JP3094102U - 手織機 - Google Patents

手織機

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JP3094102U
JP3094102U JP2002007301U JP2002007301U JP3094102U JP 3094102 U JP3094102 U JP 3094102U JP 2002007301 U JP2002007301 U JP 2002007301U JP 2002007301 U JP2002007301 U JP 2002007301U JP 3094102 U JP3094102 U JP 3094102U
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利元 畑中
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ユザワヤ商事株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】本考案は、極めて簡易に組み立て、分解でき、
しかも、良好な仕上がり状態の布を織り込むことがで
き、仕上がり状態の視認確認も容易な手織機を提供する
ものである。 【解決手段】両たて糸群の間によこ糸61を通し、前記
筬体20の胸木5側への打ち込みによりよこ糸61、た
て糸からなる布を織り上げて前記布巻き6で巻き取る手
織機であって、筬体20は、側面形状が前記綜絖枠体1
0側に突出する略くの字状に形成され、前記台1により
回動可能に支持された一対の筬支持片21と、この一対
の筬支持片21の上端部により上部両側を回動可能に支
持され、下部側を垂下状態とした筬部22とを有し、該
筬部22を常時垂直状態としつつ胸木5側へのよこ糸6
1の打ち込みを行うものである。

Description

【考案の詳細な説明】 【考案の属する技術分野】
本考案は、卓上型の手織機に関し、詳しくは、極めて簡易に組み立て、分解で き、しかも、良好な仕上がり状態の布を織り込むことができる卓上型の手織機に 関するものである。
【従来の技術】
従来、こたつや座卓の上に置いて作業する卓上型の手織機としては、例えば図 13、図14に示すものが知られている。 図13、図14に示す手織機は、台101の間丁102側にロール状の男巻き 103を取付けるとともに、胸木104側にロール状の布巻き115を取付けて 、台101の中間の左右に一対の支柱106、106が例えばネジ止めにより立 設されている。 前記支柱106、106の上部と下部にはレバー107、107が取付けられ ていて、このレバー107、107に2枚の綜絖枠108a、108bの上下両 端が各々連結され、レバー107、107の回動操作により2枚の綜絖枠108 a、108bが交互に垂直方向に上下動するようになっている。 前記綜絖枠108bと胸木104との間の領域には矩形枠状で側面から見た形 状が直線状を呈する筬112がその下端部を台101に例えばネジ止めにより回 動可能に取り付けられている。筬112の回動範囲は図13に概略示すように前 記綜絖枠108bと胸木104との範囲内の空間部分である。 上述した従来の卓上型の手織機は、一方のたて糸群121と他方のたて糸群1 22とを交互に通す綜絖110a、110bを囲む綜絖枠108a、108bを 交互に上下動させる場合、一方の綜絖枠108aを手で持ち上げると、レバー1 07、107が回動して他方の綜絖枠108bが下降し、前記両たて糸群121 、122の間に形成された隙間に、図示しない杼を使用しよこ糸を直交して通し た後、他方の綜絖枠108bを手で持ち上げると、レバー107、107が回動 して一方の綜絖枠108aが下降し、他方の綜絖枠108bが上昇し、前記両た て糸群121、122の間に形成された隙間に、再びよこ糸を直交して通し、こ れを数回繰り返した後、筬112を手前側に回動させて、両たて糸群121、1 22とよこ糸とを均一にしながら織り込んで布とし、織られた布を胸木104を 通して布巻き115で巻き取るように構成している。
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の手織機の場合、矩形枠状で側面から見た形状が 直線状を呈する筬112を回動させて両たて糸群121、122とよこ糸とを均 一にしながら織り込み、布とする構成であるため、両たて糸群121、122の 間によこ糸を織り込む際に筬112がよこ糸を斜め上方から傾斜状態に打ち込む 状態となり、よこ糸を均一に整えつつ織り込むことが難しいという問題があった 。 また、従来の手織機の場合、上述したような筬112を回動させる構成であり 、また他方の綜絖枠108bと胸木104との間隔も狭く、布を織り進むうちに 図14に示すように筬112の回動範囲が段々と狭くなるとともに杼の挿通範囲 Aも段々と狭くなり、筬112や杼の操作性の低下を招くとともに、織り上げた 布の視認範囲も狭く仕上がり状態の確認に不都合が生じていた。 更に、従来の手織機の構成の場合、筬112、綜絖枠108a、108bは簡 略には取り外しできず、手織機全体の収納、運搬対策が不十分であった。 更に、従来の手織機の構成の場合、整経台は全く個別に用意しなければならな かった。 本考案は、上記従来の事情に鑑みて開発されたものであり、極めて簡易に組み 立て、分解でき、しかも、良好な仕上がり状態の布を織り込むことができ、仕上 がり状態の視認確認も容易であり、収納、運搬対策も万全であり、更に整経台を 兼用させることも可能であり、布の巻き取り時の動作を確実に行うことが可能な 手織機を提供することを目的とするのである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の考案の手織機は、底面が平坦な台 上の一端側にロール状の男巻き、間丁を取付けるとともに、台上の他端側に胸木 、ロール状の布巻きを取付け、台上の中間領域には間丁側に綜絖枠体を、胸木側 に筬体を各々配置して、前記男巻き側から繰り出されるたて糸群を綜絖枠体に設 けた一対の綜絖枠により一方のたて糸群と、他方のたて糸群とに分けて交互に上 下動させ、両たて糸群の間によこ糸を通し、前記筬体の胸木側への打ち込みによ りよこ糸、たて糸からなる布を織り上げて前記布巻きで巻き取る卓上に載置可能 な手織機であって、前記筬体は、側面形状が前記綜絖枠体側に突出する略くの字 状に形成され、前記台により回動可能に支持された一対の筬支持片と、この一対 の筬支持片の上端部により上部両側を回動可能に支持され、下部側を垂下状態と した筬部とを有し、該筬部を常時垂直状態又は略垂直状態としつつ前記胸木側へ のよこ糸の打ち込みを可能としたことを特徴とするものである。 請求項2記載の考案の手織機は、底面が平坦な台上の一端側の端部支柱にロー ル状の男巻き、間丁を取付けるとともに、台上の他端側の端部支柱に胸木、ロー ル状の布巻きを取付け、台上の中間領域には間丁側に綜絖枠体を、胸木側に筬体 を各々配置して、前記男巻き側から繰り出されるたて糸群を綜絖枠体に設けた一 対の綜絖枠により一方のたて糸群と、他方のたて糸群とに分けて交互に上下動さ せ、両たて糸群の間によこ糸を通し、前記筬体の胸木側への打ち込みによりよこ 糸、たて糸からなる布を織り上げて前記布巻きで巻き取る卓上に載置可能な手織 機であって、前記筬体は、側面形状が前記綜絖枠体側に突出する略くの字状に形 成され、前記台により回動可能に支持された一対の筬支持片と、この一対の筬支 持片の上端部により上部両側を回動可能に支持され、下部側を垂下状態とした筬 部とを有し、前記他端側の端部支柱と布巻きとに亙って、よこ糸、たて糸を織り 上げた布の巻き取り時の逆転を防止するとともに布巻きの端部支柱に対する着脱 を可能とする逆転防止兼着脱機構を備えたことを特徴とするものである。 請求項3記載の考案の手織機は、請求項1又は2記載の手織機における前記筬 体の筬部と筬支持片とは、ピン結合により着脱可能であることを特徴とするもの である。 請求項4記載の考案の手織機は、請求項1乃至3のいずれかに記載の手織機に おける前記筬体の筬支持片の下端部には、凹溝を設け、凹溝を前記台のピンに嵌 装することで前記筬体を前記台により回動可能、且つ、着脱可能に支持している ことを特徴とするものである。 請求項5記載の考案の手織機は、請求項1乃至4のいずれかに記載の手織機に おける前記綜絖枠体の下部は、前記台により着脱可能に支持されていることを特 徴とするものである。 請求項6記載の考案の手織機は、請求項1記載乃至5のいずれかにの手織機に おける前記台の底面には、整経台を構成する整経ピン用の取り付け孔が所定の配 置で穿設されれていることを特徴とするものである。 請求項7記載の考案の手織機は、請求項2乃至6のいずれかに記載の手織機に おいて、前記逆転防止兼着脱機構は、前記他端側の端部支柱に回動可能に取り付 けた回動爪体と、心棒を有する布巻きの端部に同軸一体に取り付けられ、前記端 部支柱に設けた傾斜溝への前記心棒の挿入状態で回動爪体と係合する歯車とを有 し、逆転防止位置の回動爪体の爪片により逆転規制され、順転時には爪片に連な る顎部で抜け止め規制され、回動爪体の反転位置では爪片と反対側の辺部で抜け 止め規制され、回動爪体の倒立位置での歯車との離隔により抜け止め解除状態と なるラチェット式機構であることを特徴とするものである。 本考案によれば、前記筬体を、側面形状が前記綜絖枠体側に突出する略くの字 状に形成し、台により回動可能に支持された一対の筬支持片の上端部により上部 両側を回動可能に支持して、下部側を垂下状態とし、この筬部を常時垂直状態又 は略垂直状態としつつ胸木側へのよこ糸の打ち込みを可能としているので、筬部 により良好な仕上がり状態の布を織り込むことができ、また仕上がり状態の視認 確認も容易となる。更に、前記筬体の筬部と筬支持片、前記筬体と台との着脱も 容易で収納、運搬も便利であり、また、手織機裏面側で整経台を兼用させること もできる。 更に、本考案のうち請求項2、7記載の考案よれば、よこ糸、たて糸を織り上 げた布の巻き取り時の逆転を防止するとともに布巻きの端部支柱に対する着脱を 可能とする逆転防止兼着脱機構を備えているので、布の巻き取り時の布巻きの逆 転を確実に防止し、且つ、布巻きの端部支柱に対する取り付け、取り外しも容易 な手織機を提供できる。
【考案の実施の形態】
以下、本考案に係る簡易に組み立て分解できる卓上型の手織機の実施の形態に ついて詳細に説明する。 図1は本考案の実施の形態の手織機全体の斜視図を示すものである。 本実施の形態の手織機は、底面が平坦で矩形状に形成した卓上に載置可能な大 きさの台1の一端側に一対の端部支柱2を立設し、端部支柱2間にロール状の男 巻き3、間丁4を各々水平配置に取付けている。また、台1の他端側にも一対の 端部支柱2を立設し、胸木5、ロール状の布巻き6を各々水平配置に取付けてい る。 前記台1の中間領域には、前記間丁4側に綜絖枠体10を、胸木5側に筬体2 0を各々配置して、前記男巻き3側から繰り出されるたて糸群50を綜絖枠体1 0の一対の支柱13間に設けた公知の構造からなる一対の綜絖枠11、12によ り一方のたて糸群50aと、他方のたて糸群50bとに分けて交互に上下動させ 、両たて糸群50a、50bの間に形成される隙間に杼60を使用してよこ糸6 1を通し、前記筬体20の胸木5側への打ち込みにより、よこ糸61及び両たて 糸群50a、50bからなる布51を織り上げて前記胸木5の下側の布巻き6に より巻き取るように構成している。布巻き6は詳細は後述する逆転防止兼着脱機 構80を備えている。 前記台1には、端部支柱2間に架設した横補強板7、台1の底部を補強する底 補強板8が設けられている。 前記筬体20は、側面形状が前記綜絖枠体10側に突出する略くの字状(又は ブーメラン状)に形成され、前記台1により回動可能に支持された一対の筬支持 片21と、この一対の筬支持片21の上端部により上部両側を回動可能に支持さ れ、下部側を自重による垂下状態とした矩形状の筬部22とを有し、該筬部22 を常時自重による垂直状態又は略垂直状態としつつ操作者が前記胸木5側へのよ こ糸61の打ち込みを可能としている。一対の筬支持片21間には補強板23が 取り付けられている。また、前記間丁4の両端、胸木5の両端は各々ネジ止めに より端部支柱2に取り付けている。 前記筬体20の筬部22と筬支持片21とは、図2に示すように、筬支持片2 1の上端部から突出させたピン24を筬部22の上部壁面の受穴25に嵌合する ことで筬部22と筬支持片21とを着脱可能としている。また、筬支持片21と 補強板23とは、補強板23の壁面から突出させたピン23aを筬支持片21の 壁面に設けた受孔21aに嵌合することで取り付けている。 更に、前記筬支持片21の下端部には、図2に示すように、凹溝21bが設け られ、凹溝21bを前記台1の内壁に設けたピン(図示しない)に嵌装すること で前記筬体20を前記台1により回動可能、且つ、着脱可能に支持している。 このような構成により、筬体20の台1からの取り外し、筬部22と筬支持片 21との分離を容易にしている。 前記綜絖枠体10の下部は、前記台1により着脱可能に支持さている。すなわ ち、綜絖枠体10の支柱13を、図4に示すように、台1の内壁に支柱13の幅 より若干広い間隔で取り付けた一対の支持受板26の間に嵌入することで、支柱 13を台1に対して着脱可能としている。これにより、綜絖枠体10を台1から 容易に取り外し可能としている。 図3は前記綜絖枠体10の一対の綜絖枠11、12の回動機構を示すものであ り、上部回動部材31と下部回動部材32により、一対の綜絖枠11、12の上 部側壁、下部側壁を各々ピン結合により連結し、上部回動部材31、下部回動部 材32の外面側に各々突出させたピン31a、32aを前記支柱13に設けた受 孔に嵌入れ、ピン31a、32aを支軸とし上部回動部材31、下部回動部材3 2を介して一対の綜絖枠11、12を交互に上下動可能に構成している。 前記台1の底面(裏面、すなわち図1に示す手織機をひっくり返した状態)に は、図5に示すように、公知の構成と同等の整経台を構成する整経ピン41用の 取り付け孔40が所定の配置で穿設され、台1を上下反転、すなわち、手織機自 体を上下反転させて取り付け孔40に整経ピン41を差し込むことで、図6に示 すように、例えば机70上において手織機の底面側を整経台として機能させるこ とができるようになっている。 図7は前記筬体20の筬部22の胸木5側への打ち込みにより、よこ糸61及 び両たて糸群50a、50bからなる布51を織り上げ場合の筬支持片21、筬 部22の回動軌跡を示すものである。 本実施の形態においては、既述したように一対の筬支持片21はその側面形状 が前記綜絖枠体10側に突出する略くの字状(又はブーメラン状)に形成されて いて、且つ、一対の筬支持片21の上端部により筬部22上部両側を回動可能に 支持し垂下状態としているので、図7に示すように、前記筬部22を、常時、自 重による垂直状態(又は略垂直状態)としつつ前記胸木5側へのよこ糸61の打 ち込みを水平方向からスウィングするように行うことが可能となる。 この結果、筬部22を、常に垂直を保ちながら、前記胸木5側のたて糸50a 群、たて糸群50bへのよこ糸61の打ち込みを水平方向からスウィングするよ うに行うことが可能となり、これにより、前記よこ糸61を均一、円滑に整えつ つ両たて糸群50a、50bの間に織り込むことができ、良好な仕上がりの布5 1を織り上げることができる。また、筬部22を回動可能に支持する一対の筬支 持片21が略くの字状(又はブーメラン状)に形成されているので、織り操作時 に、よこ糸61を通した杼60の動きの空間が広くなったとともに、筬部22を 軽い状態でスムーズに動かすことができ、思い通りのコントロールを片手でも行 なうことができる。 なお、前記筬部22を筬支持片21から垂下させる場合の他、取り付け角度を 設定(15度傾斜等)して取り付けることもできる。 また、一対の筬支持片21を綜絖枠11、12側に回動させた状態では、前記 筬部22も綜絖枠体10の近辺にまで至るので、胸木5との間を大きく解放され た状態とすることができ、これにより、布51の織り上げ状態の視認確認を従来 例の場合より広範囲に行うことができる。 更に、本実施の形態の手織機では、前記筬部22、綜絖枠体10をワンタッチ 状態で取り替え可能に構成しているので、織物の模様の種類等に応じ、各種の綜 絖枠体10、たて糸群50a、50bを簡易に取り替えできる。 次に、本実施の形態の逆転防止兼着脱機構80について図8乃至図12を参照 して説明する。 逆転防止兼着脱機構80は、図8、図9に示すように、前記他端側の端部支柱 2に軸82を用いて回動可能に取り付けた例えば金属製の回動爪体81と、心棒 6aを有する布巻き6の端部に同軸一体に取り付けられた歯車90とのラチェッ ト式機構により構成している。 歯車90は、前記端部支柱2に設けた前記綜絖枠体10側から前記端部支柱2 の外方側に向かって降下する形状の傾斜溝92への前記心棒6aの挿入状態で回 動爪体81の爪片81aと係合し、これにより布巻き6の巻き取り動作時の逆転 防止が図られている。この状態では、爪片81aに連なる先端顎部81b’が歯 車90の外周に接するようになっている。 前記歯車90は、図8、図9に示す逆転防止位置の回動爪体81の爪片81a との係合により逆転規制され、また、布巻き6の順転(図8、図9の矢印方向) 時には、図10に示すように、前記歯車90の順転が確保されるとともに、前記 爪片81aに連なる顎部81bの存在で歯車90の抜け止めが規制される。 更に、回動爪体81の図11に示す反転位置では爪片81aと反対側の円弧状 (歯車90の歯先円と略同一の円弧状)の辺部81cとの当接により抜け止め規 制されるようになっている。この場合、歯車90自体の回転は自由である。 更に、前記回動爪体81の図12に示す倒立位置においては、歯車90の外周 から回動爪体81の端辺部81dが離隔し、これにより、歯車90、従って前記 布巻き6は抜け止め解除状態となり、前記布巻き6を前記傾斜溝92に沿って斜 め上方へ取り外す(布巻き6の取り外し)ことが可能となるとともに、布巻き6 と一体の歯車90の傾斜溝92に沿っての挿入(布巻き6の取り付け)が可能と なる。この場合、回動爪体81の端辺部81dとは反対側の先端端辺部81eは 倒立位置において前記胸木5に接触しない寸法でかつ弧状に形成されている。 なお、前記回動爪体81の各角部は面取り(角落とし)がなされている。また 、図9に示すLは、歯車90が前記傾斜溝92の方向に変位する場合の最上部の 通過線を示すものである。 本実施の形態の手織機は、固定状態に組み立てるべき各部は各々ネジ止めによ り組み立てる構成であるので、この手織機全体をドライバー1本で簡単に分解又 は組み立てたり、小さく収納し、携帯、持ち運び、収納ができる。
【考案の効果】
以上詳述した本考案によれば、極めて簡易に組み立て、分解でき、しかも、良 好な仕上がり状態の布を織り込むことができ、仕上がり状態の視認確認も容易で あり、収納、運搬対策も万全であり、更に整経台を兼用させることも可能なに手 織機を提供できる。 また、本考案によれば、布の巻き取り時の布巻きの逆転を確実に防止し、且つ 、布巻きの端部支柱に対する取り付け、取り外しも容易な手織機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態の手織機全体を示す斜視図
である。
【図2】本実施の形態の筬体の筬部、筬支持片の取り付
け説明図である。
【図3】本実施の形態の綜絖枠体の綜絖枠の回動状態を
示す斜視図である。
【図4】本実施の形態の綜絖枠体の台への取り付け状態
の部分斜視図である。
【図5】本実施の形態の手織機を上下反転させた状態の
斜視図である。
【図6】本実施の形態の手織機を上下反転させた机上に
置いた状態の概略図である。
【図7】本実施の形態の筬支持片、筬部の回動軌跡を示
す説明図である。
【図8】本実施の形態の逆転防止兼着脱機構の部分の部
分斜視図である。
【図9】本実施の形態の逆転防止兼着脱機構における回
動爪体の逆転防止位置の状態を示す部分拡大図である。
【図10】本実施の形態の逆転防止兼着脱機構における
歯車の順転の状態を示す部分拡大図である。
【図11】本実施の形態の逆転防止兼着脱機構における
回動爪体の反転位置の状態を示す部分拡大図である。
【図12】本実施の形態の逆転防止兼着脱機構における
回動爪体の倒立位置の状態を示す部分拡大図てある。
【図13】従来の手織機の斜視図である。
【図14】従来の手織機の概略側面図である。
【符号の説明】
1 台 2 端部支柱 3 男巻き 4 間丁 5 胸木 6 布巻き 7 横補強板 8 底補強板 10 綜絖枠体 11 綜絖枠 12 綜絖枠 13 支柱 20 筬体 21 筬支持片 21a 受孔 21b 凹溝 22 筬部 23 補強板 23a ピン 24 ピン 25 受穴 26 支持受板 31 上部回動部材 31a ピン 32a ピン 32 下部回動部材 40 孔 41 整経ピン 50 たて糸群 50a たて糸群 50b たて糸群 51 布 60 杼 61 よこ糸 70 机 80 逆転防止兼着脱機構 82 軸 81 回動爪体 81a 爪片 81b 顎部 81b’先端顎部 81c 辺部 81d 端辺部 90 歯車

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】底面が平坦な台上の一端側にロール状の男
    巻き、間丁を取付けるとともに、台上の他端側に胸木、
    ロール状の布巻きを取付け、 台上の中間領域には間丁側に綜絖枠体を、胸木側に筬体
    を各々配置して、前記男巻き側から繰り出されるたて糸
    群を綜絖枠体に設けた一対の綜絖枠により一方のたて糸
    群と、他方のたて糸群とに分けて交互に上下動させ、 両たて糸群の間によこ糸を通し、前記筬体の胸木側への
    打ち込みによりよこ糸、たて糸からなる布を織り上げて
    前記布巻きで巻き取る卓上に載置可能な手織機であっ
    て、 前記筬体は、側面形状が前記綜絖枠体側に突出する略く
    の字状に形成され、前記台により回動可能に支持された
    一対の筬支持片と、この一対の筬支持片の上端部により
    上部両側を回動可能に支持され、下部側を垂下状態とし
    た筬部とを有し、 前記筬部を、常時、垂直状態又は略垂直状態としつつ前
    記胸木側へのよこ糸の打ち込みを可能としたことを特徴
    とする手織機。
  2. 【請求項2】底面が平坦な台上の一端側の端部支柱にロ
    ール状の男巻き、間丁を取付けるとともに、台上の他端
    側の端部支柱に胸木、ロール状の布巻きを取付け、 台上の中間領域には間丁側に綜絖枠体を、胸木側に筬体
    を各々配置して、前記男巻き側から繰り出されるたて糸
    群を綜絖枠体に設けた一対の綜絖枠により一方のたて糸
    群と、他方のたて糸群とに分けて交互に上下動させ、 両たて糸群の間によこ糸を通し、前記筬体の胸木側への
    打ち込みによりよこ糸、たて糸からなる布を織り上げて
    前記布巻きで巻き取る卓上に載置可能な手織機であっ
    て、 前記筬体は、側面形状が前記綜絖枠体側に突出する略く
    の字状に形成され、前記台により回動可能に支持された
    一対の筬支持片と、この一対の筬支持片の上端部により
    上部両側を回動可能に支持され、下部側を垂下状態とし
    た筬部とを有し、 前記他端側の端部支柱と布巻きとに亙って、よこ糸、た
    て糸を織り上げた布の巻き取り時の逆転を防止するとと
    もに布巻きの端部支柱に対する着脱を可能とする逆転防
    止兼着脱機構を備えたことを特徴とする手織機。
  3. 【請求項3】前記筬体の筬部と筬支持片とは、ピン結合
    により着脱可能であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の手織機。
  4. 【請求項4】前記筬体の筬支持片の下端部には、凹溝を
    設け、凹溝を前記台のピンに嵌装することで前記筬体を
    前記台により回動可能、且つ、着脱可能に支持している
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の手
    織機。
  5. 【請求項5】前記綜絖枠体の下部は、前記台により着脱
    可能に支持されていることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の手織機。
  6. 【請求項6】前記台の底面には、整経台を構成する整経
    ピン用の取り付け孔が所定の配置で穿設されれているこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の手織
    機。
  7. 【請求項7】前記逆転防止兼着脱機構は、前記他端側の
    端部支柱に回動可能に取り付けた回動爪体と、心棒を有
    する布巻きの端部に同軸一体に取り付けられ、前記端部
    支柱に設けた傾斜溝への前記心棒の挿入状態で回動爪体
    と係合する歯車とを有し、逆転防止位置の回動爪体の爪
    片により逆転規制され、 順転時には爪片に連なる顎部で抜け止め規制され、回動
    爪体の反転位置では爪片と反対側の辺部で抜け止め規制
    され、 回動爪体の倒立位置での歯車との離隔により抜け止め解
    除状態となるラチェット式機構であることを特徴とする
    請求項2乃至6のいずれかに記載の手織機。
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