JP3094656U - ディスク型情報記憶媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログレコードの外観イメージをＣＤ等の
ディスク型デジタル情報記憶媒体の表面に創出しかつジ
ャケットと組み合わせて個性化を図ることにある。 【解決手段】 ディスク型情報記憶媒体は、裏面にデジ
タル情報記録再生面を有するディスク型情報記憶媒体に
おいて、表面の内周面、外周面および外周縁の実質的全
面が印刷膜で被覆され、かつ少なくとも前記外周面には
レコード針溝状の複数の同心円または螺旋状凹凸模様が
印刷されていることを特徴とする。ジャケットは、ディ
スク型情報記憶媒体が入る正方形表裏面を有する実質的
扁平正方形の袋に形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、約７．５ｃｍから１３．５ｃｍのコンパクトディスク（ＣＤ）等の ディスク型情報記憶媒体の新規形態、およびジャケットに組み合わせたディスク 型情報記憶媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、今日では音楽、音声等のオーディオの記録再生はレコード盤へのアナ ログ録音に代わってＣＤへのデジタル録音が主流である。レコード盤は、一般的 に、渦巻き状音溝または針溝が表面に刻設された全体が艶出しまたは艶消仕上げ の黒色円盤である。レコード盤の記録再生は渦巻き針溝が形成された黒色円盤表 面で行なわれる。これに対して、ＣＤの記録再生は金銀等の反射膜を持った裏面 側で行なわれ、表面は一般的に表題のための平坦印刷面である。印刷内容により その録音内容を表示する機能を有するが、趣味性に乏しい。

【０００３】 また、ＣＤは、通常、長方形のプラスチックケースに入れて販売されている。 パッケージの規格、形態も含めて、画一化されていて商品としての魅力に乏しく 人気が低迷している。アナログレコードのような存在感が無く、趣味性にも欠け ていることで、音楽メディアでありながらコレクションされにくい。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案の課題は、アナログレコードの外観イメージをＣＤ等のディス ク型デジタル情報記憶媒体の表面に創出し、デジタル情報記憶媒体の趣味性・コ レクション性を高め、かつトータルな商品価値を高めるためにジャケットの個性 化の可能性を提案することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するための本考案によるディスク型情報記憶媒体は、裏面にデ ジタル情報記録再生面を有するディスク型情報記憶媒体において、裏面の反対面 に相当する表面は内周面、外周面および外周縁を有し、前記内周面、外周面およ び外周縁の実質的全面が印刷膜で被覆され、かつ少なくとも前記外周面にはレコ ード針溝状の複数の同心円または螺旋状凹凸模様が印刷されていることを特徴と する。

【０００６】 前記ディスク型情報記憶媒体には、円形盤の各種光ディスク、光磁気ディスク 、音楽ディスク、音声映像ディスクが含まれ、市販されているＣＤ、ＣＤ−ＲＯ Ｍ、ＣＤ−１、ＣＤＶ、ＣＤ−ＳＩＮＧＬＥ、ＣＤ−ＷＯ、ＣＤ−Ｅ、ＣＤ−Ｒ ＡＭ等のディスク型デジタル情報記録再生媒体が含まれる。

【０００７】 前記ディスク型記憶媒体の直径は、一般的に、約７．５ｃｍから１３．５ｃｍ であり、ＬＤについては、直径２０ｃｍおよび３０ｃｍのものが市販されている 。

【０００８】 本考案の好適実施形態として、前記内周面はラベルが貼付できる平坦面であり 、かつ前記外周面のレコード針溝状パターンは黒色等の暗色インキにより印刷さ れている。

【０００９】 他の好適実施形態として、ディスク型情報記憶媒体が入る正方形表裏面を有し 、前記正方形の一辺で表裏面が開口部を形成し、かつ前記表裏面もしくはそのい ずれか一面が中心部に透視窓を有するもしくは有しない実質的扁平正方形の袋に 前記ディスク型情報記憶媒体が挿入されたことを特徴とするディスク型情報記憶 媒体と袋の組み合わせ体を提供する。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案によるディスク型情報記憶媒体、およびディスク型情報記憶媒体 に組み合わせるジャケットの実施形態例を添付図面を参照して説明する。図面に おいて、図１はディスク型情報記憶媒体の表面図を示し、かつ図２はジャケット の表面図を示す。

【００１１】 図１に例示されたディスク型情報記憶媒体は、例えば、直径約８cmの音楽シン グルＣＤ１である。ＣＤ１は適宜従来法により、例えばポリカーボネート等の硬 質プラスチックで中心に貫通孔１１を有する円盤形に形成され、図示されていな い裏面は記録層と反射層で形成され、金、銀等の反射面を有し、所定音楽がデジ タル録音されたデジタル情報記録面を構成している。

【００１２】 ＣＤ１の表面は貫通孔１１の周りの内周面１２、内周面１２と外周縁１４間を 形成する外周面１３で構成される。ＣＤ１の表面は、内周面１２、外周面１３お よび外周縁１４にわたって、全面的に、黒色インキを使用してシルクスクリーン で印刷される。次に、外周面１３上にアナログレコードの針溝または音溝に相当 する螺旋状凹凸パターンを形成するために、発泡剤を含んだ黒色の特殊インクを 使用し外周面１３にシルクスクリーン印刷をして螺旋状隆起面を形成する。螺旋 状隆起面は、また、適宜、通常のインクを厚く塗布することにより形成できる。 他の形態として、螺旋状凹凸パターンは複数の円心円模様で代用されてもよい。

【００１３】 このようにして、ＣＤ１の表面の実質的全体を外周円の縁部１４近傍まで黒色 印刷し、かつ螺旋状凹凸針溝パターンを形成することにより、従来のアナログレ コードのイメージをデジタル録音シングルＣＤ上にリアルに再現した。

【００１４】 螺旋状凹凸針溝パターンの配置は選択的であるが、アナログレコードのイメー ジ再現の初期目的から、螺旋状凹凸針溝パターンは少なくともＣＤ１表面の外周 面１３に上に配置されるべきであり、変形態として外周面１３から連続的に内周 面１２にわたり、実質的に全面的に形成されてもよいし（図示されていない）、 また図示されたように内周面１３を実質的平滑面として残し、内周面１３の外周 辺で所定間隔だけ螺旋模様のピッチを大きくした凹凸針溝パターンであってもよ い。

【００１５】 ＣＤ１の表面における内周面１２、外周面１３、および外周縁１４の直径寸法 、比率、または配分は、ＣＤ１の大きさ、パターンにバリエーション等を考慮し て適宜選択調整されてよい。更に、螺旋状凹凸針溝パターンの針溝ピッチ、隆起 の高さ、幅等は適宜美的観点から選択されてよい。螺旋状凹凸針溝パターンの形 成は他の適宜方法により行なわれてよい。ＣＤ１の表面印刷の色彩には黒色以外 の色が選択でき、内周面１２と外周面１３および外周縁１４間の色彩を変えるこ とが可能であり、螺旋状凹凸針溝パターンのみを黒色等の暗色にすることも可能 であり、更に螺旋状凹凸針溝パターンを黒色等の暗色以外の明色とすることも可 能である。内周面１２上にはタイトルが印刷されても、またはタイトルを表記し たラベル等が貼付されてもよい。このようにして、音楽ファン等の様々な嗜好に 対応できるように変化に富んだ多様なアナログレコード指向のＣＤ１を提供でき る。

【００１６】 図２は本考案によるディスク型情報記憶媒体用の袋即ちジャケット例の表面を 示す。ジャケット２は、ディスク型情報記憶媒体が程よく入る寸法の正方形表裏 面を有する。前記正方形表裏面は一辺を折り曲げて表裏面とし、二辺を接着剤等 で封止し、表裏面の一辺を開放して開口部２１を構成するようにして実質的扁平 正方形の袋に形成することができる。図示例において、ジャケット２は中心部に 円形透視窓２２を有する。透視窓２２は表裏両面に貫通孔として形成されても、 またいずれかの片面に貫通孔として形成されてもよい。この透視窓はディスク型 情報記憶媒体を挿入した場合にディスク型情報記憶媒体に表示されたタイトル等 の読み取りを可能にする窓となる。透視窓の形状は円形に限らず四角形、六角形 等多角形であってよい。当然ながら、透視窓２２を含まないジャケットも使用で きる。

【００１７】 ジャケット２は紙等の適宜シート状材料によって形成できる。更に、ジャケッ ト２上には適宜デザインの印刷が施されてよい。 本考案によるディスク型情報記憶媒体は、市場において、ジャケット２と組み 合わせて流通させることが好ましい。それにより、アナログレコード志向のディ スク型情報記憶媒体のイメージを一層高めることができる。 ジャケット２内にはディスク型情報記憶媒体に加えて歌詞カードを挿入でき、 かつジャケット２の外装としてジャケット２に適合する正方形透明のビニール袋 をジャケット２の外側に被せて流通させることができる。 ディスク型情報記憶媒体１とジャケット２との組み合わせ体は独立商品として 、または景品、ノベルティ商品、セット商品等として他の商品と共に取引できる 。

【００１８】

【考案の効果】

従来のアナログレコードのイメージをデジタルディスク表面にリアルに再現し たＣＤを提供する。 従来のデジタルＣＤにないジャケットおよびパッケージを提供する。 特に、アナログレコードファンによりアピールし、所有する事による満足感が 得られる設計のＣＤを提供する。 従来の同分野商品にない企画で、細部まで徹底的にこだわることで、物として の重厚感を与え、所有する満足感を創造する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるディスク型情報記憶媒体の表面図
である。

【図２】本考案によるディスク型情報記憶媒体用のジャ
ケットの表面図である。

【符号の説明】

１…ＣＤ（ディスク型情報記憶媒体） ２…ジャケット（袋） １１…中心孔 １２…内周面 １３…外周面 １４…外周縁 ２１…開口部 ２２…窓

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏面にデジタル情報記録再生面を有する
   ディスク型情報記憶媒体（１）において、裏面の反対面
   に相当する表面は内周面（１２）、外周面（１３）およ
   び外周縁（１４）を有し、前記内周面、外周面および外
   周縁の実質的全面が印刷膜で被覆され、かつ少なくとも
   前記外周面上にはレコード針溝状の複数の同心円または
   螺旋状凹凸模様が印刷されていることを特徴とするディ
   スク型情報記憶媒体。
2. 【請求項２】 前記内周面はラベルが貼付できる平坦面
   であり、かつ前記外周面のレコード針溝状凹凸パターン
   は黒色等の暗色インキにより印刷されている、請求項１
   に記載のディスク型情報記憶媒体。
3. 【請求項３】 ディスク型情報記憶媒体（１）が入る正
   方形表裏面を有し、前記正方形の一辺で表裏面が開口部
   （２１）を形成し、かつ前記表裏面もしくはそのいずれ
   か一面が中心部に透視窓（２２）を有するもしくは有し
   ない実質的扁平正方形の袋（２）に請求項１または２に
   記載のディスク型情報記憶媒体が挿入されていることを
   特徴とするディスク型情報記憶媒体と袋の組み合わせ
   体。