JP3093687B2 - 利得可変増幅回路 - Google Patents

利得可変増幅回路

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JP3093687B2 JP09204047A JP20404797A JP3093687B2 JP 3093687 B2 JP3093687 B2 JP 3093687B2 JP 09204047 A JP09204047 A JP 09204047A JP 20404797 A JP20404797 A JP 20404797A JP 3093687 B2 JP3093687 B2 JP 3093687B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、利得可変増幅回路
に関し、特に、最小利得の設定が容易な利得可変増幅回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】利得可変増幅回路では、利得をある最小
値から最大値まで変化させる場合に、最小利得が容易に
設定できることが要求される。従来の利得可変増幅回路
では、利得制御電圧に対する利得変化の感度が高く、ま
た、利得制御電圧が負に振り切ったときに利得が負の無
限大になるため、最小利得を一定の値に制御することが
困難であった。この問題に対処する利得可変増幅回路
が、特開昭62-245809号公報に記載されている。
【0003】図6は、上記公報に記載の従来の利得可変
増幅回路の構成を示す回路図である。利得可変増幅回路
は、入力される利得制御信号に対応して負の無限大と最
大値との間で利得を変化させる第1及び第2の差動増幅
回路と、一定の利得を有する第3の差動増幅回路とを備
えている。この利得可変増幅回路は、第1の電源端子6
5と第1の定電流源49との間に接続され、第1及び第
2の利得制御端子43、44からの利得制御信号に従っ
て、第1及び第2の入力端子45、46からの入力信号
を差動増幅して出力する。
【0004】第1の差動増幅回路は、ベースが第1の入
力端子に接続され且つエミッタが第1の定電流源49に
接続された第1のトランジスタ47と、ベースが第2の
入力端子に接続され且つエミッタが第1の定電流源49
に接続された第2のトランジスタ48とから構成され
る。
【0005】第2の差動増幅回路は、各ベースが第1及
び第2の利得制御端子43、44に夫々接続され、且つ
各エミッタが第1のトランジスタ47のコレクタに共通
接続された第3及び第4のトランジスタ51、52と、
各ベースが第1及び第2の利得制御端子43、44に夫
々接続され、且つ各エミッタが第2のトランジスタ48
のコレクタに共通接続された第5及び第6のトランジス
タ54、53とから構成される。第3のトランジスタ5
1のコレクタは、第1の出力端子63に接続されると共
に負荷抵抗55を介して第1の電源端子65に接続さ
れ、第5のトランジスタ54のコレクタは、第2の出力
端子64に接続されると共に負荷抵抗56を介して第1
の電源端子65に接続される。第4及び第6のトランジ
スタ52、53の各コレクタは、第1の電源端子65に
共通接続される。
【0006】第3の差動増幅回路は、各ベースが第1及
び第2の入力端子45、46に夫々接続され、且つ各エ
ミッタがエミッタ帰還抵抗59又は60を介して第2の
定電流源61に共通接続された第7及び第8のトランジ
スタ57、58から構成される。
【0007】上記従来の利得可変増幅回路は、次のよう
に動作する。第1及び第2の入力端子45、46から入
力された信号は、第1及び第2のトランジスタ47、4
8によって電流に変換され、利得制御用の第3、第4の
トランジスタ51、52及び第5、第6のトランジスタ
54、53の各エミッタに共通に入力される。各エミッ
タに入力された電流は、利得制御端子43、44に印加
される利得制御電圧に対応して、第3及び第5のトラン
ジスタ51、54の各コレクタと、第4及び第6のトラ
ンジスタ52、53の各コレクタとに分配される。
【0008】ここで、利得制御電圧をVd、第1及び第
2のトランジスタ47、48の伝達コンダクタンスをg
m、負荷抵抗55、56の各抵抗値をRc、VTを熱電圧と
するとき、図中の一点鎖線で囲まれた一般的な利得可変
回路における利得G1は、 G1=20log{gmRc/(1+e-Vd/VT)} =20log(gmRc)+20log{1/(1+e-Vd/VT)} =20log(gmRc)-20log(1+e-Vd/VT) となる。熱電圧VTは、VT=kT/qで求まる(但し、
k:ボルツマン定数、T:絶対温度、q:電気素量)。
このように、利得G1は、利得制御電圧Vdの変化に対応
して、−∞と20log(gmRc)との間で変化する。
【0009】利得可変増幅回路は更に、一点鎖線内の利
得可変回路に加え、第3の差動増幅回路を備えるので、
エミッタ帰還抵抗59、60の各抵抗値をReとすると
き、利得可変増幅回路の全体における利得G2は、 G2=20log{gmRc/(1+e-Vd/VT)+Rc/(2Re)} となる。つまり、利得G2は、概ね20log{Rc/(2Re)}
と20log(gmRc)との間で変化し、最小利得は、負荷抵
抗55、56とエミッタ帰還抵抗59、60との抵抗値
の比であるRc/2Reのみによって決まる。
【0010】上記従来の利得可変増幅回路では、利得制
御信号Vdが負の方向に大きくなると、利得は負の無限大
に近づくが、追加された利得可変回路により、抵抗値の
比Rc/2Reで決定された利得以下になることが抑止され、
最小利得が安定する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
利得可変増幅回路では、最小利得決定のための第7及び
第8のトランジスタ57、58が、入力端子45、46
と負荷抵抗55、56との間に接続されるので、入力端
子45、46と負荷抵抗55、56との間で、ミラー効
果による負帰還作用が生じる。このため、特に、最大利
得時における周波数特性が劣化し、最大利得が低下する
ことによって利得可変幅が減少するという問題がある。
また、入力信号が高周波の場合に、ミラー効果による負
帰還作用が大きくなり、最大利得の低下が顕著になる。
【0012】本発明は、上記に鑑み、最小利得を容易に
設定できる機能を持ちながらも、最大利得時における周
波数特性の劣化による最大利得の低下を抑え、利得可変
幅の減少を抑止することが可能な利得可変増幅回路を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の利得可変増幅回路は、第1の電源と第1の
定電流源との間に接続され、第1及び第2の利得制御端
子からの利得制御信号に従って、第1及び第2の入力信
号を差動増幅して出力する利得可変増幅回路において、
ベースが第1の入力端子に接続された第1のトランジス
タと、ベースが第2の入力端子に接続された第2のトラ
ンジスタとを有し、前記第1及び第2のトランジスタの
各エミッタが前記第1の定電流源に共通接続された入力
差動回路と、各ベースが前記第1の利得制御端子に夫々
接続され且つ各コレクタが第1及び第2の出力端子に夫
々接続された第3及び第4のトランジスタと、各ベース
が前記第2の利得制御端子に共通接続された第5、第
6、第7及び第8のトランジスタとを有し、前記第3、
第5及び第6のトランジスタのエミッタが前記第1のト
ランジスタのコレクタに共通接続され、前記第7、第8
及び第4のトランジスタのエミッタが前記第2のトラン
ジスタのコレクタに共通接続され、前記第6及び第7の
トランジスタの各コレクタが前記第1の電源に共通接続
された利得制御差動回路とを備え、第1及び第2の負荷
抵抗は相互に直列に接続され、該直列接続点に前記第5
のトランジスタのコレクタが接続され、前記第1の負荷
抵抗の他の一端は前記第1の電源に接続され、前記第2
の負荷抵抗の他の一端は前記第3のトランジスタのコレ
クタに接続され、第3及び第4の負荷抵抗は相互に直列
に接続され、該直列接続点に前記第8のトランジスタの
コレクタが接続され、前記第3の負荷抵抗の他の一端は
前記第1の電源に接続され、前記第4の負荷抵抗の他の
一端は前記第4のトランジスタのコレクタに接続され、
前記第3と第4のトランジスタ、前記第5と第8のトラ
ンジスタ、及び前記第6と第7のトランジスタの夫々に
おける各エミッタ面積が相互に等しく設定され、前記第
3又は第4のトランジスタと、前記第5又は第8のトラ
ンジスタと、前記第6又は第7のトランジスタとのエミ
ッタ面積の比が1:m:nに設定され、前記第1及び第
3の負荷抵抗の抵抗値が相互に等しく、前記第2及び第
4の負荷抵抗の抵抗値が相互に等しく設定され、前記第
1又は第3の負荷抵抗の抵抗値と前記第2又は第4の負
荷抵抗の抵抗値との比がp:qに設定され、利得可変範
囲が20log{(m+n)(p+q)/(mp)}であ
ることを特徴とする。
【0014】本発明の利得可変増幅回路によると、第1
及び第2の入力端子と負荷抵抗との間におけるミラー効
果による負帰還作用を無くすることができるので、最大
利得時における周波数特性の劣化を抑えることができ
る。また、入力信号が高周波である場合でも、最大利得
を低下させず充分な利得可変幅を得ることができる。こ
こで、第3〜第8のトランジスタの各エミッタ面積、或
いは、第1〜第4の負荷抵抗の各抵抗値を適正に設定す
れば、利得制御信号で最小利得を制御することなく最小
利得を所定の値に定めることができる。
【0015】
【0016】
【0017】また、第1のトランジスタと第1の定電流
源との間、及び第2のトランジスタと前記第1の定電流
源との間には、夫々、等しい抵抗値を有する第1及び第
2のエミッタ帰還抵抗が接続されることも好ましい態様
である。この場合、入力信号の振幅が大きいときでも歪
み特性が劣化しない。
【0018】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明を更に詳細
に説明する。図1は、本発明による第1実施形態例の利
得可変増幅回路の構成を示すブロック図である。利得可
変増幅回路は、入力差動回路と利得制御差動回路とを備
えている。この利得可変増幅回路は、電圧源としての第
1の電源端子(第1の電源)30と第1の定電流源27
との間に接続され、第1及び第2の利得制御端子21、
22からの利得制御信号に従って、第1及び第2の入力
端子23、24からの入力信号を差動増幅して出力す
る。
【0019】入力差動回路は、ベースが第1の入力端子
23に接続された第1のトランジスタ25と、ベースが
第2の入力端子24に接続された第2のトランジスタ2
6とを備える。第1及び第2のトランジスタ25、26
の各エミッタは、第1の定電流源27に共通接続されて
いる。
【0020】利得制御差動回路は、各ベースが第1の利
得制御端子21に夫々接続され且つ各コレクタが第1及
び第2の出力端子19、20に夫々接続された第3及び
第4のトランジスタ9、14と、各ベースが第2の利得
制御端子22に共通接続された第5、第6、第7及び第
8のトランジスタ10、11、12、13とを備える。
第3、第5及び第6のトランジスタ9、10、11は、
第1のトランジスタ25のコレクタに共通接続され、第
7、第8及び第4のトランジスタ12、13、14は、
第2のトランジスタ26のコレクタに共通接続される。
また、第6及び第7のトランジスタ11、12の各コレ
クタは、第1の電源端子30に共通接続される。
【0021】第3のトランジスタ9のコレクタと第1の
電源端子30との間には第1及び第2の負荷抵抗15、
16が直列に接続されており、負荷抵抗15と16との
直列接続点には、第5のトランジスタ10のコレクタが
接続される。第4のトランジスタ14のコレクタと第1
の電源端子30との間には第3及び第4の負荷抵抗1
7、18が直列に接続されており、負荷抵抗17と18
との直列接続点には、第8のトランジスタ13のコレク
タが接続される。
【0022】第3のトランジスタ9と第4のトランジス
タ14とはエミッタ面積が相互に等しく、第5のトラン
ジスタ10と第8のトランジスタ13とはエミッタ面積
が相互に等しく、第6のトランジスタ11と第7のトラ
ンジスタ12とはエミッタ面積が相互に等しい。第3の
トランジスタ9又は第4のトランジスタ14と、第5の
トランジスタ10又は第8のトランジスタ13と、第6
のトランジスタ11又は第7のトランジスタ12とのエ
ミッタ面積の比は、任意に設定される。また、第1及び
第3の負荷抵抗15、17の抵抗値が相互に等しく、第
2及び第4の負荷抵抗16、18の抵抗値が相互に等し
い。第1の負荷抵抗15又は第3の負荷抵抗17の抵抗
値と、第2の負荷抵抗16又は第4の負荷抵抗18の抵
抗値との比は、任意に設定される。
【0023】上記構成の利得可変増幅回路では、入力端
子23、24から入力された信号は、第1及び第2のト
ランジスタ25、26によって夫々電流に変換される。
この電流は、第1のトランジスタ25から第3、第5及
び第6のトランジスタ9、10、11の各エミッタに共
通に入力され、また、第2のトランジスタ26から第
7、第8及び第4のトランジスタ12、13、14の各
エミッタに共通に入力される。電流は更に、利得制御端
子21、22からの利得制御電圧Vdに従って、トラン
ジスタ9〜14の各コレクタに分配され、負荷抵抗1
5、16及び17、18によって電圧に変換されて出力
端子19、20から出力される。
【0024】ここで、第3のトランジスタ9又は第4の
トランジスタ14と、第5のトランジスタ10又は第8
のトランジスタ13と、第6のトランジスタ11又は第
7のトランジスタ12とのエミッタ面積の比が1:m:
nであるとする。負荷抵抗15と16(又は負荷抵抗1
7と18)との抵抗値の比がp:qであるとする。ま
た、負荷抵抗15と16との抵抗値の和及び負荷抵抗1
7と18との抵抗値の和を夫々Rc、利得制御電圧(利
得制御信号)をVd、第1及び第2のトランジスタ2
5、26の伝達コンダクタンスをgm、VTを熱電圧とす
る。
【0025】このとき、利得可変増幅回路の利得Gは、 G=20log(gmRc)-20log[{1+(m+n)e-Vd/VT}/{1+(mp/
(p+q))e-Vd/VT}] となる。ここで、利得制御電圧Vdが負の方向に大きく
なったとき最小利得Gminは、 Gmin=20log(gmRc)-20log{(m+n)(p+q)/(mp)} となる。最小利得Gminは、第5のトランジスタ10
(又は第8のトランジスタ13)と第6のトランジスタ
11(又は第7のトランジスタ12)とのエミッタ面積
の比m:n、及び負荷抵抗15(又は17)と負荷抵抗
16(又は18)との抵抗値の比p:qのみで決定され
る。従って、利得制御信号によって最小利得を制御する
必要がないので、制御部分の簡素化により低消費電力の
実現が可能になる。また、利得制御電圧Vdが負に大き
くなると、利得は下がる。この電圧Vdが負に更に大き
くなっても、エミッタ面積比mのトランジスタ10又は
13を経由してアイドル電流が負荷抵抗15又は17に
流れるので、利得が負の無限大になることはない。
【0026】図2は、本実施形態例の利得可変増幅回路
の利得制御電圧Vdを変化させた場合の利得の変化を示
すグラフである。同図から、利得制御電圧Vdを変化さ
せた場合に、最小利得20log(gmRc)-20log{(m+n)(p+
q)/(mp)}から最大利得20log(gmRc)の間で利得が変
化することが分かる。
【0027】ところで、図6で説明した従来例では、入
力差動トランジスタ対が、利得可変用のトランジスタ4
7、48、及び最小利得決定用のトランジスタ57、5
8として2組存在し、また、利得可変範囲を大きくとる
ためにトランジスタ57、58にエミッタ帰還抵抗5
9、60を夫々接続していた。エミッタ帰還抵抗が接続
された入力差動トランジスタ対とそうでない差動トラン
ジスタ対とでは入力ダイナミックレンジが異なる。この
ような2組の入力差動トランジスタ対で、入力端子と負
荷抵抗55、56とを共用していたので、伝達特性が非
線形になり、振幅が大きい信号の入力時に歪み特性が劣
化し易かった。また、最小利得を小さくとる場合には、
抵抗値の比Rc/2Reを大きくとる必要があり、例えば、−
40dBの最小利得をとるには、抵抗値の比Rc/2Reは100/
1になり、IC化するとチップサイズが増大する。
【0028】これに対し、本発明の利得可変増幅回路で
は、アイドル電流の経路を第5及び第8のトランジスタ
10、13に設けたカスコード型の回路構成となってい
るので、入力端子23と負荷抵抗15、16との間、及
び入力端子24と負荷抵抗17、18との間で、ミラー
効果による負帰還作用は生じない。従って、最大利得時
の周波数特性の劣化がなく、入力信号が高周波の場合で
あっても、充分な利得可変幅を得ることができる。ま
た、1組の入力差動トランジスタ対(25、26)のみ
で入力ダイナミックレンジが決定され、伝達特性が非線
形になることがないので、大信号入力時の歪み特性が劣
化しない。本利得可変増幅回路によると、例えば、通信
システムの直交変復調装置等で高周波信号を用いた場合
においても、高精度且つ広範囲の利得制御が可能にな
る。最小利得を小さくとる場合に、能動素子と受動素子
との組み合わせであるトランジスタのエミッタ面積比
1:m:nと抵抗値の比p:qとを最適化することによ
り、IC化する際のチップサイズの増大を防ぐことがで
きる。
【0029】
【実施例】実施例1 本実施例では、第1及び第2のトランジスタ25、26
が伝達コンダクタンスgmを有し、第3のトランジスタ
9(又は第4のトランジスタ14)と、第5のトランジ
スタ10(又は第8のトランジスタ13)と、第6のト
ランジスタ11(又は第7のトランジスタ12)とのエ
ミッタ面積の比が1:3:5であるとする。また、負荷
抵抗15(又は17)と、負荷抵抗16(又は18)と
の抵抗値の比が1:10であるとする。図3は、利得制
御電圧Vdを変化させた場合の利得変化を示すグラフで
ある。グラフでは、最大利得20log(gmRc)を20
[dB]としている。本実施例における利得は、同図の
実線で示す利得1のように変化する。
【0030】実施例2 本実施例では、第1及び第2のトランジスタ25、26
が伝達コンダクタンスgmを有し、第3のトランジスタ
9(又は第4のトランジスタ14)と、第5のトランジ
スタ10(又は第8のトランジスタ13)と、第6のト
ランジスタ11(又は第7のトランジスタ12)とのエ
ミッタ面積の比が1:1:10であるとする。また、負
荷抵抗15(又は17)と、負荷抵抗16(又は18)
との抵抗値の比が1:20であるとする。図3は、利得
制御電圧Vdを変化させた場合の利得変化を示すグラフ
である。グラフでは、最大利得20log(gmRc)を20
[dB]としている。本実施例における利得は、同図の
破線で示す利得2のように変化する。
【0031】本発明の利得可変増幅回路では、例えば、
0〜−40dBの利得可変範囲をとる際に、トランジス
タのエミッタ面積比を1:2:4、負荷抵抗の抵抗値の
比を1:25に設定することもできる。この設定によれ
ば、図6の従来例の回路で抵抗値の比を例えば1:10
0として構成する場合より、明らかにチップサイズが小
さくなる。
【0032】図4は、本発明による第2実施形態例の利
得可変増幅回路の構成を示すブロック図である。本実施
形態例の利得可変増幅回路は、図1における第1のトラ
ンジスタ25と第1の定電流源27との間、及び第2の
トランジスタ26と第1の定電流源27との間に第1及
び第2のエミッタ帰還抵抗31、32を接続した点で、
第1実施形態例とは異なる。本実施形態例における他の
構成は、第1実施形態例と同様である。
【0033】本実施形態例では、第1及び第2のトラン
ジスタ25、26の伝達コンダクタンスをgm、第1及
び第2のエミッタ帰還抵抗31、32の夫々の抵抗値を
Eとし、 gm≒1/2RE とする。このとき、利得可変増幅回路の利得Gは、 G=20log(Rc/2RE)-20log[{1+(m+n)e-Vd/VT}/{1+(mp
/(p+q))e-Vd/VT}] となる。ここで、利得制御電圧Vdが負の方向に大きく
なったとき、最小利得Gm inは、 Gmin=20log(Rc/2RE)-20log{(m+n)(p+q)/(mp)} となる。
【0034】本実施形態例では、第1の定電流源27の
電流をIoとするとき、エミッタ帰還抵抗31、32が
挿入されたことにより、第1及び第2のトランジスタ2
5、26の入力ダイナミックレンジがIo×REだけ広
がる。このため、入力信号の振幅が大きい場合でも伝達
特性が線形を保つので、歪み特性が劣化しない。
【0035】図5は、本実施形態例の利得可変増幅回路
の利得制御電圧Vdを変化させた場合の利得の変化を示
すグラフである。同図から、利得制御電圧Vdを変化さ
せた場合に、最小利得20log(Rc/2RE)-20log{(m+n)(p
+q)/(mp)}から最大利得20log(Rc/2RE)の間で利得が
変化することが分かる。
【0036】以上、本発明をその好適な実施形態例に基
づいて説明したが、本発明の利得可変増幅回路は、上記
実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記
実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施した利得
可変増幅回路も、本発明の範囲に含まれる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の利得可変
増幅回路によると、最小利得を容易に設定できる機能を
持ちながらも、最大利得時における周波数特性の劣化に
起因する最大利得の低下を抑えることにより、利得可変
幅の減少を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施形態例の利得可変増幅回
路の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態例の利得可変増幅回路の利得制御
電圧を変化させた場合の利得の変化を示すグラフであ
る。
【図3】利得制御電圧を変化させた場合の利得変化を示
すグラフである。
【図4】本発明による第2実施形態例の利得可変増幅回
路の構成を示すブロック図である。
【図5】第2実施形態例の利得可変増幅回路の利得制御
電圧を変化させた場合の利得の変化を示すグラフであ
る。
【図6】従来の利得可変増幅回路の構成を示す回路図で
ある
【符号の説明】
9 第3のトランジスタ 10 第5のトランジスタ 11 第6のトランジスタ 12 第7のトランジスタ 13 第8のトランジスタ 14 第4のトランジスタ 15 第1の負荷抵抗 16 第2の負荷抵抗 17 第3の負荷抵抗 18 第4の負荷抵抗 21 第1の利得制御端子 22 第2の利得制御端子 23 第1の入力端子 24 第2の入力端子 25 第1のトランジスタ 26 第2のトランジスタ 27 第1の定電流源 30 第1の電源端子 31 第1のエミッタ帰還抵抗 32 第2のエミッタ帰還抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03G 1/00 - 3/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電源と第1の定電流源との間に接
    続され、第1及び第2の利得制御端子からの利得制御信
    号に従って、第1及び第2の入力信号を差動増幅して出
    力する利得可変増幅回路において、 ベースが第1の入力端子に接続された第1のトランジス
    タと、ベースが第2の入力端子に接続された第2のトラ
    ンジスタとを有し、前記第1及び第2のトランジスタの
    各エミッタが前記第1の定電流源に共通接続された入力
    差動回路と、 各ベースが前記第1の利得制御端子に夫々接続され且つ
    各コレクタが第1及び第2の出力端子に夫々接続された
    第3及び第4のトランジスタと、各ベースが前記第2の
    利得制御端子に共通接続された第5、第6、第7及び第
    8のトランジスタとを有し、前記第3、第5及び第6の
    トランジスタのエミッタが前記第1のトランジスタのコ
    レクタに共通接続され、前記第7、第8及び第4のトラ
    ンジスタのエミッタが前記第2のトランジスタのコレク
    タに共通接続され、前記第6及び第7のトランジスタの
    各コレクタが前記第1の電源に共通接続された利得制御
    差動回路とを備え、 第1及び第2の負荷抵抗は相互に直列に接続され、該直
    列接続点に前記第5のトランジスタのコレクタが接続さ
    れ、 前記第1の負荷抵抗の他の一端は前記第1の電源に接続
    され、前記第2の負荷抵抗の他の一端は前記第3のトラ
    ンジスタのコレクタに接続され、 第3及び第4の負荷抵抗は相互に直列に接続され、該直
    列接続点に前記第8のトランジスタのコレクタが接続さ
    れ、 前記第3の負荷抵抗の他の一端は前記第1の電源に接続
    され、前記第4の負荷抵抗の他の一端は前記第4のトラ
    ンジスタのコレクタに接続され、 前記第3と第4のトランジスタ、前記第5と第8のトラ
    ンジスタ、及び前記第6と第7のトランジスタの夫々に
    おける各エミッタ面積が相互に等しく設定され、前記第
    3又は第4のトランジスタと、前記第5又は第8のトラ
    ンジスタと、前記第6又は第7のトランジスタとのエミ
    ッタ面積の比が1:m:nに設定され、 前記第1及び第3の負荷抵抗の抵抗値が相互に等しく、
    前記第2及び第4の負荷抵抗の抵抗値が相互に等しく設
    定され、前記第1又は第3の負荷抵抗の抵抗値と前記第
    2又は第4の負荷抵抗の抵抗値との比がp:qに設定さ
    れ、利得可変範囲が20log{(m+n)(p+q)/
    (mp)}であることを特徴とする利得可変増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記第1のトランジスタと前記第1の定
    電流源との間、及び前記第2のトランジスタと前記第1
    の定電流源との間には、夫々、等しい抵抗値を有する第
    1及び第2のエミッタ帰還抵抗が接続されることを特徴
    とする請求項1に記載の利得可変増幅回路。
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