JP3095094U - 飼育装置 - Google Patents

飼育装置

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JP3095094U
JP3095094U JP2003000011U JP2003000011U JP3095094U JP 3095094 U JP3095094 U JP 3095094U JP 2003000011 U JP2003000011 U JP 2003000011U JP 2003000011 U JP2003000011 U JP 2003000011U JP 3095094 U JP3095094 U JP 3095094U
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breeding container
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武 峯川
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トキワ科学器械株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作性及び設置効率に優れ、飼育容器の陰圧
度を、容易かつ安価に均一化することが可能な飼育装置
を得る。 【解決手段】 本考案は、内部に動物飼育用の空間Sを
有する飼育容器11と、飼育容器11を、前方に引き出
し可能に収容する棚17とを備える飼育装置に関し、飼
育容器11の背面2cに、空間S内の気体を換気する換
気口12を備えるとともに、棚17の、飼育容器11を
棚17に収容した際に換気口12と対向する位置に、飼
育容器11の棚17への収容に伴い空間S内の気体を換
気口12を介して換気する換気手段13を備える。ま
た、換気手段13は、飼育容器11の棚17への収容に
伴い換気口12に連通し、換気口12との間で換気を行
う連通口13aと、連通口13aの周囲を覆い、飼育容
器11の棚17への収容に伴い換気口12の周囲に後方
から圧着し、換気口12及び連通口13aを外気から気
密的に遮断する吸盤13bとを備える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、内部に動物飼育用の空間を有する飼育容器と、この飼育容器を、前 方に引き出し可能に収容する棚とを備え、上記空間内を換気しつつ動物を飼育す るための飼育装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内部に動物飼育用の空間を有する飼育容器と、この飼育容器を、前 方に引き出し可能に収容する棚とを備え、上記空間内を換気しつつ動物を飼育す るための飼育装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】 実開平6−11456号公報(第5−9頁、図1−図3)
【0004】 また、本発明者らは、先に、特願2001−267804号において、例えば 以下の図7ないし図10に示すような飼育装置を考案した。図7は、この飼育装 置に使用される飼育容器1を示すものである。飼育容器1は、前後に延びる直方 体状をなし、かつ前面が解放された容器本体2と、容器本体2の前面を覆う扉3 とを備え、扉3は更に、枠体3aと、枠体3aにはめ込まれた透明な窓部3bと を備えている。枠体3aの一端には、扉3を容器本体2の前縁に揺動可能に取り 付けるためのヒンジ3cが設けられるとともに、枠体3aの他端には、扉3を操 作するためハンドル3dが設けられ、ハンドル3dを操作し、扉3をヒンジ3を 支点として前後に開閉させることにより、容器本体2内の空間Sが外気に対し解 放/閉鎖される。
【0005】 また、容器本体2の上面には、飼育容器1の運搬に使用される、前後一対の把 手4が設けられるとともに、容器本体2の底面からは、後述する棚(図9参照) 7から飼育容器1を外した際に飼育容器1を支持するための、前後一対の脚部2 a,2bが、下方に向けそれぞれ突出している。
【0006】 更に、容器本体2の一方の側面の前方上部側には、外気を空間S内に供給する ための給気口(給気手段)5が設けられ、給気口5にはフィルタ(プレフィルタ または中性能フィルタ)Fが取り付けられている。また、容器本体2の背面(扉 3と対向する面。飼育容器の背面)2cの上部には、空間S内の気体を排気する 排気口6が設けられている。排気口6は、空間S側に、給気口5に取り付けられ たものと同様のフィルタFが取り付けられた本体6aと、本体6aと連通し、容 器本体2の背面2cから後方に突出するノズル6bと、ノズル6bの基端部を囲 む吸盤6cとから概略構成されている。吸盤6cは、例えばシリコンゴム等の弾 性体を、図8に示すように、後方に向け暫時拡径する半球状に成形したもので、 その底面中央部に上記ノズル6bが位置するよう後方側からノズル6bに嵌合し 、ナット6dによりノズル6bに固定されている。
【0007】 飼育容器1は、例えば図9に示すような棚7に、前方に引き出し可能に収容さ れている。棚7は、その両端にそれぞれ前後に立設された支柱7aと、前後の支 柱7aを連結するステー7bと、個々の支柱7aからそれぞれ左右に延設された 前後一対のバー7c,7dとを備えている。また、これらバー7c,7d間には 、左右一対の案内枠7eが、容器本体2の左右の幅と同一間隔で、前後に掛け渡 されている。上記一対の案内枠7eは、バー7c,7dの延設方向に沿って所定 間隔で複数組設置され、また、図では1段しか示されていないが、バー7c,7 dは、支柱7aに、飼育容器1の高さ以上の所定間隔で複数段設けられている。
【0008】 更に、飼育容器1を棚7に収容した際に排気口6と対向する位置には、バー7 fが、後方に立設された支柱7a間左右に延設されている。バー7fの内部には 空間Sa(図10参照)が形成され、この空間Saは、支柱7aの内部に形成さ れた空間Sbと連通し、空間Sbは、支柱7aの上端に形成されたコネクタ8を 介して、図示しない排気ユニットに連結されている。また、バー7fの前面は、 飼育容器1を棚7に収容した際に容器本体2の背面2cと対向する平面7gとさ れ、平面7gの、飼育容器1を棚7に収容した際に排気口6のノズル6bと対向 する位置には、ノズル6bの先端部より大径の開口7hが形成されている。そし て、飼育容器1と棚7、並びに上記排気ユニットから、飼育装置が概略構成され ている。なお、排気ユニットとしては、例えばプレフィルタとHEPAフィルタ と排気ファンとを備えた排気フィルタ装置等が使用可能である。
【0009】 飼育容器1は、容器本体2を、扉3を前方に向け、上記一対の案内枠7e間に 設置した後、前方に位置するバー7cと脚部2a,2bとの干渉を避けつつ、案 内枠7eに沿って棚7内に押し込むことにより、例えば図9に一点鎖線で示すよ うに、棚7に収容される。それに伴い、図10に示すように、ノズル6bの先端 部が開口7hに前方から挿入されるとともに、ノズルを囲む吸盤6cが、平面7 gに前方から圧着し、ノズル6b及び開口7gと外気とを気密的に遮断する。ま た、飼育容器1の棚7への収容に伴い、平面7gに圧着した吸盤6cが前後に弾 性変形し、この弾性変形により、棚7に収容された飼育容器1が前方に付勢され る。その結果、飼育容器1が若干前方に移動し、前方に位置する脚部2aの前面 が、前方に位置するバー7cの背面(図10に符号7c(B)で示す面)に弾性 的に当接し、飼育容器1が、棚7の所定の位置に位置決めされる。すなわち、前 方に位置する脚部2aは、飼育容器1を棚7の所定位置に保持する保持手段とし て作用する。
【0010】 飼育装置を用いた動物の飼育に際しては、図10に示す状態で排気ユニットを 作動させ、空間S内の気体を、開口7hに挿入された排気口6のノズル6bから 、空間Sa,Sb、及びコネクタ8を経て吸引、排気する。その結果、外気が、 給気口5に設けられたフィルタFにより浄化されつつ、給気口5を介して空間S 内に供給され、空間S内に、給気口5から排気口6に至る、前方から後方に向か う浄化された気流が形成され、この気流により空間S内が換気される。従って、 この状態で空間S内にて動物を飼育することにより、清浄な環境下における動物 の飼育が可能となる。また、飼育容器1の棚7への収容に伴い、ノズル6bが自 動的に開口7hに挿入され、空間S内の気体を排気口6を介して吸引可能となる ため、操作性の点でも優れている。
【0011】 棚7から飼育容器1を外す場合には、図10に示す状態で、排気ユニットを作 動させたまま、バー7cと脚部2a,2bとの干渉を避けつつ、飼育容器1を、 案内枠7eに沿って棚7から前方に引き出せばよい。この場合、空間Sは給気口 5及び排気口6を介して外気と連通されるが、給気口5及び排気口6にはそれぞ れフィルタFが設けられているため、棚7から飼育容器1を外しても、空間S内 の清浄な環境が損なわれることはない。すなわち、この飼育容器1によれば、空 間S内の清浄な環境を維持したまま、飼育容器1内の動物を、飼育容器1ごと運 搬することができる。
【0012】 更に、給気口5が容器本体2の前部に設けられ、排気口6が容器本体2の背面 2cに設けられているため、空間S内の換気中、空間S内には、前方から後方に 向かう気流が形成される。その結果、換気中に扉3を開けた場合でも、空間S内 の空気が扉3を介して前方に流出し、飼育装置が設置された室内に排出されるこ とはない。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記飼育装置の場合、飼育容器1の棚7への収容に際しては、前方 に位置するバー7cと脚部2a,2bとの干渉を避けるため、飼育容器1は、斜 め上方から棚7内に押し込まれる。その結果、ノズル6bもまた、斜め上方から 開口7hに挿入されることになるので、挿入時におけるノズル6bの先端との干 渉を避けるため、開口7hの口径を、大きめに設定する必要がある。しかしなが ら、開口7hの口径を大きめに設定すると、複数の飼育容器1を棚7から外した 際に、排気口6が連結されていない開口7hから空間Sa内に直接流入する外気 により空間Sa内の吸気バランスが狂い、棚7に収容された飼育容器1における 空間Sの陰圧度が低下するという問題が生じる。そこで、このような問題を避け るため、排気口6が連結されていない開口7hを専用の栓またはフィルタユニッ トで塞ぐという煩雑な操作が必要となっている。また、専用の栓またはフィルタ ユニットを用意する必要があるため、コスト的にも不利となる。更に、ノズル6 bの先端と開口7hとの干渉を避けつつノズル6bを開口7hに挿入するための ノズル6bの挿入角度が、飼育容器1に対する排気口6の高さにより異なるので 、同一の飼育容器1に複数の排気口6を上下に設けることが不可能となる場合が ある。
【0014】 一方、棚7から外した飼育容器1では、容器本体2の背面2cから排気口6の ノズル6b及び吸盤6cが突出しているため、これらの突出物が飼育容器1の運 搬の邪魔となる。また、飼育容器1を棚7以外の場所に置いたりオートクレーブ 内に収容する際に、上記突出物の存在により飼育容器1の設置に要する面積が相 対的に増加し、所定の面積に対する飼育容器1の設置個数が減少するという問題 もある。
【0015】 本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、操作性及び設置効率に優れ、しか も、飼育容器を棚に収容した際における飼育装置内の陰圧度を、容易かつ安価に 均一化することが可能な飼育装置を得ることを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本考案は、内部に動物飼育用の空間を有する飼育容器と、この飼育容器を、前 方に引き出し可能に収容する棚とを備える飼育装置であって、上記飼育容器の背 面に、上記空間内の気体を換気する換気口を備えるとともに、上記棚の、上記飼 育容器を上記棚に収容した際に上記換気口と対向する位置に、上記飼育容器の上 記棚への収容に伴い上記空間内の気体を上記換気口を介して換気する換気手段を 備えている。また、換気手段は、上記飼育容器の上記棚への収容に伴い上記換気 口に連通し、上記換気口との間で換気を行う連通口と、この連通口の周囲を覆い 、上記飼育容器の上記棚への収容に伴い上記換気口の周囲に後方から圧着して、 上記換気口及び上記連通口を外気から気密的に遮断する吸盤とを備えている。
【0017】 ここで、上記飼育容器が、上記棚の前端部に後方から当接して上記飼育容器を 上記棚の所定位置に保持する保持手段を備えてもよい。この場合には、上記飼育 容器の上記棚への収容に伴い、上記換気口の周囲に圧着した上記吸盤が前後に弾 性変形し、この弾性変形により、上記棚に収容された上記飼育容器が前方に付勢 される結果、上記保持手段による上記棚への上記飼育容器の保持が行われる。
【0018】 また、上記換気手段は、例えば、上記棚に収容された上記飼育容器内の空気を 上記換気口を介して吸引する。この場合、上記飼育容器の前端部に、外気を上記 空間内に供給する給気手段を備えてもよい。
【0019】
【考案の実施の形態】
以下、図面に基づき、本考案の実施形態について説明する。なお、以下の記載 中、上記図7ないし図10に示した従来の飼育装置と同様の構成を有する部材に ついては、図7ないし図10と同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0020】 本考案に係る飼育容器の一実施形態を図1及び図2に示す。この飼育容器11 では、容器本体2の背面2aの、飼育容器11を後述する棚17に収容した際に バー7fと対向する位置に、空間S内の気体を排気する排気口(換気口)12が 設けられている。排気口12には、フィルタ(プレフィルタまたは中性能フィル タ)Fが取り付けられ、フィルタFの一方の端面は、背面2aから後方に若干突 出するとともに、その周囲は、フィルタFに後方から環装されたリング状のカバ ー12aにより覆われている。また、カバー12aの背面は、飼育容器11を棚 17に収容した際にバー7fの前面と対向する平面12bとなっている。更に、 飼育容器11を棚17に収容した際に、後述する吸引機構13の吸盤13bが気 密的に密着するよう、平面12bの内径rは、平面12bとの非当接時におけ る吸盤13bの外径より小径とされ、平面12bの外径rは、平面12bとの 当接時における吸盤13bの外径より大径とされている。
【0021】 飼育容器11は、例えば図3に示すような棚17に、前方に引き出し可能に収 容されている。図3において、バー7fの、飼育容器11を棚17に収容した際 に排気口12と対向する位置には、吸引機構(換気手段)13が設けられている 。吸引機構13は、バー7fの前面を、飼育容器11を棚17に収容した際に排 気口12を略同軸をなすよう前後に貫通するパイプ(連通口)13aと、パイプ 13aの先端部を囲む吸盤13bとから概略構成されている。吸盤13bは、例 えばシリコンゴム等の弾性体を、図4に示すように、前方に向け暫時拡径する半 球状に成形したもので、その底面中央部に上記パイプ13aが位置するよう、パ イプ13aに支持されている。また、パイプ13aの後端は、空間Saと連通し 、空間Sa、空間Sb、及びコネクタ8を介して、図示しない排気ユニットに連 結されている。
【0022】 そして、上記飼育容器11と棚17、並びに上記排気ユニットから、本考案の 飼育装置が概略構成されている。
【0023】 飼育容器11は、扉3を前方に向け、容器本体2を、一対の案内枠7e間に設 置した後、前方に位置するバー7cと脚部2a,2bとの干渉をさけつつ、案内 枠7eに沿って棚17内に押し込むことにより、例えば図3に一点鎖線で示すよ うに、棚17に収容される。それに伴い、図4に示すように、吸盤13bが平面 12bに後方から圧着し、排気口12及びパイプ13aと外気とを気密的に遮断 する。
【0024】 更に、飼育容器11の棚17への収容に伴い、平面12bに圧着した吸盤13 bが前後に弾性変形し、この弾性変形により、棚17に収容された飼育容器11 が前方に付勢される。その結果、飼育容器11が前方に移動し、前方に位置する 脚部2aの前面が、前方に位置するバー7cの背面7c(B)に弾性的に当接し 、飼育容器11が、棚17の所定の位置に位置決めされるとともに、この位置に 保持される。
【0025】 飼育装置を用いた動物の飼育に際しては、図4に示す状態で排気ユニットを作 動させ、空間S内の気体を、パイプ13aから、空間Sa,Sb、及びコネクタ 8を経て吸引、排気する。その結果、外気が、給気口5に設けられたフィルタF により浄化されつつ、給気口5を介して空間S内に供給され、空間S内に、給気 口5から排気口12に至る、前方から後方に向かう浄化された気流が形成され、 この気流により空間S内が換気される。従って、この状態で空間S内にて動物を 飼育することにより、清浄な環境下における動物の飼育が可能となる。
【0026】 棚17から飼育容器11を外す場合には、図4に示す状態で、排気ユニットを 作動させたまま、飼育容器11を若干後方に押し込みながら飼育容器11の前部 を若干上方に持ち上げ、バー7cと脚部2aとの係合を解除し、更に、脚部2b とバー7cとの干渉をさけつつ、飼育容器11を、案内枠7eに沿って棚17か ら前方に引き出せばよい。この場合、空間Sは給気口5及び排気口12を介して 外気と連通されるが、給気口5及び排気口12にはそれぞれフィルタFが設けら れているため、棚17から飼育容器11を外しても、空間S内の清浄な環境が損 なわれることはない。すなわち、この飼育容器11によっても、空間S内の清浄 な環境を維持したまま、飼育容器11内の動物を、飼育容器11ごと運搬するこ とができる。加えて、換気中に扉3を開けた場合でも、空間S内の空気が扉3を 介して前方に流出し、飼育装置が設置された室内に排出されることはない。
【0027】 また、この飼育装置では、図4に示すように、飼育容器11の棚17への収容 に伴い、平面12bと吸盤13bとが自動的に密着し、空間S内の気体を排気口 12を介して吸引可能となる。従って、飼育容器11の着脱時における操作性に も優れている。特に、飼育容器11の棚17への収容に際して、パイプ13aに 、上記従来の飼育容器1におけるノズル6bのような部品が挿入されることがな いため、ノズル6bと開口7hとの干渉を気にせず、飼育容器11の棚17への 収容を、円滑に行うことが可能となる。また、ノズル6bがないため、同一の飼 育容器1に複数の排気口12を上下に設けることも可能である。
【0028】 更に、開口7hへのノズル6bの挿入時におけるノズル6bの先端と開口7h との干渉を避ける目的で、開口7hの口径を大きめに設定する必要もないため、 パイプ13aの口径を、従来の飼育装置に比べ、極めて小径とすることが可能で ある。従って、複数の飼育容器11を棚17から外した場合でも、排気口12が 連結されていないパイプ13aから空間Sa内に直接流入する外気の量が従来に 比して極めて少なくなり、その結果、パイプ13aから空間Sa内に直接流入す る外気による、空間Sa内における吸気バランスの乱れと、それに伴う、棚17 に収容された飼育容器11における空間Sの陰圧度の低下が、無視できる程度に 低下する。すなわち、この飼育装置では、排気口12が連結されていないパイプ 13aを塞ぐための栓またはフィルタユニット、並びに排気口12が連結されて いないパイプ13aをこれらの栓またはフィルタユニットで塞ぐ操作が不要とな る。よって、上記従来の飼育容器1を使用した場合に比べ、操作性及びコストの 点で更に優れた飼育装置が得られる。なお、必要に応じ、パイプ13aを塞ぐ栓 またはフィルタユニットを使用することももちろん可能である。また、パイプ1 3aの口径が極めて小さいため、パイプ13aを含む吸引機構13が目立ちにく いという効果もある。
【0029】 また、棚17から外した飼育容器11における突出部が、扉3の構成部材(ハ ンドル3d等)を除くとカバー12のみとなり、かつその突出量も、上記従来の 飼育容器1におけるノズル6b等に比べると極めて少ないため、突出部を気にせ ず、飼育容器11を容易に運搬することが可能となる。更に、飼育容器11を棚 17以外の場所に置いたりオートクレーブ内に収容する際にも、所定の面積に対 し設置可能な飼育容器11の個数が、上記従来の飼育容器1に比べ、相対的に増 加する。また、ノズル6bや吸盤6cがないため、飼育容器11の外観もすっき りとしたものとなる。
【0030】 加えて、排気口12には、ノズル6bのような、空気の流通の妨げとなる部材 がなく、排気口12の表面にフィルタFが直接露出する構造となっているため、 飼育容器11を棚17から外した場合でも、空間Sと外気との間の空気の流通が 、排気口12を介して良好に行われる。その結果、飼育容器11を棚17から外 した場合でも、空間Sにおける酸素濃度の低下や温度上昇が確実に防止される。
【0031】 なお、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、具体的な使用環境等 に応じ、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うま でもない。例えば、給気口5を、容器本体2の前部ではなく、扉3に設けても、 上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0032】 また、飼育容器11の棚17への着脱時における上下方向の案内用部材として 、例えば図3及び図4に符号18で示すようなガイドパイプを、棚17に収容さ れた飼育容器11の後部上方にあたる位置に、左右に延設してもよい。この場合 、容器本体2の上面をガイドパイプ18の下面に沿わせながら飼育容器11を棚 17内に押し込む/または引き出すことにより、脚部2a,2bとバー7cとの 干渉を確実に防止しつつ、飼育容器11を最適な角度で棚17内に押し込む/ま たは引き出すことが可能となる。また、ガイドパイプ18をその軸回りに回転可 能とすると、ガイドパイプ18に当接した容器本体2の上面の移動に伴いガイド パイプ18が回転するので、上記操作を更に円滑に行うことが可能となる。
【0033】 また、図5に示すように、給気口5に給気用のノズル14を取り付け、このノ ズル14を介して、空間S内に清浄空気を供給する構成としてもよい。この場合 、具体的には、例えば図6に示すように、ノズル14に接続されたチューブ15 を、前方に位置するバー7cに設けられたノズル16に接続し、ノズル16から 、チューブ15及びノズル14を経て供給される清浄空気を、給気口5を介して 空間S内に供給する。なお、図6において、個々のノズル16は、バー7cの内 部に形成された空間及びこの空間に接続されたコネクタ(いずれも図示せず。) を介して、図示しない清浄空気の供給源(給気ユニット)に連結されている。給 気ユニットとしては、例えばプレフィルタや中性能フィルタ等を備えたフィルタ 装置、あるいはプレフィルタとHEPAフィルタと給気ファンとを備えた給気フ ィルタ装置等が使用可能である。
【0034】 一方、上記実施形態では、いずれも、本考案を、給気口5を容器本体2の前部 に設け、排気口12を容器本体2の背面2cに設けた、いわゆる陰圧型の飼育容 器11に適用した場合について説明したが、本考案を、給気口を容器本体2の背 面2cに設け、排気口を容器本体2の前部に設けた、いわゆる陽圧型の飼育容器 に適用することも可能である。陽圧型の飼育容器では、換気中の空間S内に、後 方から前方に向かう空気の流れが形成される。他の作用効果等は、陰圧型の飼育 容器の場合と同様である。
【0035】 上記の各実施形態の飼育装置を陽圧型の飼育容器に適用する場合、コネクタ8 に給気ユニットを連結するとともに、図5及び図6に示す例では、ノズル16に 排気ユニットを連結する。その結果、上記実施形態の飼育装置で、陰圧型の飼育 容器と陽圧型の飼育容器とを兼用することができる。特に、図5及び図6に示す 例では、給気ユニットと排気ユニットとを適宜交換することにより、陰圧型また は陽圧型の飼育容器を、陽圧型または陰圧型の飼育容器へと、容易に変更するこ とが可能である。また、上記の各実施形態の飼育装置において、排気の除臭を図 る目的で、排気ユニットに更に活性炭フィルタを設けてもよい。また、排気は飼 育装置が設置された室内に対し行ってもよく、ダクト等を介し、室外に対し行っ てもよい。
【0036】
【考案の効果】
以上説明した通り、本考案によれば、操作性及び設置効率に優れ、飼育容器を 棚に収容した際における飼育装置内の陰圧度を、容易に均一化することが可能な 飼育装置を、安価に提供することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の飼育装置に係る飼育容器の例を示す
上方斜視図である。
【図2】 図1の飼育容器の排気口の構造を示す容器本
体の拡大図である。
【図3】 本考案の飼育装置に係る棚の例を示す一部上
方斜視図である。
【図4】 本考案の飼育装置の例を示す、棚及び棚に収
容された飼育容器の、前後方向に沿った一部断面図であ
る。
【図5】 本考案の飼育装置に係る飼育容器の他の例を
示す上方斜視図である。
【図6】 図6に示す飼育容器を棚に収容した状態を示
す飼育装置の一部上方斜視図である。
【図7】 従来の飼育装置に係る飼育容器の例を示す上
方斜視図である。
【図8】 図7の飼育容器の排気口の構造を示す容器本
体の拡大図である。
【図9】 従来の飼育装置に係る棚の例を示す一部上方
斜視図である。
【図10】 従来の飼育装置の例を示す、棚及び棚に収
容された飼育容器の、前後方向に沿った一部断面図であ
る。
【符号の説明】
2a 脚部(保持手段) 2c 容器本体の背面 5 給気口(給気手段) 11 飼育容器 12 排気口(換気口) 13 吸引機構(換気手段) 13a パイプ(連通口) 13b 吸盤 17 棚 S 空間

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に動物飼育用の空間を有する飼育容
    器と、この飼育容器を、前方に引き出し可能に収容する
    棚とを備える飼育装置であって、 上記飼育容器の背面に、上記空間内の気体を換気する換
    気口を備えるとともに、上記棚の、上記飼育容器を上記
    棚に収容した際に上記換気口と対向する位置に、上記飼
    育容器の上記棚への収容に伴い上記空間内の気体を上記
    換気口を介して換気する換気手段を備え、 上記換気手段が、上記飼育容器の上記棚への収容に伴い
    上記換気口に連通し、上記換気口との間で換気を行う連
    通口と、この連通口の周囲を覆い、上記飼育容器の上記
    棚への収容に伴い上記換気口の周囲に後方から圧着し
    て、上記換気口及び上記連通口を外気から気密的に遮断
    する吸盤とを備えることを特徴とする飼育装置。
  2. 【請求項2】 上記飼育容器が、上記棚の前端部に後方
    から当接して上記飼育容器を上記棚の所定位置に保持す
    る保持手段を備えるとともに、上記飼育容器の上記棚へ
    の収容に伴い、上記換気口の周囲に圧着した上記吸盤が
    前後に弾性変形し、この弾性変形により、上記棚に収容
    された上記飼育容器が前方に付勢される結果、上記保持
    手段による上記棚への上記飼育容器の保持が行われるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の飼育装置。
  3. 【請求項3】 上記換気手段が、上記棚に収容された上
    記飼育容器内の空気を上記換気口を介して吸引すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の飼育装置。
  4. 【請求項4】 上記飼育容器の前端部に、外気を上記空
    間内に供給する給気手段を備えることを特徴とする請求
    項3に記載の飼育装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014079212A (ja) * 2012-10-17 2014-05-08 Sadashi Utsumi 豚舎構造

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