系化合物、トリアリ−ルメタン系化合物、トリ
フェニルアミンあるいは、これらの化合物から成る基を
主鎖または側鎖に有するポリマ−(例えばポリ−N−ビ
ニルカルバゾ−ル、ポリビニルアントラセンなど)が挙
げられる。これらの有機電荷輸送物質の他にセレン、セ
レンーテルル、アモルファスシリコン、硫化カドミウム
などの無機材料も用いることができる。また、これらの
電荷輸送物質は1種または2種以上組合せて用いること
ができる。
【0020】電荷輸送物質が成膜性を有していないとき
には適当なバインダーを用いることができ、具体的に
は、アクリル樹脂、ポリアリレート、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリルース
チレンコポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアミド、
塩素化ゴムなどの絶縁性樹脂あるいはポリーNービニル
カルバゾール、ポリビニルアントラセンなどの有機光導
電性ポリマーなどが挙げられる。
【0021】感光層が形成される導電性支持体として
は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜
鉛、ステンレス、バナジウム、モリブデン、クロム、チ
タン、ニッケル、インジウム、金や白金などが用いられ
る。またこうした金属あるいは合金を、真空蒸着法によ
って被膜形成したプラスチック(例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフ
タレート、アクリル樹脂など)や導電性粒子(例えばカ
ーボンブラック、銀粒子など)を適当なバインダー樹脂
と共にプラスチックまたは金属基板上に被覆した支持体
あるいは導電性粒子をプラスチックや紙に含浸した支持
体などを用いることができる。
【0022】導電性支持体と感光層の中間にバリヤー機
能と接着機能をもつ下引き層を設けることもできる。下
引き層の膜厚は5μm以下、好ましくは0.1〜3μm
が適当である。下引き層はカゼイン、ポリビニルアルコ
ール、ニトロセルロース、ポリアミド(ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アルコ
キシメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン、酸化アル
ミニウムなどによって形成することができる。
【0023】本発明の別の具体例として、一般式(1)
で示されるジスアゾ顔料と電荷輸送物質を同一層に含有
させた電子写真感光体を挙げることができる。この際、
電荷輸送物質としてポリ−N−ビニルカルバゾ−ルとト
リニトロフルオレノンからなる電荷移動錯体を用いるこ
ともできる。この例の電子写真感光体は、前述のアゾ顔
料と電荷移動錯体を適当な樹脂溶液中に分散させた液を
塗布乾燥して作成することができる。
【0024】いずれの電子写真感光体においても、用い
る一般式(1)で示されるジスアゾ顔料の結晶形は非晶
質であっても結晶質であってもよく、また必要に応じて
一般式(1)で示されるジスアゾ顔料を2種類以上組み
合せたり、公知の電荷発生物質と組み合せて使用するこ
とも可能である。
【0025】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービ−ムプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、
レーザー製版、ファクシミリなどの電子写真応用分野に
も広く用いることができる。
【0026】また、本発明は前記本発明の電子写真感光
体を備えた電子写真装置から構成される。
【0027】図1に本発明のドラム型感光体を用いた一
般的な転写式電子写真装置の概略構成を示した。図にお
いて、1は像担持体としてのドラム型感光体であり軸1
aを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
該感光体1はその回転過程で帯電手段2によりその周面
に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで露光
部3にて不図示の像露光手段により光像露光L(スリッ
ト露光・レ−ザ−ビ−ム走査露光など)を受ける。これ
により感光体周面に露光像に対応した静電潜像が順次形
成されていく。その静電潜像は、次いで現像手段4でト
ナ−現像され、そのトナ−現像像が転写手段5により不
図示の給紙部から感光体1と転写手段5との間に感光体
1の回転と同期取りされて給送された転写材Pの面に順
次転写されていく。像転写を受けた転写材Pは感光体面
から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受け
て複写物(コピ−)として機外へプリントアウトされ
る。像転写後の感光体1の表面はクリ−ニング手段6に
て転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、前露光
手段7により除電処理がされて繰り返して像形成に使用
される。感光体1の均一帯電手段2としてはコロナ帯電
装置が一般に広く使用されている。また、転写装置5も
コロナ転写手段が一般に広く使用されている。電子写真
装置として、上述の感光体や現像手段、クリ−ニング手
段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニットと
して一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に
対して着脱自在に構成しても良い。例えば、感光体1と
クリ−ニング手段6とを一体化してひとつの装置ユニッ
トとし、装置本体のレ−ルなどの案内手段を用いて着脱
自在の構成にしてもよい。このとき、上記の装置ユニッ
トのほうに帯電手段および/または現像手段を伴って構
成してもよい。また、光像露光Lは、電子写真装置を複
写機やプリンタ−として使用する場合には、原稿からの
反射光や透過光を用いる、あるいは、原稿を読み取り信
号化に従って、この信号によりレ−ザ−ビ−ムの走査、
発光ダイオ−ドアレイの駆動、または液晶シャッタ−ア
レイの駆動などを行うことにより行われる。
【0028】
【実施例】
実施例1〜10 アルミ支持体上にメトキシメチル化ナイロン(数平均分
子量32000)5gとアルコ−ル可溶性共重合ナイロ
ン(数平均分子量29000)10gをメタノ−ル95
gに溶解した液をマイヤ−バ−で塗布し、乾燥後の膜厚
が1μmの下引き層を形成した。
【0029】次に、前記の顔料例1の顔料5gをシクロ
ヘキサノン95gにブチラ−ル樹脂(ブチラ−ル化度6
3モル%)2gを溶かした液に加え、サンドミルで20
時間分散した。この分散液を下引き層の上に乾燥後の膜
厚が0.20μmとなるようにマイヤ−バ−で塗布し電
荷発生層を形成した。
【0030】次いで、下記構造式を有するスチリル化合
物5g
【化19】 とポリメチルメタクリレ−ト(数平均分子量10000
0)5gをクロロベンゼン40gに溶解した液を電荷発
生層の上に乾燥後の膜厚が20μmとなるようにマイヤ
−バ−で塗布し電荷輸送層を形成して、電子写真感光体
を作成した。
【0031】顔料例1に代えて、顔料例3、5、8、
9、10、11、15、18及び19の顔料を用いた他
は、実施例1と全く同様にして実施例2〜10に対応す
る電子写真感光体を作成した。
【0032】実施例1〜10で作成した電子写真感光体
を川口電機(株)製静電複写紙試験装置(SP−42
8)を用いて−5KVのコロナ放電で負に帯電し、暗所
で1秒間保持した後、ハロゲンランプを用いて照度10
ルックスの光で露光し、帯電特性を評価した。帯電特性
としては表面電位V0 と暗所放置後の表面電位が1/2
に減衰するのに必要な露光量E1/2 を測定した。この結
果を示す。 実施例 1:顔料例 1、V0 :−695V、E1/2 :1.4ルックス・秒 実施例 2:顔料例 3、V0 :−700V、E1/2 :1.0ルックス・秒 実施例 3:顔料例 5、V0 :−705V、E1/2 :1.9ルックス・秒 実施例 4:顔料例 8、V0 :−690V、E1/2 :1.4ルックス・秒 実施例 5:顔料例 9、V0 :−685V、E1/2 :1.6ルックス・秒 実施例 6:顔料例10、V0 :−695V、E1/2 :1.1ルックス・秒 実施例 7:顔料例11、V0 :−705V、E1/2 :2.4ルックス・秒 実施例 8:顔料例15、V0 :−690V、E1/2 :2.0ルックス・秒 実施例 9:顔料例18、V0 :−695V、E1/2 :1.4ルックス・秒 実施例10:顔料例19、V0 :−700V、E1/2 :1.0ルックス・秒
【0033】比較例1及び2 実施例1で用いた顔料例1に代えて、下記構造式で示す
比較顔料例1及び2の顔料を用いた他は、実施例1と全
く同様にして比較例1及び2に対応する電子写真感光体
を作成し、実施例1と同じ方法で帯電特性を評価した。
結果を示す。 比較顔料例1(特開昭61−231052号公報)
【化18】 比較顔料例2(特開昭64−33161号公報)
【化19】 比較例1:比較顔料例1、V0 :−670V、E1/2 :3.8ルックス・秒 比較例2:比較顔料例2、V0 :−660V、E1/2 :4.0ルックス・秒
【0034】これらの結果から、本発明の電子写真感光
体はいずれも十分な帯電能と優れた感度を有しているこ
とが知られる。
【0035】実施例11〜13 実施例1で作成した電子写真感光体を−6.5KVのコ
ロナ帯電器、露光光学系、現像器、転写帯電器、除電露
光光学系及びクリ−ナ−を備えた電子写真複写機のシリ
ンダ−に貼り付けた。初期の暗部電位VD と明部電位V
L をそれぞれ−700V、−200V付近に設定し、
5,000回繰り返し使用した際の暗部電位の変動量△
D と明部電位の変動量△VL を測定した。実施例5及
び8で作成した電子写真感光体についても同様に評価し
た。結果を示す。なお、電位の変動量における負記号
は、電位の絶対値の低下を表わし、正記号は電位の絶対
値の増加を表わす。 実施例11 ΔVD :− 5V、ΔVL : 0V 実施例12 ΔVD :−10V、ΔVL : 0V 実施例13 ΔVD :− 5V、ΔVL :+5V
【0036】比較例3 比較例1で作成した電子写真感光体について、実施例1
1と同様の方法により繰り返し使用時の電位変動量を測
定した。結果を示す。 比較例3 ΔVD :−30V、ΔVL :+25V
【0037】実施例11〜13及び比較例3の結果か
ら、本発明の電子写真感光体は、繰り返し使用時の電位
変動が少ないことが知られる。
【0038】実施例14 アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのアル
ミ面上に0.5μmの膜厚を有するポリビニルアルコ−
ルの下引き層を形成した。この上に、顔料例8の顔料5
gをシクロヘキサノン95gにブチラ−ル樹脂(ブチラ
−ル化度63モル%)2gを溶かした液に加え、実施例
1と同様に調製した分散液を塗布乾燥して、膜厚0.2
0μmの電荷発生層を形成した。
【0039】次いで、下記構造式を有するのヒドラゾン
化合物5g
【化20】 とポリカ−ボネ−ト(重量平均分子量55000)5g
をテトラヒドロフラン40gに溶かした液を電荷発生層
の上に塗布乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送層を形成
し、電子写真感光体を作成した。この電子写真感光体に
ついて、実施例1と同じ方法によって帯電特性と耐久特
性を評価した。結果を示す。 V0 :−700V、E1/2 :1.6ルックス・秒 ΔVD :0V、ΔVL :+10V
【0040】実施例15 アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのアル
ミ面上に0.5μmの膜厚を有するポリビニルアルコ−
ルの下引き層を形成した。この層の上に、顔料例10の
顔料5gをテトラヒドロフラン95gにポリ−p−フル
オロビニルベンザ−ル(ベンザ−ル化度75モル%以
上)2gを溶かした液に加え、実施例1と同様に調製し
た分散液を塗布乾燥して、膜厚0.20μmの電荷発生
層を形成した。
【0041】次いで、下記構造式を有するトリアリ−ル
アミン化合物5g
【化21】 とポリカ−ボネ−ト(重量平均分子量55000)5g
をクロロベンゼン40gに溶かした液を電荷発生層の上
に塗布乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、
電子写真感光体を作成した。この電子写真感光体につい
て、実施例1と同じ方法によって帯電特性と耐久特性を
評価した。結果を示す。 V0 :−700V、E1/2 :1.0ルックス・秒 ΔVD :0V、ΔVL :+5V
【0042】実施例16 実施例15で作成した電子写真感光体における電荷発生
層と電荷輸送層を逆の順番で塗布した他は、実施例15
と同様にして電子写真感光体を作成し、実施例1と同じ
方法で帯電特性と耐久特性を評価した。ただし帯電は正
帯電とした。結果を示す。 V0 :−695V、E1/2 :2.4ルックス・秒 ΔVD :+5V、ΔVL :0V
【0043】実施例17 実施例1におけると同様にして電荷発生層まで形成し、
その上に2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン5
gとポリ−4,4’−ジオキシジフェニル−2,2−プ
ロパンカ−ボネ−ト(分子量300000)5gをテト
ラヒドロフラン50gに溶解した液をマイヤ−バ−で塗
布乾燥して、膜厚18μmの電荷輸送層を形成して電子
写真感光体を作成した。実施例1と同じ方法で帯電特性
を評価した。ただし帯電は正帯電とした。結果を示す。 V0 :+695V、E1/2 :2.3ルックス・秒
【0044】実施例18 顔料例3の顔料0.5gをシクロヘキサノン9.5gと
ペイントシェイカ−で5時間分散した。ここへ実施例1
で用いた電荷輸送物質5gとポリカ−ボネ−ト5gをテ
トラヒドロフラン40gに溶かした液を加え、更に1時
間振とうし、調製した塗布液をアルミ支持体上にマイヤ
−バ−で塗布乾燥して膜厚20μmの感光層を形成して
電子写真感光体を作成した。実施例1と同じ方法で帯電
特性を評価した。ただし帯電は正帯電とした。結果を示
す。 V0 :+690V、E1/2 :2.3ルックス・秒
【0045】実施例19 10%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸
化チタン粉体50部、レゾ−ル型フェノ−ル樹脂25
部、メチルセロソルブ20部、メタノ−ル5部及びシリ
コ−ンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアル
キレン共重合体、平均分子量3000)0.002部を
φ1mmガラスビ−ズを用いたサンドミル装置で2時間
分散して導電層用塗料を調製し、この塗料をアルミニウ
ムシリンダ−(φ80mm×360mm)上に浸漬塗布
し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚20μmの導電
層を形成した。
【0046】この導電層の上に6−66−610−12
四元素系ポリアミド共重合体5部をメタノ−ル70部と
ブタノ−ル25部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬塗布
し、乾燥して膜厚1μmの下引き層を形成した。
【0047】次に、実施例10で用いたと同じ分散液を
下引き層上に浸漬塗布し、膜厚0.3μmの電荷発生層
を形成した。
【0048】次いで、下記構造式を有するトリアリ−ル
アミン化合物10部
【化22】 とビスフェノ−ルZ型ポリカ−ボネ−ト10部をクロロ
ベンゼン60部に溶解した溶液を調製し、電荷発生層上
に浸漬塗布し、120℃で1時間乾燥し、膜厚25μm
の電荷輸送層を形成して、電子写真感光体を作成した。
【0049】この電子写真感光体をレ−ザ−ビ−ムプリ
ンタ−(商品名LBP−SX、キヤノン(株)製)に装
着して、暗部電位を−700Vとし、これに802nm
のレ−ザ−光を照射して明部電位が−150Vとなるレ
−ザ−光量を測定し、感度を比較した。更に5,000
枚連続コピ−を行った時の暗部電位と明部電位の変化量
ΔVD とΔVL を測定した。結果を示す。 感度(μJ/cm2 ):0.26、ΔVD :−5V、Δ
L :+5V
【0050】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、感光層に特
定構造のジスアゾ顔料を用いたことにより、感光層内部
における電荷キャリアの発生効率ないしは注入効率のい
ずれか一方あるいは双方が改善され、感度や繰り返し使
用時の電位安定性に優れた特性が得られるという顕著な
効果を奏する。この効果は該電子写真感光体を電子写真
装置に適用した場合も同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な転写式電子写真装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 像担持体としてのドラム型感光体(本発明の電子
写真感光体) 1a 軸 2 コロナ帯電装置 3 露光部 4 現像手段 5 転写手段 6 クリ−ニング手段 7 前露光手段 8 像定着手段 L 光像露光 P 像転写を受けた転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲国▼枝 光弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、感光層が一般式(1)で示されるジ
    スアゾ顔料を含有することを特徴とする電子写真感光
    体。一般式(1) 【化1】 式中、nは3〜6の整数を表わし、A1 及びA2 は同一
    または異なって、一般式(2)〜(7)で示されるカプ
    ラ−殘基を表わす。一般式(2) 【化2】 一般式(3) 【化3】 一般式(4) 【化4】 一般式(5) 【化5】 一般式(6) 【化6】 一般式(7) 【化7】 式中、X1 〜X4 はベンゼン環と縮合して置換基を有し
    てもよい多環芳香環または複素環を形成するのに必要な
    殘基を表わし、Zは酸素原子または硫黄原子を表し、R
    1 〜R8 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル
    基、炭素環式芳香族基または複素環式芳香族基を表わ
    し、R1 とR2 、R5 とR6 は窒素原子と共に、R7
    8 は炭素原子と共に環を形成してもよく、Yは置換基
    を有してもよい2価の芳香族炭化水素基または窒素原子
    を環内に含む2価の複素環基を表わす。
  2. 【請求項2】 一般式(1)中のA1 及びA2 が共に一
    般式(2)で示されるカプラ−殘基であるジスアゾ顔料
    を感光層に含有する請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 感光層が一般式(1)で示されるジスア
    ゾ顔料を含有する電荷発生層と、電荷輸送層の少なくと
    も2層からなる請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電子写真感光体を備えた
    電子写真装置。 【0001】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101242677B (zh) * 2007-02-05 2012-07-04 索尼株式会社 耳机设备、声音再现系统和声音再现方法

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