JP3094461U - 乳幼児用クッションシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】乳幼児が就寝中であっても容易に着脱できるよ
うな頭部支持部材を備えた乳幼児用クッションシートの
提供。 【解決手段】乳幼児の頭部を支持する頭部支持部材を有
した乳幼児用クッションシート１２であって、前記頭部
支持部材２１をそれぞれ頭部の左右を支持する２部材で
形成し、これら頭部支持部材２１、２１を、固定手段２
３、５１を介して着脱可能に取付けた乳幼児用クッショ
ンシート１２。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、例えばベビーカーやチャイルドシートなど背もたれのあるシート に取付けて使用する乳幼児用クッションシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、乳幼児の頭部を支持する部材を用いた様々な技術が提案されている。例 えば、乳幼児の頭部を衝撃等から保護するために、頭部を包み込むようにして支 持する頭部支持部材を有した乳幼児用クッションシートがある。その頭部支持部 材はシート本体に一体のものもあるが、例えば、（登録実用新案第３０５５５１ ４号公報参照）のように着脱可能なものもある。

【０００３】 このクッションシートでは頭部支持部材が逆Ｕ字型をなし、エアを注入して膨 らませるものである。取付けは、マット本体の裏面に形成したスリットを介して マット本体内に挿入することで行う。

【０００４】 しかし、このような構成では着脱作業が面倒である。すなわち、着脱に際して は必ずクッションシートをシートから取り外さなければならない。このため、例 えば、乳幼児が寝ている時などは着脱ができない。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、例えば乳幼児が就寝中であっても容易に着脱できるような頭 部支持部材を備えた乳幼児用クッションシートの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そのための手段は、乳幼児の頭部を支持する頭部支持部材を有した乳幼児用ク ッションシートであって、前記頭部支持部材をそれぞれ頭部の左右を支持する２ 部材で形成し、これら頭部支持部材を、固定手段を介して着脱可能に取付けた乳 幼児用クッションシートであることを特徴とする。

【０００７】 この構成により、前記頭部支持部材は頭部対応位置の左右に着脱可能に取付け る。着脱は片方ずつ行う。また、左右いずれかの必要な側に行う。

【０００８】 前記頭部支持部材は取付け位置に対して直に取付けるもよいが、前記頭部支持 部材の取付け位置に、前記頭部支持部材の基部に突出形成した挿通片を挿通する 挿通溝を形成し、該挿通溝に挿通した上記挿通片と挿通片の対向部位との相互間 に、前記固定手段を形成して取付けを行うもよい。前記挿通片が前記クッション シートの裏面側において対向面と重合するため、乳幼児の体重にも支えられ、し っかりと固定することができる。

【０００９】 前記固定手段は、ホック、スナップ、紐等、適宜の手段で構成するとよいが、 面ファスナで形成すると着脱が簡単で容易にずれたりせず確固とした固定状態を 得られるのでよい。

【００１０】 さらに、前記挿通溝の裏面側に挿通溝をはさんで両側部を離間不可に繋止する 繋止手段を形成するもよい。前記挿通片と挿通溝の側部を固定手段で固定後、前 記繋止手段を利用することにより挿通溝が開口することを防止し、確実に取付け 状態を維持することができる。

【００１１】

【考案の効果】

この考案によれば、頭部支持部材を頭部の左右の位置に対応する２部材から構 成するため、片方ずつ取付けることができる。このため、例えば、乳幼児が乳幼 児用クッションシート上で寝ている場合でも、頭が傾いていない一方に取付けた 後、やさしく頭部を支持して他方の側へ取付けを行えばよく、乳幼児が寝ている 時でも着脱ができる。特に頭部支持部材取付け位置に設けた挿通溝に、頭部支持 部材の挿通片を挿通して固定手段で固定する構成を採用すれば、従来例のように 、マット本体の裏面のスリットから頭部支持部材を挿入して取付ける構成とは異 なり、クッションシートをいちいち座席から外さなくとも着脱作業を行える。こ のため着脱作業は簡単で、この点からも寝ている乳幼児を起こさずに着脱するこ とができる。

【００１２】 また、挿通溝を形成した場合、挿通片を挿通した該挿通溝の両側面部を繋止す る手段で繋止手段を設ければ、挿通溝が開かずにしっかりと、しかも、見栄よく 頭部支持部材を取付けることができる。

【００１３】

【考案の実施の形態】

この考案の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。まず、図１はベビーカ ー１１のシートに乳幼児用クッションシート１２（以下、クッションシートとす る）を取付けた使用状態を示している。

【００１４】 前記クッションシート１２は、シートに取付けて乳幼児が座ることができるク ッションシート本体１２ａ（以下、シート本体とする）と該シート本体１２ａに 乳幼児の頭部を左右側面から支持することができる２つの頭部支持部材２１を取 付けて構成している。

【００１５】 前記頭部支持部材２１は、図２に示すごとく、乳幼児が首を左右どちらか一方 にもたれると、頭部の側面全体を支持できる大きさを有した枕形状で形成し、さ らに、頭部の側面を支持可能な厚みを有して先端から基部に従って厚みが薄くな る。

【００１６】 また、前記頭部支持部材２１には、シート本体１２ａに取付けるための挿通片 ２２を基部に形成している。該挿通片２２の片面には面ファスナ２３を添着して いる。

【００１７】 上記シート本体１２ａには、図３に示すごとく、前記頭部支持部材２１を取付 ける左右の各位置に挿通溝３１を形成する。

【００１８】 この挿通溝３１は前記挿通片２２を挿通可能な長さに、上下方向に向けて形成 する。

【００１９】 そして、シート本体１２ａの裏面には図４、図５に示すごとく、前記挿通溝３ １へ挿通した頭部支持部材２１の前記挿通片２２を固定すべく、挿通した挿通片 ２２の表面と対向する部位に、面ファスナ５１を添着する。

【００２０】 上記対向する部位とは、頭部支持部材２１の挿通片２２を外側から内側に向け て挿通するので挿通溝３１の内側である。

【００２１】 なお、図４中の３２は取り付け帯で、ベビーカー１１等へ取付けるために取付 け可能な適宜長さの紐で形成している。

【００２２】 以上のように構成したクッションシート１２の使用状態を次に説明する。頭部 支持部材２１を取付けての使用時には、挿通溝３１の内側部をつかんで持ち上げ ることで挿通溝３１を開口する。頭部支持部材２１の挿通片２２を外側から内側 方向へ挿通溝３１に挿通する。そして、シート本体１２ａの裏面において、挿通 片２２の表面に取付けた面ファスナ２３とシート本体１２ａ裏面に取付けた面フ ァスナ５１とを係合する。さらに、挿通溝３１の内側を表面から押すなど力を付 加することで、しっかりと頭部支持部材２１を固定することができる。上述の手 順で取付ければ、例えば乳幼児が就寝中である場合の取り付けは、乳幼児が頭部 を傾倒していない側に一方の頭部支持部材２１を取付けて、さらに、もう片方の 頭部支持部材２１は傾倒している頭部に手を添えて若干起こして支えながら取付 けることができる。なお、頭部支持部材２１は頭部を傾倒する左右一方の側のみ に取付けて用いることもできる。

【００２３】 頭部支持部材２１を取外しての使用時には、頭部支持部材２１とシート本体１ ２ａの間から挿通溝３１へ手を差し込んで、挿通片２２を掴んだ状態で面ファス ナ２３、５１を剥がすとともに手を挿通溝３１から引き抜けば頭部支持部材２１ をシート本体１２ａから取外すことができる。

【００２４】 いずれの場合においても、頭部支持部材２１はシート本体１２ａをシートから 取外して着脱する必要がなく、表面から着脱することができる。このように、容 易に着脱が可能であり、例えば、乳幼児が就寝中であっても起こさずに着脱する ことができる。

【００２５】 なお、上述した構成で取付ければ頭部支持部材２１はしっかりと一体性を有し てシート本体１２ａへ取付けることができる。つまり、頭部支持部材２１の取付 け位置において、挿通片２２を挿通溝３１へ挿通してシート本体１２ａ裏面で固 定するので、シート本体１２ａと頭部支持部材２１の間には隙間がなく取付ける ことができる。このため、乳幼児の頭部が頭部支持部材２１とシート本体１２ａ の間に入り込むことがなく、例えば、乳幼児が寝返り等により動いたときでも頭 部を確実に支持することができる。

【００２６】 以下、図６、図７に示すごとく、前記挿通溝３１の裏面側に、挿通溝３１をは さんだ両側部を離間不可に繋止する繋止手段を形成してもよい。

【００２７】 前記繋止手段をベルト状のストラップ６１で形成し、該ストラップ６１には、 長さ方向に先端から挿通片２２との重合箇所にかけて面ファスナ６３を添着して いる。

【００２８】 さらに、前記挿通片２２表面にも、片面のみでなく両面に面ファスナ２３、６ ３を添着する。

【００２９】 以上のような構成を採用することにより、挿通した挿通片２２とシート本体１ ２ａ裏面の対向部位を面ファスナ２３、５１で固定後に、前記ストラップ６１に 添着した面ファスナ６３と、挿通片２２表面における、もう片面に添着した面フ ァスナ６３とを固定する。このように固定すれば、前記ストラップ６１が、挿通 溝３１の両縁部を繋止することによりしっかりと、しかも、挿通溝３１が広がっ て見栄えを悪化させることを防止することができる。

【００３０】 また、頭部支持部材２１を取外して使用する場合でも、前記ストラップ６１に 添着した面ファスナ６３とシート本体１２ａ裏面に添着した面ファスナ５１とを 互いに固定可能な組み合わせで構成すれば、前記ストラップ６１で挿通溝３１の 両側部が繋止可能に固定できる。よって、この場合も上述と同様に見栄えを悪化 させることを防止することができる。

【００３１】 また、上述した固定手段とともに用いてさらに、頭部支持部材２１をシート本 体１２ａへ見栄えよく取付けることができる他の実施例を説明する。

【００３２】 図８、図９に示すごとく、頭部支持部材２１には前記挿通片２２を形成せず、 頭部支持部材２１の長手方向にかけて長方形型の面ファスナ９１を添着する。

【００３３】 シート本体１２ａにおいては、前記挿通溝３１は形成せずに、頭部支持部材２ １の取り付け位置に頭部支持部材２１に添着した面ファスナ９１と係合する面フ ァスナ８１を添着する。

【００３４】 さらに、この面ファスナ８１全体を被覆する大きさを備えた被覆材８２を面フ ァスナ８１の長手方向の片側縁部に添着する。

【００３５】 以上のように形成すると、使用時には被覆材８２をシート本体１２ａ外側方向 へめくり返して露出した面ファスナ８１と、頭部支持部材２１に添着した面ファ スナ９１とを固定すれば、頭部支持部材２１を取付けることができる。

【００３６】 頭部支持部材２１の不使用時には、固定した面ファスナ８１、９１どうしを剥 がして、めくり返した被覆材８２を面ファスナ９１に再び被せる。

【００３７】 上述のような構成を採れば、頭部支持部材２１のシート本体１２ａへの着脱は さらに容易になる。つまり、例えば乳幼児が寝ている時に頭部支持部材２１を取 付ける場合には、傾倒している頭部を手で支えた状態で単に左右各位置に載せる ようにして面ファスナ同士８１、９１の係合を行えばよい。

【００３８】 また、頭部支持部材２１の不使用時においては、シート本体１２ａの面ファス ナ９１と被覆材８２に添着した面ファスナ８２ａを相互に係合して被覆材８２で 面ファスナ８１を被覆することで乳幼児の頭部を保護することができる。

【００３９】 この考案と実施例との対応において、 この考案の固定手段は、実施例の面ファスナ２３、５１及び、面ファスナ８１、 ９１に対応し、 以下同様に、 繋止手段は、ストラップ６１に対応するも、 この考案は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実 施の形態を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】クッションシートの使用状態を示す斜視図。

【図２】頭部支持部材の斜視図。

【図３】クッションシートの斜視図。

【図４】クッションシートの大背面図。

【図５】図４のＡ−Ａ拡大断面図。

【図６】他の例に係るクッションシートの拡大背面図。

【図７】図６のＢ−Ｂ拡大断面図。

【図８】他の例に係るクッションシート斜視図。

【図９】図８のＣ−Ｃ拡大断面図。

【符号の説明】

１１…ベビーカー １２…乳幼児用クッションシート １２ａ…乳幼児用クッションシート本体 ２１…頭部支持部材 ２２…挿通片 ２３…挿通片に添着した面ファスナ ３１…挿通溝 ５１…シート本体裏面に添着した面ファスナ ６１…ストラップ ６３…繋止手段の面ファスナ ８１…シート本体表面に添着した面ファスナ ９１…頭部支持部材に添着した面ファスナ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】乳幼児の頭部を支持する頭部支持部材を有
   した乳幼児用クッションシートであって、前記頭部支持
   部材をそれぞれ頭部の左右を支持する２部材で形成し、
   これら頭部支持部材を、固定手段を介して着脱可能に取
   付けた乳幼児用クッションシート。
2. 【請求項２】前記頭部支持部材の取付け位置に、前記頭
   部支持部材の基部に突出形成した挿通片を挿通する挿通
   溝を形成し、該挿通溝に挿通した上記挿通片と挿通片の
   対向部位との相互間に、前記固定手段を形成した請求項
   １に記載の乳幼児用クッションシート。
3. 【請求項３】前記固定手段を面ファスナで形成した請求
   項１、又は２に記載の乳幼児用クッションシート。
4. 【請求項４】前記挿通溝の裏面側に、挿通溝をはさんだ
   両側部を離間不可に繋止する繋止手段を形成した請求項
   ２、又は３に記載の乳幼児用クッションシート。