JP3092710B2 - 浴槽湯の清浄化装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は浴槽湯の清浄化装置に係り、特にこの清浄化
装置の殺菌手段としてのオゾン発生装置に関するもので
ある。

（従来技術） 浴槽の湯を循環ポンプを利用して濾過装置、活性石タ
ンク等を経て循環させ、濾過による汚れの除去、活性石
による活性化等を行う浴槽湯の清浄化装置が従来から開
発されていた。

最近の清浄化装置は、従来のように単に湯の汚れを濾
過により取り除いたり活性石によって活性化するだけで
なく、ヒータによって湯を絶えず適温に保ち、いつでも
入浴できる24時間風呂装置とするようになった。

清浄化装置を24時間風呂装置とする場合、湯を清浄に
保つとともに悪臭等も発生させないため、濾過、活性化
等の処理に加えて殺菌処理も行うようになり、この殺菌
処理としては小型の高圧放電型のオゾン発生装置を利用
してのオゾン殺菌が多く利用されている。

従来のオゾンを利用しての殺菌処理は、オゾン発生装
置で発生したオゾンを浴槽に直接或は循環管路の端末部
に絶えず吹き込んで行っていた。

（発明が解決しようとする課題） 前記したような従来のオゾン殺菌処理によると、未反
応オゾンが絶えず浴室内に放出されていて、入浴者への
害が心配され、これを避けるためには浴室内の排オゾン
の対策が必要となる。

しかしながら、浴室内の排オゾンを完全に行うこと
は、技術的にもまた経済的にも非常に困難なことである
ので、従来は何らの対策も採られないままであった。

本発明は、このような従来技術の課題を解決し、入浴
者にオゾンの害が及ぶ恐れのないようなオゾン殺菌を行
う清浄化装置を提供することを目的に創案されたもので
ある。

（課題を解決するための手段） すなわち本発明は、浴槽内の湯を循環ポンプにより吸
湯管より吸い上げ各種清浄化処理手段が配備された清浄
化管路を循環させて清浄化処理した後湯管から再び浴槽
内に噴出させる浴槽湯の清浄化装置において、清浄化処
理手段としてオゾン発生装置で発生させたオゾンを湯中
に混入させオゾン殺菌するオゾン殺菌装置を配備し、入
体の有無を検知するための人体検知用センサーを脱衣所
に配備し、脱衣所における前記人体検知用センサーによ
る人体の初期検知に基づく入浴開始の検知から、人体の
再検知に基づく入浴終了の検知迄の間は前記オゾン発生
装置によるオゾン殺菌を抑制し、入浴終了の検知直後に
オゾン殺菌を再開することを特徴とする浴槽湯の清浄化
装置である。

（作用） 本発明は以上のように構成され、脱衣所に入浴者が入
ると人体検知用センサーによる人体の初期検知によって
入浴開始が早期に、しかも確実に検知されてオゾン殺菌
は入浴者が浴室に入る前から抑制され、このオゾン殺菌
が抑制されている状態は、入浴者が入浴を終了して再び
脱衣所に入り人体検知用センサーによる人体の再検知に
よって入浴終了が早期に、しかも確実に検知される迄の
間は続く。このように、入浴開始及び入浴終了を脱衣所
に配備した人体検知用センサーによって早期に、しかも
確実に検知することにより、入浴者はオゾンの害を心配
しないで快適に入浴でき、しかも入浴によって汚れた湯
は入浴終了直後に再開されるオゾン殺菌を加えた清浄化
処理により早急に清浄化され、次の入浴者は何時でも清
浄な湯で快適に入浴できるようになる。

（実施例） 本発明の構成は第１図の基本ブロック図に示す通りで
あり、１はキー入力装置で入浴者はこのキー入力装置１
のキー操作によって装置の運転或は停止、浴槽への湯の
噴出をジェット噴流とするか否かの選択、湯温を高めに
するか低めにするかの設定等の各種清浄化装置の運転条
件の設定を行う。

２は循環ポンプの空運転を防ぐため循環路中に湯が十
分満たされているか否かを検出するため処理タンク内の
水位を検出する処理タンク水位検出器、３が湯温を設定
条件通りにコントロールするための湯温センサーであ
る。

４が入浴者が居るか否かを検知する人体検知用センサ
ーであり、このセンサー４としては、人体から放射され
る赤外線を検知する赤外線センサー、超音波を利用した
センサー等の人体を直接検知するセンサーでも、浴室の
ドアや風呂蓋の開閉等によってスイッチを作動させ人体
を間接的に検知するセンサーでもいずれでもよい。

５は制御のためのプログラムが記憶されたプログラム
ROM6のプログラムに従って演算処理をするCPU、７は演
算処理実行のためデータや演算結果を一時的に記憶して
おくRAMである。

８はCPU5による演算結果に基づいて各種装置を作動さ
せるための制御回路であり、この制御回路８によって湯
温を適温に保つためのヒータ９、湯を循環させるための
循環ポンプ10、オゾン殺菌のためにオゾンを発生するオ
ゾン発生装置11、オゾン発生装置及びジェットノズルに
連結する空気吸込管に設けた電磁弁12等の作動が制御さ
れる。

14は表示回路13の制御によって湯温、装置の作動状態
等を表示する表示装置である。

第２図は本発明の清浄化装置の実施例を示す図であ
り、この装置は湯16の張られた浴槽15に装着される吸排
ユニット17と浴室内の適所に配備される清浄化ユニット
21とから成っている。

吸排湯ユニット17には先端にプレフィルター18の装着
された吸湯管19と先端にジェットノズル43の装着された
排湯管20とが収納されている。

40は浴槽15に被せられる風呂蓋である。

清浄化ユニット21内には、処理タンク22、循環ポンプ
30、ヒータ32、オゾン発生装置34等が配備され、処理タ
ンク22は連結管27によって吸湯管19と連結され、ヒータ
32は連結管33によって排湯管20と連結され、オゾン発生
装置34はオゾン供給管37によってジェットノズル43と連
結している。

処理タンク22内には、汚れを濾過するためのフィルタ
ー23、湯を活性化するための活性石24、汚れや臭いを吸
着するための活性炭25等が装填されており、また循環ポ
ンプ30の空運転を防ぐため処理タンク内の水位をフロー
トスイッチにより検出する水位検出器26が装着されてい
る。

処理タンク22と循環ポンプ30とは連結管28で連結さ
れ、この連結管28の途中に湯温を検出するための湯温セ
ンサー29が装着され、循環ポンプ30とヒータ32とは連結
管31で連結されている。

オゾン発生装置34には途中に電磁弁36を設けた空気吸
込管35が連結し、オゾン発生装置34とジェットノズル43
とを連結するオゾン供給管37に途中に電磁弁39を設けた
空気吸込管38が連結している。

前記したように構成される清浄化装置の動作について
説明すると、浴槽15内の湯16は循環ポンプ30の作動によ
って吸湯管19からプレフィルター18によって大きな汚れ
を濾過しつつ吸い込まれ、連結管27を経て処理タンク22
内に入って清浄化処理される。

清浄化処理の終った湯は連結管28、循環ポンプ30、連
結管31を経てヒータ32に入り、ここで湯温検知センサー
29で検知された湯温に基づいて加熱された後連結管33を
経て排湯管20先端のジェットノズル43から浴槽15中に噴
出される。

この場合、オゾン発生装置34が作動していて、電磁弁
36が開き、電磁弁39が閉じてると、空気吸込管35から吸
い込まれた空気がオゾン発生装置34によってオゾン化さ
れ、オゾン供給管37からジェットノズル43にはオゾン化
空気が供給されるので、浴槽15内の湯16はオゾン殺菌さ
れる。

また、オゾン発生装置34の作動が停止して、電磁弁36
が閉じ、電磁弁39が開いていると、空気吸込管38から吸
い込まれた空気がオゾン供給管37からジェットノズル43
に供給され、この場合は浴槽15内の湯16はオゾン殺菌さ
れない。

次に人体検知センサーを利用し入浴者の有無を検知し
てのオゾン殺菌について説明する。

人体検知センサーを配備する場所は、入浴者を検知す
ることのできる場所であるなら任意であり、第３図に示
すように清浄化ユニット21に人体検知センサーとしての
赤外線センサー41を内蔵させたり、或は第４図に示すよ
うに赤外線センサー41を浴室の壁、ドア、脱衣所等の浴
室内外の適所に配備し、この赤外線センサー41と清浄化
ユニット21とを信号線42で結ぶようにしても良い。

適所に配備された赤外線センサー41によって入浴者が
居ることが検知されると、オゾン発生装置34は、作動を
停止しオゾンが全く発生しない状態、或は印加電圧を下
げてオゾンの発生を抑制し、浴槽15の湯16内にジェット
ノズル43から放出されるオゾン濃度を人体に害がない程
度に低くした状態に制御される。

入浴者が居なくなったことを赤外線センサー41が検知
すると、オゾン発生装置34は所定の電圧が印加され所定
濃度のオゾンを発生して通常の殺菌状態に戻る。

赤外線センサー41を第３図に示すように清浄化ユニッ
ト21に内蔵させるか、或は第４図のように分離させても
浴室の壁に装着するなどして浴室内の入浴者の有無を絶
えず検知するようにした場合は、オゾン発生装置34から
のオゾンの発生は、入浴者を検知している間は抑制した
状態とし、入浴者が検知されなくなったら通常の状態に
戻すよう制御される。

また、第４図のような赤外線センサー41と清浄化ユニ
ット21とが分離した型式において、赤外線センサー41を
脱衣所のように浴室外に配備した場合は、オゾン発生装
置34からのオゾンの発生は、入浴者が脱衣所に入ったこ
とを検知して抑制した状態とし、入浴者が風呂から上る
ために再び脱衣所に入ったことを検知して通常の状態に
戻すようにしたり、或はまた遅延回路等を設けて入浴者
が脱衣所に入ったことを検知したらその検知状態を一定
時間だけ継続させ、その間抑制した状態とするよう制御
される。

以上のように入浴者を検知して自動的にオゾン発生装
置34からのオゾンの発生を抑制した状態とするには種々
のハードウエア並びにソフトウエアが考えられるが、い
ずれを選ぶかは任意である。

（効果） 本発明は以上のような構成及び作用のものであり、入
浴者がスイッチ操作等をしなくても、入浴者が居る場合
には自動的にオゾンの発生が抑制され、入浴者へのオゾ
ンの害が全く心配されずに効果的にオゾン殺菌を行える
清浄化装置を提供することにより、安心して24時間風呂
を楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構成を示す基本ブロック図、第２図は
清浄化装置の構造を示す図、第３図及び第４図は人体検
知用センサーを備えた清浄化装置を示す斜視図である。 ４……人体検知センサー、８……制御回路、11,34……
オゾン発生装置、22……処理タンク、30……循環ポン
プ、41……赤外線センサー。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ Ａ４７Ｋ 3/00 Ａ４７Ｋ 3/00 Ｋ Ｍ (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) C02F 1/50 510 C02F 1/50 520 C02F 1/50 531 C02F 1/50 540 C02F 1/50 550 A47K 3/00 A61H 33/00 A61H 33/02

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽内の湯を循環ポンプにより吸湯管より
   吸い上げ各種清浄化処理手段が配備された清浄化管路を
   循環させて清浄化処理した後噴湯管から再び浴槽内に噴
   出させる浴槽湯の清浄化装置において、清浄化処理手段
   としてオゾン発生装置で発生させたオゾンを湯中に混入
   させオゾン殺菌するオゾン殺菌装置を配備し、人体の有
   無を検知するための人体検知用センサーを脱衣所に配備
   し、脱衣所における前記人体検知用センサーによる人体
   の初期検知に基づく入浴開始の検知から、再検知に基づ
   く入浴終了の検知迄の間は前記オゾン発生装置によるオ
   ゾン殺菌を抑制し、入浴終了の検知直後にオゾン殺菌を
   再開することを特徴とする浴槽湯の清浄化装置。