JP3093420B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3093420B2
JP3093420B2 JP04078659A JP7865992A JP3093420B2 JP 3093420 B2 JP3093420 B2 JP 3093420B2 JP 04078659 A JP04078659 A JP 04078659A JP 7865992 A JP7865992 A JP 7865992A JP 3093420 B2 JP3093420 B2 JP 3093420B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置や静電記
録装置等の画像形成装置において、像担持体上に形成さ
れた静電潜像を現像して可視化するのに使用される現像
装置に関し、詳しくは一成分現像剤を用いて高品質な画
像、特に高品質なカラー画像を得るのに好適な現像装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一成分現像剤を用いる現像法の1つとし
て、現像装置の現像剤担持体を像担持体と非接触に保持
しながら、像担持体上の潜像の現像を行うジャンピング
現像法が知られている。ジャンピング現像法を採用した
現像装置の一例として、図4に示す従来の現像装置につ
いて説明する。
【0003】図4の現像装置では、現像剤担持体として
円筒状の非磁性スリーブ103を用い、その内部に固定
されたマグネットローラ104の磁力により、現像容器
101内に収容された一成分磁性現像剤としての磁性ト
ナーをスリーブ103上に保持し、スリーブ103が図
中矢印方向に回転することにより、保持された磁性トナ
ーが像担持体としての感光ドラム111と対向した現像
領域へ向けて搬送される。その搬送途上でトナーは、現
像スリーブ103と間隔を開けて設けられた磁性ブレー
ド102とスリーブ103内のマグネットローラ104
の磁極N1 とで形成される集中磁界により規制されて、
スリーブ103上に薄層状に塗布される。現像領域にお
いて現像スリーブ103と感光ドラム111とは、50
〜500μmの間隙を隔てて保持されており、バイアス
電源105によりスリーブ103に直流に交流を重畳し
た現像バイアスを印加することにより、所謂ジャンピン
グ現像が行なわれ、スリーブ103上に薄層状に塗布さ
れたトナーが感光ドラム111上の静電潜像に飛翔、付
着して、潜像がトナー像として可視化される。
【0004】尚、現像スリーブ103の下側には、容器
101内下部からのトナーの吹出しを防止する吹出し防
止シート106が設けられる。
【0005】この現像装置の方法では、トナーの磁性を
利用してスリーブ103上にトナーを保持し、薄層状に
塗布しているため、非磁性トナーを用いることができな
い欠点がある。一般に磁性トナーは、スチレン、アクリ
ル等の樹脂中にマグネタイト等の磁性粒子を分散させて
いるため、カラートナーを作る場合、彩度の低いくすん
だ色しか得られない。従って上記方法はカラー現像には
適さないといえる。
【0006】上記と別の例を図5に示す。図5に示す現
像装置は、非磁性トナーをも使用できるように改良した
ものである。
【0007】現像容器101内に収容された一成分非磁
性現像剤としての非磁性トナーは、塗布ローラ107に
より現像剤担持体としての例えばアルミニウムのような
導電性の現像スリーブ103上に塗布される。このとき
塗布ローラ7は、図中矢印A方向に回転する現像スリー
ブ103と相対速度を有するように、図中矢印B方向に
回転して非磁性トナーをスリーブ103上に塗布するよ
うになっている。現像スリーブ103上へのトナーの塗
布を良好に行なわせるため、塗布ローラ107にはスポ
ンジ状加工やローレット加工が施されている方が好まし
い。次ぎに現像スリーブ103上に塗布されたトナー
は、ウレタンゴム、リン青銅等の弾性体でできたブレー
ド109により、所定の層厚に規制される。
【0008】本現像装置でも、図4の現像装置のときと
同様に、現像スリーブ103と感光ドラム111とは5
0〜500μmの間隙を隔てて保持されており、バイア
ス電源105によりスリーブ103に直流に交流を重畳
した現像バイアスが印加される。又現像容器101内下
部からのトナーの吹出しを防止するシート106が設け
られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、感
光ドラムと現像スリーブとを非接触状態で保持し、現像
バイアスとして直流に交流を重畳したバイアスを用いる
現像装置においては、感光ドラムと現像スリーブ間に交
流バイアスが印加されるので、トナーは現像領域の現像
スリーブと感光ドラムとの間を飛翔、往復を繰り返して
いる。
【0010】従来、このトナーの飛翔往復運動、感光ド
ラムの回転、現像スリーブの回転に伴う気流の発生及び
トナーの自重等によってトナーの飛散が発生し、画像形
成装置の機内の汚染や転写紙の汚れ等の不具合を生じて
いた。特に現像領域でトナーに対し磁気拘束力が働く磁
性トナーに比べ、磁気拘束力の働かない非磁性トナーの
場合は、そのトナー飛散は顕著であった。又トナーの現
像性を向上させるためにトナーの流動性を向上させる
と、トナー流動性の増加に伴ってトナー飛散量も増加し
ていた。
【0011】そこで、トナー飛散を軽減するためにトナ
ーの流動性を低下させるようにすると、流動性低下に伴
いトナーの現像性も悪くなってしまい、具体的にはベタ
画像の均一性の低下、細線再現性の低下、エッジ部のガ
サツキ等の画像品位低下を招いていた。
【0012】従って本発明の目的は、一成分現像剤を用
いた現像により解像度、濃度が高く、非画像部の汚れも
ない高品位の画像を得ることができ、且つ現像剤の飛散
を防止して装置内の汚染もなくすことができる現像装置
を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、カラー画像の形成に
好適な非磁性一成分現像剤を用いた場合にも、現像剤飛
散による現像剤の混色がなく、非磁性一成分現像剤を用
いた現像により良好な品質のカラー画像を得ることがで
きる現像装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
現像装置にて達成される。要約すれば本発明は、像担持
体と非接触に設けられ流動性指数が5〜30%の一成分
現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に
振動電圧を印加する電圧印加手段とを有し、前記振動電
圧が、現像剤に前記現像剤担持体から前記像担持体に向
かう力を付与する電界を形成する印加時間T1の第1ピ
ーク値と、前記像担持体から前記現像剤担持体に向かう
力を付与する電界を形成する印加時間T2の第2ピーク
値とが交互に現れる電圧であって、前記T1とT2の比
が1:2〜1:10である現像装置において、現像領域
の幅をd(mm)、前記振動電圧の周波数をf(H
z)、像担持体に像が形成されるプロセススピードをP
S(mm/秒)としたときに、前記d、f、及びPSの
値が、20≦d・f/PS≦1000の関係を満たすこ
とを特徴とする現像装置である。
【0015】好ましくは、前記d、f、及びPSの値
は、40≦d・f/PS≦500の関係を満たす。
【0016】
【実施例】本発明では、一成分現像剤を用いた現像によ
り解像度、濃度が高く、非画像部の汚れもない高品位の
画像を得ることができ、且つ現像剤の飛散を防止して画
像形成装置内の汚染防止も図ることができるようにする
ために、現像スリーブに印加する現像バイアスとして、
以下に示すような特別な振動バイアス電圧を使用するこ
とが大きな特徴である。先ず、これについて説明する。
【0017】現像スリーブに印加する現像バイアスとし
て、従来のように、印加時間のデューティ比が1:1の
振動バイアス電圧を用いた場合、現像スリーブ上に担持
されたトナーの感光ドラムへの転移量(つまり現像性)
を増大するために、交流電圧のピーク・トゥ・ピーク電
圧Vppを高めて行くと、図6に示すように、ベタ画像
において本来ならば高濃度画像となるべき筈の現像コン
トラストの高い側で、濃度が低くなる負の特性が現れ
る。
【0018】これは、Vppを高くするにつれて、トナ
ーに現像スリーブから感光ドラム側に向かう方向の力を
付勢するバイアス部分(付勢バイアス)が強く働く反
面、逆にトナーに感光ドラムからスリーブ側に向かう方
向の力を付勢するバイアス部分(逆付勢バイアス)も同
様に強く働きかけるので、このために画像濃度が高くな
るべき高コントラスト側で濃度の低下が起こる現象が発
生したものと考えられる。
【0019】つまり、こういうことである。図8に示す
ように、感光ドラム1上のベタ潜像(ベタ画像の潜像)
22の形成する電界は、エッジ部は巻き込まれており、
中央部は現像スリーブ2に向かい開いた電界を形成して
いる。感光ドラム上の静電潜像のエッジ部に位置するト
ナーは、電界の巻き込みにより強く感光ドラムに引きつ
けられているので、逆付勢バイアスが多少強くても感光
ドラム上に残っている(所謂エッジ効果である)。とこ
ろが、静電潜像のエッジ部よりも内側の潜像領域に位置
するトナーは、帯電電荷によるトナーの感光ドラムに対
する鏡映力及びトナーと感光ドラムとの間のファンデル
ワールス力のみにより、感光ドラム上に付着しているた
め、上記の画像中央部での電界が開いていることから、
強い逆付勢バイアスが作用すると、電気力線に沿って再
び現像スリーブ側へと引き戻されてしまう。このためV
ppが高くなると濃度に負性特性が現れるのである。
【0020】この場合、現像領域における感光ドラムと
現像スリーブの最近接位置よりもスリーブ回転方向下流
側では、振動バイアススによる電界強度が次第に弱くな
るため、トナーの往復運動は少なくなる。現像スリーブ
上ではトナーの帯電電荷によるスリーブへの鏡映力とス
リーブとの間のファンデルワールス力とが、感光ドラム
上では前述した感光ドラムへの鏡映力と感光ドラムとの
間のファンデルワールス力とが、それぞれトナーに働い
ており、これらの力に比べて振動バイアスによるトナー
への付勢力が弱くなったときに、トナーは感光ドラム上
若しくはスリーブ上に付着して担持されるが、これを、
Vppを高くして感光ドラムとスリーブ間でのトナーの
往復運動を激しく行わせると、トナーが感光ドラム、ス
リーブのどちら側にも戻りきれず、浮遊して飛散トナー
になる頻度も増し、これがために飛散トナーによる画像
形成装置の機内汚染や転写紙の汚れを招く恐れがある。
【0021】又Vppを所定の値に保持したまま現像性
を向上させるためにトナーの流動性を向上させると、現
像領域でトナーがある程度凝集したまま往復運動せず、
互いにばらばらになった状態で往復運動するようになり
がちなので、トナー飛散の発生頻度増大を招く恐れがあ
る。従ってトナー飛散を防止するにはトナーの流動性を
低下させる必要がある。
【0022】しかしながら、トナーの流動性の低下と共
にトナーの現像性の低下の傾向も見られる。高精細画
像、特にカラー画像における高精細画像を得ようとする
場合には良好な中間調再現性、細線再現性が要求される
のであるが、中間調及び細線再現性とトナー流動性は密
接な関係があり、流動性が悪くなるとそれにともない中
間調及び細線再現性も低下する傾向がある。
【0023】そこで、本発明では、トナーの飛散を防ぐ
ために流動性の低いトナーを用いた場合でも、現像バイ
アスとして特別に工夫した振動バイアスを用いることに
より良好な現像性を実現し、画像濃度が高く、中間調及
び細線の再現性も良い画像を得ることを達成するのであ
る。
【0024】本発明で使用する現像バイアスについて説
明する。先ず、現像バイアスの1つの特徴は、図7に示
すように、トナーに現像スリーブから感光ドラム側に向
かう方向の力を付勢する付勢バイアスを高めたままで、
トナーに感光ドラムからスリーブ側に向かう方向の力を
付勢する逆付勢バイアスを抑えた振動バイアスになって
いることで、これにより細線再現性、高濃度の画像が得
られる。
【0025】詳しく説明すると、図7では、現像スリー
ブに例えば1300HZ の周波数を有する振動バイアス
Eが印加されている。図7のVL は感光ドラム上の潜像
の画像部電位、VD は潜像の非画像部電位、V1、V2
はバイアス電圧Eの最小値、最大値を示す。又Vdcは振
動バイアス電圧Eの時間的平均値、即ち、振動バイアス
電圧の最小値、最大値の印加時間をT1、T2とする
と、1周期(T1+T2)における時間的積分値を表
し、本明細書では、これを、単に振動バイアス電圧の平
均値或いは積分値と言うことにする。
【0026】図7に示した例では、負極性の潜像を負極
性に帯電したトナーで反転現像するので、時間T1で
は、トナーに電界がトナー移動方向が現像スリーブから
感光ドラムへ向かう方向(感光ドラム上の潜像を現像す
る方向である)となる向きに大きさ|VL −V1|で作
用して、トナーにはその移動方向に|VL −V1|に比
例した力が働き、時間T2では、トナーに電界がトナー
移動方向が感光ドラムから現像スリーブへ向かう方向
(感光ドラム上に付着したトナーを引き剥す方向であ
る)となる向きに大きさ|V2−VL |で作用して、ト
ナーにはその移動方向に|V2−VL |に比例した力が
働く。即ち次のようになる。
【0027】(イ)振動バイアス電圧の最小値V1(付
勢バイアスV1)の及ぼす作用 上記から明らかなように、付勢バイアスV1は、トナー
を感光ドラム表面上に形成された静電潜像に押しつけて
付着させるように作用する。このため|V1|が大きく
なると当然に|VL −V1|の値も大きくなり、これに
よって現像濃度は上昇して細線の再現性も良くなる。従
って流動性の劣るトナーを用いた場合でも、図8に示す
ように、感光ドラム1表面近傍で電界が閉じているドッ
ト潜像のような潜像21に対しても、付勢バイアスV1
の大きさ|V1|を大にすることにより電界を開くこと
ができ、トナーによる十分な現像が可能になる。
【0028】(ロ)現像バイアス電圧の最大値V2(逆
付勢バイアスV2)の及ぼす作用 同様に、逆付勢バイアスV2は、感光ドラム表面上の静
電潜像に付着したトナーを感光ドラムから引き離す方向
に作用する。このためトナーに感光ドラムから引き離す
方向に、|V2−VL |の値に比例した力が働く。従っ
て|V2|の値を小さくすることにより、図8に示すよ
うなベタ潜像22を現像して得られるベタ画像に、前述
した負性特性が生じるのを防止し且つ濃度を向上するの
に寄与させることができ、これらベタ画像の負性特性及
び濃度が改善される。
【0029】(ハ)付勢バイアスV1の印加時間T1と
逆付勢バイアスV2の印加時間T2の及ぼす作用 付勢バイアスV1の印加時間T1は、感光ドラム上に形
成された静電潜像の現像性に大きく関与し、非接触現像
方法においては時間T1が非常に短いと、トナーが十分
に感光ドラム表面に転移する前に逆付勢バイアスV2が
印加されることになるため、現像スリーブ側に引き戻さ
れてしまい十分な現像性が得られない。このような現像
はトナーの流動性因子にも作用され、流動性の劣るトナ
ーではスリーブ表面から離れる際に互いに分散しにくく
なるため、トナーの付勢バイアスV1に対する応答性も
低下するので、更に付勢バイアスV1の印加時間T1を
長くする必要がある。
【0030】逆に(T1+T2)が常に一定であるとす
るとき、付勢バイアス印加時間T1が非常に長いと、相
対的に逆付勢バイアス印加時間T2が短くなるのでカブ
リを生じてしまう。逆付勢バイアスV2は前述したよう
に負性特性を防止するため、潜像部に付着したトナーを
スリーブ側に引き戻さないような値に設定することが望
ましい。しかしながら逆付勢バイアスV2を小さくする
ので、現像領域にて往復運動を繰り返している現像に関
与しないトナーを十分にスリーブ側に引き戻すことはむ
ずかしくなるため、逆付勢バイアスV2の印加時間T2
を長くすることによって、現像に関与しないトナーをス
リーブ側に穏やかに引きつけることができ、これにより
飛散トナーを防止する効果を与えている。
【0031】本発明において、トナーの流動性指数と
は、トナーが少なくとも樹脂及び着色剤を含有した体積
平均粒径5〜15μmの分級品である場合に、そのトナ
ーに流動性向上剤を外添したときに、どの程度流動性向
上剤がトナー表面に均一に強く付着しているかを示す指
標を指し、この流動性指数の数値が小さいほど、流動性
向上剤がトナー表面に均一に強く付着され、トナーの流
動性が向上することを表す。
【0032】本発明では、この流動性指数を5〜30
%、好ましくは8〜30%、より好ましくは10〜25
%にすることにより、これと上に説明した現像バイアス
との組合せで、トナーの低い流動性を維持したまま、従
ってトナー飛散防止を図ったまま所望の現像性を得るこ
とができる。
【0033】本発明におけるトナーの物性の測定方法を
以下に示す。 (1)粒径 トナーの粒径の測定には、測定装置としてコールターカ
ウンターTA−II型(コールター社製)を用い、これに
個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェイ
ス(日科機製)及びCX−lパーソナルコンピュータ
(キヤノン製)を接続して使用する。
【0034】電解液は、1級塩化ナトリウムを用い、こ
れを1%NaCl水溶液に調製して使用する。この電解
液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好
ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5m
l加え、これにトナーの測定試料を0.5〜50mg加
える。
【0035】加えられた測定試料が懸濁した電解液は、
超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、次いで上記の
コールターコウンターTA−ll型により100μmのア
パーチャーを用いて、トナー粒子の粒径2〜40μmの
粒度分布を測定して、これからトナーの体積平均分布及
び個数平均分布を求める。
【0036】このようにして求められたトナーの体積平
均分布及び個数平均分布から、体積平均粒径及び個数平
均分布の5.04μm以下、体積平均分布の16.00
μm以上の各値を得る。 (2)流動性指数 トナーの流動性の測定法には、従来、種々の方法が知ら
れている。例えばパウダーテスター(ホソカワミクロン
社製)を用いて測定する安息角、圧縮度、スパチュラ
角、均一度、凝集度等を測定することによる方法がある
が、これらは本発明で使用するような平均粒径の細かい
トナー粉体に対しては、流動性の測定値に差が見られず
不適である。
【0037】本発明でのトナーの流動性指数を、従来の
測定法(パウダーテスター、凝集度による法方)と本発
明で採用した測定法で測定したときの値を下記の表1に
示す。測定には平均粒径7.8μmの3種類のトナー
A、B、Cを使用した。
【0038】
【表1】
【0039】本発明においては、トナーの流動性指数
は、従来公知のパウダーテスター(ホソカワミクロン株
式会社製PT−D型)を用い、以下の方法により測定し
た。測定環境は23℃、60%RHとした。 (1)トナーを測定環境下に12時間放置した後、5.
0gのトナーを正確に計り取る。 (2)振動台に、上から100メッシュ(目開き150
μm)、200メッシュ(目開き75μm)、400メ
ッシュ(目開き38μm)の篩いを重ねてセットする。 (3)精秤した5.0gのトナーを静かに100メッシ
ュの篩い上に載せ、振幅1mmで15秒間振動させる。 (4)静かに各篩いの上に残ったトナー量を精秤する。
【0040】(100メッシュ上に残ったトナ−量
(g)/5)×100=a (200メッシュ上に残ったトナ−量(g)/5)×1
00×(3/5)=b (400メッシュ上に残ったトナ−量(g)/5)×1
00×(1/5)=c 流動性指数(%)=a+b+c
【0041】流動性指数が5〜25%のトナーを得るた
めには、体積平均粒径5〜10μm、好ましくは6〜9
μmであるトナー分級品に、流動性向上剤の量と種類、
及び混合機の機種と混合条件の4因子を適当に選択組合
わせることにより達成することができる。
【0042】混合機としては、例えば、ロータリーブレ
ンダー、コンテナドラムミキサー、ターブラミキサー、
V型ブレンダー、ダブルコーンブレンダー、リボン型ブ
レンダー、バドル型ブレンダー、たて型リボン型ブレン
ダー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、マイク
ロスピードミキサー、フロージェットミキサーなどを適
時用いることができる。
【0043】本発明に用いられる流動性向上剤として
は、例えばフッ素系樹脂粉末、即ちフッ化ビニリデン微
粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末など;又は脂
肪酸金属塩、即ちステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸鉛など;又は金属酸化物、即ち酸
化亜鉛粉末など;又は微粉末シリカ、即ち湿式製法シリ
カ、乾式製法シリカ、それらシリカにシランカップリン
グ剤、チタンカップリング剤、シリコンオイルなどによ
り表面処理を施した処理シリカなどがある。
【0044】好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハ
ロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であ
り、所謂乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称される
もので、従来公知の技術によって製造されるものであ
る。例えば四塩化ケイ素ガスの酸水素炎中における熱分
解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の
様なものである。
【0045】 SiCl4 +2H2 +02 →Si02 +4HCl 又、この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又
は塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロ
ゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属
酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらも
包含する。
【0046】その粒径は平均の一次粒径として、0.0
01〜2μmの範囲内であることが望ましく、特に好ま
しくは、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉
体を使用するのが良い。
【0047】本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物
の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体とし
ては、例えば以下の様な商品名で市販されているものが
ある。
【0048】
【0049】更には、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸
化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理
シリカ微粉体を用いることがより好ましい。この処理シ
リカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定
された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシ
リカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
【0050】疎水化方法は、シリカ微粉体と反応或いは
物理吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理して
付与することにより行なわれる。好ましい方法として
は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成され
たシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する方法であ
る。
【0051】そのような有機ケイ素化合物の例は、ヘキ
サメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルク
ロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジク
ロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチル
クロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジ
ルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロル
シラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロ
ルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロ
ルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチ
ルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレー
ト、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエ
トキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジ
ビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル
テトラメチルジシロキサン、及び1分子当り2から12
個のシロキサン単位を有し、末端に位置する単位にそれ
ぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチル
ポリシロキサン等がある。これらは1種或いは2種以上
の混合物で用いられる。
【0052】その処理シリカ微粉体の粒径としては0.
003〜0.1μmの範囲のものを使用することが好ま
しい。市販品としては、タラノックス−500(タルコ
社)、AEROSIL R−972(日本アエロジル
社)などがある。
【0053】又、必要に応じて、上記流動性向上剤を予
め粉砕機により解砕した後、ヘンシェルミキサー等で分
級品と混合分散してもよい。
【0054】本発明でのトナーに適用する結着樹脂とし
ては公知のものが全て使用可能であるが、例えばポリス
チレン、ポリp−クロルスチレン、ポリビニルトルエン
などのスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−
p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共
重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、
スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アク
リル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α
−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテ
ル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸
エステル共重合体などのスチレン系共重合体、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポ
キシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹
脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹
脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹
脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが単独
或いは混合して使用できる。
【0055】本発明の実施上特に好ましい樹脂として
は、スチレン−アクリル酸エステル系樹脂、ポリエステ
ル樹脂がある。特に、次の化学式(化1)
【0056】
【化1】 (式中Rはエチレン又はプロピレン基であり、x、yは
それぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2
〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体若
しくは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン
酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルから
なるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸など)を少なくとも共縮重合したポ
リエステル樹脂が、シャープな溶融特性を有するのでよ
り好ましい。
【0057】本発明に使用される着色剤としては、染料
として、例えばC.I.ダイレクトレッド1、C.I.
ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.
I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド3
0、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクト
ブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッ
ドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.
ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7等が
ある。
【0058】顔料としては、カーボンブラック、ナフト
ールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエ
ローNCG、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロン
オレンジ、ベンジジンオレンジG、パーマネントレッド
4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、ブリリアント
カーミン3B、ファーストバイオレットB、メチルバイ
オレットレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストス
カイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
【0059】好ましくは、顔料としてはファーネスブラ
ック、ジスアゾイエロー、不溶性アゾ、銅フタロシアニ
ン、染料としては塩基性染料、油溶性染料が適してい
る。
【0060】特に好ましくは、C.I.ピグメントイエ
ロー17、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.
ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー
14、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグ
メントレッド5、C.I.ピグメントレッド3、C.
I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド
6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメント
ブルー15、C.I.ピグメントブルー16などであ
る。
【0061】染料としては、C.I.ソルベントレッド
49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ソルベ
ントレッド109、C.I.ベイシックレッド12、
C.I.ベイシックレッド1、C.I.ベイシックレッ
ド3bなどである。
【0062】本発明に係るトナーには、負荷電特性を安
定化するために、荷電制御剤を配合することも好まし
い。その際トナーの色調に影響を与えない無色又は淡色
の負荷電性制御剤が好ましい。負荷電制御剤としては、
例えばアルキル置換サリチル酸の金属錯体(例えば、ジ
ーターシャリーブチルサリチル酸のクロム錯体又は亜鉛
錯体)の如き有機金属錯体が挙げられる。負荷電制御剤
をトナーに配合する場合には、結着樹脂100重量部に
対して負荷電制御剤を0.1〜10重量部、好ましくは
0.5〜8重量部添加するのが良い。
【0063】本発明に係るトナーの一般的な製造方法に
ついては、先ず樹脂及び着色剤(場合により帯電制御
剤)をヘンシェルミキサー等で均一に分散させた後、ニ
ーダー、エクストルーダー、ロールミル等で溶融混練す
る。次に混練物をカッターミル、ハンマーミル等で粗粉
砕し、さらにジェットミル、1式ミル等で微粉砕する。
微粉砕物をDS、ジグザグ分級機、エルボジェット分級
機で分級し、分級物中に流動性向上剤をヘンシェルミキ
サー等で分散させる。
【0064】以下、本発明の具体例について説明する。
【0065】実施例1 図1に、本発明に係る現像装置の一実施例を示す。
【0066】この例は、被記録画像信号に対応して発振
するレーザービームを感光ドラム1の光源とした画像形
成装置に用いた現像装置である。感光ドラム1に接触し
た帯電ローラの一次帯電器7によって、矢印c方向に回
転する静電潜像担持体としての感光ドラム1の表面が一
様に暗部電位VD =−700Vに帯電される。次いで画
像情報に基づいた画像露光11が行われ、明部電位VL
=−100Vとなって感光ドラム1上に潜像が形成され
る。次に、この潜像が現像装置12にて反転現像(レー
ザービームで露光された明部電位領域に潜像と同極性に
帯電したトナーを付着させる)され、トナー像として可
視化される。
【0067】現像装置12は、一成分現像剤として非磁
性トナーを収容した現像容器6を有している。現像容器
6には、矢印A方向に回転するアルミニウムのような導
電性の現像剤担持体2(スリーブ又はローラ)と、塗布
ローラ4とが設けられており、この塗布ローラ4は、現
像剤担持体2に当接し且つこれに対して相対速度を有す
るように矢印B方向に回転して、容器6内に収容された
トナーを現像剤担持体2上に塗布する。
【0068】上記の現像剤担持体2は、表面に金やカー
ボン、白金、セラミック等の材料を塗工してその表面抵
抗を下げたもの、又はそれらの材料をそのまま一体成形
したものを用いることもできる。塗布ローラ4による現
像剤担持体2へのトナーの塗布を良好に行わせるため
に、塗布ローラ4の表面にスポンジ状加工やローレット
加工又はブラシ状加工が施されている方が好ましい。現
像剤担持体2上に塗布されたトナーは、現像剤担持体2
に弾性的に当接した弾性ブレード3により所定の層厚に
規制される。この弾性ブレード3としては、リン青銅薄
板、ステンレス薄板、ウレタンゴム、シリコーンゴム等
の弾性を有する部材が用いられる。尚、現像剤担持体2
の下側には、現像容器6内のトナー吹き出しを防止する
ためのシート10が配されている。
【0069】現像剤担持体2と感光ドラム1とは、トナ
ーを潜像に供給する現像領域において、100〜350
μm程度の最小間隙を隔てて保持される。弾性ブレード
3により現像領域にて現像剤担持体2と感光ドアム1と
の最小間隙より薄くなる層厚に規制されたトナーは、現
像剤担持体2の回転によって感光ドラム1と対向した現
像領域へ搬送され、そこで感光ドラム1上の潜像に付着
して潜像が現像される。本例では上記のように非接触現
像が行われ、現像の際、現像剤担持体2にバイアス電源
9から現像バイアスとして、図7で説明した振動バイア
ス電圧が印加される。現像バイアス電源9は、振動バイ
アス電圧を作り出すよう、基本的に直流電源部9aにパ
ルス波の交流電源部9bを直列に組合せてなっている。
【0070】上記構成の現像装置にて、流動性指数が2
〜50%のトナーを用い、現像バイアスとしてVpp=
1600V、V1=−1500V、V2=+100V、
周波数1500Hz、印加時間T1、T2のデューティ
比T1:T2=1:1〜1:20の振動バイアスを用い
て現像したときのトナー飛散状況を表2に示す。感光ド
ラム1は直径30mm、スリーブ2は直径16mmで、
感光ドラム1とスリーブ2の間隙は300μm、プロセ
ススピードは約47mm/秒である。
【0071】
【表2】
【0072】表2からわかるように、先ず、トナーの流
動性指数が大きくなると、トナーの飛散が減る傾向がみ
られる。これは、流動性指数が小さい、つまりトナーの
流動性が良いときには、現像領域でトナーが振動する際
にトナーが互いに分散し易くなり、密度の濃いパウダー
クラウドが形成されるために、感光ドラム1にも現像剤
担持体2にも戻りきれなくなる飛散トナーが増えるもの
と考えられる。
【0073】又デューティ比が大きくなるにつれて飛散
トナーの減少の傾向が見られる。これは、逆付勢バイア
スV2の印加時間T2が長くなるために、現像時のパウ
ダークラウドの分布が狭くなるためと考えられる。
【0074】次に、表3に表2の実験条件で得られた画
質、特に細線の再現性、ベタ濃度OD値1.5以上の濃
度が得られたものを示す。
【0075】
【表3】
【0076】表3において、デューティ比の低い(T
1:T2=1:1に近い)現像バイアスでは、ベタ画像
の負性特性が現れて濃度を低下させており、デューティ
比の高い(T1:T2=1:20に近い)現像バイアス
では、細線の再現性が悪くなり画質を劣化させている。
表3においてはトナー流動性指数で30%より大きいト
ナーを用いると、全てのバイアスで画質が悪くなってい
る。
【0077】以上のことから、本発明においては、トナ
ー流動性指数が5〜30%、好ましくは8〜30%、よ
り好ましくは10〜25%の非磁性トナーを一成分現像
剤として用い、印加時間T1、T2のデューティ比が
1:2〜1:10にすることによって、現像時のトナー
飛散を防止し且つベタ濃度の均一な細線の再現性に優れ
た画像を得るものである。
【0078】実施例2 本実施例では、図1に示した実施例1の現像装置を基本
として、更にトナー飛散が少なく、所定のベタ濃度が得
られると共に、画像の均一性、中間調の再現性を一層良
好にした現像装置について説明する。本実施例の現像装
置の基本構成は図1の現像装置と同様であるから、装置
の図面及びその説明は省略する。
【0079】先ず、図1に示した実施例1の現像装置を
用いて、現像領域とベタ画像濃度の関係を調べる実験を
行なった。図1の現像装置の感光ドラム1の直径は24
mm〜80mm、現像スリーブ2の直径は12mm〜3
2mm、感光ドラム1とスリーブ2の間隙は100〜3
50μmに設定した。実験方法は、図2に示すように、
均一にトナーが塗布された現像スリーブ2と感光ドラム
1とを静止して対峙させたまま現像バイアスを10数秒
間印加したときに、スリーブ2から感光ドラム1に転移
したトナーの感光ドラム1上での幅と、スリーブ2から
トナーが剥ぎ取られ部分の幅との平均をとって、平均値
を現像領域とし、その現像領域とベタ画像濃度との関係
を調べた。その結果、現像領域が1mm未満では、どの
ような現像バイアスを用いても、上記の現像装置の構成
では十分なベタ濃度が得られなかった。
【0080】非接触現像方法において良好な画像を得る
ためには、潜像に対するトナーの転移回数、つまり現像
領域におけるトナーの振動が十分に行なわれる必要があ
る。このトナーの振動回数を増やすことにより、エッジ
部の細線のような潜像電界が閉じている部分に対して
も、トナーが転移する頻度が増加するため、潜像に対し
て忠実な現像を行うことが可能になり、又面積画像の中
央部に対してはトナーが均一に転移するために均一な画
像が得られ、中間調の再現性も向上する。従ってPWM
等の潜像形成方法による多値画像に対しても、忠実な画
像再現性が得られる。
【0081】現像領域におけるトナーの振動回数nは次
の式(1)で与えられる。
【0082】n=d×f/PS・・・ (1) ここで、dは上記実験方法で得られた現像領域(m
m)、fは現像バイアスの周波数(HZ )、PSはプロ
セススピード(mm/sec)である。現像バイアスの
周波数fは、極端に高いとトナーが追従できなくなるの
で、一成分現像剤の非磁性トナーにあっては30kHZ
以下である。
【0083】上記において、現像領域でのトナー振動回
数nが20回よりも少ないと、十分な画像濃度が得られ
ないばかりか、細線の再現性の劣化、面積画像の不均一
化等の問題が生じる。又nが1000回よりも多いと飛
散トナーが多量に発生する。従って図1の実施例1で使
用した現像装置を用い、更に現像領域でのトナー振動回
数nを20≦n≦1000に設定することにより、トナ
ーの飛散がなく、細線の再現性が良好であり、面積画像
が均一で、中間調再現性の優れた画像を得ることが可能
となる。上記のnを40≦n≦500に更に限定する
と、トナーの帯電特性が環境、長時間の使用等により変
化した場合においても、十分なベタ濃度が得られ、中間
調再現の良好で、且つ飛散の全くない画像を得ることが
できる現像装置を提供することが可能となる。
【0084】実施例3 図3を参照して本発明に係る現像装置を具備したカラー
画像形成装置について説明する。本実施例において、画
像形成装置は、被記録画像信号に対応して発振するレー
ザービームを光源として用いたカラー画像形成装置とな
っており、本発明に係る現像装置としてマゼンタ現像器
6M、シアン現像器6C、イエロー現像器6Y及びブラ
ック現像器6Bを備えている。
【0085】画像形成装置は、一次帯電器7によって、
矢印方向に回転する静電潜像担持体としての電子写真感
光ドラム1の表面が一様に暗部電位VD =−700Vに
帯電される。次いで1色目のマゼンタ(M)の画像情報
に基づいた画像露光11が行われ、明部電位VL =−1
00Vとなり、感光ドラム1上にマゼンタ色用の潜像が
形成される。次にこの潜像はマゼンタ用現像器6Mに
て、マゼンタトナーで反転現像(レーザービームで露光
された明部電位領域に潜像と同極性に帯電したトナーを
付着させる)して、マゼンタトナー像として可視化され
る。一方、矢印方向に回転する転写ドラム13には予め
転写材が保持されており、この転写材上に感光ドラム1
上のマゼンタトナー像が転写される。他方、感光ドラム
1上の転写残りのトナーはクリーナ14でクリーニング
される。
【0086】クリーニング後、感光ドラム1は再び一次
帯電器7により一様に帯電され、2色目のシアン(C)
の画像情報に基づいた画像露光11が行われ、シアン色
用の潜像が形成される。次にこの潜像はシアン用現像器
6Cにてシアントナーで反転現像して、シアントナー像
としてかし化される。シアントナー像は転写ドラム13
に保持された転写材上に、マゼンタトナー像上から重ね
て転写される。感光ドラム1上の転写残りのトナーはク
リーナ5でクリーニングされる。
【0087】以下同様にして、3色目のイエロー(Y)
の潜像をイエロー用現像器6Yで現像して、得られたイ
エロートナー像を転写材上に転写し、4色目のブラック
(B)の潜像をブラック用現像器6B現像して、得られ
たブラックトナー像を転写材上に転写する。かくして、
転写材上にマゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの
4色のトナー像を重ね合わせて転写したカラー画像が得
られ、そのカラー画像を担持した転写材は、転写ドラム
13から分離して図示しない定着器で定着され、永久像
のカラー画像とされる。
【0088】上記の現像の際に各現像器6M〜6Bの現
像剤担持体には、現像バイアス切り換え装置15により
現像バイアス電源9の接続を切り替えて、現像バイアス
として図7に示した所定の振動バイアスが印加される。
【0089】カラー画像形成装置では、カラー画像形成
過程において複数回の現像が行われるため、トナー飛散
による混色は絶対に防止されなければならない。又単色
の画像形成装置に比較し、カラー画像形成装置は面積画
像出力の比率が多いため、更に均一な面積画像形成の必
要性があると共に、カラーバランスを良好に保つために
は各色の階調再現性が要求される。従ってカラー画像形
成装置に用いられる現像装置は、本実施例に示した現像
器6M〜6Bを用いることが望ましい。
【0090】本実施例では、前述した所定の振動バイア
ス及び流動性指数のトナーを使用したことにより、一成
分現像剤であるトナーを用いた非接触現像方法によりカ
ラーの画像形成を可能にし、トナー飛散による画像形成
装置の機内汚染やトナーの混色がなく、均一な面積画像
を得ることができると同時に、細線の再現性が良好で階
調性の優れたカラー画像を得ることができるカラー画像
形成装置を実現することが可能となる。
【0091】又一成分現像剤のトナーを用いる現像法を
取る複数の現像器を感光ドラムに対し非接触な状態で固
定保持でき、装置構成も簡単になるので、現像器と感光
ドラム、帯電器等とが一体化されたカラープロセスカー
トリッジを用いるカラー画像形成装置においても、本発
明の現像装置を用いることにより、前述した効果が得ら
れることは言うまでもない。又更にメンテナンスフリー
を達成できるという効果も得られる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の現像装置
によれば、一成分現像剤であるトナーを用いた非接触現
像方法においてもトナー飛散が防止できるので、画像形
成装置の機内飛散や転写材汚れをなくせ、又カラー画像
形成装置に現像装置を適用した場合におけるトナー混色
等も防止できる。更に本発明の現像装置では、細線の再
現性が良好であり、面積画像も均一に得られ且つ階調再
現性が良好であるために、単色の画像形成装置において
は勿論のこと、カラー画像形成装置に適用しても、現像
により品位の良好な画像が得られるという利点も有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の現像装置を示す構成図であ
る。
【図2】本発明の実施例2における図1の現像装置を用
いて行なった現像領域の測定法を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例3の現像装置を示す構成図であ
る。
【図4】従来の現像装置を示す構成図である。
【図5】従来の現像装置の他の例を示す構成図である。
【図6】現像装置の画像濃度に関する負性特性を示す説
明図である。
【図7】本発明で使用する印加時間のデューティ比の異
なる現像バイアスを示す説明図である。
【図8】感光ドラム上の潜像電界の説明図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 現像スリーブ 3 弾性ブレード 4 塗布ローラ 5 撹拌部材 6 現像容器 7 一次帯電器 9 現像バイアス電源 12 現像装置
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 G03G 15/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体と非接触に設けられ流動性指数
    が5〜30%の一成分現像剤を担持する現像剤担持体
    と、前記現像剤担持体に振動電圧を印加する電圧印加手
    段とを有し、前記振動電圧が、現像剤に前記現像剤担持
    体から前記像担持体に向かう力を付与する電界を形成す
    る印加時間T1の第1ピーク値と、前記像担持体から前
    記現像剤担持体に向かう力を付与する電界を形成する印
    加時間T2の第2ピーク値とが交互に現れる電圧であっ
    て、前記T1とT2の比が1:2〜1:10である現像
    装置において、 現像領域の幅をd(mm)、前記振動電圧の周波数をf
    (Hz)、像担持体に像が形成されるプロセススピード
    をPS(mm/秒)としたときに、前記d、f、及びP
    Sの値が、20≦d・f/PS≦1000の関係を満た
    すことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記d、f、及びPSの値が、40≦d
    ・f/PS≦500の関係を満たすことを特徴とする請
    求項1の現像装置。
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