JP3095906B2 - アルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ剤 - Google Patents
アルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ剤Info
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Description
た新規なアルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ
剤に関するものであり、酸性域からアルカリ域の広い抄
紙pH範囲で高いサイズ効果を付与するものである。
コハク酸無水物をカチオン化デンプン溶液または水で0.
5 〜3 %程度の低濃度で乳化し、中性抄紙用サイズ剤と
して使用する方法が知られている(米国特許第3824069
号)。またカチオン化デンプン溶液の代わりにある種の
ポリマーを使用する方法も知られている(特開昭58-457
31,特開昭61-34298)。
アルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ剤は物理
的安定性が悪く、また水和反応を受けやすいため、サイ
ズ効果が低いばかりでなく、破壊されたエマルションに
より抄紙工程に汚れが発生し、操業上のトラブルの原因
となっていた。また、硫酸バンドを定着剤として用いる
酸性領域ではサイズ効果の立ち上がりが遅く、抄紙直後
のサイズ効果が著しく悪いという欠点があった。
のようなアルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ
剤の欠点を克服し、広いpH領域においても、低添加率
で抄紙直後から優れたサイズ効果を示し、また抄紙工程
に汚れが発生しない新規なアルケニルコハク酸無水物の
エマルションサイズ剤を提供するものである。
ルコハク酸無水物エマルションサイズ剤に関する上記の
問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(a)水溶
性カチオンモノマーおよび/またはそれらの塩類0.1 〜
20モル%、(b)水溶性アニオンモノマーおよび/また
はそれらの塩類0.1 〜30モル%、(c)アクリルアミド
および/またはメタアクリルアミド99.8〜50モル%、
(d)分子内に2つ以上の重合性二重結合を有する架橋
性モノマーを(a)(b)(c)のモノマーの合計に対
して0.01〜1.0 重量%を必須の構成モノマー成分として
得られる両性アクリルアミド系ポリマーで、界面活性剤
を配合したアルケニルコハク酸無水物を乳化することに
より、サイズ効果に優れるばかりでなく、物理的安定性
や耐水和反応性が改善されるため、破壊されたエマルシ
ョンによる抄紙工程汚れによるトラブルも著しく改善す
ることができることを見い出した。また、硫酸バンドを
定着剤として用いる酸性領域でもサイズ効果の立ち上が
りが速く、酸性域からアルカリ域の広い抄紙pH範囲で
使用できるという、従来のアルケニルコハク酸無水物エ
マルションサイズ剤には見られなかった卓越した性能を
発揮することを見い出し本発明を完成するに至った。本
発明のエマルションサイズ剤がなぜ優れた安定性を示す
のか定かではないが、架橋性モノマーの配合によってポ
リマーが分岐した構造をとっているため、エマルション
の界面に強固な保護コロイドを形成して、水のアルケニ
ルコハク酸無水物への付加反応を疎外するためと推察さ
れる。
は、特公昭53-28526等公知の方法により、オレフィンと
無水マレイン酸を付加反応させたものが使用できる。用
いるオレフィンとしては、炭素数16〜20の直鎖内部オレ
フィンがサイズ効果に優れている点で望ましい。分岐オ
レフィンを原料としたアルケニルコハク酸はサイズ効果
に劣るが、直鎖内部オレフィンを原料としたアルケニル
コハク酸に、本発明の効果を損なわない範囲で、一部配
合して使用することはできる。
ルアミド系ポリマーは、(a)水溶性カチオンモノマー
および/またはそれらの塩類0.1 〜20モル%、(b)水
溶性アニオンモノマーおよび/またはそれらの塩類0.1
〜30モル%、(c)アクリルアミドおよび/またはメタ
アクリルアミド99.8〜50モル%、(d)分子内に2つ以
上の重合性二重結合を有する架橋性モノマーを(a)
(b)(c)のモノマーの合計に対して0.01〜1.0 重量
%を必須の構成モノマー成分としている。 (a)成分のカチオンモノマーとしては、1級アミノ
基、2級アミノ基よりは、3級アミノ基、または4級ア
ンモニウム基を有するものが好ましく、3級アミノ基を
有するモノマーとしては、ジメチルアミノメチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド等が使用でき、4級アンモニウム基を有す
るモノマーとしては、これらを塩化メチル等で4級塩と
したものが使用できる。
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル
酸、シトラコン酸およびこれらの塩が使用できる。 (d)成分の分子内に2つ以上の重合性二重結合を有す
る架橋性モノマーとしては、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ア
ジピン酸ジビニル等ジビニルエステル類、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、N,N−ジアリル
アクリルアミド、1,3,5−トリアクリロイルヘキサ
ヒドロトリアジン、トリアリルイソシアヌレートなどが
使用できる。
チオンモノマーおよび/またはそれらの塩類0.1 〜20モ
ル%、(b)水溶性アニオンモノマーおよび/またはそ
れらの塩類0.1 〜30モル%、(c)アクリルアミドおよ
び/またはメタアクリルアミド99.8〜50モル%、(d)
分子内に2つ以上の重合性二重結合を有する架橋性モノ
マーを(a)(b)(c)のモノマ−の合計に対して0.
01〜1.0 重量%であるが、好ましくは、(a)水溶性カ
チオンモノマーおよび/またはそれらの塩類2〜15モル
%、(b)水溶性アニオンモノマーおよび/またはそれ
らの塩類1 〜20モル%、(c)アクリルアミドおよび/
またはメタアクリルアミド97〜65モル%、(d)分子内
に2つ以上の重合性二重結合を有する架橋性モノマ−を
(a)(b)(c)のモノマーの合計に対して0.03〜0.
5 重量%である。カチオンモノマーは高価であり、15モ
ル%を越えるあたりより効果の向上が頭うちとなるの
で、20モル%以上使用しても不経済である。アニオンモ
ノマーは、30モル%以上使用するとエマルションの粒子
径が荒くなりサイズ効果が低下する。また、架橋性モノ
マーは、0.03〜0.5 重量%の使用により、エマルション
の物理的安定性、耐水和反応性、およびサイズ効果に優
れ、かつ乳化操作やハンドリングに最適な粘度範囲のポ
リマーが得られる。重合方法としては、特開昭63-5059
7、特開平2-8207、特開平2-61197 、特開平2-104796、
特開平3-227483に示されているような公知の方法を用い
ることができる。
活性剤としては、一般的にアルケニルコハク酸無水物の
乳化に用いられている界面活性剤が使用できる。例え
ば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンアラルキルフェニルエーテル硫酸エステル
塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルリン酸エステルおよびその塩、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エス
テルおよびその塩、ポリオキシエチレンアラルキルフェ
ニルエーテルリン酸エステルおよびその塩等のアニオン
界面活性剤およびポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンアラルキルフェニルエーテル、ソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル等の非イオン界面活性剤が挙げられる。
やホモジナイザー、ホモミキサー、オリフィス式乳化装
置を用いる方法など従来公知のいずれの乳化方法を用い
ても良いが、実願平3-039747に記載のラインミキサ−を
用いた製紙用サイズ剤乳化装置を用いると、ポリマーの
破断が起らず、均一で安定性に優れたエマルションを得
ることができる。
は、アルケニルコハク酸無水物100 重量部に対して、前
記の両性アクリルアミド系ポリマーを固形分として10〜
300 重量部使用するのが良い。実際には、ラインミキサ
ー式乳化装置を用いる方法では、固形分0.1 〜3 %程度
に希釈した両性アクリルアミド系ポリマーと界面活性剤
を配合したアルケニルコハク酸無水物とをラインミキサ
ーを通過させることによって、エマルション化できる。
抄紙においては、従来のアルケニルコハク酸無水物エマ
ルションサイズ剤と全く同様に種箱等に添加して使用で
き、酸性抄紙においては、パルプスラリーに本発明のサ
イズ剤を添加する前または後で、硫酸バンドを添加して
pH4.0 〜7.0 に調整することによってパルプに定着さ
せることができる。
は、内添サイジングの場合は、乾燥パルプの重量に基づ
いて、パルプに対し0.01〜1.0 重量%、好ましくは0.02
〜0.5 重量%の範囲である。
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定
されるものではない。
た1リットルの4つ口セパラブルフラスコに、ジメチル
アミノプロピルアクリルアミド7.8g(3.7 モル%相
当)、アクリル酸3.6g(3.7 モル%相当)、アクリルア
ミド92.6g 、メチレンビスアクリルアミド0.1g(0.1 重
量%相当)、および蒸留水561g、を秤量し、これに燐酸
2.8gを加えてpHを4.0 に調整した。これに2メルカプ
トエタノール0.02g を加えてN2 置換し、攪拌下で70℃
まで昇温した。過硫酸アンモニウム0.5gを加えて重合反
応を開始し、同温度でさらに2時間保持した。得られた
ポリマーの25℃における粘度は8700cpsで、固形分は
16.4%であった。コロイド滴定法により、ポリマーのイ
オン基を定量したところカチオン基、アニオン基ともに
仕込み量通りに導入されていた。
アクリルアミド23.6g(12.3モル%相当)、アクリル酸1
0.8g (12.2モル%相当)、アクリルアミド65.8g 、メ
チレンビスアクリルアミド0.1g(0.1 重量%相当)、お
よび蒸留水561gに変更してポリマーを調製した。触媒量
および他の操作は参考例1と同様に行った。得られたポ
リマーの25℃における粘度は13400 cpsで、固形分は
15.9%であった。コロイド滴定法により、ポリマーのイ
オン基を定量したところカチオン基、アニオン基ともに
仕込み量通りに導入されていた。
アミドの替わりに、1,3,5−トリアクリロイルヘキ
サヒドロトリアジンを使用した。すなわち、使用した薬
品は、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド7.8g(3.
7 モル%相当)、アクリル酸3.6g(3.7 モル%相当)、
アクリルアミド92.6g 、1,3,5−トリアクリロイル
ヘキサヒドロトリアジン0.1g(0.1 重量%相当)、蒸留
水561gである。触媒量および他の操作は参考例1と同様
に行った。得られたポリマ−の25℃における粘度は1870
0 cpsで、固形分は16.0%であった。コロイド滴定法
により、ポリマーのイオン基を定量したところカチオン
基、アニオン基ともに仕込み量通りに導入されていた。
ずにポリマーを調製した。2メルカプトエタノールの使
用量を0.04g とし、反応開始剤および他の操作は参考例
1と同様に行った。得られたポリマーの25℃における粘
度は8500cpsで、固形分は16.4%であった。コロイド
滴定法により、ポリマ−のイオン基を定量したところカ
チオン基、アニオン基ともに仕込み量通りに導入されて
いた。
ずにポリマーを調製した。2メルカプトエタノールの使
用量を0.04g とし、反応開始剤および他の操作は参考例
1と同様に行った。得られたポリマーの25℃における粘
度は9600cpsで、固形分は16.7%であった。コロイド
滴定法により、ポリマ−のイオン基を定量したところカ
チオン基、アニオン基ともに仕込み量通りに導入されて
いた。
サイズ剤の調製> 実施例1 100 重量部のアルケニルコハク酸無水物(商品名:ファ
イブラン68B,王子ナショナル(株)製)にノニオン
系界面活性剤(商品名:アクティベーター,王子ナショ
ナル(株)製)を5 重量部配合した。これを、固形分と
して0.5 重量%に希釈した参考例1のポリマーとともに
ラインミキサー(商品名:スタティクミキサ−型式C−
36−12−0S,ノリタケカンパニーリミテット製)
を通過させて乳化した。0.5 重量%ポリマ−の流量は15
kg/分で、乳化剤を配合したアルケニルコハク酸無水物
の流量は157g/分とし、乳化圧力はラインミキサー入口
で5 kg/cm2 であった。エマルションサイズ剤の配合比
は、アルケニルコハク酸無水物100 重量部に対し、ポリ
マ−50重量部である。 実施例2 参考例2のポリマーを使用し、実施例1と同様にしてア
ルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ剤を調製し
た。エマルションサイズ剤の配合比は、アルケニルコハ
ク酸無水物100 重量部に対し、ポリマー50重量部であ
る。 実施例3 参考例3のポリマーを使用し、実施例1と同様にしてア
ルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ剤を調製し
た。エマルションサイズ剤の配合比は、アルケニルコハ
ク酸無水物100 重量部に対し、ポリマー50重量部であ
る。 実施例4 参考例1においてポリマーの濃度を固形分として1 重量
%とし、その他の操作は実施例1と同様にしてアルケニ
ルコハク酸無水物エマルションサイズ剤を調製した。エ
マルションサイズ剤の配合比は、アルケニルコハク酸無
水物100 重量部に対し、ポリマ−100 重量部である。 比較例1 比較参考例1のポリマーを使用し、実施例1と同様にし
てアルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ剤を調
製した。エマルションサイズ剤の配合比は、アルケニル
コハク酸無水物100 重量部に対し、ポリマー50重量部で
ある。 比較例2 比較参考例2のポリマーを使用し、実施例1と同様にし
てアルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ剤を調
製した。エマルションサイズ剤の配合比は、アルケニル
コハク酸無水物100 重量部に対し、ポリマー50重量部で
ある。 比較例3 比較参考例1においてポリマーの濃度を1 重量%とし、
その他の操作は比較例1と同様にしてアルケニルコハク
酸無水物エマルションサイズ剤を調製した。エマルショ
ンサイズ剤の配合比は、アルケニルコハク酸無水物100
重量部に対し、ポリマ−100 重量部である。 比較例4 カチオン化デンプン(商品名:Cato−15,王子ナ
ショナル(株)製)の1 重量%溶液を調製し、実施例1
と同様にしてアルケニルコハク酸無水物エマルションサ
イズ剤を調製した。エマルションサイズ剤の配合比は、
アルケニルコハク酸無水物100 重量部に対し、カチオン
化デンプン100 重量部である。
〜4および比較例1〜4のエマルション平均粒子径をリ
ーズアンドノースラップ社製マイクロトラックSPAを
用いて測定した。結果を表1に示す。
晒クラフトパルプ(LBKP)を市水により2.5 %のパ
ルプ濃度に希釈し、ビーターを用いてカナディアンフリ
ーネス460 ミリリットルまで叩解した。次いで得られた
パルプスラリーを30℃の市水で1.0 重量%スラリーと
し、攪拌下、炭酸カルシウム(商品名:タマパールTP
−121,奥多摩工業(株)製)を対パルプ20重量%添
加した。その後、カチオン化デンプン(商品名:Cat
o−F,王子ナショナル(株)製)を対パルプ0.8 重量
%添加し、続いて実施例1〜4および比較例1〜4のア
ルケニルコハク酸無水物エマルション(アルケニルコハ
ク酸無水物として対パルプ0.1 重量%)を添加し、歩留
剤(商品名:NR−11LH,ハイモ(株)製)を対パ
ルプ0.015 重量%添加して、TAPPIスタンダードマ
シンを用いて成紙坪量が60g /m 2 になるように抄紙し
た。薬品添加後のスラリ−のpHは8.3 であり、抄造水
としては、水道水(pH7.6 )を用いた。ここで得られ
た湿紙を常法どおりプレスし、回転ドライヤーで1分、
105 ℃で乾燥した。得られた成紙は温度20℃、湿度65%
RHの恒温恒湿室内で一日調湿後、JIS P 812
2に準拠し、サイズ効果をステキヒト法により測定し
た。結果を表2に示す。
晒クラフトパルプ(LBKP)を市水により2.5 %のパ
ルプ濃度に希釈し、ビーターを用いてカナディアンフリ
ーネス430 ミリリットルまで叩解した。次いで得られた
パルプスラリーを30℃の市水で2.0 重量%スラリーと
し、攪拌下、硫酸バンド(対パルプ1.0 重量%)を添加
した。硫酸バンド添加後のスラリ−pHは4.7 であっ
た。その後、pH4.5 、30℃の水で0.5 重量%に希釈
し、実施例1〜4および比較例1〜4のアルケニルコハ
ク酸無水物エマルション(アルケニルコハク酸無水物と
して対パルプ0.1 重量%)を添加し、TAPPIスタン
ダードマシンを用いて抄紙した(成紙坪量60g /m
2 )。ここに得られた湿紙を常法どおりプレスし、回
転ドライヤーで1分、105 ℃で乾燥した。得られた成紙
は乾燥直後および温度20℃、湿度65%RHの恒温恒湿室
内で一日調湿後、JIS P 8122に準拠し、サイ
ズ効果をステキヒト法により測定した。結果を表3に示
す。
発生する汚れを実願平3-109289に記載の模擬試験機を用
いて比較した。図1に汚れ試験装置を示す。1は内容積
10L の下部槽(液面面積600 cm2 )である。2は内容積
5Lの上部槽(液面面積300 cm2 )である。3はパルプス
ラリー循環ポンプ、4はスロープ、5はそれぞれの槽の
攪拌機である。スロープの角度は15度で、材質は鏡面仕
上げしたステンレス製で、長さ40cmであり、上部槽と下
部槽の液面高低差は40cmである。
較例1〜4のアルケニルコハク酸無水物エマルションの
汚れの発生試験を行った。まず、離解した0.5 %濃度の
晒しクラフトパルプ(カナディアンフリーネス=450ml
)10L を第1槽に入れて50℃に加温後、攪拌下(200
rpm)で所定の薬品、ここでは中性抄紙を想定し、カ
チオン化デンプン(商品名:Cato−F,王子ナショ
ナル(株)製)0.8 重量%、炭酸カルシウム(商品名:
タマパールTP−121,奥多摩工業(株)製)20重量
%、アルケニルコハク酸無水物エマルション0.2 重量
%、歩留剤(商品名:NR−11LH,ハイモ(株)
製)0.015 重量%をパルプ固形分に対して添加した。こ
うして得られたパルプスラリーを循環ポンプにより2L/
分の流量で上部槽へ送入し、オーバーフローしたパルプ
スラリーは、4のスロープを流して下部槽へ戻した。こ
の循環を2時間行い、下部槽に発生した泡状のスカムや
汚れを目視により比較するとともに、発生した泡状のス
カムの重量を測定した。結果を表4に示す。
るばかりではなく、硫酸バンドを定着剤として用いる酸
性領域でもサイズ効果の立ち上がりが速いため、酸性〜
中性・アルカリ性の広いpH範囲で使用することができ
る。また、エマルションは物理的安定性や耐水和反応性
に優れるため、抄紙工程に汚れが発生しにくい。
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)水溶性カチオンモノマーおよび/
またはそれらの塩類0.1 〜20モル%、(b)水溶性アニ
オンモノマーおよび/またはそれらの塩類0.1 〜30モル
%、(c)アクリルアミドおよび/またはメタアクリル
アミド99.8〜50モル%、(d)分子内に2つ以上の重合
性二重結合を有する架橋性モノマ−を(a)(b)
(c)のモノマ−の合計に対して0.01〜1.0 重量%を必
須の構成モノマー成分として得られる両性アクリルアミ
ド系ポリマーで、界面活性剤を配合したアルケニルコハ
ク酸無水物を乳化してなるアルケニルコハク酸無水物エ
マルションサイズ剤。 - 【請求項2】 請求項1において、アルケニルコハク酸
無水物100 重量部に対して請求項1記載の両性アクリル
アミド系ポリマ−を固形分として10〜300 重量部使用す
るアルケニルコハク酸無水物エマルションサイズ剤。
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-
1992
- 1992-10-02 JP JP04287053A patent/JP3095906B2/ja not_active Expired - Fee Related
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