JP3095660U - 冷却装置及び空調装置用の蒸発型凝縮放熱パイプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】水膜がパイプの外側に付着する時間を増し、熱
サイクルでの蒸発と放熱とを増し、蒸発から大量の潜熱
を吸収し、冷媒の温度を著しく低下させ、蒸発型におけ
る冷却効果を十分に引き出し、またＥＥＲ値を高くでき
る，蒸発型の冷却装置、及び空調装置用凝縮放熱パイプ
を提供する。 【解決手段】この凝縮放熱パイプ１は、蒸発型の冷却装
置または、空調装置に適用され、流線形の水滴形状の断
面を有するように設計され、一端に大きいアーチ（大き
い弓形状）１１、他端に小さいアーチ（小さい弓形状）
１２を有し、蒸発型の冷却装置または、空調装置に取り
付けられるものである。凝縮放熱パイプ１が取り付けら
れるとき、大きいアーチ１１は、送風装置の放出口に向
けて固定される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、蒸発型の冷却装置または空調装置に適用される凝縮放熱パイプに関 する。

【０００２】

【従来技術】

従来、冷媒を用いて温度を下げるすべての空調装置、または冷却装置は、その 凝縮冷媒パイプシステムに必然的に熱交換過程を含む。この空調装置、または冷 却装置では、エネルギーの消費を抑えたり、またはＥＥＲ値を高くしたりするた めに、熱交換での放熱を空冷、水冷、または蒸発の過程により処理している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、空調装置、または冷却装置に用いられる凝縮放熱パイプは、円形の断面 を有する銅製のパイプである。銅材は、主に、その冷熱（冷気や熱）伝導効率が 高いために採用されている。その円形のパイプには、予測される放熱や熱交換と いう目的を達成するために、放熱用のアルミニウム製のフィンがはめられている 。しかし、この従来の冷熱交換パイプの円形断面を冷媒が高速で通過するため、 空冷式、蒸発式、または水冷式のいずれの熱交換冷媒管を用いる場合であっても 、その管の外側に乱流が生じることがあり、その結果、蒸発の膜が（管の表面か ら）逃げたり、放熱領域が不足したり、熱交換放熱効率を高めることに失敗した りするなどの脆弱性へとつながる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記した従来の円形の冷熱交換媒体の脆弱性を考慮し、本願の考案者は、１０ 年以上もの間にわたる冷却、空調分野での経験に基づき、その冷熱交換装置の研 究を行い、本考案に達した。

【０００５】 断面が流線形の水滴形状をした凝縮放熱パイプは、空冷、かつ、水膜（水の膜 ）による蒸発型の冷却装置、及び空調装置に備えるのに適する。また、空圧がそ のパイプの壁の表面全体をその流線形に沿って通過することで、空気の速度が増 し、更には、水滴を霧状にして水膜に噴霧するという付加的な過程においても、 そのパイプを通過する冷媒の速度を減速させることができる。これにより、水膜 がパイプの外側に付着する時間を増し、熱サイクルでの蒸発と放熱とを増し、蒸 発から大量の潜熱を吸収し、冷媒の温度を著しく低下させ、蒸発型における冷却 効果を十分に引き出し、またＥＥＲ値を高くできる。

【０００６】 本考案は、蒸発型の冷却装置または空調装置に適用される凝縮放熱パイプであ って、流線形の水滴形状の断面を有するものである。これに加えて、熱交換効率 を上げるために、その一端から延長された放熱伝達用フィンを有していてもよい 。

【０００７】

【考案の実施形態】

図１は、本考案の凝縮放熱パイプを示す図である。この凝縮放熱パイプ１は、 蒸発型の冷却装置または、空調装置に適用される。凝縮放熱パイプ１は、流線形 の水滴形状の断面を有するように設計され、一端に大きいアーチ（大きい弓形状 ）１１、他端に小さいアーチ（小さい弓形状）１２を有し、蒸発型の冷却装置ま たは、空調装置に取り付けられるものである。凝縮放熱パイプ１が取り付けられ るとき、大きいアーチ１１は、送風装置の放出口に向けて固定される。

【０００８】 本考案の流線形の水滴形状の断面を有する凝縮放熱パイプ１は、特に冷却装置 や空調装置に採用されている「蒸発型凝縮放熱システム」における熱交換放熱に 適用される。

【０００９】 図５に示されるように、凝縮放熱パイプ１は、型としては、流線形の伸びた表 面を有するので、気体はそのパイプの壁面全体に沿って流れることができ、これ により、その気体の流れの速度を増すことができる。さらには、蒸発型の凝縮に おいて、水滴を霧状にして水膜に噴霧するという付加的な過程においても、熱サ イクルでの蒸発と放熱が増すと共に、蒸発型の冷却システムにおけるＥＥＲ効率 を十分に高めることが可能となる。

【００１０】 図２及び図６に示すように、実施形態においては、凝縮放熱パイプ１は、小さ いアーチ１２に延長して放熱伝達フィン１３を有することができる。これにより 、明らかに放熱用の領域が増し、尾の末端に向かう気体の流れの滑らかな通過が 可能となり、乱流を回避し、（パイプの）表面に水膜が付着している時間が増し 、よりよい放熱効率が得られる。

【００１１】 図３に示すように、凝縮放熱パイプ１の小さいアーチ１２から延長される放熱 伝達フィン１３は、選択的に複数の放熱伝達フィン１４、１５の形状を有するこ とができる。

【００１２】 図４に示すように、凝縮放熱パイプ１の小さいアーチ１２から延長される放熱 伝達フィン１３は、選択的に弓なりの放熱伝達フィン１６の形状を有することが できる。これにより、気体の流れの伝わる方向を変え、（パイプの）表面に水膜 が付着している時間が増し、液体の蒸発に対する、より明確な凝縮放熱効率が得 られる。

【００１３】

【考案の効果】

以上、説明したように、本考案は、流線形の水滴形状の断面を有する凝縮放熱 パイプ１を有する。この凝縮放熱パイプ１は、蒸発型冷媒の熱交換効率を増加さ せるための放熱伝達フィン１３や弓なりの放熱伝達フィン１６を含む。これは、 現在の技術から見て何ら問題なく、この実施形態を実用新案登録として出願する ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】蒸発型の冷却装置または空調装置に備えられた
本考案の凝縮放熱パイプの断面図である。

【図２】蒸発型の冷却装置または空調装置に適用され
る、伝達フィンの延長を有する本考案の凝縮放熱パイプ
の断面図である。

【図３】蒸発型の冷却装置または空調装置に適用され
る、１より多い伝達フィンを有する本考案の凝縮放熱パ
イプの断面図である。

【図４】蒸発型の冷却装置または空調装置に適用され
る、弓なりの伝達フィンの延長を有する本考案の凝縮放
熱パイプの断面図である。

【図５】図１の凝縮放熱パイプを介して流れる空気の断
面図である。

【図６】図２の凝縮放熱パイプを介して流れる空気の断
面図である。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 流線形の水滴形状の断面を有し、該水滴
   は一端に大きいアーチと他端に小さいアーチとを有す
   る、蒸発型の冷却装置または空調装置用の凝縮放熱パイ
   プ。
2. 【請求項２】 前記凝縮放熱パイプの前記小さいアーチ
   に放熱伝達フィンの延長を備える請求項１記載の凝縮放
   熱パイプ。
3. 【請求項３】 前記凝縮放熱パイプの前記小さいアーチ
   から延長される前記放熱伝達フィンは、選択的に複数の
   放熱伝達フィンの形状を有する請求項１記載の凝縮放熱
   パイプ。
4. 【請求項４】 前記凝縮放熱パイプの前記小さいアーチ
   から延長される前記放熱伝達フィンは、選択的に弓なり
   の放熱伝達フィンの形状を有する請求項２記載の凝縮放
   熱パイプ。