JP2997885B2 - カチオン性ロジンエマルジョンサイズ剤の製造方法 - Google Patents
カチオン性ロジンエマルジョンサイズ剤の製造方法Info
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ジョンサイズ剤の製造方法に関するものであり、(メ
タ)アクリルアミド系ポリマー存在下に、アニオン性ロ
ジンエマルジョン及び強カチオン性エピクロルヒドリン
系樹脂を混合することにより、保存安定性に優れたカチ
オン性ロジンエマルジョンサイズ剤を提供するものであ
る。
びパルプ原料としての炭酸カルシウムを含んだ古紙や損
紙を再生使用すること等の課題を抱えており、その対策
として硫酸バン土の添加率を減らした中性領域での抄紙
を行おうとする傾向が強くなってきている。
アルカリ中和物である溶液型ロジンサイズ剤を使用した
場合、硫酸バン土の添加率を減らして抄紙pHを高くする
と、急激なサイズ効果の低下を招き、特に抄紙系に炭酸
カルシウムが混入するとその傾向が著しくなるため、そ
の対策としてさらに多量の硫酸バンドを添加しなくては
ならず、その結果紙質の低下や操業面、コスト面に問題
を残していた。また、溶液型ロジンサイズ剤よりもサイ
ズ効果に優れ、適用pH範囲のより広いアニオン性ロジン
エマルジョンサイズ剤(強化ロジンをアニオン性の乳化
分散剤を用いて水中に微細粒子として分散させたもの)
を使用した場合でも、中性pH領域でのサイズ効果の低下
や変動は避けられず、また溶液型ロジンサイズ剤に比べ
れば硫酸バン土の添加率を減らすことはできるものの、
その程度は十分でなかった。
子がサイズ発現のためにアニオン性のパルプ繊維に定着
するには、カチオン電荷を有する定着剤としての硫酸バ
ン土が必要不可欠であるということが考えられる。この
ような事情から、硫酸バン土の添加率が低く、中性に近
いpH領域でもサイズ効果を発揮するロジン系のサイズ剤
が強く求められている。
ン性ロジンエマルジョンサイズ剤が注目されている。カ
チオン性を有するロジンエマルジョンサイズ剤はパルプ
繊維に対する自己定着性をもち、サイズ効果発現に要求
される硫酸バン土量が低減可能で、中性付近のpH領域で
も優れたサイズ効果を発揮することが示されている(TA
PPI Paper maker Conference 1988 pp.181188)。
的であったアニオン性のものに比べると、工業的な製造
が難しく、また製品の静置安定性や性能的にもまだ問題
点を残しており、さらに改良が求められている。
技術はいくつかあるが、それらは大きく分けて二つの製
造方法に分類される。その一つは水に不溶のロジン系物
質をカチオン性乳化分散剤を用いてエマルジョン化する
方法であり、他の方法はアニオン性ロジンエマルジョン
にカチオン性物質を混合し、カチオン性エマルジョンに
変換する方法である。
−36703号公報、米国特許No.3966654)が挙げられ,こ
れには強化ロジンをポリアミノポリアミド−エピクロル
ヒドリン樹脂、アルキレンポリアミン−エピクロルヒド
リン樹脂、ポリ(ジアリルアミン)−エピクロルヒドリ
ン樹脂といった水溶性陽イオン型樹脂分散剤で分散する
方法が記載されており、この方法はホモジナイザー等を
用いて水に不溶な強化ロジンを直接、陽イオン型樹脂分
散剤で乳化分散させるものである。しかし、これら陽イ
オン性樹脂のロジン系物質に対する乳化分散機能が十分
でないため、特開昭53−27649号公報でも言及されてい
るように、保存安定性に問題がある。さらにはエマルジ
ョン中における陽イオン性樹脂の含有量も多くならざる
を得ず、製品のコスト高や、これを使用する抄紙系で発
泡が多いと言った問題も生じている。
び英国特許No.2159183Aが挙げられ、これには通常使用
されているアニオン性ロジンエマルジョンと正電荷を有
する有機高分子電解質(好ましくはポリジ(低級アルキ
ル)ジアリル4級アンモニウムクロリド)あるいは無機
カチオン性ポリマー(好ましくはアルミニウムポリヒド
ロキシクロライド)とをハイスピードミキサーを使用し
て混合し、“one shot"サイジング組成物として使用す
ることが記載されている。これら方法では、ロジンエマ
ルジョンとカチオン性物質を混合すると、はじめは凝集
を生じるが、さらに攪拌を行うと2,3週間は安定なもの
ができ、たとえ分離が生じても攪拌で再分散する、と記
載されているように、本質的には不均一な凝集粒子から
なる極めて不安定な分散体である。
サイズ剤は保存安定性に問題があり、その改善が望まれ
ていた。
の抄紙pHにおいても優れたサイズ効果を発揮するととも
に、工業規模で容易に製造することができるカチオン性
ロジンエマルジョンサイズ剤の製造方法を提供するもの
である。
方法について鋭意研究した結果、従来市販さているアニ
オン性ロジンエマルジョンを(メタ)アクリルアミド系
ポリマー存在下に、水溶性あるいは水分散性である強カ
チオン性エピクロルヒドリン系樹脂で混合処理すること
により、エマルジョン粒子の凝集を全く生じることなく
アニオン性粒子をカチオン性に変換でき、保存安定性が
優れたカチオン性ロジンエマルジョンが得られることを
見出し本発明をするに至った。
アミド系ポリマー (c)強カチオン性エピクロルヒドリン系樹脂を含有
し、上記(b)成分の存在下に上記(a)成分を混合分
散し、ついで上記(c)成分を混合分散し、該(a)成
分のアニオン性ロジンエマルジョンを安定なカチオン性
ロジンエマルジョンに変換するカチオン性ロジンエマル
ジョンサイズ剤の製造方法を提供するものである。
70モル%以上100モル%以下 からなるモノマーを、全モノマーに対して10モル%以下
の炭素数6〜22のアルキルメルカプタン存在下、上記
(b−3)疎水性モノマーとアルキルメルカプタンのい
ずれか又は両者の合計で0.01モル%以上を含有させて重
合させたポリマーである。また、(c)成分の強カチオ
ン性エピクロルヒドリン系樹脂がポリアミド−エピクロ
ルヒドリン樹脂、アミン−エピクロルヒドリン樹脂、ア
ルキレンポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂、ポリ
(ジアリルアミン)−エピクロルヒドリン樹脂の群から
選ばれた少なくとも1種であることも好ましい。
質を直接混合すると、一般にはエマルジョン粒子のひど
い凝集を起こし、安定なエマルジョン(分散体)として
存在できない。“one shot"サイジング組成物のごと
く,凝集したエマルジョン粒子を強力な攪拌により一時
的に分散させることは可能であるが、安定なエマルジョ
ンとは言えず、保存安定性の良いもの及び一定したサイ
ズ効果を得ることが困難である。
体をカチオン性に変換する方法はいくつか見出されてい
る。例えば、アニオン性ラテックスを過剰量の高分子電
解質溶液(ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウム
塩)に激しい攪拌下で添加する方法(米国特許第320518
7号)、アニオン性ラテックスを両性乳化剤と混合した
後カチオン性乳化剤を添加する方法(特開昭60−152537
号公報)、及びアニオン性エマルジョンにpH6.5以下で
カチオン性を有するアミン系安定剤及びアニオン性分散
剤を添加した後、該エマルジョンのpHを6.5以下に下げ
る方法(特開昭64−34434号公報)等が存在する。しか
し、本願のように(メタ)アクリルアミド系ポリマーと
強カチオン性エピクロルヒドリン系樹脂との組合わせに
よる変換方法は過去において見出されていない。
の中には、上記した水溶性陽イオン型樹脂(ポリアミノ
ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂等)を分散剤とし
たカチオン性ロジンエマルジョンサイズ剤に関するもの
(特開昭50−36703号公報)、変性ポリアクリルアミド
樹脂を含有したロジンエマルジョン剤に関するもの(特
開昭56−169898号公報)は存在するが、本発明のごとく
アニオン性ロジンエマルジョン、(メタ)アクリルアミ
ド系ポリマー及び強カチオン性樹脂を含有する安定なカ
チオン性ロジンエマルジョンサイズ剤に関する記述は見
出せない。
サイズ剤は、アニオン性界面活性剤やアニオン性高分子
分散剤を用いてロジン系物質を乳化分散させたものであ
り、一般に市販されているものが使用可能である。この
アニオン性ロジンエマルジョンサイズ剤の性能、機械的
安定性などの性質や、特に粒度分布などの粒子状態は最
終製品であるカチオン性エマルジョンの性能に影響を及
ぼすため、アニオン性エマルジョンは高分子分散剤を用
いた粒度分布の狭い、諸性能の良いものが望ましい。
メタクリルアミド系ポリマーは、モノマー成分として
(b−1)カチオン性モノマーを0〜10モル%好ましく
は0.5〜7モル%、(b−2)アニオン性モノマーを0
〜5モル%、好ましくは0〜3モル%、(b−3)疎水
性モノマーを0〜15モル%、好ましくは0〜10モル%及
び(b−4)アクリルアミド及びメタクリルアミドのい
ずれか一方又は両者の混合物を70〜100モル%、好まし
くは80〜100モル%を含み、全モノマーに対して0〜10
モル%、好ましくは0.01〜5モル%の炭素数6〜22のア
ルキルメルカプタン存在下に、上記モノマーを重合ある
いは共重合して得られるものである。但し、疎水性モノ
マーとアルキルメルカプタンのいずれか一方又は両者の
合計で0.01モル%以上は必ず含まれるものとする。
囲外である場合には、アニオン性ロジンエマルジョンと
の混合性が悪くなり、エマルジョン粒子の凝集あるいは
増粘(クリーミング)を引き起こす傾向にある。また、
該ポリマーは弱アニオン〜ノニオン〜弱カチオンの電荷
を有することが好ましく、上記モノマー組成比の範囲に
おいて(b−1)カチオン性及び(b−2)アニオン性
モノマーのいずれかあるいは両方を組合わせてこれを実
現することができる。
−又はジ−アルキル)アミノ(ヒドロキシルアルキル
(メタ)アクリレート、(モノ−又はジ−アルキル)ア
ミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジ
ン、ビニルイミダゾール、ジアリルアミン等やさらには
これらの第4級アンモニウム塩を挙げることができ、こ
れらより一種単独又は二種以上を混合して用いられる。
(b−2)アニオン性モノマーとしては、(メタ)アク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、クロトン酸等のカルボン酸基を有するモノマー、
ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホ
ン化スチレン等のスルホン酸基を有するモノマー或いは
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのリン酸エス
テル等のリン酸エステル基を有するモノマーを挙げるこ
とができ、一種単独又は二種以上を混合して用いられ
る。
タンは、上記(b)のポリマーに疎水性を付与するため
のものであり、少なくともいずれか一方あるいは両者の
合計として0.01モル%以上は必要とされる成分である。
両者を共に含有しないかあるいは両者の合計で0.01モル
%未満しか含有しないポリマーを使用した場合には得ら
れたカチオン性エマルジョンの安定性が悪く、粒子の凝
集及び増粘傾向が認められた。これら疎水性付与剤が安
定性へ寄与する理由については明らかではないが、ポリ
マー分子中あるいは末端に適当量の疎水基が存在するこ
とによりエマルジョン粒子への吸着性が強くなり、より
粒子を安定化するものと想像される。
るいはその誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、酢
酸ビニル又はプロピオン酸ビニル等のビニルエステル
類、あるいはメチルビニルエーテル等が挙げられ、これ
らのモノマーの一種あるいは二種以上を組み合わせて使
用できる。該モノマーを全モノマーに対して15モル%以
上用いると、得られるエマルジョンの安定性が悪いか、
あるいは安定にするために(メタ)アクリルアミド系ポ
リマーの量が多くなり過ぎ、結果としてサイズ性能の低
下をもたらすため好ましくない。
は、アルキル基は直鎖状又は分岐状のいずれでも良く、
アルキル基の原料は天然のものあるいはエチレンやプロ
ピレンなどの低重合パラフィンのクラッキング等人為的
に製造されたもののいずれでも良い。例えばノルマルオ
クチルメルカプタン、ターシャリードデシルメルカプタ
ン、ノルマルドデシルメルカプタン、ノルマルオクタデ
シルメルカプタン、あるいはノルマルヘキサデシルメル
カプタン等を挙げることができ、これらの一種又は二種
以上を混合して用いられる。これらの内、ノルマルオク
チルメルカプタン、ノルマルドデシルメルカプタンが好
ましい。アルキルメルカプタンを全モノマーに対して10
モル%以上用いてもエマルジョンの安定性に寄与しない
ばかりか、重合反応時にポリマーに導入されないアルキ
ルメルカプタンの量が多くなりエマルジョンの安定性や
サイズ効果にも悪影響を及ぼすことがあり、また経済的
にも好ましくない。該アルキルメルカプタンは上記した
ごとくポリマーに疎水性基を導入するためのみではな
く、連鎖移動剤としてポリマーの分子量を調節する機能
を果たしていることは勿論である。
成方法としては、従来公知の方法が適用できる。例えば
炭素数6〜22のアルキルメルカプタン存在下に上記(b
−1)〜(b−4)のモノマーをメタノール、エタノー
ルあるいはイソプロピルアルコール等の低級アルコール
中、あるいはこれら低級アルコール又は水との混合液中
においてラジカル重合触媒によって重合され、重合終了
後低級アルコールを留去することによって得られる。ラ
ジカル重合触媒としては、過硫酸アンモンニウム、過硫
酸カリウム,過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、これら
硫酸酸塩と還元剤の組合わせによるレドックス系重合触
媒、あるいは2,2′−アゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ系触媒を挙げることができる。また、必要に応じて
公知の連鎖移動剤を適宜併用しても良い。
粘度は、20重量%水溶液で10〜5000センチポイズ(但
し、ブルックフィールド粘度計による毎分60回転での25
℃における測定値)のものが好ましい。100〜1000セン
チポイズのものがさらに好ましい。この粘度が上記範囲
外の時にはアニオン性エマルジョンとの混合性や、これ
を用いて調整したカチオン性エマルジョンの安定性が劣
る傾向にある。
ジョンの固形分に対して固形分で1重量%以上必要であ
るが、得られるエマルジョンサイズ剤のサイズ効果及び
経済性の面から、2〜10重量%の範囲が好ましい。
脂は、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、アミン−
エピクロルヒドリン樹脂、アルキレンポリアミン−エピ
クロルヒドリン樹脂、ポリ(ジアリルアミン)−エピク
ロルヒドリン樹脂の中から選ばれる一種あるいは二種以
上の混合物であり、一般に使用されているものが使用可
能である。
アニオン性ロジンエマルジョンのアニオン性及び(b)
のポリマーのイオン性によるが、ロジンエマルジョンを
本質的にカチオン性に変換できる量以上であればよく、
特に限定しないが経済性の面からアニオン性ロジンエマ
ルジョンの固形分に対し固形分で3〜20重量%が好まし
い。
ニオン性のロジンエマルジョンを十分な攪拌下で添加
し、ついで(c)強カチオン性エピクロルヒドリン系樹
脂を添加する方法を用いる。
ョンサイズ剤は、従来の方法に比べ製造が容易であるば
かりでなく、アニオン性ロジンエマルジョンが(メタ)
アクリルアミド系ポリマーを介在させることにより、粒
子凝集をほとんど起こさず、効率よく強カチオン性エピ
クロルヒドリン樹脂によりカチオン化されているため、
非常に保存安定性及び機械的安定性に優れている。ま
た、酸性抄紙系はもとより、特に中性抄紙系において
も、従来のサイズ剤にはみられなかったような卓越した
サイズ効果を発揮する上に、抄紙系の泡立ちも少ないと
いう利点を具備している。
部、%は重量%を示す。
7部を徐々に加えていき、ほとんど全部のフマル酸が反
応し終わった後、さらにホルムアルデヒド処理(変性率
3%)トール油ロジンを47部加え、溶融攪拌して均質化
し、その後に反応生成物を室温に冷却する。この反応生
成物(強化ロジン)はフマル酸が7%付加されたロジン
である。
(A−3)を得た。
の代表例として、特開昭61−108795号公報の参考例8の
スチレン−メタクリル酸系共重合体ケン化物(スチレ
ン,メタクリル酸を主とする重合物で分子量約5,000、
ケン化率100%)を用い、その実施例3に準じてアニオ
ン性ロジンエマルジョン(A−1)を得た。
約150℃に加熱溶融し、激しく攪拌しながら参考例8の
スチレン−メタクリル酸共重合体ケン化物135部と20%
ポリオキシエチレン(重合度12)ドデシルフェニルエー
テル硫酸エステルアンモニウム塩7部を添加混合して油
中水型のエマルジョンとする。これに熱水を徐々に加え
て転相させ水中油型のエマルジョンとし、これにさらに
熱水を素早く添加して安定な水中油型エマルジョンとし
た後、室温まで冷却する。転送及び希釈に用いた熱水の
合計は211部であり、かくして得られたエマルジョン
(A−1)は約45%の固形物を含み、その固形物の約0.
5%が上記アニオン性界面活性剤であり、約7.5%がスチ
レン−メタクリル酸系共重合体ケン化物で、長時間にわ
たって安定なものであった。
ジンエマルジョンの代表例は以下の方法で得た。
熱溶融し、少量の水を加えた後で、約130℃に降温し
て、20%ポリオキシエチレン(重合度12)オクチルフェ
ニルエーテル硫酸エステルのアンモニウム塩50部を添加
混合し、油中水型エマルジョンとする。これを熱水を徐
々に加えて転相させ水中油型のエマルジョンとし、これ
にさらに熱水を素早く添加して安定な水中油型エマルジ
ョンとした後、室温まで冷却する。転相及び希釈に用い
た熱水の合計は220部であった。
形物を含有し、長時間安定なものであった。
ジョンの代表例は、特開昭63−288297号公報を参考にし
て以下の方法で得た。
熱溶融し、少量の水を加えた後、約130℃に降温して、
カゼイン17部、カ性カリ3.5部、テトラホウ酸ナトリウ
ム4部を含む15%のカゼイン水溶液を添加し、油中水型
エマルジョンとする。これに熱水を徐々に加えて転相さ
せ水中油型のエマルジョンとし、これにさらに熱水を素
早く添加して安定な水中油型エマルジョンとした後、室
温まで冷却する。
形物を含有し、長時間安定なものであった。
アクリルアミド系ポリマーを製造した。
えた1の4つ口フラスコにジメチルアミノエチルメタ
クリレート9.4部、アクリルアミドの50%水溶液130.8
部、アクリル酸1.4部、イオン交換水107.6部、イソプロ
ピルアルコール134.6部、n−ドデシルメルカプタン0.6
部を仕込み、20%硫酸水溶液にてpH4.0に調節した。
で昇温した。60℃にて重合開始剤として過硫酸アンモニ
ウムの5%水溶液2.3部を加え、重合を開始した。その
後、78℃まで昇温し、1.5時間78℃に保持した後、過硫
酸アンモニウムの5%水溶液0.7部を追加した。さら
に、1時間同温度に保持した後、イオ交換水200部を加
え、イソプロピルアルコールの留去を行った。
%、25℃、毎分60回転で測定したブルックフィールド粘
度(以下粘度という)410センチポイズ(cpsという)、
pH4.5のポリマー水溶液(B−1)を得た。その固形
分、粘度等を表1に示す。
ルとの水の比を粘度調整のため適宜変更した以外は上記
(B−1)のポリマーの製造方法と同様にしてそれぞれ
(B−2)〜(B−9)のポリマー水溶液を得た。その
固形分、粘度等を表1に示す。
ン性エピクロルヒドリン系樹脂を製造した。
ようにしてカチオン性アミノポリアミドエピクロルヒド
リン樹脂を得た。
中に存在する151.3部のジエチレントリアミンに219.3部
のアジピン酸を攪拌下にゆっくり加える。アミノポリア
ミドの生成が完結するまで窒素雰囲気下で170〜180℃に
加熱する。約140℃まで空冷後、攪拌しながら熱水を加
え、固形分を50%とした(1N NH4Clを用い2%に希釈し
た溶液の極限粘度は0.14であった)。該アミノポリアミ
ドの50%溶液約50部に約110.25部の水を加え、次いで14
部のエピクロルヒドリンを加えることによってアミノポ
リアミドのエピクロルヒドリン樹脂溶液(C−1)を調
製した。反応混合物をガードナー粘度でEからFに達す
る迄70℃で加熱還流した。固形分が約12.5%になるよう
に水で希釈して調整した。
昭61−2134号公報の参考例に準じて以下のような方法で
製造した。
えた500ccの4つ口フラスコに50%ジメチルアミン溶液9
0.2g、90%モノエタノールアミン20.3g及び水38.7gを入
れ、攪拌しながら120.3gのエピクロルヒドリンを2時間
かけて滴下した。この間、フラスコ内温度は40〜45℃に
保った。滴下終了後は1時間を要して75℃まで加熱し、
さらに同温度に3時間保持してから、水97.8gを加えて
反応生成物の濃度を50%に調節した。得られた反応物は
pH6.5、粘度40cpsの水溶液(C−2)であった。
代表例としてカイメン2064(ディック・ハーキュレス
(株)製)を使用した。
(メタ)アクリルアミド系ポリマーと水とを攪拌機付き
のフラスコに仕込み、ロジンエマルジョンを攪拌下で添
加し、次いでエピクロルヒドリン系樹脂を添加し、約10
分間攪拌し、カチオン化ロジンエマルジョンサイズ剤を
得た。
明らかのように全てカチオン性であり、平均粒子径から
みてほとんど凝集がみられなく、安定なカチオン性ロジ
ンエマルジョンサイズ剤であった。
10-3M KCl溶液にて0.01%に希釈し、KOHでpH7.0に調整
後、ゼータメータ(Lazer−Zee Meterペンケム社製)に
より測定し、mVで表示した。
%に希釈し、Master Sizer(マルバーン社製)にて測定
した。μmで表示した。
てサイズ剤を調製した。但し、比較例5は(メタ)アク
リルアミド系ポリマーを使用しなかった。
固しなかったが凝集物を多く含み、結果として平均粒子
径が大きく、保存安定性が劣った。
うにエマルジョンを得た。
ゼンに溶解し、上記米国特許明細書の参考例17で調製し
たアミノポリアミトエピクロルヒドリン樹脂(上記(C
−1)と同じタイプの樹脂)溶液400部(固形分50部)
及び350部の水を混合した。該混合物を約150Kg/cm2の圧
力で2回にわたって工業用ホモジナイザーを通し、その
後減圧蒸溜により全てのベンゼンを除去した。得られた
ロジンエマルジョンは約35%の固形分を有し、そのうち
の約85%が強化ロジンであり、約15%がアミノポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂であった。
ピクロルヒドリン系樹脂を加えないで30%(固形分)濃
度に希釈した。
示す。
いてサイズ効果、静置安定性及び泡立ち性の試験をし
た。試験条件は以下の通りである。
4である混合パルプ)をパルプ濃度が2.5%になる量の
硬度100ppmの希釈水で、ビーターを用いて350mlカナデ
アンスタンダードフリーネスまで叩解した。
パルプ0.5%(固型分重量比)のサイズ剤と対パルプ0.2
5%(固型分重量比)硫酸バン土を同時に添加し、NaOH
によってpHを7.0の値に調節し、その後30分間攪拌し
た。次いで所定のpHの希釈水でこのパルプスラリーを濃
度0.25%まで希釈しカチオン性ポリアクリルアミド系ポ
リマーを定着剤として対パルプ0.05%(固型分重量比)
添加し、ノーブルアンドウッド抄紙機にて抄紙した。
し、次いでドラムドライヤーで100℃で60秒乾燥した。
かくして得られた紙片を恒温恒湿(20℃−60%相対湿
度)環境で24時間調湿して試験用紙料とした(坪量65g/
m2)。サイズ度はステキヒト法で測定した。結果を表3
に示す。
ルプ0.5%のサイズ剤と対パルプ0.25%硫酸バン土とを
同時に添加する。3分間攪拌した後,pH6.5の希釈水でこ
のパルプスラリーを0.25%まで希釈し、定着剤としてカ
チオン性アクリルアミド系ポリマーを対パルプ0.05%添
加し、1分間攪拌した後、円筒型の容器に入れこのパル
プスラリーの一部ポンプで循環してこれを約1mの高さか
ら容器中に落下させ、10分後の液面に蓄積する泡の面積
を求め液面全体に対する蓄積した泡面積を百分率で表わ
した。
ンプルを入れ、1ケ月静置後、底部に沈澱した沈澱物の
高さ(mm)を測定した。
アルキルメルカプタンを使用した所定を条件下に得られ
たアクリルアミド系ポリマー及び/又はメタクリルアミ
ド系ポリマーの存在下にアニオン性を有するロジンエマ
ルジョンを混合分散し、ついで強カチオン性エピクロル
ヒドリン系樹脂を混合分散し、上記のアニオン性ロジン
エマルジョンを安定なカチオン性ロジンエマルジョンに
変換したので、従来のカチオン性ロジンエマルジョンの
製造方法に比べ、製造が容易であるばかりでなく、アニ
オン性ロジンエマルジョンが上記アクリルアミド系ポリ
マー及び/又はメタクリルアミド系ポリマーを介在させ
ることにより、粒子凝集をほとんど起こさず、効率よく
強カチオン性エピクロルヒドリン樹脂によりカチオン化
されているため、非常に保存安定性及び機械的安定性に
優れている。また、酸性抄紙系はもとより、特に中性抄
紙系においても、従来のサイズ剤にはみられなかったよ
うな卓越したサイズ効果を発揮する上に、抄紙系の泡立
ちも少ないという利点を具備している。
Claims (4)
- 【請求項1】(a)アニオン性を有するロジンエマルジ
ョン (b)アクリルアミド系ポリマー及び/又はメタクリル
アミド系ポリマー (c)強カチオン性エピクロルヒドリン系樹脂 を含有し、これらの各成分については上記(b)成分の
存在下に上記(a)成分を混合分散し、ついで上記
(c)成分を混合分散し、該(a)成分のアニオン性ロ
ジンエマルジョンを安定なカチオン性ロジンエマルジョ
ンに変換するカチオン性ロジンエマルジョンサイズ剤の
製造方法であって、上記(b)成分が (b−1)カチオン性モノマー10モル%以下 (b−2)アニオン性モノマー5モル%以下 (b−3)疎水性モノマー15モル%以下 (b−4)アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド
70モル%以上100モル%以下 からなるモノマーを、全モノマーに対して10モル%以下
の炭素数6〜22のアルキルメルカプタン存在下、上記
(b−3)疎水性モノマーと該アルキルメルカプタンの
いずれか又は両者の合計で0.01モル%以上を含有させて
重合させたポリマーであることを特徴とするカチオン性
ロジンエマルジョンサイズ剤の製造方法。 - 【請求項2】(b−1)、(b−2)、(b−3)の各
々又はいずれか2成分又は全成分のモノマーを0にした
ことを特徴とする請求項1記載のカチオン性ロジンエマ
ルジョンサイズ剤の製造方法。 - 【請求項3】アルキルメルカプタンが0であることを特
徴とする請求項1記載のカチオン性ロジンエマルジョン
サイズ剤の製造方法。 - 【請求項4】(c)成分の強カチオン性エピクロルヒド
リン系樹脂がポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ア
ミン−エピクロルヒドリン樹脂、アルキレンポリアミン
−エピクロルヒドリン樹脂、ポリ(ジアリルアミン)−
エピクロルヒドリン樹脂の群から選ばれた少なくとも1
種であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
に記載のカチオン性ロジンエマルジョンサイズ剤の製造
方法。
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---|---|---|---|
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JP1107851A JP2997885B2 (ja) | 1989-04-28 | 1989-04-28 | カチオン性ロジンエマルジョンサイズ剤の製造方法 |
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