JP3091331B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP3091331B2
JP3091331B2 JP04245916A JP24591692A JP3091331B2 JP 3091331 B2 JP3091331 B2 JP 3091331B2 JP 04245916 A JP04245916 A JP 04245916A JP 24591692 A JP24591692 A JP 24591692A JP 3091331 B2 JP3091331 B2 JP 3091331B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車に搭載される自
動変速機の油圧制御装置、特に変速時に摩擦要素の締結
圧をフィードバック制御するようにした自動変速機の油
圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車に搭載される自動変速機
は、エンジン出力が入力されるトルクコンバータと、該
コンバータの出力によって駆動される変速機構とを組み
合わせ、この変速機構の動力伝達経路をクラッチやブレ
ーキなどの複数の摩擦要素の選択的作動により切り換え
て、所定の変速段に自動的に変速するように構成したも
ので、この種の自動変速機においては、上記摩擦要素の
締結力が油圧によって制御されるようになっている。
【0003】一方、この種の自動変速機においては、変
速機構を主変速機と副変速機とで構成し、例えば主変速
機で変速が行われた出力を更に副変速機で変速させるこ
とにより多段変速を行うようにしたものがある。その場
合に、この種の自動変速機においては、主変速機と副変
速機とで変速動作が同時に行われる場合があり、この場
合、両変速機の変速動作が時間的にずれると不快な変速
ショックが発生するという問題がある。この問題は、主
変速機と副変速機とでギヤ比の変化が逆方向の変速動作
が同時に行われる際に特に顕著となる。そこで、このよ
うな場合には、両変速機における変速動作を互いに時間
的に対応させて進行させなければならないことになり、
その対策として、例えば特開昭61−99745号公報
によれば、主変速機が変速動作を行う間に、副変速機の
変速動作を開始、終了させるようにしたものが開示され
ている。
【0004】しかし、主変速機と副変速機とで変速動作
が同時に行われる場合に、上記のように、一方の変速動
作の間に他方の変速動作を開始、完了させるというだけ
では変速ショックの低減効果が必ずしも十分でなく、さ
らに変速ショックを効果的に低減させるためには、一方
の変速機におけるギヤ比の変化と他方の変速機における
ギヤ比の変化を調和させながら変速動作を進行させる必
要がある。
【0005】このような要求に対処するために、副変速
機のギヤ比が主変速機のギヤ比と調和しながら変化する
ように、副変速機の摩擦要素の締結動作もしくは解放動
作をフィードバック制御することが考えられる。つま
り、例えば主変速機のギヤ比と副変速機のギヤ比とが適
切な関係を保つように、当該変速動作に関与する副変速
機の所定の摩擦要素の締結圧をフィードバック制御する
のである。
【0006】その場合に、一般にフィードバック制御に
おいては、制御偏差(フィードバック補正量)が少なく
なるようにフィードバック制御開始時点の初期制御量が
予め設定されるようになっているが、長期的には各種部
品の経年変化などにより、また短期的には温度による作
動油の粘性の変化などにより制御偏差が変動することに
なり、ハンチングなどによって制御性が悪化する場合が
ある。
【0007】このような問題に対しては、例えば特開昭
61−88059号公報に記載されているように、フィ
ードバック制御開始時点における初期制御量を学習補正
しようという考え方がある。この公報には、例えば1回
の変速動作に要した変速時間を複数回の変速動作につい
て平均化すると共に、その平均変速時間と目標変速時間
とを比較し、これらの偏差が所定値を上回ったときに、
制御開始時点における初期制御量を上記偏差に応じて学
習補正する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の従来技術のように、フィードバック制御の開始
時点における初期制御量を複数回の変速動作にまたがっ
て学習補正するようにすると、該制御量の更新頻度が少
なくなると共に、更新時には古いデータも用いられるた
め、良好な学習精度が得られないという難点がある。
【0009】そこで、フィードバック制御に際して周期
的に求められるフィードバック補正量を1回の変速動作
の全期間にわたって積算し、その積算値をフィードバッ
ク制御量の出力回数で徐算して平均フィードバック補正
量を求めると共に、フィードバック制御の開始時点にお
ける締結圧の初期制御量を前回の平均フィードバック補
正量を反映させて学習補正することが考えられている。
これによれば、直近の変速動作における最新のデータに
よって上記初期制御量が更新されることになるので、現
状に適合したフィードバック制御を精度よく行うことが
期待される。
【0010】しかしながら、このようにしても次のよう
な問題を発生する可能性がある。つまり、この種の自動
変速機においては、変速時間が短いとそれに伴って変速
動作を早期に完了させるために主変速機のギヤ比も早く
変化させる必要がある。その場合に、主変速機の変速動
作が行われている間に副変速機の変速動作を完了させよ
うとすると、主変速機のギヤ比の変化に追従させて副変
速機のギヤ比も早く変化させなければならなくなり、そ
のためフィードバック補正量が相対的に大きくなってハ
ンチングを生じ易くなり、その結果フィードバック補正
量がばらつくと共に、変速時間の減少に伴ってフィード
バック回数も少なくなることから、フィードバック補正
量の平均値の信頼性が低下することになる。このように
信頼性が低いときのフィードバック補正量の平均値をそ
のまま用いてフィードバック制御開始時点における初期
制御量を学習補正すると、次回のフィードバック制御時
にハンチングを生じ易くなるなど、フィードバック制御
の安定性が低下することが懸念されるのである。
【0011】この発明は変速時に摩擦要素の締結圧をフ
ィードバック制御するようにした自動変速機における上
記の問題に対処するもので、フィードバック制御精度を
向上させることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1の発明(以下、第1発明という)に係る自動変速機の
油圧制御装置は、変速時に摩擦要素の締結圧のフィード
バック制御を行うフィードバック制御手段と、1回のフ
ィードバック制御の全期間にわたってフィードバック制
御量の出力回数をカウントするフィードバック回数計数
手段と、1回のフィードバック制御の全期間にわたって
フィードバック補正量を積算するフィードバック補正量
積算手段と、フィードバック制御の終了後にフィードバ
ック補正量の積算値を上記計数手段でカウントされたフ
ィードバック回数で徐算することにより平均フィードバ
ック補正量を算出する平均フィードバック補正量算出手
段と、次回のフィードバック制御開始時点における締結
圧の初期制御量を上記算出手段で算出した前回制御時の
平均フィードバック補正量を反映させて学習補正する学
習補正手段と、上記フィードバック回数計数手段でカウ
ントされる前回のフィードバック回数が少ないほど上記
学習補正手段による平均フィードバック補正量の反映度
合を小さくする反映度合設定手段とを設けたことを特徴
とする。
【0013】そして、本願の請求項2の発明(以下、第
2発明という)に係る自動変速機の油圧制御装置は、互
いに独立して変速動作を行う主変速機と副変速機とを備
えた自動変速機において、主変速機と副変速機とで変速
動作が同時に行われる変速時に副変速機側の所定摩擦要
素の締結圧のフィードバック制御を行うフィードバック
制御手段と、1回のフィードバック制御の全期間にわた
ってフィードバック制御量の出力回数をカウントするフ
ィードバック回数計数手段と、1回のフィードバック制
御の全期間にわたってフィードバック補正量を積算する
フィードバック補正量積算手段と、フィードバック制御
の終了後にフィードバック補正量の積算値を上記計数手
段でカウントされたフィードバック回数で徐算すること
により平均フィードバック補正量を算出する平均フィー
ドバック補正量算出手段と、次回のフィードバック制御
開始時点における締結圧の初期制御量を上記算出手段で
算出した前回制御時の平均フィードバック補正量を反映
させて学習補正する学習補正手段と、上記フィードバッ
ク回数計数手段でカウントされる前回のフィードバック
回数が少ないほど上記学習補正手段による平均フィード
バック補正量の反映度合を小さくする反映度合設定手段
とを設けたことを特徴とする。
【0014】また、本願の請求項3の発明(以下、第3
発明という)に係る自動変速機の油圧制御装置は、上記
第2発明の構成において、フィードバック制御の目標値
が主変速機のギヤ比進度に対応する副変速機のギヤ比進
度であることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記の構成によれば、次の作用が得られる。
【0016】すなわち、第1〜第3発明のいずれにおい
ても、1回の変速動作におけるフィードバック制御の全
期間にわたって積算されたフィードバック補正量の積算
値をフィードバック制御量の出力回数で徐算してフィー
ドバック補正量の平均値が求められると共に、その平均
値を反映して次回のフィードバック制御開始時点の初期
制御量が学習補正されることになるので、上記初期制御
量を複数回の変速動作にまたがって学習補正する場合に
比べてフィードバック制御の制御性が向上することにな
る。
【0017】その際に、フィードバック回数が少ないほ
ど上記初期制御量に対するフィードバック補正量の平均
値の反映度合が小さくなるので、該初期制御量の学習精
度の悪化が回避されてフィードバック制御の制御性がよ
り向上することになる。
【0018】また、第2発明によれば、上記第1発明の
作用が、互いに独立して変速動作を行う主変速機と副変
速機とを備えた自動変速機において、主変速機と副変速
機とで変速動作が同時に行われる変速時に得られること
になる。
【0019】つまり、このような自動変速機において
は、主変速機と副変速機とで同時に変速動作を行わせる
場合には、例えば主変速機のギヤ比の変化に対応して副
変速機のギヤ比を変化させなければならす、その場合に
上記変速に関与する副変速機側の所定摩擦要素の締結圧
をフィードバック制御することにより、副変速機のギヤ
比が主変速機のギヤ比の変化に対して精度よく対応して
変化することになって、変速ショックが効果的に抑制さ
れることになる。
【0020】そして、第3発明によれば、フィードバッ
ク制御の目標値が主変速機のギヤ比進度に対応した副変
速機のギヤ比進度とされているので、副変速機のギヤ比
が主変速機のギヤ比の変化に対して更に精度よく対応し
て変化することになって、制御精度が更に向上すること
になる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0022】図1に示すように、この実施例に係る自動
変速機1は、トルクコンバータ10と、該トルクコンバ
ータ10と同一軸線上に配置された主変速機20と、こ
れらの軸線と平行な軸線上に配置された副変速機30と
を有する。
【0023】上記トルクコンバータ10は、エンジン出
力軸2に連結されたケース11に一体のポンプ12と、
該ポンプ12に対向配置されて該ポンプ12により作動
油を介して駆動されるタービン13と、該ポンプ12と
タービン13との間に配置され、かつワンウェイクラッ
チ14を介して変速機ケース3に支持されたステータ1
5と、上記タービン13に連結されたコンバータ出力軸
16と、上記ケース11を介して該出力軸16をエンジ
ン出力軸2に直結するロックアップクラッチ17とで構
成されている。
【0024】なお、トルクコンバータ10と主変速機2
0との間には、該トルクコンバータ10を介してエンジ
ン出力軸2に駆動されるオイルポンプ4が配置されてい
る。
【0025】上記主変速機20は、コンバータ出力軸1
6上におけるトルクコンバータ側に配置されたフロント
遊星歯車機構21と、反トルクコンバータ側に配置され
たリヤ遊星歯車機構22とを有する。そして、上記コン
バータ出力軸16が、前進クラッチ23を介してフロン
ト遊星歯車機構21のサンギヤ21aに、また、直結ク
ラッチ24を介してリヤ遊星歯車機構22のサンギヤ2
2aにそれぞれ結合されるようになっていると共に、フ
ロント遊星歯車機構21のサンギヤ21aとリヤ遊星歯
車機構22のリングギヤ22bとが結合されている。
【0026】また、フロント遊星歯車機構21のリング
ギヤ21bと変速機ケース3との間には、第1ワンウェ
イクラッチ25とローリバースブレーキ26とが並列に
配置されていると共に、リヤ遊星歯車機構22のサンギ
ヤ22aと変速機ケース3との間には、第2ワンウェイ
クラッチ27と3−4ブレーキ28とが直列に配置さ
れ、かつ、これらに並列にエンジンブレーキ用のコース
トブレーキ29が配置されている。そして、フロント遊
星歯車機構21及びリヤ遊星歯車機構22のピニオンキ
ャリヤ21c,22cが結合され、これらに主変速機2
0から副変速機30へ動力を伝達する中間ギヤ5が連結
されている。
【0027】このような構成により、この主変速機20
によれば、上記前進クラッチ23、直結クラッチ24、
3−4ブレーキ28及びローリバースブレーキ26を選
択的に締結させることにより、前進の低速段、中速段及
び高速段と後退段とが得られることになる。
【0028】一方、副変速機30は単一の遊星歯車機構
31を有し、上記主変速機20における中間ギヤ5に常
時噛み合った中間ギヤ6が該遊星歯車機構31のリング
ギヤ31aに連結されていると共に、該リングギヤ31
aとサンギヤ31bとの間には直結クラッチ32が配置
され、かつ、サンギヤ31bと変速機ケース3との間に
は、第3ワンウェイクラッチ33と減速ブレーキ34と
が並列に配置されている。そして、該遊星歯車機構31
のピニオンキャリヤ31cに出力ギヤ7が連結され、該
ギヤ7から差動装置を介して左右の駆動輪(図示せず)
に動力が伝達されるようになっている。
【0029】この副変速機30は、主変速機20から中
間ギヤ5,6を介して入力される動力を低速段と高速段
の前進2段に変速して出力ギヤ7に出力することができ
るようになっている。
【0030】つまり、直結クラッチ32が解放されてい
る状態では、第3ワンウェイクラッチ33もしくは減速
ブレーキ34によって遊星歯車機構31のサンギヤ31
bが固定されることにより、該遊星歯車機構31のリン
グギヤ31aに入力される中間ギヤ6からの動力が減速
されてピニオンキャリヤ31cから出力ギヤ7に出力さ
れ、これにより低速段が得られる。その場合に、上記減
速ブレーキ34が締結されておれば、この副変速機30
の単体として、エンジンブレーキが作動することにな
る。
【0031】また、上記直結クラッチ32が締結され、
かつ減速ブレーキ34が解放されておれば、該遊星歯車
機構31のリングギヤ31aとサンギヤ31bとが結合
されることにより、上記中間ギヤ6からの動力がピニオ
ンキャリヤ31cからそのまま出力ギヤ7に出力され、
これにより高速段(直結段)が得られることになる。
【0032】このようにして、主変速機20によって前
進3段、後退1段の変速段が得られ、また、副変速機3
0によって、主変速機20の出力に対して高低2段の変
速段が得られるから、自動変速機の全体としては前進に
ついては6段の変速段が得られ、また、後退について
は、主変速機20の後退段と副変速機30の減速ブレー
キ34が締結された低速段との組合せで全体としての後
退段が得られることになる。そして、この実施例では、
前進変速段としては上記6段のうちの所定の5段を採用
するようになっている。
【0033】ここで、この前進5段、後退1段の各変速
段における各クラッチやブレーキの作動状態をまとめる
と、表1のようになる。なお、表1中、(○)は、エン
ジンブレーキ用のレンジのみで締結されることを示す。
【0034】
【表1】 次に、上記表1に従って各クラッチ及びブレーキを選択
的に締結させることにより、運転状態もしくは運転者の
要求に応じた変速段を形成する油圧回路について説明す
る。
【0035】図2に示すように、この油圧回路40に
は、まず、オイルポンプ4から吐出される作動油の圧力
を所定圧力のライン圧に調整するレギュレータバルブ4
1が備えられ、該レギュレータバルブ41によって調整
されたライン圧が、メインライン42により、運転者に
よって操作されるマニュアルバルブ43と、各種制御用
元圧を生成する第1〜第3レデューシングバルブ44,
45,46とに供給されるようになっている。
【0036】これらのレデューシングバルブ44〜46
のうち、第1レデューシングバルブ44によって一定圧
に減圧された制御用元圧はライン47を介してモデュレ
ータバルブ48に供給されるようになっている。そし
て、このモデュレータバルブ48の制御ポート48aに
はデューティソレノイドバルブ49によって調整された
制御圧が供給され、このデューティソレノイドバルブ4
9のデューティ率(1ON,OFFサイクル中のON時
間の比率)に応じて上記制御元圧からモデュレータ圧が
生成されると共に、このモデュレータ圧がライン50を
介して上記レギュレータバルブ41の第1増圧ポート4
1aに供給され、これにより、ライン圧が上記デューテ
ィ率に応じて増圧されるようになっている。その場合
に、上記デューティ率は例えばエンジンのスロットル開
度などに応じて設定さることにより、ライン圧が該スロ
ットル開度などに応じた値に調整されることになる。
【0037】なお、上記モデュレータ圧をレギュレータ
バルブ41の第1増圧ポート41aに供給するライン5
0には、デューティソレノイドバルブ49の周期的O
N,OFF動作に起因する油圧の脈動を抑制するための
第1アキュムレータ51が設置されている。
【0038】また、上記マニュアルバルブ43は、D,
3,2,1の各前進レンジと、R(後退)レンジと、N
(中立)レンジと、P(駐車)レンジの設定が可能とさ
れており、前進レンジでは、上記メインライン42を前
進ライン52に、Rレンジでは後退ライン53にそれぞ
れ接続させるようになっている。
【0039】上記前進ライン52は、作動油の供給時と
排出時とで絞り量を異ならせたオリフィス54を介して
前進クラッチ23に導かれており、したがって、D,
3,2,1の各前進レンジでは、前進クラッチ23が常
時締結されることになる。その場合に、この前進ライン
52には、前進クラッチ23への締結圧の供給時におけ
るショックを緩和するための第2アキュムレータ55が
設置され、このアキュムレータ55に上記メインライン
42からライン56を介して背圧が供給されるようにな
っている。
【0040】ここで、副変速機30における直結クラッ
チ32の油圧室として受圧面積の異なる第1、第2油圧
室321,322が設けられており、これらの油圧室32
1,322に同一の締結圧が導入された場合に、受圧面積
の大きい第1油圧室321に導入された場合の方が第2
油圧室322に導入された場合より大きな締結力が得ら
れるようになっている。
【0041】また、減速ブレーキ34についても、受圧
面積の異なる第1、第2油圧室341,342が設けられ
ており、この場合においても、これらの油圧室341
342に同一の締結圧が導入された場合に、受圧面積の
大きい第1油圧室341に締結圧が導入された場合の方
が第2油圧室342に導入された場合より大きな締結力
が得られることになる。
【0042】そして、副変速機30における減速ブレー
キ34の受圧面積の大きな第1油圧室341に上記後退
ライン53が直接導かれており、したがって、Rレンジ
では、この第1油圧室341に導入されるライン圧によ
り、減速ブレーキ34が大きな締結力で締結されること
になる。なお、この後退ライン53からはレギュレータ
バルブ41の第2増圧ポート41bに通じるライン57
が分岐され、Rレンジでライン圧の調整値を高くするよ
うになっている。
【0043】一方、上記メインライン42、前進ライン
52及び後退ライン53からは、主変速機20における
変速用の第1、第2、第3シフトバルブ61,62,6
3と、副変速機30における変速用の第4、第5シフト
バルブ64,65とにライン圧が供給されるようになっ
ている。
【0044】これらのシフトバルブ61〜65は、いず
れも一端に制御ポート61a〜65aが設けられ、上記
第2レデューシングバルブ45から導かれた制御用元圧
ライン66が主変速機用の第1〜第3シフトバルブ61
〜63の各制御ポート61a〜63aに、また、第3レ
デューシングバルブ46から導かれた制御用元圧ライン
67が副変速機用の第4、第5シフトバルブ64,65
の各制御ポート64a,65aにそれぞれ接続されてい
る。
【0045】上記制御用元圧ライン66,67には、第
1〜第5シフトバルブ61〜65に対応させて第1〜第
5ON−OFFソレノイドバルブ71〜75が設置され
ている。これらのON−OFFソレノイドバルブ71〜
75は、ON時に当該シフトバルブ61〜65の制御ポ
ート61a〜65a内をドレンさせるようになってお
り、したがって、各シフトバルブ61〜65のスプール
は、対応するON−OFFソレノイドバルブ71〜75
がONのときに図面上、左側に位置し、OFFのときに
右側に位置することになる。
【0046】そして、これらのソレノイドバルブ71〜
75のON,OFFの組合せ、即ち各シフトバルブ61
〜65のスプールの位置の組合せに応じて、上記メイン
ライン42、前進ライン52もしくは後退ライン53か
ら各クラッチ及びブレーキに通じるラインが選択的に連
通され、これにより、前記表1に示すところに従って各
クラッチ及びブレーキが締結されて、1〜5速と後退速
とが得られることになる。その場合に、各クラッチ及び
ブレーキに供給される締結圧は、それぞれ次のようにし
て適正値に制御されるようになっている。
【0047】つまり、主変速機20における直結クラッ
チ24、コーストブレーキ29、ローリバースブレーキ
26及び3−4ブレーキ28については、ライン圧を減
圧して所定の締結圧に調整するためのコントロールバル
ブ76,77,78,79がそれぞれ備えられ、これら
のうち、コーストブレーキ用、ローリバースブレーキ用
及び3−4ブレーキ用のコントロールバルブ77,7
8,79については、制御ポート77a,78a,79
aに第1リニアソレノイドバルブ80によって調整され
た制御圧がライン81を介して供給されて、該制御圧に
応じて締結圧がそれぞれ制御されるようになっている。
【0048】また、直結クラッチ用コントロールバルブ
76の制御ポート76aには、ライン82によって直結
クラッチ24に供給される締結圧自体がワンウェイオリ
フィス83と第3アキュムレータ84とが設けられたラ
イン85を介して制御圧として供給され、このアキュム
レータ84の作動により該締結圧の立ち上がりが制御さ
れるようになっている。
【0049】なお、上記第1リニアソレノイドバルブ8
0は、上記第1レデューシングバルブ44からライン4
7を介して供給される制御元圧をコントローラ(図4参
照)からの制御信号に応じて調整して、そのときの変速
段や運転状態に応じた制御圧を生成するようになってい
る。また、上記直結クラッチ用コントロールバルブ76
と、上記ローリバースブレーキ用コントロールバルブ7
8の一端に設けられたポート76b,78bには、上記
後退ライン53から分岐された調圧動作禁止用ライン8
6がそれぞれ接続され、Rレンジで、これらのポート7
6b,78bにライン圧が供給されてスプールが図面
上、左側の位置に固定されることにより、該直結クラッ
チ用及びローリバースブレーキ用コントロールバルブ7
6,78の調圧動作が阻止されるようになっている。さ
らに、3−4ブレーキ用コントロールバルブ79の一端
のポート79bには、コーストブレーキ29に締結圧が
供給されるときに、該締結圧がライン87を介して供給
されて、該コントロールバルブ79の調圧動作が制限さ
れるようになっている。
【0050】また、上記第1リニアソレノイドバルブ8
0によって生成された制御圧は、ライン81を介してア
キュムレータ用コントロールバルブ88の制御ポート8
8aにも供給されるようになっている。このコントロー
ルバルブ88は、メインライン42からライン89を介
して供給されるライン圧を上記第1リニアソレノイドバ
ルブ80からの制御圧に応じて調整して、上記第3アキ
ュムレータ84及び第4アキュムレータ90用の背圧を
生成し、これをライン91によって両アキュムレータ8
4,90の背圧ポート84a,90aに供給するように
なっている。
【0051】一方、副変速機30における締結圧の制御
用として、直結クラッチ32の受圧面積の大きな1油圧
室321及び受圧面積の小さな第2油圧室322に供給さ
れる締結圧を調整する直結クラッチ用コントロールバル
ブ101と、減速ブレーキ34の受圧面積の小さな第2
油圧室342に供給される締結圧を調整する減速ブレー
キ用コントロールバルブ102と、第2リニアソレノイ
ドバルブ103とが備えられている。なお、減速ブレー
キ34の受圧面積の大きな第1油圧室341には、前述
のように、Rレンジでマニュアルバルブ43から後退ラ
イン53を介してライン圧が直接供給される。
【0052】上記第2リニアソレノイドバルブ103
は、メインライン42からライン圧が制御元圧として供
給され、これをコントローラからの制御信号に応じて調
整した上で、ライン104及び第5シフトバルブ65か
ら、ライン105もしくはライン106を介して減速ブ
レーキ用コントロールバルブ102の制御ポート102
aに供給し、もしくは直結クラッチ32の第1油圧室3
1に連通して該油圧室321の油圧を調整する。そし
て、上記減速ブレーキ用コントロールバルブ102は、
上記のようにして第2リニアソレノイドバルブ103で
生成された制御圧が制御ポート102aに供給されてい
るときに、メインライン42からライン107、第4シ
フトバルブ64、ライン108、第5シフトバルブ65
及びライン109を介して供給されるライン圧を上記制
御圧に応じて調整し、これをライン110を介して減速
ブレーキ34の第2油圧室342に供給する。
【0053】一方、直結クラッチ用コントロールバルブ
101には、メインライン42からライン107、第4
シフトバルブ64、ライン111を介してライン圧が供
給され、これを調整した上で、ワンウェイオリフィス1
12、ライン113及び第5シフトバルブ65から、上
記ライン106もしくはライン114を介して直結クラ
ッチ32の1油圧室321もしくは第2油圧室322に選
択的に供給するようになっている。
【0054】そして、この直結クラッチ用コントロール
バルブ101の制御ポート101aには、上記直結クラ
ッチ32の1油圧室321もしくは第2油圧室322に供
給される締結圧自体が、ワンウェイオリフィス115及
び第5アキュムレータ116が設けられたライン117
を介して制御圧として供給されるようになっており、し
たがって、上記締結圧は、第5アキュムレータ116の
作動により一定の棚圧状態を経て立ち上がることにな
る。なお、このアキュムレータ116の背圧ポート11
6aには、メインライン42からライン118を介して
背圧が供給されるようになっている。
【0055】そして、以上の構成の油圧回路40におい
て、第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
5のON,OFFの組合せパターンは表2に示すように
なっており、これにより前進の1〜5速と後退速とが得
られるようになっている。ここで、表2中、(1)、
(2)はエンジンブレーキ用レンジでの1速及び2速を
示す。
【0056】
【表2】 次に、この表2に従って各ON−OFFソレノイドバル
ブ71〜75のON,OFFの組合せと変速段との関係
を具体的に説明する。
【0057】まず、Dレンジなどで採用されるエンジン
ブレーキの作動しない1速では、主変速機20側では、
第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜73が
ON,OFF,OFFの状態にあって、第1〜第3シフ
トバルブ61〜63のスプールが左側、右側、右側にそ
れぞれ位置している。この状態では、前進ライン52か
ら分岐されたライン121が第1シフトバルブ61を介
してライン122に連通し、さらに第2シフトバルブ6
2を介してライン123に連通するが、このライン12
3は第3シフトバルブ63で遮断される。また、同じく
前進ライン52から分岐された他のライン124は第2
シフトバルブ62で、メインライン42から分岐された
ライン125は第1シフトバルブ61でそれぞれ遮断さ
れる。したがって、この場合は、前述のように、前進レ
ンジで常時締結される前進クラッチ23のみが締結され
た状態となり、主変速機20においてエンジンブレーキ
が作動しない低速段が得られる。
【0058】そして、副変速機30においては、第4、
第5ON−OFFソレノイドバルブ74,75が共にO
FFの状態にあって、第4、第5シフトバルブ64,6
5のスプールが共に右側に位置することにより、メイン
ライン42がライン107及び第4シフトバルブ64を
介してライン108に連通し、さらに、第5シフトバル
ブ65を介して減速ブレーキ用コントロールバルブ10
2に至るライン109に連通して、該コントロールバル
ブ102にライン圧が供給される。このとき、第2リニ
アソレノイドバルブ103で生成された制御圧がライン
104、第5シフトバルブ65及びライン105を介し
て減速ブレーキ用コントロールバルブ102の制御ポー
ト102aに供給されることにより、上記ライン圧が該
制御圧に応じて調整され、所定の締結圧とされた上で、
ライン110を介して減速ブレーキ34の第2油圧室3
2に供給され、該減速ブレーキ34が締結される。
【0059】また、直結クラッチ32は、1油圧室32
1がライン106、第5シフトバルブ65、ライン11
3、直結クラッチ用コントロールバルブ101及びライ
ン111を介して第4シフトバルブ64のドレンポート
に連通し、また、第2油圧室322が、ライン114を
介して第5シフトバルブ65のドレンポートに連通する
ことにより解放された状態にある。その結果、副変速機
30の変速段はエンジンブレーキが作動する低速段とな
り、自動変速機全体としては、エンジンブレーキの作動
しない1速となる。
【0060】また、1レンジや2レンジなどで採用され
るエンジンブレーキが作動する1速では、上記のエンジ
ンブレーキ非作動の1速に対して主変速機20における
第3ソレノイドバルブ73がONとなり、これに伴っ
て、第3シフトバルブ63のスプールが左側に位置す
る。したがって、この場合は、上記前進ライン52が、
その分岐ライン121、第1シフトバルブ61、ライン
122、第2シフトバルブ62、ライン123及び第3
シフトバルブ63を介してローリバースブレーキ用コン
トロールバルブ78に通じるライン126に連通し、該
コントロールバルブ78にライン圧が供給されることに
なる。
【0061】そして、このコントロールバルブ78に供
給されたライン圧は、第1リニアソレノイドバルブ80
からライン81を介して制御ポート78aに供給されて
いる制御圧に応じた締結圧に調整され、これがライン1
27を介してローリバースブレーキ29に供給される。
これにより、前進クラッチ23に加えて、ローリバース
ブレーキ29が締結され、主変速機20において、エン
ジンブレーキが作動する低速段が得られることになる。
そして、副変速機30においては、前述のエンジンブレ
ーキ非作動の1速の場合と同様に減速ブレーキ34が締
結されているから、自動変速機全体として、エンジンブ
レーキが作動する1速が得られる。
【0062】次に、Dレンジなどで採用されるエンジン
ブレーキ非作動の2速、及び1レンジや2レンジなどで
採用されるエンジンブレーキ作動の2速では、上記のエ
ンジンブレーキ非作動の1速及びエンジンブレーキ作動
の1速の状態に対して副変速機30の変速段のみが変化
する。
【0063】つまり、副変速機30における第4ON−
OFFソレノイドバルブ74がONとなり、これに伴っ
て第4シフトバルブ64のスプールが左側に位置する。
したがって、メインライン42からライン107を介し
て第4シフトバルブ64に供給されているライン圧が該
第4シフトバルブ64からライン111を介して直結ク
ラッチ用コントロールバルブ101に供給されると共
に、該コントロールバルブ101で立ち上がりを調整さ
れた上で、ライン113、第5シフトバルブ65及びラ
イン106を介して直結クラッチ32の第1油圧室32
1に供給されることになる。これにより、副変速機30
の変速段が高速段となり、その結果、自動変速機の全体
として、エンジンブレーキが作動しない2速或はエンジ
ンブレーキが作動する2速が得られることになる。
【0064】さらに、3速では、主変速機20におい
て、第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
3がOFF,ON,ONとなり、これに伴って第1〜第
3シフトバルブ61〜63のスプールが、右側、左側、
左側に位置することになる。この場合、まず、前進ライ
ン52からの一方の分岐ライン121が、第1シフトバ
ルブ61を介してライン128に連通し、さらに第3シ
フトバルブ63を介してコーストブレーキ用コントロー
ルバルブ77に通じるライン129に連通する。したが
って、該コントロールバルブ77にライン圧が供給さ
れ、これが第1リニアソレノイドバルブ80からライン
81を介して供給される制御圧に応じて所定の締結圧に
調整された上で、ライン130を介してコーストブレー
キ29に供給され、これにより該コーストブレーキ29
が締結される。
【0065】また、前進ライン52からの他方の分岐ラ
イン124が第2シフトバルブ62を介して3−4ブレ
ーキ用コントロールバルブ79に通じるライン131に
連通し、該コントロールバルブ79にライン圧を供給す
る。このコントロールバルブ79には、上記第1リニア
ソレノイドバルブ80からライン81を介して制御圧が
供給されると共に、上記コーストブレーキ29に供給さ
れている締結圧がライン87を介して制御圧として供給
され、これらの制御圧に応じて調整された締結圧がライ
ン132を介して3−4ブレーキ28に供給されること
になる。
【0066】その結果、主変速機20においては、前進
クラッチ23に加えて3−4ブレーキ28が締結され、
しかも上記コーストブレーキ29も締結されることによ
り、エンジンブレーキが作動する中速段が得られること
になる。
【0067】一方、副変速機30においては、第4、第
5ON−OFFソレノイドバルブ74,75が共にOF
Fの状態にあって、前述の1速の場合と同様にして、変
速段がエンジンブレーキの作動する低速段に設定されて
いる。したがって、自動変速機の全体としては、所定の
減速比を有し、かつ、エンジンブレーキが作動する3速
が得られることになる。
【0068】そして、4速では、この3速の状態から副
変速機30における第4、第5ON−OFFソレノイド
バルブ74,75が共にONとなって、第4、第5シフ
トバルブ64,65のスプールが左側に位置し、これに
より、まず、前記の2速の場合と同様に、メインライン
42からライン107、第4シフトバルブ64、及びラ
イン111を介してライン圧が直結クラッチ用コントロ
ールバルブ101に供給され、該コントロールバルブ1
01で立ち上がりを調整され、所定の締結圧となって、
ライン113及び第5シフトバルブ65から、今度はラ
イン114を介して直結クラッチ32の第2油圧室32
2に供給されることになる。その結果、直結クラッチ3
2が締結されて副変速機30の変速段が高速段となる。
そして、主変速機20は上記の3速の場合と同様に中速
段に設定されているから、自動変速機全体としての変速
段は4速となる。
【0069】さらに、5速においては、主変速機20に
おける第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜
73がOFF,ON,OFFとなって、第1〜第3シフ
トバルブ61〜63のスプールが右側、左側、右側に位
置する。そのため、メインライン42から分岐されたラ
イン125が第1シフトバルブ61を介してライン13
3に連通すると共に、さらに、第3シフトバルブ63を
介して直結クラッチ用コントロールバルブ76に通じる
ライン134に連通し、したがって、該コントロールバ
ルブ76にライン圧が供給されることになる。そして、
このコントロールバルブ76によって調整された締結圧
がライン82によって直結クラッチ24に供給され、該
クラッチ24を締結させる。これにより、主変速機20
においては、前進クラッチ23と直結クラッチ24とが
締結されて、変速段が高速段となる。なお、この直結ク
ラッチ24の締結時には、第3アキュムレータ84の作
用により、締結圧が一定の棚圧状態を経て供給される。
【0070】一方、副変速機30は、前述の4速の場合
と同様に、第4、第5ON−OFFソレノイドバルブ7
4,75が共にONの状態にあって、変速段は高速段に
設定されており、その結果、自動変速機の全体としては
5速が得られることになる。
【0071】さらに、上記マニュアルバルブ43がRレ
ンジに操作された後退速においては、該マニュアルバル
ブ43を介して後退ライン53がメインライン42に連
通されると共に、第1〜第3ON−OFFソレノイドバ
ルブ71〜73がOFF,OFF,OFFの状態となっ
て、第1〜第3シフトバルブ61〜63のスプールがい
ずれも右側に位置することになる。
【0072】そのため、まず、メインライン42から分
岐されたライン125が、前述の5速の場合と同様に、
第1シフトバルブ61を介してライン133に連通する
と共に、さらに、第3シフトバルブ63を介して直結ク
ラッチ用コントロールバルブ76に通じるライン134
に連通し、したがって、該コントロールバルブ76にラ
イン圧が供給されることになる。この場合は、該コント
ロールバルブ76の一端のポート76bに、上記後退ラ
イン53からライン86を介してライン圧が供給され
て、該コントロールバルブ76のスプールが図面上、左
側に固定されることにより、上記ライン134から供給
されたライン圧は、減圧されることなくライン82を介
してそのまま直結クラッチ24に供給され、該直結クラ
ッチ24を高い締結圧で締結させる。
【0073】また、上記後退ライン53は、作動油の供
給方向と排出方向とで絞り量が異なるオリフィス135
を有するライン136、第3シフトバルブ63及び前述
のライン126を介してローリバースブレーキ用コント
ロールバルブ78に連通して、上記のエンジンブレーキ
作動の1速の場合と同様に、該コントロールバルブ78
にライン圧を供給する。この場合、該コントロールバル
ブ78の一端のポート78bには、上記後退ライン53
から分岐されたライン86によってライン圧が導入され
ることにより、該コントロールバルブ78のスプールが
図面上、左側に固定される。そのため、上記ライン12
6によって供給されているライン圧は、該コントロール
バルブ78で調整されることなく、そのままローリバー
スブレーキ26に供給され、該ローリバースブレーキ2
6を高い締結圧で締結することになる。
【0074】これにより、主変速機20においては、直
結クラッチ24及びローリバースブレーキ26が締結さ
れ、後退段が得られる。そして、副変速機30において
は、第4,第5ON−OFFソレノイドバルブ74,7
5が共にOFFで、変速段がエンジンブレーキの作動す
る低速段に設定された状態にあり、減速比の大きな後退
速が得られる。
【0075】なお、上記ローリバースブレーキ26に締
結圧が供給される際には、上記ライン136からライン
137を介して第4アキュムレータ90に作動油が導入
されることにより、該締結圧が所定の棚圧状態を経て徐
々に立ち上がることになる。
【0076】以上の構成に加えて、この油圧回路40に
は、トルクコンバータ10内のロックアップクラッチ1
7を制御するためのロックアップ第1、第2シフトバル
ブ141,142と、ロックアップコントロールバルブ
143と、ロックアップ制御用のON−OFFソレノイ
ドバルブ144と、デューティソレノイドバルブ145
とが備えられて、ロックアップクラッチ17の締結、解
放制御と、該クラッチ17をスリップさせるスリップ制
御とが行われるようになっている。
【0077】そして、この油圧回路40に備えられたラ
イン圧調整用のデューティソレノイドバルブ49、変速
用の第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
5、締結圧調整用の第1、第2リニアソレノイドバルブ
80,103、ロックアップ制御用のON−OFFソレ
ノイドバルブ144及びデューティソレノイドバルブ1
45は、図3に示すように、コントローラ160からの
制御信号によって制御されるようになっている。そし
て、このコントローラ160には、車速を検出するセン
サ161からの信号、エンジンのスロットル開度を検出
するセンサ162からの信号、及び運転者によって選択
されたシフト位置(レンジ)を検出するセンサ163か
らの信号などが入力され、これらの信号によって示され
る運転状態や運転者の要求に応じて上記各ソレノイドバ
ルブを制御するようになっている。
【0078】また、このコントローラ160には、主変
速機20の入力側の回転数を検出する第1回転センサ1
64と、主変速機20の出力側(副変速機30の入力
側)の回転数を検出する第2回転センサ165と、副変
速機30の出力側の回転数を検出する第3回転センサ1
66とが接続されている。
【0079】本実施例に係る自動変速機は以上のような
構成であるが、この自動変速機においては、2速状態か
ら3速への変速時及び3速状態から2速への変速時にお
いては、上記表1に示すところに従って、それぞれ主変
速機20と副変速機30とでギヤ比の変化が逆方向の変
速動作が同時に行われることになる。例えば2−3変速
時においては、主変速機20においては3−4ブレーキ
28が締結されて、変速段が低速段から中速段にアップ
シフトすると同時に、副変速機30においては、直結ク
ラッチ32が解放し、かつ減速ブレーキ34が締結し
て、変速段が高速段から低速段にダウンシフトすること
になる。その場合に、この実施例においては、両変速機
20,30における変速動作を互いに適切な関係を保ち
ながら進行させるために、主変速機20のギヤ比の減少
に対応して副変速機30のギヤ比が増大するように、主
変速機20のギヤ比に基づいて副変速機30の直結クラ
ッチ32の締結圧をフィードバック制御するようになっ
ているのであるが、この2−3変速制御は、具体的には
図4〜図6に示すフローチャートに従って次のように行
われることになる。
【0080】すなわち、コントローラ160は、図4の
フローチャートにおけるステップS1で各種信号を読み
込んだ上で、ステップS2で変速指令が2−3変速指令
か否かを判定し、2−3変速指令であるときにはステッ
プS3に進んでタイマの計時動作をスタートさせると共
に、ステップS4を実行して第1リニアソレノイドバル
ブ80によって制御される主変速機側の第1油圧P1
して学習締結圧PGをセットした上で、ステップS5で
第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜75
を、ON,ON,OFF,OFF,ONの状態にセット
する。
【0081】つまり、主変速機20においては、第1、
第2シフトバルブ61,62のスプールがそれぞれ左側
に位置し、第3シフトバルブ63のスプールが右側に位
置することになって、前進ライン52のライン圧が、第
2シフトバルブ62及びライン131を介して3−4ブ
レーキ用コントロールバルブ79に供給されると共に、
上記第1油圧P1となるように第1リニアソレノイドバ
ルブ80によって調圧された締結圧が、ライン132を
介して3−4ブレーキ28に供給されることにより、該
3−4ブレーキ28の締結動作が開始する。
【0082】一方、副変速機30においては、第5シフ
トバルブ65のスプールが左側に位置することになっ
て、直結クラッチ32の第1油圧室321が、ライン1
06及びライン104を介して第2リニアソレノイドバ
ルブ103に連通することになる。
【0083】そして、コントローラ160は、ステップ
S6に進んで、第1、第2回転センサ164,165か
らの信号に基づいて主変速機20のギヤ比進度(以下、
主変ギヤ比進度という)RMを算出すると共に、ステッ
プS7で上記主変ギヤ比進度RMが所定のフィードバッ
ク制御開始判定値RM0(例えば5%)を超えたか否かを
判定して、YESと判定したときにステップS8に進ん
で、上記第2リニアソレノイドバルブ103によって制
御される副変速機側の第2油圧P2として、後述するよ
うに学習補正された初期締結圧P0をセットし、この初
期締結圧P0が実現されるように第2リニアソレノイド
バルブ103に制御信号を出力する。
【0084】ここで、ギヤ比進度は、例えば主変速機2
0の変速途中における現実のギヤ比から変速前のギヤ比
を差し引いた値を、変速後の目標ギヤ比から変速前のギ
ヤ比を差し引いた値で徐算した値を百分率で示した数値
であって、この場合、変速開始前の低速段においてはギ
ヤ比進度が0%となり、変速終了後の中速段においては
ギヤ比進度が100%となる。
【0085】次いで、コントローラ160は図5のフロ
ーチャートのステップS9に進んで上記第2、第3回転
センサ165,166からの信号に基づいて副変速機3
0のギヤ比進度(以下、副変ギヤ比進度という)RS
算出し、続いてステップS10で主変ギヤ比進度RM
算出して、ステップS11でこの主変ギヤ比進度RM
所定の副変速機制御終了判定値RM1(例えば97%)よ
りも大きいか否かを判定する。そして、コントローラ1
60は上記主変ギヤ比進度RMが上記副変速機制御終了
判定値RM1よりも大きくなければ、ステップS12に進
んで副変速機30の目標ギヤ比進度RSTに対する現実の
ギヤ比進度RSの偏差△RS(以下、ギヤ比進度偏差とい
う)を算出して、このギヤ比進度偏差△RSに基づいて
フィードバック補正係数KFBを設定した後、ステップS
14でこのフィードバック補正係数KFBを上記初期締結
圧P0に乗算して第2油圧P2をフィードバック補正す
る。
【0086】つまり、コントローラ160は、図7に示
すように予め主変ギヤ比進度をパラメータとして設定し
た副変速機30の目標ギヤ進度RSTのマップに、現実の
主変ギヤ比進度RMを照らし合わせて対応する目標ギヤ
進度RSTを読み出し、その目標ギヤ進度RSTから現実の
副変ギヤ比進度RSを減算することにより上記ギヤ比進
度偏差△RSを算出する。そして、このギヤ比進度偏差
△RSを、図8に示すように予め上記ギヤ比進度偏差を
パラメータとして設定したフィードバック補正係数のマ
ップに当てはめて、対応する値をフィードバック補正係
数KFBとして設定するのである。ここで、上記フィード
バック補正係数のマップは、ギヤ比進度偏差△RSが0
のとき、つまり副変ギヤ比進度RSが目標ギヤ比進度R
STに一致するときにはフィードバック補正係数KFBが1
となるように設定されていると共に、該ギヤ比進度偏差
△RSが0から正方向に増大するに伴ってフィードバッ
ク補正係数KFBが1から次第に減少し、また該ギヤ比進
度偏差△RSが0から負方向に減少するに伴ってフィー
ドバック補正係数KFBが1から次第に増加するように設
定されている。つまり、副変速機30の変速動作が主変
速機20よりも相対的に進みすぎて、現実の副変ギヤ比
進度RSが目標ギヤ比進度RSTよりも大きくなるときに
は、直結クラッチ32の解放動作を遅らせるためにフィ
ードバック補正係数KFBが1以上の値に設定され、逆に
副変速機30の変速動作が主変速機20よりも相対的に
遅れすぎて、現実の副変ギヤ比進度RSが目標ギヤ比進
度RSTよりも小さくなるときには、直結クラッチ32の
解放動作を進めるためにフィードバック補正係数KFB
1以下の値に設定されることになる。
【0087】続いて、コントローラ160はステップS
15を実行して、フィードバック制御量の出力回数をカ
ウントする出力カウンタのカウント値Cをインクリメン
トすると共に、ステップS16でフィードバック補正係
数KFBをフィードバック補正係数積算値IFBの前回値に
加算してステップS9に戻り、ステップS9〜S16の
ループ処理を実行する。したがって、1ループごとに上
記出力カウンタのカウント値Cが1ずつ増加すると共
に、フィードバック補正係数積算値IFBもフィードバッ
ク補正係数KFBの値に応じて増加することになる。
【0088】そして、コントローラ160は上記ステッ
プS11において、主変ギヤ比進度R Mが上記副変速機
制御終了判定値RM1よりも大きくなったと判定したとき
に上記ループ処理から抜け出してステップS17へ移
り、フィードバック補正係数積算値IFBを上記出力カウ
ンタのカウント値Cで徐算してフィードバック学習値G
FBを算出すると共に、ステップS18で図9に示すよう
に予め上記カウント値をパラメータとして設定した学習
値反映係数のマップに現実のカウント値Cを当てはめて
対応する学習値反映係数KGを読み出し、ステップS1
9で学習補正係数Gを更新する。
【0089】つまり、上記フィードバック学習値GFB
ら1を減算した値に学習値反映係数KGを乗算すると共
に、その値に1を加算した結果を学習補正係数の前回値
に乗算することで学習補正係数Gを更新するのである。
【0090】ここで、上記学習値反映係数のマップは、
カウント値Cが所定値C0よりも大きい領域において学
習値反映係数KGが1となるように設定されていると共
に、カウント値Cが上記所定値C0よりも小さい領域に
おいては、カウント値Cが減少するほど急激に減少する
ように設定されている。したがって、カウント値Cが小
さいほど、換言すればフィードバック回数が少ないほど
フィードバック学習値GFBが学習補正係数Gに反映され
にくくなる。
【0091】次に、コントローラ160はステップS2
0を実行して初期締結圧P0の前回値に、上記ステップ
S19で更新された学習補正係数Gと所定の安全係数S
とを乗算することにより初期締結圧P0を学習補正した
上で、ステップS21,S22でカウント値Cとフィー
ドバック補正数積算値IFBとをそれぞれリセットした
後、ステップS23で第1〜第5ON−OFFソレノイ
ドバルブ71〜75を、ON,ON,OFF,OFF,
OFFの状態にセットする。これにより、副変速機30
における第5シフトバルブ65のスプールが右側に位置
することになって、ライン107、第4シフトバルブ6
4及びライン108を介して第5シフトバルブ65に供
給されていたライン圧が、ライン109、減速ブレーキ
用コントロールバルブ109及びライン110を介して
減速ブレーキ34の第2油圧室342に締結圧として供
給されることになる。
【0092】そして、コントローラ160は、図6のフ
ローチャートのステップS24に進んで、タイマの計時
動作を停止した上で、ステップS25で該タイマのタイ
マ値Tから主変速機20の目標変速時間T0を減算した
差分が所定値αよりも大きいか否かを判定して、YES
と判定したときにはステップS26に移って学習締結圧
Gを所定量△Pだけ増圧補正した後、ステップS27
で上記タイマ値Tをリセットする。一方、上記ステップ
S25においてNOと判定したときには、ステップS2
8で今度は主変速機20の目標変速時間T0から上記タ
イマのタイマ値Tを減算した差分が所定値αよりも大き
いか否かを判定して、YESと判定したときにはステッ
プS29に移って学習締結圧PGを所定量△Pだけ減圧
補正する。
【0093】そして、コントローラ160は再度主変ギ
ヤ比進度RMを算出して、そのギヤ比進度RMが所定の主
変速機変速終了判定値RM2(例えば100%)に到達し
たときに第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71
〜75を、OFF,ON,ON,OFF,OFFの状態
にセットする(ステップS30〜S32)。
【0094】つまり、主変速機20においては、第1〜
第3シフトバルブ61〜63の各スプールが、それぞれ
右側、左側、左側に位置することになって、前進ライン
52のライン圧が、ライン121、第1シフトバルブ6
1、ライン128、第2シフトバルブ63及びライン1
29を介してコーストブレーキ用コントロールバルブ7
7に供給され、これが第1リニアソレノイドバルブ80
からライン81を介して供給される制御圧に応じて所定
の締結圧に調整された上で、ライン130を介してコー
ストブレーキ29に供給されることになる。
【0095】次に、この実施例の作用を図10のタイム
チャートを参照して説明する。
【0096】すなわち、例えば車速の上昇による2−3
変速指令が出力されると、主変速機20の3−4ブレー
キ28に学習締結圧P0が供給されて、該ブレーキ28
の締結動作が開始されることになる。そして、主変速機
20のギヤ比の減少が進行して主変ギヤ比進度RMがフ
ィードバック制御開始判定値RM0を超えた時点で、副変
速機30における直結クラッチ32の第2油圧室322
の締結圧が初期締結圧P0にまで減圧された後、コント
ローラ160の作動による直結クラッチ32の締結圧の
フィードバックが開始される。これにより、主変速機2
0のギヤ比の減少の進行に逆方向に対応して副変速機3
0のギヤ比が増大することになる。この間に、1回フィ
ードバック制御が行われるごとに上記カウント値Cがイ
ンクリメントされると共に、その際に算出されるフィー
ドバック補正係数が図の符号(a)で示すように積算さ
れることになる。
【0097】主変速機30のギヤ比の減少が更に進んで
主変ギヤ比進度RMが副変速機制御終了判定値RM1を超
えた時点で、直結クラッチ32の締結圧のフィードバッ
ク制御が停止されると同時に、減速ブレーキ34の第2
油圧室342への締結圧の供給が開始されることにな
る。
【0098】そして、フィードバック制御が停止された
直後に、前述したようにフィードバック補正係数積算値
FBを上記出力カウンタのカウント値Cで徐算すること
によりフィードバック学習値GFBが算出されるのである
が、その際にフィードバック補正係数積算値IFBの最終
積算値が、図の符号(b)で仮想的に示すフィードバッ
ク補正係数KFBが1に対応するフィードバック補正係数
積算値の最終積算値よりも大きいときには、フィードバ
ック学習値GFBは1よりも大きくなる。
【0099】ここで、副変速機30におけるフィードバ
ック制御の開始時点で設定される初期制御圧P0に対す
る学習補正係数Gは、上記フィードバック学習値GFB
ら1を減算した値に学習値反映係数KGを乗算すると共
に、その値に1を加算した結果を学習補正係数Gの前回
値に乗算することことにより求められるようになってい
るので、学習補正係数Gは学習値反映係数KGに依存す
ることになる。その場合に、フィードバック回数が少な
く上記出力カウンタのカウント値Cが所定値C0よりも
小さいときには、上記したように学習値反映係数KG
1よりも小さくなるので、学習補正係数Gに対するフィ
ードバック補正係数KFBを平均化したフィードバック学
習値GFBの反映度合は小さくなる。つまり、初期締結圧
0の学習補正に反映されにくくなるのである。
【0100】なお、上記主変ギヤ比進度RMが今度は主
変速機変速終了判定値RM2に到達した時点で、コースト
ブレーキ29に対する締結圧の供給が開始される。
【0101】上記したように、1回の変速動作が行われ
るたびにフィードバック制御開始時点に設定される初期
締結圧P0が学習補正されることになるので、次回の2
−3変速時におけるフィードバック制御が精度よく行わ
れることになる。その際に、フィードバック回数が少な
いときにはフィードバック補正係数K FBが上記初期締結
圧P0に反映されにくくなるので、該締結圧P0の学習精
度が向上することになる。
【0102】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、1回の変
速動作におけるフィードバック制御の全期間にわたって
積算されたフィードバック補正量の積算値をフィードバ
ック制御量の出力回数で徐算してフィードバック補正量
の平均値が求められると共に、その平均値を反映して次
回のフィードバック制御開始時点の初期制御量が学習補
正されることになるので、上記初期制御量を複数回の変
速動作にまたがって学習補正する場合に比べてフィード
バック制御の制御性が向上することになる。
【0103】その際に、フィードバック回数が少ないほ
ど上記初期制御量に対するフィードバック補正量の平均
値の反映度合が小さくなるので、該初期制御量の学習精
度の悪化が回避されてフィードバック制御の制御性がよ
り向上することになる。
【0104】また、互いに独立して変速動作を行う主変
速機と副変速機とを備えた自動変速機において、主変速
機と副変速機とで変速動作が同時に行われる変速時に、
副変速機側の所定摩擦要素の締結圧がフィードバック制
御されるので、副変速機のギヤ比が主変速機のギヤ比の
変化に対して精度よく対応して変化することになって、
変速ショックが効果的に抑制されることになる。
【0105】そして、その際のフィードバック制御の目
標値を主変速機のギヤ比進度に対応した副変速機のギヤ
比進度とすれば、副変速機のギヤ比が主変速機のギヤ比
の変化に対して更に精度よく対応して変化することにな
って、制御精度が更に向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動変速機の骨子図で
ある。
【図2】 自動変速機の油圧回路を示す回路図である。
【図3】 図2の油圧回路における各ソレノイドバルブ
に対する制御システム図である。
【図4】 2−3変速制御の1部を示すフローチャート
図である。
【図5】 2−3変速制御の1部を示すフローチャート
図である。
【図6】 2−3変速制御の1部を示すフローチャート
図である。
【図7】 上記変速制御に用いる主変速機のギヤ比進度
と副変速機の目標ギヤ比進度との関係を示す特性図であ
る。
【図8】 該制御で用いる副変速機のギヤ比進度偏差と
フィードバック補正係数との関係を示す特性図である。
【図9】 フィードバック制御のカウント値と学習値反
映係数との関係を示す特性図である。
【図10】 実施例の作用を示すタイムチャート図であ
る。
【符号の説明】
1 自動変速機 20 主変速機 30 副変速機 32 直結クラッチ 40 油圧回路 160 コントローラ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/28 G05B 11/00 - 13/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速時に摩擦要素の締結圧のフィードバ
    ック制御を行うフィードバック制御手段と、1回のフィ
    ードバック制御の全期間にわたってフィードバック制御
    量の出力回数をカウントするフィードバック回数計数手
    段と、1回のフィードバック制御の全期間にわたってフ
    ィードバック補正量を積算するフィードバック補正量積
    算手段と、フィードバック制御の終了後にフィードバッ
    ク補正量の積算値を上記計数手段でカウントされたフィ
    ードバック回数で徐算することにより平均フィードバッ
    ク補正量を算出する平均フィードバック補正量算出手段
    と、次回のフィードバック制御開始時点ににおける締結
    圧の初期制御量を上記算出手段で算出した前回制御時の
    平均フィードバック補正量を反映させて学習補正する学
    習補正手段と、上記フィードバック回数計数手段でカウ
    ントされる前回のフィードバック回数が少ないほど上記
    学習補正手段による平均フィードバック補正量の反映度
    合を小さくする反映度合設定手段とが設けられているこ
    とを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 互いに独立して変速動作を行う主変速機
    と副変速機とを備えた自動変速機において、主変速機と
    副変速機とで変速動作が同時に行われる変速時に副変速
    機側の所定摩擦要素の締結圧のフィードバック制御を行
    うフィードバック制御手段と、1回のフィードバック制
    御の全期間にわたってフィードバック制御量の出力回数
    をカウントするフィードバック回数計数手段と、1回の
    フィードバック制御の全期間にわたってフィードバック
    補正量を積算するフィードバック補正量積算手段と、フ
    ィードバック制御の終了後にフィードバック補正量の積
    算値を上記計数手段でカウントされたフィードバック回
    数で徐算することにより平均フィードバック補正量を算
    出する平均フィードバック補正量算出手段と、次回のフ
    ィードバック制御開始時点における締結圧の初期制御量
    を上記算出手段で算出した前回制御時の平均フィードバ
    ック補正量を反映させて学習補正する学習補正手段と、
    上記フィードバック回数計数手段でカウントされる前回
    のフィードバック回数が少ないほど上記学習補正手段に
    よる平均フィードバック補正量の反映度合を小さくする
    反映度合設定手段とが設けられていることを特徴とする
    自動変速機の油圧制御装置
  3. 【請求項3】 フィードバック制御の目標値が主変速機
    のギヤ比進度に対応する副変速機のギヤ比進度であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の自動変速機の油圧制御
    装置。
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