JP3091327B2 - 光伝送モジュール、光送受信回路および光伝送システム - Google Patents

光伝送モジュール、光送受信回路および光伝送システム

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JP3091327B2
JP3091327B2 JP22716492A JP22716492A JP3091327B2 JP 3091327 B2 JP3091327 B2 JP 3091327B2 JP 22716492 A JP22716492 A JP 22716492A JP 22716492 A JP22716492 A JP 22716492A JP 3091327 B2 JP3091327 B2 JP 3091327B2
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optical transmission
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種光伝送分野におい
て用いられる光伝送モジュールおよびその方式に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを伝送路として用いた光通信
は、幹線系通信はもとより、ファクトリーオートメーシ
ョン(FA)、オフィスオートメーション(OA)、構内通信網
(LAN)、CATVシステム、無線アナログ伝送システム、ま
たは、装置間を多芯の光ファイバでつなぐ光インタコネ
クトシステム等への適用が進められている。更に、近
年、将来の広帯域サービスを狙ったB-ISDNサービス(Br
oadband - Integrated Services Digital Network)を
各家庭まで提供するために、光加入者網の低コスト化が
最重要課題として検討されている。
【0003】これらの光通信システムにおいて、システ
ムコストの低減、サービスの拡張、経済的保守管理シス
テムを実現するためには、いくつかの異なる波長を1本
の光ファイバで双方向伝送する技術が必要である。従っ
て、これらのシステムに用いられる光モジュールとして
は、OE/EO機能のほかに、いくつかの異なる波長を合
波、分波する機能を有し、低価格、小型であることが必
要である。
【0004】従来の双方向光モジュールのなかで光合
波、分波に干渉膜フィルタを、光結合系にレンズによる
集束光学系を用い発受光素子と一体化したモジュールの
代表的な例として、特開昭61-150533号公報に記載され
ているタイプがある。また、最近の代表的なものとし
て、「'91年電子情報通信学会秋季大会C-157、THIRD IE
EEWORKSHOP ON LOCAL OPTICAL NETWORKS:光加入者ワー
クショップ」に記載されているように、光合波、分波に
石英ガラス導波路を用い、発受光素子をハイブリッド実
装したタイプが検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭61-150533
号公報に記載されている従来技術では、発光素子からの
光(あるいは、伝送路ファイバからの光)がレンズ系、干
渉膜フィルタ等の光学的部品を経由してファイバ(ある
いは受光素子)に結合するため個々の部品を高精度に光
軸合わせする必要があり、組立て工程が複雑である。ま
た、光の伝送媒体が空間のため、おのずとレンズ等の集
束光学系が必要となり、小型化に課題がある。また、発
光素子からの光が受光素子に漏れ込む可能性があり、漏
話光を除去するために何らかの手段が必要である。
【0006】また、上記「'91年電子情報通信学会秋季
大会C-157」に記載されている従来技術では、干渉膜フ
ィルタのかわりに、光回路の集積化の容易な石英ガラス
導波路タイプの方向性結合器を導入したものである。導
波路タイプは光回路の集積化には適しているが下記の点
で不具合がある。即ち、発光素子および受光素子のハイ
ブリッド実装を行うと、発光素子、受光素子の実装スペ
ースが必要なため、導波路間隔を一定の間隔以上にする
必要があり、導波路素子の小型化、量産効果による低価
格化に課題がある。発光素子を導波路に結合させるため
にはレンズ等の集束光学系との高精度な光軸調整が必要
であり、さらに、光ファイバと導波路の光軸調整も必要
なため組立方法に課題がある。また、導波路のクラッド
モードによる迷光が受光素子へ漏れ込むためこれを阻止
するための何らかの手段が必要である。
【0007】さらに、上記従来技術では、光モジュール
に電気回路などの機能を追加するために受信回路、送信
回路などの回路基板を実装する際に、上記構成ではこれ
ら回路基板と光学部品の実装は、別々に行う必要があ
り、実装密度の高密度化に限界があり、実装の自動化を
容易に行うことが課題である。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
小型で低漏話なモジュールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様によれば、下記の光伝送モジュ
ールが提供される。すなわち、本発明は、基板と、光の
入射部を備えた光ファイバと、前記光ファイバが埋め込
まれた樹脂基板と、発光素子と、前記発光素子の発した
光ビームを前記光ファイバの前記入射部まで伝搬するフ
ェースプレートとを有し、前記フェースプレートは、複
数のコアがクラッド中に周期的に配置された構成であ
り、前記光ファイバは、光の伝搬方向が前記基板と平行
となるように、前記樹脂基板ごと前記基板に搭載され、
前記発光素子と前記光ファイバの前記入射部とは、前記
基板を挟んで対向するように前記基板の両面に搭載さ
れ、前記フェースプレートは、前記発光素子と前記光フ
ァイバの前記入射部とで挟まれた前記基板に設けられた
貫通孔内に配置され、前記発光素子は、発した光ビーム
で前記フェースプレートをコア励振するために、前記光
ビームの中心が前記複数のコアのうちのいずれかの端面
に入射する位置に位置合わせされていることを特徴とす
る光伝送モジュールを提供する。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
の第2の態様によれば、下記の光伝送モジュールが提供
される。すなわち、本発明は、基板と、光の出射部を備
えた光ファイバと、前記光ファイバが埋め込まれた樹脂
基板と、受光素子と、前記光ファイバの前記出射部から
発せられた光ビームを前記受光素子まで伝搬するフェー
スプレートとを有し、前記フェースプレートは、複数の
コアがクラッド中に周期的に配置された構成であり、
記光ファイバは、光の伝搬方向が前記基板と平行になる
ように、前記樹脂基板ごと前記基板に搭載され、前記受
光素子と前記光ファイバの前記出射部とは、前記基板を
挟んで対向するように前記基板の両面に搭載され、前記
フェースプレートは、前記受光素子と前記光ファイバの
前記出射部とで挟まれた前記基板に設けられた貫通孔内
に配置され、前記光ファイバの前記出射部は、出射した
光ビームで前記フェースプレートをコア励振するため
に、前記光ビームの中心が前記複数のコアのうちのいず
れかの端面に入射する位置に位置合わせされていること
を特徴とする光伝送モジュールを提供する。
【0011】また、上記目的を達成するために、本発明
の第3の態様によれば、下記の光伝送モジュールが提供
される。すなわち、本発明は、基板と、光の入射部を備
えた光ファイバと、前記光ファイバが埋め込まれた樹脂
基板と、発光素子とを有し、前記基板は、該基板の厚さ
方向に光を伝搬する複数のコアが、クラッド中に周期的
に配置されたフェースプレートからなり、前記光ファイ
バは、光の伝搬方向が前記基板と平行になるように、前
記樹脂基板ごと前記基板に搭載され、前記発光素子と前
記光ファイバの前記入射部とは、前記基板を挟んで対向
するように前記基板の両面に搭載され、前記発光素子
は、発した光ビームで前記フェースプレートをコア励振
するために、前記光ビームの中心が前記複数のコアのう
ちのいずれかの端面に入射する位置に位置合わせされて
いることを特徴とする光伝送モジュールを提供する。
【0012】また、上記目的を達成するために、本発明
の第4の態様によれば、下記の光伝送モジュールが提供
される。すなわち、本発明は、基板と、光の出射部を備
えた光ファイバと、前記光ファイバが埋め込まれた樹脂
基板と、受光素子とを有し、前記基板は、該基板の厚さ
方向に光を伝搬する複数のコアが、クラッド中に周期的
に配置されたフェースプレートからなり、前記光ファイ
バは、光の伝搬方向が前記基板と平行になるように、前
記樹脂基板ごと前記基板に搭載され、前記発光素子と前
記光ファイバの前記出射部とは、前記基板を挟んで対向
するように前記基板の両面に搭載され、前記光ファイバ
の前記出射部は、出射した光ビームで前記フェースプレ
ートをコア励振するために、前記光ビームの中心が前記
複数のコアのうちのいずれかの端面に入射する位置に位
置合わせされていることを特徴とする光伝送モジュール
を提供する。
【0013】
【実施例】最初に、本発明の実施例ではないが、参考と
なる例について説明する。図1から図11に参考例の
DM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多
重)ブロックの斜視図を示す。
【0014】本参考例は、支持体表面に埋設させたピッ
グテールファイバの途中に、合分波・分岐結合など、所
要の機能に応じた干渉膜フィルタを斜めに挿入し(好ま
しくは45°)、伝送路からの光信号のうち、受光成分
のみを反射によってファイバ直角方向に出射せしめて受
光する一方、上記ピッグテールファイバの終端部より、
上記フィルタを透過する波長を設定した送信光を入射せ
しめる形態をとっている。
【0015】まず、図1に示すように、ピッグテールフ
ァイバ401の芯線401-1を剥き出し、ファイバ搭載
ブロック402とファイバ押さえ蓋400によって、図
2に示すように、サンドイッチする。この場合、ピッグ
テールファイバ401の扱いを容易ならしめるため、ピ
ッグテールの根元401-3に一部曲げを与え、出口がフ
ァイバ端部401-2よりも下がった位置に来るようにし
ている。次いで、図3に示すように、ファイバ押さえ蓋
400の上からファイバクラッドすれすれ、もしくはク
ラッド厚の半分近くまで研磨を施す。さらに、ファイバ
端面を含むブロック面402-1も研磨する。これによ
り、ピッグテール芯線401-1が表面近くに固定された
ファイバブロック404が得られる。次に、同ブロック
404を図4における405に示すごとく、上表面に対
して45°にてカット研磨し、どちらか一方の研磨面
(ピッグテールファイバ401の繋がっていない図5に
おける402のブロックのほうが加工上好都合である)
に、干渉膜フィルタ406を蒸着し、図6に示すよう
に、元通り貼り合わせて固定する。407は干渉膜フィ
ルタの貼りあわせ部である。この場合、左右のファイバ
401-1は、光学的損失がないように注意する。干渉膜
フィルタは、高屈折率/低屈折率の誘電体を交互に多層
形成したものである。
【0016】このようにして、出射手段もしくは入射手
段を形成する。すなわち、出射手段もしくは入射手段
は、光ファイバ上に、該光ファイバの伝搬軸と角度を有
して切断した切断面を有し、予め定めた1の波長の光を
反射し、他の波長の光を透過させて該光ファイバに伝搬
させるフィルタを前記切断面に備える。これにより、出
射手段は、該光ファイバを伝搬する光を該光ファイバの
伝搬軸と異なる方向に出射し、入射手段は、該光ファイ
バを伝搬する光を、該光ファイバの伝搬軸と異なる方向
から入射する。
【0017】次いで、図7に示すように、ブロック40
2両面に基板実装のためのリードピン408を装着し、
これをWDM(Wavelength Division Multiplexing:波
長分割多重)ブロックという。同ブロックにより、ピッ
グテールファイバ401から受光されるべき波長成分
は、干渉膜フィルタ406によってブロック上方に反射
し、一方、ファイバ401に投入されるべき波長成分
は、ピッグテールファイバ終端部401-2より投入し、
同フィルタを伝送路側に透過させることができる。
【0018】一方、図8に示すように、FPC(フレク
シブルプリンテッドサーキットボード)410上に、フ
ォトダイオード409-1、伝送回路用IC409-2およ
び部品409-3などの光電素子部材409をフェースダ
ウン実装し、FPCユニット412とする。この場合、
フォトダイオード409-1は、受光面がFPC410側
となるよう、フェースダウン実装する。上記フォトダイ
オード409-1の受光面に相対するFPC410の部分
には、PD受光用孔411を設けるなど、光学的透明性
を持たせることとする。
【0019】つぎに、図9に示すように、FPCユニッ
ト412を前記WDMブロック上に搭載固定する。その
際、干渉膜フィルタ406による反射光は、FPC41
0を介して受光素子に当たるよう位置調整される。また
FPC410とWDMブロック間の接着剤の屈折率は、
ファイバクラッドが研磨されている場合、ファイバ40
1中の伝播損失の増大を防ぐために、ファイバクラッド
の屈折率と同程度とすることが望ましい。これをWDM
O/Eブロック413と称する。
【0020】さらに、別途、図10に示すごとく、集光
レンズ414-1、レーザダイオード414-2、モニタフ
ォトダイオード414-3などの光素子414を実装した
E/Oブロック416を作成する。
【0021】最後に、図11に示すように、上記WDM
O/EブロックとE/Oブロック416を光学的かつ
機械的に合体し、図12のように、気密封止して、WD
M光伝送モジュール418とする。
【0022】本参考例の光伝送モジュールでは、受信光
を反射によってファイバから垂直に取り出し、送信光は
ファイバ終端面から投入する形式をとっているが、発受
光系をすべて平面実装するためには、図31に示すよう
に、前述の干渉膜フィルタに加えて、ファイバ端部もし
くは他の一部を上表面に対して45°にてカット研磨
し、反射フィルタを蒸着しておく。これにより、発光素
子から発光された送信光を垂直に反射させて送信するこ
とができる。
【0023】本参考例によれば、下記の特長を得ること
ができる。第1に、発受光素子が上記ブロックの上面お
よび側面に実装されることにより、送信/受信間の光学
的なアイソレーションが容易に確保されることから、光
学的な漏話対策が不要である。
【0024】第2に、光電回路の一体構成が可能である
ことから、光伝送に要する光電回路機能の多くを、もし
くは全部をコンパクトに纏めることができる。
【0025】第3にモジュール内のファイバ間に干渉膜
フィルタを介在させるためには、通常、多軸の位置合わ
せ操作を要するが、本参考例では、ファイバ搭載ブロッ
クの45°面同志の貼りあわせになることから、調整操
作が簡単化される。
【0026】第4に、本参考例のモジュールは、基本的
に、WDMブロックとFPCユニットとE/Oブロック
の3点構成になっており、それぞれの調整合体に大きな
困難がないことから、それぞれを並行した別工程で製作
することができる。これは全体工程上、有利な点であ
る。
【0027】第5に、本参考例は、並列多重構成に適し
ている。すなわち、ファイバと光送受信系を並列構成に
しても、WDMのための干渉膜フィルタ蒸着工程など
を、図13のように、一括共通化することができる。こ
れは前記公知例では望み得ない特長である。
【0028】また、本参考例においては、光ファイバの
切断を上表面に対して45°にてカットしているが、光
ファイバ上に、該光ファイバの伝搬軸と角度を有して切
断してもよい。45°にてカットする場合には、光の出
射方向を伝搬軸と垂直にすることができる。
【0029】つぎに、本発明の第1の実施例について説
明する。
【0030】本実施例では、光結合の手段として光軸調
整の容易なフェイスプレートを用いている。はじめに、
フェイスプレートの光導波原理と導波特性について説明
する。フェイスプレートを発光素子、受光素子の結合光
学系に用いた例は、特開昭60-252308、特開昭61-2751
3、特開昭61-28912に詳細に記載されている。該従来技
術には、インコヒーレントなLED光源と多モードファイ
バとの結合について光線近似で説明されている。本実施
例では、単一モード光ファイバからの光ビームの伝搬特
性が重要なポイントとなるのであらたに波動光学的評価
が必要となる。図14(a)に、フェイスプレートの断面
構造を図14(b)屈折率プロファイルを示す。フェイス
プレートは、多数のコアを有する光ファイバであり、コ
アの屈折率n1、クラッドの屈折率n2とすると、n1,n2の
周期的な構造で近似できる。このような構造は、2次元
結晶格子と類似した構造であり周期的境界条件を満たす
波数Kのブロッホ波の伝搬が考えられる。Kがブラッグの
条件を満たす場合は、波数Kが純虚数となるのでブロッ
ホ波がエバネッセンス波となり、ブロッホ波の閉じ込め
が起こる。これと同様の考え方をフェイスプレートの光
導波原理に適用することができる。以下、議論を簡単に
するためフェイスプレートを周期的構造を持つ2次元ス
ラブ導波路で近似する。図15は、コア励振の場合のフ
ェイスプレートの計算モデルを示し、図16は、クラッ
ド励振の場合のフェイスプレートの計算モデルを示す。
光の閉じ込め条件は、屈折率n1領域のコア長a、屈折率n
2領域のコア長bとすると以下に示すようになる。
【0031】
【数1】n1×a=n2×b=(π/2)×kx 上記場合に閉じ込めが起こり得る。ここで、kxは伝搬光
のx軸方向(図15に示す縦方向)の波数である。一般にz
軸方向(図15に示す横方向)を伝搬する有限スポット径
の光ビームは、様々な波数kxを持つ平面波の重ね合わせ
で表されるため上記条件から一意的にn1×aを決めるこ
とは容易ではない。従って、波動光学的評価の一例とし
て、入射ビームをガウスビームと仮定して数値的解析に
より、単一モードの伝搬の可能性を検討する。また、入
射条件は、コア励振の場合(図15)とクラッド励振(図
16)との場合を検討することで入射トレランス特性を
評価する。
【0032】入射ビームスポット径を10μm、n1=1.48
5、n2=1.5とした場合において損失を計算した結果を図
17、図18、図19および図20に示す。ただし、損
失は、入射全パワーにたいする幅M(M=60μm)の領域にお
ける全パワーとの比で定義される。図17は、数1に示
す条件で、n1×a=5.55および7.68とし、コアを励振した
場合の損失の伝搬距離(L)依存性を示す。aおよびbが入
射スポット径10μm(n1×a=15に相当)から小さくなるに
つれ、損失は増大する傾向にある。L≦1000μm以下で
は、n2×b≧5.55で充分低損失であり、波長依存性も1.3
μm、1.5μmで0.5dB以下である。また、図21および図
22にフェイスプレートにおける光ビームの伝搬を示
す。図21に示すように、数1の条件が満足する場合
に、コア励振では単一モードが励振されビームが閉じ込
められていることがわかる。一方、図19および図20
に示すように、数1の条件が満足されなくなると、図2
2に示すように、光の閉じ込め効果が弱くなり損失が増
大することがわかる。少なくとも、(n1×a)/(n2×b)≧
0.6であることが必要である。
【0033】クラッド励振の場合は、図23および図2
4に示すように、2モード伝搬となり損失が増大する(図
18▼印と△の比較)。クラッド励振とコア励振の損失
差は入射ビームの入射位置トレランス特性を示してい
る。トレランス特性を緩和するためにはむしろ(n1×a)/
(n2×b)<1としクラッド幅を小さくする必要があり、コ
ア励振の場合と競合の関係にある。従って、L〜1000μm
で2dB以下の損失を確保する場合は、n1×a=5.55〜7.68
で0.6<(n1×a)/(n2×b)<1が望ましい。
【0034】以上の結果から、フェイスプレートは、フ
ァイバから受光素子への結合系としてはフェイスプレー
トと素子(あるいはファイバ)の位置合わせが不要で、低
損失な結合系として有効に働くことがわかる。また、レ
ーザダイオードからファイバへの結合系としてはフェイ
スプレートと素子、ファイバとの位置合わせでコア励振
した場合は低損失な結合系として有効に働く。位置合わ
せをしない場合でクラッド励振となった場合は2モード
伝搬となり、損失は増加するが結合は可能である。
【0035】つぎに、本発明の第2の実施例を具体的に
説明する。
【0036】図25および図26に第2の実施例の光モ
ジュールの概略図を示す。図25Aは、モジュール中央
を垂直に切断した断面図、25Bは封止をする前のモジ
ュール平面図である。更に、図26は封止する前のモジ
ュールの斜視図である。
【0037】図25および図26において、光伝送モジ
ュールは、表面に厚膜配線回路(304)を形成したアルミ
ナ基板(301)に封止ガラス(303)を用いてフェイスプレー
ト(302)および入出力ピン(315)を固定する。この基板表
面には回路部品であるレーザダイオード(305)、フォト
ダイオード(308)、発信用LSI(316)、受信用LSI(317)を
搭載する。また、基板裏面にはレーザダイオード(30
5)、フォトダイオード(308)への光の入出力を可能とす
るために、端面に多層膜干渉フィルタ(309)を形成した
光ファイバ(319)およびPDへの導波用光ファイバ(310)を
エポキシ板(318)に接着して固定する。導波用光ファイ
バ(310)の端面には、45度反射面(311)を形成してある。
また、電気回路の信頼性確保のためにコバールキャップ
(313)を封止用はんだ(314)を用いて封止している。ま
た、レーザダイオード(305)には端面発光構造を用いて
おり、この放熱用に側面に電極を形成した放熱用AlN
ブロック(306)を使用し、また、もう一方の電極用に銅
箔リード(307)を用いる。レーザダイオード(305)の放熱
効率を上げるために、放熱用AlNブロック(306)とコ
バールキャップ(313)間を導電性耐熱性ゴム(312)を入れ
る。
【0038】このモジュール製造途中段階での概略図を
図27に示す。また、モジュールの製造工程のフローチ
ャートを図28に示す。以下、モジュールの製造方法に
ついて、図28に示すフローチャートにしたがって説明
する。
【0039】1.図27に示すような、中央2ヶ所と周辺
部14ヶ所に穴の開いたアルミナ基板(301)を準備する。
中央2箇所の穴は、フェイスプレート(以下FPと略する)
埋め込み用の穴(320)であり、周辺部の穴はピン埋め込
み用の穴(321)である。
【0040】2.この基板上に厚膜法を用いて回路を形成
する。即ち、Ag/Pd系の導体ペーストを用いて配線を印
刷する。次に、部品搭載部およびワイヤボンディング部
をAu導体ペーストを用いて印刷する。その後これを900
℃で焼成する。
【0041】3.電気回路面の保護のために、ホウケイ酸
系のガラスペーストを用いて後工程で部品搭載や接続を
必要としない配線部に印刷し、約800℃で焼成する。
【0042】4.別途製造した円柱状のFP2個と、14本のF
e-Ni-Co製のピンをホウケイ酸鉛系の低融点封止用ガラ
ス(303)を用いて各穴に固定する。中央部の2個の穴には
FP(302)を、周辺部の14個の穴にはピン(315)を固定す
る。封止用低融点ガラス(303)は約600℃で溶融する。
【0043】5.送信用LSI(316)および受信用LSI(317)を
約300℃に加熱して基板上のAuとLSIのSiとの共晶を作り
基板に固定する。
【0044】6.LD(305)とPD(308)とをAu/Sn系はんだを2
80℃に加熱して、それらの発光、受光部がFP(303)に対
向するように固定する。この時、ピン部での厚膜配線と
の電気的接続を確実なものとするためにはんだで同時に
接続する。
【0045】7.ワイヤボンダを用いて、送信用LSI(316)
および受信用LSI(317)のパッドと厚膜回路のパッドをAu
ワイヤで接続する。
【0046】8.コバール製キャップ(313)を用いて電気
回路面を気密封止する。封止に使用したはんだ(314)はP
b/Sn系の低融点はんだであり、温度230℃に加熱して封
止する。内部には1気圧のHeガスを充填する。またこの
際、LD(305)の放熱効率を上げるために、LD(305)上面と
コバールキャップ(313)が熱的につながるように良熱伝
導性シリコーンゴム(312)を密着させる。
【0047】9.最後に別途製造した多層膜干渉フィルタ
(309)を端部に成膜した光ファイバ(319)および45°に切
断・研磨した45度反射面(311)を持つ導波用光ファイバ
(310)を厚膜回路裏面に光学接着剤を用いて光学的な結
合を確保しながら接着・固定する。
【0048】以上の様にして第2の実施例の光伝送モジ
ュールを製造する。
【0049】図29に、第2の実施例の光伝送モジュー
ルで用いる、放熱板をつけたレーザーダイオードの概略
図を示す。図29においては、LD(305)に、放熱用Al
Nブロック(306)および銅箔リード(307)を接続してい
る。基板に搭載する側のLD発光部(322)を図面左側とし
て、LD(305)上下面の電極に成膜したMo/Au膜(323)を用
いる。放熱用AlNブロック(306)には、LD(305)側およ
び基板側に金属膜(Ti/Ni/Au)(324)を形成する。また、
銅箔リード(307)の同じくLD側および基板側に金属膜(Ni
/Au)(325)を形成する。LD(305)、放熱用AlNブロック
(306)および銅箔リード(307)を各電極間に96Pb4Snはん
だ(326)を用いて、基板上に容易に搭載できる構成にし
て320℃で接続する。
【0050】図30に第2の実施例の光伝送モジュール
基板裏面に接着する光学部品である、光ファイバの固
定プラスチックにフィルタ膜を形成するための製造方法
の概略図を示す。
【0051】1.光ファイバ(319)の先端を型に入れ、型
にエポキシ樹脂を注入し、これを硬化させてエポキシ板
(318)と光ファイバを一体化する。
【0052】2.光ファイバ(319)とエポキシ板(318)の先
端を光ファイバ軸およびエポキシ板下面に対して45゜に
切断しその後、光学研磨して45度反射面(311)を形成す
る。
【0053】3.上記2と同様にして、反射面(311)から一
定距離にある光ファイバ(319)とエポキシ板(318)を反射
面(311)に平行に切断して45度切断多層膜干渉フィルタ
形成面(327)を出す。
【0054】この反射面(311)とフィルタ形成面(327)と
の距離は基板上に搭載したLD(305)とPD(311)の中心間の
距離に等しくする。
【0055】4.45度切断多層膜フィルタ形成面(327)に
蒸着法により、多層膜フィルタ(309)を形成する。
【0056】5.多層膜フィルタ(309)を形成した光ファ
イバー部(319と318)とPDへの導波用光ファイバ部(310と
318)は光学接着剤を用いて基板裏面に固定する。
【0057】上記に製造した第2の実施例の光伝送モジ
ュールは、図25の図面左から光ファイバ(319)内を伝
搬してくる波長1.3μmの光は、多層膜干渉フィルタ(30
9)をそのまま通過して45度反射面(311)で反射される。
反射した入射光は、フェイスプレート(302)を殆ど広が
ることなくフォトダイオード(308)に入り、光信号が電
気信号に変換される。
【0058】また、レーザーダイオード(305)から発信
された光は、そのまま広がることなくフェイスプレート
(302)を通過して、光ファイバ(319)に入った直後に、多
層膜干渉フィルタ(309)で反射されて光ファイバ(319)内
を図面左方向に伝搬していく。レーザーダイオード(30
5)からの発信光は波長1.5μmであり、多層膜干渉フィル
タ(309)は、波長1.3μmの光は通過するが波長1.5μmの
光を反射する機能をもっている。この様な光伝送モジュ
ールは、モジュール間相互の光通信機能を達成すると共
に、モジュールの小形化、モジュール組立の簡略化、高
信頼度化を実現する。
【0059】つぎに、上述の第2の実施例の光伝送モジ
ュールの基板裏面に接着する光学部品の第2の製造方法
を説明する。図31に基板裏面に接着する光学部品であ
る、光ファイバの固定プラスチックを大形にした場合の
フィルタ膜を形成するための製造方法の概略図を示す。
製造方法は、上記実施例と同様であるが、異なる点は下
記の2点である。
【0060】1.光ファイバー(319)の先端を、一部出す
形にして、ファイバをフェルール(328)で補強・固定す
る。
【0061】2.エポキシ板(318)の板厚を厚くしてフェ
ルールの径の5倍程度とする。
【0062】この様に製造した光学系を第2の実施例の
光伝送モジュールの光学系に適用することにより、ハン
ドリングに対する信頼性の高いモジュールを達成てき
る。
【0063】つぎに、第2の実施例の光伝送モジュール
基板裏面に接着する光学部品の第3の製造方法を説明
する。図32に基板裏面に接着する光学部品である光フ
ァイバのクラッドの一部を除去した場合の製造方法を示
す。製造方法は、第2の製造方法と同様であるが、異な
る点は下記の点である。
【0064】即ち、光ファイバー(319)が表面に接して
いるエポキシ板(318)の面を光学研磨し、光ファイバ(31
9)のクラッド(329)の外側の一部を削除する。
【0065】この様に製造した光学系を上記実施例の光
伝送モジュールの光学系に適用することにより、光ファ
イバ(319)とLD(305)およびPD(308)との光結合損失の小
さい光伝送モジュールを実現する。これらの光学系の構
成方法は、光学的コルゲーションや光学的ホログラムを
利用して構成する
【0066】つぎに、本発明の第3の実施例の伝送
ジュールの製造方法について、図33を用いて説明す
る。図33第3の実施例の樹脂封止した光伝送モジ
ュールの断面の断面図、上面図、側面図を示す。モジュ
ールの製造方法は次の通りである。
【0067】1.フェイスプレート(FP)板(331)を回路形
成基板としても使用する方式とする。FP板は長尺方向に
ファイバを束ね固定した柱状のものを使用する。
【0068】2.ファイバと垂直な方向にこのFP基板(33
1)を切断した板を製造する前に、最終的な板の両側面に
あたる部分に、リードを接続・固定するための導体を厚
膜法で形成する。即ち、Ag/Pd系の低温焼成導体ペース
トを用いて印刷し、これを550℃で焼成する。
【0069】3.このFPをファイバと垂直な方向に切断
し、研磨してFP板(331)を製造する。
【0070】4.このFP板(331)の裏面でリードを固定す
べき部分に上記と同様に低温焼成導体ペーストを用いて
導体パッドを形成する。
【0071】5.FP板(331)表面にCrを0.05μm、Cuを0.5
μmスパッタ法を用いて成膜する。
【0072】6.上記スパッタ膜上にホトレジストを成膜
し、これを露光・現像する。
【0073】7.ホトレジストの除去された部分、つまり
配線が不要な部分のCrとCu膜をエッチング液を用いて除
去する。その後、残っていたホトレジストも除去する。
【0074】8.配線部となるCr/Cu部分に無電解銅めっ
きをする。続いて、無電解めっき法でNiとAuも成膜す
る。銅めっきの膜厚は約20μmである。
【0075】9.電気回路面の保護のために、感光性ポリ
イミド樹脂を用いて回路全面に塗布・ベークした後、露
光・現像で後工程で部品搭載や接続を必要としない配線
部以外を除去して、保護膜(333)を形成する。ポリイミ
ド保護膜(333)は、350℃で最終ベークする。
【0076】10.送信用LSI(316)および受信用LSI(317)
もエポキシ系接着剤を用いて接着する。接着温度は250
℃である。
【0077】11.この電気回路上に、LD(305)およびPD(3
08)をPb/Snはんだにより搭載・接続する。この接続方法
は、前記にように、LD(305)、PD(308)の発光、受光部が
FP板(331)に対向するように固定する。はんだ接続温度
は200℃である。
【0078】このとき同時に端子部、FP板(331)側面お
よび裏面の導体部にリードフレーム(335)を挿入し、同
じPb/Snはんだ(336)を用いてリードフレームを接続・固
定する。
【0079】12.ワイヤボンダを用いて、LSIのパッドと
厚膜回路のパッドをAuワイヤで接続する。
【0080】13.回路および素子上に透光性が高く、信
頼性の高いシリコーン系の封止樹脂を用いて封止する。
【0081】14.裏面に別途製造した、図30に示すよ
うな光学系をFP板(331)裏面に光学接着剤を用いて光学
的な結合を確保しながら接着・固定する。
【0082】以上の様にして、図33の第3の実施例の
光伝送モジュールを製造する。モジュールの基本的機能
は、上記第2の実施例のモジュールと同じである。な
お、このモジュールは上記第2の実施例のモジュールと
比較して、製造工程数が少ないのが特徴である。
【0083】つぎに、第4の実施例の伝送モジュール
ついて図34を用いて説明する。図34の光伝送モジ
ュールは第3の実施例の光伝送モジュールと同様に製
造し、冷却フィン(337)を付けた光伝送モジュールであ
る。第3の実施例の光伝送モジュールと異なる点は、LD
(305)の放熱を効率よく実施するために、LD(305)に密着
している放熱用AlNブロック(306)上に冷却フィン(33
7)を取り付ける点である。冷却フィン(337)は、樹脂封
止の際に、同じシリコーン系の樹脂を用いて同時に接着
する。
【0084】以上の様にして、第4の実施例の光伝送モ
ジュールを製造する。モジュールの基本的機能は、上記
第2の実施例のモジュールと同じである。なお、この光
伝送モジュールは、第3の実施例のモジュールと比較し
て、LD(305)の放熱効率が高いため、LDの動作がより安
定している点が特徴である。
【0085】つぎに、第5の実施例の伝送モジュール
ついて図35および図36を用いて説明する。図35
および図36に、第2の実施例の伝送モジュールの製
造方法と同様に製造した第5の実施例の光伝送モジュー
ルを示す。図35はモジュールの断面図であり、図36
はモジュールの各要素の斜視図である。上記第2の実施
例の光伝送モジュールと異なる点は、電気回路面を封止
するのに、コバール製のキャップを用いずにセラミック
キャリアを用いた点である。即ち、次の様にモジュール
を製造した。
【0086】1.第1の製造方法と同様に、アルミナ基板
(301)上に電気回路(304)を形成して、フェイスプレート
(302)の埋め込み、各種電子部品の搭載・接続が完了す
る。
【0087】2.別途、アルミナ基板周辺部にPb-Sn封止
用はんだ(314)を形成したアルミナ製の蓋(340)および対
向する2側面の外側にリードフレーム(335)を接続し、そ
の内部に各リードフレームと電気的に接続しているキャ
リア内パッド(338)を形成したアルミナ製キャリア枠(33
9)を製造する。キャリア枠(339)の上面と下面には、ア
ルミナ製の蓋(340)と同様に、Pb-Sn封止用はんだ(314)
を形成する。これらの製造方法は、一般のセラミックキ
ャリアと同様である。
【0088】3.この様にして製造したアルミナ製の蓋(3
40)と、アルミナ製キャリア枠(339)と、電気回路形成
し、部品搭載・接続の完了したアルミナ基板(301)とを
重ねて、温度230℃に加熱して封止する。封止は各基板
や枠間の封止はんだ(314)で達成する。内部には1気圧の
Heガスを充填する。また封止の際、LD(305)の放熱効率
を上げるために、LD(305)上面とコバールキャップ(313)
が熱的につながるように良熱伝導性シリコーンゴム(31
2)を密着させる。
【0089】4.最後に、別途製造した多層膜干渉フィル
タ(309)を端部に成膜した光ファイバ(319)および45°に
切断・研磨した45度反射面(311)を持つ導波用光ファイ
バ(310)を厚膜回路裏面に光学接着剤を用いて光学的な
結合を確保しながら接着・固定する。
【0090】以上の様にして第5の実施例の光伝送モジ
ュールを製造する。モジュールの基本的機能は、第2の
実施例のモジュールと同じである。この光伝送モジュー
ルは、第2の実施例のモジュールと比較して、モジュー
ル自体が堅牢であり、このための信頼性が高い点が特徴
である。
【0091】つぎに、第6の実施例の伝送モジュール
ついて図37を用いて説明する。図37に第6の実施
例の光伝送モジュールの構成図を示す。第2の実施例の
光伝送モジュールと異なる点は、基板裏面に接着した光
学部品の構成である。
【0092】第6の実施例の光伝送モジュールの基板裏
面に接着する光学部品は、エポキシ板等を使用せずに光
ファイバ(319)、フェルール(328)、光ファイバ端面に形
成した45度反射面(311)および多層膜干渉フィルタ(309)
を用いる。光ファイバ(319)の先端部近傍は、図32に
示した光学部品の製造方法と同様に、クラッド(329)の
上部を研磨により除去した。この光伝送モジュールで
は、光ファイバ(319)と、PDへの導波用光ファイバ(310)
の位置合わせ・固定をフェルール(328)をガイドに利用
して光学接着剤を用いて実施するため、容易であり、従
って光モジュールの組立が容易となる。
【0093】なお、光ファイバは上面のクラッドを除去
しても良いし、そのままでも良い。
【0094】つぎに、第7の実施例として、第2の実施
例の光伝送モジュールと同様の方法を用いて製造した、
ピンポン伝送用の光伝送モジュールについて説明する。
製造した光モジュールの断面図および上面図を図38に
示す。
【0095】第7の実施例の光伝送モジュールの製造方
法は、基本的には第2の実施例の光伝送モジュールの
造方法と同じである。異なる点は、次の3点である。
【0096】(1)基板での2個のフェイスプレート(302)
の形成位置を光ファイバ(319)に対して直角の位置に配
置する。レーザーダイオード(305)、フォトダイオード(3
02)の配置もフェイスプレート(302)の位置に対応させる
と共に、電気回路の構成も変更する。
【0097】(2)光ファイバは、カップラー(341)を介し
て2本に分かれ、モジュールに入る光ファイバは2本とな
る。光ファイバの一方は、45度反射面を介してレーザー
ダイオード(305)と結合し、他方は、多層膜干渉フィル
タ(309)を介してフォトダイオード(302)に結合すると共
に、別の系へ結合する光ファイバ(319)につながってい
る。
【0098】(3)多層膜干渉フィルタ(309)は、波長1.3
μmの光を反射し、波長1.5μmの光を通す機能を持つ。
【0099】なお、上記モジュールと結合した光学部品
は、第2の実施例の光伝送モジュールの光学部品と同様
にエポキシ板と光ファイバを一体化し、45度研磨、多層
膜干渉フィルタ形成、光学接着剤による固定により形成
する。
【0100】上記光伝送モジュールは、図38における
図面左から光ファイバ(319)内を伝搬してくる波長1.3μ
mと1.5μmの光は、カプラー(341)に入り、2系統に分か
れる。一方の光は、上記したようにレーザーダイオード
(305)につながり、レーザーダイオード(305)から発信す
る波長1.3μmの光を図面左端の光ファイバ(319)に送
る。また、他方は、波長1.5μmの光が多層膜干渉フィル
タ(309)をそのまま通過して図面右の光ファイバ(319)に
入り、次の光学部品である受信素子に送られる。波長1.
3μmの光は、多層膜干渉フィルタ(309)で反射されて、
フェイスプレート(302)を介してフォトダイオード(308)
に入り、光信号が電気信号に変換される。
【0101】上記の構成により、図38の図面左の光学
部品とのピンポン伝送、図面右の光学部品とは、左の光
学部品からの信号を伝送するという機能を持つ光伝送モ
ジュールを実現する。
【0102】つぎに、第8の実施例として、第7の実施
例と同様の方法を用いて製造した、ピンポン伝送用の光
伝送モジュールについて説明する。第8の実施例の光伝
モジュールの断面図を図39に示す。
【0103】モジュールの製造方法は、基本的には第2
の実施例の光伝送モジュールの製造方法と同じである。
異なる点は、次の2点である。
【0104】(1)光ファイバ(319)の端部にモジュールを
形成するのではなく、中央に形成した。(2)光ファイバ
(319)の中央部は、第2の実施例の光伝送モジュールと
同様に、エポキシ板と光ファイバを一体化し、モジュー
ルと光結合する2ヶ所の45°研磨面にそれぞれ多層膜干
渉フィルタ(342)、多層膜干渉フィルタ(309)を形成す
る。
【0105】光ファイバブロックは45度切断・研磨、多
層膜干渉フィルタ(342)あるいは多層膜干渉フィルタ(30
9)形成後、光学接着剤により、回路基板裏面に接着・固
定する。光ファイバ(319)の一方は多層膜干渉フィルタ
(342)を介してフォトダイオード(308)と結合し、また、
多層膜干渉フィルタ(309)を介してレーザーダイオード
(305)と結合している。
【0106】図39において、図面左から光ファイバ(3
19)内を伝搬してくる波長1.5μmの光は、多層膜干渉フ
ィルタ(342)および多層膜干渉フィルタ(309)を透過して
図面右に光ファイバ(319)内を伝搬する。また、図面左
から光ファイバ(319)内を伝搬してくる波長1.3μmの光
は、多層膜干渉フィルタ(342)でその半分が反射され、
フェイスプレート(302)を介してフォトダイオード(308)
に入り、光信号が電気信号に変換される。更に、レーザ
ーダイオード(305)から発信する波長1.3μmの光は、発
散せずにフェイスプレート(302)内を伝搬して光ファイ
バ(319)内に入り、多層膜干渉フィルタ(309)で全て反射
されて、図面左に光ファイバ(319)内を伝搬する。
【0107】このモジュールにより、図面左の光学系と
図面右の光学系とのピンポン伝送をする機能を持つ光伝
送モジュールを、上記実施例よりもより小形で実現でき
る。
【0108】つぎに、第8の実施例の伝送モジュール
光ファイバ部分の製造方法について図40を用いて説
明する。上記第8の光伝送モジュールが第7の実施例の
図39の光伝送モジュールと異なる点は、基板裏面の
ファイバ部分の構成・製法である。図40に、光ファイ
バ部分の光学部品の製造工程を示す。
【0109】図40において、Aに示す様に、光ファイ
バ(319)の端部とフェルール(328)を接着剤を用いて一体
化する。この光ファイバの入ったフェルール(328)の端
部およびほぼ中央部を光軸に対して45度に切断・研磨す
る。これらの切断面は互いに平行な面となる(図40
B)。中央部の切断面(327)には多層膜干渉フィルタ(309)
を成膜する(図40C)。これらの切断したフェルールを
スリーブ(343)内に挿入してフェルールを切断前と同様
の位置関係に設定しながら、これらを光学接着剤で固定
する(図40D)。一体化したスリーブ(343)を、上記実施
例と同様に、45度反射面(311)および多層膜干渉フィル
タ(309)に対して45度でしかも光ファイバに平行な平面
をクラッド(329)の上部を研磨することにより形成して
光学部品を製造する(図40E)。この光学部品を45度反
射面側から見た図を図40Fに示す。この光学部品を図
25に示す光伝送モジュールの光学部品として使用す
る。この光学部品の固定には光学接着剤を用い、各反射
面を介して受発光素子と光ファイバとの光結合を確保す
る。
【0110】第8の実施例の光伝送モジュールでは、光
学部品の組み合わせ・製造がスリーブを用いることによ
り殆ど無調整で可能となるという利点がある。
【0111】また、光ファイバは上面のクラッドを除去
しても良いし、そのままでも良い。
【0112】つぎに、第9の実施例の光伝送モジュール
について図41を用いて説明する。上記第8の実施例と
異なる点は、基板と光ファイバ部分の構成・製法であ
る。そのその製法を図41に示す。上記実施例と同様
に、製造した一体化したスリーブ(343)を、45度反射面
(311)および多層膜干渉フィルタ(309)に対して45度でし
かも光ファイバに平行な平面をクラッド(329)の上部を
研磨する(図中のA)。この光学部品を、表面にU字形溝を
形成したアルミナ基板(301)に埋め込み、光学接着剤で
固定する。この基板上にFPC上に配線を形成し、部品を
搭載した回路板を光学接着剤で接着することにより光伝
送モジュールを製造する。
【0113】この第9の実施例の光伝送モジュール
は、光学部品の組み合わせ・製造がスリーブを用いるこ
とにより殆ど無調整で可能となるという利点がある。
【0114】以上、例示した第2〜第9の実施例の光伝
送モジュールにおいて、ファイバブロックの母材、即
ち、光ファイバを基板に固定するための板としては、エ
ポキシ板を適用した。この材料としてはその他にアクリ
ル、スチロール、ポリカーボネート等のプラスチック、
ホウ珪酸ガラス、セラミックス等の無機物、鉄ニッケル
合金等の金属も適用できる。また、これらの複合体でも
適用可能である。更に、これらの板に光ファイバと一体
化するための溝を先に形成しておきこれに光ファイバを
接着剤等で固定しても良い。
【0115】レーザダイオード(LD)として端面発光の素
子を実施例にあげたが、基板に面付け実装しやすいフォ
トダイオード(PD)と類似の構造をした面実装構造レーザ
ダイオード(LD)も適用できる。
【0116】上記実施例では、また、端面発光のLDを面
実装する上でLDを放熱用AlNブロックとL形銅箔リードと
でサンドイッチした構成とした。この放熱用ブロックの
材質またL形リードの材質は、熱伝導性の高いアルミ
ナ、SiC等のセラミックス、銅、ニッケル合金等の金
属、あるいはシリコン等の単結晶でも適用可能である。
L形銅箔リードはJ形でもブロック構造であっても適用可
能である。何れの場合も回路面への面付け部とLDの電極
部との電気的導通を確保する上で、その材質自体が導電
性が高いこと、あるいは両部間を別の導電性材料でつな
ぐ構成を用いることが必要である。
【0117】上記実施例では、放熱のためにモジュール
上部に付ける冷却フィンは、放熱効率を上げる上で表面
積を大きくした翼付き構造としたが、同様の効果を持つ
板状体であっても良い。
【0118】つぎに、別の参考例について説明する。
の参考例においては、光ファイバからの光を波長選択的
に放射させ受光素子に結合させる手段について説明す
る。
【0119】図43および図44に、光ファイバからの
光を波長選択的に放射させ受光素子に結合させる手段と
して、光学的コルゲーションを使った構成を示す。本方
式では図44に示すように、クラッド部(612)へしみだ
しているエバネッセンス光(612`)を取り出すために、光
ファイバの一部がクラッド部がコア近傍まで研磨されて
いる。この研磨部分に屈折率n1,n2の周期的構造を持つ
光学的コルゲーション(611)がほどこされた部剤(610)
(光ピックアップ)を密着、接合することにより、入射手
段あるいは出射手段を構成し、通常の回折格子の原理に
従って第q次光を角度θqで波長選択的に放射することが
できる。ファイバクラッドの屈折率nc、等価屈折率N、
n1側への第q次出射光の法線方向に対する出射角θq、nc
側への第q次出射光の法線方向に対する出射角φq、入射
光の波数k1=2π/λ1、コルゲーションの周期Λ、とする
と下記の条件で光ファイバからの光が回折する。
【0120】
【数2】n1×k1×sin(θq)=nc×k1×sin(φq)=N×k1+q
×(2π/Λ) コルゲーションのような周期的構造の場合は、主要な回
折光は1次光であ。本構成では、1次光をn1側、即ち光ピ
ックアップ側に出射させるために、下記の数3に示す条
件を満足する必要がある。
【0121】
【数3】nc×k1≦|N×k1+q×2π/Λ|≦n1×k1 |N×k1+q×2π/Λ|≦nc×k1では両側に出射される。
このような条件で角度θqの方向に受光素子を配置すれ
ば、光ファイバからの波長λ1の光は、コルゲーション
により受光素子に結合する。一方、異なる波長λ2に対
してはλ1と異なる出射角で出射され、Λを適当に選べ
ば、出射角をπ/2とすることが可能であり、この場合は
光ファイバをそのまま伝搬する光となる。上記説明によ
り光学的コルゲーションが波長選択性のある光ピックア
ップとして機能することがわかる。
【0122】図42に光ピックアップを用いた参考例の
モジュールの一例を示す。光学的コルゲーションにより
波長選択的放射された光はフィルタ(602)により反射さ
れ、基板(603)上に平面実装された受光素子(604)に導か
れる。また、基板(603)上に平面実装された発光素子(60
7)からの光ビームはフィルタ(602)により反射され光学
的コルゲーションにより、光ファイバに結合される。従
って、光ファイバを切断することなく、光ファイバのク
ラッド部の一部をコア近傍まで研磨された光ファイバ
に、光学的コルゲーションが形成されている光ピックア
ップを密着させることにより、波長選択的に光の入出力
が可能となり、小型な双方向モジュールとして機能す
る。
【0123】つぎに、さらに別の参考例について説明す
る。本参考例においては、光ファイバからの光を波長選
択的に放射させ受光素子に結合させる手段の他の方法に
ついて説明する。図45に、光ファィバからの光を波長
選択的に放射させ受光素子に結合させる手段として、光
学的ホログラムを使った構成を示す。本方式では、上記
実施例と同様に、光ファイバの一部分のクラッド部が、
クラッド部へしみだしているエバネッセンス光(612`)を
取り出すため、コア近傍まで研磨されている。この研磨
部分に光学的ホログラムが形成された部剤(光学的ピッ
クアップ)を密着、接合することにより、波長選択的光
の放射および結合を行うことができる。
【0124】この参考例のホログラムは、図47に示す
手順で作成される。例として、光ファイバからの波長λ
1の光を受光素子に結合し、発光素子からの波長λ2の光
を光ファイバに結合させる場合を考える。光ファイバの
コア(613)を伝搬する波長λ1の光ビームの複素振幅A1
と、この光を結合させるべき位置P点から出射された波
長λ1の光ビームA2とを、クラッド部研磨された部分に
形成された感光性媒質(614)において干渉させる。この
時、光ビームは、重ね合わされA=A1+A2となる。このと
き、感光性媒質(614)は、Aの振幅の絶対値に比例して感
光されるので、A1とA2との干渉による空間的変調が媒質
に記録される。Aの複素共役をA*と表すと、このパター
ンはA×A*に比例し、
【0125】
【数5】A×A*=Ia1+Ia2+A1×A2*+A2×A1* と表せる。ただしIa1=A1×A1*、Ia2=A2×A2*である(A
1、A2の振幅の2乗)。
【0126】更に、上記感光性媒質(614)に、波長λ2の
光ビームB1と上記P点と異なる位置Q点から出射された光
ビームB2を同様に感光性媒質中で感光させると、干渉光
B=B1+B2の振幅の絶対値に比例して感光されるので、B1
とB2との干渉による空間的変調が媒質に記録される。こ
のパターンは同様に
【0127】
【数6】B×B*=Ib1+Ib2+B1×B2*+B2×B1* と表せる。ただしIb1=B1×B1*、Ib2=B2×B2*である(B
1、B2の振幅の2乗)。
【0128】この参考例のホログラムに波長λ1の光ビ
ームA1の共役波A1*を入射すると出射ビームは A1*×A
×A*=A1*×(Ia1+Ia2)+Ia1×A2*+A1*×A2×A1*となり、
第2項に注目すると、A2の共役波A2*が出射され、波長λ
1の光はP点に収束する。一方、波長λ2でQ点から出射さ
れた光ビームB2を入射するとホログラムからの出射ビー
ムは
【0129】
【数7】B2×B×B*=B2×(Ib1+Ib2)+B1×Ib2×B1+B2×B2
×B1* となり、第2項に注目するとB1の光ビームが、出射され
て光ファイバに結合する。従って、上記参考例のホログ
ラムは、光の入出力機能、波長選択機能を備えた光ピッ
クアップとして動作する。上記光の干渉領域は、光ビー
ムもスポット径ほどのため、上記ピックアップは非常に
小型なものが可能である。
【0130】図46に、参考例のホログラムによる光ピ
ックアップを光入出力機構として用いたモジュールの一
例を示す。ホログラム(614)により波長選択的放射され
た光は、フィルタ(602)により反射され、基板(603)上に
平面実装された受光素子(604)に導かれる。また、基板
(603)上に平面実装された発光素子(607)からの光ビーム
は、フィルタ(602)により反射され、ホログラム(614)に
より、光ファイバに結合される。従って、光ファイバを
切断することなく、光ファイバのクラッド部の一部をコ
ア近傍まで研磨された光ファイバに、ホログラムが形成
されている光ピックアップを密着させることにより、波
長選択的に光の入出力が可能となり、小型な双方向モジ
ュールとして機能する。
【0131】上記参考例における光学部品については、
前述の図32に示すような構成にすることができる。
【0132】つぎに、本発明の第10の実施例として、
上述の第2〜第9の実施例の光伝送モジュールを利用し
送受信回路を具体的に説明する。
【0133】図49は、第10の実施例の光送受信回路
の構成図であり、光送受信回路は、上記光伝送モジュー
ル700、受信増幅回路701および光源駆動回路70
2を有する。光ファイバ703から入力した光信号は、
光伝送モジュール700で電気信号に変換される。光伝
送モジュールは、先の実施例で説明したように製造の容
易性、性能の安定性、簡易化、小型化がはかられる。変
換された電気信号は、受信増幅回路701で所定の電気
振幅信号まで増幅され、出力電気信号704として取り
出され、外部に出力される。他方、外部から入力される
入力電気信号705は、光源駆動回路702において、
光伝送モジュール700に含まれる光源(LDあるいは
LED)を駆動するのに必要とする駆動電流に変換され
る。この駆動電流は、光伝送モジュール700におい
て、光信号に変換され、光ファイバ703に送出され
る。受信増幅回路701および光源駆動回路702は、
容易にIC化され(現状の技術では、Gb/s帯の伝送
速度までIC化できる)、小型、量産性、低消費電力
化、経済性が達成できる。すなわち、本発明によると小
型、量産性、経済性が達成できる双方向の光送受信回路
が実現できる。本発明による光伝送モジュールと、小
型、経済性回路化技術とを組み合わせることにより、光
伝送モジュールの製造容易性、性能の安定性、簡易化、
小型化等の特長をそのまま光送受信回路にまで発展させ
ることができる。したがって、本実施例の光送受信回路
を用いることにより後の実施例で示すように双方向光伝
送系等の装置の小型化、経済性が達成できる。
【0134】つぎに、第11の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した伝送システムの光送受信回路の
構成を図50を用いて説明する。図50に、光伝送モジ
ュールを利用した伝送システムの光送受信回路の構成を
示す。図50における、光伝送モジュール700、受信
増幅回路701および光源駆動回路702は、図49に
示すものと同じ機能を持つ。図50においては、APC
(AutomaticPower Control/光
出力レベル自動制御)回路706を、光源駆動回路70
2と光伝送モジュール700との間に設けている。光伝
送モジュール700に搭載されるLDの光出力を、温度
変化、経時変化に対して変動しないように、APC回路
706は、光伝送モジュール700に搭載されるPDか
らの光出力モニタ光電流を、光源駆動回路702にフィ
ードバックし、駆動回路電流を制御している。この構成
により、温度、経時変化等の環境条件の変化にも安定し
て動作する光送受信回路が実現できる。なお、APC回
路706は、容易にIC化でき、光源駆動回路702と
同一のICチップに搭載することも可能であり、小型、
量産化、経済化をはかることができる。
【0135】つぎに、第12の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した伝送システムの送受信回路を
51を用いて説明する。図51に光伝送モジュールを利
用した送受信回路の構成を示す。図51における、光伝
送モジュール700、受信増幅回路701および光源駆
動回路702は、図49に示すものと同じ機能を持つ。
図51においては、高圧発生回路707を、光伝送モジ
ュール700と受信増幅回路701との間に設けてい
る。高圧発生回路707は、光伝送モジュール700に
搭載される受光素子APD(Avalanche Ph
oto Diode)の動作電流を制御する。APD
は、受信感度がPDより良く、長距離の伝送に使用する
ことができる。高圧発生回路707の出力電流は、受信
増幅回路701の受信信号で制御され、APDのバイア
ス電流となる。この構成によりAPDを受光素子として
搭載した光送受信回路が実現でき長距離双方向伝送に適
用できる。また、高圧発生回路707はIC化が可能で
小型、経済化が実現できる。
【0136】つぎに、第13の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した伝送システムの送受信回路を
52を用いて説明する。図52における、光伝送モジュ
ール700−1、受信増幅回路701−1、光源駆動回
路702−2は図49に示す光伝送モジュール700、
受信増幅回路701、光源駆動回路702の機能を並列
化して複数備える。N本の光ファイバ703−1,70
3−2,…703−Nからの各光信号は、光伝送モジュ
ール700−1で各N本の電気信号にそれぞれ変換され
る。光伝送モジュールは先の実施例で説明したように並
列して構成することは容易で性能の安定性、簡易化、小
型化がはかられる。変換された各電気信号は、並列信号
受信増幅回路701−1で所定の電気振幅信号まで増幅
され並列出力電気信号704−1として取り出される。
他方、本光送受信回路のN本の並列入力電気信号705
−1は、それぞれ光源駆動回路702−1で光伝送モジ
ュール700−1に含まれる光源(LDあるいはLE
D)を駆動するのに必要とする駆動電流に変換される。
この駆動電流は、光伝送モジュール700−1で光信号
に変換され、それぞれ個別に光ファイバ703−1,7
03−2,…703−Nに送出される。並列信号受信増
幅回路701−1、並列信号光源駆動回路702−1は
容易にIC化され小型、量産性、低消費電力化、経済性
が達成できる。すなわち、本発明によると小型、量産
性、経済性が達成できる並列信号の双方向の光送受信回
路が実現できる。
【0137】つぎに、第14の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した伝送システムの送受信回路を図
53を用いて説明する。図53は光送受信回路の構成図
を示している。図53において、光送受信回路は、光伝
送モジュール700、受信増幅回路701、比較回路7
12、変調回路711、光源駆動回路702、信号重畳
回路715を有している。比較回路712は、基準レベ
ル信号710と受信電気信号713とを比較し、基準レ
ベル信号710と受信電気信号713との差を示す比較
信号を得る。変調回路711は、比較回路712からの
出力信号を変調する。信号重畳回路715は、光駆動回
路の出力信号と変調回路711の出力信号714とを重
畳する。
【0138】第12の実施例の送受信回路において、
ファイバ703から入力した光信号は、光伝送モジュー
ル700で電気信号に変換される。変換された電気信号
は、受信増幅回路701で所定の電気振幅信号まで増幅
され出力電気信号704として取り出される。通常、光
ファイバ703からの入力信号は、光ファイバの長さ、
あるいは温度等の変化により変化する。この変動を、光
ファイバの反対側に相対して置かれている送信装置側の
光レベルを調整して追従させることにより、一定レベル
の入力信号を得ることができる。すなわち、受信電気信
号713のレベルが基準レベル信号710にほぼ等しく
なるように、比較回路からの出力信号(送信電力制御信
号)を送信装置側に戻してやり、この制御信号で送信装
置側の送信光電力を制御してやれば良い。送信装置側に
は、比較回路の出力信号を変調する変調回路711は、
出力信号714を信号重畳回路715に出力し、信号重
畳回路715は、出力信号714と光駆動回路702の
出力信号とを重畳し、光伝送モジュール700は該重畳
された信号を光信号に変換して光ファイバ703に送出
する。
【0139】本光送受信回路における、受信増幅回路7
01、光源駆動回路702、比較回路712、信号重畳
回路715および変調回路711は、容易にIC化され
(現状の技術ではGb/s帯の伝送速度までIC化でき
る)小型、量産性、低消費電力化、経済性が達成でき
る。すなわち、本発明によると、小型、量産性、経済性
が達成できる双方向の光送受信回路が実現できる。これ
は本発明による製造の容易性、性能の安定性、簡易化、
小型化が実現できる光伝送モジュールと小型、経済性回
路化技術を組み合わせることにより光伝送モジュールの
製造容易性、性能の安定性、簡易化、小型化等の特長を
そのまま本光送受信回路にまで発展させることができる
ことによる。
【0140】つぎに、第15の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した双方向光伝送システム構成を
図54を用いて説明する。図54は、光加入者系システ
ムの構成図を示す。図54において、光送受信回路75
2が搭載された加入者宅装置750、光送受信回路75
3が搭載された局装置751、および、加入者宅装置7
50と局装置751とを接続する光ファイバ703を有
する。光送受信回路752および753は、それぞれ送
信の発光波長が異なる光源からなる光伝送モジュールを
有している。たとえば、光送受信回路752の発光波長
を1.3μm、光送受信回路753の発光波長を1.5
μmとすれば双方向の同時伝送が可能である。これは、
先の光伝送モジュールの実施例に説明したように、光送
受信回路752および753に上記光伝送モジュールを
有することにより構成できる。光加入者系システムの経
済化に最も寄与する部分は、加入者宅装置および局装置
であり、それぞれの装置の経済化、小型化は光送受信回
路のそれによるところが大である。本実施例による光加
入者系システムは、小型、量産性、経済性が達成できる
双方向の光送受信回路を用いることを特長としており、
光加入者系システムの経済化が達成できる。
【0141】つぎに、第16の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した双方向光伝送システムをLAN
に適用した構成を図55を用いて説明する。図55にL
ANの構成図を示す。図55において、754−1,7
54−2,754−3,754−4は、LANノード装
置であり、各LANノード装置には光送受信回路752
および753が搭載されている。上記実施例の場合と同
様に、光送受信回路752および753は、それぞれ送
信の発光波長が異なる光源で構成されている。したがっ
て、1本の光ファイバにより双方向ループ(2重ルー
プ)が実現できる。
【0142】すなわち、本発明により小型化、経済化光
送受信回路、ファイバ1本の2重化ループにより経済的
な光LANシステムが構成できる。また、図55におい
ては、ループ状の形態を示したが、バス型やスター型の
LANの構成にしてもよい。
【0143】つぎに、第17の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した双方向光伝送システムの他の構
成を図56を用いて説明する。図56は、無線アナログ
伝送システムの構成図である。図56において、光送受
信回路752が搭載されたマイクロ基地局装置756、
光送受信回路753が搭載された中心基地局装置75
5、および、マイクロ基地局装置756と中心基地局装
置755とを接続する光ファイバ703を有する。図5
6において、757はマイクロ基地局のアンテナ、75
8は、パーソナル移動体であり、マイクロ基地局757
と無線でデータがやり取りされる。上記実施例の場合と
同様に光送受信回路752および753は、それぞれ送
信の発光波長が異なる光源を有している。本構成により
中心基地局装置、マイクロ基地局装置間の双方向光伝送
が一本のファイバでやり取りでき、経済的なシステムが
構築できる。
【0144】つぎに、第18の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した光CATVシステムの構成を図
57を用いて説明する。図57は、光CATVシステム
の構成を示す。図57において、光CATVシステム
は、それぞれ光送受信回路752が搭載された、複数の
加入者宅装置750−1、750−2,750−3、
…、750−N、光送受信回路753が搭載された局装
置751、および、複数の加入者宅装置と局装置751
とを接続する光ファイバ703を有する。図57におい
て、759は、光分岐結合器であり、局装置からの光信
号を分岐し、各加入者宅装置からの光信号を結合する。
上記実施例の場合と同様に、光送受信回路752および
753は、それぞれ送信の発光波長が異なる光源を有し
ている。本構成により加入者宅装置、局装置間の光CA
TVシステムが経済的に構成できる。
【0145】つぎに、第19の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した双方向光伝送システムを変電所
内の各種警報、災害予知、保安機器等の情報を伝送する
システムに適用した構成を図58を用いて説明する。図
58に監視システムの構成を示す。図58において、監
視システムは、光送受信回路752が搭載された監視装
置760、光送受信回路753が搭載された局側制御装
置761、および、監視装置760と局側制御装置76
1とを接続する光ファイバ703を有する。監視装置7
60は、変電所内の各種警報、災害予知、保安機器等か
らの情報を収集し、収集した情報を光送受信回路752
を介して伝送する。局側制御装置761は、監視装置7
60を1または2以上接続することができ、それぞれの
監視装置760収集された情報を受信する。上記実施例
の場合と同様に、光送受信回路752および753は、
それぞれ送信の発光波長が異なる光源を有している。本
構成により小型、量産性、経済性が達成できる双方向の
光送受信回路を搭載した監視装置、局側制御装置間の電
力系監視システムが経済的に構成できる。
【0146】つぎに、第20の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した双方向光伝送システムを光イン
タコネクトシステムに適用した構成を図59を用いて説
明する。図59は、光インタコネクトシステムの構成を
示す。図59において、光インタコネクトシステムは、
並列信号の双方向伝送用の光送受信回路764が搭載さ
れた通信装置762と、並列信号の双方向伝送用の光送
受信回路765が搭載された通信装置763と、N本の
光ファイバ703−1、703−2…、703−Nとを
有する。通信装置762および通信装置763は、図5
2に示した構成と同様の構成をしている。通信装置76
2および763は、同一建家内の同一フロアーに設置さ
れる場合もあるし、ある距離はなれた建家内にそれぞれ
設置される場合もある。本構成により製造が容易で、性
能が安定し易く、簡易化、小型化等の特長をもつ双方向
並列信号用の光送受信回路764または765を搭載し
た機器間伝送用の光インタコネクトシステムが経済的に
構成できる。
【0147】つぎに、第21の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した光センシングシステムに適用し
た構成を図60を用いて説明する。図60は、光センシ
ングシステムの構成を示す。図60において、光センシ
ングシステムは、光ファイバ703と、該光ファイバ7
03の先端に接続された光センサ部768と、光送受信
回路767が搭載された監視・制御部766とを有す
る。この構成の場合も、光ファイバ1本で双方向伝送が
可能で小型、量産性、経済性が達成できる光送受信回路
を使用するのでシステムが経済的に構成できる。
【0148】つぎに、第22の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した光分配システムに適用した構成
を図61を用いて説明する。図61は、光分配システム
の構成を示す。図61において、光分配システムは、そ
れぞれ光送受信回路が搭載されている、複数の子装置7
70−1,770−2,770−3と、光送受信回路7
53が搭載されている親装置769と、複数の子装置と
親装置769との光を分配結合する光分岐結合器759
−1および759−2と、それらを接続する光ファイバ
703とを有している。本構成の場合も経済的な光分配
システムが構成できる。
【0149】つぎに、第23の実施例として、上記光伝
送モジュールを利用した双方向光伝送システムの構成を
図62を用いて説明する。図62は、図49に示した送
信電力制御信号方式による光伝送システムを示す。図6
2において、光伝送システムは、光送受信回路752が
搭載されている通信装置771と、753が搭載されて
いる通信装置772と、通信装置771と通信装置77
2とを接続する光ファイバとを有する。このシステムの
場合も光ファイバ1本で双方向伝送が可能で小型、量産
性、経済性が達成できる光送受信回路を使用するので経
済的なシステムが構成できる。
【0150】
【発明の効果】本発明の光伝送モジュールによれば、漏
話光の低減等の性能向上、光軸調整の容易性、高密度実
装化等による量産性、小型化、性能安定性の達成、多チ
ャネル化等の機能向上の容易性がはかられる。また、回
路機能部分と組み合わせることにより、経済性、量産性
に優れた光送受信回路実現することができる。したが
って、その光送受信回路が搭載された通信装置等の小
型、経済性により双方向光伝送システム経済的に実現
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例のWDMブロック組立て部品の斜視図
【図2】参考例のファイバ埋設WDMブロックの斜視
【図3】参考例のファイバクラッドの一部まで研磨した
押さえ蓋付きWDMブロックの斜視図
【図4】参考例の45°カット研磨したファイバブロッ
クの斜視図
【図5】参考例の干渉膜フィルタ蒸着を施したファイバ
ブロックの斜視図
【図6】参考例の再貼り合わせしたファイバブロックの
斜視図
【図7】参考例のリードピンを付加して成るWDMブロ
ックの斜視図
【図8】参考例のFPCユニットの斜視図
【図9】参考例のWDM O/Eブロックの斜視図
【図10】参考例のE/Oブロックの斜視図
【図11】参考例のWDM O/EブロックとE/Oブ
ロックの合体品の斜視図
【図12】参考例のWDM光伝送モジュールの斜視図
【図13】参考例の並列多重化用に干渉膜フィルタ一括
蒸着したWDMブロックの斜視図
【図14】本発明の第1の実施例のフェイスプレート
(a)断面構造を示す説明図、(b)屈折率の周期構造
を示す説明図。
【図15】本発明の第1の実施例のフェイスプレートの
計算モデルを示す説明図。
【図16】本発明の第1の実施例のフェイスプレートの
計算モデルを示す説明図。
【図17】本発明の第1の実施例のフェイスプレートの
損失とフェイスプレートの長さの計算結果を示すグラ
フ。
【図18】本発明の第1の実施例のフェイスプレートの
損失と(n1×a)/(n2×b)の関係を示すグラフ。
【図19】本発明の第1の実施例のフェイスプレートの
損失と(n1×a)/(n2×b)の関係を示すグラフ。
【図20】本発明の第1の実施例のフェイスプレートの
損失と(n1×a)/(n2×b)の関係を示すグラフ。
【図21】本発明の第1の実施例のコア励振のフェイス
プレート光ビームの伝搬を示す説明図。
【図22】本発明の第1の実施例のコア励振のフェイス
プレート光ビームの伝搬を示す説明図。
【図23】本発明の第1の実施例のクラッド励振のフェ
イスプレート光ビームの伝搬を示す説明図。
【図24】本発明の第1の実施例のクラッド励振のフェ
イスプレート光ビームの伝搬を示す説明図。
【図25】本発明の第2の実施例で製造した光伝送モジ
ュールの(A)断面図及び(B)平面図。
【図26】本発明の第2の実施例で製造した光伝送モジ
ュールの斜視図。
【図27】(A),(B),(C)本発明の第2の実施
例の光伝送モジュールの製造工程を示す各製造段階の概
略図。
【図28】本発明の第2の実施例の光伝送モジュール
製造工程を示す工程フローチャート。
【図29】本発明の第2の実施例の光伝送モジュールで
用いる、放熱板を付けたレーザーダイオードの(A)
略図、(B)斜視図
【図30】(A),(B),(C)本発明の第2の実施
光伝送モジュールで用いる、光ファイバにフィルタ
膜を形成する工程を示す説明図。
【図31】(A),(B),(C),(D)本発明の第
2の実施例の光伝送モジュールで用いることのできる、
光ファイバの固定プラスチックを大形にした場合の加工
法を示す概略図。
【図32】(A),(B),(C)本発明の第2の実施
例の光伝送モジュールで用いることのできる、光ファイ
バ部のクラッドの一部を除去したものの加工法を示す概
略図。
【図33】本発明の第3の実施例の樹脂封止した光伝送
モジュールの構成を示す(A)断面図、(B)上面図、
(C)側面図。
【図34】本発明の第4の実施例の、冷却フィンを付け
た樹脂封止光伝送モジュールの断面図
【図35】本発明の第5の実施例の、セラミックキャリ
アを用いた光伝送モジュールの断面図
【図36】本発明の第5の実施例の、セラミックキャリ
アを用いた光伝送モジュールの各構成要素の斜視図
【図37】本発明の第の実施例の、光ファイバのガイ
ド用スリーブを用いた光伝送モジュールの(A)断面
図、(B)光ファイバ部分の拡大斜視図、(C)光ファ
イバ部分の側面図。
【図38】本発明の第7の実施例の、2本の光ファイバ
を用いたピンポン伝送用光伝送モジュールの(A)断面
図、(B)上面図。
【図39】本発明の第7の実施例の、1本の光ファイバ
によるピンポン伝送用光伝送モジュールの断面図
【図40】本発明の第8の実施例の光伝送モジュール
の、ガイド用スリーブを用いる光ファイバ部の(A)〜
(E)製造工程を示す説明図、(F)側面図
【図41】本発明の第9の実施例の光伝送モジュール
の、スリーブ付き光ファイバを一体化したモジュー用基
板の(A)〜(B)製造工程を示す説明図、(C)側面
【図42】参考例のコルゲーションを用いた光伝送モジ
ュールを示す断面図。
【図43】参考例のコルゲーションによる光入出力機構
の原理を示す説明図。
【図44】参考例のコルゲーションによる光入出力機構
の原理を示す説明図。
【図45】参考例のホログラムによる光入出力機構の原
理を示す説明図。
【図46】参考例のホログラムを用いた光伝送モジュー
ルの実施例を示す断面図。
【図47】(a),(b)参考例のホログラムの製作方
法を示す説明図。
【図48】(a),(b)参考例のホログラムの製作方
法を示す説明図。
【図49】本発明の第10の実施例の送受信回路の構成
図。
【図50】本発明の第11の実施例の送受信回路の構成
図。
【図51】本発明の第12の実施例の送受信回路の構成
図。
【図52】本発明の第13の実施例の送受信回路の構成
図。
【図53】本発明の第14の実施例の送受信回路の構成
図。
【図54】本発明の第15の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例である光加入者系システム構成図。
【図55】本発明の第16の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例の光LANの構成図。
【図56】本発明の第17の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例である無線アナログ伝送システムの構成図。
【図57】本発明の第18の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例である光CATVシステムの構成図。
【図58】本発明の第19の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例である電力系監視システムの構成図。
【図59】本発明の第20の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例である光インタコネクトシステムの構成図。
【図60】本発明の第21の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例である光センシングシステムの構成図。
【図61】本発明の第22の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例である光分配システムの構成図。
【図62】本発明の第23の実施例の双方向光伝送シス
テムの一例である光伝送システムの構成図。
【符号の説明】
400…ファイバ押さえ蓋、401…ピッグテールファ
イバ、401-1…ピッグテールファイバ芯線、401-2
…ファイバ端部、401-3…ピッグテールの根元、40
2…ファイバブロック、402-1…ファイバ端面を含む
ファイバブロック面、403…ファイバ搭載ブロック、
404…ファイバ押さえ蓋研磨部、405…45°切断
研磨面、406…干渉膜フィルタ、407…両45°面
貼りあわせ部、408…リードピン、409-1…PD、
409-2…IC類、409-3…部品、410…FPC、
411…PD受光用孔、412…PDおよびIC類を搭
載したFPCユニット、413…FPCユニットを搭載
したWDMブロック、414-1…集光レンズ、414-2
…LD、414-3…モニタPD、415…LDステム、
416…集光レンズ、LDおよびモニタPDを搭載した
LDステム、417…WDM O/EブロックとE/O
ブロックの合体品、418…WDM光伝送モジュール、
419…複数のファイバを並列搭載したファイバブロッ
ク、420…反射フィルタ、301…アルミナ基板、3
02…フェイスプレート(FP)、303…封止ガラス、3
04…厚膜配線回路、305…レーザダイオード(LD)、
306…放熱用AlNブロック、307…銅箔リード、
308…フォトダイオード(PD)、309…多層膜干渉フ
ィルタ、310…PDへの導波用光ファイバ、311…45
度反射面、312…導電性耐熱性ゴム、313…コバー
ルキャップ、314…封止用はんだ(Pb-Sn)、315…
入出力ピン、316…送信用LSI、317…受信用LSI、
318…エポキシ板、319…光ファイバ、320…FP
埋め込み用穴、321…ピン埋め込み用穴、322…LD
発光部、323…LD電極(Mo/Au)、324…金属膜(Ti/N
i/Au)、325…金属膜(Ni/Au)、326…96Pb4Snはん
だ、327…45度切断多層膜フィルタ形成面、328…
フェルール、329…光ファイバのクラッド、330…
光ファイバのコア、331…フェイスプレート基板、3
32…めっき配線、333…ポリイミド保護膜、334
…シリコーン系封止樹脂、335…リードフレーム、3
36…Pb/Snはんだ、337…冷却フィン、338…セ
ラミックキャリア内パッド、339…セラミックキャリ
ア枠、340…セラミックキャリア蓋、341…光カッ
プラー、342…多層膜干渉フィルタ(波長1.3μmに対
してはハーフミラー)、343…スリーブ、600…光ファ
イバブロック、601…コルゲーション、602…フィルタ、
603…回路基板、604…LD、606…ヒートシンク、607…P
D、608…ケース、609…光ピックアップ、610…光ピック
アップ、611…コルゲーション、612…クラッド部、612`
…エバネッセンス光、613…コア部、614…感光性媒質、
700・700−1…光伝送モジュール、701・70
1−1…受信増幅回路、702・702−1…光源駆動
回路、703・703−1・703−2・…703−N
…光ファイバ、704・704−1…出力電気信号、7
05・705−1…入力電気信号、706…APC(光
出力レベル自動制御)回路、707…高圧発生回路、7
10…規準レベル信号、711…変調回路712…比較
回路、713…受信電気信号、714…変調回路の出力
信号、715…信号重畳回路、750・750−1・7
50−2・750−3・750−N…加入者宅装置、7
51…局装置、752・753・764・765・76
7…光送受信回路、754−1・754−2・754−
3・754−4…LANノード装置、755…中心基地
局装置、756…マイクロ基地局装置、757…マイク
ロ基地局アンテナ、758…パーソナル移動体、759
・759−1・759−2…光分岐結合器、760…監
視装置、761…局側制御装置、762・763・77
1・772…通信装置、766…監視・制御部、768
…光センサ部、769…親装置、770−1・770−
2・770−3…子装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斧田 誠一 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株式会社日立製作所 情報通信事業部内 (72)発明者 桐山 利勝 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株式会社日立製作所 情報通信事業部内 (72)発明者 前田 成道 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株式会社日立製作所 情報通信事業部内 (56)参考文献 特開 昭61−123806(JP,A) 特開 昭61−290412(JP,A) 特開 昭61−241714(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/26 - 6/27 G02B 6/30 - 6/35 G02B 6/42

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、 光の入射部を備えた光ファイバと、前記光ファイバが埋め込まれた樹脂基板と、 発光素子と、 前記発光素子の発した光ビームを前記光ファイバの前記
    入射部まで伝搬するフェースプレートとを有し、 前記フェースプレートは、複数のコアがクラッド中に周
    期的に配置された構成であり、前記光ファイバは、光の伝搬方向が前記基板に平行とな
    るように、前記樹脂基板ごと前記基板に搭載され、 前記発光素子と前記光ファイバの前記入射部とは、前記
    基板を挟んで対向するように前記基板の両面に搭載さ
    れ、前記フェースプレートは、前記発光素子と前記光フ
    ァイバの前記入射部とで挟まれた前記基板に設けられた
    貫通孔内に配置され、 前記発光素子は、発した光ビームで前記フェースプレー
    トをコア励振するために、前記光ビームの中心が前記複
    数のコアのうちのいずれかの端面に入射する位置に位置
    合わせされていることを特徴とする光伝送モジュール。
  2. 【請求項2】基板と、 光の出射部を備えた光ファイバと、前記光ファイバが埋め込まれた樹脂基板と、 受光素子と、 前記光ファイバの前記出射部から発せられた光ビームを
    前記受光素子まで伝搬するフェースプレートとを有し、 前記フェースプレートは、複数のコアがクラッド中に周
    期的に配置された構成であり、前記光ファイバは、光の伝搬方向が前記基板に平行にな
    るように、前記樹脂基 板ごと前記基板に搭載され、 前記受光素子と前記光ファイバの前記出射部とは、前記
    基板を挟んで対向するように前記基板の両面に搭載さ
    れ、前記フェースプレートは、前記受光素子と前記光フ
    ァイバの前記出射部とで挟まれた前記基板に設けられた
    貫通孔内に配置され、 前記光ファイバの前記出射部は、出射した光ビームで前
    記フェースプレートをコア励振するために、前記光ビー
    ムの中心が前記複数のコアのうちのいずれかの端面に入
    射する位置に位置合わせされていることを特徴とする光
    伝送モジュール。
  3. 【請求項3】基板と、 光の入射部を備えた光ファイバと、前記光ファイバが埋め込まれた樹脂基板と、 発光素子とを有し、 前記基板は、該基板の厚さ方向に光を伝搬する複数のコ
    アが、クラッド中に周期的に配置されたフェースプレー
    トからなり、前記光ファイバは、光の伝搬方向が前記基板に平行にな
    るように、前記樹脂基板ごと前記基板に搭載され、 前記発光素子と前記光ファイバの前記入射部とは、前記
    基板を挟んで対向するように前記基板の両面に搭載さ
    れ、 前記発光素子は、発した光ビームで前記フェースプレー
    トをコア励振するために、前記光ビームの中心が前記複
    数のコアのうちのいずれかの端面に入射する位置に位置
    合わせされていることを特徴とする光伝送モジュール。
  4. 【請求項4】基板と、 光の出射部を備えた光ファイバと、前記光ファイバが埋め込まれた樹脂基板と、 受光素子とを有し、 前記基板は、該基板の厚さ方向に光を伝搬する複数のコ
    アが、クラッド中に周期的に配置されたフェースプレー
    トからなり、前記光ファイバは、光の伝搬方向が前記基板に平行にな
    るように、前記樹脂基板ごと前記基板に搭載され、 前記発光素子と前記光ファイバの前記出射部とは、前記
    基板を挟んで対向するように前記基板の両面に搭載さ
    れ、 前記光ファイバの前記出射部は、出射した光ビームで前
    記フェースプレートをコア励振するために、前記光ビー
    ムの中心が前記複数のコアのうちのいずれかの端面に入
    射する位置に位置合わせされていることを特徴とする光
    伝送モジュール。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3およびのうちのいずれ
    か1項に記載の光伝送モジュールであって、 前記光ファイバは、前記樹脂基板の表面から当該光ファ
    イバのクラッドの一部が露出するように埋め込まれ、該
    露出したクラッドは、前記樹脂基板の表面と同じ高さま
    で削られていることを特徴とする光伝送モジュール。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4およびのうちのい
    ずれか1項に記載の光伝送モジュールであって、前記基板は、前記発光素子を搭載する面が樹脂により封
    止され、前記樹脂上には放熱フィンが搭載されている
    とを特徴とする光伝送モジュール。
  7. 【請求項7】請求項1または3記載の光伝送モジュール
    と、 請求項2または4記載の光伝送モジュールと、 電気信号を受け取り、受け取った電気信号にしたがって
    前記請求項1または3記載の光伝送モジュールの前記発
    光素子を駆動する駆動回路と、 前記請求項2または4記載の光伝送モジュールの前記受
    光素子からの電気信号を増幅する受信増幅回路とを有す
    ることを特徴とする光送受信回路。
  8. 【請求項8】一対の光送受信回路と、前記一対の光送受
    信回路を接続する接続用光ファイバ とを有する光伝送シ
    ステムであって、 前記一対の光送受信回路は、それぞれ、 請求項1または3記載の光伝送モジュールと、 請求項2または4記載の光伝送モジュールと、 電気信号を受け取り、受け取った電気信号にしたがって
    前記請求項1または3記載の光伝送モジュールの前記発
    光素子を駆動する駆動回路と、 前記請求項2または4記載の光伝送モジュールの前記受
    光素子からの電気信号を増幅する受信増幅回路とを有す
    ることを特徴とする光伝送システム。
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