JP2000265529A

JP2000265529A - 収納式便器

Info

Publication number: JP2000265529A
Application number: JP11075925A
Authority: JP
Inventors: Masayoshi Fukuda; 正好福田; Masato Tomobe; 正人友部
Original assignee: Koito Industries Ltd
Current assignee: Koito Industries Ltd
Priority date: 1999-03-19
Filing date: 1999-03-19
Publication date: 2000-09-26

Abstract

(57)【要約】【課題】便座を清潔に保つことができ、使用者が安心
して使用できるようにする。【解決手段】便座１２を備えた便器１１を便器収納器
１３の第１の収納部１６内に出し入れ自在に収納する。
第２の収納部２０内に便座１２を洗浄、消毒、殺菌、乾
燥する装置３０〜３３を設置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、便器の収納時に便
座を殺菌または消毒もしくは殺菌と消毒を行うようにし
た収納式便器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、収納式便器の一例として、特公平
８−６３６５号公報に開示された収納式便器ユニットが
知られている。この収納式便器ユニットは、図７に示す
ように大便器１、小便器２と、これらの便器を収納する
収納部３を備え、洗浄終了後に前記便器１，２を図示し
ない温風発生手段によって温風乾燥するようにしてい
る。また、大、小便器１，２の収納時に温度センサーの
出力信号に応じて制御部が温風発生手段を制御すること
により、温風発生手段が加熱された保温空気を収納空間
４内に送り込み、便座５となる大便器１の表面を加熱す
るようにしている。このような便器ユニットにおいて
は、大便器１の便座５をいつでも最適温度に保つことが
できる利点を有している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の収納式便器ユニットは、複数個の洗浄ノズルに
よって洗浄水を大便器１の内面、外周、便座５および小
便器２の内面に向けて噴霧して大、小各便器１，２の洗
浄を行い、しかる後温風発生手段によって大、小便器
１，２の乾燥を行なっているだけであるため、大便器
１、特に便座５についている雑菌を殺菌したり、便座５
を消毒したりすることができず不衛生であり、次の使用
者に不快感を与えるという問題があった。

【０００４】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、便座を
清潔に保つことができ、使用者が安心して使用できるよ
うにした収納式便器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第１の発明は、便座を備えた便器を便器収納器の収
納部内に出し入れ自在に収納してなる収納式便器におい
て、前記便座を少なくとも殺菌または消毒する装置を前
記収納部内に設けたことを特徴とする。

【０００６】第２の発明は、上記第１の発明において、
殺菌装置は、殺菌灯を備えていることを特徴とする。

【０００７】第３の発明は、上記第１の発明において、
殺菌装置は、酸性水またはオゾン水を噴霧する噴霧ノズ
ルを備えていることを特徴とする。

【０００８】第４の発明は、上記第１の発明において、
消毒装置は、アルコールを噴霧する噴霧ノズルを備えて
いることを特徴とする。

【０００９】第５の発明は、上記第３または第４の発明
において、便座を乾燥する乾燥装置を備えていることを
特徴とする。

【００１０】本発明において、便座は収納時に少なくと
も殺菌または消毒されるので、清潔に保つことができ衛
生的である。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す一実施
の形態に基づいて詳細に説明する。図１は本発明に係る
収納式便器の断面図である。同図において、収納式便器
１０は、便器１１、便座１２、便器１１を出し入れ自在
に収納する便器収納器１３等を備えている。

【００１２】前記便器１１は後端が回動軸１５によって
上下方向に回動自在に軸支され、収納時に実線で示すよ
うに便器収納器１３の内部に略垂直に起立した状態で収
納され、使用時に下面側に設けた把手１７を持って前方
に回動されることにより後端部下面が前記便器収納器１
３の前面側開口部の下面１８に当接し二点鎖線で示すよ
うに略水平な状態に支持される。便器１１の使用に際し
ては、男性の大便時または女性の小用時において、便器
１１とともに便座１２を便器収納器１３から引出し、便
座１２の上に座って排泄を行なう。男性の小用時には便
器１１を引出し、便座１２を略垂直に立てた状態で行な
う。用便後は、便器１１内に組み込まれた図示しない洗
浄ノズルによって洗浄水を便器１１の内周面に向けて吹
き付けることにより便器１１の洗浄が行われる。

【００１３】前記便器収納器１３は、前後面に開放する
箱型に形成されて便所の壁面１９に沿って設置され、内
部空間が互いに連通する前後２つの収納部とされ、前方
側の収納部が前記便器１１を収納する第１の収納部１６
を形成している。この第１の収納部１６は便器収納器１
３の前面中央に開口し、排水口２１の上端に排水路２３
を介して連通している。また、排水口２１は、前記便器
１１と排水トラップ２４を介して接続されている。

【００１４】一方、後方側の収納部は第２の収納部２０
を形成し、前記便座１２を洗浄する洗浄装置３０、殺菌
する殺菌装置３１、消毒する消毒装置３２、乾燥する乾
燥装置３３、これら装置の制御装置等が組み込まれてい
る。

【００１５】前記洗浄装置３０は、配管３４によって送
られている洗浄水を便座１２の表面に向けて噴霧する噴
霧ノズル３５を備えている。この場合、水による洗浄に
限らず、例えば酸性水またはオゾン水精製装置３６を設
け、これによって酸性水またはオゾン水を精製して配管
３４に導き、噴霧ノズル３５から噴霧するようにしても
よい。酸性水を用いて洗浄する場合は、酸性水自体に殺
菌力があるので、洗浄兼殺菌装置として使用することが
できる。オゾン水を用いる場合は、殺菌力と消臭力があ
るので、洗浄、殺菌兼消臭装置として使用することがで
きる。

【００１６】前記殺菌装置３１は、便座１２の表面に紫
外線を照射し殺菌する殺菌灯を備え、第１、第２の収納
部１６，２０の境界部付近の上部に設置されている。

【００１７】前記消毒装置３２は、図示しないアルコー
ルタンク、ポンプ、便座１２の表面に向けてアルコール
を噴霧する噴霧ノズル３７等を備えている。

【００１８】前記乾燥装置３３は、ヒーターによって加
熱された温風を配管３８に送給し、吹出し口３９から吐
出し便座１２の表面を乾燥する。

【００１９】このような消毒、殺菌および乾燥装置３０
〜３３による便座１２の消毒、殺菌、乾燥は、適宜組合
わせて行うことができる。また、これら全ての装置を設
置する必要はなく、例えば殺菌装置と消毒装置の少なく
ともいずれか１つを設置したり、殺菌装置と消毒装置を
それぞれ１つずつ設けてもよい。また、乾燥装置３３
は、液体による洗浄、消毒または殺菌装置を設置した場
合には便座１２が濡れないため必要ではない。ただし、
便座１２の加熱保温を行なう目的で使用してもよい。

【００２０】次に、図２〜図６に基づいて消毒、殺菌、
乾燥装置のフローチャートとブロック図について説明す
る。便座の消毒、殺菌を行なう場合、便器の設置個所に
よって以下の２つの制御方法が考えられる。連続使用を考える場合連続使用を考えない場合１人で便器を使用するホテル、特にビジネスホテルなど
においては、連続使用を考慮する必要がないが、複数の
人が使用する場所では、当然連続使用も考える必要があ
る。ここで、「連続使用」とは、１人目が使い終わって
便器を収納した後、すぐに２人目が使用するといった場
合のことである。

【００２１】図２はアルコールによる消毒のフローチャ
ートとブロック図を示す図である。同図において、４１
は制御装置、４２はアルコールタンク、４３はポンプで
ある。制御装置４１は便器の収納状態をスイッチまたは
センサで検知すると、スタート信号を送出しシーケンス
にしたがって消毒、殺菌、乾燥装置３０〜３３を順次駆
動制御する。

【００２２】連続使用する場合、制御装置４１からの信
号に基づいて乾燥装置３３を駆動すると、乾燥装置３３
は温風を吹出し口３９から便座１２に向けて吐風し、便
座１２を乾燥する（テップ５０）。次に、ステップ５１
によりアルコールを噴霧して便座１２を消毒した後、再
度乾燥し（ステップ５２）、アルコールによる消毒を終
了する（ストップ）。連続使用する場合、アルコールが
揮発性の高い液体であるといえども、噴霧直後であれば
便座１２は濡れたままの状態が考えられる。そのため、
アルコールによる消毒の後、乾燥する必要がある。一
方、連続使用しない場合は、ステップ５１によって消毒
した後、乾燥しないでアルコールによる消毒を終了す
る。

【００２３】図３は酸性水またはオゾン水による殺菌の
フローチャートとブロック図を示す図である。制御装置
４１からの信号に基づいて酸性水またはオゾン水精精製
装置３６を駆動すると、酸性水またはオゾン水精製装置
３６は酸性水またはオゾン水を精製して便座１２に向け
て噴霧し、殺菌を行なう（ステップ５５）。次に、乾燥
し（ステップ５６）、酸性水またはオゾン水による殺菌
を終了する（ストップ）。

【００２４】図４は殺菌灯による殺菌のフローチャート
とブロック図を示す図である。殺菌灯３１は制御装置４
１からの信号に基づいて点灯し、紫外線を便座１２に照
射することにより便座１２を殺菌し（ステップ５７）、
一定時間経過後消灯して殺菌を終了する（ストップ）。

【００２５】図５はアルコールと酸性水（またはオゾン
水）による消毒、殺菌のフローチャートとブロック図を
示す図である。連続使用する場合、制御装置４１からの
信号に基づいて酸性水またはオゾン水精精製装置３６を
駆動すると、酸性水またはオゾン水精製装置３６は酸性
水（またはオゾン水）を精製し、便座１２に向けて噴霧
する（ステップ６０）。次に、乾燥する（ステップ６
１）。この後、引き続きアルコールを便座１２に向けて
噴霧し（ステップ６２）、乾燥して（ステップ６３）終
了する。連続使用しない場合は、ステップ６２によりア
ルコールで消毒した後、終了する。

【００２６】図６はアルコール、酸性水（またはオゾン
水）および殺菌灯による消毒、殺菌のフローチャートと
ブロック図を示す図である。連続使用する場合、制御装
置４１からの信号に基づいて酸性水またはオゾン水精精
製装置３６を駆動すると、酸性水またはオゾン水精製装
置３６は酸性水（またはオゾン水）を精製し、便座１２
に向けて噴霧する（ステップ６６）。次に、乾燥すると
ともに殺菌灯によって殺菌する（ステップ６７）。この
後、引き続きアルコールを便座１２に向けて噴霧し消毒
する（ステップ６８）。さらに、ステップ６９により乾
燥するとともに殺菌灯によって殺菌し（ステップ６
９）、殺菌、消毒を終了する。連続使用しない場合は、
ステップ６８によりアルコールで消毒した後、終了す
る。

【００２７】なお、収納式便器が洗浄、消毒、殺菌など
の制御を行なっている途中に使用者が使用すると洗浄液
などがかかることが考えられる。そのため、例えば、
洗浄、消毒、殺菌などの制御中には便座を使用できない
ようにロックする、洗浄、消毒、殺菌などの制御中に
はその旨を使用者が確認可能なようにランプ等で表示す
る、洗浄、消毒、殺菌などの制御中であっても便器が
収納状態ではなくなり次第、全ての制御をストップさせ
る、などの対策を講じることが望ましい。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る収納式
便器によれば、便座を少なくとも消毒または殺菌するよ
うに構成したので、便器を常に清潔に保つことができ衛
生的である。したがって、使用者に不快感を与えること
がなく、安心して使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る収納式便器の一実施の形態を示
す断面図である。

【図２】アルコールによる消毒のフローチャートとブ
ロック図を示す図である。

【図３】酸性水、オゾン水による殺菌のフローチャー
トとブロック図を示す図である。

【図４】殺菌灯による消毒のフローチャートとブロッ
ク図を示す図である。

【図５】アルコールと酸性水（オゾン水）による消
毒、殺菌のフローチャートとブロック図を示す図であ
る。

【図６】アルコール、酸性水（オゾン水）および殺菌
灯による消毒、殺菌のフローチャートとブロック図を示
す図である。

【図７】従来の収納式便器の外観斜視図である。

【符号の説明】

１０…収納式便器、１１…便器、１２…便座、１３…便
器収納器、３０…洗浄装置、３１…殺菌装置、３２…消
毒装置、３３…乾燥装置、３４…配管、３５…噴霧ノズ
ル、３６…酸性水またはオゾン水精製装置、３７…噴霧
ノズル。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】便座を備えた便器を便器収納器の収納部
内に出し入れ自在に収納してなる収納式便器において、前記便座を少なくとも殺菌または消毒する装置を前記収
納部内に設けたことを特徴とする収納式便器。
【請求項２】請求項１記載の収納式便器において、殺菌装置は、殺菌灯を備えていることを特徴とする収納
式便器。
【請求項３】請求項１記載の収納式便器において、殺菌装置は、酸性水またはオゾン水を噴霧する噴霧ノズ
ルを備えていることを特徴とする収納式便器。
【請求項４】請求項１記載の収納式便器において、消毒装置は、アルコールを噴霧する噴霧ノズルを備えて
いることを特徴とする収納式便器。
【請求項５】請求項３または４記載の収納式便器にお
いて、便座を乾燥する乾燥装置を備えていることを特徴とする
収納式便器。