JP3091988U - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローラが確実にヘッドに接触してヘッドをク
リーニングし、記録再生の質の劣化を防止する磁気記録
再生装置を提供することである。 【解決手段】 シリンダー１０には磁気テープの記録再
生を行うヘッド１１が設けられている。また、ヘッドク
リーナー１２は、重ねられた２つのローラ１４ａ、１４
ｂと、両ローラ１４ａ、１４ｂの内周面に圧入され、両
端部にローラ１４ａ、１４ｂが抜けないように支持する
フランジ１５ａが形成されたパイプ１５と、挿入された
パイプ１５を回転可能に支持するクリーナーレバー１３
とから構成される。そして、ローラ１４ａ、１４ｂどう
しが接する端部１４ｃがヘッド１１に接触してクリーニ
ングする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、磁気記録再生装置に関し、詳しくは、シリンダーのヘッドに圧接し て汚れをクリーニングするヘッドクリーナーを有する磁気記録再生装置に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

ビデオデッキ（磁気記録再生装置）のヘッドは高速で磁気テープを操作するの で磁気テープの磁性粉が付着しやすく、また、磁性粉以外の汚れも付着しやすい 。ヘッドに磁性粉等が付着すると記録再生に支障をきたすおそれがある。そのた め、ユーザがヘッドクリーニングのための特別の操作をしなくてもテープローデ ィング時とテープアンローディング時にヘッドを自動的にクリーニングするヘッ ドクリーニング機構が種々提案されている。

【０００３】 図３は、従来のシリンダー１０とヘッドクリーナー１２を示す図である。シリ ンダー１０にはヘッド１１が設けられている。また、ヘッドクリーナー１２は、 クリーナーレバー１３と、クリーナーレバー１３に圧入されたスポンジ状のロー ラ１４（図３では厚みは約５ｍｍ）とから構成されている。そして、シリンダー １０に従動してローラ１４が回転し、ヘッド１１をクリーニングする。

【０００４】 また、特開平５−１２０６４１号公報には、ローラに研磨部材を用い、ヘッド の汚れの程度に応じたローラを選択する磁気記録再生装置が開示されている。こ の公報では、無機物の含有量の異なる複数のローラを連結して１つのヘッドクリ ーナーを形成し、ネジを調節することによってローラの高さを調整している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図３や特開平５−１２０６４１号公報の構成では、ヘッドクリ ーナー１２が正常に機能しないおそれがある。図４は、図３のヘッドクリーナー １２の縦断面図である。図４のように、ローラ１４は端部が盛り上がった鼓形状 をしている。スポンジをローラ１４の長さに切断すると必ずこのような鼓形状に なってしまう。このようなローラ１４をシリンダー１０に圧接した場合、図４の ようにローラ１４の端部付近のみがシリンダー１０に接し、ローラ１４とヘッド １１とは接しない。従って、ヘッド１１はクリーニングできない。また、ヘッド １１にローラ１４が接触するようにローラ１４を強く当てるとシリンダー１０の 回転等に影響を与えてしまうので実現できない。また、特開平５−１２０６４１ 号公報においてもこの問題は解決されていない。

【０００６】 本考案は、上記の問題点に鑑み、ローラが確実にヘッドに接触してヘッドをク リーニングし、記録再生の質の劣化を防止する磁気記録再生装置を提供すること を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案は、シリンダーのヘッドに圧接して汚れをク リーニングするヘッドクリーナーを有する磁気記録再生装置において、前記ヘッ ドクリーナーは、軸方向に重ねられた２つのローラと、両ローラの内周面に圧入 され、両端部にローラを支持するフランジが形成されたパイプと、挿入された該 パイプを回転可能に支持するクリーナーレバーとを備え、前記ローラどうしが接 する端部が前記ヘッドに接触することを特徴とするものである。

【０００８】 このように、ローラを２つ重ねることにより、ローラどうしが接する端部がヘ ッドに確実に接触するので、ヘッドをクリーニングでき、記録再生の質の劣化を 防止することができる。また、パイプとローラ間は固定され、パイプとクリーナ ーレバー間で回転するので、複数のローラが個々に回転することなく、より確実 にヘッドをクリーニングすることができる。更に、フランジを形成することによ り、ローラがパイプから抜け落ちる心配がなくなる。

【０００９】 また本考案は、シリンダーのヘッドに圧接して汚れをクリーニングするヘッド クリーナーを有する磁気記録再生装置において、前記ヘッドクリーナーは、軸方 向に複数重ねられたローラと、該ローラを回転可能に支持するクリーナーレバー とを備え、前記ローラどうしが接する端部が前記ヘッドに接触することを特徴と するものである。

【００１０】 このように、ローラを複数重ねることにより、ローラどうしが接する端部がヘ ッドに確実に接触するので、ヘッドをクリーニングでき、記録再生の質の劣化を 防止することができる。

【００１１】 なお、上記の磁気記録再生装置において、前記ローラの内周面に圧入されたパ イプを備え、前記パイプが前記クリーナーレバーに挿入されて回転可能に支持さ れるようにしてもよい。

【００１２】 これによると、パイプとローラ間は固定され、パイプとクリーナーレバー間で 回転するので、複数のローラが個々に回転することなく、より確実にヘッドをク リーニングすることができる。

【００１３】 更に、上記の磁気記録再生装置において、前記パイプの両端部に、前記ローラ を支持するフランジを形成してもよい。

【００１４】 これによると、ローラをパイプに接着しなくてもローラが抜け落ちる心配がな く、より確実にヘッドをクリーニングすることができる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の実施形態について図面を参照して説明する。説明の便宜上、従 来例と同一の部分については同一の符号を付している。

【００１６】 図１は、本考案のシリンダー１０とヘッドクリーナー１２を示す図であり、図 ２は、図１のヘッドクリーナー１２の縦断面図である。シリンダー１０には磁気 テープの記録再生を行うヘッド１１が設けられている。また、ヘッドクリーナー １２は、重ねられた２つのローラ１４ａ、１４ｂと、両ローラ１４ａ、１４ｂの 内周面に圧入され、両端部にローラ１４ａ、１４ｂが抜けないように支持するフ ランジ１５ａが形成されたパイプ１５と、挿入されたパイプ１５を回転可能に支 持するクリーナーレバー１３とから構成される。なお、図１、２においてローラ １４ａ、１４ｂの厚みの合計は約６ｍｍである。

【００１７】 また、ローラ１４ａ、１４ｂにはヘッド１１の汚れを拭き取るスポンジ状の材 料を用いることができ、例えば、ポリエステルフェルト、羊毛フェルト、不織布 、モルトプレン等を用いることができる。そのため、ローラ１４ａ、１４ｂのよ うに短く（約３ｍｍ）切断すると端部が盛り上がった鼓形状となる。

【００１８】 これら両ローラ１４ａ、１４ｂが接する端部１４ｃがヘッド１１に接触するよ うにローラ１４ａ、１４ｂはシリンダー１０に圧接される。このとき図２のよう に、少なくともローラ１４ａ、１４ｂの端部１４ｃ及び他の端部１４ｄ、１４ｅ 付近がシリンダー１０に圧接する。そして、ローラ１４ａ、１４ｂ及びパイプ１ ５は互いに固定された状態でシリンダー１０に従動して回転し、ヘッド１１をク リーニングする。

【００１９】 このように、ローラを２つ重ねることにより、ローラ１４ａ、１４ｂどうしが 接する端部１４ｃがヘッド１１に確実に接触するので、ヘッド１１をクリーニン グし、記録再生の質の劣化を防止することができる。また、パイプ１５とローラ １４ａ、１４ｂ間は固定され、パイプ１５とクリーナーレバー１３間は回転する ので、ローラ１４ａ、１４ｂが個々に回転することなく、より確実にヘッド１１ をクリーニングすることができる。更に、フランジ１５ａを形成することにより 、ローラ１４ａ、１４ｂがパイプ１５から抜け落ちる心配がなくなる。

【００２０】 なお、パイプ１５のフランジ１５ａは必ずしも必要ではなく、直管のパイプと してもよい。その際、ローラ１４ａ、１４ｂとパイプとは接着剤等で接着して抜 け落ちないようにしてもよい。また、パイプ１５は必ずしも必要ではなく、クリ ーナーレバー１３はローラ１４ａ、１４ｂに回転可能に圧入してもよい。

【００２１】 なお、上記の実施形態においてローラは２つ用いているが、ローラどうしが接 する端部がヘッド１１に接触する位置にあれば、３つ以上用いても何ら問題はな い。その際、ローラはヘッド１１をクリーニングできる厚さであればよいので、 ローラの厚みの合計は６ｍｍ程度とし、各ローラの厚みを短くすることが好まし い。

【００２２】 なお、クリーナーレバー１３及びパイプ１５の材料としては、耐摩耗性に優れ た樹脂を好適に用いることができる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案によれば、ローラを複数重ねることにより、ローラどうしが接する端部 がヘッドに確実に接触するので、ヘッドをクリーニングでき、記録再生の質の劣 化を防止することができる。

【００２４】 また本考案によれば、ローラの内周面に圧入されたパイプを備え、パイプがク リーナーレバーに挿入されて回転可能に支持することにより、パイプとローラ間 は固定され、パイプとクリーナーレバー間は回転するので、複数のローラが個々 に回転することなく、より確実にヘッドをクリーニングすることができる。

【００２５】 また本考案によれば、パイプの両端部に、ローラを支持するフランジを形成す ることにより、ローラをパイプに接着しなくてもローラが抜け落ちる心配がなく 、より確実にヘッドをクリーニングすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案のシリンダーとヘッドクリーナーを
示す図である。

【図２】 図１のヘッドクリーナーの縦断面図であ
る。

【図３】 従来のシリンダーとヘッドクリーナーを示
す図である。

【図４】 図３のヘッドクリーナーの縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１０ シリンダー １１ ヘッド １２ ヘッドクリーナー １３ クリーナーレバー １４ａ、１４ｂ ローラ １４ｃ ローラどうしが接する端部 １５ パイプ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シリンダーのヘッドに圧接して汚れをク
   リーニングするヘッドクリーナーを有する磁気記録再生
   装置において、 前記ヘッドクリーナーは、軸方向に重ねられた２つのロ
   ーラと、両ローラの内周面に圧入され、両端部にローラ
   を支持するフランジが形成されたパイプと、挿入された
   該パイプを回転可能に支持するクリーナーレバーとを備
   え、 前記ローラどうしが接する端部が前記ヘッドに接触する
   ことを特徴とする磁気記録再生装置。
2. 【請求項２】 シリンダーのヘッドに圧接して汚れをク
   リーニングするヘッドクリーナーを有する磁気記録再生
   装置において、 前記ヘッドクリーナーは、軸方向に複数重ねられたロー
   ラと、該ローラを回転可能に支持するクリーナーレバー
   とを備え、 前記ローラどうしが接する端部が前記ヘッドに接触する
   ことを特徴とする磁気記録再生装置。
3. 【請求項３】 前記ローラの内周面に圧入されたパイプ
   を備え、 前記パイプが前記クリーナーレバーに挿入されて回転可
   能に支持されることを特徴とする請求項２記載の磁気記
   録再生装置。
4. 【請求項４】 前記パイプの両端部に、前記ローラを支
   持するフランジが形成されることを特徴とする請求項３
   記載の磁気記録再生装置。